研究環境基盤部会(第128回) 議事録

1.日時

令和8年4月27日(月曜日)10時00分~12時00分

2.場所

オンライン会議にて開催

3.議題

  1. 第7期「科学技術・イノベーション基本計画」について
  2. 大学共同利用研究教育アライアンスの活動について
  3. 大学共同利用機関の検証に関する作業部会の設置について
  4. 大学共同利用機関外部検証実施要領(案)について
  5. 共同利用・共同研究拠点等の機能強化の基本的な方向性について
  6. 「大学の枠を超えた研究基盤設備強化・充実プログラム」採択結果等について

4.出席者

委員

梶田隆章部会長、原田尚美委員、木部暢子委員、荒砂茜委員、飯田順子委員、市川温子委員、河原林健一委員、小関忠委員、関沢まゆみ委員、永田敬委員、中野貴志委員、長谷部光泰委員、山田弘司委員、渡辺美代子委員

文部科学省

生田大臣官房審議官(研究振興局及び高等教育政策連携担当)、石田大学研究基盤整備課長、近藤研究開発戦略課長、度會大学研究基盤整備課学術研究調整官、その他関係者

5.議事録

【梶田部会長】 それでは、ただいまより科学技術・学術審議会学術分科会研究環境基盤部会第128回を開催いたします。委員の先生方におかれましては、御多忙の中御出席いただきましてありがとうございます。
 まず、事務局より、本日の委員の出欠、そして配付資料の確認等をお願いいたします。
【度會大学研究基盤整備課学術研究調整官】 先生方、おはようございます。本日もどうぞよろしくお願いいたします。
 本日は、リモートで開催させていただきます。音声等に不都合等ございましたら、チャット機能などで随時事務局までお知らせいただきますようよろしくお願いいたします。
 まず、委員の先生方の御出欠の状況でございますが、本日は大竹委員、柳川委員が御欠席となっております。そのほか、渡辺委員が10時半頃にご退席、飯田委員が11時頃から御
出席される予定と伺っております。
 また、事務局に異動がございましたので、御紹介いたします。令和8年4月1日付で、大臣官房審議官として生田が着任しておりますので、一言御挨拶申し上げます。
【生田大臣官房審議官】 先生方、おはようございます。いつもお世話になっております。文部科学省の生田でございます。
 ちょうど1年前、研究振興局の振興企画課長をしていたんですけれども、そこから異動して、1年後にまたこちらの研究振興局の担当審議官として戻ってまいりました。ですので、ここでの議論も何となくうっすら覚えているかなといった感じですけれども、ちょうど当時、7期の科技・イノベ基本計画の策定の検討の最初の段階だったと思いますが、その頃からAI、今ほどではまだなかったと思うんですが、AIが出てきて、さらに大学共同利用機関とか共共拠点の在り方をどういうふうに位置づけていったらいいんだろうみたいな議論の中で、最終的に今回、令和7年度補正予算で42億、そして令和8年度の政府で1.6億計上された、AIを搭載した研究設備の自動化・自律化・遠隔化による大規模なオートメーション/クラウドラボといった施策に一応こぎ着けたという意味で、皆様方の精力的な御審議に大変御礼を申し上げる次第でございます。
 御案内のとおり、7期の計画が策定され、今度、国立大学の第5期の中期目標期間が令和10年度から始まるということで、それと即する形で、こちらでの議論、大学共同利用機関及び共同利用・共同研究拠点の在り方について、改めて、今までどおりで本当にいいのかどうか、逆に、今の時代何が求められていて、全体としての目標は研究力向上ですけれども、今だからこそ、この両組織というか、日本のユニークな組織の形態に対して客観視を一回していただいて、どういった強みを持ってるのかといったところを是非御議論いただければというふうに思っております。単純に予算を取りに行くというためにも、どうしても大学等の「等」でくくられがちな形態ではない、大学共同利用機関だからこそ、もしくは共共拠点だからこそみたいなところを、ぜひ皆様方のお知恵をお借りしながら、文科省としてもしっかり地に足のついた考え方というのが整理できればなと思っておりますので、引き続き御指導、御鞭撻のほどよろしくお願いしたいと思います。
 以上、私の挨拶とさせていただきます。本日はよろしくお願いいたします。
【度會大学研究基盤整備課学術研究調整官】 ありがとうございました。また、大学研究基盤整備課長として石田が着任しておりますので、御挨拶申し上げます。
【石田大学研究基盤整備課長】 今御紹介いただきました石田でございます。4月1日から大学研究基盤整備課長ということで着任しております。
 生田のほうからも話がありましたけれども、タイミングとしては、基本計画が始まる、それから第5期の中期目標・中期計画期間に入るという議論がまさになされているというタイミングで、いろいろな御意見をいただいて政策に落とし込んでいくということが我々の仕事だと思っておりますので、ぜひどうぞよろしくお願いいたします。
【度會大学研究基盤整備課学術研究調整官】 ありがとうございました。そして、申し遅れましたが、私も4月に着任しております度會と申します。どうぞよろしくお願いいたします。
 なお、そのほか、課長補佐の細野、連携推進専門官の梅﨑が着任しておりますが、本日は用務の都合上、欠席とさせていただいております。どうぞよろしくお願いいたします。
 資料の確認でございますけれども、本日の資料は議事次第に記載のとおり、資料1から6、参考資料1から4でございます。事前に先生方にはお送りしておりますが、不備等ございましたら随時事務局までお知らせいただけますと幸いでございます。また、音声に不都合等ございましたら、それも併せて御連絡いただけますと、よろしくお願いいたします。
 以上になります。
【梶田部会長】 ありがとうございました。
 それでは、本日の議事に入りたいと思います。
 まず、議題(1)第7期科学技術・イノベーション基本計画についてです。
 第7期科学技術・イノベーション基本計画が策定されておりますので、その内容について事務局より御報告いただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
【近藤研究開発戦略課長】 委員の先生方、おはようございます。本日はお時間頂戴いたしましてありがとうございます。4月1日付で研究開発戦略課長を拝命いたしました近藤と申します。
 本日は、10分程度のお時間をいただいて、科学技術基本計画の概要について説明させていただきます。
 ページをめくっていただいて、本部会の委員の皆様におかれましては、前回1月の会合の時点で、その時点の内閣府における第7期基本計画の検討状況についてご報告させていただきました。その際いただきました御意見も踏まえまして、本年3月27日に基本計画を閣議決定しておりますので、その概要について御報告させていただきます。
 2ページ目には、科学技術基本計画の概要、これまでの歴史を概観させていただいております。科学技術基本法に基づいて5年ごとに策定されておりまして、1996年の第1期の科学技術基本計画から昨年度までの第6期までの概要について概観させていただいております。
 特徴の一つとしては、やはり5年間の政府投資目標を定めている点でございまして、前期第6期の期間中の政府投資目標30兆円に対しては、実績43.6兆円となっております。一方で、官民合わせた投資目標、これは120兆円に対して、2024年度までの4年間の実績ではありますが、86.3兆円にとどまっておりまして、この目標は下回る見込みということになっております。
 次に、資料の3ページ目を御覧ください。
 このページに、第7期基本計画の全体像をポイントでお示しさせていただいてます。科学とビジネスの近接化、あるいはAIと科学の融合、国際的な科学技術人材の獲得競争の激化といった現状認識、そして上段の右側、我が国の課題として、既にご案内のとおり、トップレベル論文数指標のランキングの下落、あるいは博士号取得者数、研究開発投資の伸び悩みといった点を整理させていただいておるところでございます。
 目指すべき未来社会といたしましては、科学技術・イノベーションの強化によって好循環を生み出し、豊かで安全・安心な社会を目指すことということをお示しした上で、下段になりますが、これを実現するための基本方針として、科学技術・イノベーション政策の転換、そしてその推進システムの刷新という2本柱を掲げさせていただいております。
 この2本柱で、科学技術を国力の源泉とするというような方針を示し、具体的な政策としては、最下段のところの6つの柱を掲げております。これらのうちの最も根幹に位置するものとして、知の基盤としての科学の再興という方向性をお示しさせていただいているところでございます。
 4ページ目以降、具体的な施策を3ページにわたって列挙させていただいていますが、今日は時間の都合上、特に科学の再興の部分について絞って御説明をさせていただければと思います。
 4ページ目をお願いいたします。
 柱としては、新たな研究領域の継続的な創造、国際ネットワークの構築、あるいは多様な場で活躍する人材の継続的な輩出、そして冒頭挨拶の中にもありましたけれども、AI for Scienceによる科学研究の革新、そして当部会に関連するところとしては、その次の研究施設・設備あるいは研究資金等の改革、基盤的経費の確保と大学改革の一体的推進、そして国立研究開発法人の改革という柱で整理をさせていただいているところでございます。個別の施策についてここで詳細をご説明することは割愛させていただきますが、科研費の大幅な拡充や基盤的経費の着実な確保などを図りまして、それぞれのKPIの達成に向けて、5年間、関連施策を推進していくこととしております。
 これらの具体的な施策を推進するために、初年度となる令和8年度予算といたしまして、政府全体として6.3兆円を措置しております。このうち、文部科学省分は2.1兆円となっております。文部科学省といたしましては、この令和8年度予算に加えて令和7年度補正予算によって措置されたものも含めまして、科学の再興に向けて、関連する事業をしっかりと推進してまいります。科学技術・イノベーション基本計画は5年間の計画になってございますが、特にこのページに示した科学の再興に掲げられた政策を中心に、部会の先生方あるいは現場の研究者、関係者の皆様との対話を図りながら、関連する政策をしっかりと推進してまいりたいと考えております。
 5ページ、6ページは、今日は説明を割愛させていただきます。
 7ページ以降は、この基本計画の策定に当たって文部科学省の有識者会議でまとめた科学の再興に関する有識者会議の報告書の概要を示させていただいております。7ページ、8ページ目に示した内容などを踏まえて、先ほど説明した基本計画が策定されているところでございます。
 9ページ目以降については、基本計画、閣議決定されたもののところに記載されている指標をまとめたものになってございます。例えばTop10%論文数については、世界13位という現状に対して、目標としては、英独と比肩する地位へ、この2035年を目指しているということを掲げさせていただいてます。また、研究時間については、特に第1・第2グループ等の大学の研究時間について、せめて50%というところを目標とさせていただいているところです。
 その他、ここに掲げられているものを一つ一つ言及することは避けたいと思いますが、一番下段について、研究設備・機器の共用化率についても、20%程度のものを30%にするといったような目標を定めさせていただいているところでございます。
 そして、最終ページ10ページには、投資目標としては、現状、冒頭申し上げた43.6兆円という前期の5年間の現状に対して目標は60兆円ということで掲げさせていただいておりますし、官民研究開発投資額も、前期120兆円の目標達成は難しいところでございますが、高い目標として180兆円という目標を定めさせていただいているところでございます。
 私の説明は以上とさせていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。
【梶田部会長】 ありがとうございました。
 それでは、今の説明につきまして、御質問あるいは御感想でも結構です、何かありましたらお願いいたします。
 中野委員、お願いいたします。
【中野委員】 ありがとうございます。第7期基本計画について1点コメントいたします。
 資料1の4ページで打ち出されている研究設備・機器の組織管理への転換、また全国の研究者のアクセス確保という方向性、これはまさに共同利用・共同研究拠点が長年体現してきた価値そのものです。この方向性を実効的なものにするためには、拠点機能を支える中規模研究設備の計画的な整備が不可欠であり、その支援スキームの在り方について、引き続き重要な論点として検討すべきだと考えます。
 以上です。
【梶田部会長】 ありがとうございました。ほかに何かございますでしょうか。市川委員、お願いします。
【市川委員】 研究基盤と言えるか分からないんですけれど、目標の中で、Top10%論文をドイツ・イギリス並みにっていうところがあるんですけれど、というのが、それに見合う投資がないと、単なる精神論になってしまって、なかなか世界3位は厳しいんじゃないか、目標として。あまり積み上がったやつじゃなくて、取りあえず目標だけあるような気がするので、これを本当に実現しようと思ったら、研究者もですけれど、やっぱり基盤的経費とか研究費というのがどうしても必要だということは申したいと思います。
【梶田部会長】 ありがとうございました。長谷部委員、お願いします。
【長谷部委員】 御説明ありがとうございました。
 2点コメントなんですけれども、まず、これは何ページかな、大学の教員の研究時間を50%にするというところは、この数字の根拠は何なのかなと思って。僕の例えば友達のアメリカ人だとかヨーロッパ人とかと話をすると、50%の研究で一流の研究をしてる人ってまずいないので、これは平均なのかもしれませんけれども、どういう根拠なのかということと、あとは予算についてなんですけれども、これは非常に難しいということは重々承知してるんですが、投資に関する指標で、これは投資額で、研究費ではないんですかね、科学技術・イノベーションへの投資に関する指標というのは。今、目標が60兆で、現状43兆円だとすると、物価の上昇を考えるとほとんど投資額は増えないというか、逆に減ったりするんじゃないのかなと思ったんですけれども、以上2点について詳しく教えていただけますか。
【梶田部会長】 どうしましょうか、最後まで質問、御意見等をお聞きした上で、もし文部科学省のほうからあればお答えいただくということで進めたいと思います。
【長谷部委員】 結構です。
【梶田部会長】 原田委員、お願いします。
【原田委員】 ありがとうございます。私は質問というよりはコメントなんですけれども、よろしいですか。
【梶田部会長】 お願いします。
【原田委員】 日本人研究者の長期海外派遣数を大幅に増加する野心的な数字です。例えばJSPSで実施している海外特別研究員、こういった制度で若手の海外派遣を実施していますが、実は今回、私のところの若手が海外学振に採択されていたのですが、受入先のアメリカの大学で給料が少なすぎるので、これではエキストラがないと受け入れられないと言われて、結局最終的に辞退するということになっています。400万円ほど足りませんでした。実際、若手でも欧米の大学に滞在するには年間1,000万超えた費用を必要としていますので、基盤的な費用として多様な費用をしっかりと下支えしていただくということが重要になってくるなとこの指標を見ておりました。この目標の数値を達成するにはどのような戦略が必要かなど引き続き御検討をどうぞよろしくお願いいたします。
 以上です。
【梶田部会長】 ありがとうございました。河原林委員、お願いいたします。
【河原林委員】 ここに書いてある博士課程入学者・博士号取得者2万人って、これは非常にすばらしい数字だと思うんですが、これはやっぱり本当に達成しなきゃいけないものだと思っていて、過去20年、25年で日本から出る論文数が増えてないけど、例えば上にいるのが、ドイツだとかは1.5倍とかそういう規模になってるというのは、これは1人が1.5倍書いてるのではなくて、単純に人が増えている可能性のほうが高いんですね。そうなると、日本のいわゆる研究者って、別にこの研究者は大学だけでなくてもよいですけれども、こういう共同利用機関みたいなとこでもいいと思うんだけれども、とにかくそういうところの職も拡充しとかないと、増える要素にはならないんじゃないかなと思うんで、これは達成しないと話にならないのかなと。この2万人というのは義務で、2030年度って言ってるけど、実は、今26年ですけど、今頃修士に入った人は行かないとこの数字は達成できないという結構切実な数字なんですけど、これは絶対達成してほしいなと思ってます。
 あと、最後1点だけ、今後恐らくAIの方向だとすると、AI for Scienceというのは恐らく各分野に特化したものになる可能性が高いんですけど、そうなると、その分野でもかなり大きな計算資源が必要になるだろうなというところで、その分のお金というのは今見えなかったんで、今公募は出てますけど、あれを継続的に、かつ分野の中で入れていくようなことが必要になるのではないかというふうに思ってます。
 以上です。
【梶田部会長】 ありがとうございました。渡辺委員、お願いします。
【渡辺委員】 ありがとうございます。今まで皆さんがおっしゃったことと重なりますが、私からは質問です。非常に高い数値目標を掲げていただいて、それは本当に大事なことで、ぜひ実現していただきたいですけれども、この数値目標を掲げるときに、具体的にどういうものを想定したのか、厳密なことでなくても、大枠としてある程度想定しながらこれを掲げたのか、それとも高い目標を掲げて、どうするかは今後考えていくという方針なのか、それについて教えていただきたいと思います。以上です。
【梶田部会長】 ありがとうございました。小関委員、お願いします。
【小関委員】 今日の4ページ、科学の再興というところで、すでに何人かがおっしゃっていますけれども、大学共同利用機関の立場で申し上げますと、基盤的経費をしっかりと確保していただくというのは本当に重要で、我々のような大型装置を抱えているところは、基盤的経費の削減の影響がじわじわ効いてきていると実感しております。多額の投資を行って整備した優れた研究基盤を十分に活用するためにも、基盤的経費の確保にこれからも引き続きご尽力いただきたいと強く希望します。以上、コメントです。
【梶田部会長】 ありがとうございました。荒砂委員、お願いします。
【荒砂委員】 ありがとうございます。荒砂です。
 9ページの指標のところなんですけれども、共用化率といったところがあります。こちらの共用化率なんですが、この共用の定義というのは、学内においては階層的であり、学内共用、アカデミア間での共用、あと企業との共用とかというのがございまして、ここで言う共用というのはかなりオープンな、企業さんとかも含めての共用ってことでよいのかというところと、現状20%ですけれども、これを30%って、これが十分な数値であるのかというところの根拠がよく分からなかったので、教えていただきたいなというところがございます。以上です。
【梶田部会長】 ありがとうございました。
 一応皆さんからの意見は出たかと思うので、文部科学省のほうから本日何か御発言がありましたらお願いできればと思います。
【近藤研究開発戦略課長】 研究開発戦略課近藤より順番に御回答させていただければと思います。
 まず、市川委員、あるいは基盤的経費のところ、インプットのところについては我々も重要だと考えておりまして、基本計画そのものの書きぶりとしては、基盤的経費は物価・人件費の上昇等を踏まえつつ大幅な拡充を図るということで本文には記載されておりまして、実際、令和8年度の予算におきましても、国立大学の運営費交付金をはじめとして、基盤的経費の増額で措置をしているところでございます。引き続き、この5年間にしっかりと大幅拡充を目指して確保していきたいというふうに考えております。
 同じように、インプットのところという意味では、博士のところについて河原林委員からご指摘いただきましたけれども、これも2万人という目標に向けて、修士からのストレートドクターもそうですし、企業等に一旦出た方の社会人ドクターも含めて、しっかりと人数の確保というところを図っていきたいというふうに考えております。
 そういう意味で、渡辺委員からご指摘のあった数値目標のところですけれども、今のように積み上げで議論されているところと、Top10%のところのように少し高い目標ということで、えいやで決めているところもあるというところかなというふうに思っております。
 それから、政府投資あるいは研究時間のところについて長谷部委員から御質問いただきました。
 研究時間のところにつきましては、これは平均ということになっております。文部科学省で、5年に1度ですかね、FTEの研究時間あるいは教育活動の時間というところの調査をしておりますので、それの平均の値が年々下がっているというのが現状でございます。若手研究者はある程度研究時間を確保できて、だんだん研究時間が少なくなるという傾向かと思いますけども、全体の平均として底上げをしていきたいという、特に第1・第2グループ等のいわゆる研究大学と呼ばれるところの大学の先生方の研究時間を確保したい、そのために様々な施策を講じていきたいというところでございます。
 政府投資につきましても、これまで目標としては30兆円のところを、当初予算あるいは補正予算等も含めて43.6兆円というところになっておりますけれども、これをそのまま、これも本文の書きぶりとしては、従来の基本計画における政府研究開発投資の考え方に基づく目標45兆円に加えて、多様な財源や政策ツールを駆使することにより総額60兆円を目指すという書きぶりになってございます。このところは、いろんな予算を組み合わせて60兆円を達成していきたいと。インプットをここまで増やせば、どなたからだったかあれですけど、論文数、特にインプットについても比肩する規模になってくると思いますので、こういったものを最大限駆使してこの数値目標を達成していきたいというのが政府としての考え方かと思います。
 あと、共用化率ですかね。荒砂委員からいただいた共用化率のところは、これは外向けだけではなくて、中で共用しているものも含めた値かなと思いますが、事実関係を確認して、また事務的に御回答させていただければと思います。
 私のほうから今の時点でご回答できる部分については以上となります。よろしくお願いいたします。
【梶田部会長】 ありがとうございました。長谷部委員のほうから何かコメントなりあるでしょうか。
【長谷部委員】 研究時間について御説明ありがとうございました。平均ということなんですけれども、日本の研究力を強化するという目標の下だと、やっぱり先ほどおっしゃったように研究大学の研究時間ですとか、大学の教員にもいろいろな方がいらっしゃいますので、研究力の強化に直結するような、研究者を色分けしたような統計的数値を取って、その上で方策を考えたほうが、全体を押しなべて方針を考えるのはすごく難しいと思うので、ぜひデータを取るときに細かく分けて捉えるといいかなと思いました。
【近藤研究開発戦略課長 承知いたしました。ありがとうございます。
【梶田部会長】 ありがとうございました。それでは、この議題は以上とさせていただきます。ここで近藤課長はご退席と聞いております。どうもありがとうございました。
【近藤研究開発戦略課長】 ありがとうございます。引き続きよろしくお願いいたします。
【梶田部会長】 続きまして、議題(2)大学共同利用研究教育アライアンスについてです。
 4つの大学共同利用機関法人と総研大で構成する大学共同利用研究教育アライアンスでは、構成5法人が一体的な研究教育活動を通じてその機能を十分に発揮するための事業を推進し、各法人の大学共同利用の機能を強化する取組を進めております。本日は、アライアンスの代表理事である自然科学研究機構の川合機構長にご出席いただき、活動報告をお願いしたいと思います。川合機構長、よろしくお願いいたします。
【川合代表理事】 川合でございます。
 梶田部会長から御説明いただいたとおり、本社団法人は4つの共同利用研究機構と総合研究大学院大学の5法人が社員となって設立されております。スタートは2022年3月でございますが、実質的な運営は2022年4月、第4期の初めから始まってございます。
 次のページをお願いします。このページには、お手元にお配りした報告書の目次が書いてございます。トータルのページでいいますと13ページから17ページは、各共同利用機関についての説明でございます。それから、18ページは総研大の説明でございますので、ここはお手元で見ていただくことにいたしまして、19ページへ飛んでいただけますでしょうか。
 19ページに、アライアンスの創設の経緯が書いてございます。お手元を見ていただければと思います。アライアンスは、第4期中期目標期間における大学共同利用機関の在り方についてがまとめられた審議の結果、連合体としてスタートすることが2018年の年末に決められてございます。先ほど梶田部会長からご紹介のあったとおりのファンクションでございます。
 次のページを御覧ください。ここに機関とアライアンスの、それから法人との関係が書いてございます。右端が大学共同利用機関、ただいま17機関ございますが、これらが4つの研究機構にまとめられております。これらの4つの機構法人と総研大が合わさって、5法人が社員として参画しているシステムです。
 次のページをお願いします。一体的な研究教育活動を通じてその機能を十分発揮するための事業を推進し、先ほどご案内があったように、もって我が国の学術研究の発展に寄与すると、大変大きな目標を掲げられております。アライアンスの中では、3つの部会というのをつくりまして、研究力の強化、大学院教育への参画、それから、かなり大事なとこでございますが、業務運営の効率化というのを事業の中核で進めております。
 次のページに、現在の理事の構成がございまして、私がただいま代表理事を務めさせていただいております。
 次のページを御覧ください。ここが、まず研究力強化事業の概要が書いてございます。どこでも言われることでございますが、異分野融合と新分野創生に向けたプログラムで、これは大学共同利用機関法人の全体を束ねることで、実は人文学とその他科学分野の技術の統合というのが結構ここのところ行われておりまして、2ページ繰っていただいて、例えば、36ページをご覧ください。
 ここで右上の研究実施体制を見ていただくと分かるんですけど、情報学の先生と歴史民俗博物館等の文系のところがご一緒になって、概念の多様性を包含する、ナレッジグラフによる、ちょっと難しゅうございますけれど、こういう情報的なことを取り入れることによって人文学のところに大きな新しい風が吹くことが期待されております。
 次のページは生物学的なとこでございますが、飛んで28ページに行きますと、これも高エネルギー加速器研究機構の素粒子の方と人間文化機構の国語研究所の方がご一緒になって、素粒子分析のデータ解析手法を日本語テキストの分析に応用するという先進的な研究が進められてございます。
 次のページ、29ページは、2つ目の部会でございますが、大学院教育事業に関してでございます。これに関しましては、30ページ、次のページを御覧ください。
 次のページに赤く書いてあるとこがございますが、SOKENDAI特別研究員の制度というのを総研大がこれまでも動かしてきていたんですが、ここに新たに機関雇用型のシステムを今年度からスタートさせました。これは博士後期課程の3年間と学位取得後の2年間を継続的にアライアンスを構成する大学共同利用機関で雇用し、学位を取った後の就職の不安を抱いている学生さんたちに、その後2年間ちゃんと、どこに行って博士研究員をやってもサポートしますよという、かなり先鋭的なプログラムを今年から始めてございます。
 システム等につきましては、次のページに掲げられておりますので、御覧ください。
 飛んで32ページに行きまして、業務運営の効率化事業でございます。アライアンスの発足当初から、どういうところで共同して業務運営の効率化ができるかというのを精査いたしまして、5法人が独立に行っていた研修の事業というのを一体化して実施してございます。研究系でいいますと、知財の研修、それから輸出管理や利益相反に関して、それからダイバシティー関係では男女共同参画、情報系では個人情報の保護や情報セキュリティーについて、これらの研修を一体化して行っております。一体化して行うことによって、単に予算的に経費が削減されただけではなく、違った法人の考え方に触れることができて、受講者からも大変評判がいいと聞いております。また、事務系の初心者研修なども一括してやっています。
 その次のページ、33ページからは、国際連携に関するプラットフォームです。ここに関しては、一緒に国際アウトリーチの活動をする等の活動が展開されてきております。昨年度の1年間を見ますと、国際会議へのサポートが主な活動になってございます。
 最後に、36ページへお願いいたします。
 ここの部分が、今回新たにお示しするとこになります。今後の方針について大きく2つ、1つは国立大学法人等の改革の基本計画が示されましたので、これらのミッションに対してアライアンスで考え方を整理する必要があると考えております。まさに1番目に挙げられてます世界最高水準の研究の展開とイノベーションの牽引というところに関しては、共同利用機関がこれまでやってきたことをますます強めるという活動方針で対応できるかと思っております。国内外を問わず多様な人材を受け入れておりますので、研究者や学生に対する処遇の向上や教育・研究環境の高度な国際化を推進する上でキーとなる活動をしていきたいと考えています。
 高度専門人材の育成や地域社会を先導する人材育成というところですが、技術講習やセミナーを各共同利用機関でこれまでもやってきておりますが、これらを少し多く展開してネットワークを構築し、外側の大学や研究所の方々にもここに交じっていただけるような新たなシステムをつくることも大事かなと思っております。
 また、これは総研大と内々で考えているところでございますが、現在、国際的なジョイントディグリー制度を総研大が入れてございまして、我々も機関の先生方が総研大の教員としてこれに加担させていただいておるとこでございますが、国内の大学間でももう少し共同研究をベースに、学生さんたちにも同じようなシステムで共同ディグリーが構築できるとよろしいのではないかという考えの下、総研大と共に協力していこうかと思っております。
 下のほうに書いてある大学共同利用機関協議会との連携というとこですけど、これは法人化する前から共同利用機関全体が協議会をつくってございました。おいおいこれをアライアンスの中の活動に取り入れていきたいなと考えておりまして、まずはシンポジウムの開催への協力をさせていただくというところからスタートさせていただきます。
 次のページ、37ページでございます。
 これは新規事業の御紹介でございます。若手研究者の論文公表支援事業を今年度から開始いたします。これはSARTRAS、長い名前ですが、一般社団法人授業目的公衆送信補償金等管理協会、こちらから委託を受けまして、IU-REAL、アライアンスの構成法人の設備等を活用した共同研究による共同成果の論文を公表する際に、オープンアクセス費用をサポートしようというものでございます。
 下の枠組みを見ていただければその内容が分かると思いますが、責任著者が45歳未満であること、それから国内の研究機関に所属していることの条件が加えられております。これは共著論文であることという4番目の縛りは、共同利用機関だけでなく、外に利用されている大学や研究機関の方たちも、この論文を公表するときにはオープンアクセス費用の支援を受けることができるという意味でつけられている条件でございます。上限として、今200万円ということで設定されており、今私が知る限りでは、このくらいの費用で大体のオープンアクセス費はカバーできるのではないかと考えてます。
 少し時間を超過してしまいましたので、これで終了させていただきます。御審議よろしくお願いいたします。
【梶田部会長】 ありがとうございました。
 では、今の御報告につきまして御質問あるいは御意見等ありましたらばお願いいたします。
 原田委員、お願いします。
【原田委員】 御説明ありがとうございました。いろいろな良い取組を試みようとされていたり、実際に推進されていて、非常に感動いたしました。
 若手研究者や、博士の後期課程の学生、それから学位を取得した後の2年間のサポートという御説明がありましたが、分野によっては、特にフィールドサイエンスの場合は3年で取り切れずに学位取得に4年から5年かかる学生もいます。博士の取得期間が3年を超えた場合の学生に対する支援はどうなってるのかが質問の1つ目です。2つ目は、APCの支援についてです。これもまたすごいすばらしい取り組みで、予算の上限はあるにしても、大体申請者全員がこれを使うことができるような規模感なのでしょうか。
【梶田部会長】 ありがとうございました。続いて、市川委員、お願いします。
【市川委員】 すいません、私はこれに対して今日何か審議するというバックグラウンドが何も分かってないので、非常に空気の読めない発言をしちゃうかもしれないんですけど、印象として、アライアンスをつくるっていうことで相乗効果とそれから経費削減というのがあると思うんですけれど、その削減できた経費とかって考えたとき、すごく頑張ってらっしゃるとは思うんですけど、考えたときに、かえって仕事を増やしている、このアライアンスを何とかしようとして仕事を増やしているんじゃないかって、無理にやらないか、あるいは劇的に何かするかっていうふうにしないと、大変なだけなんじゃないかっていう、ちょっとそういう感想を持ちました。すいません。以上です。
【梶田部会長】 ありがとうございます。小関委員、お願いします。
【小関委員】 僕自身は、2022年から4年間運用されてきて、アライアンスという仕組みが連携の在り方としては合理的だと感じているところです。川合代表理事がおっしゃったように、異分野融合とか業務運営の効率化にメリットがあると思いますけれども、それ以外にも、例えばアライアンスを起点にした技術職員の人たちの交流なども行われていると聞いています。加速器の分野でいうと、アライアンスのネットワークを通じてKEKと、分子研、核融合研などとの連携や情報交換が行われています。そういう意味でアライアンスは、一定の役割をきちんと果たしている思います。
 今日の川合代表理事の御説明の中で、36ページの、「今後の方向性1」、世界最高水準の研究の展開とイノベーションの牽引の一番上に「共同利用・共同研究拠点と連携し、分野を超えた研究連携を推進する」とにありますけれども、これはとても重要だと思っています。大学共同利用機関と共共拠点との連携という意味では、これまで、あまりシステマティックには行われていないんじゃないかと思いますが、当然、共共拠点と大学共同利用機関の研究者あるいは技術者は共通の課題や問題意識をたくさん持っているので、ダイレクトなネットワークが形成されれば連携を強化するということにつながっていくというふうに感じています。ぜひこの方向を進めていただければと思います。
 以上です。
【梶田部会長】 ありがとうございます。続いて、中野委員、お願いします。
【中野委員】 今の小関委員と同じ点について質問です。ここで「共同利用・共同研究拠点と連携し、分野を超えた研究連携を推進する」とありますが、具体的にどのような事業を想定されているのかということを伺います。IU-REALの異分野融合プログラムの対象拡大なのか、新規の連携事業を構想されているのか、また連携の主体はアライアンスなのか各機関なのか、御教示いただければと思います。以上です。
【梶田部会長】 ありがとうございます。河原林委員、お願いします。
【河原林委員】 今の中野委員と非常に似てる観点で、私の場合は両方に属して、両方というか、NIIにいて、かつ東大にも、両方ともクロアポで属してるので両方とも見えてるんですけれども、感じとして思ってるのは、これだけいいアセットを持ってるのに、大学からのアクセスが思ったより少ないなというのをずっと感じてるところでして、特に学生からのアクセスがちょっと少ないなという感じをしているので、何かもっといい仕組みはないのかなと、これは個人的にも自分でできることをやりたいなと思ってるんですが、組織としても、もうちょっと大学、特に大学の大学院生がアクセスできるような教育であったり研究であったりというものをできるものをもうちょっとやったほうがいいなというふうに個人的に、これは多分それぞれの分野によって積んでる量が違うんで、一概にこうやればいいというのはないと思うんですけども、もうちょっとこういうのができたらいいなというふうに思っているし、そういうことをやっていただければいいなというふうに思ってます。
 以上です。
【梶田部会長】 ありがとうございます。長谷部委員、お願いします。
【長谷部委員】 僕は自然科学研究機構におりまして、アライアンスができて、事務の効率化ですとか新分野の創生などで非常にいい方向に進んでるかなというふうに思ってます、現場として。ただ、相変わらずの問題として、若手人材、特に大学院生の獲得というのが非常に難しいという問題が残ってるのかなと思います。先ほど河原林委員がおっしゃったように、国内大学との関係というのは、これは理想なんですが、なかなか少子化の下で、大学のほうも非常に囲い込みが厳しいので、難しいかなと思うので、せっかくこのアライアンス、特に総研大を含んだ大きな組織として、特にあと欧米も、先ほどどなたかのお話にありましたが、予算が非常に、大学院生の給与を日本の給与で雇うことってまずできないので、やはりアジアから、アジアもすごく今変わって、僕は先月1か月インドネシアにいたんですが、学生がやっぱりこの20年間ですごくベーシックなノレッジだとか考え方が変わっているので、このアライアンスとしてアジアから学生を受け入れられるような、特に優秀な学生を受け入れられるような仕組みをつくっていただけるとさらによくなるんじゃないかなと思いました。以上です。
【梶田部会長】 ありがとうございました。
 もし、川合機構長のほうから何か今の意見あるいは質問に対して御発言があったらお願いできますでしょうか。
【川合代表理事】 たくさん質問いただきありがとうございます。
 最初の原田委員のご質問、総研大の特別何とか制度、機関雇用型になると、中に永田さんがいらっしゃるので永田さんから答えていただいたほうがいいかもしれませんけど、プラス2年を、多分、学位を取ってない状態でもサポートできたと思います。少しフレキシブルに使えるシステムになっております。学位を取得した後も、そこの機関で働かなくても、外に行っても2年間はサポートするというお約束ですので、ワットエバー・ザ・コンディションと考えれば、プラス2年は多分支援できると思います。
 APCについてですが、お金の上限があるので、どこまでできるかは今年1年目やってみないと分からないんですけど、できるだけ広く使ってもらいたいというのが法人側のほうからのコンディションでございますので、あまり偏らないようにしながら、できるだけ多くの人に分けていきたいというふうに考えております。
 市川委員のご質問ですけど、アライアンスで実施している事務の効率化はそれぞれの機関でやってることを一本化したので、これは5分の1になってると考えてます。ただし、発足当初にアライアンスとして何をやるかというブレーンストーミングの時間は当然使っておりますので、そういう意味では全く仕事が増えてないというわけではないと思いますが、今のところは、先ほど小関委員の御発言にあったように、比較的ポジティブな成果が出てるように思っております。
 小関委員から質問ですが、分野毎の共共拠点との連携について、これは中野委員からも質問をいただいております。具体的にどういうふうにやっていくかはこれから共共拠点と議論する必要があります。私どもの自然科学研究機構では、有識者の外部委員からのコメントをいただきました。有識者として共共拠点の先生方が複数入ってらしたんですけど、どうにか手を組んでやっていきたいねということで、共共拠点の持つ幅広いネットワークをうまく大学共同利用機関とも結びつけ、共同利用共同研究の裾野をこれまで使ってらっしゃらないような先生方に広げていく、そういうまずネットワークを広げる活動からかなと思っています。ということで、具体的に何を考えてるのかというところはまだあまりアイデアがありませんが、まずつなげていくところから始めるかなと思ってます。
 それから、河原林委員の、アセットがよいんだから大学のアクセスをもっと増やしたらって、全くそのとおりだと思います。これだけの施設を持っていながら、もうちょっと大学に使って使い倒していただくためのコネクションが必要かと思ってます。大学院生の教育に関しては、各共同利用機関で、それぞれのユーザーに対しての基礎的な講義を提供しております。これを大学の講義、さらには大学の単位に結びつけていけないかなというのが個人的な望みでございます。これもこれから議論していきたいと思っております。
 事務の効率化に関しては、あまり効率化効率化といっても限度があるので、あまり無理にはしていないつもりです。
 長谷部委員から、アジアからの学生を直接入れられないかとの課題ですが、これは共同利用機関は学位授与機関ではないので、学位を差し上げるという立場に立つと、総研大と連携してやることになると思います。今でも総研大生の多分半分弱ぐらいは日本国籍ではないと思いますので、そこを連携して、アジアにリクルーティング、ハンティング部隊を送るとか、いろんな構想はこれから考えられるかと思っております。
 以上、ざっとお答えした範囲ですが、ほかに何かあれば。
【梶田部会長】 ありがとうございます。
 時間も限られてるので、木部委員、続いて市川委員、そこまでとしたいと思います。
【木部委員】 委員としての発言なのか、アライアンス社員としての発言なのか、両方なんですけども、共共拠点との連携のことをお二人の委員の方がおっしゃっていました。これはアライアンスの社員として、非常に重要だと思っています。分野によって事情が違っていて、例えば人間文化研究機構ですと、人文系の共共拠点というのは国立で5つぐらい、私学に1つあるんですけども、内容は地域研究が多いんですね。例えば東北アジアだとかユーラシア北方、スラブ地域だとか、それから東南アジアだとかアフリカだとか。実は今もう既に人文機構では連携をどうするかという議論を始めています。これから共共拠点と大学共同利用機関の連携が重要だということは言うまでもありませんが、まずは分野ごとにどういう連携ができるかということを、膝を交えて話し合うところから始めるということだと思います。
 以上です。
【梶田部会長】 市川委員、お願いします。
【市川委員】 先ほどの、仕事量はそれほど増やさずにメリットのほうが上回ってるというお返事ありがとうございました。
 今度は別の、ちょっとだけコメントなんですけれど、海外からの学生をリクルートとかして人材を確保というお話があったので、ちょっとそこに引っかかっちゃって、なぜかというと、私も大学の専攻長のときに、大学から、修士、博士の学生を増やせって、留学生を増やせとかいろんなプレッシャーがあって、それを方法を考えて広告をしたりとかいろいろやってて、きっと全国の大学中でそういうことが起きていて、ここでも起きていて、結構そこって消耗な時間を使っちゃっているんじゃないかなという気がするので、そこも程々にというか、それをアライアンスでまとめるというのはとてもいいことで、各機構でやるんじゃなくて、まとめて手間を減らせるんなら、それはとてもいいことだと思います。
 以上です、すいません。
【梶田部会長】 ありがとうございます。
 川合機構長、特段何か御発言等がございますでしょうか。
【川合代表理事】 最後の市川さんのお話なんですけど、そのとおりで、みんなばらばらに大学がやってるんで大変なんですね。アライアンスで経験したことは、それらを統括して一本立てにすると大分労力は減るので、せっかく国立大学法人等っていう枠組みがあるので、少し一緒に動いたらどうかなと思います。これまでそれがあまり肯定的でなかったのは、国立大学法人間での競争をあおられていたってことが大きな要因じゃないかと。取り合いになってるんですね。だけど、例えば共同学位みたいな発想で、少し一緒に事業を進める方向に動いていけば、どこに入っても、どこの学生でもあるよねっていう、そういう感覚になれるんじゃないかと私は個人的に思ってます。
 ですので、今回昨年11月に出た国立大学法人等の改革の基本方針というのは、分断から連携に大きくかじを切っておりますので、大学の壁を越えてそういう話ができる場が必要。そういう意味では、共同利用機関を持ってる分野に関してはここで統括できる可能性がありますので、アライアンスでまとめるというよりは、各分野ごとに少し議論を進める時期が来たかなと私は個人的には思ってます。
 以上です。
【梶田部会長】 ありがとうございました。
 では、今の議題につきましては以上とさせていただきます。
 続きまして、議題(3)、大学共同利用機関の検証に関する作業部会の設置についてです。
 事務局から説明をお願いいたします。
【度會大学研究基盤整備課学術研究調整官】 事務局でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
 資料3を御覧いただければと存じます。
 こちらは、今御案内がありましたとおり、大学共同利用機関の検証に関する作業部会の設置についてでございまして、趣旨といたしましては、趣旨のところにございますとおり、第4期中期目標期間における大学共同利用機関の検証に関して、専門的見地から調査審議を行う作業部会を設置させていただくものでございます。現在、各大学共同利用機関の方々に対しては、自己検証を依頼させていただいているところでございます。実際の会議開催は秋以降を予定しているところでございますが、今、いろいろ余裕を持って早めに設置させていただくという流れを考えております。どうぞよろしくお願いいたします。
【梶田部会長】 ありがとうございました。
 では、今の説明につきまして御質問あるいは御意見などありましたらお願いいたします。よろしいでしょうか。
【梶田部会長】 では、特段御意見ないということで、どうもありがとうございました。この件よろしくお願いいたします。
 では続きまして、議題(4)、大学共同利用機関外部検証実施要領(案)についてに移ります。
 事務局からまた説明をお願いいたします。
【度會大学研究基盤整備課学術研究調整官】 ありがとうございます。よろしくお願いいたします。
 今の議題(3)とリンクするものでございますけれども、外部検証の実施要領案になります。外部検証につきましては、今年2月にこの基盤部会が策定いたしましたガイドラインのほか、この実施要領により行うこととしております。数ページございますが、かいつまんで御説明させていただきます。
 まず1番の、外部検証の実施体制につきましてですが、2行目ぐらいから、「外部検証は、学術研究の特性を踏まえつつ、各大学共同利用機関の研究成果や将来性などを専門的かつ客観的に評価することができる研究者を含む有識者による体制の下で実施する」こととさせていただきたく、具体的には、先ほど議題(3)にありました作業部会の委員の先生方を中心に、専門性や分野融合などに配慮し、所要の有識者を加える体制を考えてございます。
 2番の、外部検証の実施方法についてでございます。先ほども少し申し上げましたが、各大学共同利用機関にお願いさせていただいていますけれども、自己検証結果報告書というものを、夏、8月末をめどに提出いただくことを今お願いさせていただいてるところでございまして、その頂いた報告書に基づいて検証を行っていくことを考えております。具体的には、こちらの5つのプロセスを掲載させていただいております。
 まず、1番からですけども、こちらに専門家とございますが、別途、会議の委員の先生方以外に、有識者の先生方、こちらは別途委嘱させていただきますけれども、の方々に意見書を提出していただきます。この専門家の方々から提出された御意見書を、作業部会の委員の先生が検証するに当たっての参考とさせていただくことを考えております。
 並行しまして、2番ですけれども、委員の先生方による外部検証を行うという形になっておりまして、全ての大学共同利用機関について様式を作成していただくと。その検証の過程で確認したいことが、確認すべきことがあったら、各機関に書面で回答を求めることもできますし、この2番の下から2行目になりますけども、特に必要と認められる場合はヒアリングなども行って確認を進めていくといった手順を考えてございます。
 そういったものを経て、3番ですけれども、作業部会において外部検証結果の案を作成し、次のページですけれども、案を作成次第、各大学共同利用機関の方々にも速やかに送付させていただいて中身を確認いただくと。これはどうなんだというところがあれば、意見の申立ても行うことができるといった流れを考えております。そういった3、4のプロセスを経て、基盤部会として外部検証結果を決定すると。その後、速やかに公開するということを考えてございます。
 その他のところですけれども、今先走ってしまいましたけれども、検証結果は速やかに公開するとともに、検証、なかなか機微なものを含むものもございますので、公開に適さないものは非公開とさせていただくこともございます。
 1点、(2)番ですけれども、利害関係者に関しまして、この検証に当たっては、1、2、3とございますけれども、例えば1番のように、大学共同利用機関に専任または兼任として在職し、または過去3年以内に在職していた方であれば外部検証に参加することは控えるという形で、利害関係、支障がないように進めていこうと考えているところでございます。
 以上が実施要領になりまして、次のページをお願いいたします。
 私、先ほど、委員の先生方のほかに、検証に当たって御意見をいただく専門家の方々について述べておりましたけれども、その専門家の選定についてもご説明申し上げます。
 まず、(1)番ですけれども、まず候補者の推薦というところで、科研費を担当している学術調査官の先生方及び各大学共同利用機関に対して、専門家の候補者の推薦の御依頼をさせていただければと今後考えております。アとイがありますけれども、要は学術調査官の方々、あとは各大学共同利用機関の方々からも、それぞれの機関ごとに3名程度を推薦を依頼をしていただくことを考えております。
 最後、(2)ですけれども、そうしますと、17機関ありますけれども、1機関当たり6名程度の候補者が出されることになりまして、それを踏まえまして、学術調査官の先生に優先順位を付していただいて、1機関当たり3名の専門家を決定して、御意見書を頂くと。その御意見書を、有識者会議の作業部会の先生方が検証するに当たっての参考とさせていただくといったことを考えてございます。これについては、今後御依頼させていただこうと考えております。
 今し方申し上げました資料4、実施要領につきましては、検証は令和2年度、6年前に実施を一度させていただいておりますけれども、そのときの内容を踏襲させていただいております。一方、こういった実施要領の策定だとか今回の専門家の御依頼につきましては、前回よりも余裕を持って進めさせていただいているところを申し添えます。
 説明は以上になります。
【梶田部会長】 ありがとうございました。
 では、今の説明につきまして何か御意見あるいは御質問などありましたらお願いいたします。特段ございませんでしょうか。
【梶田部会長】 では、特段、意見等、本日はないということとさせていただきます。ありがとうございました。
 では、本案のとおり外部検証を実施していきたいと思います。ありがとうございます。
 では続きまして、議題(5)、共同利用・共同研究拠点の機能強化の基本的な方向性についてです。事務局からまた説明をお願いいたします。
【度會大学研究基盤整備課学術研究調整官】 議題(4)に関しまして、ありがとうございました。
 続きまして、議題(5)でございますけれども、こちらは先月30日に取りまとめを実はさせていただいておりました。この基盤部会を親会議として、その下にございます共同利用・共同研究拠点等に関する作業部会におきまして、共共拠点等の機能強化の基本的な方向性についてというものを取りまとめさせていただいております。今御提示させていただいているのは概要ペーパーになりますけれども、これに沿って御説明のほう、御報告にはなるんですけれども、申し上げます。
 1枚目が背景、役割、機能と書かせていただいておりますけれども、まずこの基本的な方向性をまとめた背景といたしましては、まず拠点の重要性について、こちらに書かせていただいているのは、言わずもがなのところはありますけれども、大学共同利用機関を含め共共拠点は、個々の大学では整備・運営が困難な最先端の大型装置や大量の学術データ、貴重な資料などを全国の研究者コミュニティに対して提供することを通じて、大学の枠を超えた共同研究を促進する我が国独自のシステムとして、研究力強化に不可欠なものであるため、ハブとしての機能強化を図る必要があると。こちらは「科学の再興に向けて」の提言でも言及がされているとこでございます。
 改革の必要性と次にございますけれども、こちらは昨年11月の国立大学法人等改革基本方針に記載のある文面でございますけれども、第5期中期目標期間に向けて、例えば教育研究組織の大くくり化や統廃合、新陳代謝や再編、また研究力の強化に向けて必要な見直しを図る仕組みの導入の検討といった観点で組織の見直しを求めていくこととする。また、次のポツですけれども、研究力の強化に向けて大事な点でありますが、文末の、組織間ネットワークの強化や、組織・分野を超えた連携・人材流動のハブ機関としての機能強化による研究の幅や裾野の拡大を図っていくことが求められると、こういった観点もございまして、議論を進めてきたところでございます。
 その下の役割も整理をさせていただきまして、主に太字でございますけれども、最先端の設備やデータ、貴重な資料、これらの活用方法や先鋭化に関する知見などを国内外の研究者に提供することを通じて、大学の枠を超えた共同研究を効率的・効果的に推進すること。また、共同利用・共同研究のハブとして、共同利用・共同研究システムがカバーする研究分野の裾野拡大に貢献することを役割として整理しております。
 続いて、機能でございますけれども、大きく2点、共同利用・共同研究の機能、そして各研究分野における中核的な研究施設としての機能として整理をさせていただいております。中核的なといった場合に、国内外の研究者コミュニティの頭脳循環ハブ、すなわち研究面での中核性と、研究者コミュニティをつなぎ、研究者が集まるいわゆる研究ネットワークとしての中核性の2点があると考えておりまして、この機能を我が国の研究力強化のためには強化していくことが重要というふうに示しております。
 次のページをお願いします。
 では、機能強化の基本的な方向性についてということで、認定制度の見直しと予算支援の在り方の方向性の側面から整理をいたしました。大きく3点ございますけれども、成果や体制に応じた支援というとこで、拠点の機能強化のためには成果や体制に応じた支援を行っていくことが必要と。先ほど申し上げました機能、共同利用・共同研究の機能や各研究分野における中核的な研究施設としての機能を中心に、評価の観点の見直しと認定基準を明確化することを今後考えていきたいと思っております。
 そういったことを踏まえて、そういったことを経て行った評価の結果として、共共拠点のカテゴリーを3つに分類するといった案も示させていただいております。具体的には、基礎的な基準を満たす拠点、より高い実績を上げている拠点、3つ目が国際共同利用・共同研究拠点といった形でございますけれども、そういった分類に応じて予算支援の内容を考えていくということを提案させていただいているものです。この3つのカテゴリー、3つございますけれども、2番が新しい要素になっております。
 続いて、ネットワークの強化、こちらも言わずもがなではございますけれども、組織・分野を超えた連携・人材流動のハブ機関としての機能強化を図っていくことが引き続き重要だと考えておりまして、こういったネットワークの強化を通じて、先ほどのアライアンスの議論の際もあったかと思いますけれども、こういったネットワークの強化の重要性を踏まえて取組を進めて、研究効率の飛躍的な向上だとかコミュニティの活性化、研究基盤の底上げを図ってまいりたいと考えております。
 最後は、新陳代謝の促進ということで、ここにお示ししている1番とリンクするところでございます。拠点の機能を担うことができる基準の明確化やネットワーク化の促進による一定の数の見直しというものも考えられるのではないか。1とリンクと申し上げましたのは、その3つのカテゴリーに分類することにより、予算支援の配分に傾斜をつけて、共共拠点の新陳代謝の促進といったことも考えられるのではないかといったことを示しております。
 いずれにしましても、評価の観点や認定基準の明確化といったことを今後考えていきますし、そうした認定制度の見直しの方向性を踏まえて予算支援の在り方も検討していくことを考えております。今回、この取りまとめに関しまして、基本的な方向性を示したものでございまして、具体的な在り方、方策というのは今後引き続き部会のほうでも議論を進めていきたいなと考えているところでございまして、まずは基本線について御説明を申し上げさせていただいた次第でございます。
 以上でございます。
【梶田部会長】 ありがとうございました。
 では、今の御報告につきまして御質問や御意見等ありましたらお願いいたします。特段ないでしょうか。
【梶田部会長】 では、本日の段階では特段、御質問や御意見等はないとさせていただきます。ありがとうございました。
 では、次の議題に移ります。議題(6)、大学の枠を超えた研究基盤設備強化・充実プログラム採用結果等についてです。
 事務局から説明をお願いいたします。
【度會大学研究基盤整備課学術研究調整官】 よろしくお願いいたします。
 資料6を御覧ください。
 こちらは、大学の枠を超えた研究基盤設備強化・充実プログラムの採択結果についてでございます。
 次のページをお願いします。
 こちらは昨年の令和7年度の補正予算で10億円を取らせていただきまして、要は中規模研究設備の支援に当たります。こちらは冒頭の科技・イノベ計画の際にも中野委員からもご言及いただいておりましたとおり、そういった中規模設備の支援をしてまいりたいということで、令和6年度の補正予算にもございましたけれども、引き続きトライさせていただいて獲得したものでございます。5億円を上限として、2件程度採択をさせていただくこととしておりまして、次のページをお願いします。
 全体で38件申請がございました。結果、先週の金曜日に審査結果を公表させていただいて、本日を迎えるというところでございますけれども、次のページをお願いします。
 採択させていただいたのは、大阪大学のレーザー科学研究所と東京科学大学の難治疾患研究所の2件でございます。次のページをお願いします。
 こちらはレーザー研のものですけれども、支援させていただく部分は右側の赤枠のところですね。高速レーザー診断装置だとか高速ビッグデータ処理装置だとか、こういった複合的なところを、全体のシステムの一部分にはなるかもしれませんけれども、補正予算のほうで支援をさせていただくというものになっております。
 次のページをお願いします。
 こちらが東京科学大学の難治疾患研究所のシステムでございますけれども、こちらの右側の赤枠のところを御支援させていただくものでございます。難治疾患試料の調整・計測・解析を自律遂行するシステムというところで、研究プロセスの高度化と自動化を同時に推進していくものになっております。疾患オルガノイドなど、AI駆動型の細胞実験操作を行ったりだとか、オミックスないしダークオミックスも含めて計測・探索したりしていくようなシステムを支援させていただくという形になってございます。
 以上、御報告になりますけれども、どうぞよろしくお願いいたします。
【梶田部会長】 ありがとうございました。
 では、今の報告につきまして御質問や御意見などありましたらお願いいたします。
 中野委員、お願いいたします。
【中野委員】 それでは、大阪大学核物理研究センター長として共同利用・共同研究拠点の運営に13年携わってきた立場から、今後の改善に向けた問題提起として2点述べます。
 1点目は、中規模研究設備支援の在り方についてです。
 この資料にもありますように、背景認識として、中規模研究設備の計画的かつ継続的な整備・更新が進みにくい状況を明確に挙げています。にもかかわらず、その処方箋として用意されているのが、補正予算、公募4週間、単年度執行のスキームです。この設計では、拠点側は組織的・計画的な準備を蓄積することができません。
 今回も、全105拠点中37拠点から38件の申請があり、採択は2件、採択率は5.3%でした。前回も同程度の申請があったと承知しています。これだけの申請が毎回急ごしらえで作成されているという事実そのものが、現場のひずみを示しています。同じ単年度執行であっても、当初予算化されれば、検討と準備に十分な時間をかけることができ、採択通知から実施期間開始までの期間も確保されます。第7期基本計画が、研究設備・機器の組織管理への転換、全国の研究者のアクセス確保を打ち出している以上、中規模研究設備支援の当初予算化を本部会として検討すべきではないかと考えます。
 2点目は、不採択通知の設計と、拠点の学内ポジションへの影響についてです。
 これはやや細部に見えますが、資料5-2が議論する拠点の認定評価制度とも直結する論点です。具体例として、私が長を務める大阪大学核物理研究センターも、今回、サイクロトロン加速器施設高度化設備で申請し、不採択となりました。申請内容に対するコメントは、「申請内容にある実施計画の意義は認められるが、実現可能性が十分に見込まれなかった」という1行のみで、この通知が学長宛てに発出されています。
 補正予算の制約下で実現可能性を担保する手段は、相見積りの取得、納期の確認、業者との事前調整などに限られ、申請者としてはその範囲で万全を期したつもりです。それでも実現可能性が見込まれないと評価されるのであれば、何をどう改善すれば次回採択されるのか、申請者には判断のしようがありません。
 問題は、個別案件の評価そのものではなく、こうした定型的な所見が学長宛て通知として発出される運用にあります。文科省からの通知に付される所見が一、二行の記載のみである場合、その情報は学内で、文科省による拠点の評価情報として独り歩きします。共同利用・共同研究拠点は、認定費だけでは運営できず、大学の基盤的支援、すなわち人員配置、スペース、光熱費、運営費交付金からの支援に大きく依存しています。国立大学法人等改革基本方針が、各大学に対して、附置研究所等の新陳代謝、再編を含む組織見直しを求めている現在、拠点の学内ポジションは構造的に脆弱化しており、文科省からの通知の質そのものが拠点の存続可能性に影響を与える局面が出てきます。
 不採択通知については、最低限、申請内容のうち評価された点の明記と、採択率等の事実関係の記載を盛り込むべきだと考えます。これらは事務的な情報であり、記載しない理由がありません。推進委員会の所見テンプレートの問題であり、ガイドラインレベルでの改善が必要だと思います。
 以上2点、いずれも拠点を支援するという文科省の方向性を実効的なものにするための提起です。第7期基本計画が打ち出している、モノの共有という価値観、開かれた研究・実装インフラの形成という方向性は、まさに共同利用・共同研究拠点が体現してきた価値そのものです。その価値を支える制度設計が現場の実態と整合しているかを継続的に点検することを本部会の役割として位置づけていただきたく、お願い申し上げます。
 以上です。
【梶田部会長】 ありがとうございました。
 ほかに御意見などございますでしょうか。
 そしたら、私のほうからも。今の中野委員の特に最初の御意見の部分で、私も強く思っておりますが、まず1つは、38件の申請があって2件というのはあまりにも競争率が高過ぎて、やはり日本の科学力ということを考えた場合にはここへのサポートがまだ全然足りてないんではないかと思いました。中野委員のほうから、特に補正ではなくて本予算でということもありましたが、まさにそのとおりかと思います。ぜひ、第7期科学技術・イノベーション基本計画にありますように、科学の再興に向けて、このプログラム等のより拡充をお願いしたいと思っております。
 ほかにございますでしょうか。よろしいですか。
【梶田部会長】 では、文部科学省のほうから何かコメント等ございますでしょうか。
【度會大学研究基盤整備課学術研究調整官】 事務局でございます。
 部会長をはじめ中野委員、御指摘いただきましてありがとうございました。とても重要な点だと捉えておりますので、今後、改善に向けて考えてまいりたいと思いますので、引き続き御指導いただければと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
【梶田部会長】 ありがとうございます。ほかによろしいですか。
【梶田部会長】 では、以上とさせていただきます。ありがとうございました。
 本日の議事は以上となります。
 事務局のほうから連絡事項などありましたらばお願いいたします。
【度會大学研究基盤整備課学術研究調整官】 事務局でございます。
 本日も、年度初めお忙しいところ、日程御調整いただきましてありがとうございました。今後のスケジュールにつきましては、また調整させていただいて、後日御連絡させていただければと思います。
 事務局からは以上でございます。
【梶田部会長】 ありがとうございました。
 それでは、本日の会議はこれで終了したいと思います。本日は御出席いただきましてどうもありがとうございました。
 

―― 了 ――

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