資料1-4 日本学術会議の「マスタープラン」の小改訂について

1.日本学術会議の「マスタープラン」について

(1) 日本学術会議は、各分野の研究者コミュニティにおける大型研究計画の構想を集約し、純粋に科学的な視点から評価を行い、我が国の学術研究や科学技術の発展に真に必要と認められた7分野43の研究計画について、その意義や概要を取りまとめたマスタープラン(以下、「マスタープラン2010」という。)を策定した(平成22年3月17日)。

(2) 「マスタープラン2010」では、国際情勢、学術環境、社会的要請等を踏まえ、3年を目途に大規模な改訂を行うこと、また、「マスタープラン2010」の策定は我が国初の試みであり、分野によっては十分な検討ができなかった場合もあることから、1年後に小規模な改訂を行うこととされた。

2.「マスタープラン2010」の小改訂について

(1) 日本学術会議では、平成23年2月より小改訂について検討を行い、既存の43計画と新たに提案された107計画に対するヒアリングや評価により7分野46計画の大型研究計画を選定し、マスタープランの小改訂(以下、「マスタープラン2011」という。)を行った(平成23年9月28日)。

(2) 小改訂に当たっては、以下のように方針を設定した。

【小改訂の方針】

  • 組織的な検討が不十分だった分野を中心として、新たな大型計画の要求や準備状況等に合致するように「マスタープラン2010」の一部見直しを行う。
  • 「マスタープラン2010」策定時と同様の観点により、純粋に科学的視点に立って評価を行い、研究計画の妥当性・必要性等の検討を行う。
  • 既に相当規模の予算化がされた大型計画は「マスタープラン2011」の対象外とする。

(3) 小改訂の結果、「マスタープラン2010」の43計画のうちの12計画に替えて、新たに15計画が追加され、合計46計画のマスタープランとして提示した。

【小改訂の主な内容】

  • 予算措置がなされた等の理由により9計画が削除。
  • 分化等により3計画が転換され、5計画として新たに追加。
  • 日本学術会議による学術の大型計画に関する調査に新規に提案された107計画の中から10計画を新たに追加。

「マスタープラン2011」に盛り込まれた46の研究計画

分野

「マスタープラン2011」

「マスタープラン2010」

計画数

うち新規計画

分化等による転換

うち予算措置等による削除

計画数

人文・社会科学

4

+1

0

0

3

生命科学

14

+5

0

-2

11

エネルギー・環境・地球科学

9

+2

+5/-3

-3

8

物質・分析科学

4

0

0

0

4

物理科学・工学

9

0

0

-2

11

宇宙空間科学

3

0

0

-1

4

情報学

3

+2

0

-1

2

46

+10

+5/-3

-9

43

3.「ロードマップ」の改訂について

(1) 科学技術・学術審議会学術分科会研究環境基盤部会学術研究の大型プロジェクトに関する作業部会(以下、作業部会という。)では、純粋に科学的視点から評価を行った日本学術会議の「マスタープラン2010」を踏まえ、大型プロジェクト推進にあたっての優先度を明らかにする観点から、各研究計画について、評価結果と主な優れた点や課題・留意点等を整理した「ロードマップ」(平成22年10月27日)を策定。

(2) 今後は、作業部会において、「マスタープラン2011」の内容も踏まえた「ロードマップ」の改訂について、審議を開始する予定。

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研究振興局振興企画課学術企画室

(研究振興局振興企画課学術企画室)

-- 登録:平成23年11月 --