平成15年11月
文部科学省 科学技術・学術政策局
本調査の目的は、我が国の大学等に所属する教員および大学院博士課程在籍者のフルタイム換算値を求めることである。本調査においては、1.3(1)の統計調査の結果、得られた研究従事率をFTE換算係数として用いることとした。教員および大学院博士課程在籍者の人数(ヘッドカウント値)については、総務省統計局による平成14年科学技術研究調査結果を用いた。
また、フルタイム換算値については、教員及び博士課程在籍者それぞれの全体数に関するものに加え、経済協力開発機構(OECD)への報告に必要な学問分野別のものについても算定した。
教員の研究従事率(FTE換算係数)は、年間の総職務従事時間に占める研究従事時間の割合である。教員全体の研究従事割合は、年平均で46.5パーセントとなった。(図2-1)
教員の研究従事率46.5パーセントをFTE換算係数として用い、教員の総人数(ヘッドカウント値)に乗じて計算した結果、教員数のフルタイム換算値(フルタイム研究者としての教員数)は79,604人となった。また、学問別のフルタイム換算値は以下の通りとなった。(表2-2)
ヘッドカウント値 | FTE換算係数 | フルタイム換算値 | |
---|---|---|---|
全体 | 171,094人 | 0.465 | 79,604人 |
自然科学 | 98,143人 | - | 47,512人 |
理学 | 9,678人 | 0.569 | 5,543人 |
工学 | 34,006人 | 0.482 | 16,488人 |
農学 | 6,401人 | 0.503 | 3,243人 |
保健 | 48,058人 | 0.460 | 22,237人 |
人文・社会科学及びその他 | 72,951人 | 0.437 | 32,092人 |
注:学問別のフルタイム換算値は、それらの合計が全体の値と一致するよう補正している。自然科学のフルタイム換算値は、理学、工学、農学、保健の合計値である。フルタイム換算の詳細は付録2を参照。
総職務時間については、国立大学が2,985時間、短期大学が2,887時間、私立大学が2,631時間と国立大学の教員が最も長かった。
研究活動時間についても、国立大学が1,515時間と最も長かった。一方、教育活動時間については、総職務時間及び研究活動時間とは逆に私立大学が706時間、短期大学が656時間、国立大学が609時間であった。(図3-54)
研究振興局振興企画課学術企画室