資料2-1 科研費の平成28年度概算要求に向けて(案)

1 制度の基幹である基盤研究種目を通じた助成水準の確保

 

2 学術研究における「挑戦性」の追求に対する支援の強化

(1)新たな学問領域の開拓等に向けた挑戦的研究への支援
(2)次代を担う研究者のPIとしての独立基盤形成を促進
    ※留意点は別紙参照

 

3 国際共同研究の加速に向けた取組の推進

 ※27年度の取組の定着を図るとともに、在外研究者に係る予約採択の要件を緩和(外国人研究者への適用)

 

4 特設分野研究の拡充

 以上の取組を通じて、新たな審査システムへの移行(平成30年度)に向けた準備を整えつつ、基金化を促進。

 

別紙

「挑戦性」にかかる新規策の具体化に向けた留意点

【2共通】
◇現行制度の運用をめぐる現状・課題を十分に踏まえて対応すること。
◇既存の研究種目の発展的見直しや将来的な再整理の可能性を視野に入れて設計すること。
◇研究者の所属機関に対し、研究環境の整備に向けた責任を果たすことを促す仕組みを併せ検討すること。
◇細目の大括り化等の審査システムの抜本的な見直しの取り進めに支障のないようにすること。

【2(1)関係】
◇計画の斬新性を重視する一方、一定の研究遂行能力を求めるなど、質の確保との適切なバランスをとること。
◇将来の新たな審査方式の導入(総合審査、プレスクリーニング)を視野に入れつつ、申請者の挑戦性に適切に対応する審査区分や審査方式について検討すること。
◇支援の規模については、分野の実情に応じた研究発展、新分野開拓に向けた共同研究の促進などの観点を踏まえ、適切なものとすること。
◇審査・評価の仕組みについて、研究種目間の接続の工夫、さらには他の研究費との連携の可能性を検討すること。
◇研究者の多様な属性やライフステージに応じた利活用が可能な制度とすること(挑戦の機会の確保と重複制限等との適切なバランスなど)

【2(2)関係】
◇真に必要な研究者に対して効果的な支援がなされるよう、PI等としての独立を支援する対象を明確化すること(組織間・組織内の異動など)。
◇独立を促進する半面として、研究者の成長に好ましくない孤立化を助長しないよう配慮すること。
◇支援の規模については、研究室の創設や研究活動のスタートダッシュに必要なコストを考慮して適切なものとすること。
◇優れた若手研究者等の安定性あるポストの獲得、人材の流動性の促進に資するようにすること。その際、多様な人材及び研究機関に制度のメリットが公平に行き渡るようにすること。
◇制度の利活用については、独立を支援するという趣旨を踏まえて適切な条件を課すこと(回数制限など)。
◇過去の研究費部会報告書の提言も踏まえ、既存の若手種目の見直しを併せ検討すること。

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