令和8年1月27日(火曜日)16時00分~18時00分
オンライン会議にて開催
梶田隆章部会長、原田尚美委員、木部暢子委員、飯田順子委員、市川温子委員、河原林健一委員、小関忠委員、関沢まゆみ委員、永田敬委員、中野貴志委員、長谷部光泰委員、山田弘司委員、渡辺美代子委員
俵大学研究基盤整備課長、石川研究開発戦略課長、山村大学研究基盤整備課学術研究調整官、熊谷大学研究基盤整備課課長補佐、高橋大学研究基盤整備課連携推進専門官、その他関係者
【梶田部会長】 ただいまより科学技術・学術審議会学術分科会 研究環境基盤部会 第127回を開催いたします。委員の先生方におかれましては、御多忙の中、御出席いただきましてありがとうございます。
まず、事務局より本日の委員の出欠、配布資料の確認をお願いいたします。
【山村大学研究基盤整備課学術研究調整官】 大学研究基盤整備課の山村でございます。本日もリモートで開催させていただきます。
まず、委員の先生方の御出欠状況でございますが、本日は大竹委員、荒砂委員、そして柳川委員が御欠席と伺っております。その他、渡辺委員は遅れて参加されると伺っております。
本日の資料でございますが、議事次第に記載のとおり資料1から4、そして参考資料も1から4となっております。事前に委員の先生方にお送りしておりますが、不備等ございましたら、チャット機能等を活用いただきまして随時事務局までお知らせください。
また音声に不都合等もある場合も、随時事務局まで御連絡いただきますよう、よろしくお願いいたします。
事務局からは、以上でございます。
【梶田部会長】 ありがとうございます。よろしいでしょうか。
それでは、本日の議事に入りたいと思います。
まず、議題(1)第7期科学技術・イノベーション基本計画の検討状況および科学の再興に関する有識者提言についてです。政府のほうで令和8年度から始まる第7期科学技術イノベーション基本計画に向けた検討が進んでおりますので、まずは、その状況について事務局より御報告いただきたいと思います。それではよろしくお願いいたします。
【石川研究開発戦略課長】 それでは、私、研究開発戦略課長の石川から御報告させていただきたいと思います。
まず、今表示されている資料1を中心に御説明できればと思います。
この部会においても、昨年の7月にAI時代にふさわしい科学研究の革新ということで、意見等のまとめをいただいております。そういったものも取り込みながら、第7期の基本計画に向けて、内閣府CSTIを中心に文部科学省も協力しながら議論をさせていただいております。
次のページでございますが、現在、これは昨年の11月28日のCSTI本会議の資料ですけれども、大体この骨格になってきてございます。第7期の基本計画につきまして、下の左側にございますような科学技術・イノベーションを巡る現状を踏まえて、どういうふうに対応していくかというところで、先生方も御意見さまざまなお考えあるかと思います。わが国の基礎研究力が低下している点、論文数で見たりすると4位から13位になっているのではないかというところですとか、科学とビジネスの近接化というところ、またテクノロジーを巡る国家間の競争激化、安全保証環境の変化といったような科学技術・イノベーションを巡る現状を踏まえて、対応の方向性というところで6つ柱がございますが、その中の一つが科学の再興ということで柱が立っているところでございます。
次の3ページ目でございますが、科学の再興の柱について、内閣府だけではなくて文部科学省のほうでも有識者会議を設けて深掘りの議論をしていただいたというところでございます。
そこの部分は改めて御紹介させていただきますが、2番目の柱がこのページの右側にあります技術領域の戦略的重点化、科学の再興とともに大きな柱の一つになっております。御承知の先生方もいらっしゃるかもしれませんが、重要技術領域の選定ということで、ここに新興・基盤技術領域と国家戦略技術領域を両方合わせると16の領域がございます。
高市内閣になってから17の分野が重点分野として特定されておりますけれども、そことの関係でいきますと、コンテンツや防衛産業というものはここにはございませんが、逆に、宇宙と航空が2つに分かれており、16分野になっております。
次の4ページが残りの4つの柱です。1つが丸3番のところが国家安全保障との有機的連携、4番目がイノベーション・エコシステムの高度化、5番目が戦略的科学技術外交の推進、6番目が推進体制・ガバナンスの改革、こういう6個の柱で今のところ構成される見込みになっております。
次の5ページが、先ほど少し申し上げた科学の再興というところに関して、文部科学省で有識者会議を設けてまとめた報告書でございます。
今、そもそもこの第7期で改めて科学、基礎研究のところの重要性というところから有識者会議では御議論いただきまして、上のほうに青で2つございますが、科学の今日的意味合いということで、変動する社会を見据えた戦略性ということと不確実な未来に向けた多様性という、こういった観点でやはり科学は重要であり、まさに科学が国力の源泉であるということでまとめていただいております。
科学の再興というところも、そもそも科学の再興はどういう状況になって科学が再興したと言えるのかというところも御議論いただいていまして、そういう意味では青のところの科学の再興とはというところに下にございますように、新たな「知」を豊富に生み出し続ける状態や、国際的な優位性を取り戻すということが科学の再興だろうという御議論をいただき、具体的なイメージとしては右側にありますように日本の研究者がアカデミアはもとより各国の官であるとか民間のセクターからも常に認識、注目されるというところを具体的なイメージで書いております。
これは概要の資料なので少し簡単に書いておりますけれども、もう少し具体的に言えば、何か新しい課題が出てくるとか、何か新しい問題ややりたいことが出てくるという時に日本のあの先生と一緒にやってみようとか、日本のあの先生の意見を聞いてみようというようなくらい見えているというようなことを、そこまでいって日本の科学が改めてビジビリティーがある優位性を取り戻しているということではないかという議論いただいております。
こういう中で第7期基本計画の中で集中的に取り組むことということで、下のオレンジと朱色のところで大きく5つ、6つほど挙げております。左側にございますのが、わが国全体の研究活動の行動変革ということで、特にこの基盤部会との関係では、④-1、④-2にございますように、AI for Scienceによる科学研究の革新という部分と、研究環境の刷新というところが大きく柱として出ております。
あと、また右側にございますように、研究大学群がしっかり環境を変えていくと、まさに先導していくというところで、それもしっかりやっていくべきということでまとめていただいております。
次の6ページで、有識者会議の中でもう少しイメージを持ちやすくするために作った資料ございます。特に基盤部会との関係で申し上げますと、左側にあります現状の中で、例えばバツで付けている上から3つ目のところなどは、今現在ですと何か若手の研究者などがPIになって新しく主催するという時に、新しく設備を整えたりするということを自ら資金調達し整備する必要があったり、その後のオペレーションも自分たちでお金を取ってきてやらなければいけないというような状況になっている。そういう状況ですと、スタートが遅れてしまうとか、その後の維持管理コストについても留意していかなければいけないというようなことで、少し現状はやはり個人の能力に依存しているところが大きいのではないかと分析しております。
今後さまざま改革していくことで、より法人がやるべきところは組織としてやっていく。まさに基盤のところであれば、例えばコアファシリティーとか、そういったものは法人のほうでしっかり整えつつ、研究者の研究時間の確保など、しっかり考える時間や研究ができるような体制を法人として、組織としてもつくっていくことを目指すというようなメッセージを出せればということで作成したところでございます。
こういった提言を踏まえて、先ほど少し資料の中で現在の基本計画の柱を御紹介させていただきましたが、参考資料2のほうに昨年12月のCSTIでの基本計画専門調査会で出ました素案のたたき台でも今申し上げたような有識者会議の提言の内容を盛り込んだ形で、たたき台ができております。基盤部会との関係で申し上げますと、参考資料2の素案のたたき台の19ページになりますが、一番下のところに1つはAI for Scienceによる科学研究の革新というものが柱としてしっかり基本計画の素案のたたき台にも入ってございます。
次の20ページでは、少し細かくなりますけれども、(1)から(2)、(3)、(4)、(5)までありますが、AI利活用研究とAI研究の推進ですとか、(2)にありますようにAI駆動型研究を支えるデータの創出・活用基盤の整備ということで、最初のポツにありますようにデータの収集・解析の標準化も含めた高品質かつ大量データを継続的に生み出し活用できる研究システムの構築に向け、最先端の研究設備を集積するとともに研究設備の自動・自律化・遠隔化による大規模なオートメーション/クラウドラボの形成を推進するといったようなことですとか、次のポツにあるようなコアファシリティーを戦略的に整備といったようなものが現時点で記載されているところでございます。
次の21ページでも、(4)でAI関連人材の育成ということでAI for Science、ハード面だけではなくて人材というところでも項目として記載がございます。また、21ページの下の5.研究施設・設備、研究資金等の改革というのがまたこちらも柱としてちゃんと入ってございまして、(1)にございますように先端研究設備等の整備・共用・高度化の推進というところでは、まさに21ページから22ページにかけてのところでコアファシリティーの戦略的整備ということと、あとは研究設備、機器の管理を個人から組織へ転換というような方針ですとか、22ページの一番下のほうにありますが、(2)の1つ上、2つ上ぐらいのところには民間企業との連携ですとか、(2)のすぐ上のところは施設整備費補助金のほうも含めた記載なども書き込まれているところでございます。
また少し飛んで25ページになりますが、一番上のところは大学共同利用機関と共同利用・共同研究拠点のほうも記載されているということで、この部会でも御議論いただいて科学の再興の有識者会議でも御議論いただいたものが、今こういった形で素案のたたき台というところで基本計画の本体に盛り込まれてきたという状況でございます。
基本計画ですが、今、衆議院が解散して政治的なところ見通しが少し不透明な部分ございますけれども、当初の予定でいきますと、この年度内3月末までに基本計画を閣議決定するということで、今後パブコメなどを含めて最終的な検討の段階に入ってくるという状況になってございます。
私からの説明は以上でございます。
【梶田部会長】 ありがとうございました。では、ただいまの御説明につきまして、御質問あるいは御意見などありましたらお願いいたします。
中野委員お願いします。
【中野委員】 既に資料の中でも触れていただいているところですが、科学の再興という観点では世界をリードする研究大学群の形成と同時に、大学の枠を超えた大型・中型の研究基盤を整備し、それを共用することを通じて、研究大学に限らない形で研究力の底上げをいかに実現するかも重要な論点だと思います。
この点は、共同利用・共同研究拠点や全国大学共同利用機関の在り方と強く関係していると感じております。設備の共用の促進については、個々の施設の努力だけで達成できるものではなく、設備を保有する組織の明確なコミットメントや組織間の継続的な連携、それを後押しする国の支援が不可欠だと考えています。
以上です。
【梶田部会長】 ありがとうございます。長谷部委員お願いします。
【長谷部委員】 法人においてスタートアップで研究がすぐできるように、施設やその機材を用意するというのは非常に良いことだと思うのですが、一方で現在、例えばわれわれ研究者が研究する時に実験台が科研費で買えないですとか、逆に施設で用意しなければいけないものを決めてしまうと、研究者が研究をする時にすごく不便だったりするので、例えばトップ研究者など自分でお金を持っている人が自由にそのお金を使って、施設を造ることができないという状況を改善したほうが良いと思うので、細かい点ですけれども、そういうところは極端に施設で、これは準備しなければいけないというような方向に行かないように気を付けていただければと思います。
【梶田部会長】 ありがとうございます。原田委員お願いします。
【原田委員】 御説明ありがとうございます。質問とコメントがあります。
質問は、資料1の3ページ目、新興・基盤技術領域という16の項目の中で、国家戦略技術領域に掲げられている研究開発から産業化までの一気通貫支援という部分、この項目に関して上の10個の領域の項目と何か予算の付き方ですとか何かしらの違いがあるのでしょうか。まだ決まってないのかもしれないですけれど、現時点でお答えできる範囲で教えていただけたらと思います。
【梶田部会長】 どうしましょうか。一通り、御意見、御質問等をお伺いした後で、まとめて文部科学省のほうからお答えいただくということでよろしいでしょうか。
では、市川委員お願いします。
【市川委員】 資料1で6ページ、こういうふうに研究者が研究できるようにというところで、あと別のとこでも見たような気がしますが、研究費として挑戦を促すような、挑戦に向けた研究費を増やすとありますが、科研費でいうと基盤という科研費に対して挑戦というのがあって、基盤でやっているものは別に挑戦的じゃないものでもなくて、だんだん積み上げてやっていてどんどんと挑戦しているというところがある。
それに対して、今のシステムで挑戦は非常に限られていて、かつ、どうも挑戦というと何か今までと違うことをしなきゃいけないみたいな、そういうふうになっているのですけれど、本当に研究力を再興するという意味では別に挑戦にこだわらず基盤的なことをきちんと増やしていくということが最も確実で近道だと私は思います。
【梶田部会長】 ありがとうございます。河原林委員お願いいたします。
【河原林委員】 ざっくりした話で恐縮ですけど、科学計画は5年で回っている気がします。国の在り方として、そうあるのは仕方ないなと思いながらも、一方、1回前で始まったのは2021と確か書いてあった気はするのですが、その時ChatGPTどのくらいビジビリティーあったかというとほぼなかったわけです。研究計画中にゲームチェンジする可能性が結構高いうえに、次の2026から2031の間でもおそらくゲームチェンジする可能性が結構高い時に、ちゃんと機動的に動けるような体制はつくらないといけないけど、それをちゃんとできるかできないかというところは書いておいたほうが実質良いと思う。今やっているのは、どちらかというと補正で例えば日本の和製LLMを作るようなことをしているので、若干パッシブな動きなのです。もうちょっとゲームチェンジした瞬間に、もう少しある意味アグレッシブな行き方もできることを書いておいたほうが、その時動きやすいような気がするので、その辺のことは考えていただいたほうが良いいかなという気がします。
以上です。
【梶田部会長】 ありがとうございました。他に何か御意見ございますでしょうか。原田委員、手が挙がっていますが。
【原田委員】 参考資料2のところ。先ほど詳細に御紹介、御説明いただいたAIに関わるところですけれども、20ページ(2)のAI駆動型研究を支えるデータの創出・活用基盤の整備というところで、記載はないですが、現場の観測データを新しく取り続けるということも非常に重要と思います。例えば、気候変動とかに関わる海洋や大気、気象のデータは、今現在、10年前の予測シミュレーションを大幅に上回って現場の値が変わっているのが現実です。
ですので、今後おそらくシミュレーション等はAI駆動になって置き換わっていくでしょうし、解析もAIがかなり活用されていくことになると思うのですが、そういったアウトプットの確度を上げるための観測網の整備について記載は難しいかもしれないですが、お含みおきいただきたいと思います。
以上です。
【梶田部会長】 ありがとうございます。他に何か御意見、御発言ございますでしょうか。よろしいですか。
では、今委員のほうから質問、意見等ありましたけど、文部科学省のほうから何かありましたらお願いいたします。
【石川研究開発戦略課長】 ありがとうございます。まず、先に御質問いただいたところですが、国家戦略技術領域のところの一気通貫支援ということで何か今時点で分かることがあればということですが、今ここの部分はまさに文科省だけではなくて経産省、内閣府とも連携しながら検討しているところでございまして、例えば産業化までの一気通貫支援というところで、経産省のほうではこういった領域について研究開発税制で税制優遇をしていくことですとか、大学なり研究拠点をつくって民間との共同研究をやっていくような場合にそういった税制優遇していくようなことですとか、さらに将来的には世界的なところでの標準化を取るようなところもちゃんと視野に入れながらやっていくことですとか、そういったことも含めて重点領域のところはしっかりやっていくというようなことを今検討して、基本計画の中でも盛り込めるものを盛り込んでいこうということでやっているところでございます。
あと、いろいろさまざま御指摘いただきました研究基盤、共用施設についての御意見も今後実際に進めていく中で、踏まえながらやっていきたいと思っております。
挑戦的な研究費というところの御指摘もありましたけれども、例えば今表示いただいている資料1のところですと5ページの概要のところで少し説明をしていないところがございまして、第7期でしっかり集中的に取り組むべきことということで幾つか項目ありますけれども、そのためにも一番下にあるように大学・国研等への投資の抜本的拡充ということも併せて書いておりまして、文部科学省だけでなくて他のさまざまな省庁ですとか民間からの基礎研究への投資というものを抜本的に増やしていくことが大事であるということも、この提言の中で書き込ませていただいております。
ちょうど、この提言まとめた後のところでCSTIの本会議ありましたが、そこで高市総理のほうからも運営費交付金であるとか基礎研究への大幅な拡充というものを御発言いただきまして、この後にも御報告があるかもしれないですが、補正予算でありますとか令和8年度予算で、まさに運営費交付金であるとか科研費についても、できる限りの努力をして予算を確保したというところございます。われわれも基盤の重要性理解した上で、こうした他の柱についてもしっかりやっていこうということで提言をまとめさせていただいているところでございます。
他の御指摘で5年間で回っているっていうところも、形の上では5年分の基本計画閣議決定がある中で、毎年度少なくとも第6期の期間中は5年間の閣議決定と合わせて毎年度統合イノベーション戦略というものをCSTIのほうでまとめて、そちらも年度の計画として閣議決定するということをしながら、検討の時に出てこなかったようなものが出てきた時に臨機応変に対応するような形で毎年度の閣議決定ということもしながら進めさせていただいておりますので、その辺われわれも特に研究どうなるか常に、いつ新しいものが出てくるか分からない中で柔軟に臨機応変に対応していくということでやらせていただきたいと思っております。
少し全部触れていないところもあるかもしれないですが、文部科学省からは以上でございます。
【梶田部会長】 ありがとうございます。では、この議題につきましては以上でよろしいでしょうか。
ではここで石川課長が御退席されます。ありがとうございました。
【石川研究開発戦略課長】 ありがとうございました。
【梶田部会長】 続きまして、議題(2)の「第13期における各作業部会の審議状況について」に移りたいと思います。大型プロジェクトに関する作業部会からの報告につきまして、事務局から説明をお願いいたします。
【高橋大学研究基盤整備課専門官】 事務局、大学基盤整備課の高橋でございます。よろしくお願いいたします。
今、御紹介いただきましたように本部会の下に学術研究の大型プロジェクトに関する作業部会というものを設置いただいておりまして、現在そこで大型プロジェクトの推進に関する基本構想、いわゆるロードマップというものの2026年版の策定に向けた審議を進めていただいておりますので、その状況を御報告させていただきたいと思います。あくまでも途中経過ということで、御報告をさせていただきます。
なお、審査の公平性を確保するためにロードマップの策定までは作業部会のメンバーというのが非公開という扱いで進めさせていただいておりますので、今回は事務局からの御報告ということで、御了承いただきたいと思います。
資料2ということで、1ページ目、御用意いただきたいと思います。
こちらは現行のロードマップ2023の概要になっております。こちらの資料で、簡単にロードマップがどういうものかというのを、おさらいさせていただいたいと思います。
上段、学術研究の大型プロジェクトについてということで、2つ目のチェックのところに記載ありますけれども、大型プロジェクトというものは長期間にわたって多額の経費を要するというために、広く社会・国民の指示を得ながら国内外の学術研究の全体状況はもとより、公財政支出の現況や将来見通し等にも留意しつつ、長期的な展望を持って戦略的・計画的に推進していく必要があります。そのために、下にありますように国として大型プロジェクトの優先度を明らかにする観点からロードマップを策定しているということで、米印が細かくありますけれども、これまでおおむね3年ごとに策定をしてきておりまして、今表示しているのが2023でして、現在検討に着手しているのが2026ということになります。
下段、ロードマップ2023の策定というところに書いておりますのが、対象としましては実施期間が5から10年程度、予算規模がおおむね数十億から2,000億程度の研究計画ということで募集を行いました。公募の結果47の研究計画の申請がありまして、幅広い分野の専門家によるきめ細かい審査を経て12計画を掲載したロードマップ2023を策定したということです。
下に掲載計画ありますけれども、次の2ページへ移っていただきますと、具体の掲載計画の概要が記載してございます。見ていただきますと、生命科学から物理学、それから天文学ですとか、さらには地球科学といった幅広い分野が掲載されているということで、御確認いただけるかと思います。
次の3ページ見ていただきますと、こちらが次期のロードマップの策定に向けた方向性ということで、この内容につきましては昨年末に文科省のウェブサイトに掲載し、関係の機関には周知をさせていただきました。内容を紹介させていただきますと、1段落目の部分の最後のところにありますけれども、現在ロードマップ2026の策定に向けた検討を進めていますというアナウンスと、それから2段落目は2026のロードマップは前回のロードマップにおける策定方針というものの内容を基本として検討していますということで記載してございます。簡単ですけども、参考資料3のほうにロードマップ2023の本体載せておりますので、策定方針はどんなものかというのを簡単に御紹介したいと思います。
ページ飛びまして36ページ目に、2023を作るにあたっての策定方針というのが載っております。このページには1つ目で趣旨ですとか、あと2つ目のところに基本的性格であるとか、実施方法、対象計画ということで、先ほど概要で説明述べさせていたものが記載してございますけれども、特に重要になってくるのが次の37ページの2-3ということで、対象の選定に係る評価方法ということで評価の観点がこの下に丸1から丸10ということで、丸1の科学目標であるとか丸2の学術的意義ですとか、丸3コミュニティーの合意・サポート体制といったような項目が、この後に並んでいます。現在、このあたりを中心にどういった観点から更新できるのかといったようなところを御議論いただいているという状況です。
具体的には、まだ確たる内容を現時点で紹介できる状況ではないのですけれども、例えばなんですが、先ほどAIの話ありましたけれども、近年の学術動向ですとか、あと国際的な情勢というのも日々変わっておりますので、そういった観点をどう盛り込めるかですとか、あと社会との連携ですとかインパクトといったような切り口から御意見をいただいているといったような状況になっております。
また、本体資料2の3ページのほうに戻っていただきたいと思います。
1ページの下段、スケジュールというところで記載ございますけれども、スケジュールといたしましては、審議が整うようでしたら、来月2月の中旬頃には公募を開始いたしまして、申請・審査期間を確保した上で、8月までにはロードマップを策定したいと考えております。前回の2023の時にはもう少し時間をかけて、その年の年末ぐらいまでかけて策定してきたのですけれども、今回少しタイトな日程を設定させていただいております。ちょうどさっきの議題で次期基本計画の策定ですとか、科学の再興といったような観点で御報告差し上げましたけれども、まさに基礎研究ですとか科学といったようなものが大きく注目されているといったような機会を捉えまして、令和9年度の概算要求への反映も含めて、なるべく早めにロードマップを取りまとめたいと事務局としては考えている次第です。
以上、作業部会の審議状況につきましては折々御報告させていただきたいと思いますので、引き続きよろしくお願いいたします。事務局からは以上です。
【梶田部会長】 ありがとうございました。では今の報告につきまして、質問や御意見などありましたらお願いいたします。
中野委員お願いいたします。
【中野委員】 ありがとうございます。ロードマップの策定に当たっては、内容そのものに加えて研究コミュニティの予見可能性が非常に重要だと感じています。特に大型研究計画の場合、構想の立ち上げや国際連携、研究組織内での調整には相応の時間を要するので、スケジュールが毎回大きく変わらないこと自体が制度としての信頼性につながると思います。可能であれば今回のロードマップ2026の策定スケジュールを、今後も基本形として踏襲していただくことを検討いただければ、研究コミュニティとしては大変ありがたいと感じています。
以上です。
【梶田部会長】 ありがとうございました。他に何かございますでしょうか。特にありませんか。
では今の中野委員からの意見につきまして、何か文部科学省のほうからありますでしょうか。
【高橋大学研究基盤整備課専門官】 中野先生、どうもありがとうございました。非常に貴重な御意見だと思いますので、ぜひ留意して進めさせていただきたいと思います。
【梶田部会長】 ありがとうございました。それでは、もしよろしければ次の議題に移りたいと思います。
では、続きまして議題3「大学共同利用機関の検証ガイドライン(案)について」に移ります。事務局から説明をお願いいたします。
【山村大学研究基盤整備課学術研究調整官】 そうしましたら、資料3をご覧ください。大学共同利用機関の検証に向けたガイドラインにつきましては、昨年10月2日の基盤部会で一度御説明をさせていただきまして、その際さまざまな先生方の御意見いただきました。その御意見を基に、事務局のほうで一度素案と策定させていただきまして、12月1日から12月8日の期間で書面審査という形で先生方にお諮りさせていただきました。先生方、大変お忙しい中で、詳細にまた多くの御指摘いただきまして誠にありがとうございました。書面審査でいただいた御意見も踏まえまして、今般、案としてお諮りさせていただきます。本日はつぶさに一からというところではなくて、12月の書面審査の際にいただいた御意見がさまざまございましたので、その御意見をどうしたかというところを主な修正箇所として簡単に御説明させていただこうと思います。
なお、書面審査の際からいただいた御意見を参考資料4として、見え消し版としても付けてございますので、併せて御覧いただければと思いますが、説明としてはこちら資料3のほうでさせていただこうと思います。
まずおめくりいただいて3ページになりますが、こちらは少し機械的なところでございますけれども3ポツの検証の実施方法のところの丸1自己検証というところで、3つ目のポツの記載は大学共同利用機関等における関係データの収集、書類の作成に関する負担の軽減には配慮するために、同じく実施をいたします法人の4年目の終了時評価などで活用したデータもできる限りこちらでも活用してくださいという文言でございますが、こちらの結構後ろの別のところにあった記述ではございましたけれども、自己検証の項目中で記載をしていくことが適切であろうという御意見ございましたので、今般こちらのほうに記載を移させていただいております。
こちらが1点と、あと少しページ飛びまして8ページになります。
こちらは大学共同利用機関の検証における主な観点と指標例でございます。まず、そもそもは前回も御説明差し上げましたとおり、検証の項目としては大きく7項目ございますけれども、その7項目に沿った形で主な観点と指標例というものを設定させていただいてございます。そして、主な観点と指標例におきまして8ページの上のほうの四角囲みございますけれども、今般そちらのほうをしっかり注釈として入れさせていただいているという修正になってございます。
内容といたしましては、まず主な観点のうち二重丸が付しているものがございますけれども、こちらは自己評価の中で必ず記載をいただきたい、触れていただきたいというものとなってございます。
こちらは令和2年と同じなのですが、もう一個見ていきますと主な観点の中で白丸を付しているものもございます。令和2年時にはこの中から1つ選んで記載をしてくださいとしておりましたが、やはりここは各機関の特性等さまざまございますので、やはり柔軟に対応できるようにというところも含めまして白丸を1つ選ぶか、もしくは各機関で独自に設定をしていただいて記載をしていただくという形で可能ということに変更させていただいてございます。
そして、指標例につきましては、いくつか書いているのですが、これに結構とらわれる形でやっぱり考えてしまうというところの御意見が機関のほうからもありましたので、ここはあくまで例であるというところと、改めて主な観点というのも踏まえまして指標例につきましても機関の特性を踏まえまして独自の指標、ここに当然記載のないものというのも用いて、ここの観点記載いただいて構いませんというところを四角囲みの中の冒頭で、しっかり分かるように明記させていただいたというところがこちらの修正点になってございます。
そして次のページの、中核拠点性というところですが、こちらも委員の御意見を踏まえまして、指標例の中にもともと、上から2つ目にTOP10%論文の数・割合という文言ございましたが、例ということで、TOP1%というところもここに明記してもいいんじゃないかと、そういったところも指標として書けるなら書いてもらってもいいじゃないかという御意見をいただきましたので、ここの文言を入れさせていただいてございます。
そして14ページの、新分野の創出という項目につきましては、30年次は新分野というものが何となく学際的・融合的な領域とのイコールというふうな形になっており、そのように読めてしまうというところもございましたけれども、こちらも必ずしも新分野イコール学際的な領域というものではなくて、既存分野からの発展的なものもあるのではないかというような御意見を複数いただきましたので、ここは既存分野からの発展的領域というところを複数箇所で、学際的・融合的領域や既存分野からの発展的領域といった形での言葉を少し補わせていただいているという修正をさせていただいてございます。
そして次のページの人材育成も、例えば主な観点のうちに上から5つ目で女性研究者というところの言葉ございますが、こういったところがもともとのものですと、人材の育成を図りたい項目なのか、人材の多様性というのを確保したい項目なのかというところがなかなか判然としない記載箇所がございました。ここはもともとの大項目7本の柱のうちの1つといたしましては、やはり人材育成というところを主眼に据えた項目でございますので、そういった趣旨にかなうように修正させていただいてございます。
そして自己検証結果報告書というところが17ページからございますけれども、ここが今申し上げたような主な観点と指標を、実際にこれを用いてこういった形で大学共同利用機関のほうで記載をお願いしますというところの様式になっていますが、今申し上げたところの修正をこちらのほうでも反映させていただいているというものになっておりますとともに、29ページ目の、その他というところで大きな7本柱の最後に自由記述というところ、これはかねてからあったところではございますが、そこにつきましてもいくつかいただいた御意見がございましたので、少し整理をして、ここに記載させていただいているというところになってございます。
また、1から7で特に書ききれなかったことなどございましたら、ぜひこの項目も活用して、機関として取り組んできたもっとアピールすべき事項、そういったものもあればここを活用して書いていただきたいと考えているところではございます。
私からの主な修正箇所の説明としては、以上でございます。
12月の書面審査での素案と、またその際いただいた修正を基に本日はこれを案としてお諮りさせていただきまして部会として、先生方の当然御意見もいただいた上で御了承いただけましたら、また各機関における自己評価の作業というところに向けて進めてまいりたいと考えてございます。
私からは以上でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
【梶田部会長】 御説明ありがとうございました。それでは、検証ガイドライン(案)につきまして、御意見などありましたらお願いいたします。特段ございませんでしょうか。
関沢委員お願いします。
【関沢委員】 御説明ありがとうございました。資料の5ページになります。
「7.検証の実施にあたって」の留意事項の中の3つ目の白丸です。ここでスケジュールについて確認させていただけたらと思うのですが、一番最後に「その上で必要があれば、他機関等も視野に入れた再編・統合等を含む今後の体制強化の在り方等について総括をする。」とございますが、これは外部の検証は12月が一応予定の期間になっていたかと思います。12月中にここまでを行うのか、それともその後になるのか、その辺を教えていただけたらと思います。
【山村大学研究基盤整備課学術研究調整官】 よろしいでしょうか。
【梶田部会長】 お願いいたします。
【山村大学研究基盤整備課学術研究調整官】 先生、ありがとうございます。ここの具体的なスケジュール感というところは、まだ明確ではないのですが、まず大体は先生が仰るとおり、12月頃に意見申し立て期間を設けるといったスケジュールで外部検証というものを実施してきまして、大学共同利用機関側とまた外部検証側で対応もしながら今後どうしていくかというところの話もしていただいた上で、そもそも今回の検証結果はどうであったかというところを出させていただくという流れになってございます。
その中で、まさにこの検証がそもそも再編・統合最後のゴールにしているものではございませんので、そういった思いとか御意見とかも出てくると考えられます。それは先ほど申し上げた自由記述欄に、もしそういうところを何か考えている、ないしは何かそういったお話もあれば書いてくださいというふうにはしております。それらをどのように考えていくかということにつきましては、また別途、この検証のスケジュールとは別に多分御議論を少しいただいて、どうしていけるかというところをまとめていくものと今は考えております。いきなり12月で、そこまでのものを何か結論付けてまとめていくということは今考えてはいないという状況でございます。
【関沢委員】 ありがとうございました。
【梶田部会長】 ありがとうございました。他に何かありますでしょうか。よろしいでしょうか。
それでは、御意見ありがとうございました。修正等の御意見はなかったかと思いますので、本日お示しいただきました案のとおりで今後の大学共同利用機関の検証を進めていただきたいと思います。ありがとうございました。
では、次の議題に移ってよろしいでしょうか。
それでは、続きまして議題4、「令和7年度補正予算及び令和8年度予算等について」です。まず、事務局から説明をお願いいたします。
【山村大学研究基盤整備課学術研究調整官】 そうしましたら、資料4を基に御説明をさせていただきます。
予算の関連につきましてですが、本日この部会において御議論いただいた内容に関連する令和7年度補正予算と令和8年度予算案につきまして、御報告させていただきます。
まず、昨年の12月16日に成立いたしました令和7年度補正予算についてでございます。 3ページでございます。
まず、こちら最初でございますが、物価・人件費等の上昇を踏まえた国立大学の教育研究・研究基盤維持等といたしまして、こちらの右上にございますとおり、運営費交付金の421億円、また設備整備費補助金というところで66億円といたしまして、合わせて486億円というところで措置してございます。
次の4ページをお願いいたします。
学術研究の大型プロジェクトの推進に係る最先端の研究設備に関する支援や、大学における最先端研究設備等の整備・推進につきまして、こちら右上に数字がございまして、96億円というところで措置をしてございます。具体的な例といたしましては下のほうに3つ例として記載をしていますが、ハイパーカミオカンデ計画ですとか、ヒューマングライコームプロジェクトですとか、あと大型光学赤外線望遠鏡「すばる」の共同利用研究といったものです。国際競争ですとか協力下にある取り組みの年次計画の早期実行ですとか、老朽化対策また高度化等に係る支援を行ってまいりたいと考えてございます。
次の5ページでございますが、まず共同利用・共同研究体制の機能強化ということにつきましては、この部会におきましてもかねてからずっと御議論いただいているところではございます。この共同利用・共同研究システム形成事業というものは共同利用・共同研究拠点ですとか、大学共同利用機関を基盤といたしまして、わが国の研究の厚みを一層大きくすることを目的とした事業として実施してきてございます。
令和7年度の補正予算といたしましては、この事業のうち赤枠で囲っているところですが、大学の枠を超えた研究基盤設備強化・充実プログラムというところ、いわゆる中規模研究設備、それと右側の大規模研究システムについての措置をしてございます。特に左側の中規模研究設備につきましては令和5年度の時に、この部会におきましても支援の必要性等御議論いただきまして、令和7年度におきましても2件採択してございましたけれども、今般の補正予算におきましても5億を上限といたしまして2件程度措置をさせていただいているという状況にございます。
次に、右側でございますけれども、こちらが大規模集積研究システム形成先導プログラムと書いてございますが、こちらも先生方には今年度当初より、結構急ピッチでこの部会で御議論と報告書の取りまとめをいただいたものと関連しているものでございます。概算要求の際には、こちらの関連予算ということで11億6,000万円を要求してございましたけれども、補正予算におきましては設備費等といたしまして42億円。そして後ほどの御説明にもなりますけれども、当初予算というところの中でも、このシステムの整備運用に係る経費というところで1.6億円のいわゆる運用費というものを今計上しているという状況でございます。
それぞれ次の6ページと、またその次の7ページにつきましては、今申し上げたこの2件の予算事業につきましてのより詳細な資料というところで添付させていただいてございますので、また後ほど御覧いただければというふうに思ってございます。
そして次に、令和8年度の当初予算案のほうの御説明をさせていただきます。こちら昨年12月26日に閣議決定をいたしました令和8年度政府予算でございますけれども、まずそちら9ページ目でございますけれども、国立大学の運営費交付金につきましては上の黄色の四角囲みに過去最大の増額といたしまして対前年度比で188億円の増額というところで1兆971億円を計上してございます。
内容といたしましては、そこに記載のとおりでございますけれども、特に左下の基礎研究の充実などの国立大学の機能強化というところで、基礎研究の充実ですとか文理融合の取り組みの推進ですとか、自己収入確保策の強化など、そういった大学の機能強化に向けた取り組みを支援するというところが一つ大きなものとなってございます。
また、この部会と関連が深いものといたしましては、右の上のほうに世界の学術フロンティアを先導する大型プロジェクトの推進、共同利用・共同研究拠点の強化というところがございます。こちらにつきましては次のページ以降で少し詳細な資料を付けさせていただいていますので、次の10ページを御覧ください。
まず、共同利用・共同研究拠点の強化でございますけれども、右下のほうに令和8年度予算(案)の概要とございまして、いわゆる拠点としての認定経費というものと拠点の課題等対応分というところで、右上に記載のとおり58億円といたしまして昨年度と同額を計上することができているという状況にございます。
そして次の11ページに参りまして、こちら世界の学術フロンティアを先導する大規模プロジェクトの推進というところでございますけれども、こちら大型プロジェクトの年次計画に基づきまして必要な経費を補助金と合わせまして340億円を計上しているという状況でございます。具体的なプロジェクトにつきましては、さらに次の12ページのほうに一覧、詳細を載せてございますので、また後ほど改めて御覧いただければと思ってございます。
そして次の13ページですが、こちら冒頭の補正予算のところでも少し触れさせていただきました共同利用・共同研究システム形成事業でございますが、こちらにつきましてはもともと大きく4つのプログラムに分かれているところでございまして、このうち赤枠囲みのところが当初予算のほうで計上させていただいているものになってございます。
まず、左上の学際領域展開ハブ形成プログラムでございますけれども、こちら分野ですとか組織を超えた研究ネットワークの構築・強化・拡大を推進するものでございますが、これまでも当部会におきましてこのプログラムの重要性につきまして度々御意見をいただいておりました。こちらは令和5年から解消いたしまして、現在11件を採択・支援しているところでございますが、令和8年度の当初予算案におきまして新規分はございませんので、現在の継続分を着実に実施していくというところで5.5億円を計上しているという状況でございます。
また右側でございますけれども、国立の共同利用・共同研究拠点の認定経費につきましては先ほど申し上げたとおり運営費交付金の中で計上支援をしているというものでございますけれども、公私立の拠点につきましては、こちらの補助事業のほうで支援をしてきておりました。
令和7年度におきましては、新規採択というものはなかったのですけれども、やはり令和8年度の当初予算の中では拠点の機能強化を図っていくというところで必要であろうということで、機能強化支援1件と、令和8年採択件数の括弧の横にありますが、新規1件というところと、あと右で継続分として2件ございますので、そちらの2件をしっかりと計上させていただいたという状況になってございます。
また、下の大規模なオートメーション/クラウドラボの形成のところでございますけれども、こちらは先ほど申し上げましたとおり42億円の設備費等に加えまして1.6億円のいわゆる運用費というものを計上させていただいているというところになってございます。支援期間を4年間といたしまして、1件を採択する予定というところで取り組んでまいりたいと思っております。
そしてオートメーション/クラウドラボでございますけれども、こちらはまさにこの部会で御議論いただいていた際にも、これだけでこういった取り組みをしていくのではなくて、AI for Scienceという大きな枠組みの中でこの取り組みも全体の取り組みの中の一つであるというところを御説明させていただきましたが、次の14ページに行っていただきますと「AI for Science」による科学研究の革新ということで、オート/メーションクラウドラボも含む形で文部科学省といたしましては全体193億円ということで来年度予算といたしまして計上させていただいているところではございます。
これから予算の質疑はまた国会を経てというところになりますけれども、しっかりここでの御議論をいただいたことがわが国の研究力の強化としてつながっていくように、われわれもしっかり取り組んでまいりたいと思ってございますので、またどうぞよろしくお願いいたします。
私からの説明は以上でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
【梶田部会長】 御説明どうもありがとうございました。では、今の御説明につきまして、何か御意見あるいは御質問などございましたらお願いいたします。
では、山田委員お願いいたします。
【山田委員】 御説明ありがとうございました。13ページ目にある共同利用・共同研究システム形成事業で、左下の中規模研究設備の整備について、私の理解だと2年連続補正予算をいただいているけども、本予算ではうまくいってないということなのだと思います。それで、これについてはこの基盤部会でも重要性を認識していると思いますし、現場からも要望が強いものだと思いますが、何かうまくいかない、何か筋が悪いところがあるなど、課題としてはどういったところなのでしょうか。
【熊谷大学研究基盤整備課課長補佐】 御質問ありがとうございます。
【梶田部会長】 お願いします。
【熊谷大学研究基盤整備課課長補佐】 ありがとうございます。昨年、令和6年度の補正予算を踏まえまして、2件、大阪大学、東京大学の採択をさせていただいておりますけれども、設備を整備した後の運転経費が共同利用・共同研究の展開をしていく上では重要だというような御意見を頂戴しております。
こうした御意見を踏まえ財務省と折衝をしてまいりましたが、このプログラムの具体的な成果というのがまだ1年目というところもあり、しっかりエビデンスを持って説明することがなかなか困難な状況であったということと、共同利用・共同研究拠点等が抱える現状の課題として、当該拠点の特徴的な世界でも1つしかない設備の老朽化が深刻な課題になっており、拠点自体の求心力が失われていることが挙げられていることがあります。
こうした拠点が抱える課題を踏まえ、喫緊で必要な設備の整備を優先的に行い、その中で、成果なり効果というものがエビデンスを持って示せるというような状況になったら、財務省とそれをもって折衝したいと考えております。
事務局からの説明は以上でございます。
【山田委員】 ありがとうございます。
【梶田部会長】 ありがとうございます。では、続きまして長谷部委員お願いいたします。
【長谷部委員】 ありがとうございます。御説明ありがとうございました。
14ページの右上のEPOCHについて伺いたいのですけれども、研究基盤を刷新するような機材なんかを整備して共用・高度化を推進するということなのですが、共用する時に各大学にこれは設置するというプランなのですか、それとも共同利用研ですとか、共共拠点をうまく統合していくよう形をイメージされているのでしょうか。
【山村大学研究基盤整備課学術研究調整官】 先生ありがとうございます。
【梶田部会長】 お願いします。
【山村大学研究基盤整備課学術研究調整官】 EPOCHのそういった具体的な今どういうふうに運用していくか、これから支援していくかということにつきましては、ここの部会とは別に研究環境開発部会というところで御議論いただいているところでございまして、まだ詳細のところ申し上げることが難しい状況であるというところで本日御説明させていただければと思っております。
【長谷部委員】 分かりました。何も共用とかしてないところで共用を始めると研究者の方々に負担になって大変かなと思うのと、あとは、今ずっと問題になっている共共拠点がすごく数がたくさんあるっていうことなども考慮のうえ、包括的に考えていただければと思います。よろしくお願いいたします。
【俵大学研究基盤整備課長】 補足しますと、EPOCH自体のベースは大学のコアファシリティーをさらに整備をして大学内の研究者だけではなくて、他の大学の研究者にも使ってもらうという趣旨の予算になります。
そういう意味で言うと、EPOCHの事業自体は共同利用・共同研究拠点も含んだ大学において整備をするものになります。もともとは例えば科研費で整備したものなど、個人の設備として活用されている面があって、そうすると同じようなものが大学の中にいくつか整備されてしまうようなこともあるので、それを変えて組織としてできるだけ設備を管理してみんなに使ってもらう体制を整えていくと。コアファシリティーはそれを呼びながら、その取り組みを拡大していこうという趣旨になります。
【長谷部委員】 そうすると、また新しい共共拠点の数が増えるような形をイメージされているのですか。
【俵大学研究基盤整備課長】 共同利用・共同研究拠点は、拠点としてその趣旨があると思いますが、設備の共用という観点でいうと、今もそういう視点での整備は進んでいるのですけど、それを拡大していくような形になるので、大学の設備についての共用をより進めていくという観点になります。
【長谷部委員】 より学内に重点を置いていくっていう理解でよろしいですかね。
【俵大学研究基盤整備課長】 そうですね。この予算自体は大学の中での設備の整備に関して、個々の研究者が持つあるいは活用するのではなくて、大学の中において、組織で管理して活用していく。それを大学内だけではなくて他の大学の研究者に広げていく、そういう意味で言うと、共同利用・共同研究拠点や大学共同利用機関とかぶってくる部分が一部あるんじゃないかなとは思います。
ただ共用とは、ここでいうEPOCHの視点と共同利用機関の役割と共同利用・共同研究拠点の役割はそれぞれあると思っていますので、それぞれの役割を踏まえて政策として支援するのと同時に相乗効果が生まれるような形で連携するということも考えていかなかいといけないなと思っています。
【長谷部委員】 ぜひ、相乗効果の連携というのをよろしくお願いいたします。
【俵大学研究基盤整備課長】 ありがとうございます。
【梶田部会長】 ありがとうございました。では、市川委員お願いいたします。
【市川委員】 2つあって、1つ目は多分ここが適切な場ではないと思うのですけれど、大学への運営費交付金、増額にしていただいて本当にありがとうございました。今まで減っていくところしか私は知らなかった。先生たちは割とイケイケの時代だったのですけど私たちの世代っていうのは、もうどんどんどんどん減っていくという、人口も減っていくのは何か夢がなかなかないとかいうそういう時で、やっと増やしていただいて本当に感謝しています。
ただし、ここで言っても本当にしょうがないことかもしれないですけど、人事院勧告で給料を増やしてもらえる身ではありますが、その分を考えるとまだまだ赤字で、結局研究のほうはいろんなところを切って何とかしている状況です。その人事院勧告に従うためには研究でいろいろやろうとしていた博士課程の支援とか、あるいはその他いろんなことがまだまだ切っていかなければいけない。あるいは、人事を止めなきゃいけないとかいろんなことが起きているので、ぜひ大学、人口がこれから減っていって必要性減るんじゃないかって言われるかもしれないですけど、そうではなくて今いる世代というのは研究ばりばりとやれて日本というところに研究でコントリビュートできる状態ですので、ぜひ何とぞよろしくお願いします。ここで言っても困るような話ですけど、ぜひお願いしたいということです。
もう1つは、これも14ページでAI for Scienceっていうのがあって、これ自体は非常に素晴らしいし、やっていかないと世界に対して遅れていってしまうっていうことはあるのですので、もちろんこうやって頑張るのは良いことですけど、研究力の抜本的強化、科学の再興へと書いてあるのですが、私自身はAI for Scienceでこういういろんなデータベースを活用できるというのは、もう世界の中で戦うには必要最低限のことであって、遅れていかないためにやっていることであると考えています。これで科学が抜本的に強化されるかというと、本当のイノベーションの先というのは今あるAIを利用するところではなくて、Science for AIのほうで、もうAIのほうを駆動できるようなとか、あるいはもうデータベースでやるのじゃなくて、もっとここではデータをちゃんとそろえて競争するというところなんですけど、そういうところではなくて、個々のすごい技術とかそういうものを強化するという方向もやらないとなかなか科学の再興へはつながらないというのは、私自身思うところがあるので述べさせていただきました。
以上です。
【梶田部会長】 ありがとうございます。文部科学省のほうから何か御発言ありますでしょうか。
【山村大学研究基盤整備課学術研究調整官】 先生、ありがとうございました。運営費交付金のお話はそう言っていただいて大変良かったです。
AI for Scienceに関しましては、まさに先生も言っていただいているとおりでございまして、データを取ってしっかりやっていくというところと、それはまたAIの基盤モデルというものを作っていって、そのデータをどういうふうに次の新しい分野の創出につなげていくかというところの基盤モデルの構築とかもしっかりやっていきたいと思っております。また、同じく仰っていたScience for AIが必要だということも、それも本当に仰るとおりだと思っておりまして、資料14ページで言いますとピンク色の下線が引いてあるところの右側でAI研究開発力の強化というところで、Science for AIの取り組みを推進というところも今考えておるところでございますので、先生からいただいた御意見も踏まえまして、全体がより良くなるようにしっかり取り組んでいきたいと思ってございますので、よろしくお願いいたします。
【俵大学研究基盤整備課長】 あと、すみません、運営費交付金に関して、これは高等教育局が中心に本当に今までやれなかったことをやろうということで、これは大学の先生方からも協力を得て大学にとってどれだけこの交付金が大事なのかということを一緒に交渉いただいて、こういった結果になったかなと思います。
先生が言われるように、ある意味物価高の対応を何とかこれでしのげるということだと思うのですけども、次期中期目標期間において、インフレ対応については制度化できないかというのが、まず一つあります。これも相当ハードルがある話なので、引き続き運営費交付金の重要性について先生方からも、また大学の組織としても共同利用機関の先生方も含めて一緒に取り組んでいきたいなというのが、まず一つあります。
あと、研究力の強化という観点でいうと、これは僕らも運営費交付金の中で取り組めることと、それと個別の分野として研究支援に取り組むことと、あと最近では国際卓越研究大学だったり、あるいはJ-PEAKSって呼んでいるような大学の研究システムの改革に支援するような、そういう仕組みも作りながら研究力の強化に取り組みたいと思っているところです。
なので、基盤的な経費と組織に対する運営費交付金であったり私学助成、それと個人に対する科研費、それと共同利用・共同研究をしながら取り組む大学共同利用機関だったり拠点の仕組み、それとあと国際卓越だったりJ-PEAKSの取り組みのような形で組み合わせて取り組みたいというのが予算的なものかなというふうに思います。
もう一つ、先生から先ほどこれから少子化がますます進んでいくということがあったかと思うのですけど、その中で教育の視点でいうと、人が少なくなってくるので学部だったり、学部をそれにどう合わせていくかは一つ課題だと思うのですけど、逆に大学院に関してはこれからの研究力強化っていう意味でいうと、これをどう拡充させていくかという視点も併せて考えていくことになると思いますので、これらの組み合わせというか、何を少し抑えながら何を拡充していくかっていうのを考えて研究力強化に取り組んでいくのかなというふうに考えているところです。
ぜひ、先生方からもまた引き続き協力を得ながら予算面も、そして制度面についても考えていきたいなと思っています。よろしくお願いします。
【梶田部会長】 ありがとうございました。中野委員お願いします。
【中野委員】 中規模設備について意見があります。中規模設備については、支援しても効果が出るまでに時間がかかるため、説明が難しいとのご指摘がありましたが、実は支援を受けてない中規模設備でも、20年、30年と運用され成果を上げているものが多数あります。
単に整備したものをそのまま使用しているわけではなく、その間に少しずつ改良を重ねたり、新たな機能を付与したりすることで、新しい分野やイノベーションを生み出している例が多数ありますので、そのような事例も好事例として活用していただき、中規模設備についても、老朽化したものはスクラップの対象でしかないという視点ではなく、老朽化してもなお使い続けられている施設は、生産性が非常に高いことの表れだという観点から説明していただき、当初予算化をご検討いただければありがたいと思います。
もう1点質問ですが、先ほどから運営費交付金の増額について、我々としても感謝しておりますが、気になるのは、内容をみますと、いわゆる使途が限定されていない真水の部分と、使途がある程度定められている部分に分かれているのではないかという印象を持ちます。188億円のうち、どの程度が真水に当たるのかについて関心があり、真水の部分の規模とあわせて、これを増やす方策として、先ほど物価に連動させるという一つのアイデアいただきましたけれども、他にも考えられる方策があれば、それについても御教示いただけますと幸いです。
以上です。
【梶田部会長】 では、文部科学省のほうから何かありましたらお願いできればと思います。
【熊谷大学研究基盤整備課課長補佐】 ありがとうございます。まず、前半の中規模研究設備に関しましては、中野委員からお話がありましたとおり、共同利用・共同研究拠点で整備される中規模研究設備の特徴といたしましては、1つの研究設備をカタログ品ではなく、当該研究分野の最先端の研究に合わせてた設備をコミュニティーの中で議論をして開発をして整備をしていくというようなことが非常に特徴あるものであって、そのようにして整備した設備にコミュニティーが集って、最先端の研究を進めていくというようなことが特徴であるということは十分認識してございまして、だからこそ共同利用・共同研究拠点を対象としたこういう設備の事業というものが必要だという点については御理解をいただいているというふうに、われわれも考えてございます。
令和7年度に措置された補正予算に関しましては来月ぐらいから新たな公募行う予定ですが、新たな公募の申請内容からも、具体的な事例を拾って次の要求にもつなげていきたいと考えておりますので、引き続き御支援を賜りますようお願いいたします。
後半の運営費交付金の増額をした188億円の具体的な内容に関してという御質問だったかと理解しておりますが、こちらは山村のほうからも先ほど説明させていただきましたとおり、近年の物価上昇等の中におきましても国立大学がわが国の高等教育、学術・科学技術イノベーションをけん引するとともに、世界の知に貢献するためには基礎研究の充実、文理融合の取り組みの推進、学長のリーダーシップに基づく経営改革や自己収入確保の強化ということが非常に重要だと認定しております。
こうしたことに国立大学が安定的、継続的に中長期の見通しを持って取り組むにはまず基盤的経費である国立大学運営費交付金の十分な確保が必要であり、増額が認められた188億円を活用し、まずはこれらの取り組みの推進を進めてまいりたいと考えております。
共同利用・共同研究拠点で展開をする個別の活動や大型プロジェクトの推進というものも、これももちろん基礎研究の充実に資するものであって重要性は我々のほうでもよく理解をしてございますので、今後はこうした部分に関しましてもしっかり増額をということで頑張ってまいりたいと考えてございます。
事務局からは以上でございます。
【中野委員】 ありがとうございます。私は、共共拠点に関係しておりますが、共共拠点に限らず、各部局に多様な活動があり、真水が不足していると感じておりますので、運交金の増額については、引き続き最大限ご注力いただくことをお願いいたします。
以上です。
【俵大学研究基盤整備課長】 あと、すみません。中規模設備に関して1点補足しますと、この場でも当初予算にという話があって僕からも全力で取り組みますとお伝えしたのですが、まず一つ当初予算に盛り込むことについては、これまでは補正予算は比較的積み上げやすかったということがあります。当初予算については、もともと減らしたものに対して、それの3倍を要求できるという要求額の制限があること。当初予算にのせると、結局財源問題が非常に色濃く出てくるので、スクラップ・アンド・ビルドの考え方がベースになるというのが当初予算で実質的にあります。
今回の補正予算の10億円の規模になりましたけども、当初予算とは別に補正予算を載せる際にも僕らは相当苦労したのは、やはり設備整備は運営費交付金の中であったりとか、先ほどのEPOCHの取り組みであったりとか、この共共拠点や中規模設備の整備以外にも複数の予算があります。これは大学以外も含めると設備整備が結構なボリュームのプログラムとしてありまして、それをすべて補正で何とか措置してきているというのが現状としてあります。
その中で、じゃあこの中規模設備の整備の特徴は何で、あるいはその成果は何なのだということを当然問われ、それに対して説明してきているのですけど、成果に関しては先ほど熊谷が言ったような形で説明をし、一定の理解を得ました。他との違いは何かというところについては、これは共同利用・共同研究拠点、みんなが集まる場であり、かつ、売っているものをそのまま使うのではなくて、研究開発要素のあるものとして必要なものにきちんと改良を加えて使っていくのだということで理解を得て、最終的にこの額にとどまってしまったのですけど、やってきたというところがあります。これをまた来年度以降どういうな形で必要性を示しながら予算を確保していくかというのが、一つ僕らが既に持っている課題としてあります。
もう1つは、来年度は今の高市政権が続くのであれば、補正予算で毎年単年度ベースでやるのでなくて、きちんと当初予算に載せていくべきという考え方があるので、そこにどう載せていくかというのが一つあります。ただこれは、そうは言っても単純に当初予算と補正予算を足したものが新当初予算として載るということではないので、当初予算に載せられるとしても、そこにもまたスクラップ・アンド・ビルドのスクラップの考え方が当然入ってくると思いますので、その中で引き続きどういうふうに支援していくか、どの仕組みの中でやっていくかっていうのを考えていきたいと思いますので、またデータなどの提供については、引き続き御協力いただきながら取り組みたいというふうに思っています。よろしくお願いします。
【中野委員】 ありがとうございます。研究の現場でもスクラップ・アンド・ビルドをおこなっていないわけではなく、老朽化して役目を終えたものは、順次スクラップしています。その中には、スクラップしてしまうには、あまりに惜しい、現在の人員では再建が難しいかもしれない、そのような設備が日本の中にはまだ数多く残っています。これが日本の強みの一つではないかと思うのです。
したがって、設備を整備してから何年たったという単純な数値だけで老朽化の有無を判断するのでなく、長期間使われている設備には必ず理由があるので、その理由を丁寧に見ていただけると非常にありがたく思います。
以上です。
【俵大学研究基盤整備課長】 よく分かりました。ありがとうございます。ぜひ、そういった考え方も取り入れ、かつデータもまた共有いただきながら来年度に向けて考えていきたいと思いました。ありがとうございます。
【梶田部会長】 ありがとうございました。永田委員お願いいたします。
【永田委員】
ありがとうございます。ここで議論している予算の話から少し外れるかもしれませんが、先程の長谷部先生の話題と関連して気になっているのは、「共同利用」と「共用」という考え方をきちんと区分すべきという点です。「共同利用」は、共同利用研の設立趣旨でも分かるように、研究者コミュニティーが必要とするものを一か所で揃える、あるいは1大学で抱えることは難しいがコミュニティーとして必要な設備を共同研究所で抱え、それを共同研究等を介して利用し、その領域で先端的な研究を進める。これが共同利用だと思います。
「共用」というのは、より汎用性の高い研究設備を複数個所で重複して揃えることなく、ひとつの設備を多くの研究者がそれぞれの研究目的に合わせていろいろな使い方ができるようにするという考え方だと思うので、「共同利用」と「共用」には大きな概念の違いがあると思います。注意しなければいけないのは、今予算を付けようとしているものが共同利用のためなのか、または共用のためなのかということはきちんと考えてやらなければいけないということです。それによって、どういう趣旨でどんな設備にお金を注ぐべきかが随分違いますよね。そこは一度整理したほうがいい気がします。
もう一つは、共同利用はコミュニティーが必要としているものなので、確実にみんなで利用するのが良いと思っていますけど、共用というのは、広い意味での使い回しみたいなところがあるので、設備を抱えているところにメリットがあるかどうか。つまり、あるものを抱えていてそれを共用したことによって、それを抱えている部署等にきちんとメリットがあるか。なければ、みんな使わせたくないですよね。
そういう意味では、共用の場合には本当に設備がいろんな目的で汎用的に使えるように、それを使うためのサポートを別にしなければいけないと思います。その点でも共同利用のための機器と共用の機器というのは考え方が違うと思います。
中規模設備の審査でわれわれが苦労したのは、どこも同じような機械、装置を必要としているけれど、それは「共用」で措置する部分じゃないですか。そうじゃなくて、われわれがやらなければいけないのは共同利用として個性のあるところをきちんと支援しなきゃいけないじゃないですかという議論だったと思うのです。それとも関連して気になったので発言させていただきました。
以上です。
【梶田部会長】 ありがとうございました。永田委員からの発言について、何か文科省からのほうからコメントなどありますでしょうか。
【熊谷大学研究基盤整備課課長補佐】 ありがとうございます。大学が抱えているさまざまな状況の中で、設備の共用というものの必要性というものが格段に上がってきたということは先生方が御理解のとおりかと思います。
ただ、共用というのは、先ほど俵のほうからも説明がありましたが、まずは学内で汎用性の高い研究設備を集約させて、重なりがある部分を見直してみる、1つ集約をさせるということによって、使いに来る人が集う場ができる。利用者をサポートする技術職員も今非常に大学でさまざまな環境があり、限られた資源の中で、集約することにより技術の継承を行い、人材育成等を効率的にすることができる。こういうような効果があるということが認められてきて、共用というものをどんどん進めていこうという流れができていると思っています。
一方、特に共同利用・共同研究拠点に関しましては、何よりも当該研究分野の研究者コミュニティーからの要望に基づいて、当該研究分野に必要な研究設備が拠点にある。それはわが国の中でそこにしかない設備であって、それをみんなで共同利用・共同研究することによって、当該研究分野の中核性を高めていくという、共用の効果とは、異なった効果があります。
永田委員の御発言の意図としては、中規模研究設備の申請の中に共用に似たような申請が少し上がってきている事例もあるのではないかといった視点で、そのようなご発言になったと考えてございますので、この事業を推進するにあたりましては、あくまでも共同利用・共同研究拠点としての中規模研究設備の整備を狙った事業でございますので、そちらの趣旨に沿った形で検討を進めていきたいと考えてございます。ありがとうございます。
【永田委員】 ありがとうございます。
【梶田部会長】 ありがとうございました。河原林委員、お願いいたします。
【河原林委員】 私はAI for ScienceとScience for AIについて、ちょっとだけコメントさせていただければと思います。大前提として、日本だけじゃなくて世界のどこもそうですけど、大学単体でAI for Scienceはもうできない時代です。明らかにアメリカの大きな大学でも本当に良い研究するのだったら、GoogleかOpenAIかどっちかでやらなきゃいけないみたいなことになっていて、単体ではできない時代だということを、まず認識しなければならない。まず大学の役目は何なのかというと、もちろん研究をすることも重要だけど、おそらく、それとともにもう一つ重要だと思うのはいわゆる人材供給、つまり博士人材を供給することだと思います。この際、AI for Scienceをする時に、日本は大学が供給する人材と一緒に、大学だけじゃできないので、もはや産業界を巻き込まざるを得ない。産業界に対して博士人材を供給して、博士人材を企業に産業界で使ってもらって、かつ産業界のお金を引き出すみたいな良い循環を作れるとしたら、多分この時代では、ここなんだろうなという気がするので、そういうところがうまくいくようなイメージを出してもらいたいです。もう大学単体にお金出しても難しいように思える。例えば、ここに書いてあるNIIだとかAIPなども起点として、大学と協働しながら、大学共同利用が先導する。例えば、大学向けに情報基盤を作って、それを大学全体だけじゃなくて産業界も使ってもらうみたいなことをして、かつ産業界にはお金を出してもらうといったような、大学が博士人材をつくり産業界がそれを使う、その一端としてお金を出すみたいない良い循環ができるとしたら、多分ここしかないし、今そういう時代になっていると思われる。そういうところが全体としてうまく回るようなAI for Scienceで科学を再興するだけではなくて、人材まで特に博士人材までうまく回るような、そして企業からも博士人材を使ってもらってかつお金を引き出すようなことが研究を引き出すようなことができるような循環ができると良いと思うので、それをここに埋め込むようなこともそろそろ考えていただければと思います。
以上です。
【梶田部会長】 ありがとうございます。文部科学省のほうから何か発言はございますでしょうか。
【山村大学研究基盤整備課学術研究調整官】 先生ありがとうございました。御指摘まさにこの分野での人材育成というもの重要だということは本当に仰るとおりだと思ってございまして、今開いている資料14ページの右下のほうにもございますけれども、ただ分野として育てていくというところではなくて、AI for Scienceを支えるそういった幅広い人材の育成ということを併せてやっていくことが重要であるというところの認識を持って取り組んでいきたいと考えてございます。今まさにどうやってこれを計上、ないしは措置している事業をどのように実施していくかというところは議論を重ねているところでございますので、今日先生からのお話を受けて、それぞれ担当課も分かれているところでございますけれども、共有をしながら問題意識一緒に合わせて進めていきたいと思います。
【俵大学研究基盤整備課長】 もう1点補足で、先ほどいろんな基盤経費や分野ごとの経費、あるいは国際卓越、J-PEAKSのようなシステム改革に充てられるような支援を組み合わせてやっていきたいとお話しましたが、J-PEAKSと国際卓越のような研究システム、改革に資するような支援については、国際卓越の審査の過程で国際卓越、J-PEAKSだけではなくて、さらに海外の大学とも競い合えるような大学の支援というのがやはり大事じゃないかという議論がされました。
その議論の中では、新たにある意味研究大学群として支援をするというような仕組みを新たに作るべきという意見もありまして、今、文部科学省の中でも議論を改めて始めたところです。
その中には、経済産業省とも協力をしながら、どうやって産業界からの投資を得て、かつ文部科学省的な視点で言えば、人材の育成の観点をどういうふうに産業界に活用いただいて取り組めるかというのも論点に入ってきています。今、河原林先生から御意見いただいた内容も一つのヒントにさせてもらいながら、新しい仕組みについても改めて考えていきたいと思っていますので、また御意見などいただければと思います。よろしくお願いします。
【梶田部会長】 ありがとうございました。他に御意見などありますでしょうか。
もし、なければ私のほうからも1点。既に山田委員あるいは中野委員からあった中規模設備と関連しているのですが、今日ロードマップのお話をいただきまして、その中で定期的にはおおむね数十億から2,000億ということが書かれていて、中規模設備は5億円以下ということです。昔の経緯を知らないのでよく分からないのですが、何か中規模設備のプログラムがあっても、結局5から数十億の間はどのような形でサポートがされるのかというのが気になりました。それが1点目。
それからあともう1つ、今日の資料を拝見し、過去の資料を見させていただくと、確か1年前、去年の夏か夏前頃のこの部会であったと思いますが、去年は41件の申請の中から中規模設備2件ということでした。その数字は研究者コミュニティーが本当に必要だということを強く言っているということのエビデンスじゃないかなと思うので、しっかりと実績を上げていくということも大切と思いますけども、何かしらもっと強いサポート、金額まで含めて、できればと思いました。過去の経緯をよく分かってないのですが、そんなことを思いましたので発言させていただきました。
【熊谷大学研究基盤整備課課長補佐】 ありがとうございます。部会長よろしいですか。
【梶田部会長】 お願いします。
【熊谷大学研究基盤整備課課長補佐】 ありがとうございます。部課長からお話のありましたとおり、基盤部会で中規模研究設備を御議論いただいた際には、100億以下というところを基準に中規模研究設備ということに関しまして御議論をいただきました。
それを踏まえて、当課で国公私立大学向けに調査をさせていただいたところ、国公私立大学が有している中規模研究設備で一番価格帯が多かったのが1億から10億のレンジの設備であるという調査結果を踏まえまして、昨年度10億の研究設備を2件採択する内容で概算要求をさせていただいていたところです。その後の折衝により今は5億円となっており、この事業としての、支援額になっているというのが経緯です。
ただ、われわれといたしましても、俵からも答えましたとおり、また今日多くの先生方から御意見頂戴いたしましたが、そもそも当初予算できちんと必要な維持管理経費やサポート要員も含めた形であるべきという、この事業の本来の在り方をきちんと訴えてはいかなくてはいけないという御意見はそのとおりだと思っております。
その中の一つといたしまして、そもそも今、物価高ということもございまして中規模研究設備の金額が5億ということでは1つの設備を丸々更新するということが難しく、設備の一部の要素を更新するにとどまってしまう。本事業としての効果が発揮できていない状況になっているということは拠点側からも御要望いただいてございます。こうしたことも踏まえまして、来年度要求に向けて、より検討を進めていきたいと考えてございます。
【梶田部会長】 よろしくお願いします。今日、ちなみにCSTIの報告を聞いていて、その中に最先端の中規模研究設備の整備を後押しするという文言が入っているということでしたので、ぜひよろしくお願いいたします。
他に何かありますでしょうか。よろしいでしょうか。
では、御意見どうもありがとうございました。本日の議事は、以上となるかと思います。よろしいでしょうか。
では最後、事務局から連絡事項があればお願いいたします。
【山村大学研究基盤整備課学術研究調整官】 先生方、どうもありがとうございました。今年度のまず基盤部会でございますけれども、これは今回で終了ということになります。次回は新年度4月以降の予定でございますが、また後日改めて日程調整させていただきますので、どうぞよろしくお願いいたします。また、その際には今般御審議いただきました大学共同利用機関の検証につきまして、外部検証をするための有識者会議の設置等を諮らせていただこうと思います。またその他の報告案件等も複数ございますので、どうぞよろしくお願いいたします。
事務局からは以上でございます。
【梶田部会長】 ありがとうございました。それでは本日の会議は、これで終了したいと思います。本日はどうもありがとうございました。
―― 了 ――
企画指導係
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