科学技術・学術審議会

2001/12/3 議事録

第３回海洋利用委員会議事概要

• 陸の廃棄物を海に入れることについて、海は地球の７割を占めており拡散させてしまう危険性がある。また、陸上でもダイオキシンが地下にしみこむ可能性がある。（小林委員、橋口委員）
• ランドフィル島構想に対して廃棄物によっては染み出す可能性がある。（橋口委員）
• ランドフィル島構想について陸に取り込めないものを海に埋め立てる必要性と、高く盛り上げて森や丘にすることに対しては賛成だが、埋め立てるものについては問題が残っている。無害化できない有害物質の管理は緊急の問題である。（小林委員）
• 捕鯨のモラトリアムの問題が、海洋漁業資源を非常にアンバランスにしている。海の資源というものを総合的に冷静に判断する方向性も、今とても重要なところに来ていると思う。（堀委員）

• メタンハイドレートは扱う立場からはエネルギーだが、もとは鉱物資源である。このような鉱物資源もエネルギーに含めるか。（橋口委員）
• メタンハイドレートは鉱物資源と思う。海洋エネルギーは風力や波力といったものと思う。（田中委員）
• 海洋リクリエーション・教育ということを市民生活の快適性、豊かさ、保障と結びついた上でさまざまなものが生まれ得るというようにするといいと思う。（小林委員）
• 経済観とは別に、儲けようと考えているわけではなく、危機感がある。日本の経済の危機感と、やっぱり食料、その次はエネルギーの危機感である。（橋口委員）
• 最初の骨子が、「はじめに」から「海洋は人類の生存基盤であり、様々な形で恩恵をこうむってきた」、こういう言葉がついて表現してございますので、利用の重点化においては、今のような形でいいのではないか。（堀委員）
• 重点化の方向性で「技術開発を重点的に行う」でしめくくっているものが多い。技術開発という面を強調する一方では、これを支える人材育成を大きな柱に置くことが不可欠。（田代委員）
• ５つか６つの項目だが、これは海洋開発という１つの枠の中でやるわけなので、お互いの関連性が必要だろうと思う。（田中委員）
• 重点化の方向性としてはやはり環境を保護する方向と、それからやはり漁業を増やす方向に行くのだろうと思う。（田中委員）
• 個別、具体的な問題になってくると、総合的海洋管理というものをどうしたらいいのかということがあまり見えてこないところがある。（田中委員、栗林委員）
• 海洋エネルギーを資源と分け、再生可能型、循環型を強調すべき。また、海洋生物資源は持続可能を強調すべき。（橋口委員）
• 循環可能とか、持続可能というのは、資料３−５−２の具体的な２項目の説明の中で入っているというのが１つある。つまり、一番初めのタイトルで持ってくるか、次の各項目の説明に持ってくるかということになる。（小林委員）
• 形容詞をつけることは場合によっては目次にあらわれるので大事なことである。（近藤委員）

• 長期、中期、また、中・長期を問わずなど、下手をするとどんどん増長になる。表でまとめたほうが簡単ではないか。（橋口委員）
• それぞれの利用で空間的に重なる部分が大きい。政策的解決ということも出てくるが、技術的課題として４章にあげることも必要。また、利用間の関係を明確にしたほうがいい。（近藤委員、栗林委員、堀委員）
• 水深２０ｍ付近までを海岸域として国土交通省の管轄下であるということであり、水産では沿岸域が管轄となっており、政府として言葉の整理が必要。（堀委員）
• 開発にあたって、問題点も同時に書く必要があると思う。（橋口委員）
• 技術開発が一人歩きして失敗した例が多い。技術開発という視野とともに科学という視野も必要。（堀委員）
• 海洋利用に関して漁業権の問題を指摘する必要がある。（栗林委員、小林委員）
  
  ●吉田主査から資料３−６に沿って説明がなされた。
• 基本的には海洋政策、国の海とのかかわりを総合的に考える場所というのは必要だと思う。その場合、情報公開は基本的に必要で専門家はもちろん市民の声もはねいさせることが必要。（小林委員）
• 政策立案する体制に加えて実施する仕組みも必要。（橋口委員、栗林委員、堀委員）
• 評価をどういうタイミングでやり、それをどう反映していくかということも必要。（田中委員）

• 日本には海賊情報室なり、インフォメーションセンターはないか。（小林委員）
• マレーシアにＩＭＢの海賊報告センターというのがあるだけです。海賊を専門にしたものというのはない。（外務省）
• 今ここで、昨日海賊がありましたとか、そういうのが電話で聞けるところはないか。（小林委員）
• 海上保安庁で情報は逐次受けていると思うが、専門の窓口はまだ設けていない。（外務省）

（研究開発局海洋地球課）

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