平成19年度概算要求における特別教育研究経費(学術研究関係)の調整方針

平成18年8月1日
科学技術・学術審議会 学術分科会
研究環境基盤部会 了承

 平成19年度概算要求における特別教育研究経費のうち「学術研究関係」については、「国立大学法人の運営費交付金に関する検討会」の‘平成19年度国立大学法人支援に係る概算要求調整方針’を踏まえた上で、研究環境基盤部会として、以下のように取り扱うこととする。

1.基本的考え方

 平成19年度概算要求に当たっては、基本的には平成18年度の考え方を踏まえ、各法人における重点事項としての優先順位を尊重するとともに、各法人の自助努力を重視して支援を行う。
 それとともに、我が国の学術の振興を図る上で特に重要と考えられるものについては、各法人としての優先順位に加え、学術政策上の必要性も勘案した上で、適切に支援することとする。

2.調整のポイント

 「平成19年度国立大学法人支援に係る概算要求調整方針」の事業関係について十分留意しつつ、本部会における審議内容を踏まえ、以下の観点から調整を行うこととする。

(1)継続事業についての考え方

 継続事業については、「国立大学法人運営費交付金に関する検討会」の‘平成19年度概算要求における特別教育研究経費の継続事業の取扱いについて’を踏まえた上で、継続的な支援の必要性を十分に考慮しつつ、各事業の進捗状況等を勘案し適切に支援。

(2)研究環境の基盤整備について

 学術研究設備及び学術情報基盤の整備については、「国公私立大学及び大学共同利用機関における学術研究設備について-今後の新たな整備の在り方-」(研究環境基盤部会学術研究設備作業部会)及び「学術情報基盤の今後の在り方について」(研究環境基盤部会学術情報基盤作業部会)の内容を踏まえ、適切に支援。

(3)学術研究における多様性の確保

 学術研究における多様性を確保するため、成果の見えにくい研究分野や、比較的少額な資金で推進が可能な研究分野などについても適切に支援。

(4)学術研究推進の観点からの国として支援すべきもの

 以下の事項については、学術政策上の必要性を勘案した上で適切に支援。

1.法人の枠を越えた連携事業の推進

 法人の枠を越えた連携、国際的な研究機関等との協力体制の充実、分野を越えた連携による新たな研究領域・分野への積極的な研究展開、社会的諸課題に対応した学術研究の推進、研究を通じた地域の「知の拠点」としての地域貢献などの取組について支援。

2.研究拠点の形成へ向けた継続的支援

 競争的資金等によって形成された優れた研究拠点等につき、特に国内外の評価が高く、更なるレベルアップ等が期待できるものについて支援。

3.大学共同利用機関及び国立大学の全国共同利用の附置研究所・研究施設等への支援

  1. 大学共同利用機関及び国立大学の全国共同利用の附置研究所・研究施設における、研究者コミュニティのニーズを踏まえた共同利用への取組に対して引き続き支援。
  2. また、これらの機関の当該研究分野全体を視野に入れた取組に対して支援。
  3. 全国共同利用の附置研究所・研究施設以外の、国立大学における法人の枠を越えた全国共同利用的な取組に対しても、同様に配慮。

3.調整手順

(1)上記の「1.基本的考え方」に基づき、各法人からの要求を整理した上で、平成19年度概算要求における特別教育研究経費の学術研究関係要求事項について、当部会において、「2.調整のポイント」の観点から検討するものとする。

(2)また、大型プロジェクト並びに附置研究所の新設及び全国共同利用組織化等に係る要求については、別途行うヒアリングについての審議結果を踏まえた上で、その妥当性を判断するものとする。

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研究振興局学術機関課

-- 登録:平成21年以前 --