研究環境基盤部会 共同利用・共同研究拠点に関する作業部会(第3回) 議事録

1.日時

平成24年6月28日(木曜日)16時00分~18時00分

2.場所

文部科学省庁舎17階 研究振興局会議室

3.議題

  1. 共同利用・共同研究拠点の中間評価について
  2. その他

4.出席者

委員

飯吉主査、金田委員、稲永委員、大竹委員、永宮委員、中村委員、福山委員、松沢委員、横山委員

文部科学省

澤川学術機関課長 他関係官

5.議事録

・事務局より配布資料の確認を行った。

(以下、議事録)

 

【主査】   それでは、議題に入らせていただきます。前回、随分いろいろな御意見をいただきました。それを事務局の方でもいろいろまとめていただいて、きょうは、できれば、最終案としてお認めいただければというふうに思っておりますが、資料1から御説明いただけますでしょうか。

【事務局】  それでは、御説明をさせていただきます。

 まず、評価の実施体制ということでございまして、資料の1と机上資料でクリップどめをさせていただいております資料の机上資料の3と机上資料の4-1、4-2を御用意いただきながら、あわせてごらんをいただければというふうに思っております。

 まず、説明に入ります前に、机上資料の3をごらんいただきたいと思います。机上の資料の3につきましては、前回、中間評価の実施体制の基本的な考え方ということで、評価の対象となります、この場合の国立大学の74拠点につきましては、基本的には、本作業部会の12名の委員の先生方がいらっしゃるわけですけれども、その先生方に評価をいただくということ、また、1つの拠点に対します評価については原則2人以上で行うということと、その際には主担当1人と副担当1人以上ということで、グループ分けについては余り細分化を行わず、3つないしは6グループ程度ということで、その規模感について、委員の負担を軽減する観点から、委員をなるべく追加することについても、なるべく評価の一体性ということで、最小限にとどめるということで、おおむね規模感については理解が図られたというふうに事務局としては認識をしております。

 また、共同利用・共同研究拠点に係る中間評価のグループ分けにつきましては、机上の資料、今度は4-1並びに4-2をごらんいただければというふうに思います。

 まず、このグループ分けにつきましては、前回、机上資料4-1、こちらの方につきましては、グループ分けといたしまして、大型設備の利用型、研究資料提供型、共同研究型など、いわゆる拠点について、形態別として分けたもの。また、資料4-2につきましては、理工学系、医学、生物学系、人文社会学系など、主にこちらにつきましては分野別ということで、この両案について御議論をいただいたところでございます。

 また、その際、グループ分けに関しまして、委員の先生方から出ました意見といたしましては、実際の評価をするという観点からは、できれば分野別の方が評価しやすい。例えば中核的な研究施設であるかというようなところも評価の観点としてあるかと思うのですけれども、そういったものにつきましては、ある程度専門でないと読めないということですとか、今後こういった施設に多数の関連研究者の参加が見込まれるといった、そういった予測につきしても、ある程度分野に近くないとなかなかやられないということがございました。

 また、ネットワーク型についても、基本は分野において、分野で評価した中から機能を取り出してネットワーク型の意義を見いだしていくやり方の方がいいのではないかというような御意見があったため、今回は机上資料4-2の分野別を基本としたグループ分けにつきまして資料の1として御用意をさせていただいたところでございます。

 恐縮ですが、資料の1に戻っていただきまして、資料の1につきましては、そちらに右上の方に資格の枠内の※ということで、ちょっと字が小さくて恐縮ですけれども、現段階では、4-2のグループ分けにつきましても、事務局の案ということで整理をさせていただいているということ、また、今後グループごとの間で拠点の移動ということが予想されるということと、あとは、例えば分野融合型の拠点につきましては、複数のグループで評価をしていただくということになるため、評価いただく拠点数自体も若干増加するといった傾向が予想されるといったようなことがまず前提としてあるということでございます。

 1枚目の例の1でございますけれども、例の1につきましては、机上資料4-2の案の1にございますように、分野別を基本としたグループ分けについて、拠点の認定の審査を行った際理工学系、医学・生物学系、人文社会科学系の分野を更に細分化いたしまして、特に理工系を、aの丸1にございますように理学系と、あとはaの2にございますように、工学系プラス数理情報といったことに細分化しているということと、医学・生物学系につきましては、bの丸1の医学系、bの丸2の生物系というふうに分類し、5グループ化をしているといったところでございます。こうしますと、1グループ当たり大体4名から5名程度で構成されておりまして、1拠点当たり主担当の先生1名と副担当の先生2名の3名体制で1拠点について評価を実施するというイメージで作成をさせていただいているものでございます。

 具体的な例で恐縮でございますが、aの丸1の理工系の理学系につきましては、a拠点の主担当、今、永宮先生のお名前を入れさせていただいておりますけれども、永宮先生に見ていただきまして、副担当といたしまして、追加で丸印で書いている先生方に、2名の委員の先生方に評価をしていただくということで、a拠点については永宮先生と追加予定の2名の先生の合わせて3名の先生で評価をいただくという案でございます。また、永宮先生におかれましては、AからD拠点の主担当となっていただくとともに、あわせてEからLの8拠点の副担当ということになっていただくということでございまして、主と副を合わせて12拠点について評価をいただくというふうになっているところでございます。

【委員】  今、ちょっと非常に複雑なことを言われて…。

僕のことを言われますと、一番上で4拠点をやるのですか。

【事務局】  まず、委員には主担当ということでaからdの4拠点を見ていただくとともに。

副担当として8拠点ということでEからL拠点。

【委員】  EからLというのは、下の方なのですか、それとも。

【事務局】  右です。副担当。

【委員】  それはわかるのですが。

【委員】  先生、まだ具体的な何も名前は入ってないです。

【委員】  医学・生物系をやるわけでなくて、理工系の中の。

【事務局】  単純に、便宜上、今アルファベットで記載をさせていただいただけで、すみません、ちょっと説明が途中で申しわけございません。

【委員】  はい、わかりました。

【事務局】  そうしますと、以下、aの1のグループにつきましては、全体が19拠点というふうになっておりますので、1人の委員の先生当たり、主担当、副担当合わせまして11ないし12拠点の評価を行っていただくということになるということでございます。

 以下、aの2の理工系につきましては、14拠点につきまして1人当たり10から12拠点、bの1では17拠点に対して9拠点から11拠点、bの2では13拠点について、1人当たり9ないし10拠点、また人文・社会科学系については、11拠点について、こちらにつきましては全ての委員が評価を行うというような形になっているところでございます。

 この形にいたしますと、必ずしも分野ごとということで若干の追加等ありますけれども、今、現状では12人の作業部会の先生に9人の先生を足すという案でございます。これは今後分野ごとにまた調整をしていく際に、その分野に必要であれば、委員の数というのはまたそれに伴って変更するというところでございます。

【主査】  ここで専門分野と言っているのは、その委員の専門分野ですね。

【事務局】  そうです。

【主査】  だから、必ずしもこの分野だけじゃなくて、それに何が担当するかはまだわからないですね。

【事務局】  はい。

【委員】  この資料の4-1に大型設備利用型20拠点とありますよね。

【事務局】  はい。

【委員】  この中にはいろいろな分野が混じっていますよね。

【事務局】  はい。

【委員】  だから、この中で例えば10個とか15個とか知らないけど、かなり理工系のaというのは一番多いから、そこがピックアップされるわけですか。

【主査】  そことは関係ないと思います。多分、この前の御議論の中で、分野別の方がいいだろうという御意見の方が強かったと思うので、それで分野です。

2枚目は参考までにですね。

【事務局】  2枚目は、資料4-2の案の2-2を分野別を理工学系について、大型設備利用型と共同研究型に分けたということです。

【主査】  この1枚目でいったらどうかということですね。

【委員】  わかりました。2-1ですね。

【事務局】  なお、aの丸2のところをごらんいただきますと、そこの理工系、工学系と数理情報系と、あとbの2の医学・生物学系で、※を付した箇所があると思うんですけれども、そこにはいわゆるネットワーク型の研究拠点というのが入っておりまして、これについては、拠点の数といたしましては1拠点というカウントなんでございますけれども、実際、例えば理工系の物質・デバイス領域研究拠点であれば5つの研究所が入っている、また一方、学際大規模情報基盤共同利用・共同研究拠点であれば8つのセンターが入っている、また、医学・生物学系の海洋生物学研究共同推進拠点であれば2つのセンターが入っているということになっているため、拠点を構成する研究所にそれぞれ評価票を出していただくということになりますと、四角に17研究所でございますとか、7研究所、8研究所というふうに書いてございますけれども、かなりの評価票を委員の先生に見ていただくというようなことになるということが予想されますので、ネットワーク型の拠点につきましては、委員の先生方の負担を軽減する方法で、例えば評価の項目について、取りまとめて、中心機関というものがございますので、そういったところにまとめて記載できるものについては、中心機関において取りまとめてもらうというような工夫をさせていただいて、本日はそのイメージは御用意できていないのですけれども、記載方法について工夫をさせていただきたいというふうに考えております。

 また、2ページ目の例の2でございますけれども、こちらは先ほどの分野ごとの区分を理工系につきまして大型設備利用型、共同研究型というふうに区分を分けたということでございまして、以下の説明につきましては、先ほどの1ページ目と重複をするということで、割愛をさせていただきたいと思います。

 以上、ちょっと雑駁な説明で申しわけございませんけれども、イメージということでご説明をさせていただきましたので、御意見等いただければと思います。よろしくお願いします。

【主査】  いかがでしょうか。この1枚目と2枚目は理工系だけがちょっと大型設備利用型が多いので、そうすると共同研究型に分けてやるか、あくまでも分野別でいくかと。そのほかの医学・生物系と人文社会系はもう専門分野ごとにやりましょうということなのですが、どちらがよろしいでしょうか。どっちがやりやすいかというふうなこともあるかと思います。

【委員】  具体的にいうと、資料1と、その次のページの違いは…。

理工系が1つずれているだけですね。

【主査】  ずれてはいないですね。

【委員】  ずれているんじゃなくて、19が18になって、14が15になって、それ以外のことは同じですね。

【事務局】  同じです。

【委員】  そうすると、余り大差はないですね。どっちがいいという…。

【主査】  そうですけども、内容はかなり、例えば1の場合は大型設備の活用がどうされるか、評価の項目が、観点が少し違うんです。比較するのでは2枚目の方がいいのですかね。例えば、大型設備利用型の研究所の違いを評価できるというか、どうなんですかね。

【事務局】  そういう意味では、前回も、どちらかというと、案の2-2かなというような、決まったわけではないんですけど、そういった意見が若干多かったかなというような印象は、例の2の方です。

【主査】  要するに、形態別というのを取り入れようかという話があって、そういう意味では、この2の方は一応部分的にも形態別が入っているわけですね。だから、今までとちょっと違うというか、新しい試みであるというふうには思いますけれどもということですね。2の方がやりやすいかもしれないですね。どうでしょうか。

【委員】  いいと思います。

【主査】  それでは、一応2の方で決めさせていただくということで、あと評価項目など後で出てきますよね。その辺、また見て…。

【事務局】  ちょっとすみません。事務局から。あと、先生方の御負担というんでしょうか、実際にごらんいただくわけでございますので、永宮先生を例にとりますと、この例の2でいきますと、4拠点を主という形でごらんいただくと同時に、副ということで8拠点をごらんいただくことになります。実際、京大霊長類研さんの例をとりまして、もう既に過去にお出しいただいているというものを、これをはめこんだというんでしょうか、そういう形で当方の方で、実際にどういう形で調書が出てくるのかということをイメージとして書いたものでございます。最終的には、後で御議論いただきますけど、拠点としての後見、最終的なアウトカムであるとか、幾つか新規に記載いただく定性的な事項はございますが、データ化、落とし込めるようなところは全部ここに入れているわけでございますので、これより若干厚くなるという、そんなイメージかなと思います。ですので、委員先生方それぞれには、これを4件、主としてごらんいただくということと、8件、8拠点をサブとしてごらんいただくということ、あと場合によっては…。

【主査】  どう違うんですか。

【事務局】  最終的な調整判断をいただくというのが主担当の責任になるんだろうと思いますので、副担当の方が2につくわけですので、3人の合議という形になるかと思いますので、評価が完全に一致すれば特に問題はないのかもしれませんけれど、評価が分かれた場合とか、あと、特にいい点、悪い点というものを後でお書きいただくわけでございますので、そこのところの最終的な取りまとめは主担当の方にお願いするということになるかと思いますので、まず私どもで負担ということで、それで4拠点プラス、サブで8拠点ということであれば、ここら辺ぐらいで何とかならないかなと。あと、委員の数を足しますと負担は軽くなるんですけど、全体として集約するのに手間もかかってくるかと思いますし、ヒアリングなどなどしていきますと、日程調整等でなかなか機動的に動けないというところで、バーターでというんでしょうか、あるかと思いますので、ある程度まとまった形で見ていただくほうが作業のグループとしては一体感が図れるかなという、そこのバランスをとりまして、aの1については3名の委員を追加で発令させていただくとか、aの丸2については2名の委員を追加で発令させていただくというふうな形で、若干、分野によっては移動は、多い、少ないはございますが、できるだけ均等になるような形でさせていただきました。

【主査】  いずれにしても、11か12拠点を見るのは、みんな平等なわけですよね。

【事務局】  はい。という形です。

【主査】  それで、主とサブとの違いがまだちょっとわからない…。

【事務局】  見る量とか、判断されるというプロセスにおいては基本的には変わらないと思いますが、最終的にS、A、B、Cという評価に落とし込んだり、課題、留意点等をピックアップしていく必要があるので、そこは事務局と主担当が最後相談させていただくということになろうかと思います。

【主査】  ということでございますが、よろしいですか。

【委員】  追加委員というのは、そちらでお選びになるのですか。私たちがだれかというのを言うわけですか。

【事務局】  私どもで選んで御相談するということです。分野まで書ければよかったんですけど、追加発令すべき…。

【委員】  こうやってずっと見れば、aの1でも随分分野が広がっていますよね。

【事務局】  と思いますので、できるだけ。

【主査】  最初の認定のときに、もう既に何人かの先生、大分大勢の専門委員にお願いをしているので、多分、その中からまた…。そういうところから見ていただいたほうが、その後どういうふうに進展しているかわかってよろしいのではないでしょうかね。

【委員】  わかりました。

【主査】  そういうことでいかがでしょうか。12拠点。

【委員】  それで、ちょっと申しわけないのですが、前回いなかったので。これはどれぐらいのピリオドでやるのですか。期間。

【事務局】  机上資料の1枚おめくりいただきまして、色刷りのものが出てまいりまして、24年度までの3年分についてこの調書をお書きいただくということになりますので、提出の期限は5月末に各拠点からお出しいただくということになろうかと思います。ですので、いただいたものを私どもがまず担当の委員の先生にお送りするという形になります。まずは書面で審査していただきまして、次にこのグループで1回お集まりいただきまして、その書面でつけたS、A、B、Cを突合、照らし合わせて決めていただくと。これはいいから、もうこれで評価を決めようということとか、ここは不十分だからもう1回ヒアリングしようということで、書面審査で終わらすものとヒアリングするものを選別していただいて、次の第2回目の会議としては、ヒアリングを必要なところにしていただく、あとは取りまとめというふうな形になろうかと思います。5月から8月まで――8月までとしているのは、26年度の概算に反映させるためには8月までということですので、できることなら、この3か月の中に書面審査をして、それをすり合わせて、ヒアリングをして、最終的にまとめるというプロセスをしていただく形になると思います。

【主査】  来年のですね。

【事務局】  そうです。来年の5月からという形になります。

【主査】  だから、これが決まれば、こういう評価をしますよということを各研究所に送って、その資料を出してもらってというのに12月ぐらいまでということですね。来年でございます。すぐ来ますけど。

【委員】  本当にすぐ来ますね。1年間はあっと言う間ですからね。確かに。

【主査】  よろしいでしょうか。

【委員】  はい。

【事務局】  続きまして、資料2-1、2-2、3に基づきまして、実際の中間評価の要項ですとか、中間評価の項目について御説明をさせていただきたいと思います。

 まず、資料2-1、2-2、また、恐縮ですが、机上資料の5をお手元に御用意をいただければというふうに思います。机上資料の方は、A4の横の資料になっているものでございます。

 それでは、前回になりますけれども、中間評価の主な観点につきましては、机上資料の5、A4の横版でございますけれども、ここにございます中間評価にあたっての主な観点の案ということで、表の右側に四角で囲んだ丸1、拠点としての適格性、丸2、拠点としての活動状況、丸3、拠点における研究活動の成果、丸4、拠点としての貢献ということで、4つの観点について前回御審議をいただいたというところでございます。また、その際、次回以降、今回も含めて主な観点ごとの評価の項目、実際の具体の評価の項目については、今回以降ということで御審議をいただくというふうになっていたということでございまして、お手元の資料2-1、中間評価の要項(案)として配付をさせていただいているところでございます。中間評価の要項ということで今回資料を提出させていただいておりますけれども、前回、評価の観点ということでございますので、若干、全体の説明の中で、2ページ目から5ページ目まで、資料2-1をめくっていただきまして、2ページ目から5ページ目まで点線で囲んだ部分、ここが主な評価の観点という、評価項目というふうになっておりますので、ここの観点を中心に本日は御議論いただければありがたいというふうに考えております。

 また、資料2-2といたしまして、実際にこれは評価をしていただきます先生方の、これもイメージでございますけれども、様式の案ということで中間評価票というものをあわせて御用意をさせていただいておりますので、適宜、御参照いただければと思います。

 それでは、資料2-1につきまして御説明をさせていただきたいと思います。

 まず、中間評価要項(案)ということでございまして、1つ目といたしまして、中間評価の対象、これは先ほどの繰り返しになりますけれども、国立大学法人の74拠点を対象とするということ。

 また、2の中間評価の目的といたしましては、「このため」以下のところでございますけれども、各拠点の成果や各拠点において研究者コミュニティの意向を踏まえた取組が適切に行われているかなどを確認し、当該拠点の目的が十分達成されるよう適切な助言を行うことで、共同利用・共同研究拠点認定制度の創設目的である学術研究の基盤強化と新たな学術研究の展開に資することを目的としているというものでございます。

 3番目につきまして、中間評価の実施でございますけれども、(1)の中間評価の体制といたしまして、丸1でございますけれども、本作業部会のもとに、先ほどの資料2の資料1で御説明させていただきましたグループごとに各専門委員会の設置をするということでございます。また、丸2番といたしまして、中間評価を担当する委員でございますけれども、1つ目のポツ、本作業部会の委員の先生に加えまして、2ポツ目でございますけれども、先ほど飯吉主査の方からございました拠点の認定の際に審査に携わっていただいた先生方で、専門的観点から高い知見を有する専門家、有識者の先生に加わっていただいてはどうかということでございます。また、丸3番といたしまして、学際的・分野融合的拠点というものもございますので、そういった拠点につきましては、関連する複数の専門委員会の意見を踏まえまして、関連の深い専門委員会において評価を行っていただいてはどうかということ、また、最終的にその専門委員会間の調整を必要とする場合には、本作業部会において審議をするということを考えているところでございます。

 ページをめくっていただきまして、2ページ目でございます。(2)の評価方法でございますけれども、中間評価につきましては、作業部会の下に設けられました各専門委員会において書面及びヒアリング・合議により実施をするということでございます。

 丸1の書面評価でございますけれども、書面評価につきましては、各拠点につきまして下の2つのポツがございますけれども、資料を用いまして、個別の評価を行いまして、合議により評価を行う。書面評価様式は別に定めるということで、資料2-2を用意させていただいているところでございます。

 また、丸2のヒアリングの評価でございますけれども、書面評価を踏まえまして、各専門委員会においてヒアリングを行いということがございますけれども、その書面評価の結果によりましては、例えばヒアリングを省略をすることを可能とするということで、全ての拠点に対してヒアリングを実施するということは現段階では考えていないということでございます。

 丸3の評価の決定でございますけれども、本作業部会におきましては、各専門委員会における各拠点の評価結果について全体調整を行い、各拠点の評価結果を決定していただきます。

 なお、作業部会につきましては、各拠点の中間評価結果をまとめる際に、当該拠点の活動が不十分と判断されるような拠点があった場合には、その追加資料等の提出を求めて、当該拠点の目的が十分達成するような改善方策について助言を行い、その結果を例えば評価結果のところに付記をするというようなことを考えているところでございます。

 次の点線を囲んだところ、ここが主なきょうの論点になろうかと思いますけれども、評価の観点ということでございます。評価の観点につきましては、丸のついた数字がございますけれども、丸のついた数字が机上資料5の右側の四角で囲んだ評価の観点に対応しているものでございます。また、四角の右側でございますけれども、墨つき括弧で、ローマ数字の例えば1-4の(1)というような数字がございますけれども、こちらにつきましては、後ほど御説明をさせていただきますけれども、資料3-1の主な評価の項目というものについて、便宜上、この資料では記載をさせていただいているところでございます。

 それでは、まず評価の観点でございますけれども、丸1、拠点としての適格性ということで、ここは拠点となっている研究施設につきまして、1つ目の丸でございますけれども、研究実績、研究水準、研究環境に照らして当該拠点の目的たる研究の分野における中核的な研究施設であると認められるか。主な観点といたしましては、各拠点が当該分野における中核的な研究施設であるかということで、その下にございます当該研究施設におけるこれまでの研究成果でございますとか、競争的資金の採択状況、あるいは卓越した研究者やリーダーの存在、また、共同利用・共同研究に参加する関連研究者が利用できる研究スペースですとか宿泊施設の確保状況、また、ネットワーク型の拠点の場合は、3拠点あるということでございますけれども、ネットワーク全体として当該分野の中核的な研究施設であると認められるかというところでございます。

 次のページ、3ページ目に移っていただきまして、1つ目のポツでございますけれども、例えば経済が分野におきましては、一橋大の経済研究所、京都大学の経済研究所、あるいは大阪大学の社会経済研究所と、同一分野に複数の拠点がある場合は、例えば各拠点の特徴でございますとか、拠点ごとの分断、あるいは連携体制がとれているかということで、それぞれの拠点が中核的な研究施設であると認められるといった点が評価の観点として記載をさせていただいているところでございます。

 その下の丸印でございますけれども、共同利用・共同研究に必要な施設、設備及び資料等を備えているかということで、ここは当該研究施設が有する共同利用・共同研究に必要な施設、設備、学術資料でございますとか、データベース等の整備状況等をこちらで見ていただく。

 その次の白丸でございますけれども、共同利用・共同研究に参加する関連研究者に対して、施設の利用に関する技術的支援、必要な情報の提供その他の支援を行うための必要な体制が整備されているかということで、1つ目のポツでございますけれども、関連する研究者に対する支援業務に従事する専任の職員、例えば教員ですとか技術職員、事務職員等が配置されているか。また、技術的な支援について適切な体制が整備されているか。更に、関連研究者に対して必要な情報というものを継続的に提供するための体制というものかとられているか。また、その他の拠点の活動内容、例えば事務体制、研究スペースの確保、宿泊施設が適切に行われているか。また、関連研究者に対する支援を行う際に、必要な全学的な支援、例えば予算ですとか、人員の配分等が行われているか。また、ネットワーク方の場合につきましては、当該拠点の運営の中核となる研究施設というものが設定されて、その当該施設というものが拠点の活動全体に責任を持って中心的な役割を果たす体制というものが構築されているかというような点でございます。

 次の丸2以下につきましては、こちらは拠点としての観点ということで整理をさせていただいているところでございます。丸2、拠点としての活動状況の観点といたしまして、1つ目の白丸でございますけれども、全国の関連研究者に対し、共同利用・共同研究への参加の方法、利用可能な施設、設備及び資料等の状況、申請施設における研究の成果その他の共同利用・共同研究への参加に関する情報の提供が行われているかということで、例えばホームページやメーリングリスト、学会誌等の情報提供によりまして、共同利用・共同研究への参加の方法でございますとか、例えば利用可能な施設、設備、資料等の状況、あるいは研究成果の公表でございますとか、実際に共同利用・共同研究に参加する際に得られる支援の内容といったようなものが広く情報提供をされているかといったような観点、ページをおめくりいただきまして、4ページ目の1つ目の丸でございますけれども、多数の関連研究者の参加の促進、あるいは関係分野への働きや大型プロジェクトの企画運営など、関連分野の発展への取組が行われているかということにつきまして、特に公私立大学を含めました研究者の参加を促進するための取組が行われているかといったような観点ですとか、共同利用・共同研究を活かした人材育成の観点、あるいは大型のプロジェクトの発案、運営、ネットワークの構築などに参加して中核的な取組としてなされているかといったような観点。

 また、次の丸でございますけれども、拠点の運営に当たりまして、広く外部の意見を取り入れているか、又は、取り入れることができる仕組みとなっているかという観点につきまして、例えば全国の関連研究者の意向を反映しやすいような体制や組織構成となっているか。また、組織的にコミュニティから意見を取り入れるような取組がなされているか。また、ネットワーク型の拠点につきましては、全体として拠点機能といったものを発揮できるような構成となっているかというような観点があろうかと思います。

 次の3つ目の白丸でございますけれども、共同利用・共同研究に多数の関連研究者が参加しているかといったようなことで、共同利用・共同研究の実績ということで、設備の利用状況ですとか、例えばデータベースへのアクセス数、共同研究の件数、研究集会やシンポジウムの開催数、共同研究者数など、研究施設の規模、あるいは実績としての比較として十分なものとなっているか。また、ここは従前の全国共同利用施設でなかった拠点におきましては、例えば拠点認定前と比較してどの程度実績が上がっているのかといった観点を見ていただくといったこと。

 次の丸でございますけれども、共同利用・共同研究の課題の採択に当たりまして、公平な審査が可能な仕組みがされているかということで、共同利用・共同研究の課題等の募集方法や採択方法が適切なものになっているか。

 また、丸3の観点といたしまして、拠点における研究活動の成果という観点で、共同利用・共同研究を通じてすぐれた研究成果が生み出されているかということで、共同利用・共同研究を通じた成果ということで、論文数であるとか、これは前回ちょっと御議論がありましたけれども、高いインパクトファクターを持つ雑誌等への掲載、あるいは共同利用・共同研究というものが発展してプロジェクト研究につながったというようなもの、あるいは公開講座ですとか公開講演会の実施などいったような観点があろうかと思います。

 最後の丸につきましては、ここは研究活動の成果が地域社会や広く国際社会に対して貢献できるかといった観点があろうかと思います。

 ページをめくっていただきまして、拠点としての貢献といたしまして、関連研究者のコミュニティの発展に貢献できているかといったようなことが主な評価の観点ということで、事務局の方で整理をさせていただいたところでございます。

 以下、(4)の評価区分につきましては、S、A、B、Cの4段階評価。

 4番のその他につきまして、評価結果の反映・活用につきましては、(1)拠点の活動について適切な助言を行うといったことと、次期の認定、平成28年度からになろうかと思いますが、次期の認定ですとか、あるいは資金的な支援を行う際の資料とする。

 また、評価の公開につきましては、当然ながら、中間評価の過程につきましては非公開、あるいは会議中についても非公開。ただし、中間評価の結果につきましては、ホームページ等で公開をしていくといったようなこと。

 また、(3)の利害関係者の排除につきましては、これはおおむね、通常使われているというようなことで、利害関係者の排除ということを記載させていただいております。

 次、ページをおめくりいただきまして、6ページ目、秘密の保持ということで、委員の先生方については情報の漏洩でございますとか、資料等の管理につきまして注意義務を持って管理に当たっていただくということでございます。

 以上が資料2-1の説明でございます。

 続きまして、資料3-1につきまして御説明をさせていただきたいと思います。資料3-1につきましては、前回、先ほどごらんいただきました机上資料5の2枚目、3枚目に参考ということでA4で2枚ほどつけさせていただいているものがあろうかと思います。こちらの机上資料の5を資料の3-1では旧ということで、左側の欄に前回の資料ということで記載をさせていただいております。右側が前回のいろいろな御指摘等を踏まえまして、新ということで、右側に赤字等を含めて記載があると思いますけれども、右側が前回から変えた点ということで、特に朱書きの部分が前回から変更をさせていただいているということでございます。

 資料3-1の説明でございますけれども、左の旧の欄のローマ数字の1でございますけれども、こちらにつきましては、前回、事務局の方で整理をさせていただいているときに、拠点を有する研究施設のことなのか、あるいは拠点としての項目なのかというところが若干、事務局の方で整理がうまくいっていなかったということが、混在していたということがございますので、新の方は、新たにローマ数字の1ということで、ここは拠点を有する研究施設の全体のことを聞くということで整理をさせていただいているところでございます。朱書きにつきましては、前回ここも抜けておりましたけれども、研究施設としてどのぐらいの予算があって、その中で拠点に対してどのぐらいの措置がなされているかというようなことを記載していただくというふうにしているところでございます。

 また、そういう意味で、右側の新の欄のローマ数字の2でございますけれども、そこに赤字でローマ数字の共同利用・共同研究の取組状況ということで、赤字で目的・概要・役割ということがございますけれども、ここはむしろ、前回の(1)の拠点の概要というものを、ローマ数字の1では研究施設、ローマ数字の2では拠点ということで整理をさせていただくということで、こちらの方に整理をさせていただいているというところでございます。

 続きまして、2ページ目でございますけれども、2ページ目の真ん中の辺でございます。ローマ数字の3、共同研究・共同研究に参加する研究者に対する支援の状況ということで、ここは2つ、共同利用・共同研究に参加する研究者への支援者数ですとか支援の状況について、こちら項目を追加させていただいております。

 また、左側のローマ数字の4でございますけれども、関連分野の研究者コミュニティの意見の反映状況ということで、前回、1ポツから3ポツまで、研究者コミュニティの意見や学術動向への把握の取組ですとか、研究者コミュニティから寄せられた主な意見、寄せられた意見の対応状況ということで記載をさせていただいたところでございますけれども、ここの部分につきましては、斜め下のところでございますけれども、新の方の右側の欄のローマ数字4ということで、1ポツとして、研究者コミュニティの意見や学術動向への取組とその対応状況ということでまとめさせていただいているところでございます。

 また、左側のローマ数字の5でございますけれども、丸1の共同利用・共同研究を活用して発表された論文数等ということで、前回、論文数、インパクトファクターというような記載がございましたけれども、ここは先ほどもちょっと触れさせていただきましたけれども、インパクトファクターのところにつきましては、高いインパクトファクターを持つ雑誌等への掲載というようなことで記載を変えさせていただいているところでございます。

 また、左側の3ポツでございますけれども、共同利用・共同研究活動が発展して獲得に至った競争的資金ということでございますけれども、ここは競争的資金に必ずしも限る必要がないということで、右側のローマ数字の5の3ポツといたしまして、共同利用・共同研究活動が発展したプロジェクト等ということで、プロジェクトであるとか、競争的資金であるとかということを広く記載できるような形で修正をさせていただいております。

 また、左側のローマ数字5の4ポツでございますけれども、前回、共同利用・共同研究の成果に関する一般公開ということで、ここにつきましては、いろいろ地域ですとか、例えば産業でありますとか、国際的な取組ということがございましたけれども、そこにつきましては、むしろ次の3ページ目になりますけれども、3ページ目の右側のローマ数字の7、拠点としての貢献といった最終的なアウトカムの方に記載をしていただいてはどうかということで整理をさせていただいた上で、この4ポツにつきましては、ページが前後して恐縮ですけれども、2ページ目のローマ数字5の4のところで、ここの欄につきましては、公開講座ですとか公開講演会の実施状況を記載していただいてはどうかということで、記載をさせていただいているところでございます。

 また、3ページ目につきまして、前回、こちらの方で御提示をさせていただきました、例えば拠点を置く大学の機能強化、特色へのかかわりでございますとか、拠点としての現状の課題ですとか今後の展望といったようなものにつきまして、どちらかというと、評価の項目というより、いろいろ委員の先生方に評価をしていただくとともに、いろいろ現状等を御理解いただくということで、評価の項目というのにはちょっとそぐわないのかなということで、参考ということで右側の方に整理をさせていただいているというものでございます。

 続きまして、資料3-2でございますけれども、資料3-2につきましては、資料3-1の右側の各項目について、今現在、各拠点の方から提出をいただいております研究活動状況等調査ですとか、実施状況報告書から抽出したものを機械的にここに張りつけをさせていただいているところでございます。

 なお、後で、いろいろありますけれども、定性的な評価を書いていただくことにつきまして、特に、今回新たに追加したような項目につきましては、記入要領等で、どのようなことを書いていただくのかということは明確に示しておく必要があるというふうに考えております。

 あと、若干、そういう意味では、資料2-1の中間評価項目の評価の観点と項目と資料3-1、3-2の評価の項目の並びが今入り組んでいるような状況になっているので、実際評価していただく際には、その辺をもう少し見やすいような形で工夫をさせていただきたいというふうに考えているところでございます。

 資料の説明は以上でございます。

【主査】  何か御質問ございますか。この2-1を研究機関の方に配るわけですね。評価項目はこういうことになって。

【事務局】  最終的に決まりましたら、2-1も配りますし、3-2ですね…。

【主査】  3-1は、ただ、今のこれを整理しただけですね。

【事務局】  整理してという。

【事務局】  ですから、3-2の目次が3-1になるというイメージで。

【主査】  これも配るわけですね。

【事務局】  お配りして、中身を書いていただいて、返ってきて、審査いただくという、そういう形になります。

【主査】  ということですが、何か御質問ございますか。

【委員】  非常によく書かれていると思うのですが、非常に細かいことなんですけど、高いインパクトファクターを持つ雑誌等へ掲載と書いてありますけども、実は僕、最近、ジャーナルをよくしようということをいろいろやっているんですけど、この高いインパクトファクターとやると、欧文誌になるんですよね、概して。そうすると、こういうことに引きずられて、欧文誌しか出さないというわけじゃないけど、そういうのしか評価されないというと、僕としては、個人的にはちょっと…。

【事務局】  補足させていただきたいと思います。この点、拠点の協議会などなどでいろいろ説明、この作業部会の検討状況を御説明させていただく際にもいろいろと御意見いただいているところでございます。74拠点、86機関ございますので、分野がさまざまでございまして、どういう形でこの論文を発表しているかということもさまざまでございまして、あくまでも高いインパクトファクターというのは、客観データとして我々が使え得る1つの指標にすぎないのだろうというふうに思っておりますので、まずは高いインパクトファクターの雑誌に掲載されているということであれば、それをお書きいただいて、ただ…。

【委員】  高いというのは、どういう基準ですか。10とか20とかいろいろ…。

【事務局】  高いというのは、うちがあえて設定するという形ではなしに、当該拠点として高いというのをこういうふうにしてとらえていますということでいいのではないかなと思っています。

【委員】  日本のジャーナルだと、3ぐらいしかいかないんですよね。

【事務局】  それによりがたい分野とか、それによることが適当でない場合には、ちょっとそこの考え方だけ簡単に御説明いただいて、うちはこういう理由で違う客観指標に基づいて、この高い雑誌への掲載ということをとらえていますというふうにしていただくということかなと思いますので、唯一、絶対というよりは、これをベースとしながら他への応用というか、流用を弾力的に認めていくということで対応してはどうかなと思っています。

【委員】  わかりました。

【主査】  どうぞ。

【委員】  私もずっと伺っていて気になったのは、まさにインパクトファクターと。インパクトファクターというのは、それぞれ論文のクオリティが本当にいいかどうかというものの目安では必ずしもない。やっぱりサイテーションであれば、わりあいはっきりする。ただし、それの結果が出るためにはかなり時間がいる。最終的には、いろいろ大事な人事なんかを決めるためには、結局サイテーションインデックスとかハーシュインデックスとか、IFというのは、インパクトファクターとちょっと違うんですよね。それが高い雑誌に出たからといって、いいか悪いか、これは本当に分野によって随分事情が違うんだろうと思うのです。そういうことで、ここに共通の問題文言としてこういうのが出ているのが本当に適当かどうか、気になるところなんです。

【主査】  どうぞ。

【委員】  この赤字ということで、左と右を読み比べたときに、今のローマ数字の5の1番の共同利用・共同研究を活用して発表された論文数等の中身ですよね。私は、よりよいものが、全般にそうですけど、とてもよりよいものが今回提示されて、よりクリアになり、全てにわたってこれでいいというところまでさすが来たなということなんですけど、インパクトファクターというのは、ある意味で、数値で評価しようということが背後にあるわけですよね。やはり私は、それはもっともっと奨励されるべきことで、そこをあいまいにするのと、客観的に数値評価というものの方向性をプッシュするということとを天秤にかけると、私は客観的な数値評価というものをにじませるのがいいと思います。もちろん、それが今でいうと、各個人のgインデックスとかhインデックスとか、要は論文数、論文の非引用数、そういったものをもとに様々な指標化がされていますから、例えばマイクロソフトアカデミックサーチというのも最近愛用しているんですけど、人の名前を入れれば、5秒で出てきます。大学の名前を入れれば、5秒で評価が出てきます。そういう時代になっているときに、世界標準でやるんだということを考えると、細かい文言にこだわっているわけじゃないですよ。そういうことはいいと。ただ、前回も先生が御指摘になったけど、私自身、出身が人文系ですけれども、人文系にとってみたら、インパクトファクターなんて意味ないですよね。それはまた数学にも言えるけれども。そこは、課長がおっしゃったように、これはあくまで等ということであって、それぞれの分野の特色にあわせて、ですから、今回の、前回から引き継いでいうと、出版物の発行部数とか、自然科学系の方からいうと、全然そんなものは評価の対象にはならないんだろうみたいな、そういうものも混在しているのは、いろいろな配慮があってのことであって、ただ、成果といったときに、何らかの客観的な、数値的なものを示してほしいという気持ちが私は込められていると思うので、賛成です。

【主査】  どうぞ。

【委員】  恐れ入ります。先生方の話、本当にそのとおりだなと伺っているのですが、最近、別のところで拝見した資料で、2000年代に入って日本の論文数が非常に停滞していると。アメリカと中国が群を抜いて非常に伸びているのは、だれしも認めるところだけれども、ドイツとかヨーロッパも伸びているのにもかかわらず、日本だけが2000年代に入ってから横ばい、あるいは下降ぎみというような状況であるということをかんがみますと、この拠点認定がされた時期以降というのは、既にもうどっぷりとその時代に入っている時期ということもございまして、歴史的な変遷を比較するほうが全体的な状況を理解するのには助けになるのかなという印象は少し持っております。ただ、私もちょっと理解不足でまだよくわかっていませんのが、論文数の停滞というのが分野によるのか、あるいは拠点の体制によるのか、何が影響しているのかというのは、私は全く存じ上げておりませんので、この共同利用・共同拠点の評価のときにそれが適切な指標になるのかちょっとわからないのですけれども、いずれにしても、論文のクオリティだとか、数を御議論されるのであれば、多少なりども過去の数字というのも比較しながら御議論いただけるといいかなと思います。

【委員】  僕はあんまりこだわりませんけども、高いインパクトファクターというのは、実はインパクトファクターというのは、去年とおととしのサイテーションだけを見るんですね。ロングレンジのものは見ないので、そういうデメリットもあるんですけども、高いインパクトファクターを持つ掲載というのはいいんですけど、そうすると、そこに国内英文雑誌への割合とか、そういうのをちょっと入れておいてくれればいいんです。ネイチャーとかフィジカルレビューとか、そういうもののインパクトファクターがバンと高いんです。それしか認めてもらえないような風潮になると、困るなというのが僕の心配です。

 それからもう1つ、どっかには書かれていたと思うんですけど、共同、運営…まあ、いいのかな。コミュニティがいかに研究の方向を決めるかというところがどういうふうに例でされているのか、途中で書いてありましたよね、どっかに。たけど、それは研究所からの支援とかというのではなくて、コミュニティから見たときの…。

【委員】  ローマ数字の4、ページ数でいうと2。

【委員】  ああ、そうか。関連分野の研究者コミュニティの意見の反映状況か。そうか。まあ、いいかな。

【主査】  今の先生がおっしゃったように、この3年間のあれを見るんでしょう。

【事務局】  そうですね。

【主査】  だから、3年間の推移は見れますよね。

【委員】  はい。

【主査】  それは書いてもらわなきゃ、とりあえずは。ですね。

【委員】  それが一番重要なポイントで、もう一つ、先生に申し上げるべきは、私は拠点側の人間ですから。全国共同利用というので五十数年間やっていて、共同利用・共同研究拠点って平成22年度に始まったから、2、3、4と、その3年しかない。その中間評価だということと、74拠点、評価しますよね。全国共同利用だと41拠点で、74から41を引いた33については、過去がないんですよ。だから、先生の一般論としていることはものすごくよくわかるんだけど、これはあくまで共同利用・共同研究拠点としての評価だから、研究施設の評価じゃないですから、論理的にいってこれしかない、とりあえず。6年後のところで言うとまた違うと。

【主査】  ただ、そういうふうに解釈しますかね。

【委員】  先生のおっしゃるとおり…。

【主査】  だけど、どっかにそれを書いて…。

【委員】  今回一番いいなと思うのは、資料3-1の1ページの冒頭のところで、明確にそれを分けたことだと思います。研究施設の、京都大学霊長類研究所というものの施設の概要と2番目に共同利用・共同研究としての取組と。うちは全国共同利用だから、ここは同じなんですけど、33の研究所でいうと、丸々研究所というのと、だって、たった四、五千万しかくれないわけですから、共同利用・共同研究拠点としての取組状況とは別のものだと。きょうは霊長類研究所が店晒しになっていますけど、8億7800万円でやっているうちの4400万円の話なんですよね。

【主査】  お金だけじゃないですけどね。

【委員】  ありがとうございます。おっしゃるとおりです。共同利用・共同研究拠点だからこそ、先生の大型研究のロードマップですとか、いろいろなもの、共同利用・共同研究拠点であるということは、この前申し上げたように、一番大きいのは、中期目標、中期計画の付表に載るということでしょう。大学、勝手に設置、改廃できないんですよ。法的根拠を与えられたということと、様々な大型研究等の申請母体になれると。だから、失言でした。四、五千万ですよねということではなくて、きょうここでやっている会議は、確かに額でいえば、49億のお金をどのように有効に使うかということなんだけど、それを持つことの波及効果は決して小さくない、とても重要なことだと思っています。

【主査】  先生の言われたことも、ちょっと…。

【事務局】  ここは、正確な記述にしたい、ここはあくまでもコンパクトな記述にしておりますが、実際に各大学にお配りする際には、今私が御説明申し上げているように、先生方からお話があったようなことがしっかり、拠点の方に伝わるように注釈をしっかりつけて、正確な記述を心掛けたいと思いますので、具体の書き方はまた御指導賜ればと思います。

【主査】  どうぞ。

【委員】  ちょっと確認のためにお伺いしたいんですが、今の話に出ていた研究施設の概要ですが、研究所によっては、研究所の一部にセンターなどをつくって共同利用・共同研究拠点というふうにしておられるのがありますが、それはその一部のセンターを書くわけですね。

【委員】  いや、そういうところはない…。

【事務局】  あるんです、若干。

【委員】  数件だけありますね。

【委員】  それが文系に多いんですよ。

【委員】  そうですね。某研究所の附属研究施設というのがありますね。

【委員】  それはどうするのかということをはっきり決めておいていただいたほうがいいと思うのですが。

【委員】  でも、ここはあくまで、先生、論理的な解釈は、センターの方ですよ。なぜなら、拠点を申請するのは、申請する施設名を書くから、丸々大学何々研究所、附属何々センターですよね。

【委員】  そうなんです。

【委員】  その研究施設の…。

【委員】  それの概要ですね。

【事務局】  そうですね。そうとらえるべきだと。

【委員】  論理的にはそうですね。

【事務局】  そうしないと、拠点と関係ない分野をいっぱい書かれてもですね。

【委員】  そうなんですよ。そこが正確に伝わるようにもう少し指示をしていただきたいというふうに思います。

【事務局】  一応、例えば東大の東洋文化研究所であれば、附属東洋学研究情報センターというふうに、独立して、ある程度独立性のある附属組織となっているわけですので、そこに切り出して。切り出せなければ、全体になるのかもしれないですけど、基本的には切り出していただく、しないとですね。

【委員】  その方が。この評価の流れからいうと、切り出したほうがいいですよね。

【事務局】  そうですね。余分な情報をいっぱいもらっても困るだけだと思いますので、そこはしっかりやりたいと思います。

【委員】  東洋文化研究所というのがあって、附属東洋学研究情報センターというのだけが認められているわけですか。

【事務局】  そうです。今回…。

【委員】  その東洋文化研究所全体は認められてないですね。

【事務局】  申請がそうだったという。

【委員】  申請がなかった。何ていうか、大学によってそういう形で申請されたケースが多かったところがある。

【主査】  そういうのは、4つぐらいあるんですか。

【委員】  東大がわりあいそれが多かったですね。

【委員】  東大が多いんです。

【委員】  全体でいって数件だけですね。

【委員】  数件だけですけど、東大が多かったですよね。

【主査】  それはどうしてなのですか。

【委員】  京大で言えば、22拠点ぐらい申出がありますけど、1件もありません。

【事務局】  2つですね。東大の東洋文化研究所と社会科学研究所の2つが、それぞれの附属何とかセンターというところが拠点になっていますので、そこという形になります。そこは分けて。

【主査】  その親の研究所はどうなっていますか。

【事務局】  親の研究所は…。

【主査】  何でもない?

【委員】  記載していない。

【事務局】  はい。

【委員】  申請してないですよ。

【事務局】  もし評価の上でお知りになりたいということであれば、また別途、パンフレットもらうなり、いろんな形での報告は求めることはできるかと思いますが、評価そのものには直接かかわりがないという整理でよろしいのではないかと思います。

【委員】  余りに自明なことだけど、冒頭の1行が、拠点としての研究施設の概要ですね。

【主査】  ほかに何かございますか。拠点としてのですね。これは直接関係ないかもしれませんが、こういう評価項目は、いわゆる法人評価がありますね。それとどのぐらいオーバーラップしているのですか。

【事務局】  法人評価そのものでしたら、拠点についても別途作業グループを設けて評価しておりますが、その中で全般的な状況を各法人からお書きいただく中で、特質すべき事項というふうな形をいただいておりまして、それに基づいて評価するというふうになっております。ただ、なかなかそれだけでは評価しづらかろうということもございますので、これのベースとなったような調査を行って、委員の方に情報提供という形でこれまでさせていただいていたということがございますが、評価のもととなる大学からの自己評価という点で見ると、特質すべき事項のみということでございますので。

【主査】  余り重複する…。

【事務局】  ものではない。もうこちらの方が拠点の認定そのものということに対する評価ですので、かなり広範、詳細にわたっていると思います。

【主査】  ほかにいかがでしょうか。どうぞ。

【委員】  ちょっと確認なのですが、先ほどの自然科学系だと論文とか学術書というような出版、モノグラフとかというイメージができるんですけど、ここにはないと思うんですけど、この間、あることの評価にかかわって、作品集なんていうのがありまして、例えば建築のデザインなんかとかですね。それは業績になるわけですね。どんな作品をつくったか。今のこの人文社会科系、限定したら大変申しわけないのですが、ここの拠点からはそういうものが出てくる可能性はないでしょうか。

【委員】  芸術系はないと思いますね。

【委員】  さっきのは、芸術系ではない?

【委員】  建築もありますけど、芸術デザインとかというのもありますけど、ここには入っていない、なかったと思います。

【委員】  業績というのは、いろんなあれがあるので、念のために。

【主査】  建築なんかは、いかに図面が引けるかとか、それも入っていいわけですよね。もし、そういう研究拠点があればね。

【委員】  あれば。

【委員】  ちょっと失礼、前提的なことがわからないのですが、これで評価したときに、かなり悪い点がついたら、その時点でこの拠点は落とされるのですか。そうではなくて、続いて最後のときに…。

【主査】  それは中間評価ですから、むしろエンカレッジする方向に。

【委員】  エンカレッジいく方向にいくわけですね。

【主査】  でしょうね。それでもだめだったら、最後のときに…。

【事務局】  資料2-1の2ページの丸3のところでございます。評価の決定という形で、なお書きのところでございますけど、活動が不十分、これはイコールC判定、S、A、B、CのC判定については、目的が十分達成されるような改善方策について助言を行って、評価結果に付すということですので、中間評価して、よほど悪ければ取消しということがあるかもしれませんけど、それはそもそもが合致していないという、極めて限定的な場合だと思いますので、通常は、だめであればCを付して、それは評価結果に付記ということですから、評価結果の一体ですので、それを十分、後半3年間で改善、達成できていないということであれば、それは次の認定における重要な判断資料になるという、そういう形を考えております。

【委員】  なるほど。

【主査】  ほかに何かございますか。

【委員】  すみません。今のBとCを読み比べると、Cは拠点として適格性を欠いているんだから、もうこれ以上ないのではないかと思うのですが。

【主査】  評価のあれですか。

【委員】  評価の。

【主査】  現時点ではということです。

【事務局】  活動が不十分でありと。

【委員】  活動が…、上がBのところは低調、悪くなったと。

【事務局】  ちょっとここは見直します。

【主査】  ありがとうございました、御指摘いただいて。

【委員】  でも、これでだめだったら、継続をしないで、例えばプロジェクトなんかも打切りというのも、ある評価の中にありましたよね。

【主査】  それは最終評価ですね。

【委員】  中間評価で打切りというのも、全くだめだと。これは税金を有効に使うという観点からすると、Cの適格性を欠いてあるというのを活かすとすれば…。

【委員】  制度設計上、6年間を認定したということになっていますから、まな板の鯉のように、そういう不穏当なことは…。

【委員】  そうすると…。

【委員】  先生がおっしゃるとおりです。

【委員】  逆に言うと、かなりインプルーブしたほうがいいところはBとかCとかつけたほうがいい。

【主査】  構わないと思います。むしろ中間評価は少しきついほうがいいんじゃないんでしょうか。

【委員】  頑張ってくださいという…。

【主査】  意味ではね。

【委員】  ちょっと失礼かもしれないけど、何でもAとかSつけちゃえば、何となく向上しませんよね。

【事務局】  あと、資料2-2のところで、これは様式ですから、これが最終的に出るわけじゃございませんが、総合評価で、通常、S、A、B、Cのほかにいろんな文言を、この作業、評価される委員会にあたってのメッセージということで、例えばこの点は充実しているけど、この点について更に改善することが求められるとか、記載されるみたいな、幾つかそういう書き方があろうかと思いますので、S、A、B、Cの、特にCのところは、次の認定という、非常に大きな問題を抱えておりますので、そこはしっかり助言という形で、あとは審査していただいた委員の期待とか要望ということをこの総合評価の文言の中に落とし込むという。

【委員】  Sでもいろいろコメントつければいいわけですよね。

【事務局】  はい。より強みを伸ばしていくという側面もあってもいいと思いますので、そこは積極的に評価していただくということもあっていいのだろうと思います。

【委員】  ちょっと質問。

【主査】  どうぞ。

【委員】  ある組織がもとから歴史的に引きずっている経緯というのが色濃く残っていて、この共同利用・共同研究拠点としての評価とも分かち難く結びついてしまっている点というのは、恐らくどの分野にもあるんじゃないかなというふうに想像するのですが、あくまで共同利用・共同研究拠点としての評価の観点からコメントすべきことをコメントしていくという、そういうような方策にならざるを得ないのでしょうか。先ほど、法人評価とは、別にこちらの方がかなり詳細に最後見ていくような評価になるということでしたので、そういう意味では、拠点にとってよりよいという意味においては、わりと踏み込んだ発言にならざるを得ない場合もあるのかなというのを危惧しました。

【事務局】  今の時点では、ちょっと私の考えでございますが、東大の地震研、ちょっと個別の話になりますが、拠点としての分野があるわけでございますので、予知だけでなしに、固体地球科学と自然災害科学という、そういう研究分野での拠点として認定されているわけですので、その中での特定のところだけやっていればいいということではなしに、あくまで拠点として認定された分野全体のコミュニティの意向を踏まえて、その発展のために何ができているかという、そういう観点で評価をしていただくことになろうかと思いますので、予知云々について、私は詳しいことはわかりませんので、正確な認識はできていないかもしれませんが、予知が全体の中でどういうふうに位置付けられていて、その他研究者含めて、全体のコミュニティの中でどういう役割を果たしているのかという観点から評価をいただければいいのではないかなと思っています。研究所で抱える個別の問題ということであれば、まずは法人制度でございますので、法人の中で責任を持って対処されるべきだろうと思いますが、我々はそれのコミュニティという、分野全体という観点で光を当てて見ていただくという形になるんじゃないかなと思います。具体的な評価につきましては、最後のところで、研究分野に関する貢献という形で、一番最後のところで拠点のアウトカムということで評価項目というんでしょうか、評価の観点を設けさせていただいていますし、最後、自由記述という形で拠点の方にお書きいただくわけですきで、そこの記述を通じて、この評価の観点として評価をいただくということで、いま先生が言っておられたような点はカバーできるのではないかなというふうに思っています。

【主査】  どうぞ。

【委員】  先生が2回発言されたことが共通して指摘している重要な点は、この機関の評価というものをもう少し長いスパンのトレンドの中で評価できませんかということをおっしゃっていると思うんですね。きょう机上資料として出ている、また、霊長類研究所の平成23年度の研究活動を見ると、23年度のことがものすごくよくわかるんだけど、前年度より科研費の獲得数が増えたのか、この5年間で、この10年間でどうなのかということは読み取れないようになっているんですよ。23年度だけわかる。60%ぐらいの科研費採択率になっているなとか、これだけ見ても十分いろんなことがわかるんですけれども、今、先生がおっしゃった、もう少し長いスパンの中でのトレンド、中期目標、中期計画というのがありますから、6年間のでもいいですけど、そういうのがわかると、確かにもっと評価はしやすいなと。せめて前年度、前々年度。今回の中間評価でいうと、もう既に主査がおっしゃったように、22年度と23年度と24年度と3点あるから、本当にトレンドがよくわかるんで、僕はいろいろ勉強にもなるし、評価される側としても、そう評価されてもしようがないよなという納得できるような基礎資料が今回集められようとしていると思いました。

【委員】  よろしいですか。

【主査】  どうぞ。

【委員】  もっと前に伺っておけばよかった、拠点に認定したと。拠点だけを対象にして中間評価を行う。拠点にしたから、認定をしたからよくなったという、してなかったところと、なんか比較があると、拠点という、認定の制度というのは非常に大事であるということで攻めていけるような気がするんですけど、これだけだと、拠点に認定しましたよという中でS、A、B、Cとつくと、説得力がもうちょっと、拠点というのは非常に大事な制度ですよというところをもっと打ち出していきたい。先ほど先生は3000万か4000万、それが1億になるかもしれない、そういうのにこれが活用できていければいいと思うので、もう一つ、今ごろ言って申しわけないんですけど、拠点と拠点でないところで、拠点にしたがゆえに容易にアクティビティが高まったというような。

【主査】  それはほかの分野との比較ですか。それとも、今評価している分野がまだ拠点ができる前とできた後ということですか。

【委員】  ですから、2つですよね。時系列でずっと見ていくと、急に認定されてぐっとよくなった、さっきから先生が言われていたのは、多分それじゃないかと思うんですね。

 それから、されてないところ、同じような理工系なら理工系であるわけですよね。そこと認定をされたところではどうなのか。

【主査】  その後者は、なかなか難しいんじゃないですか。

【委員】  難しい。

【委員】  ただ、サンプル調査はできて、74拠点を22年度に始めた70拠点とプラス、23年度にやった4拠点があるじゃないですか。その4拠点について、今回も中間評価するわけですけど、今、先生がおっしゃったのは、4拠点選ぶときに、もっと、20件ぐらい出てきましたよね。そうすると、そのときに拠点に認定しなかったところとのその後の活動調査と。きょうのテーマじゃないんですよ、これはあくまで拠点の中間評価のことですから。だけど、ここがこういう拠点に関する作業部会というのが本来の趣旨ですから、メタレベルの分析というか、こういう作業が終わった後に、次やるべきこととして、拠点と認定したことの効果が確かにあったということを科学的に評価するためには、拠点に認定しなかったところというのを比較が必要だ。

【主査】  認定しなかったところの方がよかったらどうするんですか。

【委員】  そんなことはありません。

【主査】  ちょっと難しいんじゃないかと思うんですけど。気持ちはよくわかるんですが。

【委員】  おっしゃるとおりです。ちょっと今のサンプル数では無理です。

【主査】  だから、むしろ分野…。

【委員】  国際拠点というのがありますね、国際拠点というのか何か知らないけど、例えば数物のあれじゃないですか、東大の、ああいうものはこの拠点の範疇ではないけども、ありますよね。そういうのと比べたら大変、ちょっとしんどいですよね、これ。

【委員】  だって、この74拠点で49億です。

【委員】  だから、どこと比べるかによるんですよね。

【委員】  WPI拠点は1個でそれ以上ですから。

【委員】  落ちたところと比べるというのも、なんかちょっと…。

【主査】  いずれにしても、多分、この報告書の中では、この3年間でこれだけいろんなところが出てきたという報告が当然出てこないとおかしいと思うんですよね。だから、そこをぜひ期待したほうが。

【委員】  それは、この3年間じゃなくて、それ以前のデータを何か入れて比較するような余地を残すということですか。

【主査】  それはそれでもいいんじゃないですか。

【委員】  それは、拠点という制度が始まって3年だから。

【主査】  今のような3年間のことを。

【委員】  ただ、うちもこの新しいところに入ったんですけど、共同研究拠点と言われてから共同研究が盛んになったという比較はできると思うんです。

【主査】  できますよね。それはいいと思います。

【委員】  それはとてもいいですね。

【委員】  それはあるんですよ。例えば法人化になってからもう7年でしたっけ、8年になるわけなので、その間に、最初、大学の中で機関課とも直接交渉できずに、悶々としていたいろんな共同拠点がたくさんあるわけですね。それとか、これに認められた後はすごく生き生きとやっているところがたくさんあるわけです。

【主査】  そういうことを書くのですか。

【委員】  はっきりたとえればいいんじゃないですか。

【委員】  それはありがたいですね。

【主査】  よろしいんじゃないですか。それもいいと思いますよ、書いていただければ。とにかくどういった変化が残ったか。

【委員】  本当に先生方の御意見を合わせると、まさに自分たちが全国共同利用だったからつい失念していたんだけど、先生のところは、とても、74分の33のところでいうと、拠点になる前の3年間と拠点になってからの3年間を、ただその中で、その前の3年間のデータだけつけ加えてくればいいんだと。21、20、19年度と、もう歴然として活動がこんなに広がりましたとわかる。うち、全然わからないから、そんなこと、忘れてたんですけど。とてもいいと。逆に言えば、何も変わってないじゃないですと、温度差でいうと、そうなんですね。全国共同利用のところは、もうまなじり決して、この共同利用・共同研究拠点をやろうと思っていたし、そうじゃないところの、新たに拠点となったところは、拠点というのは研究所全体がもらっている予算からいうと、本当にちょっとだから、あんまり努力しないという感じがどうしてもあるんです。大きく2つに分かれてしまう、この国立大学共同利用・共同研究拠点協議会というのをつくって、74拠点というものを動かし始めた立場からというと、旧全国共同利用じゃない、新しく入ってきたところがいかに全国の研究者のコミュニティのために我々働くのかと、そういう意識と、それに伴う実績を示す。中間評価はとてもいい機会なんだと思います。

【主査】  そういうことはぜひ感じていただいたらよろしいんじゃないですか。

 どうぞ。

【委員】  このS、A、B、Cと、ある独法の評価なんかにかかわっていると、やたらSばっかりで、本当にいいんだと思うんですけど、例えば総務省でしたか、あっちの方から多すぎるんじゃないかとか。だから、ここに書いてあるのでいったら、みんなSだったと、自分たちだけでお手盛りでやっているんじゃないかと言われたときに、そうじゃないという根拠を何か持たなきゃいけないと思うんですけど。

【主査】  そうなりますかね。

【委員】  いやいやいや。

【主査】  今おっしゃったのは、多分、総合科学技術会議の評価、ほとんどSだというんで、めりはりがついてないというので、もうこんな予算はつけないと言われてというのは聞いたことありますけど、多分、それは結果を見てあれでしょうけど、ある程度、といって、どういう分布になればいいとか、そういうのはまだ決める必要はないんじゃないでしょうか。

【委員】  そう思うんですけど、必ずこういうのというのは、ひとり歩きして、予算を削減しようとする人は、ちゃんとした評価じゃないじゃないかと、見ろと、やたらSが多いじゃないかというようなので、どんどん押し切ってくる可能性があるので、それに対する武装も考えておかなきゃいけない。当然の帰結としてSが多くなった。何と評価してということなんです。すぐは難しいんですが。

【委員】  人文系が例えばSばっかりで、物理系がBばっかりだったという、ちょっとそういうところがありますね。

【主査】  それはある程度調整する必要はありますよね。それは作業部会の仕事だと、最後の仕事だと思います。

【委員】  それはなかなか難しい。最初からそれを、別にクラクションを決めるわけじゃないですよね、Sを何%にしなさいとかいう、それはなかなか最初から言えないから、皆さんの常識に応じてやるよりしようがないですね、これは。

【主査】  でも、それは頭に入れておく必要があると思います。どうもありがとうございます。どうぞ。

【委員】  2つあるんですけど、Sが多すぎると、確かに大学共同利用機関の評価のときにも論文がいろいろ出てきて、自分たちでマークする、S、SSまであったかな。それを客観的に出されたものに関して、それが本当に適切かどうかというジャッジメントは、今回はどうなっているんですか。

【委員】  最終的に主査がやるわけでしょう。

【主査】  この各グループの…。

【委員】  調整ですね。

【委員】  今回は、だから、当事者の方から自分たちの論文に関して、これはこういうランクの論文だと、そういう提出の仕方はないんですか。大学共同利用機関の評価のような場合だったら、自分たちで、組織で、自分としてはSS…。

【委員】  自己評価はやられる…、それはないんでしょう。

【主査】  それはないですね、今回は。

【委員】  あくまでもファクト、事実関係を出していただいて、それを見て、私たち読んで、評価するという形だと思います。

【委員】  その間に1つ入ってますね。当事者はそれを使わない。2段階になっている。結構です。

 ローマ字の4のところの研究者コミュニティの意見云々なんですけども、これは今回、共同利用機関が設置されるときに、当該学術分野のコミュニティか何らかのサポートであって、そのサポートレターが提出されて認定されたと理解して、それでよろしいですか。

【委員】  ええ。

【委員】  その認定の際に、そういうサポートレターを出された方、あるいはコミュニティ、そのコミュニティがこの2年、3年の間の当該共同利用機関が活動して、その実績は、最初期待していたのにあっているかどうかということは、ここの4のところ、どこでどういうふうにそういう情報が上がってくるのでしょうか。つまり、本人が書くんじゃなくて、もともと推薦した人は、責任ありますよね。その推薦者のコメントのようなものは、この4のところを読むと、そういう読み方もできるのかもしれないんですけど、ちょっと違うのかなと。それはどうなっているのでしたか。

【委員】  前回に出たのが、かなりこの研究者コミュニティの支援というところは申請施設によってばらんばらんで、一番大きな不平は、同じ文書で、名前、全然違うやつがあるじゃないかと。先生がおっしゃるような意味のものにしっかりなってなかったと。更に定義をさかのぼれば、研究者コミュニティとは何ぞやと。日本学術会議の会員ですけど、日本学術会議でいえば、当然それは80万人の研究者を代表するのは日本学術会議ですと言うでしょうし、学協会もありますよね。個人もオーケーだったんですよ、拠点のとき。そういうものを超えて同じ文書なんて絶対変ですよね。ですから、その推薦者のもとのところへ戻って、再評価をして、余り意味がないんじゃないかという議論を延々やったことがあって、それでそんなにこだわらないと。

【委員】  逆に言うと、設立のときにそういう推薦者は基本的に無視したと、そうであれば…。

【委員】  そんなことはないです。

【委員】  この議論は、実は、前回の議事録に載ってて、先生方もおられたと思うんですけど、それが…。

【委員】  先生が学術会議に…。

【委員】  僕は初めてなんですけど、物理とかそういうのはコミュニティが順位づけをして、クリアにつけて、これを拠点したいというので申請してくるんですよ。だから、コミュニティに意見を求めたら、それが進展しているかどうかというのは、かなりフェアにオピニオンが出てくると思うんです。一方、医学もそうかもしれないけれども、文学は僕、よく知らないんですけど、そういうところは、ある先生が、これがいいとか、そういう個人レベルでの推薦みたいなのが主なんですよね。これは、コミュニティの意見というよりは、個人の先生の御意見だから、ここはよくやっているとか何とかまた言うかもしれないというと、あんまりリライアブルにならないわけですね。だから、そこら辺が、聞く相手によって違うから、そこまで加味して考えるんだったら、僕は意味があると思うんです。例えば原子核なんかコミュニティがきちっとしています。そういうところに投げて、コミュニティとして過去6年から3年間、認められた後の3年間はどういうふうに違いますかというと、そういう意見が出てくると思う。だけど、これはかなり限られたコミュニティだと思います、全体としては。

【主査】  そういう意味では、大分違うでしょうね。

【委員】  そこら辺は重要だと僕、思うんですけど、全てのコミュニティに当てはめようとしたら、これは難しい問題だというふうに。

【委員】  言葉の定義として、共同利用拠点、共同ですから、何か一定の広がりが必ずある、その大きさは分野によって違うかもしれませんけど、必ず何らかのコミュニティがあって、それがみんなほしいといって設置されたはずだから、その中の位置付けは、コミュニティの中からあってもしかるべきだと思うんです。それがどのくらい広いかです。

【主査】  ですから、その機関が、出した拠点がそういうのをちゃんと自分たちでサーチすべきでしょうね。サーチって、自分たちのやってきていることが、今確かに推薦受けたコミュニティからの思いどおりにというか、期待どおりになっているかどうかというのは自分たちで判断できるんじゃないですか。

【委員】  拠点の採否を決めるときに、この拠点はこのテーマ、この分野の共同研究拠点としてふわさしいとして認定されたはずだから、その背後のコミュニティのサイズというか、広がり、それに関してある程度の位置付けがあったはずだと。

【主査】  そうしたら、その項目、書かなくてもいいですけど、書けるところはコミュニティ、その反応はどうですかというようなことも。

【事務局】  今、調書というんでしょうか、拠点にお書きいただく資料ということで、今の私どもの整理なんですけど、資料3-2の11ページということでございまして、ここは新規にお書きいただくということになりまして、コミュニティの意見や学術動向の把握への取組とその対応状況ということで、私どもの考えは、コミュニティが満足しているか、していないかということにとどめるというよりは、むしろコミュニティが何をその拠点に求めているのかということを能動的に拠点に把握していただきたいなと。それで何をしたかという、そのキャッチボールの方が重要で、サティスファイかどうかというのは、必ずしも重要ではないんだろうと思います。ただ、もうちょっと注釈か何かいるのかなと思うのは、そのコミュニティをだれが、拠点が認識しているのかという、そこがあると思うんで、先生方の趣旨を踏まえるなら、少なくとも当初推薦状をもらったところはどうなのかということをどれだけ詳しくはっきり認識しているのかということを具体的に書いていただくという形にして、コミュニティが全然認識できてなくてふわっとしたものだというよりは、まずは中核となるコミュニティ、学会の方を明確に認識していただければなと思っていますので。

【委員】  それも能動的に書くと。

【主査】  それでいいですね。

【事務局】  丸、バツもらっても、むしろ意思が本当に疎通できているかどうかという、そこを見てはというふうに思って、ここは今、自由記述というような書き方でとどめているところでございます。

【委員】  せっかく結論が出てきたのに蒸し返すようで恐縮ですが、2つの方向の考え方がありまして、1つは、共同利用・共同研究拠点の名前だけでいいのかという話になるんですけど、やはり名前は方向性を意識してつけられていると思いますから、その名前が示すコミュニティというか、そういうところを意識していただくほうがより重要じゃないかなと思うんです。

 それともう一つは、サポートレターをもらった、前回確かにたくさんついていましたが、それを結果的には余り使えなかったんですかね。

【委員】  使わなかったんですね。

【委員】  結局無視された。

【委員】  全く読まなかったわけではないんですけれども。

【主査】  今事務局が言われた11ページ、これを先生のような視点でも書けますね。

【委員】  そうなんです。

【主査】  それは各拠点に任せたらどうなんでしょうか。

【委員】  コミュニティというものの、学術会議で嫌ほど感じたんですけど、非常に成熟しているところと全然成熟していないところと、だんだん皆さんコミュニティ感覚が出てきている最中なんですよね。だから、さっき言われたように、あるところではただ同じ文章を、サポートレターみたいなのを書かせたら、それはコミュニティとは言わないですよね。

【主査】  医学系じゃないですか?

【委員】  そこはハンドリングが…。

【主査】  あとは、評価者が、我々が読んで、その中から真意をくみ取るということでいかがでしょうか。

【委員】  はい。

【主査】  どうもありがとうございました。あとは何ですか、次は。これで大体よろしいですか。きょうのところはそれで。

 そうすると、1つ、先ほどの先生の、これはまだ配っておられないですね。今の評価の視点で非常におもしろいので。

【委員】  ちょっとだけお時間をいただいて。

 ちょっとだけまだお時間があるので、1枚だけです。教員評価2012と書いた。持って帰ってくださって結構です。ということがいわばプレゼンの趣旨です。

 今回の中間評価をやっていく上で、きっと参考になるというふうに考えまして、霊長類研究所の教員評価の最新版を持ってまいりました。御存じのように、各大学で今教員評価というのがされているわけですが、どういうものかということをお話しして、その次に、これが拠点の中間評価にどう資するかという話をしたいと思います。

 この1枚の見方ですが、霊長類研究所の37人の教員の中の20人が評価対象になります。ほかは任期がついていたりするので、評価は実際されますから。国が言っているは、3年に一度評価しなさいと。京大でいうと、教授だけでいいんですけれども、各部局の裁量に任されていますから、霊長類研究所は教授、准教授、助教の20人を評価しました。20人に番号をつけて、1番から20まで。結果として出てきた評価の高い順番に1位から20位まで出ています。横軸を見ていただきますと、順位ID、1番の人、評価者が2人、評価者1、評価者2がいます。評価者1の人が、評価する項目は3つです。研究、教育、広報と書いてありますが、要は学校教育法に、大学は研究教育、社会貢献と書いてありますから、その3つの大項目でもってこの順位1番の人は、4、3、2、1というのはS、A、B、Cです。大変すばらしい、すばらしい、普通、改善の余地がある。今回の中間の評価と同じです。研究の面でも4、教育の面でも4、広報の面でも4だと、評価者1が判定した。評価者2は、教育のところだけ3だねという評価をしたとき。ここでのミソは、評価者1というのは外部の運営委員です。ここのでいうと、各拠点は運営委員会を持っていますから、外部の運営委員です。外部というのは学外の運営委員を、被評価者が自分で選びます。うちの場合だと、学外の運営委員が7人いますから、分野の近い方を、運営委員の中の○○先生に自分は評価されたい。評価者2というのは、これまたミソで、その運営委員と学術的に同等と思われる方が日本国中にはほかにもおられるわけですよね。あるいはこの運営委員とはいろんな意味で7人の方しかいないわけで、もっと自分の学問分野に近い偉い先生はいるわけですから、その評価者2というものを自分で自己申告して、この方に評価されたいと。ポイントは、自己申告ということです。運営委員が評価者1、運営委員じゃない人が評価者2。でも、自己申告で自分で選びました。そしたら、その先生方が4、4、4といったり、20番目の人でいうと、2、2、2といったりしたと、そういうことです。

 評価者平均というのは、この2人の平均値。

 次もミソで、エフォート率というのが科研費の方にはありますので、研究、教育、社会貢献の全てを大学人はやるべきなんだけど、研究に4割、教育には1割、広報には5割でしたと、順位1番の人は言っているわけですね。そうだとすると、評価された点数にそれを乗じると、心理学的には、個人の、だって、このとおりじゃないですか。1割しかやってないのだから、3と評価されてもしようがない。2番目の方もそうですよね。研究、教育、広報が4、4、3、研究、教育、広報が4、4、2と2人の方に評価されたと。平均して4、4、2.5だと。だけど、エフォート率を見ると、0.5、0.4、0.1ですから、そもそもそこにエフォートしてないので、これを乗じた値にした補正値というのが出てきて3.85と。そういう非常に丁寧なことをやってどうなるかというと、真ん中の右の図なんですけど、横軸が評価者の平均点で、縦軸がそうやって丁寧に補正をしたものですよ。16番目の人なんか、ちょっと全体の補正値から外れているけれども、1番上の数値にあるように、Yイコール1.05、マイナス0.05だから、ほとんど、ちゃんと直線回帰しているということですよね。科学者の方ばっかりだからあれですけど、アール二乗、相関係数の二乗、決定率が0.89ということだから、9割方、エフォートのことは言っているけど、9割方は粗点でいいということです。

 きょうのプレゼンの一番重要なポイントなんですけど、当該1人の人の結果だけ返すんじゃなくて、評価の母集団である20人の結果全部を示して、要は、これ、全員が持っているわけですね。お伝えするのは、耳元で、あなた、11番ですという作業だということです。そうすると、自分は全体の中の11番目なのかということがわかる。全体というのはどういようになっているかを丁寧に分布図で示してあげて、先ほどのやつの左側の一番最初のヒストグラムでいうと、霊長類研でいうと、大体3点前後のよいというところに最頻値がくるけど、後ろの方に2人ずつぐらい改善を要する人というのがいらっしゃる。結構おもしろいのが、研究、教育、社会貢献、総合点じゃなくて、それぞれの項目で分けたときに、研究が一番顕著ですけども、両端に分極するんですね。研究、ものすごくいいですよという人と、これで京大の霊長類研究所の教員というのはおかしいでしょうというのと、まあまあという。研究のところはすごく極端のところに出ますけれども、同じようなことが教育にもアウトリーチングにも言えると。

 以上が表の見方の説明で、この評価のもとになっているものは、自己評価書、自由記載で、私はこうでしたという自由記載と、各大学、今、教員データベース、業績データベースというのをつくっていますから、新たに何も頼まないで、日ごろ入れているやつをそのまま使いますから、先生、ちゃんと更新してくださいねということを教授会で何度か言って、更新しないのとその人が悪いので、そのデータベース、先生がすることはたった1個。自己評価書を書くだけ。あとは何もしません。要は、評価疲れがありますから、何もしなくていいですよと。だけど、評価対象が平成20年、21年、22年ですよね、今やれと言われているのは。その3年間の、自動的に事務職員が教員データベースをとってくるから、だけど、そこには盛り込めなかった自由記載での3年間の自己評価を書くだけ。あとは機械的に、要は所長と事務職員1人でやりますから、匿名性のことがあるので。そこが教員データベースを引いてくる。それから、外部の先生にとってみると、研究所全体の中のことがよくわからなきゃいけないから、3年分の年俸、そこに予算も何もみんな書いてありますから、その中で、この人がS、A、B、Cのどれかということを判断すると。帰ってきたものを単純に1人で集計して、事務職員、この図まではつくってくれないので、これは私がつくったんですけれども、こういう図をつくって、さっき耳元にささやくと言いましたけど、ちょっと違って、これをやるといいんじゃないかなともう一つのアイデアが、異議申立ての道を開いてやる、それから、自分が出した自己評価書と研究教育業績のデータがありますね。評価者に送られた。評価者の方から研究、教育、社会貢献についてコメントの文章があります。S、A、B、Cの評価があります。それに全体がわかる1枚をくっつけて、各教員に返してあげる。次の教授会までの1か月の間によく読んで、評価者1、評価者2が文章でも書いてくれていますから、納得できるのであれば、そこでおしまい。要は、論文の審査のあれと同じで、論文を提出しました。結果はアクセプトかリジェクトかどっちかしかないわけですよね。だけど、リバイズドという形になっているわけですから、例えば1番の人、教育が3と評価されるのは不本意だと。確かに私はエフォート率が0.1と書いたから、3と評価されても仕方がないと思うが、いや、評価を読むと教育のことが余り詳しく書かれてないので、3としたと書いてあるんですね。そうすると、レビューアに対して、追加の資料を出しますと、大学院生をこんなに指導しました、だからこれは3じゃなくても4でもいいんじゃないでしょうかと言われると、その申立書をくっつけて、今のワンセットを元の評価者のところへ返してあげて、やっぱり3だねというか、4に上げてやろう。その1か月をやると、これをバージョンアップしたものができて、そこでおしまいと。今、10月が締切りということで全てのことが動いているので、1年かけて霊長類研究所でやってきたことなんですけども。

【委員】  教授相手?

【委員】  大学が言っているのは教授だけ、霊長類研究所という部局が勝手に教授、准教授、助教を対象にした。それはそうしていいですよと大学が言うから。

【委員】  この下にランクしている人は教授になるのですか?

【委員】  関係ないです。すばらしいのは、もちろん職階を書いてもいいんですよ。職階の欄を書くと余計おもしろくなりますけど、別におもしろくしたいわけじゃないので。

【委員】  日本の場合は、上しかいかないじゃない。横綱みたいなもんで、教授になったら落ちないですよね、ランクは。これを落ちるようにすればおもしろいね。

【委員】  先生のおっしゃるこれのメタレベルの分析は、幾つもおもしろいことができます。結論だけ言うと、うちで言うと、教授と教授がよくやっていて、准教授がいまいちという、そういう評価になります。それはそれでまたいろいろな分析ができるんですけど、とりあえずはきょうの拠点の認定を、簡単に言うと、この20人について2人の評価者でやりました。74拠点について3人の評価者でやりますといっているわけですよね。今、ここで決まったこと、覆すつもりは全然ないんですよ。割当ててこうすると。でも、割当てないという方法もありますよねといっているわけです。私たちが自己申告で74拠点全部は見れないけど、頭割りにして十数拠点。私はこの拠点だったら審査できるというものを我々が丸するとして、その一覧表があって、拠点の側が○○先生に審査してほしいと。でも、○○先生、厳しそうだから△△先生の方がいいと、それは自由。もう1人をだれにするかも自由。そうすると、審査員を選ぶ手間がなくなっちゃうんですよね。いろんなこと、文部科学省が考える必要がない。一番重要なのは、あなたが選んだんでしょうと、自分自身が選んだんですよ、この人が一番的確だと。だから、その評価に対して文句言えないですよね。そこが一番のミソだと思います。だから、全体でイメージしているのは省力化、手間を省いていかに公平にして、そのときに、今議論の中でいえば、全体を示すことで、全体の中の位置を示すというフィードバックをする。単なるS、A、B、Cじゃなくて。あなたはどこの位置にいるのか、どこが悪いのかということを示してあげる。これをうちは公表します。だって、丸々の個人情報なんだけど、個人情報ゼロなんですよね。徹底した匿名性で、これ、だれだかわからないんですよ。これが出歩いて、全然、霊長類研究所としては困らない。そういう完全な匿名性に配慮しつつ、情報公開をする。その中で数値評価というものを導入することで、数値評価しないと全体の中の位置が示せませんから、そういうことをすると。1年かけてやってきた成果なので、こういう場でちょっと御披露してもいいんじゃないかなと思って、持ってまいりました。

 お時間いただきました。

【主査】  おもしろいですね。何か御意見ありますか。

【委員】  確かに非常にすばらしいと思う。選ぶという、21世紀COEの候補のときも、自分の申請分野、申請書を評価できる人を何人か書きなさいと。僕はあれが非常によくて、必ずしもその人たち全部に回るかどうかはわかりませんけど、ああいうふうに申請をさせたというのは…。

【委員】  サイエンス、ネイチャー、カレントバイオロジー、みんなそうですね。

【委員】  今そうなっていますか。

【委員】  はい。要は、利益相反があるから、あの人のところに絶対回してほしくないというのがあるので、サドックしてほしい人を順番に5名ぐらい挙げるようになっています。そのアイデアをかりました。

【委員】  だけど、評価者1と2とそんなにずれてないですよね。

【委員】  そう、おもしろい。これが9対11です。同点かそれ以上に評価者1がつけたのと、評価者2の方が当然甘くなるはずですよね、自分が選ぶ。でも、僕、本当に先生方ってすばらしいんだなと思った。どう言われようが、学者としての享受が許さないんですよね。そんなによくもないものにSなんかつけない。S、A、B、Cというのは非常に皆さんがしっかり持っていて、なぜなら、Sは非常にすばらしい、Aはすばらしい、Bは普通、Cは改善を要すると言われると、議論があった絶対評価ですよね。絶対評価の軸がぶれてない。だから、評価者1、評価者2の一番下に、21行目に平均点というのを出すとすごくおもしろいんですけど、平均点、ほとんど変わらないです。

 もう一つおもしろかったのは、エフォート率の平均点でいうと、霊長類研の場合は、研究が0.5、50%、教育が25%、アウトリーチが25%でした。部局ごとにこれをやると、京大の3000人の教員でこれをやればいいのにと思うくらい、そうすると本当に、これが本当の教員評価だというものになるかなと思いました。そうじゃないと、やめよう、これ以上。

【主査】  これを例えば今の拠点の評価に使うとすると、研究、教育、広報、要するにここの項目は何を選べばいいんですか。

【委員】  きょう挙げた7項目ですね。

【委員】  評価の観点は4つ。丸1、丸2、丸3。

【主査】  縦軸の、要するにここの教員のあれですよね。それに今度の場合は幾つかの機能別のあれがありますよね。ですから、その辺は同じあれならばいいけれども。

【委員】  74拠点。きょうやった資料の1の5領域に分けたわけですよね。理工系(理学系)、理工系の工学系…。

【主査】  共同大型、機能が形態別、その辺のところはなかなかそろえないと、ちょっとぐあい悪いんじゃないですか。

【委員】  すぐに応用できるのは、きょう19拠点、14拠点、17拠点、13拠点、11拠点に分けましたよね。そうすると、どう考えてもそのグループの中では3人で評価して、しかも、話し合って決めているわけだから、ものすごく客観的な評価で、そのときに各研究所に当該研究所の結果だけを示すんじゃなくて、17拠点であれば、17拠点の一覧表の、あなたは7番目ですよと教えてあげるきがいい教え方だというのが提案です。

【委員】  1つ言われているのは、各拠点に対して、あなたはどの審査員をやってほしいというのを聞くという提案ですか。

【委員】  そこまでを提案しないということです、きょうは。もうきょう既に決まりましたから。そういう方法もありますよねと。霊長類研究所でそういうことをやった、だけど、きょうせっかくここまでうまく決まっていますから、きょう決まったことについては何も異議申立てはありません。このとおり粛々とやってください。だけど、別解もありますよということをぜひ文部科学省の方に知ってほしかった。そのときに、キーワードは自主性ということなんです、自主申告。まな板の鯉で、だれに審査されるのかわからないというんじゃなくて、私が選んだこの人に審査してもらうと。その人が審査したんだったら仕方がないと、そういう論理の持っていき方はありますよね。しかも、その方が実は省力化だと。

【主査】  大変参考になる話ですけど、要するに評価はいろいろ考えて。

【委員】  工夫の余地はある。

【主査】  工夫の余地があるということですね。

【委員】  はい、そうです。

【主査】  ただ、今度の場合は、あるグループを評価する場合ですよね。そこのところはもう一味、ちょっと何か工夫になる。

【委員】  個人じゃなくて研究所。

【委員】  イギリスのディパートメントのランキング評価とちょっと似てますね。

【主査】  イギリスの何ですか。

【委員】  ディパートメントごとにやるんですよ。分野別のディパートメント、分野別にやるんですよ。はじめ5段階だったんですけど、最近、ファイブスターというのがあって…。

【主査】  大変勉強させていただきまして、ありがとうございました。

【委員】  ありがとございます。

【主査】  ちょうど時間で、個人的に利用させていただきます。

【委員】  公開資料ですから、どうぞ。

【主査】  どうもありがとうございました。あと何か事務局の方から。

【事務局】  それでは、次回の開催日時につきましては、後日、また委員の先生方のスケジュールを確認させていただいた上で御連絡をさせていただければというふうに思っています。

 また、本日の配付資料につきましては、資料の右上に会議資料回収となっております資料につきましては、そのまま机上に残していただければと思います。

 また、この後、きょうは場所の都合で封筒をお配りしていなかったので、封筒をお配りしますけれども、もし資料をその場に残していただければ、後ほど事務局の方で送付させていただきたいと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。

 以上でございます。

【主査】  どうもありがとうございました。

 

―― 了 ――

 

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