資料8 学術研究推進部会(第18回)における主な意見の概要

1.国語に関する学術研究の必要性

  • 研究者が少なくなってきている。特に日本の学生が国語学研究をやりたがらない。
  • 言葉は文化そのもの。文化を作っているものを守り、新しい文化を作るために国語学研究は重要。
  • 国語は外国人に対して日本文化の特性を理解してもらうための基礎となるもの。このことを意図して研究を推進することが望まれる。
  • 人文的素養と思考力の育成のため、国語学における研究と教育の活性化が求められる。
  • 教員養成段階での国語教育の充実のためにも、研究の充実が大学教育に生かされることが必要。

2.国語に関する学術研究の特性

  • 研究対象の言葉は、時代による違いと場所による違いがある。
  • 国語学の関連分野として、対照言語学も盛んになっている。
  • 国語学は細分化が激しいと考える。最先端の研究を教育等に活用し、裾野を広げる視点が必要ではないか。
  • 漢字を使いアナログ的に考えるところに日本人の科学における考え方の特徴があるなど、科学との接点を切り口とした研究の可能性を検討すべき。
  • 従来は個人研究が主流だったが、国策として、実態調査など国語に関する大きな事業を行うことが必要。

3.研究体制・研究組織の今後の在り方

  • 国語研究は、理工学に比べれば多くの公的投資は必要ないが、継続して研究できる「資金」と「場所」及び「人材」と「時間」が必要。
  • 学術資料、研究成果などを集積し、研究者の利用に供するような組織が必要。
  • 国語学研究を大学教育や教員養成に生かすためにも、国立国語研究所には学術研究のセンターとしての機能が期待される。
  • 研究対象の資料等を集めたセンターに、共同研究の場としての機能を付けることは考えられる。国立国語研究所にこのような機能を果たしてほしい。

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