総合・新領域系

専門分野  特性・特色 方向性・課題等
情報学 情報学※
○ 個別ソフトウエアなどでは競争力がある。 ● 基盤ソフトウエアでは地盤沈下が著しい。
● 大規模知的基盤の構築の方法が与えられていない。(情報検索の分野など)
● 情報科学と生命科学の分野融合。
データベース コンピュータネットワーキング
○ いずれの分野も学術研究推進のためには高度なハードウエア、ソフトウエアが不可欠。また、高度なハードウエア、ソフトウエア、さらにコンテンツの処理技術が重要な役割を果たす。したがって、高度なハードウエア、ソフトウエア、さらにコンテンツの高次処理に関する情報科学技術の研究開発が必須である。
○ 情報分野の将来の方向性としては、
(1)高信頼性、高安全性ソフトウエア
(2)コンテンツ生成・検索・流通
(3)ユビキタスコンピューティング
(4)ヒューマンインターフェース
(5)システム集積化を加速する技術
(6)スーパーコンピューティング
 
情報科学
情報工学
○ 情報系一般に関していえば、一般的にはアメリカに遅れている(AIやソフトウエア)が、携帯電話を始めとする組み込みシステムなど、小型軽量システムは日本が優位。
○ マルチエージェントシステムに関しては日本独自の研究が多く、世界と互角。アジアを牽引している。
● 情報処理技術というのは今後の社会を支える基本技術を考える上で、エネルギー、物質と並ぶ3本柱の一つ。また、他分野の研究の道具としてのコンピュータやインターネットの存在を考えるとその意義はより大きなものとなる。研究に関してはそれが実用化されるまでに10年、教育に関しては20年程度の遅れが見込まれるため、必要になってから研究を始めても遅い。情報処理研究の重要性を、他分野の下請けではなく、独立した分野として認識してほしい。
情報学 認知学 ○ 認知科学(cognitive science)という研究分野は、人文・社会系、理工系、生物系にまたがる研究分野であるため、わが国の縦割り分野の中では大きく取り上げられてこなかったが、米国ではすでに大きな研究の流れを構成している。
○ 国民生活の質の向上とそれによる国力の推進を重視するこれからの時代にきわめて重要になると考えられ、米国等でも力を入れ始めている、認知科学およびその教育・生活・環境・デザイン・コミュニケーション・社会基盤等への応用については、わが国ではほとんど国の科学技術・学術政策として顧みられたことがない。
○ わが国では、脳科学と教育の関係が論じられるようになってはきたが、脳科学の観点からのみならず、行動科学、情報科学を基礎におく認知科学の貢献は、特に米国、欧州ではきわめて顕著なものがある。
○ 中国・アジア諸国は、まだ国民生活の質の向上に目が及んでいない面があるが、早晩認知科学の研究強化が進むものと推測される。
○ わが国ではいくつかの大学等の研究グループが認知科学とその応用の研究を行っており、国際競争力は十分にあると考えられるが、国の施策による総合的な研究推進が重要である。
● 伝統的な研究分野の推進ももちろん重要であるが、同時に、わが国の将来に基礎・応用の両面にわたって大きな役割を担うと考えられる、これまでの人文・社会系、理工系、生物系の枠組みを超える新しい研究分野の立ち上げが不可欠である。認知科学はその典型例と考えられるが、他の例として、情報科学と他分野(例えば環境科学、ロボット工学、生命科学等々の連携・融合分野を立ち上げることが重要と考えられる。
ナノ・マイクロ科学 表面科学※ ○ ナノテクノロジー・ナノサイエンスの分野では日本は世界をリードしており、今後ともこの強みをさらに伸ばすべき。 ● ナノテクノロジーとバイオを融合したナノバイオの研究領域はさらに伸ばすべき。
● 自己組織化現象を利用したプロセスの開発は今後その重要さが増す。
● 人間に直接関係するヒューマンインターフェイスデバイス・システムの研究は重要。

 

お問合せ先

研究振興局振興企画課学術企画室

(研究振興局振興企画課学術企画室)