資料3 今後の議論の進め方について

今後の議論の進め方について

1. 前回(第1回部会(2月24日))における主な意見

<基金化について>

  • 制度改善をしても研究機関の使用ルールが変わらなければ現場は変わらない。基金化に当たって、文部科学省から研究機関に趣旨をしっかり説明し、研究現場レベルでの弾力的な運用が可能になるようにしてもらいたい。

<科研費の制度設計について>

  • 研究分野によって研究費の規模、期間等についてのニーズが異なるが、現在の研究種目の仕組みには、研究分野の特性が活かされていない
  • 挑戦的萌芽研究の研究成果報告書について、研究種目の性格に鑑み、無理のない範囲の報告で対応できるようにすべきである。
  • 大学等で行われる独創的な研究の根幹にあるものや、学術の進展のあるべき姿について、複眼的・長期的な視点を持って考えることも必要である。

<他の研究費・資金との関係について>

  • 例えばトップダウン的な研究費とボトムアップ的な研究費の関係など、他府省の研究費も含めた研究費全体の中での科研費の在り方について議論すべきである。
  • 最先端研究開発支援プログラムや最先端・次世代研究開発支援プログラムなどの大型プログラムの終了後を見据え、大型の研究を学術研究としてどのように支援していくのか議論する必要がある。
  • 最先端研究開発支援プログラム等の大型プログラムに関わる研究者のプログラム終了後の動向について調査・分析し、特に若手研究者について、科研費を中心とする研究費の中でどのような動きが出るのかについて議論すべきである。
  • 近年運営費交付金がかなり削減されているが、学術の推進のためには、競争的資金と運営費交付金のバランスという視点など我が国の特性を踏まえたファンディングの在り方を考える必要がある。

<若手研究者について>

  • 若手研究者に意欲を持ってもらうことが大切であり、現在の閉塞感や日本国内でのいわゆる閉じこもりを何とかしなければならない

2. (参考)前回会合の配付資料6より抜粋

3. 第6期研究費部会における検討課題(案)

(1)科研費予算について

  • 平成23年度における基金化の動きを踏まえ、今後の科研費予算について、優先的に対応すべき事項は何か。

(2)科研費を含む研究費のあり方について

  • 競争的資金全体や大学の基盤的経費などを含めた中での科研費のあり方、研究費制度のあり方。

(3)科研費の研究種目のあり方について

  • 基盤研究などの研究種目の研究費の上限額とその設定方式。
  • 若手研究と基盤研究の研究費制度としての連続性。
  • 大型研究種目(「特別推進研究」と「基盤研究(S)」)のあり方。
  • 研究分野の特性と研究種目との関係。

(4)研究評価、研究成果の発信

  • 学術研究における評価のあり方。
  • 科研費の研究成果の社会への発信システムのあり方、わかりやすい発信。

(備考)

  • 研究費部会における検討のために必要と思われる新たな調査・分析などがあれば、実施することが可能(特別研究促進費の活用)。
  • 科研費の実態分析等について、JSPSの学術システム研究センターと連携することが可能。

科研費予算に係る論点(例)

  • 平成24年度科研費予算において優先的に取り組むべき事項は何か(採択率の向上、配分額の拡充、基金化の対象拡大、研究種目の見直し等)。
  • 基金化のメリットをさらに活かすために、研究機関における執行・運用に改善すべき点はないか。
  • 基金化は、不正使用の発生及び防止にどのように影響するか。

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研究振興局学術研究助成課