資料2 学術振興上の重要な課題の検討について

1 検討の背景

1.第5期学術分科会における審議【「学術研究の推進について」(審議経過報告)】

 今後の学術研究の振興の方向性として、研究者の自主性と研究の多様性の尊重を振興の前提・原則とするとともに、戦略的な視点を持って学術研究の振興を図ることも重要な課題と指摘。 

 その上で、関係機関の機能と連携の強化により、国内外の動向を踏まえた重点的に推進すべき研究分野・領域の設定や、大学等や学問分野の枠を超えて研究を推進できるような体制の構築を図ることの必要性を提言。 

2.科学技術に関する基本政策【「第4期科学技術基本計画」に向けた答申】 

 科学技術イノベーション政策の推進の観点から、第3期基本計画の分野を指定した研究開発の重点化(重点推進4分野及び推進4分野)から、重点課題の設定と達成に向けた施策の重点化へ転換。

 → 学術研究を巡る国内外の動向を見渡し、我が国の学術研究の先導・推進を図るため、学術振興上の重要な課題を検討・設定するとともに、学術研究の展開をリードしていく方策を検討することが必要。

2 検討事項

 1.戦略的な視点を持って学術研究の振興を図る上で重点的に推進することが必要な「学術振興上の重要な課題」の視点・内容等

○研究ターゲット(研究目標)

(研究ターゲットの検討にあたっての観点の例)
  • 研究の発展状況(成長期にある研究を発展させることにより世界をリードすることが期待できるか)
  • 先導的・基盤的意義(学術研究全般の発展に大きな波及効果をもたらすか)
  • 国際的趨勢を踏まえた発展の必要性(国際的に重要であるが我が国では立ち遅れており、その進展に特別の配慮を要するか)
  • 国際性(世界的に国際協働等が求められており、参画することで我が国の学術研究の発展が期待できるか)

○研究スタイル(研究手法等)

(我が国において強化が求められる研究スタイルの例)
  • 数学や計算機科学等の手法を取り入れた学融合的な研究手法
  • 社会システムの提言等に向けた、幅広い分野の知を結集する統合的な研究手法
  • 国際共同研究への積極的な参画により更なる発展を図る研究スタイル
  • 組織的な連携を強化する共同研究体制の構築

 2.「学術振興上の重要な課題」の検討・設定方法

  • 科学官の所見等をもとに、基本問題特別委員会(案件に応じ研究費部会・科学研究費補助金審査部会・研究環境基盤部会の委員も参加)において検討を行い、学術分科会として設定
  • ※7月頃を目途に議論のまとめを行い、施策へ反映

 3.「学術振興上の重要な課題」の施策への反映

  • 科学研究費補助金への反映
  • 大型プロジェクトへの反映

 4.「学術振興上の重要な課題」設定等に当たっての留意点

  • 「学術振興上の重要な課題」と政策課題対応型研究開発における基礎段階の研究との相違

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