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資源調査分科会(第44回) 議事録

1.日時

令和元年12月3日(火曜日)13時30分~14時30分

2.場所

文部科学省15階科学技術・学術政策局会議室1

3.議題

  1. 令和元年度検討結果について
  2. 令和2年度食品分析について

4.出席者

委員

宮浦分科会長、小長谷分科会長代理、白波瀬委員
石見臨時委員、安井臨時委員、渡邊臨時委員

文部科学省

菱山局長、松本資源室長、松本室長補佐

5.議事録

【宮浦分科会長】 それでは、ただいまから第44回科学技術・学術審議会資源調査分科会を開催させていただきます。
委員の皆様には、御多忙にもかかわらず御出席を賜りまして、まことにありがとうございます。
本日は、平成30年度におけます分析食品等の成分値を取りまとめた、2019年における日本食品標準成分表2015年版(七訂)のデータ更新(案)等について御報告を頂くこととしております。
今回の公表に御尽力いただきました食品成分委員会の委員の先生方に深謝申し上げる次第でございます。ありがとうございます。
それでは、本日の委員の出席状況等につきまして、事務局から御説明お願いいたします。
【松本資源室長】 資源調査分科会事務局を担当しております、資源室長の松本と申します。よろしくお願いいたします。
本日は、6名の委員全員の御出席を頂いております。
なお、白波瀬委員が所用のため、途中退席を御予定されております。
それから、当省から、菱山科学技術・学術政策局長が出席しております。
【菱山科政局長】 よろしくお願いいたします。
【宮浦分科会長】 ありがとうございます。
ここで菱山局長から御挨拶を頂戴できればと思います。よろしくお願いします。
【菱山科政局長】 どうもありがとうございます。文部科学省科学技術・学術政策局長の菱山でございます。第44回科学技術・学術審議会資源調査分科会の開催に当たりまして、御挨拶をさせていただきたいと思います。
委員の皆様方には、御多忙のところにもかかわらず御出席を頂きまして、どうもありがとうございます。本日、この資源調査分科会におきましては、2019年における日本食品標準成分表2015年版(七訂)のデータ更新(案)を御審議いただく運びとなってございます。本日御出席の安井先生、渡邊先生をはじめ、食品成分委員会各委員におかれましては、膨大な各種データの検討から、この原稿の作成に至るまで、細部にわたり丁寧な御対応を頂きました。関係された委員の皆様のこれまでの御尽力に感謝申し上げます。
その成果が、今日、私はまだ日経しか見ていませんが、報道されておりまして、本日の委員会の記事だと今朝思った次第でございます。社会面に出ておりまして、国民の注目もされているものだなというふうに強く感じた次第でございます。
この日本食品標準成分表におきましては、過去の3年間、新たに分析した食品などについて、追補の形で公表を行ってきたわけでございますけれども、今年度につきましては、来年、2020年中に成分表の全面改訂を予定していることなどを考慮いたしまして、追補の編集にかえまして、ホームページ上で新たな収載食品の成分値などを公開して、利用者に最新の情報源として活用していただく方向と聞いております。紙媒体よりも電子媒体とかICT、あるいはインターネットを使う方がなかなか便利かなというふうにも思っておりますので、国民の皆さんの利便性も向上するのではないかなと思っております。
本日は、先週、11月26日に開催されました食品成分委員会の場で御議論いただきました今年度の公表案について御審議いただくということになっております。どうか成分表のさらなる充実に向けまして、忌憚のない御意見を賜り、実りある成果となるよう、よろしくお願いしたいと思います。
また、こういった、正に食品成分表自体、栄養学とかそういった分野にも非常に重要な分野と思っておりまして、最近、資源室とは別の課でやっているシンポジウムに出ますと、ヘルスケアといった研究が非常に重要になっていて、運動にしろ、食事にしろ、身体の代謝も重要な研究テーマとなっていますし、そういった意味では食品成分表は、栄養学をはじめとした研究を支える非常に重要な基盤だと思っておりますので、よろしくお願いいたします。
【宮浦分科会長】 ありがとうございました。
それでは、議事に入りたいと思います。まず、事務局から配付資料の確認をお願いいたします。
【松本資源室長】 お手元に、恐縮ですが、きょうは紙媒体で資料の配付をさせていただいております。傍聴者の皆様方にも同じコピーをお持ちいただいているということでございます。
配付資料は、資料1の枝番が1、2、3とございます。これが今、菱山の方から御案内のありました今年の成分表のデータの公開に関する資料でございます。概要、データ更新(案)、それから実際の成分値と、その三つの構成になっております。
それから、資料2-1、2-2が2020年度の作業計画(案)、令和2年度分析食品候補(案)ということで、来年度、どんな食品を分析していこうかという作業計画、それから、来年度の改訂に向けた作業というものをどういうふうに進めていくかということについての資料でございます。
それから、参考資料を四つ付けてございます。参考資料1、2、3でございますが、これは八訂に向けた主要論点ということで、先週の食品成分委員会の中で、こういった方向性で検討を深めていこうということで、一定のコンセンサスを得た資料ということになっております。
それから、参考資料4は、どちらかというと私ども事務局のToDoリストという形で、時々の課題をアップデートしながら整理している資料でございます。
参考資料4につきましては、直接の説明ということではなくて、本当の参考資料としてお使いください。
以上でございます。
【宮浦分科会長】 ありがとうございます。
それでは、議題に入らせていただきます。2019年における日本食品標準成分表2015年版(七訂)のデータ更新(案)についてでございます。
まず、食品成分委員会主査の安井臨時委員から御報告をお願いいたします。
【安井臨時委員】 安井でございます。このたびの2019年における日本食品標準成分表2015年版(七訂)のデータ更新(案)について御報告いたします。資料は1-1、1-2、1-3になります。
既に御案内のとおり、日本食品標準成分表は、食品標準成分に関する唯一の公的データであります。学校や病院などの給食、調理現場での栄養管理はもとより、教育、研究、行政分野での基礎資料として幅広く活用されております。本年も5月の食品成分委員会を皮切りに、食品分野ごとに作業部会で検討を進めてまいりまして、先の11月26日の食品成分委員会において、別添案のとおり取りまとめましたので御報告いたします。
2019年における日本食品標準成分表2015年版(七訂)のデータ更新の内容ですが、食品成分委員会において、現代型食生活の状況や食に関する社会ニーズなどを考慮しながら、精白米の軟めしや菌床しいたけの天ぷら等の新たな調理形態の追加、赤米、黒米、アメリカほどいも等、新規食品の追加、減塩梅干しの塩分の再分析を実施するとともに、我が国の食文化の多様性を記録する観点から、地域性の高い食品及び伝統食品、アイヌ民族の伝統食を含みますけれども、こういうものを追加しております。
合計105食品の分析等を行い、成分表の充実を図ったものでございます。これまでの七訂、それから、七訂追補の数値と同様、正規の成分値として取り扱うとともに、なお、これらの詳細につきましては、事務局より説明いたしますけれども、今年度の、例年と異なる点について御説明申し上げます。
先ほど局長さんの方からお話がありましたように、七訂以降、利用者の利便を図るために、毎年、追補の形で公表を行ってきましたけれども、本年度の検討結果については、来年、2020年中に成分表の全面改訂を予定していることから、追補という形ではなくて、ホームページ上で検討を終了した新たな収載食品や、既存の収載食品の分析値の更新に係る成分値等については、お話ししましたように、2019年における七訂データの更新として公開することにしておりまして、利用者に最新の情報を活用していただくこととしております。
なお、今回公表する成分値につきましても、次の改訂版、仮称になりますけれども、2020年版(八訂)にも反映させていくこととしております。
以上です。
【宮浦分科会長】 ありがとうございました。
それでは、2019年における日本食品標準成分表2015年版(七訂)のデータ更新(案)の内容につきまして、事務局から御説明をお願いいたします。
【松本資源室長】 そういたしましたら、今の安井主査の御報告の補足といった形で、資料に沿って御説明をさせていただきます。
先ほども申し上げたとおり、公表資料の本体は資料1-2、それから1-3でございます。ただ、資料1-2だけでも30ページほどの紙幅になりますので、資料1-1の概要に沿って御説明させていただければと思っております。
まず、今年度の公表の趣旨でございますが、先ほど安井主査の方から御説明がありましたとおり、例年、七訂以降、追補という形で報告書の編さん、公表を行ってきたということでございますが、今年度につきましては、来年度に全面改訂を予定しているということから、データ更新という形で、若干簡素な形での公表をさせていただくということでございます。
ただ、簡素なといっても、データの質、それから内容につきましては、従来の追補と同じでございます。若干の表中の記号の説明でありますとか、成分の詳細な定義といったものについては、七訂に準ずるという形で割愛をさせていただいておりますが、公表内容としては、ここの1ポツに書いてあるような内容のデータを公開させていただくことと考えております。
まず、公表内容の中核は、成分表本体でございます。成分表につきましては、一般成分、無機質、ビタミン等から成ります本表でございます。これとともに、従来の追補と同様、アミノ酸組成の成分表、それから、脂肪酸組成の成分表、炭水化物組成の成分表ということで、4種類の成分表を公表させていただくことと考えております。
先ほど申し上げたとおり、成分表の本体につきましては資料1-3にフルセットを今、掲げさせていただいております。
それから、成分表にまつわりまして、説明といたしまして、今回、データ更新として報告をする意図、考え方でございます。先ほどの七訂に全体の成分定義等は準ずるという中で、簡素な形で公表させていただくといったような趣旨もここの中に書かせていただいているということでございます。
それから、食品の調理条件、調理した食品の成分値の算出方法といったことで、七訂以降、調理後、より摂食状態に近い食品の成分値の収載に意を用いてきているわけですが、今回も105食品の中で19セットほどの調理前後の食品の分析を行っております。そういった中核をなす調理後食品の計算の方法等については、あえて説明を載せさせていただいているということでございます。
それから、3点目といたしまして、収載食品に係る留意点、105食品のそれぞれのプロファイル、特徴でありますとか、あるいはその成分値をとる際に、成分委員会として留意した事項等について記載をさせていただいておるということでございます。
それから、成分表そのものではないんですが、関係指標といたしまして、表1から表6といったような関連する情報を表の形式で整理して公表物の中に入れ込ませていただいているということでございます。
次に、1枚めくっていただきますと、別添といたしまして、データ更新2019年の収載食品の概要というものを付けさせていただいております。本日お認めいただきました後、省のホームページに報告の本体を載せていくわけですが、今回公表した105食品、どういうもののグルーピングで出てきているのかというものについて、ざっくりとまとめさせていただいております。
先ほど言いましたように、105の中に19セットの調理前後の食品の分析が入っているということで、調理した食品の追加というものが本数的には多いのであろうということで、この中には食パンでありますとかブロッコリー、それから、まぐろの水煮、ソテー、それから、ロースハム、ウインナーソーセージ、それから、鶏卵についても調理後の食品を追加させていただいているというような状況がございます。
それから、2点目といたしまして、これは継続的なテーマでございますが、新たに食卓に上るようになってきた食品については、成分表の方でしっかり補足させていただくということで、白米ではない赤米、黒米といったようなものの成分値、それから、アメリカほどいも、通常、アピオスという名前で流通されているようですが、こういったものの成分値、それから、コリアンダー、シャンツァイといった形で流通しているものの成分値といったもの。それから、加工食品でいきますと、野菜ミックスジュースということで、最近、いわゆる濃縮果汁の還元ではなくて、小容量の容器の中で1日分の野菜等が摂取できるといったような、若干濃いタイプの野菜ジュースが流通しておりますので、こういったものの成分値をとらせていただいている。それから、厚生労働省の方からお認めいただいて流通が開始されている乳児用液体ミルク、これについても上市品の中間値を載せさせていただいているということでございます。
それから、3点目でございます。これは冒頭の局長の御挨拶の中でも触れさせていただきましたが、今回、新たな基軸といたしまして、地域性の高い食品、伝統食品について、平成29年ぐらいから事前の調査、要望聴取等を行ってきたものの分析が仕上がりましたので、これの収載をさせていただいているということでございます。
米印に書いてあるとおり、ここに掲げられているものにつきましては、食品成分委員会の中で食品をリストアップし、優先順位を付けていくという通常の操作とは別に、外部からの収載要望の調査、これは具体的には都道府県からということになりますが、あともう一つはアイヌ民族食品、伝統食というものを取り上げる際には、この専門の団体の方から情報提供いただきまして、そういったものの中から、成分表の中で日本の伝統的な食文化、あるいは栄養成分の特殊性といったような観点から成分表に収載していくべきと考えられたものについて載せているということでございます。
ここに書いてあるものにつきましては、例えば、油ふとかかやきせんべい、いぶりがっこ、すいぜんじな、はなっこりー、これにつきましては、都道府県からの要望を踏まえた収載という形になります。それ以外のおおうばゆりでん粉とかやぶまめ、たらのあぶら、なぎなたこうじゅといったようなものはアイヌの団体の方からの御推薦を受けて収載に至った食品ということでございます。
栄養成分的な多様性といった意味からいたしますと、例えばおおうばゆりでん粉といった、通常、我々、ばれいしょのでん粉等を使用しているわけですが、こういった少し変わった種類のでん粉について栄養成分を量ってみると。これは留意事項の方にも少し書かせていただいておりますが、食物繊維の分析上の挙動が通常のものと違った傾向が出てきているといったような特徴がありました、また、たらのあぶらといった魚介類の脂、魚脂といったもの、これまで実は成分表の中では、動物脂として(豚の)ラード、牛脂といったものを載せておったのですが、新たに魚の脂という形が収載されたということでございます。
それから、4点目が、生産・流通実態に合わせ再分析・細分化した食品ということでございまして、例えば食パンについては耳を除いたもの、いわゆるサンドイッチ用に調製したものを載せているとか、あと、梅干しということで、従来、食塩相当量が20%を超える塩蔵の梅干しが収載されておったんですが、近年の流通実態を踏まえて再分析をさせていただきました。そういった結果で、最近の食塩相当量がどれぐらいになっているかという新しい数字が得られておりますので、改めて収載をさせていただいているということでございます。
それから、まぐろにつきましても、従来、天然と養殖を分けておりませんでしたが、近年、畜養も含みますが、こういった養殖による商材が出回っておりますので、そういったものを掲載させていただいているということでございます。
そういった結果、2ページに戻っていただきまして、今回、105食品、そのうち81食品が新規収載という形になりまして、日本食品標準成分表といたしましては、全体で2,375の食品をカバーしていくという格好になります。2ページ目の表の一番下の行の数字が最新の全収載数になるということでございます。
私の方からは以上でございます。
【宮浦分科会長】 ありがとうございました。
2019年における日本食品標準成分表2015年版(七訂)のデータ更新(案)について、安井主査から今年度の公表に係る経緯と結果の御報告を頂きまして、また、松本室長から、同案の内容のポイントなどについて御説明を頂きました。
それでは、続きまして、渡邊臨時委員から補足の御説明をお願いできますでしょうか。
【渡邊臨時委員】 渡邊でございます。今、丁寧に説明していただいたんですが、例えば事細かに見ると、一般の方も興味深いところがたくさんあるんじゃないかと思います。サンドイッチ用の食パンを分析しました。食パンそのものも分析し直したんですけど、そうすると、もともとの食パンからサンドイッチ用の部分を引くと耳の成分値が出ます。ですから、食パンの耳というのも今回収載されています。耳は別に廃棄部ではないので、耳だけをシナモントーストとか、いろいろなさる方もいるので、そういった数値が出ています。
資料1-3をごらんいただくと、上から三つ目がサンドイッチ用の食パンの耳を除いた部分、その次が耳になっております。耳の方が水分が少ないので、エネルギー量が、同じグラムだったら、当然なんですけど、多いとか、それから、次のページをめくっていただくと、備考欄に耳とパンの割合が書いてありまして、耳が45で耳以外が55と、意外と耳が多いんだななんていうことも分かるんです。ですから、サンドイッチは耳がない方が耳付きよりもエネルギーが少ないということが栄養計算の結果、分かるようになったとか、それから、たらのところで、桜でんぶが今回載りました。今までのでんぶはおしょうゆが入っているでんぶだったので、食塩相当量が4.1グラムです。今回、食塩相当量が2.4になったので、今まで栄養計算は、ピンクのでんぶも、おしょうゆが入っている茶色のでんぶで計算せざるを得なかったんですが、それが解消されるというところがございます。
それから、今、いろいろな調理方法が充実したというところでごらんいただくのであれば、資料1-2の13ページをごらんいただくと、様々なまぐろの調理法があります。一つのお魚をこれだけ充実して丁寧にするというのは、なかなかこれまで全てで行ってきたわけではないので、基本的なお魚でこういうデータが出てくると、調理の損失というのもある程度分かるんじゃないかということと、12ページを見ていただくと、カットわかめのところで、カットわかめそのものと、水煮と、水煮の汁というのを収載しています。汁というのは、例えばカットわかめをみそ汁にいれ、そのまま汁ごと飲む場合があります。そうすると、水煮の場合は、水煮したものだけざるに取って、今まで汁は捨てていたんですけど、じゃ、実際に、汁に残っている成分はどうなのかという疑問もあったので、今回は、それを収載しています。
というような、例えば今後、カレーのような、じゃがいもをゆでたら、そのまま汁ごと食べている場合、その栄養計算については、これまでのゆでを使うのではなくてというようなことも考えられるので、今回、ゆで汁も試しに分析して収載したものでございます。
そのほか、一般の方にも、いろいろ見ていただけると、こういうものが新たに載ったんだなとか、これはすぐ活用できるんじゃないかなという食品があるように思います。
以上です。
【宮浦分科会長】 ありがとうございました。今回の特色などについて御説明を頂ききました。
それでは、2019年における日本食品標準成分表2015年版(七訂)のデータ更新(案)でございますけれども、ここで御意見、御質問等ございましたら頂戴したいと思います。
【小長谷分科会長代理】 御苦労さまでした。また、御説明ありがとうございました。
今御説明いただいたのとちょっと関係するんですけれども、教えていただきたく思いました。資料1-3の方で、食パンの耳のところは、全部数値が括弧に入れられています。例えば1176番とか1185番とか、この括弧はどういう意味ですか。
【渡邊臨時委員】 計算で求めたという、今言いましたように引き算で求めたり、あるいは水稲めし軟飯の場合は、御飯を分析しておいて、軟飯は水分が多いので、その水分を増やして、御飯のデータを基に計算しているとか、そういう推察した値です。
【小長谷分科会長代理】 それはどっかに書いてありましたか。冒頭か何かにあるのかしら。
【渡邊臨時委員】 成分表本体には……。
【松本資源室長】 そうですね、七訂の表記の仕方を踏襲しております。実は今回の報告の中でそこの部分については従来の方法を踏襲しているので、細かい説明は省略しますという形になっておりますので。
【小長谷分科会長代理】 ここには書いていないわけですね。
【松本資源室長】 はい。すいません。
【小長谷分科会長代理】 使う方が分かるならいいんですけど、ちょっとあってもいいかもしれないし。このデータ更新の文書の中にはない?
【松本資源室長】 はい。それから、食品別の説明を載せておりますということがございます。例えば、今の食パンの説明は、資料1-2の4ページでございます。ここの、「計算により決定した」という文章がございます。こういった個別の説明はさせていただいているということでございます。
【小長谷分科会長代理】 そうですね。だから、使う人が分かればいいんですけど、計算により決定したということが分かればいいかなと思います。
【松本資源室長】 そうですね。そこの記載については少し工夫をさせていただきます。
【小長谷分科会長代理】 「計算により」は2か所あるということですよね。
【松本資源室長】 はい。
【小長谷分科会長代理】 ありがとうございました。
【宮浦分科会長】 使いなれた方は分かるとは思うんですけれども、どこかに書いてあると有り難いという御意見かと思います。
【安井臨時委員】 資料1-2の1ページ目の下から二つ目の段落の最後に、「食品の命名や配列の規則、成分名の定義等、食品や成分値を規定する諸条件に係る詳細な説明は割愛している」、成分表2015年に準じているのを前提として書いてありますので、ここを読んでいただければ分かるかなと思うんですけれども、不十分でしたら。
【小長谷分科会長代理】 この1行の中に、非常に役所的な表現の中に、括弧はそういう意味ですよということを読めというのは、利便性という観点では全然ないので。
【松本資源室長】 分かりました。表の注釈等が分かりやすいかと思いますが。
【小長谷分科会長代理】 そうですね。例えば表のところへ1行あっても、注としてアスタリスク3個目でもいいわけですし。
【松本資源室長】 はい。
【宮浦分科会長】 そのあたり、2020年度版を今度、全面改訂しますので、そこでは少なくとも記載していただいて。
【松本資源室長】 はい。そのときはフルセットでの説明が。
【宮浦分科会長】 可能であれば、この追補にも追加しておいていただけると有り難いと思います。
【小長谷分科会長代理】 そうですね。本当にこの表のアスタリスク3個目でもいいわけですから、簡単なことで分かるようにしていただければということです。
【松本資源室長】 はい。じゃ、引き取らせていただきます。
【宮浦分科会長】 ありがとうございます。そのほかいかがでしょうか。
【白波瀬委員】 ありがとうございました。何か失礼なんですけど、毎回来て、とても面白いなと思って。大きいところで2点ほどあります。
1点目は、変化率で、差分で、この場合は何度かやって、平均値でとか、1回当たりどれぐらい――これは余り関係ない話なんですけど、ちょっと興味があって、どれぐらいでサンプリングされた値なのかなというのが1点です。もっと重要なところは、ここの改訂を見たときに、非常に細分化されるというか、耳を取って幾らから始まって、やっぱりそれは、傾向としては、より正確さというのが求められるのか。その先にあるものは、やっぱりちょっとでも熱エネルギーとかも低めに、公な食品会社さんはそういうことが、何か正確さというのが求められているということなのか、こういうふうにいろんな形で見られる背景というのは何かあるんでしょうか。
【渡邊臨時委員】 サンプリングのことは先生から。
【安井臨時委員】 いや、サンプリング……。
【白波瀬委員】 でも、1回やって何とかというわけじゃないんでしょう。
【松本資源室長】 調理変化につきましては、いわゆる分析試料自体は最後、コンポジットしてしまうんですが、調理の変化を見るための模擬的な調理は、大体3反復か5反復しております。いわゆる加熱条件を決めて、それを3回なり5回やったものの平均値を取っているというのが実態でございます。
【白波瀬委員】 なるほど。分かりました。
【渡邊臨時委員】 耳とパンの割合ということですよね。
【白波瀬委員】 はい。
【渡邊臨時委員】 それも、メーカーが異なる食パンを、多分5社ぐらいの食パンを買っているんだと思います。最低でも3社です。5とか7とかそのくらいまで集めておいて、それぞれ耳とパンの割合を出しています。最終的に耳とパンと耳以外を分析してという方法です。
それから、成分値の細分化というのは、国が健康づくりのために、こういうふうな食べ方をするといいよという食事摂取基準を出しています。それに見合って、実際に献立が作成できているかとか、食べている状況はどうかということを把握するためには、できるだけ食べている食品が成分表にたくさん収載されている方が、選択に困らないですよね。
【白波瀬委員】 そうですよね、計算もやらなくていいので。
【渡邊臨時委員】 そうですね。だから、特に食パンって主食としては大事な、日本人がよく食べている食べ物ですよね。耳を食べる人も食べない人も実際いるし、例えば小さい子供とか高齢者は、どうしても外側がかたいので食べない場合もあります。そうすると、今までは値がないから、食パン全体で計算せざるを得なかったけど、やっぱりパンの部分、耳以外の部分だけが欲しいというような要望があれば対応するという。
【白波瀬委員】 パンの耳ってすごい、日本人のあれで、普通はみんな、あれがパンだと思っているんですけど、面白いなと思って。
普通、国外だとあんなのは一緒でと。あんなきれいになっているのは少ないから。とか言っちゃって、ごめんなさい。ありがとうございます。
【宮浦分科会長】 そのほかいかがでしょうか。
石見先生。
【石見臨時委員】 分析をたくさんしていただいて、また御報告していただいてありがとうございます。資料1-1の3ページの別添なんですけど、調理した食品の追加ということで、この収載場所というのは、調理加工食品が18番目にあるんですけど、そこに入れるわけではないんですか。今の食パンなんかは穀類のところに入れてあるみたいなんですが、収載場所というのは。
【渡邊臨時委員】 素材を使った単純な調理は、各食品群に。複数の素材を使った複雑な調理は、今はそう菜のみですけれども、そうしたものは今は分析していません。今は基本的に分析している調理食品は、単純な調理として、天ぷらも各食品群そこに入れているという形です。
【石見臨時委員】 分かりました。
【宮浦分科会長】 ほかいかがでしょうか。
私から1点、地域性の高い食品、伝統食品ということで、アイヌ民族の伝統食等を含めていただいたのは非常に特色があるかと思うんですけれども、恐らく都道府県に対する収載要望の調査ということに関係するかもしれないんですが、各都道府県でそこの地域独自に古くから食されている伝統食のようなものがございます。それを収載するかどうかというのは、都道府県や団体からの御希望ベースに動くんでしょうか。そのあたり。
【渡邊臨時委員】 今回の成分表では要望を取って。
【松本資源室長】 今回は、あえて要望を取らせていただいたということです。
【渡邊臨時委員】 要望を取られたということですか。
【松本資源室長】 はい。通常ですと、食品成分委員会の中でいろんな食材をリストアップし、優先順位を付けて。その中には、おのずから、例えば沖縄のソーキそばですとか、静岡の黒はんぺんでありますとか、あと鉄を添加剤として入れた赤こんにゃくでありますとか、そういうものは従来から入っておりました。
今回はあえて、更に都道府県の方で、我々が気づいていないかもしれないようなもので、何かあえて載せるべきものがあるかというような形で聞き取りをさせていただいて、それを通常の作業ベースのリストの中に入れさせていただいて、それで優先順位が付いたものについて、今回結果が出ているということでございます。
【宮浦分科会長】 分かりました。そうしますと、要望は聞いているということで、そういう要望を聞く公平性というのは担保されているという。
【松本資源室長】 はい。このときは一斉に全部の都道府県に聞いておりますので。今回、1回載せてみて、我々の情報収集が足りないという認識が出てきた場合には、またこういった取組も考えてみたいと思います。
【宮浦分科会長】 分かりました。ありがとうございます。
【白波瀬委員】 やっぱりこれ、積極的に取り入れてもらった方が個人的にはいいかなというか、これはあえてとすごく強調されていたんですけれども、うまくコスパも考えられて要望を上げられるとすごくいいなと思ったんです。全て標準的なものだけではなくて、あった方がいいかなと。そこは大変だと思うんですけど。
【小長谷分科会長代理】 そうすると今回は、例えば要望が幾つのうちの、結果的には何%使ったことになるのでしょうか。全部は取り上げていないですよね。
【松本資源室長】 そうですね。これ以外にもまだ、待機リストに残っているものもございます。
【小長谷分科会長代理】 半分ぐらいを取り上げて?
【松本資源室長】 ごく一部になるんですかね。ただ、ちょっと聞き方が悪かったのか、料理みたいなものも上がってきてしまっていて、そういうものはさすがに正面から取り組みづらいなと。例えばここでいうと、かやきせんべいというのは、せんべい汁に入れる南部せんべいなんですけど、これのほかに、ある県から、せんべい汁自体を調べてくれという要望もございました。ただ、それはちょっとお鍋になってしまいますので、さすがにちょっと標準値は取り難いなということで。
【白波瀬委員】 というか、小長谷先生とちょっと似ているんですけど、聞き方を工夫されるとか、今回はこういう形で上がってきたので、次回聞くときは、そういうのが上がってこないようにするとか、前もって、全ては受け入れられないので、最終的な決定はどういうところでというのをとにかく明確にするとか、そういう何か仕組みを透明化されれば。下から上がってくるのをやるというのは大変だと思うんですが。
【小長谷分科会長代理】 つまり、何を心配しているかというと、上がらなかったところが悔しいということにならないようにということですね。
【松本資源室長】 2回目のチャンスがあるかと思います。
【宮浦分科会長】 これからもそういう要望は聞いていただけるということでいいんですかね。
【松本資源室長】 そうですね。当然、私どもの財源も限りがありますので、その中で優先順位を付けて調べていかなきゃいけないと。それから、標準成分表であるという性格をどこまで拡大していくかという、そこの部分があるかと思います。そことのせめぎ合いになってくるかと思います。
【宮浦分科会長】 恐らく今、委員からの御意見は、要望が公表されたときに通ったところと、うちは通らないというところが必ず発生するので、公平に聞いていただいているので問題はもちろんないわけですけれども、そのあたりが少し気になるという御意見だなと思います。
【安井臨時委員】 データをそろえて出していただければ収載いたしますので。それも皆さんにホームページの方で呼び掛けはしているんです。
【白波瀬委員】 どっちかと言えば、標準という枠をどれぐらい上に上げるか、下に下げるかという方が興味があります。
【松本資源室長】 そこは徐々に載せていく中で、使う側の方々が、そこをより重用して使っていただけるということであれば、我々としても取り組みやすくなってくるんだろう、そういうふうに思っております。
【宮浦分科会長】 そのあたり特に、学校給食等で栄養士さんが地域性の高い食材を使っていただくときに数値が取れるという意味でも非常に有り難いかなと思ったところです。
【小長谷分科会長代理】 ありがとうございます。
【宮浦分科会長】 ありがとうございました。
それでは、今回の令和元年度の検討結果の報告・公表についてでございますけれども、お手元の資料1-2、2019年における日本食品標準成分表2015年版(七訂)のデータ更新(案)及び資料1-3、令和元年度検討食品に係る成分値(案)につきまして、資源調査分科会報告として了承するということでよろしいでしょうか。
(「はい」の声あり)
【宮浦分科会長】 なお、もし若干の修正等が必要になった場合におきましては、安井主査に一任したいと考えております。よろしいでしょうか。
(「はい」の声あり)
【宮浦分科会長】 どうぞよろしくお願いいたします。
【安井臨時委員】 了解しました。
【宮浦分科会長】 ありがとうございました。
それぞれの案につきましては、こちらの案でございますけれども、資源調査分科会報告として了承させていただきました。
それでは、今後の公表予定等について事務局から御説明お願いいたします。
【松本資源室長】 私の方から御説明申し上げます。
2019年における日本食品標準成分表2015年版(七訂)のデータ更新(案)及び成分表本体につきまして御了承いただきましてありがとうございました。御承認いただきましたそれぞれにつきましては、今後、省内の所要の手続を進めた上で、現時点の見通しでは、12月中旬から下旬を目途に、文部科学省としてのホームページ上への資料公表を予定しております。正式には、省のホームページの報道発表欄、又は資源調査分科会のページを御参照いただくことになるかと思っております。
また、本日御了承いただきました報告につきましては、次回の科学技術・学術審議会総会、第63回になるかと思いますが、その場で御報告させていただくことになるかと思っております。
以上でございます。
【宮浦分科会長】 ありがとうございます。事務局は、本案にて公表に向けて事務的に諸要件等々を進めていただければと思います。
それでは、議題2に移らせていただきます。資料2について、事務局より御説明お願いいたします。
【松本資源室長】 そういたしましたら、資料2-1、2-2、それから、参考資料1、2、3を用いまして、2020年度に向けてどういった検討を進めていくかということにつきまして御説明を申し上げたいと思います。
まず、資料2-1でございます。ざっくり表題が、2020年度の作業計画(案)となっております。私どもの調査費を使うということもありまして、私どもの名前で作らせていただいております。
大きく分けて、予算を使っての調査、分析を、20年度予算をお認めいただきました範囲において執行していきたいと思っております。これはルーティンでございまして、来年の改訂よりは、将来に向けたデータの蓄積ということになってくるかと思います。予算規模からして、100食品程度の分析を予定していきたいと思っております。
今検討中のものは資料2-2に細かい情報を入れさせていただいておりますが、まだ予算の方を確定しておりませんので、これから各品目の担当の委員の先生方と、詳細にどれを優先的に調べていくかというのを詰めさせていただきたいと思っております。
基本的な考え方といたしましては、ここに6点ほど載せさせていただいているようなものを重点化して分析をかけていくということを考えております。
一つ目は、減塩化等の食品成分の変化が見られる食品、健康管理等の理由で再分析、収載値の更新が必要とされるもの。基本的に今載っているものの再分析ということでございます。
二つ目といたしましては、これはかなり少なくなってきておるんですが、国民健康栄養調査の中で、日本人の食事実態を調べている調査がございます。その中に出現する食品、食材の中で、実は厚生労働省の食事摂取基準に載っております微量5成分が、まだ未分析のものが若干残っているということでございまして、そこはしっかり穴埋め、分析をさせていただくということを考えております。
それから、既収載食品のうち、摂取量の多いもので成分値に疑義のあるものや、成分値が古く現状に合致していないもの、あるいは計算値、推計値を分析値に置き換えるという要請があるものです。
それから、4点目といたしまして、新規食品については、成分表2015年版から追補2016~18、今年度のデータ更新に未収載である食品のうち、国民が日常摂取しているものということでございます。
それから、分析法の変更が後刻生じ、成分値を変える必要があるものといったようなことで、近々、分析法を変更したものといたしまして、例えば食物繊維でありますとか脂質の抽出溶媒の変更等が技術的に起きておりますので、そういうものを載せていくと。
それから、先ほどの御議論もありました、いわゆる調理済みの食品でございますが、素材として用いられる食品の代表的な調理形態に該当するものといったようなことで、全体100食品程度の分析をまずしていきたいということでございます。
それから、2点目といたしまして、食品成分委員会での、いわゆる成分表の内容の検討ということでございます。ここに四つほど挙げさせていただいておりますが、八訂作成に向けた表頭項目の整理、新たなエネルギー換算係数の追加、食品群の整理等、これは後ほど参考資料1から3で、食品成分委員会としての検討状況を御報告させていただきたいと思っております。
それから、2019年分析結果に基づく成分値の検討・確定ということで、今年度の調査事業で分析値を得ているものについて、来年度、成分値の確定に向けた検討を進めていきたいと。これは八訂に載るというよりは、それ以降のデータという扱いになってくるかと思います。一部のものについて少し前倒しでやる可能性がありますが、基本的に再来年度以降の成分表に載ってくるというものです。
それから、先ほどとダブりますが、分析法の見直しについての技術的な検討ということ、それから、中長期的な論点の整理ということでございます。
引き続きまして、参考資料に飛ばさせていただきます。
八訂に向けた主要論点といたしまして、大きく二つございます。一つは、エネルギーの算出方法について、アップデートが図られないかという論点でございます。それからもう一つは、調理済みの食品、先ほど石見委員の方からも御言及がございましたが、いわゆる今、食品成分表に載せています素材からの調理食品のほかに、本当に高度に加工された食品、料理の形態で提供されるようなものというのが載っかっているんですが、そこの部分の整理についてどうしていくかというのを食品成分委員会の中で今、御議論を頂いているところでございます。その状況について、こちらの分科会の方に状況を報告させていただくというふうに考えております。
エネルギー値の算出については、仮に国際的に推奨されている方法でエネルギーの計算をし直したらどうなるかという試算結果を含む資料になっておりまして、具体的には、食品成分委員会が妥当と考える計算方法で、今のキロカロリーの表記を計算し直したらどうなっていくのかという数字を公表させていただいているということでございます。こういった数字を対外的に見せていくことによって、実際に、新たなエネルギー値を使う際の、使う側の状況判断、あるいは指標の判断といったようなものに関係してくるのかなと思っております。
少し長い紙になっておりますので、11ページ以降にその概要をダイジェストさせていただいております。今のエネルギーの値の計算方法が、まず11ページの冒頭に出てきます。現行は、実は一般成分として成分表の一番最初の方、左端の方から出てきますたんぱく質、脂質、炭水化物の可食部100グラム当たりのグラム数に、それぞれその食品、その成分に係るエネルギー換算係数というものがあります。それを乗じたものを合算した値が食品のエネルギー値として表記されているということでございます。
ここで言うたんぱく質、脂質、炭水化物というのは、どちらかというと古典的な分析法から導き出されるたんぱく質、脂質、炭水化物だと思っていただければと思います。
例えば、たんぱく質につきましては、窒素の量から換算係数を掛けて、ある分野では粗たんぱくという言い方をする場合もありますが、いわゆる粗々のたんぱく質の量として見積もられたものというような数字に対して係数を掛ける。脂質についても有機溶媒で抽出されたものの重さを量るというような方法で、脂肪酸そのものを量っているわけではないというようなもの。炭水化物におきましては、他の有機物ではないものとして、100グラム中に差引きで残ったものを炭水化物として計上していると。それぞれに係数が掛かっているということでございます。
11ページの下段に、今のエネルギー値の算出についてどういう問題意識を持っているかということを掲示させていただいております。
まず1点目といたしましては、今、私が申し上げました、たんぱく質、脂質、炭水化物の成分値というのが、いわゆる古典的な分析法によるものになっておりますということで、国際的には組成成分、たんぱく質でありましたらアミノ酸、脂質の構成要素である脂肪酸そのもの、それから、炭水化物の内訳になりますでん粉でありますとか、単糖類、二糖類、食物繊維といったようなものの分析値から求める方法が正しいのではないかということでございます。
それから、2点目といたしまして、私どもの成分表の世界では、一般成分として、古典的な分析法に基づきまして出しているたんぱく質、脂質、炭水化物のほかに、組成成分の成分値も充実させてきているということで、ある程度、計算要素として使える状態が、成分表の世界の中では出来上がってきているということでございます。
実は、今のエネルギー換算係数につきましては、ヒト試験によってその食品ごとに固有の係数を求めている、消化率を求めているということでございますが、それを今、成分表全体の2,300食品にカバーしていくというのはなかなか困難な作業でありますということでございます。
それから、次の点といたしまして、差引き法による炭水化物につきましては、先ほど申し上げたとおり、脂質でもたんぱく質でもない有機物として計上されているものでございますから、その内訳が反映されていないということでございます。
それから、きのこ、藻類等につきましては、日本の成分表においては、大体、通常のエネルギー換算の半分程度の値になるであろうという暫定的な措置を行っております。それを国際的な動向に合わせて解消する必要があるのではないかということでございます。
今回、試行的に算出したエネルギー値の算定方法、12ページに参りますと、こんな感じになっております。先ほどの説明とかぶりますが、基本的に、掛け合わせる成分値の基数は、組成成分の積み上げによる成分値とします。いわゆる古典的な分析法で得られる成分値ではありませんということです。
それから、2点目といたしまして、きのこ、藻類は大体半分ですよという暫定的な措置は廃止して、きのこ、藻類等に関してもそれぞれの組成成分に係数を掛けて算出するという方法を取ると。
それから、エネルギー換算係数は、従来は食品ごと、たんぱく質、脂質、炭水化物ごとに固有の係数を使っておったんですが、食品によって異なるような係数とはしないで、成分ごとに固定しましょうということにしております。その計算式はその下の段に出ております。
見て分かるとおり、たんぱく質、あるいはアミノ酸組成によるたんぱく質、脂肪酸によるトリアシルグリセロール当量、この部分は従来のものと1対1対応しますが、そこから後ろの部分、炭水化物の中身がいわゆる消化性のあるものから消化性の低いものといったことで、成分ごとに係数が書き分けられてきているというような構造になってきているということでございます。
試算結果といたしまして、12ページの下の段に載っておりますような結果が出ております。現行の成分値2,294食品分、追補2018年版までの全食品について、その成分値を用いて計算をしてみましたということです。現行のエネルギー値と再計算したエネルギー値の変動、解離度につきましては、マイナス12.42キロカロリー/100グラム、現行より低減しております。うち、2,077食品がマイナス35キロカロリーからプラス15キロカロリーの範囲ということで、ある程度その分布については、中央に凸がかなり高い形で寄っているような分布になっております。
マイナス、プラスの乖離があります。最もマイナス側に乖離した食品といたしましては、せん茶の茶葉でございます。マイナス114キロカロリー/100グラム、マイナス側に出現する食品の例といたしましては、今申し上げましたような茶葉でありますとかおから、それから獣肉といったようなものになるという傾向が見られていると。これはどうしてこういう乖離が起こるかというと、茶葉、おからにつきましては食物繊維が大宗を占める食品でございますので、食物繊維に対する係数の掛かり方が変わってきたことによるものであろうということでございます。
それから、獣肉については、アミノ酸組成によるたんぱく質が、従来の古典的な方法による窒素たんぱくより低くなる傾向があるということでございます。
それから、最もプラス側に乖離した食品といたしましては、ピュアココア、それから、藻類、きのこ類というようなものが出てくると。それぞれ従来の換算係数の掛かり方にちょっと特徴がある食品でございまして、ピュアココアにつきましては、現行、FAOが提唱しておりますピュアココア、チョコレートの換算係数を掛けているんですが、それが小さめに出ております関係で、今回改めて計算し直すと大きめに出ると。
それから、藻類、きのこ類につきましては暫定措置という、ざっくり半分にするということではなくて、組成に基づく計算に変更したことによるということでございます。
次に、12ページの一番下から、一日当たり、一人当たりの摂取量ベースでどれぐらいの変化が生じるかということでございまして、上位5品目挙げてございます。当然、摂取量が多いものについて、そのグラム数が掛かってきますので、解離度が出てくるということで、水稲めし、鶏卵、じゃがいも、発泡酒、普通牛乳といったものについて一日当たり、これは26年の食事調べの調査原票から重み付けをしておりますが、そういった結果が出ているということでございます。
こういった具体的な数字を対外的にお示しした上で、エネルギー値の妥当な在り方について、今後、食品成分委員会の中でも議論を深めてまいりたいということでございます。
ちょっと長くなって申し訳ないんですけれども、参考資料2でございます。今申し上げました食品成分表につきましては、エネルギー計算に関与する成分を表の一番左端の方に置いているという構造になっておりまして、例えば組成に基づくエネルギー計算、たんぱく質の、古典的なたんぱく質じゃなくて、アミノ酸組成による計算を重視するということになると、多分、アミノ酸組成によるたんぱく質が先に来て、窒素から換算するたんぱく質は後に来るというような構造になってくるのかなということで、エネルギー計算に関与する成分をここに集めてみましたという表頭のイメージを提示させていただいておると。これはまだ、食品成分委員会の中でもかなり議論がありますので、今のところの議論の案ということでございます。
最後に、参考資料3でございます。調理済み食品の収載方針ということで、来年度の全面改訂に向けて、大きく言うと、先ほど御議論のありました各食品群の中で素材を調理したもののほかに、18群の中に調理加工食品というものがあります。そのほかに七訂の時点ではそう菜ということで、市販されているそう菜につきまして、複数の製造事業者のレシピを収集いたしまして、そこから栄養価を計算している資料がございます。八訂におきましては、従来から載せている調理加工食品群とそう菜というものをくっつけて、全体、商業的、工業的に配食される食品というような形でまとめていこうかなというふうに御議論が進んでおります。
そういったときに、参考資料3では「工業品」という荒っぽい名前が付いておりますが、この下に個別の対応方向として、食品成分委員会の中で御議論があるような論点、その対応方向につきまして列挙させていただいているということでございまして、こういうふうに整理いたしますと、家庭で調理するような、素材から調理するようなものについては各食品群で扱いながら、商工業的に配食されるような高度な調理済み食品につきましては、全体の社会への出回り数、あるいは売上げ数に応じて主要なものをこの新18群の中で整理していければと考えております。
すいません、駆け足になりましたけれども、以上でございます。
【宮浦分科会長】 ありがとうございました。食品成分委員会の検討状況について御報告いただきました。
ただいまの資料につきまして、御意見、御質問等いかがでしょうか。
【安井臨時委員】 よろしいですか。参考資料3なんですけれども、工業品じゃなくて商工業品の方が用語としていいんじゃないかというのが委員会で出ていましたよね。
【松本資源室長】 そうですね。
【安井臨時委員】 ですから、イメージとして、もうこの場で修正した方がよろしいと思います。七訂も八訂も工業品の前に「商」を入れて、中点を入れるかどうかはちょっと分かりませんけれども。
【宮浦分科会長】 ありがとうございます。
そのほか御意見いかがでしょうか。
石見委員。
【石見臨時委員】 今の安井委員の御意見ですけれども、やっぱりちょっと工業品っていうのが、食品なのでちょっと違和感があるんですが、今までどおり調理加工食品ということでは委員会の中ではいけないということなんですか。
【渡邊臨時委員】 いけないというのではなくて、家庭料理ではないから、そこのところの言葉として、今の時点では商工業品という案になりました。ぴったりとは思っていないんですけれども、工業的にというか、学校給食とか給食会社が配食しているということを想定して、これまでのそう菜のところと同じように、そういったところからデータを収集して、中央値で成分表を作りたいなということで、適切な言葉が出てこず、苦慮した結果が今の商工業品なんです。
【石見臨時委員】 そう菜とか加工食品とか、調理はちょっと家庭的なところが出てしまうので、加工食品とか、もう少し一般の人たちにぴんとくるようなタイトルがあるかなというふうに考えます。
【渡邊臨時委員】 デパ地下なんか見てもそう菜とか書いて売っていますよね。確かにその方がなじみが。
【石見臨時委員】 ちょっと物々しい感じがしてしまうので、成分表にはちょっと合わない。
【渡邊臨時委員】 おっしゃるとおりだと思います。
【石見臨時委員】 あともう一つなんですけれども、エネルギーについて、大変なこの成分値に基づく計算をされて、何とか真値に近付けようということで、非常にすばらしい計算結果が出ているのに感銘を受けたわけなんですけれども、成分表は今までと同じように、生鮮食品は資源の一つだということで、中の成分を分析して、科学的に分析して収載していこうという、非常にピュアな科学なんですけれども、実際、それプラス、先ほどもお話があったとおり、国調に使われたり、学校給食、病院、そして最近では高齢者の施設、フレイル予防ということで非常に重要なことの基本になっているんですね。
あとは、食品の栄養成分表示が今度、2020年の4月で義務化になりますよね。広く表示していただくようにということで、推定値というような文言を付与することができるようになっていて、その中でも成分表を用いて計算してよいという食品表示基準に記載があります。なので、本当にピュアなサイエンスではなくて、今はもう、レギュラトリーサイエンスの中に組み込まれてしまっているという実感があるんです。特に今回、エネルギー値の変更ですから、国民の健康に直結するものだと思うので、そこのところは、いきなり新しい値を載せるということにちょっと私は違和感があって、アミノ酸組成によるたんぱく質、それから、トリグリ当量による脂質というふうに併記をまずはしてあるので、カロリーについても、少なくともはじめは併記をしていった方がいいのではないかかなというふうに感じます。特に食事摂取基準とか国民健康・栄養調査をやっている厚労省、栄養表示をやっている消費者庁、それから農水省ともよく協議していただいて、更にリスコミといいますか、コミュニケーション、関係者団体の、栄養士会とか、いろんな食品工業の団体とか、そういうところとやっぱり十分に協議してから、研究者の先生にもこうなったらどうなるということの値を併記した上でいろいろ研究していただいて、最終的に最もいいものを選ぶのが手順としてはいいのかなというふうに思います。
以上です。
【宮浦分科会長】 今の点、いかがでしょうか。
【安井臨時委員】 消費者庁が出す栄養表示のかける相手というのは、係数は4、9、4で、従来法の値なんです。組成の値としては、従来法によるものにかけるという、組成についてはまだ検討していないという話でしたね。ですから、現在、表示に使うときには、成分表の値そのものは使っていないんです。というのは、個別で係数を、成分表の場合は、以前にヒト試験やったものは個別に係数掛けていますでしょう。あの係数は食品表示のときには使っていないんです。あれは無視されています。
【石見臨時委員】 4、9、4でやっていますね。
【安井臨時委員】 4、9、4でやっていますね。今回掛ける相手として、アミノ酸組成であるとか、脂肪酸に基づくトリアシルグリセロール当量そのものは、2010年版からもうFAOの報告書に推奨されているということで入れて、2015年版で炭水化物について単糖当量ということで出して、今回、それについて、最終的にはたんぱく質、脂質、単糖当量については4、9、3.75を使ってやるということで、今までは付加的にやっていたものを今度は表に出して。
今までのものは、成分表の中では付加的な情報として後ろに一歩下がったもので、掲載しないと実際に表示するときに4、9、4を掛けることができませんので、入れていますので、それで次のときは全面改訂でそういう形にできるかなと思っているんですけれども、助走期間が2010年からやっていますので、対応できるんじゃないかな。あとは、教育と広報で、そして省庁間の調整で何とか対応できるかなと思っていますけどね。
【石見臨時委員】 ただ成分組成に基づくエネルギーを、いきなり全面にここで出してしまうと、やはり現場の栄養士さんたちは、食品摂取基準に載っているカロリー表、実際はあれを使っているわけで。それから、めしがこんなに、1人当たり36キロカロリーも下がってしまうと、計算のところでギャップが出てくるという違和感もあると思うので、エネルギーもいきなり出すのではなくて併記をしていただく方がまだ、先生おっしゃったように、トリグリとアミノ酸は2010年から載せていますけど、エネルギーについては、そこから先生方はエネルギーもすぐ想像できると思うんですが、現場の方たちは、恐らくエネルギーがこんなに違うものもあるということに肌身としては感じていないと思うんです。だから、そこのあたりは十分協議する必要があるかなと私は思うんですけど。
【渡邊臨時委員】 精度が高くなって、正確になるので、それはそれで私もすごくいいことだと思うんですが、実際に食品摂取基準と比べるとか、ほかの国の成分表の結果と比べたりするときに、ほかの国も全部そういうふうにやってないのであれば。
【石見臨時委員】 やってないです。どこもやっていないです。
【渡邊臨時委員】 そうですね。そうすると、日本がここで先んじてやるんであれば、国際的にも広報する必要もあるし。一つの方法としては、難しいと思うんですけど、更新データ2019のときにこのエネルギーの結果を参考で後ろに載せるか、何かしら、今こういうことを試みていますということをまず1回そこで出すとか。それは今、先生に言われて、そうでないと、いきなりというよりは、今回、12月になっていて、資源室にこんなことを言うのは非常に申し訳ないんだけれども、でも今回、エネルギーの新しい方法でやったらこうですよと並ぶだけでも、心構えとしては、あっ、そういうのもあるんだなとか、認識ができるんじゃないかということと、エネルギー値が、もしこの方法に変わるということは、たんぱく、脂質、炭水化物も全部それで計算せざるを得なくなりますよね。
【石見臨時委員】 そうですね。
【渡邊臨時委員】 それについてのことも、各国と比べて、みんながみんなそうしているわけじゃないとなると、なかなかそのあたりの広報も難しいので。すごくいいことで、これはとても将来的にはそっちに進むべきなんだけれども、先生がおっしゃるところの兼ね合いはとても難しくて、じゃ、今まで日本がこういうふうにやりますよということを世界にPRしてきたかというと全然していなくて、いきなり2020年で日本の成分表ががらがらと変わっちゃうと、やっぱり食事ってエネルギーが基本ですよね、いろんな栄養素も。そのエネルギー値がすごく変わってしまうのはとても難しいので、世界的にも広報しつつ、省庁間のこともまとめつつ。
【石見臨時委員】 あと現場ですよね。
【渡邊臨時委員】 そうそう。現場は、教育というところもあると思うんですけれども、厚労省がこうしましょうと言えば、現場の栄養士さんも変わるし、教育も変わるんですけれども、室長と厚労省とのお話合いというのもすごく重要。
【石見臨時委員】 省庁間協議がまず大事だと思います。
【渡邊臨時委員】 そうですね。だから、いきなりこれというのは、私も食品成分表の委員会にいたときは、あっ、こうなってもいいんじゃないかなと思いました。でも、いろいろお話を伺うと、併記は要るんじゃないかなと今思っています。
【安井臨時委員】 併記の場合の……。
【渡邊臨時委員】 順番ですか。
【安井臨時委員】 違います。換算係数はどうしますか。
【渡邊臨時委員】 換算係数は、私はもう変えてもいいんじゃないかと思います。ここで……。
【安井臨時委員】 そうすると、今までの値と違う値が出てきます。それはいいのでしょうか?
【渡邊臨時委員】 それは示した方がいい。
【石見臨時委員】 それは表記した方がいいと思います。
【宮浦分科会長】 段階的に変えていくべき部分と、ここの部分はもう大丈夫じゃないかというあたりの御判断だと思うんですけどね。
【松本資源室長】 そういう意図もありまして、今回試算をしているわけでありまして、これは飽くまでも試算で、成分表にいきなりこの値を代入しているわけではございませんので、データセットとしては手元にございますので、そういったものをなるべくお見せしつつ、どういった対応があるのかなというのを実際に使われる方が考えていくと。考え得るかどうかというのをこちらで見極めていくということなのかと思っています。
【宮浦分科会長】 次期改訂に向けての御議論になると思うんですけれども、今の点を含めまして、ちょっと継続的に御検討いただくという方向でよろしいですか。
(「はい」の声あり)
【宮浦分科会長】 ありがとうございます。
また、令和2年度、来年度の食品分析の予算も考慮しながら、最終的に調整を頂だきまして、計画的にお取り組みをいただければと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
それでは、最後の議題、その他になっておりますけれども、何かございますでしょうか。御質問でも結構です。あるいは議案提案、ございませんか。
それでは、事務局、よろしいですか。
【松本資源室長】 次回の開催等につきましては、追って御案内させていただきます。当然のことながら、次期の改訂に向けて、また要点について御報告、御説明申し上げる場面をつくる必要がございますので、またその時期が決まりましたら、皆様方と日程調整をさせていただきたいと思っております。よろしくお願いいたします。
【宮浦分科会長】 それでは、本日はこれで閉会といたします。どうもありがとうございました。

―― 了 ――
 

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