資源調査分科会(第50回) 議事録

1.日時

令和7年9月11日(木曜日)14時00分~16時00分

2.場所

オンライン形式

3.議題

  1. 分科会長の選任及び分科会長代理の指名について (非公開)
  2. 運営規則の確認等について(非公開)
  3. 食品成分委員会の設置について (非公開)
  4. 第13期資源調査分科会の検討課題について
  5. その他

4.出席者

委員

上田分科会長、明和分科会長代理、佐々木臨時委員、竹林臨時委員、立木臨時委員

文部科学省

西條局長、井上総括官、高橋資源室長、松下室長補佐

5.議事録

 
【髙橋資源室長】  非公開議事が終わりましたので、以降は会議を公開にて行います。傍聴にお越しいただいた皆様、大変お待たせいたしました。これより、第50回科学技術・学術審議会資源調査分科会を公開にて行います。
 先ほどの議事におきまして、上田委員が分科会長に選出されましたので、引き続き進行をお願いいたします。
【上田分科会長】  分科会長の上田です。引き続き、議事を進行いたします。
 まず初めに、西條科学技術・学術政策局長に御挨拶いただきます。お願いいたします。
【西條局長】  文部科学省科学技術・学術政策局長の西條でございます。第13期の科学技術・学術審議会資源調査会分科会の開催に当たりまして、一言御挨拶申し上げます。
 まず、皆様方におかれましては、御多忙中にもかかわらず、委員をお引き受けいただきまして、誠にありがとうございます。
 この資源調査分科会でございますけれども、今から80年近く前の昭和22年、1947年に資源委員会として発足いたしまして、平成13年、2001年に省庁再編を行いましたが、その省庁再編において科学技術・学術審議会資源調査分科会に改組されまして、現在に至っているというものでございます。この間、時代の要請にかなった資源の総合的利用に関する重要事項の一つとして日本食品標準成分表を位置づけまして、調査審議を行ってきたところでございます。
 日本食品標準成分表は、我が国で幅広く提供されている食品の成分を示す基礎データとして、学校、病院などの給食での栄養管理や、教育分野、研究分野、医療分野での栄養指導等において利用されておりまして、国民の生涯にわたる食生活に深く関わっているものでございます。
 また、日頃手にする食品の栄養表示にも活用されるなど、食品の標準的な成分値を示す日本食品標準成分表の果たす役割は非常に大きく、文部科学省が公開している食品成分データベース、こちらは年間約3,000万件のアクセスがありまして、国民から高い関心をいただいているところでございます。
 第13期におきましても、社会のニーズにより一層適切に対応するために、成分表の充実、利活用を含めた在り方等のこれまでの議論を踏まえつつ、引き続き成分表の充実に向けた検討に御尽力いただきたいと考えております。
 本日、分科会の下に、食品成分委員会も設置されました。今期を通じて委員各位の皆様方からは忌憚のない御意見や御提言を賜りますようお願い申し上げ、簡単ではございますが、私の挨拶とさせていただきます。
 よろしくお願いいたします。
【上田分科会長】  ありがとうございました。
 それでは、引き続いて議事(4)第13期の検討課題について、事務局から説明をお願いいたします。
【髙橋資源室長】  それでは、資料8を御覧いただきます。こちらが第13期資源調査分科会の検討課題(案)でございます。
 冒頭の部分には、科学技術・イノベーション基本計画で価値創造の源泉となる「知」の創造が求められていること、これらを受けて、本分科会では資源の総合的利用に関する重要事項として、食品成分表を引き続き位置づけていくということを御説明しながら、具体的な主な検討事項について以下を掲げさせていただいております。
 1の主な検討事項の中で、3つの具体的な項目を挙げております。まず、(1)の収載内容の更新・充実につきましては、これまでの取組によりまして食品数では約2,500、成分項目として約150というような形になっております成分表でございますけれども、データが古いもの、あるいはまだまだ成分項目が空欄になっているものがあることを踏まえて、今後の方針といたしまして食品成分の再分析を重点的に実施するということを掲げておりますので、こうした修正内容の更新・充実を進めること。その際には、国民健康・栄養調査などを参考にしながら、優先度をきちんとつけて取り組むこと。また、先ほど再分析を重点的にと掲げておりますが、例えば新規収載が求められる食品については、引き続き更新・充実の対象とするというようなことを規定したいと考えております。
 (2)のデータ利活用のところでございます。こちらにつきましては、多様な利用者のニーズを踏まえながら、従来進めてまいりました食品成分データの生成から公開までのシステム化を着実に進めるということ。あと、多様な利用に対する利用推進方策も検討の対象としたいというふうに考えておるところでございます。また、引き続き英語版の作成・提供などについても検討を進めたいということでございます。
 (3)は、国内外の動向調査でございます。成分表につきましては、栄養成分表示などにも利用される中で様々な民間の取組も進んでいる、あるいは関連施策なども進められているということでございますので、食品データの外部からの受入れですとか、そういったものの検討。それと、海外で公表されている分析データ、これらの利活用についても把握しながら今後の在り方の検討をしていくというようなことを項目として掲げております。
 また、今後の予定につきましては、本分科会からこれらの整理すべき事項を食品成分委員会に示した上で、委員会の具体的議論を経て、括弧の中にスケジュールを出しておりますけれども、今のところ2025年12月以降ということを想定しておりますが、次回の分科会で結果の報告を受けるということを第13期資源調査分科会の検討課題として決定していただきたいと考えているところでございます。
 1点、補足させてください。こちらは、第12期の検討課題をベースに、第12期での取組内容、例えば今後、再分析を中心に分析を進めるといった方向性を今回、参考資料としておつけしているものがございます。これは、今回は説明を割愛させていただきますけれども、そういった取組内容の動きを踏まえながら、できるだけ簡潔に規定をしたということでございます。
 事務局からの説明は以上でございます。
【上田分科会長】  御説明、ありがとうございました。
 それでは、事務局から説明のあった第13期の検討事項について、御意見はございますか。挙手をお願いいたします。
 それでは、佐々木委員、よろしくお願いいたします。
【佐々木臨時委員】  農研機構の佐々木です。
 システム化について1点お伺いしたいのですけれども、前期の第12期からスタートしておりますシステム化につきまして、具体的にどの程度の見通しといいますか、実現可能な時期というのは見通しが立っているのでしょうか。その点について、少しお伺いしたいと思います。よろしくお願いいたします。
【上田分科会長】  令和5年度から開始しているところですが、進捗状況と今後の見込み、そして次期のデータベースの調査の状況についても御説明いただければと思います。
 事務局、よろしくお願いいたします。
【髙橋資源室長】  事務局でございます。
 先ほど御質問をいただきましたシステム化の進捗状況でございます。上田分科会長からも御紹介がありましたとおり、食品成分表のデータを作成するための作業をシステム化する取組につきましては、委託調査によりまして、令和5年度から7年度の予定で、現在はそれぞれの作業工程のシステム化の作業を進めているところでございます。今年度中に、それぞれの作業工程のシステム化のいわゆるベースのシステムというものがそれぞれのパーツで完成する予定になっております。
 また、現在概算要求中の令和8年度予算におきまして、これを本格稼働する環境に合わせて正式版として構築する経費及び構築後である令和8年度中にクラウドサーバー上で運営する経費につきまして、概算要求に盛り込んでいるところでございます。
 つきましては、現在の予定が順調に進みましたら、来年度である令和8年度の前半の早い時期にクラウドサーバー上にこの新しいシステムが出来上がり、そして関係の委員の先生方、分析機関等々の担当者も本格的にお使いいただける状態になることを想定しています。
 事務局からの進捗状況及びスケジュール感の説明は以上でございます。
【上田分科会長】  御回答、ありがとうございました。
 ほかに御意見等はございますか。ございましたら、挙手をお願いいたします。
 それでは、竹林委員、お願いいたします。
【竹林臨時委員】  医薬基盤・健康・栄養研究所の竹林でございます。
 (3)の国内外の動向調査について、1点確認させていただきたいです。前期の検討事項では、国際的な成分表の集まりであるINFOODSとの連携とかも明記されていたと思うのですが、今回は書かれていませんけれども、引き続きそういうFAOとかINFOODSとかとの連携は続けていくという理解でよろしいでしょうか。
【上田分科会長】  FAOとの連携は確かに検討されていたと思いますが、事務局より御回答をお願いいたします。
【髙橋資源室長】  事務局の髙橋でございます。
 先ほど竹林委員から御質問がありましたとおり、第12期の検討課題の(3)の部分には、最後になお書きとしてFAOとの連携というような文章も入っていたところでございます。ここにつきましては、先ほどの説明のところでも申し上げましたが、全体をシンプルに整理をしていく中で、なお書きという形では削除している案になっております。一方で、INFOODSをはじめFAO等の国際機関に対して、食品成分表に関する様々な連絡あるいは窓口の機能というものは、私ども資源室が引き続き担当するというところで変更はございません。
 INFOODSの国際会議につきましては、コロナの影響もあって開催間隔が空くというような状況でもございましたし、また、私どもが我が国から直近で何かすぐに公表あるいは発表するような事項を検討しているという状況ではございませんが、これらの国際機関において、検討の動きあるいは我が国の取組の必要な発信というものは、資源調査分科会あるいは食品成分委員会の各委員の先生方とも相談をしながら引き続き進めていくという考え方、姿勢に変更はございません。
 我々は、日本の食品成分表は様々な成分の分析法の見直し等々を行う際にも、こうしたFAO、INFOODSをはじめとする国際的な潮流を踏まえて、これまでも見直しをしてきたところでございます。これらの分析方法等々につきましても、国際的な動きを注視しながら先生方に御議論をいただいて、必要な見直しを今後また進めていくということでもございます。
 つまり、ここのなお書きは削除という形になっておりますけれども、基本的なスタンスは全く変更がございませんので、今後ともこうした海外との連携、あるいは海外の情報収集、我々からの発信について努めていくということでございます。
 事務局からの説明は以上でございます。
【上田分科会長】  ありがとうございました。
 ほかに御意見、御質問等はございますか。
 なければ、私からも1点質問させていただきます。同じく(2)ですが、食品成分データの最後の記述です。精度・信頼性の向上に関して、第12期では国内外の食品成分データとの比較検証の観点があったと思いますが、第13期の方針を御説明してください。
【髙橋資源室長】  事務局でございます。
 第12期では委託調査などを活用していまして、海外のそうした取組状況を分析したところでございます。また、第13期では、現在、これまで分析をしているデータの次の公表に向けた様々な収載値の検討、あるいは成分表の記載内容の修正、更新の作業を進めているところでございます。そうした作業の中で、これまでの我々が集めた知見を参考にしながら、委託調査事業で記述の平仄を取る、あるいはより適切な記述にするというような作業も進める予定にしているところでございます。
 事務局からは以上でございます。
【上田分科会長】  御説明、ありがとうございました。承知いたしました。
 ほかに御意見、御質問等はございますか。よろしいですか。
 挙手がございませんので、質問は以上にしたいと思います。
 それでは、本日の議論を踏まえて、第13期の検討を進めていくこととしたいと思います。
 今後の予定としては、どうなりますか。
【髙橋資源室長】  事務局でございます。
 今後の予定といたしましては、本日、分科会で設置をいただきました食品成分委員会において、本日の議論を踏まえた調査、検討を進めてまいります。
 また、次期改訂方針、在り方の検討を行うとともに、この日本食品標準成分表の更新・充実に関しまして、特に2025年中というものを目途として、先ほども少し御紹介いたしましたが、これまでに分析等で得ているデータをベースとした次の公表案を取りまとめまして、本分科会で御審議いただくということを予定しておるところでございます。
 以上でございます。
【上田分科会長】  ありがとうございます。
 それでは、本日御議論いただきました第13期資源調査分科会の検討課題を食品成分委員会に示し、その結果の報告を待ちたいと思います。引き続き、よろしくお願いします。
 それでは、本日の予定議事は以上ですが、その他に何かございますか。ございましたら、挙手をお願いします。よろしいですか。
 ないようでしたら、本日の議論はこれまでといたします。
 それでは、これで閉会いたします。
 
―― 了 ――
 

(科学技術・学術政策局政策課資源室)