第12期研究費部会(第8回) 議事録

1.日時

令和6年6月24日(月曜日)10時00分~12時00分

2.場所

オンライン会議にて開催

3.議題

  1. 前回までの議論等について
  2. 中間まとめ案について
  3. その他

4.出席者

委員

白波瀬部会長、鷹野委員、仲委員、塩見委員、中野委員、華山委員、山本委員、加藤委員、岸本委員、速水委員

文部科学省

塩見研究振興局長、松浦大臣官房審議官(研究振興局及び高等教育政策連携担当)、田畑学術研究推進課長、松本学術研究推進課企画室長、梅﨑学術研究推進課企画室室長補佐、他関係官

オブザーバー

杉野日本学術振興会理事長、大野日本学術振興会学術システム研究センター所長、岸本日本学術振興会学術システム研究センター副所長、西田日本学術振興会学術システム研究センター副所長

5.議事録

【梅﨑企画室長補佐】
 おはようございます。文部科学省でございます。
 白波瀬先生、委員の方で御出席される方が皆様おそろいになられましたので、開会について、よろしくお願いいたします。
【白波瀬部会長】
 ありがとうございます。
 おはようございます。時間となりましたので、ただいまより第12期第8回の研究費部会を開催いたします。
 本日の議題についてですけれども、最初に前回までの議論等について説明をいただきました後、中間まとめ案について御議論いただきたいと思います。
 事務局より、連絡事項及び配付資料の確認等、よろしくお願いいたします。
【梅﨑企画室長補佐】
 次に、事務局から配付資料の確認とオンライン会議の注意事項について説明させていただきます。
 資料については、事前にお送りいたしましたファイルを御参照ください。
 また、オンライン参加の注意事項についてですが、音声の安定のため、発言時を除き、常時ミュート、マイクをオフにしてください。部会長、委員、オブザーバーを含め、臨席の方は常時、ビデオオンに、その他の方は常時、ビデオをオフにしてください。
 発言される場合は挙手ボタンを押してください。部会長が指名されますので、ミュート解除、マイクをオンにして、その都度、お名前を発言いただくとともに、オンラインでも聞き取りやすいよう、はっきりと御発言ください。
 資料を参照される際は、資料番号、ページ番号などを分かりやすくお示しいただくようお願いします。
 また、トラブル発生時は電話にて事務局に御連絡ください。
 よろしくお願いいたします。
【白波瀬部会長】
 議題に入りたいと思います。
 資料1と2に基づきまして、前回の研究費部会における主な意見、政策文書における主な記載について、事務局より説明をお願いいたします。
 松本室長、お願いいたします。
【松本企画室長】
 それでは、まず資料1を御覧ください。前回の研究費部会、5月13日に開催された第7回の研究費部会における主な御意見を紹介します。
 まず、資料4、審議まとめに向けた議論の進め方についての関係でございます。審議まとめで示すこととしている科研費予算の具体的な規模感等の検討に当たっては、目指すべき採択率・充足率の水準を具体化することで必要額が導かれるのではないかという御意見。それから、為替・物価高騰等の影響で実質的な科研費の配分額が減少している状況を考慮すると、科研費の増額・充実は国際競争力の強化の観点からも重要ではないかといった御意見。それから、科研費予算の増額は科研費改革とセットで検討するべきだという御意見がございました。
 続いて、科研費における研究の国際化関係での御意見です。研究課題の国際的な優位性の評定を研究費の配分の場面だけではなく、研究課題の採択の場面でも活用することを検討すべきだという御意見。それから、国際性の意味ですが、これについては審査委員に明確に示すことを徹底するべきだという御意見。それから、国際共同研究を実施していることのみをもって国際性が高いと評価するのではなくて、我が国として独自性を持った研究を評価することが重要であるといった御意見。評定要素に国際性を取り入れることで、応募者の側で国際性を意識するようになる点に意義があるのではないかといった御意見がございました。
 続いて、学術変革領域研究の現状についてに関する御意見です。新学術領域研究から学術変革領域研究(A)(Bに移行してまだ数年しかたっていないので、まずは移行後の成果を見極めることが重要ではないかといった御意見。それから、学術変革領域研究(B)の予算増額による規模の拡大や、学術変革領域研究(B)に採択されたものに(A)への優先枠を設けるといった点を含めて幅広に改革を検討するのがよいのではないかといった御意見。それから、学変(B)の研究期間が終了したものが学変(A)へ応募する例が出てきている点については高く評価をするべきだという御意見。それから、JSTの創発と他のFAの人材育成プログラムと連携することにより、学変(A)(B)においてさらなる効果が見込まれるのではないかといった御意見がございました。
 続いて資料2でございます。前回の研究費部会以降、政策文書への打込み等を調整してまいりました。先週、6月21日に閣議決定された「経済財政運営と改革の基本方針2024」、いわゆる骨太の方針ですけれども、下線を引いている部分、運営費交付金や私学助成等の基盤的経費を十分に確保するとともに科研費の制度改革をはじめとする研究資金の不断の見直しと充実を図るという記述が入ってございます。
 それに先立って6月4日に閣議決定された「統合イノベーション戦略2024」ですが、こちらにおいては、科研費において国際的にも高い波及効果が見込まれる研究等を高く評価して、研究費配分額を増額するなど、研究の国際化をより一層加速させるという部分。それから、国立大学法人運営費交付金等の基盤的経費や科研費等の競争的研究費を通じた研究力の一層の強化、科研費における挑戦性・国際性を一層高める制度改革の検討という文章が記載されています。
 我々としては、これを基に、これから概算要求が始まっていきますので、ようやくスタートラインに立ったというところでございます。
 資料1と2の説明は以上でございます。
【白波瀬部会長】
 ありがとうございました。
 前回の研究費部会で頂きました主な意見も踏まえまして、引き続き議論、今後の検討を進めたいと思いますので、委員の皆様にはどうかよろしくお願いいたします。引き続き、御説明いただいて、あと、まとめてという形で進めたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
 では、次の議題に移ります。資料3-1、3-2に基づきまして、中間まとめ案について事務局より説明をお願いいたします。
 室長、お願いします。
【松本企画室長】
 それでは、中間まとめの案について説明させていただきます。資料3-1でございます。説明が少々長くなりますけれども、通しで資料3-1の中間まとめ案を説明したいと思います。
 まず、最初の部分、構成としては1.で総論的なことを書いています。2.で、この中間まとめの位置づけ。3.以降が、これまで12期の研究費部会で議論されたことと今後の議論の方向性についてまとめています。
 それでは、まず1.の総論的な部分です。「我が国の学術研究をめぐる現状及び課題」というタイトルにしています。少し読み上げながら説明をしていきたいと思います。
 1.ですが、研究者の内在的な動機に基づいて行われる学術研究は人類の知識の領域を開拓し、その積み重ねが、これまでの人類の繁栄を支えてきた。多様な研究活動の存在と純文学、社会科学から自然科学までの幅広い学問分野における厚みのある知の蓄積は、それ自体が知的文化的価値を有するだけではなく、結果として独創的な新技術や社会課題解決に貢献するイノベーションの創出につながるものであるという書き出しでございます。こちらは第6期科学技術イノベーション基本計画から抜粋・引用をしている部分になります。
 それから2段落目、こちらは学術研究の代表的な成果の一つである論文について書いている部分です。論文数を見てみると10年前と比較して増加している一方で、トップ10%補正論文数やトップ1%補正論文数はそれぞれ10年前と比較して減少していること。こうした中、諸外国及び地域が論文数トップ10%補正論文数、トップ1%補正論文数を増加させた結果として、世界における日本の論文数の順位は、それぞれ5位、13位、12位といずれも10年前から下がったということでございます。こうした指標の推移は我が国の研究力が相対的・長期的に低下傾向にあることを示していると記載をさせていただいています。
 それから3段落目、研究力低下傾向の背景には、研究人材、研究資金、研究環境等の複合的な要因が想定されるところ、特に研究資金に関する課題に目を向ければ、NISTEPに所属する研究者による試行的な分析において、基盤的経費から経常的に措置される教員1人当たりの研究開発費が減少傾向にあることが示されているとしています。注に書いてございますけれども、NISTEPのディスカッションペーパーによると、平成13年度において中央値が200万円だったものが令和3年度には中央値が93万円とほぼ半減しているという分析結果が出ております。研究活動の継続に当たって、科研費をはじめとする競争的研究費を獲得する必要性が高まっている中、特に比較的少額な研究種目で応募件数が増加し、結果的に基盤研究(C)では充足率が低下していると。それから加えて、消費者物価指数や為替レートを考慮した1課題当たりの平均配分額を見てみると、この10年間で約半減していると。そういった外的要因も相まって、学術研究を取り巻く状況は厳しさを増しつつあるとまとめております。
 続いて2.、こちらは、この中間まとめの位置づけを書いた部分です。科研費は研究者の自由な発想に基づく学術研究を助成する競争的研究費であり、助成対象となった研究課題の振興だけではなく、学術研究の水準の向上を通じて我が国の研究力向上にも寄与することが期待されている。研究力の低下傾向に歯止めをかけ、再び世界のトップレベルに返り咲くためにも科研費で実施すべきことを再整理し、研究種目体系の在り方や研究活動の国際性を強化するための方策、研究者の研究時間確保の方策等について検討を進め、科研費の質的・量的充実を図っていく必要があると記載しています。
 2段落目ですが、本部会(研究費部会)では、科研費に関して若手子育て世代の研究者を含む多様性を持った研究者たちが、より挑戦的・独創的な研究に取り組める環境を整備するための議論や、ボトムアップ型の国際共同研究を推進するための議論などを行ってきました。本中間まとめは第1回から第8回までの研究費部会の議論を総括するとともに、第12期審議まとめに向けた今後の議論の方向性を整理したものであるということで、この中間まとめの位置づけを書いています。
 それから3.以降ですけれども、第4回研究費部会では「今後検討すべき課題等について」という整理をさせていただきました。そこで整理した4つの柱ごとに記載しています。
 第4回の研究費部会で「今後検討すべき課題等について」、この「制度全体」「持続可能な審査システム等」、それから「助成の在り方、研究費の枠組み」と、あと「その他」ということで整理をさせていただいて、この項目ごとに議論をしてきました。
 最近は、特に研究の国際化ということを中心的に議論していただいたので、まず、その部分、「持続可能な審査システム等」の中の研究種目の整理統合の部分で、特に国際共同研究加速基金の部分のことについて最初に(1)として書いてございます。「(1)持続可能な審査システムの構築等」という部分です。
 科研費は、NSFのグランド等の諸外国の研究費制度と同様に、研究者間のピアレビューにより研究課題の審査採択を行っているため、審査システムを将来にわたって持続可能な形で再構築することは、応募者としての研究者、それから審査委員としての研究者の双方に裨益をすることとなる。このため研究者が自由な発想に基づく学術研究に、より一層専念できる環境を実現するとともに、我が国の研究力の向上にも資するよう、次に掲げる制度の見直しに取り組むことで、1課題当たりの充足率の向上や研究時間の確保等を目指す必要があるとしています。
 それから、「なお、」の部分ですが、制度の見直しに当たっては既に令和10年度助成に係る審査に向けた審査システムの見直しの検討が進められているため、当該検討を担う科学研究費補助金審査部会、それからJSPSとの十分な連携を図りつつ検討を進めていく必要があるとしています。
 それから、丸数字1から少し具体的な記述になっています。丸数字1 国際的に波及効果が高い学術研究の推進(科研費基盤研究における研究の国際化等)ということで、コロナ禍後の国際研究交流の回復傾向や基盤研究種目群における基金化の拡大状況等により、今後は国際共同研究加速基金以外の研究種目においても、さらなる研究活動の国際化が期待をされるとしています。
 それから2段落目、既に基盤研究等の枠組みでも国際競争力のある研究は数多く行われているところ、上記の環境の変化を踏まえ、国際共同研究加速基金として別枠で助成する仕組みではなく、審査により、そうした研究を見いだし、助成する仕組みが必要であるとしています。
 また、我が国の研究力の相対的な低下が懸念される中、現在の物価高や為替高騰等、厳しい社会情勢を踏まえ、研究者が国際競争力のある研究に十分取り組めるよう、応募額を尊重した研究費配分が望まれるとしています。
 このため、本部会及び振興会の学術システム研究センターにおける議論を踏まえ、国際共同研究加速基金について、その機能を勘案しつつ、可能なものは段階的に基盤研究種目群等に統合していくこととするとさせていただいています。その際、基盤研究(B)との間で実質的な差異がなくなった海外連携研究については令和7年度助成から公募を停止し、速やかに基盤研究種目群等に統合することとするとしています。
 それから次の段落、また令和7年度助成に係る公募から基盤研究(A)(B)(C)において緊急課題の国際的な優位性を新たに評定要素に加え、高く評価された研究課題については、研究費配分額の充実により、国際競争力のある研究に挑戦できる環境を実現することとする。さらに若手研究者の参画を要件としていた海外連携研究の基盤研究種目群への統合後においても、国際共同研究の助成を通じた若手研究者の育成に資するよう、基盤研究(B)(C)において研究課題の国際的な優位性の評定要素で高く評価された研究課題であって、若手研究者を研究代表者とするものを優先的に採択する枠組み、国際若手支援強化枠を設けることで、高い国際競争力を有する研究の量的拡大を目指すこととするとしてございます。
 それから次の段落です。科研費による研究の国際性を高めていくためには、評価の仕組みや配分額の充実だけではなく、国際共同研究に適した研究費執行を行うことができる枠組みを整備することも非常に重要であるとしています。この点、研究種目の基金化は国際共同研究の障壁となる会計年度の制約の解消に資するだけではなく、大学等で行われる学術研究の実態に適合した枠組みでもあるため、引き続き、特に基盤研究(A)以上の大型の研究種目の基金化を目指していくことが重要としています。
 また、科研費における基金化の拡大は、学術研究に従事する研究者に裨益するだけではなく、補助金種目と基金種目の間で異なるルールを適用せざるを得ないことによって、振興会及び大学等の研究機関に生じている業務負担、こちらを大きく削減するという点においても、学術研究の振興に資する政策的意義を有しているとしています。
 続いて、若手研究者の海外派遣・受入れについてです。こちらは主に帰国発展研究について御議論いただいた内容になっています。国内の研究者による研究活動の国際化を推進することに加えて、振興会がもともと行っている人材育成事業や学術国際交流事業と連携して、一定期間、海外の研究機関で研さんを積んだ国際的視野に富む有能な若手研究者を計画的に養成・確保し、帰国後に活躍する機会を広げていくことなどを通じて国際頭脳循環を促進することも重要という前置きを書いています。
 具体的には日本学術振興会の海外特別研究員について、採用期間の終了による帰国後すぐに国内の研究機関で活躍できる環境が整っているとは言い難いということを書いておりまして、一方で科研費の帰国発展研究は、こちらは海外で研さんを積んで海外の研究機関で一定のポストを得ている優秀な日本人研究者の呼戻しのための研究種目として平成27年に創設されていますが、以上の制度趣旨との関係上、これまで海外の研究機関で身分を持つことができない海外特別研究員の応募が認められてきませんでした。国際頭脳循環のサイクルをより効果的に構築するためには、海外で研究経験を積んだ研究者に帰国後のキャリアパスの見通しを示すことにより、海外の研究機関における研さんの機会及び帰国後の研究活動の継続を希望する若手研究者を後押しすることが必要と考えられ、このため、まずは帰国発展研究の制度を見直し、新たに海外特別研究員の応募資格を認めるとともに、採択から交付申請までの間の猶予期間を延長することで、制度の実効性を高めるべきであるとしています。
 続いて丸数字2 学術変革領域研究・挑戦的研究等の見直しについてです。基盤研究種目群における国際性の評価の導入を契機として、基盤研究種目群、学術変革研究種目群、若手研究種目群及び国際共同研究加速基金からなる現在の研究種目体系について、それぞれの種目群の役割分担を考慮しつつ、改めて、その在り方を検討していく必要がある。
 特に学術変革種目群のうち、学術変革領域研究(A)(B)については、令和2年度から助成を開始したばかりであり、中でも学術変革領域研究(A)には、研究期間を終えた研究領域がまだ存在しないことから、まずは審査等の運用面における改善点の洗出しを行い、2月の審議まとめまでに改善の方向性を導き出せるように検討を進めることとするとまとめています。
 それから挑戦的研究の部分ですが、こちらは1つの研究種目の中で異なる審査方式を採用している部分もありますので、こちらについても必要に応じて見直しに向けた検討を行うという記載にしています。
 続いて丸数字3 重複応募・受給制限についての部分です。重複応募・受給制限の在り方と応募件数の増加の問題、こちらは相互に密接な関係にあり、重複応募・受給制限を緩和することは応募件数の増加につながります。応募の機会を増やすことは研究者コミュニティーに好意的に受け入れられる一方、審査すべき研究課題の増加にも直結することから、近年の応募負担・審査負担が増加している状況も踏まえ、今後検討を進める研究種目の在り方等と併せて検討する必要があるという記載にしています。
 それから丸数字4 応募資格・要件、研究機関の指定についての部分です。応募資格・要件、それから研究機関の指定の在り方についても、重複応募・受給制限の在り方と同様に応募件数の増加の問題と密接に関係している。国の厳しい財政状況を背景として科研費予算が伸び悩む中、科研費の応募資格者数が今後も継続して増加する場合には、特に基盤研究(C)の比較的少額な研究種目の採択率・充足率の低下につながりかねないと考えられるため、必要があれば見直しを行う方向で検討を進めるとしています。
 それから、丸数字5 その他になります。研究者の研究時間を確保するためには、各種の申請・報告等に係る研究者の事務負担を軽減することも重要である。このため、研究計画の進捗状況の把握や研究成果の分析、公開に必要な情報量にも留意しつつ、可能な範囲で、実績報告書、実施状況報告書、研究成果報告書等の提出時期や記載事項等の見直しについて検討する必要があるとまとめています。
 それから2番目、「(2)制度全体」についてです。(1)に掲げるような制度改善・充実に取り組むとともに、中長期的な課題として、学術研究を取り巻く厳しい環境を踏まえた科研費予算の望ましい規模に関する検討を進める必要がある。上記の検討に当たっては、物価高・為替安等の社会経済情勢のほか、高等教育政策及び科学技術・学術政策に関する全体的な動向を把握する必要がある。また、具体的な予算額算出の前提として目指すべき採択率・充足率の水準を設定することを要するが、その際には採択率・充足率の変動が注目度の高い研究成果の創出に及ぼす影響や、特に採択率については諸外国のファンディングシステムにおける状況を分析し、我が国の学術研究の振興にとって望ましい在り方を検討することが重要である。以上の検討を通じて導き出された予算額等の水準については、次期科学技術イノベーション基本計画における目標として位置づけるべきであるとまとめています。
 続いて「(3)助成の在り方、研究費の枠組み等」です。科研費は独創的かつ先駆的な研究課題をピアレビューにより見いだして助成することを趣旨とした競争的研究費であり、大学等の研究機関による基盤的経費と性格が大きく異なる。他方で基盤研究(C)の応募件数は増加の一途をたどっており、審査負担の増大により、審査委員自身の研究時間に負の影響を与えているほか、採択率を一定水準に維持する必要性も相まって充足率が低減する結果を招いてしまってもいる。デュアルサポートシステムの在り方が変化を迎えつつある中、今後とも科研費の基盤研究種目群において優れた研究を見いだしていけるよう、充足率、応募上限額、重複応募・受給制限等の在り方を中心に検討を進めていくことが肝要であるとまとめています。
 それから最後、「(4)その他」の部分です。学術研究の根幹を支える研究基盤である研究設備には、国として共用を促進するべき大型のものから単独の研究機関でも調達が可能な小規模なものまで存在するところ、国立大学の法人化以降、調達に数億円から数十億円程度を要する中規模研究設備の整備を進めるための明確な予算の枠組みが存在しない。特に生物系の分野においては、個々の大学では整備・維持が困難な中規模以上かつ最先端の研究設備を利用するとともに、その設備を活用できる技術を持った技術職員と連携して、研究に取り組まなければ、質の高い研究を進めることは困難になってきていると考えられる。
 中規模研究設備を含む研究設備の整備・共用に関して、科研費ではこれまでも複数の研究課題や他の公的資金との合算使用による共用設備の購入を認めるなどの制度改善を進めてきました。今後、領域研究の枠組みにおける設備の共用の取組を強化することを含め、さらなる取組を検討する必要があるとまとめています。
 大変長くなりましたけれども、資料の説明は以上です。御審議をよろしくお願いいたします。
【白波瀬部会長】
 大変ありがとうございました。
 それでは、第12期研究費部会における研究費の改善・充実及び今後の議論の方向性について、いわゆる中間まとめ案につきまして、御意見、御質問、どうかよろしくお願い申し上げます。
 では、中野委員、どうぞ。
【中野委員】
 ありがとうございます。
 私は日本学術振興会の学術システム研究センターの科研費ワーキング主査も務めておりますので、前回の研究費部会において、センターにおける基盤研究における国際性に関する評定要素の検討状況を報告させていただきました。その際は、研究課題の国際的な優位性として新たな評定要素を導入し、科研費の審査において、国際的な波及効果の高い研究計画を見いだしていけるよう検討中である旨御報告しましたが、本部会委員からの御意見に加えて、センターにおいてさらなる検討を重ねまして、令和7年度の基盤研究(A)(B)(C)の審査においては、研究課題の国際性という評定要素を導入する方針としております。そのため、中間まとめにおける関連の記載も「研究課題の国際性」という表現に変更していただくことを提案させていただきます。
 なお、前回も御報告しましたとおり、科研費が支援している学術研究は多様であり、国際性に関する定義は分野によって異なりますので、観点の例という形で、できるだけ、その意味を広く取るという方針に変更はありませんので、改めてお伝えします。
 また、詳細については7月の公募要領公開後に開催される予定の科学研究費助成等事業説明会において説明される予定と伺っておりますので、その旨も補足させていただきます。
 以上です。
【白波瀬部会長】
 中野先生、ありがとうございました。情報共有を含めまして。「研究課題の国際性」ということを御提案いただきました。ありがとうございます。
 事務局、何かありますか。
【松本企画室長】
 中野先生、ありがとうございます。
 多分、具体的には3ページの丸数字1の後半のところの研究課題の国際的な優位性の部分を「研究課題の国際性」という表現に改めてほしいという御意見だと思いますので、対応させていただければと思います。
【中野委員】
 ありがとうございます。そのとおりです。
【白波瀬部会長】
 ありがとうございます。
 優位性とすると、なかなか問題があるかもしれません。
 次、山本先生、お願いいたします。
【山本委員】
 ありがとうございます。全体としては、いろいろな意見がある中で1つの方向性を出しておられるということでよくまとめられていると思うのです。
 一つ、私、改めてずっと読んでみまして気になったことは、「研究力の低下」という言葉です。これがいっぱい出てくるのですけども、これはやはり、本当にそう言って我々がいいのでしょうかという気がしてきました。というのは、相対的に低下していることはエビデンスを持って示されていると思います。だけども、絶対的にどんどん以前よりも低下していっているというふうに読めてしまいます。全然知らない人が読めばという話なのですけれども。一々、相対的評価、相対的にという言葉を入れる必要はないかもしれないですが、そのことはちょっと意識して文章を見直したほうがいいかなというふうに思いました。先生方の中には、実際本当に低下しているよとおっしゃる方もおられるかもしれませんが、私の感覚では、相対的に低下していて、それについてトップ10%、1%のところに表れていると思っています。それが1点。
 もう一つは、このトップ1%、10%の議論というのは日本全体の研究力を言っています。全てのファンディングのことを含めたものになっているわけです。それが低下しているのが科研費だけの理由ではないわけで、科研費だけでそれを回復するのは無理だと思うのです。そういうことを考えたときに、、科研としては本当に科研としての研究力を支援した結果における研究力が上がっているのか、下がっているのかというところをもうちょっと深掘りしたほうが最終的にもいいかなというふうに思っています。これは今回の中間まとめには必要ないと思いますけれども、そういう観点を見ないと、日本全体の研究力低下が全部、科研費のせいだというふうな感じになるとちょっと困ります。そうではないことは自明ですけども、そこを背負っているような文章にも読めなくもなく、気になったところでございます。ちょっと深読みし過ぎているかもしれませんけど。
 以上です。ありがとうございます。
【白波瀬部会長】
 ありがとうございます。
 事務局、ありますか、何か。
【松本企画室長】
 山本先生、ありがとうございます。
 1番目については、全体で少し、もう一回、目を通して、あまり言い過ぎにならないように考えてみたいと思います。
 それから2番目の点についてですが、今後の審議まとめに向けては我々のほうでも科研費における、例えば論文の指標のデータとかを科研費に限定した形のデータを示せないかなということを検討していますので、審議まとめについては、その辺のエビデンスを出せればいいなと思っています。
 以上です。
【白波瀬部会長】
 では、仲先生、よろしくお願いいたします。
【仲委員】
 どうもありがとうございます。大変なおまとめ、どうもありがとうございました。
 今日お示しくださった、ちょっと戻ってしまうのですけれども、資料2、通しページの3ページのところに、「運営費交付金や私学助成等の基盤的経費を十分に確保するとともに、科研費の制度改革を始めとする研究資金を見直していく」というふうなことが書いてあります。本当に、運営費交付金や私学助成等の基盤的経費を十分に確保する、というのは重要だと思います。どちらかというと研究費が尖鋭化されて、何と言うか、山が高くなるような形になっていると思うのですけど、裾野に広く行き渡るというのが、ダイバーシティーと、それから今後の新しい研究の芽を育てていくという上で、とても重要じゃないかと思うのです。
 その関連で言いますと、中間まとめ案、通し番号8の丸数字4に、基盤(C)の充足率が減るし、数が増えて審査が大変だと。なので、応募資格・要件や機関の指定などを見直すというふうになっているのですけれども、これはやはり運営費交付金との関連で、もしも運営交付金という形で、大学等にいっぱいお金が行くのであれば、応募件数を絞っていくことが重要だと思いますし、そうでないならば、むしろこの基盤(C)のような研究費をあまり負担のない審査で、何か基礎研究費みたいな形で配分できる、要するに、あまり審査の手間も取らないような形でやっていく、というようなことも重要なのかなと思います。ですので、今後の議論において、そういう広く配賦するというようなことも一つ考えてもいいのかなというふうに思いました。
 あともう一つあるとすれば、国際基金のマッチングをより柔軟にできるように。海外の研究費とのマッチングがより簡単にできるようにしていくというのはあるかな、と思います。
 以上です。
【白波瀬部会長】
 大変ありがとうございます。
 いかがでしょうか。今、コメントだったのですけど、事務局、ありますか。
【松本企画室長】
 仲先生、ありがとうございます。
 基本研究(C)の部分については両面あると思っていますので、今後、そのあたり、幅広く議論をしていただければと思っています。
【仲委員】
 ありがとうございます。
【白波瀬部会長】
 いかがですか。
 華山先生、どうぞよろしくお願いいたします。
【華山委員】
 どうもありがとうございます。「中間まとめ」の取りまとめ、誠にありがとうございます。今までの議論がよくまとまっておりまして、とても納得できることが多いと感じました。
 最後の「その他」のところで、「中規模の研究設備整備を含む研究設備」というところですけれど、そこはあまり今まで議論されてなかったところなのですが、調達に数億円から数十億円程度を要する設備に対して、科研費がどれだけ貢献できるのかというのがちょっと疑問に思いました。この金額の設備の購入は幾ら合算させてもできません。また、その他の「技術職員等の雇用」というのは非常に重要なところであります。あと保守費用が非常に高くて年間数百万とか掛かるものですけれど、具体的に個々の研究者が持っている科研費を例えば合算させるとか、そういった形での支払いを検討されているのでしょうか。もしくは、中規模の特別枠みたいなものを導入して、各研究機関に申請をさせるのか、いかがお考えなのでしょうか。
【白波瀬部会長】
 事務局、お願いいたします。
【松本企画室長】
 華山先生、ありがとうございます。
 この部分ですけれども、個々の研究費の合算というのは既に導入していますので、そこを改めて、もっと変えていくというようなことはあまり考えていないのですけれども、どちらかというと、これまで同じ局内の大研課が所掌になるような部分でもありますけれども、最先端の研究に資する設備という観点で、大研課と連携しながら何か科研費でやれる部分がないのかということを考えています。
 最後に領域研究の枠組みにおける設備の共用の取組とかと書いたのですけれども、例えば学変の枠組みの中とか、まずは領域の中で、そういう設備を購入する部分について何か支援ができないかとか、そこまでまだ具体的にお示しできるような内容ではないのですが、そういったところを今後検討していく必要があるかなと思って記載をした部分になります。
【華山委員】
 ありがとうございます。
 ここで書かれている技術職員も含め、先ほど言いましたけど、保守費用というのが結構、我々の大学でも問題になっておりまして、非常に高い機器、例えば数億円する機器の保守になってくると、年間500-600万円ほどになってくるのですね。それを払えない為、故障したら、そのまま放置という機器が結構あるようになっておりますので、そういったところも含めて御検討いただければと思います。ありがとうございます。
【白波瀬部会長】
 ありがとうございます。
 では次に、中野委員、お願いいたします。
【中野委員】
 今議論になっている点ですが、中規模施設について、私は研究環境基盤部会にも参加しており、先週その議論をしたところです。科研費の枠内で、いきなり中規模施設を整備するのはなかなか難しいと私も思います。ただし、新たな枠組みができた際に、科研費で研究している研究者の意見を中規模施設の整備に反映させるということは可能ではないでしょうか。
 今回、「その他」のところに生物系が特別に記載されていますが、中規模施設が必要なのは生物系に限りません。様々な分野で中規模設備が長期間更新されず、老朽化・陳腐化しているという影響を受けております。そのため、科研費を採択された研究者からの要望として、対策を求める声が上がれば、中規模設備の更新や維持管理に係る新しい枠組みに反映されるのではないでしょうか。ボトムアップの声を集めるという点では科研費制度より優れたものはないと思いますので、そこに期待しております。
 以上です。
【白波瀬部会長】
 ありがとうございます。
 追加はありますでしょうか。今までの議論の流れからいうと、唐突感をお感じになるかもしれないのですけど、非常に重要なところではあります。状況をまず事例として取り上げて、これから検討・審議を行うというところなので、分野を限定というわけではなかったと理解しているのですけど、何かありますでしょうか。今の中野先生に対して、事務局からいいですか。
【松本企画室長】
 御意見承りました。
【白波瀬部会長】
 よろしくお願いします。
【松本企画室長】
 一応、もともと4本の柱で「その他」の部分は、中規模研究設備の整備とか共用について科研費でも何かできないかという点は一応は触れていたのですけれども、そこまで深い議論はできてなかったので、今後、その部分もやっていければなと考えています。
 以上です。
【白波瀬部会長】
 ありがとうございます。
 では次、鷹野先生、お願いいたします。
【鷹野委員】
 ありがとうございます。取りまとめいただいて、本当にありがとうございました。
 今の中野先生の御発言とちょっと関係があるのですけども、私も「特に生物系の分野においては」という、ある分野を特定したところがちょっと気になりました。特に生物系とした意味は、審査とか、そういった分類なのかなとも推測したのですけれど、もし分野を書くのならば例えば「生命系など」としたら、物理も化学も生物も関係する理学系と言いましょうか、理工系と言いましょうか、なので、生物系よりは生命系とするか、あるいは今御議論があったように特に分野を書かないというのも、もしかしたら、よりよいのかなというふうに思ったところでございます。
 以上です。
【白波瀬部会長】
 ありがとうございます。貴重な御意見です。
 事務局、いいですか。
【松本企画室長】
 はい。修正を考えたいと思います。
【白波瀬部会長】
 ありがとうございます。
 では次、加藤先生、よろしくお願いいたします。
【加藤委員】
 加藤でございます。お取りまとめいただき、ありがとうございます。
 今の「その他」のところなのですけれども、技術職員ということに関しまして、先ほどから何回か出ています。そもそも技術職員という人が、今、あまり雇用できないような状態になっていまして、もちろん科研費で技術職員を雇用するのはなかなか難しいとは思うのですけれども、何か大学として、例えば国立大学として、技術職員のような方が必要であるという発信が、できればいいなと思いました。御検討をよろしくお願いいたします。
 以上です。
【白波瀬部会長】
 ありがとうございます。
 どうでしょう。役割分担があるのですね。いろいろな機械があって、メンテは極めて需要な作業になります。このあたりはどうですか。もちろん技官さんの役割はとても重要で、インフラを維持する上にも欠かすことができません。何か今の時点でありますか。
【松本企画室長】
 加藤先生、ありがとうございます。
 先ほども触れましたけれども、大研課の組織整備とか、そういった部分と連携しながら何かやれることがあればいいかなと思っています。具体的にどうこうというのは今のところ、詰まっていないのですが、今後、そういった面も含めて議論できればなと考えています。
【白波瀬部会長】
 よろしくお願いいたします。
 あと、いかがでしょうか、御意見は。
 忘れないうちにというか、今、山本先生のほうからご意見も受けて、全体の書き方といった観点からなのです。やっぱり背景というような言葉で書くと議論として少々ぼんやりするリスクもありますしあとは研究力低下というのもある一つの指標からみてというよりも、それ自体強調されます。ただ、研究力低下は否定はできないので、そこの部分は直視しなければいけない背景の一つだと思うのです。そのときに確かにトップ10%ジャーナル云々という具体的なところまで入ってしまうと、分野による違いで、文系分野がどうも後回しになる感想をもちます。そこもうまくバランスをとって書いていただくほうがよいように思います。私の分野でもトップ10%ジャーナルといった指標はありますし、ある意味重要な指標だと思うのです。トップ10%ジャーナルの位置づけが分野によって、要するに標準的に位置づけられるところと、そうではないところがあって、でも、決してそれが言い訳になってはいけないとは思いますが、そのあたりは背景として考慮しなければならないように思います。事実、こういう統計があるというところで、「より研究力の維持向上に向けて」という言葉で書き換えるとか、そのあたりは少し工夫をお願いできればと思います。ネガティブ感で、それを言われたのでやりますというのはちょっと気になるところです。、日本の科研費として、やっぱり研究力というか、現状の底上げですね。そこでは本当に投資が鍵になります。投資額は経験値的に非常に密接な相関がありますので、この点は表現のところで工夫するのがいいかもしれないなというふうに少し思いました。
 それから、デュアルサポートの話については、やっぱりうまく書き込まないいけないと感じました。裾野のといったときに、ここをどういうふうに変えていくかというのも重要です。基盤(C)において、分野の違いと、あと研究者としてのステージにおいて非常に異質性が高くなっているのではないかと思うのです。ですから、その事実というのはうまく表現して、考慮しないといけないのではないかと感じました。よろしくお願いします。
【松本企画室長】
 はい。
【白波瀬部会長】
 あと、いかがでしょうか。まだ御意見を伺ってない先生もいらっしゃいますけど、いかがでしょうか。
 塩見先生が私の前にいるのですけど、何か御意見はありますか。
【塩見委員】
 ありがとうございます。
 2ページ目とか3ページ目に、例えばこの10年間で実質の配分額が半減したというような表現とか、現在の物価高・為替高などの厳しい社会情勢を踏まえて、研究者が国際協力・競争力のある研究に十分取り組めるよう、応募額を尊重した研究費配分云々というようなことが書かれているのですけど、つまり、私たちが議論してきたことは、結局、科研費をもっと増やせということにつながっていくのだと思いますし、一時期、大竹先生だったかが試算されていましたよね。実際、これぐらいの科研費が必要なのだというような。この10年だったか20年間、ほとんど全く科研費は増えてなくて、物価高、いろいろなことを考えると実質すごく減っているという状況にあるのですけど、そういうのはこういうところに書き込むものではないのですかというのが私の疑問なのですけど、いかがでしょうか。
【白波瀬部会長】
 事務局、いかがでしょうか。
【松本企画室長】
 塩見先生、ありがとうございます。
 中間まとめでは、ここまでに書かせていただいた内容でいったんまとめて、審議まとめのほうには、その点もしっかり書いていければと思っています。
【塩見委員】
 今、多くの研究者が本当にこういうことを訴えようとして、組織的にいろいろな活動をされているようですので、研究者だけに任せるのではなくて、こういうところからもそういう声が発信できたらというか、発信すべきかなと私は思います。
 以上です。
【白波瀬部会長】
 ありがとうございます。
 岸本委員はいかがでしょうか。
【岸本委員】
 ありがとうございます。
 私はもう既に皆さん御議論されたことが全てですが、一言だけ申し上げます。やはり、企業から見たときに、学術には基礎研究をもっともっとやっていただきたいという声をよく聞きます。そのため、科研費の充足というのは非常に重要ですし、国際競争をすることによって、沢山の知見や知識を獲得しいって日本にそれらが集まり、それを軸として好循環させていくというサイクルも必要ですし、昨今海外で研究されるような方も増えてきていると聞いていますけども、やはり日本に帰ってきたときに、しっかりとしたポストがある。そういうことも重要だと思いますので、研究環境の整備というのは本当に大切だなと今思っているところです。
 コメントみたいになって恐縮ですが、以上です。
【白波瀬部会長】
 ありがとうございます。
 まさしく行き着くべきピクチャーはそこのあたりだと思うので、海外のファンドとのマッチングという話も、おっしゃっていただいたと思うのですけど、為替レートの話とかもありますので、それも含めて、つくり込む際に十分考慮して本気度を出したほうがいいかなと個人的には思うのですけども、一応、中間まとめというところで、事務局さんの尽力もありここまでまとめていただきました。その上で、今日、貴重な御意見も頂いているので、ありがとうございます。
 あと、ここまで来たので、課長、どうでしょうか。よろしくお願いします。
【田畑学術研究推進課長】
 ありがとうございます。
 研究環境を取り巻く課題がかなり複雑化しているという状況の中で、基盤経費や科研費をはじめとする競争的研究経費、最適なファンディングシステムの再構築の必要性を改めて感じました。
 これまで各先生から様々な意見を頂き、今回は中間まとめということで、これまで議論してきた内容をまとめさせていただいております。来年早々に最終まとめを考えておりますのでその中で、さらに深掘って議論して頂ければと考えております。
 以上です。
【白波瀬部会長】
 大変ありがとうございます。
 あと、いかがでしょうか。先生方、御意見はいいですか。ありがとうございます。
 一応、書きぶりとかというところ、文言のところでの修正があると思いますけれども、基本的には、この中間まとめ案は先生方に御了承いただいたとさせていただいてよろしいでしょうか。ありがとうございます。
 では、この形で原則、決定ということで、細かい表現云々につきましては、事務局及び私のほうで引き取らせていただくということで御了解いただいてもよろしいですかね。ありがとうございます。
 では、委員の皆様におかれましては、今後の取りまとめ審議に向けまして、引き続き、御協力のほどよろしくお願いします。
 26日の水曜日に91回学術分科会が開催される予定でございまして、そこに各分科会等の審議状況について報告するよう求められています。そこで、本部会の審議状況については本日決定した中間まとめを基に私のほうから報告させていただきますので、よろしく御了承ください。よろしくお願いいたします。
 皆さん、効率的に御議論いただいたし、事務局の準備もすごいしっかりしていただいたので、半分ぐらいで終わりそうだということなのですけれども、もし、これ以上御意見がなければ、会議としてはくくりたいなと思うのですけども、よろしいでしょうか。ありがとうございます。
 本日、活発に、なおかつ極めて重要な点について御指摘いただきまして大変ありがとうございました。
 最後に事務局から事務連絡をお願いしたいと思います。
【梅﨑企画室長補佐】
 本日の議事録につきましては、各委員に御確認いただいた上で公開をさせていただきます。
 次回の研究費部会につきましては、日程調整後に御案内をさせていただきます。
 よろしくお願いします。
【白波瀬部会長】
 ありがとうございました。
 では、本日の会議はこれで終了いたします。皆様、大変ありがとうございました。
 
―― 了 ――
 

お問合せ先

研究振興局学術研究推進課企画室

電話番号:03-5253-4111(内線4092)
メールアドレス:gakjokik@mext.go.jp