研究開発基盤部会(第16回)議事録

1.日時

令和4年12月15日(木曜日)16時00分~18時00分

2.場所

オンライン開催

3.議題

  1. 研究基盤に関する現状の取組について
  2. 今後の課題・検討事項について
  3. その他

4.出席者

委員

岸本部会長、高橋部会長代理、雨宮委員、網塚委員、江端委員、岡田委員、上西委員、上村委員、田中委員、原田委員、宮下委員

文部科学省

(事務局)科学技術・学術政策局 研究環境課 専門職 渡辺隆之

5.議事録

【岸本部会長】  それでは、最後になりますけれども、議題2、その他に入ります。資料4から6について、事務局より御説明をいただければと思います。
【渡辺専門職】  承知いたしました。それでは、資料4から6について、渡辺より御説明させていただきます。資料を共有させていただきます。
 まずは、資料4、第14回研究開発基盤部会、NanoTerasu訪問報告でございます。こちらは、10月5日に、事前に皆様の御意向等を伺い、東北大学に整備が進んでおります次世代放射光施設、通称NanoTerasuの訪問をさせていただきました。その際の概要、あるいは議論等について御報告を差し上げたいと思います。
 まず、31ページ、こちらの表示の2ページになりますけれども、現地の視察で、見学室での概要説明も踏まえた上で、内部の視察をさせていただきました。
 こちらの地図でいうところの丸2、丸3等の図が写真の番号に対応してございますが、まず、ライナック加速器というところで、電子を直線に加速し、シンクロトロン加速器に入射するところになりますけれども、そちらの整備状況というところを視察させていただき、ほぼ完了している状況、そういったものを確認しました。
 また、丸3、クライストロンギャラリーという、電子加速をするための電源設備の整備状況も非常に進んでいるというところ、また、丸4、シンクロトロン加速器というところで、いわゆる電子が周回する蓄積リングの整備の状況についても、非常に進んでいるということを確認したと。
 一方で、実験ホールのビームラインの設置等々はこれからというところで、その状況をご覧頂いたところでございます。また、振動ノイズを除去するために階段が床に設置していないなど、そういった工夫がされているところも拝見させていただいたということになります。
 次のページが、視察等の後の意見交換という形で、QST、あるいはPhoSICという官民パートナー連合の方々とも少し意見交換の機会を得ましたので、その概要というところを紹介させていただいているものになります。
 利用料金等に関しましては、10年間で5,000万円という加入金があって、その上で時間当たりの利用料が発生しますが、コアリションビームラインという、官民パートナーへの参画をすると、課題審査なし、成果専有で利用できるということで、非常にリーズナブルな形ではないかというところ、また、あるいは、クライオ電顕と導入コストとを比較しても、同程度のビジネスラインであり、多様な計測プローブが相補的に活用できる環境の実現というところで、この設備への期待は非常に高いのではないかというふうな御意見もいただいたところです。
 人材、あるいは放射光施設の役割分担等に関して若干の質疑応答がございました。人材については、ビームラインのサイエンティストのキャリアップの実績はどうつながっていくのかというところを御質問もいただきましたけれども、サイエンティストとテクニシャンが役割分担をして、ユーザーの要望の実現とともに、研究時間の確保を目指すというふうな説明等もあり、充実した研究環境の実現、また、人材への活用というところも非常に配慮がなされているというところで、そうしたやり取りがございました。
 こういったところは、令和6年度から運用開始になるNanoTerasu に関しましては、大型施設ではありますが、研究開発基盤部会の対象になるような研究基盤の一つというふうに捉えていいのではないかと思いますので、これの活用も含めて、引き続き議論をしていければというふうに考えてございます。
 次のページをお願いします。こちら、2点目、資料5になりますけれども、研究基盤EXPO2023の開催について、少し御紹介という形にさせていただきたいと思いますけれども、本年1月に開催をした研究基盤EXPOについて、今年度も、江端委員が関わっておられる研究基盤協議会、あるいは研究基盤イノベーション分科会とも連携をして開催の計画を進めているというところでございます。
 また、研究基盤協議会の開催に関しましては、山口大学にてハイブリッドでの開催も検討が進んでいるというところでございます。
 文部科学省の関係では、1月25日、1日目に、先端研究基盤共用促進事業のシンポジウムというところで、関連の取組の紹介、あるいは、課題等の議論につながるようなものが提供できればと考えてございまして、次のページにございますけれども、先端研究設備プラットフォームプログラムに関しましては、取組の成果だけではなく、データの共有、利活用への発展等の観点で御説明を考えてございます。コアファシリティ構築支援プログラムの関係は、本年3月に策定、公表しております共用ガイドラインの活用状況等々も踏まえた取組の状況、あるいは各機関における課題というところを少し可視化できるような内容として御紹介できればと思いまして、各機関との調整もさせていただいているというところでございます。
 続きまして、資料6、共用ガイドラインフォローアップの方向性になります。本年3月に共用ガイドラインを策定、公表して、各大学等へのアウトリーチ活動を今年、非常に注力いたしました。
 一方で、第6期科学技術・イノベーション基本計画においては、国がガイドラインを策定するということのみならず、2022年度から大学等が共用方針の策定、公表をするというところもございますので、本ガイドラインがそこにつながっていっているかというところも今後しっかり見ていきたいと考えているところです。
 また、CSTIにおける、研究に専念する時間の確保という議論においても、設備の共有というところは研究の質を高める取組として重要というように位置づけられておりまして、そのために、共用状況の把握等もしっかりやっていくべきではないかというふうな議論がされているというところもございます。
 それも踏まえてその共用方針の策定、公表へガイドライン等がどうつながっているかという部分に関する調査や、あるいは、今後の共用の政策に関する検討に資するために、研究設備・機器の共用がどれだけ進んでいるか、どれぐらいの成果等につながっているか、というところをもう少し深掘りした調査も、2段構えで進めていきたいと考えてございます。
 こちらも、できる範囲から、なるべく早い日程で進めたいと考えてございまして、この辺りの状況も、引き続き御相談、御報告できればというふうに考えているところです。
 私からの説明は以上になります。
【岸本部会長】  ありがとうございました。
 これまでの説明につきまして、委員の皆様から御質問、あるいは御意見等ございましたらお願いしたいと思いますが、いかがでしょうか。よろしいでしょうか。
 最後の共用ガイドラインのフォローアップについては、今回、中間評価した共用化の事業等も含めて、うまく連動しながら広がっていくといいと思いますので、ぜひ進めていただけるとありがたいなと思います。
【渡辺専門職】  ありがとうございます。
【岸本部会長】  ほかの委員の皆さんからはよろしいでしょうか。
 特に御質問、御意見、これ以上ないようですので、本日の議題は以上とさせていただきたいと思います。ありがとうございました。
 それでは、事務局から連絡事項等ありましたら、お願いしたいと思います。
【渡辺専門職】  ありがとうございます。それでは、事務的な連絡事項ですけれども、まず、次回の研究開発基盤部会を、2月8日14時を予定して開催させていただきたいと考えてございます。
 研究開発基盤部会に関しましては、今期の部会の最後になると思いますので、その際は、これまでの2年間の議論を踏まえた取りまとめも少し議論できればと考えてございます。
 本日の議事は、公開部分については、部会の運営規則に基づいて、後日公表となってございますので、委員の皆様にも御確認をいただければというふうに考えてございます。
 私からの事務連絡は以上になります。
【岸本部会長】  それでは、以上をもちまして、第16回研究開発基盤部会を閉会したいと思います。本日はどうもありがとうございました。
 
―― 了 ――
 

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科学技術・学術政策局 研究環境課

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