共同利用・共同研究拠点等に関する作業部会(第11回) 議事録

1.日時

令和8年6月22日(月曜日)15時30分~17時30分

2.場所

オンライン会議にて開催

3.議題

  1. 共同利用・共同研究拠点等の機能強化の基本的な方向性についての具体化に向けて
  2. 第5期中期目標期間開始に向けた国立大学の共同利用・共同研究拠点の期末評価及び新規認定に向けて
  3. その他

4.出席者

委員

山田弘司部会長、河原林健一委員、関沢まゆみ委員、長谷部光泰委員、解良聡委員、古賀麻由子委員、斉藤典子委員、塩見美喜子委員、竹田秀委員、田村晶子委員、野中聡委員、堀田貴嗣委員

文部科学省

石田大学研究基盤整備課長、細野大学研究基盤整備課長補佐、度會大学研究基盤整備課学術研究調整官、その他関係者

5.議事録

【山田主査】 ただいまより共同利用・共同研究拠点等に関する作業部会、第13期の11回を開催いたします。
 まずは、事務局より本日の委員の出席、配付資料の確認をお願いいたします。
【細野大学研究基盤整備課課長補佐】 本日は、オンラインにて開催させていただきます。音声等に不都合ありましたら、チャット機能等で随時事務局までお知らせいただくようお願いいたします。
 まず、委員の先生方の出欠状況ですが、本日は塩見委員がご欠席でございます。
 次に、本日の配付資料の確認でございます。
 議事次第のとおり、資料1から資料5、参考資料1から参考資料7でございます。事前に各委員にお送りしておりますが、不備等ありましたらチャット機能で随時事務局までお知らせください。
 また、4月1日付で事務局に異動がありましたので、ご紹介いたします。
 大学研究基盤整備課長の石田でございます。
【石田大学研究基盤整備課長】 石田でございます。よろしくお願いいたします。
 着任いたしましたので、一言ご挨拶させていただければと思います4月に大学基盤整備課長に着任しました石田でございます。共同利用・共同研究拠点、これは分野や大学の枠を超えて共同研究を推進すると。これを我々としては中核的な研究基盤として捉えておりまして、我が国の研究力強化に重要な役割を果たしていると考えております。したがいまして、文部科学省としてもしっかり支援をしていかなければならないと考えております。
 その上で、今期の本作業部会におきましては、第5期の中期目標期間に向けて基本的な方向性についてご議論いただきまして、3月末にお取りまとめいただいたと承知しております。今後、5期に向けた期末評価や新規認定の審査も予定されておりますところ、本日はネットワーク型の拠点のヒアリングもしていただくということでございますので、各拠点の皆様の活動状況や考え方を踏まえながら、機能強化の基本的な方向性に基づいて認定基準や評価の在り方の具体的な検討を進めていただきたいと思ってございます。
 委員の皆様には、昨年度に引き続き、大変なご負担をおかけしますが、ぜひ大所高所からのご指導、ご鞭撻をいただければと思っております。どうぞよろしくお願いいたします。
【細野大学研究基盤整備課課長補佐】 私、課長補佐の細野と申します。よろしくお願いいたします。
 事務局からは以上でございます。
【山田主査】 ありがとうございました。石田課長、細野課長補佐、今後ともよろしくお願いいたします。
【山田主査】 それでは、議事に入りたいと思いますが、本日の会議は、共同利用・共同研究拠点に関する作業部会運営規則第4条に基づき、議事を公開としますので、あらかじめご了承ください。よろしいですね。
 それでは、本日の議事に入りたいと思います。
 まず、議題1にございます共同利用・共同研究拠点等の機能強化の基本的な方向性についての具体化に向けてです。
 本日は、共同利用・共同研究拠点等の機能強化の基本的な方向性、これは昨年1年間、時間をかけて、非常に丁寧に委員の先生方あるいは事務局と合わせて検討してきたところです。これを具体化するための今後の論点について、事務局からの説明と意見交換を行った後、ネットワーク型拠点の活動状況についてヒアリングを行いたいと思います。
 それでは、事務局よりご説明をお願いいたします。
【細野大学研究基盤整備課課長補佐】 はい。それでは、資料1についてご説明をいたします。
 こちらは、共同利用・共同研究拠点等の機能強化の基本的な方向性に沿った今後の論点ということで、本日の参考資料2としてもお配りしておりますが、本年3月末に本作業部会において共同利用・共同研究拠点等の機能強化の基本的な方向性をお取りまとめいただいておりまして、その中で詳細は今後検討としていたものがございましたので、それを今回資料1として今後検討が必要な論点として整理したものでございます。
 論点について改めておさらいをさせていただきますと、マル1共同利用・共同研究拠点等の認定制度についてということで、拠点の成果や体制等に応じた支援、こちらは3つのカテゴリーに分類した上でのカテゴリーごとの予算支援の在り方ですとか、認定基準の明確化、評価の観点の見直し、また具体的な指標の設定や水準の検討。次に、拠点のネットワークの強化ですが、こちらは研究者コミュニティーの活性化や研究基盤の底上げが期待できるということで、ネットワークの形成を促す方策やネットワーク型の特性に応じた認定基準、評価の在り方を検討すべきとご提言いただいたところでございます。これを踏まえまして、本日は2つのネットワーク型拠点から活動状況等について発表いただき、ネットワーク型の議論を深掘りしていきたいと考えております。
 次に、共同利用・共同研究拠点等の新陳代謝の促進ということで、基準の明確化やネットワーク化により一定数の見直しを行うなど、新陳代謝を促進する仕組みの検討が必要とされているところでございます。マル2として拠点等に対する予算支援の在り方ですが、拠点の認定を踏まえた基盤的な予算支援の在り方の検討ということで、3つのカテゴリーごとの予算支援の在り方やネットワーク拠点の形成を促すための支援、中規模設備等の支援の在り方などが挙げられております。
 続きまして、2ポツ、検討スケジュールのイメージでございますが、これらの論点については、基本的には第5期の中期目標期間からの適用を念頭にご議論いただくことを予定しておりますが、例えばネットワーク型の形成促進方策など、5期の開始時点から適用できるものがあれば、それについてはそのタイミングを目指して検討していきたいと考えているところでございます。
 次のページでございます。
 こちらは、もう少し詳細を整理したものでございまして、左側が期末評価、新規認定に向けたスケジュール、右側が基本的方向性の具体化でして、今後の本作業部会においては、この2つを大きな審議事項としてご議論をお願いすることになります。評価、認定につきましては、この後、資料5をご説明する際に改めてご説明申し上げたいと思います。
 続きまして、資料2でございます。
 こちら資料2でございます。本日、この後ネットワーク型拠点から現状の活動状況やネットワークを組む優位性、一方で課題等も抱えておられるとお聞きしておりますので、そういったことも含め、ご発表いただくということを予定しております。
 文部科学省におきましても、本作業部会におけるネットワーク型拠点に関する議論を踏まえまして、これまで制度改正などを行ってきておりますので、それらについて簡単にご説明をさせていただきます。
 次のページ、3ページでございますが、こちらは認定されている拠点の一覧になっておりまして、現状は右側の赤枠で囲った7つのネットワーク型拠点が認定されているところでございます。
 次のページに移りまして、これまでのネットワーク型拠点に関する制度改正と認定の状況について整理しております。
 まず、第1期の平成20年、拠点制度の創設時に単独拠点に加えてネットワーク型拠点も制度としてつくられており、第2期の平成28年には、ネットワーク化をさらに促進するため、大学以外の大学共同利用機関法人や研究開発法人、これらが設置する研究施設を連携施設として制度上位置づけることを可能としました連携ネットワーク型拠点を制度化したところでございます。
 また、第3期の令和2年には告示を改正しまして、拠点ネットワークに関わる特例を新設しており、運営委員会について、本来は認定された拠点ごとに運営委員会の設置が必要でしたけれども、ネットワーク拠点については、一定の要件に該当する場合はネットワークを構成する複数の拠点の共同設置で足りるものとすることを明示化するなど、こういった改善を図ってきているところでございます。
 次の5ページ、6ページですが、こちらは各ネットワーク拠点の概要となっております。
 また、7から10ページにつきましては、ネットワーク拠点に関する規定をおつけしておりますが、本日は時間の都合もございますので、説明は省略させていただきます。後ほどご覧いただければと思います。
 続きまして、11ページでございます。
 第3期から第4期に移る際の議論として、ネットワーク型拠点の在り方についてご議論をいただいたところで、在り方についてということでまとめていただいております。この中では、3ポツにネットワーク型拠点の有効性が記載されている一方で、4ポツの一番下の丸、こちらでは予算支援の在り方について課題としてご指摘いただいているところでございます。こういった課題につきましては、最後の12ページ、最後のページの12ページでございますが、こういった課題に対しましては、文科省としても、先ほどご説明申し上げた制度面の改正に加えまして、予算面においてもネットワーク拠点に対する予算配分のルールを見直ししてきているところでございます。具体的には、従来は構成する各施設の教員数を合算し、1つの固まりとして人数規模に応じた係数を単価に乗じて算定し、中核施設にまとめて配分しておりましたが、この方法ですと、人数規模により係数は決まるんですが、上限が設定されているため、ネットワークによる規模の大きさが適切に反映されにくいという状況がございました。それを踏まえまして、見直し後は、ネットワークを構成する施設ごと、1つの固まりではなく、1つごとの教員数に応じた係数を単価に乗じて算出しまして、各施設ごとに配分することで、ネットワークの規模を適切に反映した予算配分になるよう改善を図ってきたところでございます。これにより、ネットワーク拠点に対する予算規模も従来と比較して大きくなっているところでございます。
 説明は以上でございます。
【山田主査】 ありがとうございました。
 資料1に整理されてますように、基本的な方向性ということで、委員の先生方には、まずは3つのカテゴリーに分類するということとネットワークの強化をしていくということ、あるいは新陳代謝の促進というのは課題になっているというのが共有できると思いますが、再確認していただいたということです。今のご説明に対して何かご質問等ございましたら、お願いいたします。
 今回から公開ということで、参加者を見ますと253名と、非常に共共拠点の方々の関心がもちろん深いということが見てとれます。先生方には1年間丁寧に議論していただけたので、ここの今後の論点については十分共有できていると思いますが、大丈夫ですか。よろしいですか。
【山田主査】 ありがとうございました。では、スケジュールも含めて、これについて進めていきたいと思います。
 では、早速でございますが、続いて現場の声を伺うということで、ネットワーク型拠点の強化や形成を促進する方策の検討を行うため、今日は2つのネットワーク型の拠点から活動状況についてヒアリングを行いたいと思います。
 まず、物質・デバイス領域共同研究拠点から、ネットワーク型拠点の優位性、ネットワーク型拠点ならではの取組、あるいはお感じになっている課題等についてご発表いただきたいと思います。
 まずは、事務局から本日の出席者のご紹介をお願いいたします。
【細野大学研究基盤整備課課長補佐】 はい。本日、物質・デバイス領域共同研究拠点から、大阪大学の産業科学研究所、垣花眞人先生にご出席いただき、ご発表いただきます。
【山田主査】 垣花先生、ご準備よろしいでしょうか。
 本日は、お忙しいところご出席いただきまして、ありがとうございます。
 それでは、物質・デバイス領域共同研究拠点の皆様のご発表をお願いいたします。
【垣花大阪大学産業科学研究所特任教授】 大阪大学産業科学研究所の垣花でございます。
 本日は、発表項目5つ用意しておりますが、これについてそれぞれお話しさせていただきたいというふうに思っております。
 次のページお願いいたします。
 まず、当拠点の特徴を数値で見てみたいと思います。共同研究件数、教職員数、共著論分数など、最大規模の拠点であることが非常に大きな特徴となっております。この図の左上にありますように、当拠点は2010年4月に活動を開始し、今年度まで17年間にわたり活動を続けておりますが、その間8,159件の共同研究を行っております。右側の棒グラフは、共同研究課題採択数の年度推移でございます。基本的に各年度おおよそ500件以上の共同研究が行われていることが見てとれるかと思います。左下の円グラフは、当拠点を構成する5研究所の教職員体制でございます。教員566名、技術職員197名、事務職員296名、その他173名、その他というのはポスドクの方などを入れております。総勢1,232名ということで大きな拠点となっております。
 当拠点の成果でございますが、5研究所で大体年約1,300本の論文を発表しておりますが、非常によいというふうに私たちが自負しておりますのは、そのうちの約3割が拠点利用者との共著論文であるということです。この共著論文は、棒グラフで表されておりますが、大体各年度350件前後の共著論文が出ております。また、その共著論文の平均インパクトファクターは、この折れ線グラフで表されているところですが、大体6前後で推移しておりまして、質量ともにかなりよい成果が出ているというふうに考えております。
 次のスライドお願いいたします。
 2番目のトピックとして、拠点ネットワークというのは異分野融合を起こしやすいスタイルであるということもありますので、ここは4項目に分けてお話しさせてください。
 まず、異分野融合を生む構造ということなんですが、当拠点の経験から達した結論を四角の枠の中に書かせていただいております。異分野融合というのは、ネットワークを組めば自然に起こるものではなく、裾野の広さ、多様性、反復的な接触機会、受皿の制度設計、これらがそろって初めて起きるというふうに認識しております。
 裾野の広さが異分野融合を生む構造というのを時系列で少し整理してみたのが真ん中のところでございます。私たちの拠点は、母集団が非常に大きいということで、裾野が非常に広いという特徴を有しております。裾野が広いと、偶発的接触の増加が起き、その結果、小規模な共同研究が多数発生します。それがさらに進展しますと、異分野融合の芽が生まれ、そして最後には長期的な融合研究の創出に至ると、こういう構造を有しております。しかしながら、本当に異分野融合を起こすためには、2つの要素が不可欠になります。1つは、受皿の制度設計並びに組織、制度の後押し、これが不可欠ということです。2番目に、拠点ネットワークとしての横断的な評価でありますとか、持続的な資金スキーム、組織構造とガバナンスが非常に重要になります。これらについては、終わりのほうでもう一度言及させていただきます。
 次のスライドをお願いします。
 2番目の異分野融合の要素ですが、こちらはプログラムについてご紹介したいと思います。私たちの拠点は、選べる多彩な公募プログラムを用意しております。このピラミッド図にありますように、大多数の共同研究が基盤共同研究という枠組みの中で年間約400件推進しております。ここが広い裾野をつくっているというところでございます。ここは、利用者の自由な発想とアプローチで研究を進めていただく、いわゆるボトムアップ型プログラムです。この広い裾野の中で様々なインタラクションが発生し、よい成果がどんどん出てまいりますので、その時点で私たちはクロスオーバー共同研究というものを用意し、そこに書きましたように、社会課題にチャレンジする目的設定型プログラムなのですが、異なる分野の軸を互いに交差させて思いも寄らない発展へとつなげたい。それが異分野融合の芽を育むということでございます。これをさらに進化させたものが展開共同研究という水色で書いてある部分なんですが、ここで本格的な異分野融合研究が進みます。これは、2か所以上の複数研究所と利用者が共同研究を行うことでさらなる異分野融合へと発展させるプログラムになります。そして最後に、ピラミッドの頂点のところにありますのは、COREラボ共同研究と申すものですが、これは異分野融合や新分野創生を目指して滞在型共同研究を行うプログラムで、拠点発の新分野創生と卓越した人材の育成を目指しております。この共同研究につきましては、180万円と当拠点では最も高額な支援をしておりますが、年間7件程度ということで絞り込んだプログラムというふうになっております。
 次のスライドをお願いいたします。
 3つ目なんですけども、こうした異分野融合に成功した実例は枚挙にいとまがないのですけれども、ここで2つほどの例をお示ししたいと思います。それぞれの共同研究の内容については割愛させていただきますが、ここで強調したいのは、2研究所にまたがった共同研究、すなわち前のスライドでご説明いたしました展開共同研究、1対1から1対2へと、こういうコンセプトで進めた共同研究でございます。上のほうに拠点利用者が1名、そして受入れ教員として、この場合ですと阪大産研と東北大多元研が2ということで、2つの研究所が受け入れて共同研究を推進することによって、それぞれ専門が違う方の集まりですので、融合研究が進んで、下のほうに小さい字で書いてありますが、非常に著名な雑誌に成果を発表することができております。
 次をお願いいたします。
 4番目の異分野融合の要素ということで、私たちの工夫をお伝えしたいというふうに思います。これは、組織ということです。5研究所にまたがるということで、公平、公正な審査システムを構築する必要がございます。3つの役割を考えております。第1のレイヤーは、共同研究の企画です。拠点活動の高度化に資する委員会活動をここのレイヤーで行います。通常、外部委員を含む拠点運営委員会がございますが、右側のほうに単独拠点の流れがあるんですが、それと同じように運営委員会がございますが、当拠点では、より高度化する必要がありますので、拠点本部委員会と実務を担当する拠点マネジメント委員会を用意しております。
 そして、2番目のレイヤーは、公募、審査、採択という公平、公正な審査をするということで、外部委員を含む共同研究推進委員会が設置されております。これは、単独拠点においても、右側に示しますように、設置されている委員会でございます。
 そして、私たちの拠点ネットワークの最大の特徴は、3番目のレイヤーでございます。コーディネーター機能です。拠点利用者は、多岐にわたり、多様なニーズに対応する必要がありますので、私たちは5研究所にまたがる研究領域部会を用意いたしております。そして、この領域部会を強力にサポートする5研究所コーディネーター会議、そして拠点本部事務と拠点ネットワーク支援室が一体となって、大規模な拠点ではあるんですけれども、足元を強固にする組織工夫を行っているわけでございます。
 次をお願いいたします。
 拠点ネットワークといいますと、やはり規模が大きくなってまいりますので、スケールメリットっていうことがとても重要な要素になってまいります。スケールメリットというのは、人、装置、場所のシェアリング、つまり資源を配分できると、こういうことが可能になるということです。人につきましては、先ほど冒頭お話しさせていただきましたように、多数の教員、技術職員、事務職員がいらっしゃいます。そして、教授は143人いるんですけれども、そのうち66人が世界で最も影響力のある研究者トップ2%に選定されております。したがいまして、多様な分野におけるトップ2%研究者が当拠点には多数在籍しておりますので、拠点利用者はそうした研究者と非常に高度な共同研究を推進することができるという大変大きなメリットがあろうかと思います。また、装置につきましても豊富なラインアップを用意しておりますし、先ほどもお伝えしましたが、経験豊かな技術職員が多数いらっしゃいますので、技術職員による手厚い支援ができる。それから、次のページでお話ししますが、研究所間での装置の融通というのは、とてもスケールメリットのよい面として出てきております。また、場所については、実験室ですとか会議室ですとか図書館の共用が可能だということです。つまり、一番下に書かせていただいておりますが、拠点利用者は5研究所の人、装置、場所にアクセスすることが可能ということになります。
 次をお願いいたします。
 これはスケールメリットの1つの事例ですが、緊急事態の対応ということです。少し前になりますが、2016年の熊本地震の際に、熊本大学の先生方が九大先導研で支援をお願いしたところ、納期内に支援できないということで、通常ですと、単独拠点ですとここで終わってしまうんですけれども、我々は4研究所がほかにありますので、東北大多元研で支援をすることが可能になりました。つまり、近郊拠点で支援不可でも他拠点で支援可能ということで、これは能登半島地震でもコロナ禍における対応でも機能したスケールメリットのよさの1つの例になっております。
 次をお願いいたします。
 成功へ導く鍵、今までよいことばかりを述べてきましたが、実際には課題や問題点を多数内包しております。一般的イメージとしては、単独拠点を束ねれば効率化できるでありますとか、ネットワーク化すれば分野融合が自然に起きる、中核拠点の負担は限定的であるとか、あるいはネットワーク化すればコストが低減するというイメージがあろうかと思いますが、実際にはそう簡単には融合は起きませんし、ネットワークは自然には機能しないということが我々の経験で分かっておりますし、下のマル5のところなどは典型的な問題なのですが、経費を浮かせるつもりであっても、大学間の調整、予算移算の手続、足並みをそろえるための会議など、目に見えない膨大なマネジメントコストが実際は発生しております。したがいまして、全体としてかえって非効率になるリスクもあるということです。特に中核機関のマネジメント負荷は単独拠点の数倍に跳ね上がるということは、問題点として内包していることでございます。
 次をお願いいたします。
 そうした問題点を越えるため、成功へ導く鍵ということなんですけれども、ここに表でまとめさせていただきましたが、大きな問題としては、認定経費が大学ごとに交付される方式による情報非対称性ですとか財務ガバナンスの不整合がございます。これは、大学ごとにそうした情報公開やガバナンスの在り方が違うとか、あるいは交付金の内訳、使途の一元管理ができないですとか、あるいは予算移算が制度的に保証されていないなどのことが発生いたします。また、意思決定の非同期性というものもありまして、それぞれの大学ごとによって優先順位が異なったり、一体公募が難しかったり、拠点活動の負担への不一致が起こったりします。また、評価制度の不整合も、例えば単独拠点と同じ評価軸で拠点ネットワークを評価しますと、非常に大きな過小評価が必然的に生じることが分かっております。また、認定経費の不均衡につきましては、人数が多いほど不利になるという、そういう問題点を内包しております。これらは個別の問題ではなく、共同利用・共同研究拠点の制度設計がネットワーク型に最適化されてないことが原因ですので、成功へ導く鍵として5つほどここに提言させていただいております。公平、公正な運営を義務づけるために一元化ということですとか、一元一体公募の統一ルールでありますとか、相談窓口、あるいは評価制度をネットワーク型に最適化する、単独拠点と同じにしないということです。そして、認定経費の算定においては規模を配慮するということです。
 次、お願いいたします。
 最後に、今後の発展ということで、私たちは3つの拠点ネットワーク、当拠点と生体医歯工学共同研究拠点と放射線災害・医科学研究拠点という3つの拠点ネットワークで緩やかな連携をしています。つまり、ネットワークオブネットワークスです。効果としては、ほかに類例のない異分野融合による学術交流が促進されるということがございます。こうした学術交流から共同研究に発展した事例として、大阪大学産業科学研究所の永井教授が開発いたしましたアマテラスという生物顕微鏡の拠点ネットワーク間での機器納入が行われておりまして、放射線災害・医科学研究拠点との間で新しい融合研究が進んでいます。
 そして、最後のページになりますけれども、私たち、接続構想というのを考えております。当拠点は、先ほど申し上げましたように、大きな人材リソースを持っておりますので、右上の丸い円形の中にありますような様々な機関と新しい組織連携をつくり、アウトカムとしては研究の幅、裾野の拡大、ネットワークを拡張することによってさらなる大きな成果を上げていくということを計画しております。こうしたことの議論を深めるための視点として、制度の3本柱というのがあるかと思います。1つは、新たな組織連携の制度的位置づけで、これは器です。どういった位置づけにするのか、サブ拠点なのか、連携なのか、協力なのか。2番目として、組織連携、単独拠点との接続モデルの提示で、これは運用ですが、テーマで連携するのかとか、人材交流するのかと、こういうようなこと、3番目に、卓越研究者の戦略的活用とネットワーク化ということで、これは中身と質ということで、卓越研究者を軸とした連携モデルを構築したりできたらいいなというふうに考えております。最後に、この3本柱の制度の運用におきましては、適切な財務的支援が不可欠であることは言うまでもございません。
 以上で私の説明を終わらせていただきます。ご清聴ありがとうございます。
【山田主査】 垣花先生、どうもありがとうございました。グッドプラクティスになるような成功事例であるとか、問題意識についても、ご提案も含めてお伺いできたと思います。
 それでは、委員の方々よりご質問、コメントがございましたら、お願いします。いかがですか。
 では、私から、非常にささいなことで申し訳ございません。2ページ目にある共著論文についてということで、確認だけですけども、うち約3割が利用者との共著論文ということは、7割がネットワーク内の研究者の論文だということですね。
【垣花大阪大学産業科学研究所特任教授】 はい、おっしゃるとおりです。
【山田主査】 ありがとうございます。
 関沢委員、お願いいたします。
【関沢委員】 ご説明ありがとうございました。私は人文系なのですけれども、仕組みとして大変分かりやすく、成果と問題点、課題を理解することができました。
 その上でちょっと教えていただけたらと思うのですが、4ページ、共同研究に、黄色から緑に上がり、また緑から青、そして赤に上げていくっていう、こういう連続性っていうのがすばらしいなと思ったのですが、件数も多いし、分野も非常に広がっておりますので、これの審査というのは、6ページにありました共同研究推進委員会のメンバー、何人ぐらいいらっしゃるのか分かりませんけれども、そこに委ねている、そういうことでよろしいのでしょうか。
【垣花大阪大学産業科学研究所特任教授】 ご質問ありがとうございます。
 私たちは、課題の審査につきましては、6ページをご覧いただいて、すいません、6ページを映していただきたいんですが、大体1月、毎年1月末ぐらいまでに五百数十件の共同研究が来るわけです。それぞれのカテゴリーに応じて応募されてくるわけなんですが、それを最初の段階では、この下の5研究所コーディネーター会議、拠点本部事務、拠点ネットワーク支援室、ここで整理して、様々な要素、審査に係る要素を様々な視点で整理いたします。例えば、クロスオーバー共同研究っていう課題ですと、異なった異分野の融合、異分野の研究者がクロスして、交差して、全く予期しない成果を出すというようなことを公募要項に書いてありますので、それに合致しているかどうかを5研究所のコーディネーター会議、これは大学の研究者であったり、名誉教授の人であられるとか、そういう方が入っている会議なんですが、そこでそういった内容についてかなり詳しく精査いたします。その上で、5研究所研究領域部会というところ、これは5研究所にまたがった10人ぐらいの規模の部会なんですけれども、そこでさらに専門的なことも含めて精査した上で、推薦するかしないかということを領域部会の中で決めます。そして、推薦をすると決めた課題、あるいは推薦しないと決めた課題をまとめて共同研究推進委員会にお諮りして、そこで詳しく説明させていただいて、了承を得られれば採択、あるいは不採択というような形に持っていっております。ですので、先ほどの4ページ目にもう一度戻っていただきたいんですけれども、今クロスオーバーのご説明をいたしましたが、展開共同研究につきましても同じような形で精査して審査する。それから、COREラボについても同じように精査して審査するということになっております。
 ただ、常に同じ人が同じところにいつもいるわけではなく、できるだけ多くの方がよい成果を上げて上のほうに行けるように、できるだけ広い裾野のところでは継続的に研究していただいて、研究というのは1年や2年で達成するものではないので、4年、5年とやっていただいて、いい成果が出た時点で上に上がっていくというようなことをやっておりますので、ある研究だけがいつも伸びてっていうわけではなく、様々な分野で広がっていく、そういうような構造にしております。ちょっと分かりにくくて恐縮なんですが、そんなような形を取っております。
【関沢委員】 ありがとうございました。本当にネットワーク型だからこその広い裾野を持って、だけれどもそこからちゃんと審査してシーズを上げていくっていう、そういうのができるっていうところが単独の拠点ではない強みだなというふうに思いながら聞かせていただきました。どうもありがとうございました。
【垣花大阪大学産業科学研究所特任教授】 ありがとうございました。
【山田主査】 はい、堀田委員、お願いします。
【堀田委員】 ご説明どうもありがとうございました。ネットワーク型拠点としての成果、あるいは今後のこと、いろいろ参考になるかなと思います。
 私からは1点、今示されてるページの一番下のところに(注)ということで、その他ということで、次世代若手共同研究プログラムを用意してますということが書かれています。時間の関係で説明されなかったかもしれませんけれども、各分野、どの分野でも今後若手っていうもの、研究者人口も減っていくことが残念ながら懸念されている中、若手を取り込んでいく、取り入れていくということは非常に大事だと思います。そう意味で、こういう支援、プログラムも重要だと思いますけれども、1件当たり10万円っていうような金額は書かれていますけども、何かそういう研究費等に関するそういう支援以外に、若手ということで、単純には例えばメンターをつけたりとか、あるいはお世話係というか、何かそういうようなこともネットワーク内でやられているのか。何か工夫されてることがあれば、教えてください。
【垣花大阪大学産業科学研究所特任教授】 どうもありがとうございます。こちらのプログラムは、主に大学院生なんですが、学部の3年生というのも実は過去に応募してもらって採択したことがあるんですが、基本的に大学院生、学生が研究代表者になって、申請書も自分で書くんです。そして、将来そういった方が、やる気があるっていいますか意欲のある方が申請書を書いて、もちろん指導教員の方と受入れ教員との間では交流があって、優秀な学生さんに何とかしてこの拠点を利用してもらうことによってステップアップにつなげていきたいという、そういうことが背景にあってつくったプログラムであります。実際、このプログラムは10万円と少ないんですけれども、先ほどスケールメリットでありましたように、非常に多くの研究所にすばらしい先生方がたくさんいらっしゃるので、自分の大学の中だけではなく、外に出て、そして行った先の研究所にはその研究所の先生の学生もいるので、そこでまたいろいろ交流が生まれるようなことを積極的に推奨して行っております。
 加えて、私たちは、これに採択された学生の方には、卓越研究大学生、卓越研究生というような、そういった卓越という言葉を使ってエンカレッジするようにしております。
 さらに、申し上げますと、当拠点の500件以上の共同研究の中に次世代若手共同研究プログラムが入っているんですが、それ以外の共同研究においても、研究代表者の研究室に所属している学生の皆さんも当拠点を訪れて一緒に共同研究をすることができます。ですので、実際は500件程度の共同研究なんですが、学生の利用も含めますと、あるいは研究室の若いポスドクの人、助教の方、准教授の方も含めますと、500に対して約3倍ぐらい、1,500人ぐらいの方が行き来していると、そういうような形を取っております。
【堀田委員】 ご説明どうもありがとうございました。そういう若手のところをしっかり考えていくというのは大事かなと思います。どうもありがとうございました。
【山田主査】 限られた時間で、意見交換、たくさん多様な意見交換をさせていただきたいと思いますので、質問する側もお答えする側もコンパクトによろしくお願いいたします。
 長谷部委員、お願いいたします。
【長谷部委員】 はい、ご説明ありがとうございました。10ページ目の問題点のところで、ご提案として、中核機関に一元的に認定経費を配分していただきたいという希望なんですが、これはどういう理由からなんでしょうか。
【垣花大阪大学産業科学研究所特任教授】 これは、公平、公正な運営を義務づけるためには、一元化していないと、それぞれの大学に一旦交付金が入ってしまいますと、理論的に法人格が関わりますので、そこでそれぞれが単独拠点のような活動をしてもいいというメッセージになってしまうんです。そこの部分が、当拠点は非常にうまく運用してる形を取っていますが、もしかすると、分かりませんけれども、理論的には単独拠点の集まりのような形になってしまうと、非常に拠点ネットワークとしての活動が制限されたり、メリットが生かせないと、そういうことがありますので、一元化することが大目標というよりは。
【長谷部委員】 というか、そうすると中核拠点がより強いリーダーシップを取りたいのでそうしたほうがいいんじゃないかっていうことですか。
【垣花大阪大学産業科学研究所特任教授】 リーダーシップを取るというよりは、私たちには義務があるということになると思います。中核機関には、ちゃんと拠点ネットワークの運営をしっかりして、公平、公正な運営をする義務があるので、そのために必要だということで、独断で何かをするということではなく、責任を受け取れるような形をする上で必要だという、そういう意味合いでございます。
【長谷部委員】 具体的には、そうするとあまり働いてない拠点には予算を減らして、よりどっかに配分を振らすっていうことをするわけですよね。
【垣花大阪大学産業科学研究所特任教授】 そこまではしないと思います。共同研究を一括、一体で公募しておりますので、その範囲の中で配分するということで、そういう形になるかと思います。
【長谷部委員】 具体的に何をされるかが分からなくて、ばらばらに配布しなくて一括にすると、一括するところが配分額を変えないと具体的には何も変わらないような気がしたんですけれども。
【垣花大阪大学産業科学研究所特任教授】 すいません、説明が下手で。公募が終わるまでは、それぞれのプログラムで何件課題が来るか分からないんです。公募が明けると、それぞれのプログラムに何件ずつ来たかっていうのが初めて分かるんですが、そのときにばらばらですと各研究所の予算に多過ぎるところ、少な過ぎるところでばらつきが生じます。そのときに予算を移算しなきゃいけないんです。足りない部分には足りてるところから予算を移算して、同じプログラムだったら同じ金額を利用者に渡したいんですが、ばらばらですとそれができなくなるリスクがあると、そういうことでございます。
【長谷部委員】 共同研究経費の配分があらかじめ募集前に決まっているので、それが整合性が取れなくなるっていうことですね。
【垣花大阪大学産業科学研究所特任教授】 はい、おっしゃるとおりです。
【長谷部委員】 分かりました。ありがとうございます。
【山田主査】 はい、河原林委員、お願いします。
【河原林委員】 ご説明どうもありがとうございました。3の1にあるように、いわゆるリソースをみんなで使わなきゃいけない、人もリソースも装置も場所も全部使わなきゃいけないっていうのは、もうこれはやらざるを得ないと思うんです、国策として。我々は、多分日本はそこまでお金があるわけではないので、こういうリソースを集めてみんなでシェアせざるを得ないということでいうと、非常によい成功例の1つでうまくいってるなと思いながら、最後の4の2でしたか、問題点ってところ。これはそれぞれ思うところはあるんですけど、ちょっとお聞きしたいのは、これってこの場で議論する話とこの場で議論できないレベルの話がチャンポンになってる気がしていて。つまり、制度設計の中でちゃんとどう評価するとかそういうところでいうと、多分これはここでやらなきゃいけないんだけど、でも大学の意思の在り方とかそこまで言われると、これはここというわけにはいかないので、何かいろいろブレークダウンして、これはここの制度、いわゆるネットワーク型の話で、もう一つはもう完全にガバナンスの話っていうふうにブレークダウンするっていうことはできますか。
【垣花大阪大学産業科学研究所特任教授】 はい、恐らくできると思います。今、すいません、お時間が迫ってるということなのでお話しできないんですけども、おっしゃるとおりに分けて議論することはできるかと思います。ありがとうございます。
【山田主査】 私もそれはお伺いをしようとしたところです。
【山田主査】 では、時間が来ておりますので、物質・デバイス領域共同研究拠点のヒアリングはこれで終了とさせていただきます。
 垣花先生、どうもご多忙中ありがとうございました。
【垣花大阪大学産業科学研究所特任教授】  どうもありがとうございました。
【山田主査】 では、次のヒアリングに、続いて生体医歯工学共同研究拠点からご発表いただきたいと思います。
 じゃあ、事務局から本日の出席者のご紹介をお願いします。
【細野大学研究基盤整備課課長補佐】 はい。生体医歯工学共同研究拠点を代表しまして、東京科学大学生体材料工学研究所、細谷孝充先生にご発表いただきます。よろしくお願いいたします。
【山田主査】 細谷先生、どうもご多忙中、ご出席いただきましてありがとうございます。
 それでは、生体医歯工学共同研究拠点のご説明、ご発表お願いいたします。15分程度でお願いいたします。
【細谷東京科学大学生体材料工学研究所長】 はい。よろしくお願いします。
 本日は、貴重な機会をいただきまして、どうもありがとうございます。生体医歯工学共同研究拠点についてご説明申し上げます。
 本拠点は、ネットワーク型の拠点で、東京科学大学生体材料工学研究所、東京科学大学の未来産業技術研究所、広島大学半導体技術研究所、そして静岡大学の電子工学研究所の4つの研究所がアライアンスを組んで共同で運営に当たっております。本日は、生体材料工学研究所の所長をしております、私、細谷から説明させていただきます。
 簡単に、まず本共同研究拠点の概要を2枚ぐらいのスライドで説明させていただきます。
 本拠点は、医歯工学融合分野における革新的技術研究開発を目的としておりまして、国内唯一の生体医歯工学領域共同研究ネットワークをハブとする体制を構築しております。本拠点は、工学技術として広い範囲にわたるとともに、最終的には医学、歯学の臨床へつなげるということを最終目標としておりますので、成果としてはシステムがトータルに高水準であるという必要があります。具体的に、まず物理、化学、生体材料学、創薬科学、物理化学、生体計測、数理解析、モデリングなど情報科学、加工、設計などシステム工学などの基礎工学技術に立脚して、また検査、計測から始まりまして、診断、治療計画、手術、治療につながる臨床フェーズなどを包含して、コアとなる基礎技術から臨床実装となるシステム化まで技術をつなげる、基礎から実用化フェーズという3つの軸で立体的な研究領域を形成しております。この広い領域を包含しまして、密に、かつ全てを高水準で深く開発研究を達成するために、我々は研究アライアンスを構築しております。
 事業推進体制は、冒頭で説明させていただきました4研究所で構成しておりまして、特徴として、それぞれが独自の研究領域に立脚していること、1つの研究所と比較して対象範囲を広げながらもお互いに理解し合える人材を有した緩やかな重なりと絶妙な距離間というものがあります。
 左側の下から時計回りに、生体材料工学研究所は、生体材料、医療システム、創薬、臨床応用、生物学的評価などを専門としています。半導体産業技術研究所は、バイオメディカルナノテクノロジー、半導体技術などを専門としております。未来産業技術研究所は、マイクロナノシステム、ロボティクス、ICT、ITなどを専門としています。電子工学研究所は、イメージセンシング、光計測、生体計測などを専門としています。我々は、2つあるいは3つ以上の研究所にまたがる研究者コミュニティーをそれぞれで有していまして、それぞれの研究所の専門性の高さ、独自性と研究所間にまたがる研究コミュニティーの広さを強みとして、生体医歯工学における研究を強力に推進しています。
 また、これらの研究所に加えて、各大学が有します、東京科学大学ですと医学部、歯学部、附属病院、広島大学ですと医学部、附属病院、そして浜松医科大学及び附属病院との連携、国立がんセンターなど、医学、歯学、工学に及ぶ国内外の研究機関と連携して研究アライアンスを構築しています。
 続きまして、さきに課題としていただいておりましたネットワーク型拠点のメリットとデメリットについて、我々の経験を共有させていただきたいと思います。
 単独拠点とネットワーク型拠点、それぞれで利点や課題があると思いますけれども、ネットワーク型拠点は、総じて規模に応じた複数の学術専門分野の相互性と多種多様な分野にまたがっての支援や連携の一貫性、技術や人材の交流の広がりがメリットとして挙げられます。
 具体的に、この表に4つの観点でまとめさせていただいております。まず、専門性ですけれども、研究所単独ですと、研究所や所属研究者の専門性に限定されやすいのに対しまして、ネットワーク型は、我々の生体医歯工学拠点がそうであるように、幅広く、かつ深い専門性を必要とする分野であってもそれぞれをカバーできるという利点があります。設備、人員については、単独研究所では有する設備、人員に制約があるのに対しまして、ネットワーク型拠点では広く異なる様々な研究専門分野をカバーできます。生体医歯工学拠点では、デバイスシステム工学、ここが本拠点で最も密で広範な工学範囲を含んでおりますけれども、中でもセンサー計測工学、半導体工学、ロボット工学など、多彩な専門研究分野を包含しています。ハードウエアを担当するデバイスシステム工学に加えて、ソフトウエアを担当する情報工学、材料ですと材料物理学、材料化学、さらに創薬科学を含む非常に広い工学分野を含んでいます。応用対象である臨床フェーズにつきましても、検査、計測から診断、治療計画、手術、治療まで異なる様々なシステムを一貫して対象としています。また、実用化フェーズとしても、基礎基盤をなすコア技術から社会実装まで含めた応用科学技術までを一貫して対象として、設備及び研究者を有しております。
 交流、コミュニティーについても、単独研究所では限界があるのに対しまして、ネットワーク型では広がりを持っておりまして、広いコミュニティーと人脈ネットワークの活用が可能となり、人材育成力が強化されます。
 社会発信力、最初の資料では発信の字が間違ってるかもしれませんけども、社会発信力についても同様であり、例えば本ネットワーク型拠点に参画することで企業や医療関係者から注目度が集まって、単独機関では接点を持ちにくい企業や研究者との交流が生まれております。
 これまでにお話しした内容と一部重複しますけれども、ネットワーク型の効果について、ここに簡単に3つほどまとめさせていただきました。
 1つ目は、生体医歯工学のように、各フェーズで高水準技術を集約するトータルな完成度が求められる分野において、ネットワーク型拠点であれば拠点内及びそれの有するコミュニティー、人脈ネットワークで具体的目的に立脚した強固な共同研究体制を構築できるということです。
 2つ目は、通常それぞれの研究所が主催もしくは研究者が参加している学会などの学術交流コミュニティーと比べて広い分野に及ぶ学術交流や共同研究創出の機会の提供がなされまして、新規共同研究など新しい方向が生まれやすく、単独研究分野を超えた共同研究体制の構築が可能という効果がございます。
 3つ目は、先ほど少し紹介させていただきましたけども、多種多様な研究分野、応用分野及び異なる実用化フェーズの3つの軸におきまして一貫した支援を実施でき、バランスのいい高水準技術を開発できるという効果があります。
 一方で、課題ですけれども、この表に5つの項目としてまとめております。1つ目は予算規模で、規模が活動規模に追いついておらず、非常に厳しい現状があります。単独拠点と比較して、予算面では活動が制限されることに課題を感じております。2つ目は、活動の多様化、広範化に伴う体制や成果の可視化の困難さに壁を感じています。これらの対策としては、人工知能等での効率化を検討しているところであります。3つ目は、研究所間で地理的、物理的距離がある場合におきまして、組織間の交流が希薄になりやすいという課題です。これにつきましては、オンライン会議の活用に加えて、定期的な対面による合同イベントの開催や学術書籍の発刊など、共同作業の実施によって課題の解決に取り組んでいます。4つ目は、評価ですけれども、KPIの設定など、評価指標が単独拠点と同じである必要というのがなく、むしろネットワーク型拠点の利点を生かすのであれば、例えば対象分野全体の網羅性や一貫性、その広がりを評価していただくなど、ネットワーク型。
【細野大学研究基盤整備課課長補佐】 事務局でございますが、大学側の通信状況が良くないようです。まだちょっと時間がかかっているようですので、もし現時点で何かご質問ですとか意見交換、細田先生ですとか青木先生は入られていらっしゃいますので、もし現時点でできる意見交換があれば、それをしていただくのもよいのかなと思うんですけど、いかがでしょうか。
【山田主査】 それはちょっと中途半端じゃないですかね。時間がかかるようでしたら、議事3を先にするっていうわけにはいかないですか。いや、どれぐらいかかるか分からないですけど。
【長谷部委員】 すいません、そしたら事務局に質問いいですか。
【山田主査】 どうぞ。
【長谷部委員】 さっきの拠点もこの拠点も、ネットワーク型独自の評価指標にしてほしいって言ってたんですけれども、これって独自に評価してますよね。
【細野大学研究基盤整備課課長補佐】 ネットワークに特化した観点というのも入れて評価は行っているところでございます。
【長谷部委員】 どうしてそれが伝わってないんですかね。
【山田主査】 というか、不十分だという、要するに評価基準なりがネットワークに特化されているようなものに必ずしもなってないとお感じなんですね。それは共通してお持ちなんだと思うんです。
【長谷部委員】 ただ、資料を見ていくと、どの評価項目もネットワーク型はっていう注意がついてて、何かこれ以上やりようがないような気もするんですけれども。
【山田主査】 それは、だからそこをはっきりすべきであるということなんでしょうね。
【長谷部委員】 これは、拠点には伝わってないんですか。
【細野大学研究基盤整備課課長補佐】 評価要項にも記載しておりますので、拠点にも情報として伝わっていると認識しております。
【長谷部委員】 分かりました。
【細田東京科学大学未来産業技術研究所長】 すいません、未来研の細田でございますが、よろしいでしょうか。
【山田主査】 はい。
【細田東京科学大学未来産業技術研究所長】 今、私のところに生材研のほうから電話が入りまして、どうしても発表者ビューでは入れないということで、代わりに私のほうで続きをご説明させていただいてもよろしいでしょうか。
【山田主査】 はい、よろしいです。はい、お願いします。
【細田東京科学大学未来産業技術研究所長】 それでは、ネットワーク型の課題のところからご説明いたします。
 交流のところからご説明いたしますが、交流については、我々のところは、広島大学さん、それから静岡大学さん、それから東京にあります生材研さんと未来研と2つありますけれども、それぞれ交流を行うときに距離的な遠さというのが、なかなかネットワーク等で行っておりますけれども、現実的に一緒にやるという大事さを非常に感じております。ですから、そこで年に2回、我々は少なくとも会ってお話をしてるんですが、その交流の大切さということと、それにどうしても時間がかかったり、それから新幹線なり飛行機なりにトラブルがあったりすることもあるので、そこがなかなか難しいところだと思います。ただ、そういう直接的な交流が非常に重要だと思ってますので、そこについては我々は欠かさずやるようにしておるところでございます。
 以下が、本共同研究拠点の簡単なご説明となります。
 我々の共同拠点ですと、大体教員数が200名ちょっと、事務職員、技術職員、こちらのようにございます。4大学の研究所は、それぞれ大きな研究ではそれほどございませんけれども、現状としましては約300件程度の共同研究をしておるところでございます。
 あと、拠点としましては、クロスアポイント教員をつくりまして、静岡大学電子工学研究所、半導体産業技術研究所、生体材料工学研究所、未来産業技術研究所でそれぞれクロスアポイント教員を取って、実際に移動して研究を行っているところでございます。ここも、先ほどの距離があるところだとなかなか大変だというところを感じているところでございます。
 ネットワークの活動としましては、こちらのようになっておりまして、現在35拠点163名が、ありますように、こちらの国際的なところ、このような形でそれぞれの拠点に関して163名、134名、179名、412名という形で行っております。それ以外に、東北大学の大学院歯学研究科さんと組織的な連携を行ったり、ほかの大学の医学部、歯学部とも組織的な連携を行うように努力もしているところでございます。
 それから、できるだけ国際連携というものを強くしていこうということで、年々その努力をしておりまして、延べ数ですけれども、現在これまでに約4,000人程度の研究者の受入れ等もしているというようなことになります。
 それから、4研究所のコンソーシアムをつくりまして、生体情報AIコンソーシアム、それと生体画像センシングコンソーシアム、AI診断・IoTセンシングコンソーシアム、医療ナノデバイス・マテリアルコンソーシアムというのをつくって、新しい医療工学にということを強く思考しているところでございます。これは、我々の研究所は、決して単独では医療そのものをやっているという、要する医学部、歯学部を含んでいるような形ではないというところで、むしろ医療工学というふうなで方向性に向けて、本当に実際に医療をやってらっしゃる先生方と工学系の我々が密接に結びつくということで、このような出口思考のものも含めて、基礎からになりますけれども、やっているということになります。
 それから、先ほどもございましたように、若手の育成というのは非常に大事だと。特にこういう新しい分野の学問に関しては、もう最初の学生のうちからできるだけこういう異分野融合に慣れた方の研究者を育成するということは大事だということで、若手道場というのをつくっております。これは、4研究所でそれぞれ1つずつ持っていまして、生体情報の道場とか生体画像センシング、それからMDデジタルマニュファクチャリング、医療ナノデバイス・マテリアル道場ということで、これはそれぞれ得意な先生が道場を開いて、そこに泊まり込みも含めて若手研究者、学生さんを呼んで実際に実験をしてというような道場の取組をしております。人数的には、大体1拠点で10名弱程度の参加者なんですけども、これによってそういう新しい学問を思考してくれる研究者が育ってくれればいいなというふうに思っていることころでございます。
 それから、最近すごく力を入れているのは、国際的研究者の育成と支援ということで、国際セミナー、特に若手研究者が主催するようなセミナーも行っておりますし、それから若手を出して、どんどん海外に出てもらって、新しいそういう国際的なところも含めて短期の留学というのを支援しようということをしております。
 それから、挑戦的、萌芽的な研究課題というのを公募して、簡単に言えば、あまり出口だけにとらわれずに、いろいろ萌芽的なところも積極的にやっていこうと、1研究拠点としての額はそれほど大きなものではないですから、我々としてはむしろこういう萌芽的な取組というの大事に育てたいということしておるところでございます。
 それから、若手研究者のネットワーキングで、4研究所並びに共同研究者が集まってくるところで、毎年国際会議というか成果発表会をしておりますけれども、ここで相互が交流して、4研究所だけではなく、共同研究者同士で何か共同研究してもらえることが発生すればいいなという形でやっているところもございます。
 それから、コロナ禍を踏まえた対応ということで、デジタル、ITにおける情報共有と情報公開と。我々、AIは強いところでございますが、こういうデジタルを使ったもので距離的なハンディキャップをあまり気にせずにやれるようなところ、それから共同研究のための中・長期のプログラムとしておりまして、相互に行ったときにそれぞれのところで滞在して共同研究ができるような形をしております。
 それから、もう大体コロナのほうは一通り終わったと思いますけども、コロナ禍のときには随分感染症対策ということの共同研究を重視して、これに対して集中投資もしてたということの経緯もございます。
 それから、共同研究の公募対象と国際研究推進情報でございますが、我々としては、一般的な研究に15万円、それから2研究機関がそろうような国内のところは20万円、海外機関が入るところで30万円で、海外機関で3拠点以上になると60万円ということで、これはほとんどが交通費と滞在費で消えてしまうんですけども、このような形で国際支援を行っております。これによる国際共同研究の実施が大体今4分の1弱まで来たというところで、大体この拠点として今70件弱ぐらいの国際共同研究を行っていて、国際会議のときにもいっぱい来ていただいたような状況でございます。実際に、2025年度の国際シンポジウムというのは、こちらの東広島のほうで行いまして、写真にありますように多数の方が参加していただいて、非常に楽しくできたというようなことでございます。これは、ちょうど今話題のマイクロンさんの隣にあるので、マイクロンさんも随分支援していただいて、これは広島大学の半導体工学研究所さんのおかげなんですけれども、そういう今のはやりの分野というのも随分注目していただいているということになります。
 それから、学理構築のために本を出すということをしておりまして、これは結構評判がいいということを聞いています。これは、テーラー社から出ているんですけども、毎年というわけにはいきませんが、2年に一遍から3年に一遍ぐらいこういうものを出して、国際的な生体医歯工学という新しい学問を育てるということをしておるところでございます。
 あとは、拠点の社会実装の一般効果ということで、これは東京ビッグサイトでメドテックジャパンというものに出ておりまして、毎回展示を行っておりますし、それから東京都の医療機器の製造会社さんが見てらっしゃる医工連携セミナーというものも、これは毎年行いまして、実際に医療機器を上市するに当たりましては、会社さんのことも重要でございますので、こういうネットワークのつくり方についても注力しているということでございます。
 それから、先ほど物質・デバイス研究拠点のほうからご説明ありましたが、3拠点の緩やかな連携というところで、我々としてもネットワークのさらにネットワーク化というものを考えて実施をしているところでございます。
 以上でございます。非常にお時間かかりまして申し訳ございませんでした。
【山田主査】 いえいえ、細田先生、ピンチヒッターにもかかわらず、よどみなくご説明いただきましてありがとうございます。
 では、長谷部委員のご質問を引き取った形で申し訳ないですけど、8ページ目、8ページ目の評価のところで、ネットワーク型拠点独自の評価指標を検討してもよいのではないかということについて、ですからもうちょっと具体的に今不十分だと、要するにこのご意見が出てきた背景なり、具体的なことをおっしゃっていただけると助かります。
【細田東京科学大学未来産業技術研究所長】 我々のところに関して、特に生体医歯工学というのは、まだ明瞭に例えば生体医歯工学の学科があるようなところではございませんので、融合分野の研究の難しさというところが多少ございます。例えば、論文につきましても、例えば私は材料屋ですけど、材料のところ、それから電気のところ、情報のところというふうに比較的分野における論文化っていうのがしやすい状況なんですけれども、特にこういう医療系の、少なくとも論文にならなくても実際に医療デバイスができればいいでしょうというところもあるような学問のところですと、すぐにぱんとアクティブな論文が出にくいところも少しございます。ですから、そういう面では、実際に共同研究をしている中でどういうことが進んでいるのかというのを評価していただくようなところも大事なのかなと思いますし。それから、1共同研究に対しまして、今支援してるのが国内の場合ですと約15万円からというところなんですけれども、正直15万円でどこまで共同研究の支援ができるかというのは非常に難しいところでございます。そういう面から、分かりやすい論文とか、それからどれだけ特許が出たとかそういうところだけではなく、今実際に何を行っているのかというのを評価していただけるような取組というのが、こういう新しい学問分野についてはしていただけるとありがたいかなというふうに思いますし。あと、なかなか正直持ち出しでやっているところも結構多いものですから、その面で予算のところをいうのが評価に関しては密接に結びつきがあるかなというふうに感じております。
【山田主査】 長谷部委員、よろしいでしょうか。
【細田東京科学大学未来産業技術研究所長】 いかがでしょう、お答えになってますでしょうか。
【長谷部委員】 はい。ネットワーク型拠点、これは別な基準で審査していて、ネットワーク型拠点を比較するので、そうするとどうしても業績のあるところとないところだと、評価をするときにないところは多分悪くなってしまうのでしょうがないのかなっていう気が委員としてはしますが。
【細田東京科学大学未来産業技術研究所長】 なかなか出にくいようなこういう新しい取組に関しても。
【長谷部委員】 どこの拠点も同じなので。
【山田主査】 ほかにご意見ございますでしょうか。
【細谷東京科学大学生体材料工学研究所長】 細田先生、ありがとうございます。皆様、申し訳ありませんでした。
補足しても大丈夫でございますでしょうか。
【山田主査】 はい。
【細谷東京科学大学未来産業技術研究所長】 ありがとうございます。先ほどのKPIの件でございますけれども、我々、最終的には学術的な高水準の技術を社会実装していく、臨床の場で使えるものにまで持っていくっていうところが1つの目標でございます。そういった意味では、個々のセンサーとかシステム化のところだけというわけではなくて、トータルな研究力、開発力っていうのが問われるわけでございまして、そういったところが評価されるような評価の指標を導入していただけると、我々の拠点は評価されやすくなるというような印象を持っているところでございますので、ぜひご検討をいただければありがたく存じます。よろしくお願いします。
【山田主査】 私も話を伺っていて、ともすれば研究っていうのは必要な課題を上げて、必要条件を満足していくっていうふうになりがちなんですけど、臨床ということを考えたら、必要条件だけじゃなくて、十分なものにしていかないといけないですよね。そういったところでネットワーク型がうまく働いていってるなというか、いけばなというように感じております。今おっしゃったようなことと方向性がアラインしてると思いました。
 関沢委員、お願いいたします。
【関沢委員】 予算のところなのですけれども、先ほどご説明していただいたところは、中核機関に予算をつける形が望ましいというお話でしたが、こちらの場合には、活動規模に追いついていなくて持ち出しが多いということではございましたが、予算の配分については何か課題と考えていることとか、こういうやり方がいいということがございましたら、教えていただけたらなと思いました。
【細谷東京科学大学未来産業技術研究所長】 先ほどのご質問ありがとうございます。予算の配分でございますけれども、特に足りないなっていうふうなところをちょっと感じておりますのが、若手と、あと国際化っていうことの支援が重要だと言われている中で、国際共同研究支援とか国際共同のAとBってありますけれども、こういったものは渡航費等々ですぐになくなってしまうような状態にございます。例えば、スウェーデンのカロリンスカ研究所に行くとかヘルシンキ大学、フィンランドのヘルシンキに行くというふうな話になりますと、すぐになくなってしまって、持ち出しという形で支援をさせていただいているっていうのが現状でございまして、そういったところの支援というものを潤沢にするために、全体の経費というものを見直していただけるとありがたいなというのが1つ目でございます。
 それから、先ほど大阪大学さんのお話でありましたけれども、支援が個々の研究所に分けるべきかっていうところのお話でございますけれども、我々のところは、基本的には研究所で共同研究のあれを集めるんですけれども、審査のところはワンストップという形で、運営会議という形で担当のミヤウチ先生を中心に、4所長の先生方を中心に運営委員会を組織しまして、その辺のところを審議をさせていただいております。その運営委員会には、外部委員の先生方、それから各研究所の若手の教員も入るという形でやらせていただいておりまして、全体で集まって運営会議、全体で拠点を運営していくんだというところでやらせていただいてるっていうのが現実だと思います。
 細田先生、何か補足とかございましたら、お願いできますでしょうか。すいません。
【細田東京科学大学未来産業技術研究所長】 国際化のところで、本当に大体1拠点2,000万円ぐらいでしょうか、なかなかこれで国際化も全部含めて、1人お呼びするとすぐに今100万かかってしまうようなご時世ですので、その点は大変かなと思っております。
 あと、研究所に関してのお金に関しては、今生材研さんが非常にうまくハンドリングしていただいてるので、私個人としては、未来研としては、特に先ほど物質・デバイスさんがおっしゃったようなところというのは、強くは感じてないようなところでございます。
 以上です。
【関沢委員】 分かりました。ありがとうございます。
【山田主査】 長谷部委員、どうぞ。
【長谷部委員】 今のと同じ質問なんですけれども、ということは、この拠点の場合には、中核拠点により多くの予算が初めに配分してあって、それをその後で各拠点に配るっていうような形になってるので問題がないっていう理解でよろしいですか。先ほどの拠点の場合には、共同利用研究が決まる前に予算配分をしてしまうので、その後の調整が難しいっていうお話だったと思うんですが。
【細谷東京科学大学未来産業技術研究所長】 決して中核拠点や研究所に集まっているわけではございませんで、最初から各研究所に配分をしております。それぞれの研究所で予算額、予算の総額に応じた形で共同研究の応募はしていただくんですけれども、それぞれの研究所で足りない分は補填をしていただくとか、持ち出ししていただくとか等々も含めて工夫をいろいろいたしまして、全体として、ただ審査のところは全体として運営委員会で4研究所の人員が集まる形で審査はさせていただいて、一貫性を保つというところを担保してるところでございます。
【長谷部委員】 ありがとうございました。
【山田主査】 ほか、いかがでしょうか。ご質問、ご意見ございませんか。
 斉藤委員、お願いします。
【斉藤委員】 ありがとうございます。ご説明もありがとうございました。
 今のスライドで少しお伺いしたいんですけれども、例えば一般共同研究B15万円に対して、これもワンストップで皆さんで審査をされているという理解でよろしいでしょうか。
【細谷東京科学大学未来産業技術研究所長】 全ての研究種目に対して、4研究所が集まって運営委員会で審査をさせていただいてるということでございます。
【斉藤委員】 ありがとうございます。おおよそ何件ぐらいの申請があって、そして何名くらいの審査員で審査されているような体制でしょうか。
【細谷東京科学大学未来産業技術研究所長】 おおむね。
【斉藤委員】 おおよそで。
【細谷東京科学大学未来産業技術研究所長】 三百二十何件ですか、詳しくはあれなんですけれども。323件の応募がありまして、310件を出していただいた。
【斉藤委員】 採択されているということですか。
【細谷東京科学大学未来産業技術研究所長】 そうですね、こちらの右側のところが一番新しいものでございまして、そちらに対して、これは4研究所の全ての総数でございますので、合わせたものでございます。
【斉藤委員】 ありがとうございます。この15万円というのは決して多くはないような気がするんですが、それに対して相当な時間と手間をかけた運営をされてるんだなというふうなことを感じた次第です。ありがとうございました。
【山田主査】 ほか、いかがでしょうか。
 河原林委員、お願いします。
【河原林委員】 はい。ちょっとお伺いしたいんですけど、前のプレゼンと若干違うなと思ってるのは、例えば施設だとかデータだとか、そういうもののシェアリングとかそういうのが若干見えてないんですけど、そういうところってやられてます。
【細谷東京科学大学未来産業技術研究所長】 細田先生のほうからご説明をいただいたかと、左側にありますのが主要な設備で、もともと4研究所そのものが強い施設でございます。こういったものに関しまして、先ほどちょっと細田先生のほうからご説明いただいたかと思うんですけれども、4つの研究コンソーシアム、あるいは若手道場も含めて、各研究所の関連の方々、共同研究をされている方々に多く広く導入というか、使い方をレクチャーするというような、使っていただくと、実際に使いながら覚えていただくというようなシェアリングということも行っておりますし、実際に共同研究でお互いにお互いの研究所の施設を使いながら、あるいは共同研究をしてる外の方に使っていただくということをやらせていただいております。
【河原林委員】 そのような施設をもうここに入ってる、コンソーシアムに入ってる人たちは自由に使って、言い方がいいか分からないんですけど、自由に使ってもよいっていうやり方をしてるということですね。
【細谷東京科学大学未来産業技術研究所長】 そうですね、ある程度。申請をしていただいて、管理はさせていただいてますけれども、使えるような形でご案内はさせていただいてますし。
【河原林委員】 そうなると、何かそれぞれのところに予算が多分必要な気がするんですけど、今のやり方っていうのは1か所に予算を集めてるっていうことになってるんですか。
【細谷東京科学大学未来産業技術研究所長】 いえ、それぞれの研究所に配分をしております。
【河原林委員】 それはそういうふうにやってるわけですね。よく分かりました。どうもありがとうございます。
【山田主査】 よろしいでしょうか。よろしいですね。
【山田主査】 それでは、細谷先生、細田先生、どうもありがとうございました。これで生体医歯工学共同研究拠点のヒアリングを終了いたします。ご多忙中、ご出席の上ご説明いただきまして、ありがとうございました。
 以上で議事2を終了とします。
 本日のご意見を踏まえて、この作業部会において、拠点の機能強化に向けた具体的な議論に生かしていきたいと思います。引き続き、よろしくお願いいたします。
 それでは、議題の2です。第5期中期目標期間開始に向けた国立大学の共同利用・共同研究拠点の期末評価及び新規認定に向けてです。
 まず、中間評価と前期の新規認定の実施方法について、また期末評価及び新規認定の実施に関わる基本方針について、事務局よりご説明お願いいたします。
【細野大学研究基盤整備課課長補佐】 はい。それでは、資料5に基づきましてご説明をいたします。
 資料5は、第4期、令和6年度に実施しました中間評価要項及び新規認定要項の概要になっております。本日の会議含めまして、今後期末評価と新規認定に向けた詳細な議論をお願いすることになりますが、前回から半分近く委員の先生が入れ替わっておりますので、まずは令和6年度に実施した中間評価と新規認定の実施方法について、おさらいをさせていただきたいと思います。
 期末評価につきましては、基本的には中間評価の延長として継続性が重要になるかと思いますので、これからご説明します中間評価の実施方法や観点を踏まえまして、それに加えて改善点等についても以前ご意見いただいておりますので、そういった点については見直しを図りながら進めていくのがよいのではないかと考えておりますので、ご意見いただければと思います。
 資料ですが、まず中間評価でございます。2ページですけれども、2ポツ、中間評価の実施体制ですが、中間評価や新規認定の要項の検討などは本作業部会で行いますが、評価案の策定などの評価作業につきましては、作業部会の下に6つの専門委員会を設置し、実施いただいてきたところでございます。
 右側の3ポツ、中間評価の目的ですが、この中で前期の期末評価結果のフォローアップを実施となっており、今回の期末評価におきましては、中間評価との継続性の確保、フォローアップとして指摘事項等に対する対応状況などを確認しながら進めていくことになるかと考えているところでございます。
 続きまして、3ページでございます。
 こちら評価区分ですが、評価については、S、A、Aマイナス、B、Cの5段階で実施しております。観点ごとの評価は絶対評価で行っておりますが、最終的な総合評価は相対評価としており、資料に記載のとおり、評価区分の割合の目安を設定しているところでございます。参考として、中間評価の割合の目安と実績を記載しておりますが、分野によって多少の凸凹はございますが、あくまで割合は目安として弾力的な運用がなされているところでございます。
 次のページですが、こちらは中間評価の結果でございます。78拠点のうち、Sが16拠点、Aが47拠点、Aマイナスが15拠点、BとC評価の拠点はゼロとなっております。
 また、参考としまして、第3期の期末評価結果を右側に記載しております。B評価は5拠点ありまして、そのうち2拠点が更新が認められなかったという結果になっております。C評価につきましては、左側の評価区分に記載のとおり、括弧内のなお書きの部分ですが、Cの評定は、評価結果の決定後、評定の取消しについての審議において考慮されるとなっております。また、第3期の期末評価の要項におきましては、評価区分Bについての取扱いが記載されておりまして、評価区分Bと評価された拠点等については、認定期間の更新を行う候補とするか否かについて特に慎重に審議を行うとされておりましたので、それを受けて審議された結果、2拠点については更新が認められなかったというものになっております。
 続きまして、5ページでございます。
 こちらは、評価方法についてでございます。左側に記載のとおり、中間評価は、各専門委員会において書面、ヒアリング及び合議により実施しております。具体の流れについては、右側の図のとおりですが、(1)、まず拠点から提出された調書を(2)の各専門委員会で書面評価を行った上で(4)の合議評価という流れになっております。合議評価の際には、(3)の各分野の専門家による評価、意見を参考としております。必要に応じて、(5)、ヒアリング評価を行い、各専門委員会で行った評価結果について、(6)の各拠点に対して評価内容の事実確認を行った上で、(7)、作業部会において全体調整を行い、合議評価により中間評価結果を決定するという流れになっております。
 6ページでございます。
 こちらは評価の観点にありますが、(1)、共同利用・共同研究拠点についてでございますが、マル1、拠点としての適格性としては、研究実績、研究水準等に照らし、当該分野における中核的な研究施設であると認められるか。共同利用・共同研究に必要な施設、設備、資料や支援を行うための必要な体制が整備されているか。マル2、拠点としての活動状況の観点としては、共同利用・共同研究への参加に関する情報の提供が行われているか。多数の関連研究者が参加しているかなどが挙げられておりまして、こういったマル1からマル9の観点に基づき評価を行ったところでございます。
 7ページに移りまして、こちらは国際拠点についてになりますが、基本的には6ページの共同利用・共同研究拠点と同様の観点になりますが、それに加えて黄色のマーカー部分の国際拠点固有の観点が追加になっております。
 8ページにつきましては、一般的な項目ですが、評価の公開に関するルールですとか、利害関係者等について整理しております。
 以上が中間評価の概要になります。
 続いて、10ページ以降が令和6年度に実施した新規認定要項の概要になります。共同利用・共同研究拠点に加えまして、国際拠点の公募も同時に行っております。申請施設については、共共拠点のみの認定、もしくは国際拠点の認定まで希望するかを申請時に選択して実施していただくことになっております。
 次のページ、こちらでございます。3ポツですが、審議に当たっての基本方針ですが、審議に当たっての基本方針として、申請施設が国際拠点の認定を希望したときに、拠点の認定水準を満たすものの国際拠点の認定水準には合致しないと判断された場合には、共同利用・共同研究拠点の認定候補として決定しております。なお、既に拠点の認定を受けている研究施設が国際拠点の認定を希望する場合には、同時に実施した中間評価の結果も踏まえつつ、国際拠点の認定候補を決定しているところでございます。
 次のページでございますが、前回の新規認定では、共同利用・共同研究拠点の申請が9件あり、認定はゼロ件、国際共同利用・共同研究拠点には10件の申請があり、2拠点が採択されたところでございます。
 続いて、13ページに移りまして、審議方法でございますが、各専門委員会において書面審査を行った上で、ヒアリング審査を行う申請施設を決定しております。中間評価と同様に、合議による審査の際には各分野の専門家による評価意見を参考としております。
 (3)の認定公募拠点の決定についてでございますが、各専門委員会で行った審議結果案について、作業部会において全体調整を行い、合議による審議を経て認定候補拠点を決定することとなっております。
 次のページでございます。
 審議に当たっての主な観点ですが、(1)、共同利用・共同研究拠点については、マル1、申請施設が大学の学則その他これに準ずるものに記載されているか。マル2、申請施設が、研究実績、研究水準、研究環境に照らし、当該分野における中核的な研究施設であると認められるか。こういった観点など、次のページも含めて11の観点により審査を行っているところでございます。
 続きまして、16ページ、17ページでございますが、こちらは国際拠点の主な観点になっております。基本的には、先ほどの共同利用・共同研究拠点と同様の観点になりますが、それに加えて黄色のマーカー部分が国際拠点固有の観点が追加になっているところでございます。
 19ページでございます。
 こちらは、先ほどの中間評価と同様に一般的な項目でございまして、利害関係者ですとか公開に関するルール等について整理をしております。
 次のページに移りまして、20ページでございますが、こちらが令和6年度に実施した中間評価と新規認定の主なスケジュールの実績になります。このときは、年末までに評価と新規認定の要項を決定しまして、各拠点に発出、2月後半までに拠点から調書の提出を求めて、3月から4月にかけて書面評価、5月から6月にかけてヒアリングを実施し、7月頃までに作業部会で最終決定という流れで実施しております。現状では、今回の評価、認定につきましても同じようなスケジュールを見込んでいるところでございます。
 21ページ、22ページでございますけれども、こちらは令和6年度に実施した中間評価と新規認定の審議終了後に作業部会において振り返りを行っておりまして、そのときに委員からいただいたご意見を整理したものとなっております。
 今回の期末評価、新規認定に当たっては、冒頭に申し上げましたとおり、中間評価との継続性が重要になることから、基本的には今ご説明した観点や実施方法から大きく変更する必要はないものと考えており、また振り返りのご意見を見ても大きな課題は上げられておりませんので、基本的には同様のやり方を踏襲しつつ、いただいたご意見を踏まえながら、改善を図れる部分については反映していきたいと考えているところでございます。いただいたご意見としましては、評価作業の効率化や専門家が行う評価意見書の活用の工夫、あとは調書の削減など様々ありますので、こういった点も踏まえまして見直しを行った上で、評価と認定の実施方法については今後の会議にお諮りしまして、委員の先生から改めてご意見をいただきながら検討を進めていきたいと考えているところでございます。
 説明は以上になります。
【山田主査】 ありがとうございました。
 ただいまの事務局からのご説明について、ご意見などございましたら、お願いします。2年前に大変苦労された先生方が約半数いらっしゃるというところだと思いますので。特に21ページ、22ページで言い足りないこと、あるいは強調したいことがあればというところだと思いますが。また、もちろん新たにこの作業に取りかかる先生方もいらっしゃると思いますので、ご質問も何なりと。いかがでしょうか。
 私からは、22ページ目に書いてあるところですけど、評価意見書について、簡単なものにしていいので、できるだけ早くいただきたいというのがあります。私どもが評価して書面審査する前にぜひ読みたいと思いますので。その時間が短いと、なかなか、せっかく時間をかけて意見をいただいたものを生かせないということがありますので、そこはもう再度ここに書いてあるとおりお願いできればと思います。
【細野大学研究基盤整備課課長補佐】 ありがとうございます。できる限り審査の時間を長く取れるように、効率的に進めていきたいと思います。
【山田主査】 いかがでしょうか。
 はい、長谷部委員、お願いします。
【長谷部委員】 すいません、忘れちゃって、ちょっと間抜けな質問なんですけど。4ページの中間評価をするときに、このときにネットワーク型の拠点っていうのは、これは別に採点してたんでしたっけ。それとも、普通の共共拠点と同じように採点して、ここに並べたんでしたでしょうか。
【細野大学研究基盤整備課課長補佐】 ありがとうございます。基本的には、作業部会の下に、ここにある6つの専門委員会を立ち上げて審査いただきまして、その各専門委員会の中には拠点とネットワーク拠点が一緒に入る形で評価いただいております。
【長谷部委員】 区別してなくて、普通の共共拠点とネットワーク型を同じ点数で並べてるっていうことですよね。
【細野大学研究基盤整備課課長補佐】 そのとおりでございます。
【長谷部委員】 いや、先ほどのお話を聞いて、ネットワーク型拠点は、共共拠点と比べて新規性だとか挑戦性が非常に高いので、同じ基準じゃなく評価してほしいというご意見があったので、今はだからそれがそうなっていないっていうことですね。
【細野大学研究基盤整備課課長補佐】 はい、現状はそうなっております。
【長谷部委員】 分かりました。
【山田主査】 いかがですか。よろしいですか。
【山田主査】 では、次回の会議で、期末評価、新規認定に関わる手続について、再度事務局から整理してご説明いただくように、我々委員が確認できるようにお願いいたします。よろしいですね。
 本日予定していた議事は以上ですが、今後の検討スケジュールについて事務局より、最初にご説明されたところですけども、再度お願いいたします。
【細野大学研究基盤整備課課長補佐】 はい。それでは、今後のスケジュールですが、改めて資料を投影、こちらです。今後の会議としましては、7月から9月で1回開催を予定しておりますので、そちらにつきましては改めて日程調整をさせていただければと思います。年内に評価要項ですとかそういったものを大学に提示できるように進めていきたいと思いますので、引き続きよろしくお願いいたします。
 以上でございます。
【山田主査】 ありがとうございました。
 それでは、本日の会議はこれで終了といたします。皆さんご多忙中ご出席いただきまして、ありがとうございました。お疲れさまでした。

―― 了 ――

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