第十一期食品成分委員会(第20回) 議事録

1.日時

令和3年12月21日(火曜日)10時00分~11時15分

2.場所

Web会議

3.議題

  1. 運営規則の確認等について(非公開)
  2. 作業部会の設置について(非公開)
  3. 第11期食品成分委員会の課題について
  4. 分析食品について
  5. その他

4.出席者

委員

門間主査、瀧本主査代理、本田委員、石原委員、上田委員、金庭委員、小竹委員、小林委員、佐々木(啓)委員、佐々木(朋)委員、鈴木委員、高橋委員、竹林委員、立木委員、平出委員、吉田委員

文部科学省

松下資源室長、原室長補佐

5.議事録

運営規則の確認等、作業部会の設置、企画作業部会の主査の選任及び主査代理の指名並びに委員の選任を行った。

【門間主査】  それではよろしくお願いいたします。
 これから会議を公開で行います。
 続いて議題3に入ります。「第11期食品成分委員会の課題について」、事務局からお願いします。
【松下室長】  それでは、改めまして御説明をさせていただきます。御説明する資料につきましては、資料5・6になります。
 資料5から始めさせていただきますが、資源調査分科会が8月27日に開催され、その中で食品成分委員会について検討事項が定められております。
 (1)につきましては、「収載食品の更新・充実」ということで、成分表の中に2,500の収載食品がありますが、その更新、それから新規食品といったものを収載していくということと、複合食品については計算による収載値の維持を検討しつつ、素材系食品は摂取量が多い食品を優先するなど検討するということ。それから、限られた予算の中でございますので、食品のエネルギー算出の基礎となる成分、組成成分のアミノ酸組成に基づくたんぱく質、脂肪酸のトリアシルグリセロール当量、利用可能炭水化物を採用したことによる優先度、それから食物繊維における2018年に見直した分析法に基づく成分分析の優先度に留意するということになっております。
 それから(2)につきまして、デジタル社会での多様な利用を見据えた食品成分データの利活用推進方策の検討と精度・信頼性の向上ということで、昨今、デジタル社会ということでございますので、せっかく食品成分のデータというものを多く持っておりますので、それを、オープンデータの意義を踏まえた形で、その利用方法について検討していくと。その中では、組成成分からの積み上げによる一般成分を決定する手順、それから各段階での様式をシステム化するために必要な検討を行うということと、それと成分表2020(八訂)以降のデータ公開について、ドラフト版の公開等の正式版までの信頼性向上及び更新期間を検討すると。それから、関係省庁の利用状況を把握しまして、我が国における多様な利用に対する食品成分データの適切な提供や連携など利用推進方策を検討する。それから、食品成分データの精度・信頼性の向上を目指し、国内外の分析手法の動向調査等により、食品の組成成分の分析法見直しの検討を行うといったこと。それから、多様な利用者のために、英語版の作成または翻訳機能の活用などを検討する。
 それから(3)といたしまして、「国内外動向調査」ということで、(2)と重複する部分はありますけれども、成分表につきましては、関係団体、関連施策の検討状況を踏まえまして、食品分析データの受入れ・情報提供等の検討のほか、国内での食品摂取を基本に、国外で公表している食品分析データやその利活用についても把握し、今後の在り方の検討につなげていくということと、国際的な枠組みであるFAO/INFOODが主催するwebワークショップ等にて、国内で検証した個別課題について、海外の成分関係者に向けて発信するといったようなことをやっていくということで、資源調査分科会で、食品成分委員会の設置の目的としております。
 そのために、資料6に移りますが、食品成分委員会では、ではその検討作業をするためにはどうしていくのかということで、昨年度、第十期食品成分委員会まで、もう検討は進めてきていたわけですが、いろいろなコロナの状況下での検討作業につきまして不具合があったり、あとはオンラインと併せてメールでの活用などというものもございましたが、皆様方にも多少不十分な、検討・議論の場の提供といったものがなかなかできなかったということがございますので、そういったものも解消するために、第十期の食品成分委員会で、5つの企画作業部会、それから植物の関連2つ、それから動物の作業部会、それから調理加工食品検討作業部会がございましたが、第十一期からは、それを見直しまして、企画作業部会を骨といたしまして、横断的な議論をするということを中心といたしまして、そのほかはアウトソーシングしたような形の中で、ワーキンググループを設置いたしまして、そういった場の設置などを機動的に行っていくということをしていってはいかがかと考えております。そういった設置を機動的にするということによりまして、より広く、文献データやニーズ調査などといったこともアウトソーシングなどもできますし、委員のほかの方の協力も得やすいような体制をつくっていくということを目的としております。
 今後のスケジュールといたしましては、年度内については、本委員会以降につきましては、年度内は検討作業ワーキンググループを一時的に、作業部会に準じたものとして設置いたしまして、企画作業部会と連携を取る。それから、次年度からにつきましては、アウトソーシング以降ということで、1)の検討作業ワーキンググループの構成を引き継ぎつつ、アウトソーシングする中で、その作業を引き継ぎながらも、各食品群の検討作業等を実施していくということで、必要な文献調査といったものもその中でやっていきながら、委員会に報告していくといった形を取っていきたいなと思っております。
 資料の説明につきましては、以上でございます。
【門間主査】  ありがとうございます。皆さん、御意見がありましたらお願いします。
 よろしいでしょうか。
 それでは、次の議題4に移らせていただきます。資料8「令和3年度検討食品リスト(案)」及び、資料9-1、9-2により「令和4年度分析食品リスト(案)」について、事務局から御説明をお願いします。
【原補佐】  事務局の原です。お世話になります。よろしくお願いします。
 それでは、議事4「分析食品について」、御説明します。
 資料8を御覧ください。こちらは、令和元年度の分析を実施したものの、昨年12月に公表された成分表への収載に至らなかった食品と、その次の年度、令和2年度に分析を実施した収載食品について取りまとめた資料になっております。これらの食品につきましては、今後新たに得られた分析値と、既に収載されている食品については、過去のデータ等と併せて成分値を決定していく作業を行っていくことになりますので、よろしくお願いいたします。
 さらに、表の一番最後になるのですけれども、小さな字で米印「その他」というのがあります。こちらなのですけれども、依頼による食品分析データの受入れについて、第9回の食品成分委員会で了解した内容に基づいて、未収載食品や、既に収載されている食品についての検討というのを含んでいます。なので、現在、実は、昨年の暮れなのですけれども、日本食肉加工協会から1件、分析データの受入れを頂いておりまして、表中の食品と併せて成分値の決定を行っていくこととなりますので、よろしくお願いいたします。
 続きまして、資料9-1なのですけれども、こちら、今の話は令和元年度と2年度の分析の話でしたけれども、これは来年度の話になります。令和4年度の分析食品リストの作成について、考え方をまとめた資料になります。こちらにつきましては、各委員に何回か送っている資料のダイジェスト版になっておりますので、簡単に説明しますと、昨年12月に成分表の八訂が公表されたことを受けまして、8月に開催された分科会で、議論において、収載食品の更新(メンテナンス)などをこれからも進めていかなくてはいけないという話になりまして、特に素材系の食品のうち摂取量の多い食品についてはメンテナンスを優先していくということになっております。
 さらに、八訂において大きく変更となりました、食物繊維の新たな分析法でありますところのAOAC.2011.25法は、収載値が非常にまだ少ない状態になっておりまして、エネルギーや糖質等の計算等にも使われるにもかかわらず、かなり、既に収載されている基本的な食品においても、まだその成分値が掲載されていないような状態のものが多く見られまして、成分表の利用者の方々からも比較検討の支障になる旨の指摘等も多いことから、まず国民の摂取量の多いところから順番に優先的にやっていこうということで考えているところでございます。
 具体的には、①にありますように、今も言いましたけれども、国民健康・栄養調査において、たんぱく質、脂質、炭水化物の摂取量の上位の食品で、食物繊維の新たな分析法でありますところのAOAC法による分析・成分値がまだないものについて最優先に挙げております。その他としましては、ここに書いてありますけれども、微量5成分であるとか、過去にテーマになったものについても、穴があるものについてはどんどん埋めていくような形で考えているところです。
 こうした考えに基づきまして、今回提示する具体的なリストにつきまして、資料9-2になりますけれども、こちらに一覧表をつけております。かなり、まだ今現在、食品数につきましては合計で133食品です。今年度は特に、既に収載されている摂取量の多い食品についてやることを考えている関係で、新規食品の数は11個と、例年よりかなり少ない数になっておりますが、基本的には摂取量の多い基本的な食品についてのAOAC法をうまく分析していくようなことを優先したいという考えで、こういう表にしておるところでございます。今後は、この数字なのですけれども、133食品、今、挙がっておりますけれども、令和4年度の予算が決定しましたら、その枠の範囲に応じて、食品数や分析項目の絞り込み等を行っていきたいと考えておりまして、それにつきましては、また委員の先生の方々の御意見等を頂きたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
 以上です。
【門間主査】  ありがとうございます。それでは、ただいまの資料について御意見等ありましたらお願いします。
 高橋委員、お願いします。
【高橋委員】  八訂以降のデータの公表というのは、どういうスケジュールでやっていく予定なのでしょうか。
【門間主査】  八訂以降のデータ公表のスケジュールでよろしいでしょうか。
【高橋委員】  はい。どんな形でやっていくのかということです。
【松下室長】  では、お答えさせていただきます。先ほど、作業部会の検討体制の見直しの中で、これからワーキンググループの中で収載値案を検討していくという形も取らせていただきました。それにつきまして、具体的に公表につきましては、分科会でドラフト案の公開等の正式版までの信頼性向上及び更新期間を検討するというふうになっておりますので、また企画作業部会で、それについても検討しながらという形と、それと並行して作業部会で収載値案を検討して、その後、具体的な公表方法について決まって、公表していくという形を取らせていただければと事務局では考えております。また具体的には企画作業部会に諮らせていただきたいと考えているところです。
【門間主査】  ありがとうございます。そういうことでよろしいでしょうか。
【高橋委員】  分かりました。どうもありがとうございます。
【門間主査】  ありがとうございます。ほかに御意見はございますでしょうか。
 よろしいでしょうか。
 それでは、事務局では令和4年度の分析食品の候補リストに沿って進め、最終的な分析の対象食品、あと分析項目については、担当委員と事務局で詰めの調整をお願いします。その後、予算の範囲内ということではありますが、主査一任という形でよろしいでしょうか。
 ありがとうございます。それでは、引き続きどうぞよろしくお願いします。
 事務局のほうはよろしいですか。
【原補佐】  すみません。ありがとうございました。よろしくお願いします。
 今後、今、主査から御説明がありましたけれども、予算の枠に応じて削り込んでいく資料がありますのと、あと、その後、実際に食品が確定した後は、今度は分析食品に係る購入指示書や調理指示書等の作成について、各委員の先生方のお力添えを頂くことになりますので、よろしくお願いします。以上です。お願いいたします。
【門間主査】  ありがとうございます。
 では、次に「その他の事項」ということで、「日本食品標準成分表2020年版(八訂)分析マニュアル(案)」について御報告があります。これまでも大きな改訂に際しましては、改訂時に使用した分析方法について、「分析マニュアル」として取りまとめてまいりました。今回、その案がまとまりましたので、その御報告です。事務局から説明をお願いいたします。
【原補佐】  今、主査から御説明がありましたとおりでございまして、これまでも、今現在ホームページに掲載されているのが七訂版の「分析マニュアル」になっておりまして、これが、去年、八訂が出た関係で、こちらで使っております分析方法について取りまとめ直したものが、今、委員の先生方にはお手元に冊子でも送らせていただいておりますけれども、この形で取りまとめが終わりましたので、まず、その御報告でございます。こちらにつきましては、今後、委員の先生方に御了承いただきましたら、資源調査分科会にも報告しまして、将来的には文部科学省のホームページの掲載での公表というものを考えております。
 以上でございます。
【門間主査】  それでは、委員の皆さんの御確認の上、了承いただけましたら、次回の資源調査分科会に報告した上で、成分表と同じく、資源調査分科会食品成分委員会報告として文部科学省のホームページに掲載され、公表される予定となっております。また、次回の食品成分委員会は、皆さんのスケジュール調整の上、4月頃に開催したいと考えております。
 このほかに事務局から連絡事項がありましたらお願いします。
【松下室長】  本日は、接続などいろいろ不手際がございまして、委員の皆様に非常に迷惑をおかけいたしました。また、公開しているという関係上で、視聴されている方につきましても御迷惑をおかけしました。申し訳ありませんでした。
 特に、そのほかの連絡事項等はございません。
【門間主査】  ありがとうございます。
 私のほうも接続に不手際がありまして、お待たせして申し訳ありませんでした。
 それでは、予定しておりました議題については全て終了しましたので、閉会したいと思います。皆さん、長時間ありがとうございました。お疲れさまでした。
【松下室長】  ありがとうございました。
 
── 了 ──

(科学技術・学術政策局政策課資源室)