数学イノベーション委員会(第17回) 議事録

1.日時

平成26年7月4日(金曜日) 17時00分~19時00分

2.場所

文部科学省16階 科学技術・学術政策研究所会議室
東京都千代田区霞が関3-2-2

3.議題

  1. 数学イノベーション戦略の取りまとめについて
  2. その他

4.出席者

委員

若山主査、合原委員、伊藤委員、北川委員、小谷委員、杉原委員、高橋委員、中川委員、宮岡委員、森委員

文部科学省

安藤振興企画課長、行松基礎研究振興課長、粟辻融合領域研究推進官

5.議事録

【若山主査】
 それでは、定刻となりましたので、ただいまより第17回数学イノベーション委員会を開催いたします。アフターファイブですけれども、よろしくお願いいたします。本日は、お忙しいところ、お集まりいただきまして、ありがとうございます。
 本日は、青木委員、安生委員、西浦委員から御欠席との御連絡を頂いております。大島先生は、恐らく遅れていらっしゃるのかと思います。
 それでは、本日の議事を進めるに当たり、事務局より配付資料の確認をさせていただきます。粟辻さん、お願いします。

【粟辻融合領域研究推進官】 
 配付資料ですけれども、議事次第の後に、資料としまして、1-1として、「数学イノベーション戦略概要(案)」という資料と、資料1-2として、横紙で「数学イノベーション戦略概要図(案)」というのがございます。あと、資料2が「数学イノベーション戦略(案)」本文でございます。あと、参考資料で、前回の委員会の議事録を付けております。
 以上でございます。
 あと、6月の初めに事務局の人事異動がございまして、数学イノベーション委員会の事務局をしております基礎研究振興課長として行松が着任しておりますので、一言御挨拶申し上げます。

【行松基礎研究振興課長】 
 6月4日に基礎研究振興課長を拝命しました行松です。よろしくお願いいたします。

【粟辻融合領域研究推進官】 
 以上でございます。

【若山主査】 
 どうもありがとうございます。
 それでは、きょうの議題は、数学イノベーション戦略の取りまとめについてです。議題に入りたいと思いますが、御承知のように、一昨年の7月に中間報告を取りまとめてから、これまでの委員会で議論してきた内容を踏まえ、報告書(案)である「数学イノベーション戦略(案)」について、既に御意見を頂戴しておりますけれども、さらに、この会議の中で頂きたいと思います。
 これまでの議論を踏まえまして、事務局と相談しながら報告書を作成しておりますが、表現もさることながら、まだまだ欠けているところがあると認識しています。
 まず、議論の前に、報告書(案)について事務局より説明をお願いしたいと思います。

【粟辻融合領域研究推進官】 
 それでは、簡単に御説明させていただきたいと思います。
 まず、資料1、基本的に資料1-1と1-2を使って概略を説明させていただいた上で、資料2の本文を少し参照させていただくという形を取らせていただきたいと思います。
 まず、資料1-1が、概要として2枚にまとめたものでございます。大きく分けまして、最初に、数学イノベーションの必要性というものを書いております。これは、従前、中間報告のときにまとめたものと基本的には変わっておりませんが、最初の○のところにありますように、背景として、ビッグデータから意味を理解することが極めて重要になってきているというようなことですとか、あるいは、これまでにないような複雑な現象とか問題といったものが社会の中でも増えてきている。その他、様々な社会的な、近年は特に中国や韓国のようなアジア諸国においても、数学と諸科学・産業との連携のための研究拠点のようなものが作られるなど、そういう変化が見えてきている事情もございます。こういった背景を踏まえまして、諸科学の共通の言語である数学の持つ力、ここでは現実の世界の具体的な実体を抽象化して、その本質を抽出して、一般化・普遍化する力と書いていますけれども、それを十分に活用して、様々な科学的な発見、あるいは技術的な発明というものを発展させて、新たな社会的、経済的価値を創出する革新を生み出していくこと、これを「数学イノベーション」と称していますけれども、これが不可欠になってきていると。
 これによって、どういう効果がもたらされるのかというところが3つ目の○に3つに分けて整理されています。1つ目が、社会の様々な課題の解決につながるということなんですけれども、特に個別分野のアプローチ、課題解決型の研究といったものでは難しい根源的な解決が可能になること。2つ目に、これは数学自体へのフィードバックと申しますか、数学そのものに対する刺激を与えて、数学自体の発展につながることが期待できるということ。3つ目は、先ほど、数学の持つ力の中に出てきました抽象化とか、あるいは一般化、普遍化する力と関連しますけれども、マル1で解決した問題、課題とは全く別分野の課題解決に貢献する、いわゆる水平展開といったものにつながるということが3つ目の効果として挙げられるということでございます。
 このように、数学イノベーションの必要性、あるいは、もたらされる効果は大きいわけですけれども、それを進めていく上で、どういう策を取ればいいのかというのを、次の方策のところで、大きく4つに分けて整理しています。1つ目は、数学へのニーズといったもの。これは、なかなか外から見えにくいわけですけれども、これを発掘して、数学と諸科学・産業との協働へうまくつなげていくというプロセスが必要だということです。具体的には、ここに書いてある、出会いの場とか議論の場といったものを設けていく必要があるということで、これまで文部科学省の委託事業「数学協働プログラム」など、あるいは、それ以前からやっている文科省との共催のワークショップなどで、諸科学・産業と数学との連携によるワークショップ、あるいは、もう少し具体的な課題について数学関係者が議論するようなスタディグループといった、様々な会合を開催してきております。
 今後は、こういった出会いの場とか議論の場の数自体がまだまだ少ないので、それを増やしていく必要性もありますけれども、さらに、こういったものに参加する人の範囲をもっと増やしていく必要があるのではないかということを指摘しております。若手研究者をはじめとする新規参入者を取り込むこととか、あるいは、いわゆる純粋数学者も含めた幅広い専門分野の数学研究者の参加を促していくといったことが必要ではないかということを書いています。
 2つ目が、こういった1つ目の出会いの場とか議論の場を通じて具体的な研究につなげていくと、研究を実施するということでございます。1つ目のところに書いています、過去のワークショップの実績なんかを踏まえて、数学と諸科学・産業との協働によって取り組むべき研究課題の整理というものを試みていまして、これは中間報告のときから特に変わっておりませんが、ここに書いてあるような、ビッグデータですとか、あるいは、逆に局所的なデータ、スパースなデータから全体を構成、推測してやるというような話ですとか、あるいは予測とかリスク管理とか最適化、可視化、あとは、もう少し学術的な真理の探究のような、そういった問題に貢献できるというのを整理しています。
 さらに、これらも踏まえて、具体的にどういう課題に取り組んで、どういう問題に取り組んでいくべきなのかということを、この委員会でも少し検討いたしましたので、それを踏まえたことを書いております。「今後は」というところでございますけれども、これまでの1.で述べたようなワークショップの開催後に、協働研究への移行といったような具体的な進展が見られるような課題、あるいは、数学イノベーション委員会で昨年の秋以降、少し検討を重ねました、ここに、あと挙げています課題なんかについて、今後、具体的な研究につながることが期待されるということを書いています。
 その後のポツで、裏にまで分かれていますけれども、8つほど、いろいろ御議論いただいたテーマを例示として挙げております。人の五感をうまく数理化してやるという話、インフラなんかも含めた自己修復のダイナミクス、材料のスマートデザイン、変化する前の兆しの検出、ビッグデータ、最適化、計算機のアルゴリズムなんかに現代数学の応用がもっと必要じゃないかというようなこと、もっと長期的な社会全体のシステムデザイン、こういった問題などが例示として挙げられております。
 次が3.でして、これは数学イノベーションを、こういう課題ですとかに取り組んでいく際に必要な人材がまだまだ不足しているので、それを育成していかなければならないということを書いています。特に、数学サイドで出てくるものとして、諸科学・産業との協働、先ほど述べたワークショップですとかスタディグループですとか、そういった場に実際に参画してもらうというようなことですとか、あるいは、外国で既にこういう取組が先行して行われているという場合には、そういった組織の人などとの交流を深めることを、国際交流などによる人材の育成、さらに、大学の数学教室なんかにおける人材の育成、こういったものが当然必要になってくると。特に、国際交流につきましては、個人レベルの国際交流だけではなくて、例えば、学協会、あるいは学術団体レベルの交流というものも重要で、そういった活動を通じて、若手研究者に国際的な場での発表の機会を与える、あるいは表彰を受けるような機会を与えることで、数学研究、特に若手研究者の国際的なプレゼンスの向上につながることが期待できるのではないかと。
 さらに、博士課程の修了者なんかの新たなキャリアパス、具体的には企業などへのキャリアパスというものも構築していかなければいけないということで、企業へのインターンシップなんかが有効だということがもともと書かれているわけですけれども、昨今、日本数学会、あるいは応用数理学会の共催で開かれているキャリアパスセミナーのような企業と学生との間の交流を深めて、お互いに知り合えるような機会を作ることも非常に効果的ではないかということを書いております。
 4番目が、情報の発信、あるいは成果の展開と書いてありますけれども、これまでいろいろやってきたような活動で、数学はいろんなところに使われる可能性がある、あるいは、思わぬところで役に立っている、あるいは役に立つ可能性があるといったこと、これはまだまだ十分知られていないところがございます。ここにありますように、諸科学とか産業の研究者、あるいは、もう少し将来を担うような若い人、あるいは一般の方々に認識してもらうことが必要で、そのために情報発信のようなものが必要だということ。これは、もともと書かれていたわけですけれども、特に、数学の活用による研究成果というのは、必ずしも形となって残るものではないということもありますので、それが埋もれてしまわないように、そういった成果の中で、今後、実用化、あるいは、ほかの分野に展開の可能性があるといったものについては、うまく外から見ても分かりやすいような形で整理して発信するというようなことが必要ではないかということを書いております。
 このように、1.から4.までまとめましたような活動が今後も必要だということですけれども、それらの活動を行う上で、どのような体制が必要なのかというのを、次の「数学イノベーション推進に必要な体制」というところで整理しております。
 まず1つ目の○が、こういった諸科学・産業との協働の中核となる拠点といったもの、あるいは、その間、ネットワークというものは、ある程度整備されつつありますので、そういった各拠点が各々の特色を生かしながら、ネットワークを組んで協力できるような形を構築していくことが必要ではないかということ。
 もう一つは、これはいわゆる訪問滞在型のプログラムをやるような、あるいは企画実施できるような機能や体制が我が国にも必要ではないかという趣旨ですけれども、既存の学問分野の枠組みを超えて、時代を先取りするようなテーマをうまく設定して、そこで数学をはじめとする理論系の人を中心に多様な分野において、国内外から一線級の研究者を一定期間集めて、滞在させて、異分野の研究者が出会って、自由に議論をして新たな研究の着想を得る、そういう機会を設けることで、融合分野を担うような若い人材の育成ですとか、あるいは新しい分野の創出につながるのではないかということで、そういった滞在型のようなプログラムを企画し、実施できるような体制が我が国にも必要ではないかということを最後に書いています。
 最後に、こういった体制、あるいはこういった活動を通じて、最終的にどんな姿を目指しているのかということについても、ある程度明らかにした方がいいという御意見が前回の委員会などでもございましたので、それを最後に少し書いています。
 一言で言うと、ここにありますように、自律的に数学イノベーションが進むようになるといったことが、最後の姿として目指すべき将来の姿として考えられるということでございます。
 ちょっと重なりますけれども、資料1-2が、それをもう少し、現状との比較も含めて整理した絵でございまして、項目は、今申し上げましたように、推進方策として大きく分けて4つあると。青の部分が、これまでの成果というか、これまでの取組内容で、赤い部分が今後取るべき方向性でございます。追加で申し上げることは余りないんですけれども、一番右側の「必要な体制」のところにありますように、必要な体制のところで、下半分の青い枠の中が現状の整理でして、大学共同利用機関として統数研、あと、共同利用・共同研究機関として京大の数理研があったわけですけれども、それに付け加わって、九大のマス・フォア・インダストリ研究所、あるいは明治大学の先端数理科学インスティテュートが、ここ一、二年で新たに、共同利用・共同研究拠点に認定されております。
 こういった機関も含めて、統数研を中心にネットワークを組んでやっていこうということで、もう既にありますように、数学協働プログラムというものが、これは文科省の委託事業として、2012年、2年前から始まっておりまして、こういったものを核に、今後、更に展開していく必要があるのかなということでございます。
 あと、他分野、特に数学のプロジェクトそのものではないけれども、ほかの学問分野なんかでも数学の必要性が近年、非常にうたわれるようになっておりまして、このように、ここに2つ、一応、例として挙げていますけれども、WPI-AIMRの中に数学ユニットが作られるようになったというような話ですとか、あるいは、ライフサイエンスのプロジェクトなのだけれども、もともと生命科学と数理的なものとの連携を旗印に掲げた生命動態拠点のようなものが、これも2012年度から発足しているというように、ほかの学問分野でも数学との連携や融合のようなものが必要だということで、拠点のようなものが作られているということでございます。こういったものも踏まえながら、今後更にどう発展させていくのかという方向性の1つとして、先ほど申しました訪問滞在型プログラムのようなものとか、あるいは、こういった拠点間の連携協力体制をより強化していくというようなことを記載しております。
 資料2の方は、こういった内容を実際に文章に起こしたものですけれども、長くならない程度に概略だけ申し上げますと、まず目次のところを御覧いただきたいのですけれども、目次にありますように、3つの章に分かれていまして、1つ目の章が、背景を書いた、つまり、数学イノベーションはなぜ必要なのか、どんな効果が期待できるのかということを整理している部分です。2章が、じゃあ、数学イノベーションを進めるに当たって、現状がどうなっており、どんな問題点があるのかということを書いていて、3章が、その問題点を乗り越えて、数学イノベーションを進めるにはどんな方策が必要なのかということを整理しております。
 めくっていただきまして、1章の、大きく書いたところを申しますと、10ページを御覧いただきますと、若干、委員会でも御意見を頂いたこともありまして、数学イノベーションの効果というところで、先ほど申しましたように、課題の解決ですとか数学へのフィードバックですとか、あるいは水平展開、こういった効果が期待できるわけですけれども、それを生み出すに当たって、どんなプロセスが必要なのかということと、それから、そのプロセスを経るに当たって、ここでは数学の特定分野における研究者が参画するだけじゃなくて、いろんな分野の研究者がうまく参画して協力しながらやる必要があるのではないかということをまとめて整理しております。もともと書かれていたような部分ではありますけれども、少し整理の仕方を変えているということです。
 特に、(3)のところが、数学の様々な専門分野の参画が必要だというところでして、その例として、AとB、2つ挙げておりますけれども、Aの方が、いわゆる現象の抽象化のアプローチ、いわゆる伝統的な数学的なアプローチとデータ駆動型のアプローチが大きく分けると2つあって、それが各々強みを生かしながら協力していくことが必要ではないかということを書いています。
 下にありますBの方は、これまで余り応用されてこなかった数学の活用が必要ではないかということでして、いわゆる伝統的な応用数学とされていたものだけではなくて、ここには例示として、整数論とか位相幾何学なんかを挙げていますけれども、こういったものの応用も、近年、いいように可能性があると言われておりまして、そういったものにも力を入れる必要があるのではないかと。
 最後に、このほかとして、実際の数学へのニーズに対応するに当たっては、既存の数学をそのまま使うだけではなくて、そのニーズに応えて、新しく数学を作るような必要性もあるということを記述しております。
 それが第1章でして、第2章は、これまでの問題点について幾つか、過去2年間ぐらいの進捗を含めて、新たに記載を加えたりしている部分でございます。
 3章に行っていただきまして、3章が16ページから始まるのですが、16ページのところで、最初、出会いの場とか議論の場というところで、記述の内容はそんなに大きくは変わっていませんが、形態として、例えば、ワークショップですとかスタディグループですとかチュートリアルですとか、そういった形態があるというようなことですとか、あるいは東北大学で取り組まれているような訪問滞在型みたいな取組もあるというようなことを記載した上で、今後の課題として、先ほども申しましたように、新規参入をもっと増やしていく必要があるというようなことを記述しております。
 あとは、後ろの方で、研究と人材育成は先ほど申し上げたとおりでございます。時間もありますので、最後の方に飛んでいただきまして、25ページからが今後必要な体制ということを書いていまして、25ページの下の(2)のところに、現状ということで、主に、過去2年の間に進捗したものなどを記載しています。内容は、先ほど申し上げましたとおりでございます。
 26ページに(3)というところがあって、そこで今後必要な体制として、各拠点間が特色を生かしながら相互に連携・協力するような体制が必要だという話ですとか、先ほどの訪問滞在型のような取組ができるような体制が必要ではないかということを書いております。
 26ページの一番下のところにありますように、こういった推進方策、あるいは体制の下で活動を続けることによって、どのような姿の実現を目指しているのか、実現を目指すべき将来の姿として、どういうものがあるのかということを整理しております。
 まず、諸科学とか産業の分野では、数学との協働による研究の成果というものが評価されて、数学の必要性が具体的に認識されるようになるということ。それから、次の27ページに行っていただきまして、それとも関連して、数学を専攻した学生が、諸科学とか産業界なんかに進むといったように、多様なキャリアパスを持つようになるということ。数学の側では、数学の研究者が、諸科学や産業、外の問題にも関心を持って、そういった問題が数学の問題にもなり得るんだということを認識するようになること。特に、諸科学や産業との連携による研究も一定の評価を受けるようになるということ。そして、社会全体としては、このような数学の力を活用することの重要性が広く認識されるようになるということ。こういったものの実現を通じて、数学研究者と諸科学とか産業との接触がごく自然に生まれて、それが研究へと発展して、その成果が新たな数学の活用にもつながっていくといった循環が自然にできるような形、いわば自律的に数学イノベーションが進んでいくようなことが期待されるという形で、こういう形で、将来目指すべき姿として、若干抽象的でありますけれども、最後にそういう整理をさせていただいております。
 後ろの参考資料は、その後の進捗を踏まえて、幾つか解説したり、あるいは皆様方に見ていただいたりして追加しているものがありますけれども、特に参考の3につきまして、皆様の関係する大学とか、皆様の御協力を頂きまして整理をしています。31ページ、32ページにある部分は、どんな活動が行われているのかという、どっちかというと総論的な話でして、33ページから37ページまでの部分が、一種の拠点とも言えるような大学などで、具体的に、例えば、ワークショップですとかスタディグループですとか、どんな活動が現状として行われているのかというものを整理させていただいております。
 概要は以上でございます。いろいろ御意見を頂ければと思います。
 以上で終わります。

【若山主査】 
 どうもありがとうございました。ただいまの御説明を踏まえ、きょうは報告書案に御意見を頂戴したいと思います。これから取りまとめになりますので、きょうは是非、皆様お一人お一人から、御意見を頂戴できればと考えております。事前に送付させていただきまして、既に頂戴している御意見も、ここにある程度取り入れられておりますけれども、強調すべき点があれば、そこもおっしゃっていただければと思いますので、順番というわけではありませんので、どなたからでもお願いいたします。

【宮岡委員】 
 社会全体に数学の力の有効性、重要性を訴えるという視点は非常にいいのですが、そこに、もう一つ、女性の参画を是非促すという視点も一言付け加えていただければいいのではないかと思います。

【若山主査】 
 ありがとうございます。

【合原委員】 
 そもそも論で申し訳ないですが、この報告書の目的と、どういう人たちに向けて、これを出すのかという、その辺をちょっと確認したいのですけれども。

【粟辻融合領域研究推進官】 
 直接的な目的は、これは文科省の審議会の報告書ですので、文科省だけじゃ必ずしもない、大学が取る策もあるのかもしれませんけれども、今後の方策の方向性を示して実現につなげていくということです。

【粟辻融合領域研究推進官】 
 文科省と、あとは各大学なんかで取組をされる際の応援になるようなものになればというのが我々の思いです。

【合原委員】 
 なるほど。

【若山主査】 
 大学からの概算要求の方法が少し変わってきたので、例えば、特別経費とかがぐんと減ってきておりますし、そういう意味では、大学全体としての概算要求の中にどう入れていくかというときにも、こういうものがあることによって、参考になるというか、後押しになるということであればいいのかと思います。

【合原委員】 
 分かりました。

【若山主査】 
 小谷さん。

【小谷委員】 
 最初に、これまで議論されたことをうまくまとめていただき、ありがとうございます。その上で、26ページから27ページについて伺います。目指す将来の項に、基本的には、みんなが数学について大切だということを認識するのがすばらしいと書いてあります。そして、それを実現することで自律的に数学イノベーションが進むと書かれているのですが、お互いに大切だということを認識することと自律的に進むまでの間に大きなギャップがあると思います。本当に自律的な数学イノベーションが進むに至るまでには、やはりもう少し後押しが必要で、その後押しが何であるかを見つけるために、この数学イノベーション委員会があり、具体的な提案をすることがこの委員会の役目だと思っております。

【粟辻融合領域研究推進官】 
 おっしゃるとおりで、多分、ここで書いている数学の重要性を理解するとか認識するとかというレベルも、いろいろあると思っていまして、抽象的に、数学は重要だね、あるいは数学は共通基盤だから重要ですねという抽象的な認識と、じゃあ、数学の研究者と連携して何か一緒にやりましょうということとは確かに大きなギャップがあると思っていまして、多分、抽象的に「皆さん、数学は重要だと思いますか」と聞けば、思わないという人は多分余りいないですよね。ただ、あなたの研究分野で、具体的に数学を研究している、特に数学を専攻しているような人と連携して一緒にやろうという気がありますかと言うと、そこは多分、比率が減ってきて、あるいは、そこでイエスと答えた人も、具体的に何かやろうと思っているかといったら、そうでもないというところがあると思いますので、何が必要なのかというのは一言ではなかなか難しいんですけれども、要するに、まだ事例が確かに十分出てきているわけではないところもありますけれども、いかにいいことが具体的にあるのかという事例をうまく整理して発信するというのは、地道ではありますけれども、1つの方策かなという気がしています。

【小谷委員】 
 そのような例は、これまでずっと御支援いただいてきたこともあり、かなり分かってきています。ワークショップやスタディグループ等、文科省の御支援を頂いて、たくさんの提案がございましたし、西浦先生が領域を総括されたCRESTも1期終了し、新しくさきがけとCRESTが始まり、大変たくさんの応募があったと聞いています。科研費の特設分野連携探索型理科学に対しても200件以上の応募がありました。ですので、数学を使って新しい科学のアプローチを取りたいと思っている諸分野の方、若しくは諸分野の方と協働したい数学者は明らかに増えていて、それに対して具体的に協働したいというテーマも見つかってきているのだと思います。しかし、それが自律的に進むには、まだもう一押しプロモーションが必要で、それを提言することが、この数学イノベーション委員会の役割ではないでしょうか。

【北川委員】 
 今の件、恐らく、下から3行目のところに、「以上を実現することで」と書いてあるけれども、その前に書いてあるのが、3つの領域における認識の問題を書いてあるわけですよね。だから、それだけじゃなくて、それ以前にずっと書いてある、やるべき推進方策をすることによってというふうに、そういう形になってないから、そういう印象を受けるのではないかなと。

【小谷委員】 
 そうですね。いろんなことが書いてありますが、ここだけを見ると、随分飛んでいるなという印象です。

【若山主査】 
 どうもありがとうございました。
 それと、もう一つあります。皆さんも人材育成ということが重要だと、常に念頭に置かれていると思いますが、それが、例えば、個別の大学のカリキュラムに関わることであったりするがために、これまで余りそこの議論はしてきておりません。そういうことも本当は重要な話だと思いますが、適切な設定をしないと難しい面もございまして、今までは、避けているとは言いませんけれども、距離をおいてきたところがございます。

【伊藤委員】 
 私も今、小谷先生がおっしゃっていたことと非常によく似たことを感じました。特に産業界を考えたときに、産業界で数学を活用する上で、実は専門的知識のない方にどう使っていただくかというのがとても大事だと思います。専門的知識のない方、そういう研究者、技術者でも数理科学を利用すると、すごくいい結果が出るということ。それを実現するためには、道具がないと無理だと思っています。
 そこで、前にもちょっと申し上げたのですが、いろんな研究をしていただいた結果を、何かツール化するとか、私、何回もデータベース化と申し上げたのは、それを何とかツール化して、端的に言えば、専門の方でなくても、今の数理科学の御利益を少しでも感じられるような仕組みができないか。前に一度、ここで品質管理の話をさせていただいたのですが、品質管理は、昔は本当に属人的というか、この人が見るといい質のものができるですが、違う人が見ていると、それが全然分からないという状況でしたが、今、どこの企業でも統計学を導入し、誰でもカイ二乗検定ぐらいはできるようになっているので、かなりのことはできるようになっています。それは、やはりパソコンができ、そこにRのようなソフトができ、誰でも簡単に使えるようになったから、必ずしも統計学の専門家でなくても、それができるようになったからだと思います。専門的知識を持たない技術者、研究者に数理科学を利用していただくような仕組みを作るというのが、私はすごく大事ではないかと思っています。

【若山主査】 
 ありがとうございます。
 先ほど、森先生、手を挙げられたような気もするんですが。

【森主査代理】 
 話が変わっていったので。まず、ちょっと質問ですが、これはいつまでに話をまとめないといけないのですか。

【粟辻融合領域研究推進官】 
 この間、いろいろ議論させていただいたので、一応、こういう報告書という形で今回の議論を踏まえて取りまとめようと思っています。ですから、今回、いろいろ御意見は頂くと思いますが、それを頂いて、どう修正するかも含めて、主査に御一任いただいて、最終的な報告という形にしようかなと思っています。

【森主査代理】 
 25ページ、26ページのあたりに出ていて、だんだん気になってきたことがあって、「現在の体制」というところで、数学あるいは数理科学の拠点がたくさんできてきたという話があり、その一方で、次期拠点の認定というタイミングがあります。来年度に認定され、再来年から始まるわけですね。これを見ていると、最近、ネットワーク型拠点が推奨されるという方向になっていて、それと関連し合っているので、なかなか素直に読みにくいです。つまり、ここで何らかのことが書いてあると、それは大きな影響力を持つ気がするのですが、そう思って見ると、ここはどういうふうに持っていきたいのかよく分からないという点が少し気になりました。
 例えば、前回のときも少し申し上げましたけれども、数理研の立ち位置というのは、自分の拠点のことばっかり言っているようでおかしいのですけれども、幾つか拠点がある。その各々に持ち味があると。数理研の場合だと、出会いの場を提供するところが多分一番大きいだろうと思いますが、そうやって見ると、25ページのところで、ほかにIMIと明治の拠点とか出てきて、似たようなものが出てきたという形でまとめられちゃっているのが少し心配ですけれども。私は、もう少し、何か言っておきたいなという。

【粟辻融合領域研究推進官】 
 その辺の記述が不十分で申し訳ございません。

【森主査代理】 
 いや、今、非常にデリケートなタイミングであるため、普通より一歩踏み込んでおきたい気がするというだけのことです。

【若山主査】 
 実は主査の立場で言うのはまずいかなと思っていたのですが、そこがデリケートであるということはよく思っておりまして、今、それぞれの持ち味があると。拠点でいくと1分野多拠点とか、そういう問題があるわけですけれども、数理科学においては、それぞれの持ち味が、例えば、この4つの拠点にしても、共同利用ということでもあると思うのですね。それを単にまとめてしまうと、ネットワーク型にしてしまうと、1つ、数理科学が何かあって、外に接する面がむしろ少なくなると思います。ですから、それぞれの連携というのは、これまでも進んできていますし、今後はもっと進むと思います。その意味では、1つ1つの個性を持たせておいた方が、より表面積が大きくなるというか。ですから、1分野多拠点というのは非常に価値のあるものだと本当は思うのです。

【森主査代理】 
 ただ、それは今の流れと異なりますね。それをしておかないと、全体的な流れに流されてしまう心配がすごくあります。

【若山主査】 
 それも含め、皆様から御意見を頂戴できればと思います。

【北川委員】 
 今、私、研究環境基盤部会の委員で、そこでネットワーク型のもよく議論されているのですけれども、どっちがいいかは別として、ネットワーク型にすると、それぞれの拠点の性格が失われるというか、特徴が失われていくということは必ずしもなくて、ほかのところでネットワーク型をやっているのは、それぞれが、違うやつがネットワークを作ることによって特徴を発揮しているということで評価されているところもあります。だから、今の理由だけではちょっと難しいのではないかなと感じています。

【若山主査】 
 むしろ、いろんな、少し系統が違う、例えば、ここですと数理科学という拠点なわけですけれども、例えば、北大の電子研とか阪大の産業科学研究所であるとか、九大にも同じグループの中で化学の研究所、先導物質化学研究所というのがあります。それがネットワークを組むのは非常に力強い感じがしています。それと別の意味で、今、北川先生から、必ずしもそれだけでは説明不十分だと言われましたけれども、先ほど御説明したような形というのは、トータルとして意義があるものじゃないかと思っているのですが、もっと御意見を頂ければと思います。

【北川委員】 
 先ほど、伊藤委員が言われたのとほとんど同じ話ですけれども、やっぱり聞いていて、非常に重要なポイントだと思います。私の分野である統計も最近問題だと思うのですが、昔、私が研究を始めた頃は、実際の問題をやれと言われて、それを解決して、論文を書いて、それでは駄目ということを言われて、要するに、ソフトを作って、ほかの人が使えるところまでやって一仕事というのが割と徹底していたのですが、その辺、統計自体も少し文化が失われてきていると思います。やはり数学者が関与して問題を解いていくというのも大事だけど、それの100倍、1,000倍の効果を持つためには、ソフト化とか汎用化のところが必要じゃないかなと思いますので、今やっているのももちろん大事だけど、それと同時にソフト化の部分、そこをやっぱり考える必要があるのではないでしょうか。

【若山主査】 
 この報告書の中にも、ソフトウエア、ソフト化というか、外国との比較ですけれども、日本ではそこが遅れているという、そういうことは指摘してあるわけですけれども、もう少し強調してもいいかなという気がいたします。

【北川委員】 
 バイオインフォマティクスなんかも、情報の技術者と生物の人が協力してやっているわけだけど、やっぱりソフトを作っていくというところで実際にやるところまでできる人は非常に少ないわけで、そういう意味で、パイプラインを作ったりして、使える形にすることによって、世界的に広がることができていると思います。それで、ある意味、それを提供していくことによって、世界の中でスタンダードを取っていくことができるのではないかなと思います。

【合原委員】 
 確かにソフトの部分が重要で、いろんなプロジェクトで結構いいのを作る。ところが、プロジェクトが終わると、そのメンテができないので、それでどんどん陳腐化していっています。だから、そこを何とかすれば、かなりいいものは、ぽつぽつとあちこちでできてきているわけで、それが、プロジェクトが終わって、そのまま陳腐化していっているというのが現状です。例えば、北野さんなんか、世界中からいいものを集めてきて、まとめようとしていて、あれはあれで1つのやり方かなと思いますけれども、その辺の予算措置も含めてやらないと、せっかくプロジェクトをやったのに、そのプロジェクトが終わった時点では本当に世界の最先端に立っているけれども、その後の進歩が止まるというのがあるので、そこは何か仕組みが必要かなと思います。

【北川委員】 
 それが共同利用機関あるいは共同利用拠点の役割の1つだと思います。特に、ソフトもそうですし、データも、研究者というのは、ある目的のためにデータベースを作るわけですけれども、非常によくても、その方が退任したりすると、それで駄目になってしまうわけですね。それで、共同利用的な施設がそれを維持していく、発展させるという役割が非常に重要なところになっていると思います。

【若山主査】 
 ありがとうございます。

【伊藤委員】 
 今、北川先生がおっしゃったことですが、数理科学ってやっぱり、すごく人に付いている技術というか、属人的なものだと思うのです。そうでなくて、物の開発ですとあまりそうではなくて、出来上がった物に技術が付いていくので、比較的すぐに手離れするといいますか、人から離れると思うのです。だから、相当意識して、人から離れる仕組みを作っておかないと、今、先生がおっしゃったように、プロジェクトが終わったときに、あるいは人がいなくなったときに、もう使えなくなってしまう。そのためにも、何らかのツールといいますか、標準化といいますか、この人だったらできるではなくて、誰でもできるという仕組みにしないと、せっかくの成果が消えちゃうのではないかと思っています。

【若山主査】 
 どうもありがとうございます。北川先生、伊藤先生がおっしゃった、共同利用の役割の1つに、そういうものを維持、発展させていくということはあると思いますし、それからまた、研究所に所属する研究者そのものではなくて、カラーの違う共同利用・共同利用機関としての連携の1つの在り方であるとも思います。そういうことは盛り込んでいければと思いますが。

【小谷委員】 
 ソフトウエアとかデータベースの維持、若しくは開発が大切だと言われましたけれども、それに加え、数学と諸分野の共同による参考事例など、積み上げてきたことの見える化も考えていただきたく存じます。これらは、現状では個々の研究者がプロジェクトで行い、プロジェクトが終わったら、どこに行ったか分からなくなってしまうので、見える化を図れることが一番大切で、そのために共同利用研やいろんな拠点の必要性が言われていると思いますので、是非個々のプロジェクトや研究者が達成したものを、何らかの形でシステムとして残す若しくは見える化を図れるような、予算措置があると良いと思います。

【若山主査】 
 ありがとうございます。どうぞ。

【合原委員】 
 その1つの試みですけれども、我々、FIRSTが終わったときに、ウィキペディアみたいなやつは使いやすいので、あれの非線形科学版のノンリニア(Nonlinia)というのを作りました。それを今、なるべく広げようとしていますが、インターネットをうまく使って、いろんな人がその後も知識を入れていけば陳腐化しないし、こういう時代だと、大勢の人が集まってきて拡充していくという、そういう枠組みを作れば、さっきの自律的なという意味でのフィードバックグループのゲインが1を超えるんじゃないかと我々は思っています。

【粟辻融合領域研究推進官】 
 それはどういう資金で作ったのですか。

【合原委員】 
 FIRSTで最後の取りまとめとしてやりました。そのデータベースの枠組みをきちんと作って、とりあえずFIRSTのメンバーなどに入れてもらいましたが、あと、それを世界的レベルに持っていければと思っています。

【若山主査】 
 杉原先生、そろそろ……。(笑)

【杉原委員】 
 何も発言しなくて済みません。今、伊藤先生、北川先生のソフト化の話と関連して、数学のイノベーションにはレベルがあると思います。この中で比較的目標としてよく書かれている部分は、高等数学に近いところで、そこが割と突っ込んで書いてあって、底辺のところ、要するに、私なんか底辺の方にいるのであれですけれども、最適化にしろ統計にしろ、非常にベーシックなところでの数学の有用性をアピールすべきだとは書いてあるのですが、それをどういうふうにして世の中に広げて、数学の有用性を認識してもらうようにするかというところの記述が弱い。コアのところの数学の非常に高度なところと次の段階の数学レベル、更に広げていくみたいな、そういう輪を作っているというのか、そういうイメージで見たときの、割とコアのところではあるんだけれども、中間の以降ところが少し議論が薄いのかなと。それで、その裾野をつなぐところに、多分、ソフトとか、そういうのは非常に重要な役割を果たしてくることになるし、また今のデータベースも、多分そこをつなぐ非常に重要なポイントになる気がします。

【若山主査】 
 整理していただきまして、ありがとうございます。
 では、高橋先生。

【高橋委員】 
 もう既に今までの間に議論されてきたのかもしれませんが、例えば、私たちの気象とか海洋の分野で、海外の専門家と日本の専門家の集団を比べると、圧倒的に海外の専門家というか、気象とか海洋に関わっている方々は、気象学者でもなければ海洋学者でもないという方が多い。つまり、応用数学とか数学者であった方々が、気象とか気候の変動の分野に入ってきている。ところが、日本の場合には、大学の地球物理を出てきた方とそうじゃない方々が、「私の専門は何とかでしたから」という前書きを置いて話されることが多いのですけれども、海外の方々は、そんなことは関係なく、事象が面白かったり興味深かったりすることに貪欲(どんよく)に集まってくるというようなことを考えますと、やっぱり大学のカリキュラムを作っていただくときに、実証というか、現実問題の面白さみたいなものを入れ込んでいただくみたいなことも必要ですし、それをどこかに書いていただけると非常に有り難いというのが1つ。
 もう一つは、国際的な数学の分野におられた方が、どういうところに就職をされているのかという数字をどこかに載っけていただけると有り難いと思います。それを日本の数学及び応用数学の分野から、どこに就職されて、どういうキャリアパスをされているのかという比較をしていただけると、少し海外と日本の数理分野における意識の違いが分かりやすくなるというか、もう少しお互いに、産業界にとっても私たちにとっても大学にとっても足らないところを、不足しているところをもう少し明るくできるのかなと、そういうことを感じましたので、まだお時間があるようでしたら、この中に入れていただけると非常に有り難いと思いました。
 以上です。

【若山主査】 
 貴重な御意見ありがとうございます。ただ、難しいことはあります。そこがスムーズにいくようだと、このイノベーションの枠組みがかなりうまくいっているという、ちょっと逆説的なところがありまして、すごく大切なことではあると思いますが、実際のそういう資料を作るのはかなり難しいかなと思っています。

【森主査代理】 
 個人データなので個人情報という問題も絡みます。卒業生がどうなったかという資料を探そうと思うと……。

【宮岡委員】 
 大学では作れない。

【高橋委員】 

 大学で作れないのですか。

【宮岡委員】 
 ええ。卒業生名簿も今は真面目に作れないので、将来、分からないですね。

【高橋委員】 
 そうですか。ビッグデータと言う割に、なかなか難しいですね。

【森主査代理】 
 卒業した直後のポストは大体分かりますが、その後どうなったかという追跡調査というのは難しいです。

【宮岡委員】 
 私が昔、ドクターコースの卒業生の進路を調べ、10年後にどうなっているか。9割までは分かりましたが、1割は行方不明で分からないし、実際、9割も今どこにいるかというのは、調べるのは結構大変で、グーグルで探すなど、非常に大変でした。

【高橋委員】 
 完璧ということはあり得ないとは思いますが、どこかの側面で、要するに、私たちからすれば、どこの大学のどちらへ行けば、どんな人材がいるかという1つのスコープといいますか、そういうこともあり得るのかなと。

【若山主査】 
 博士号を取った人たち、ポスドクなんかだと、むしろ昔よりポスドクは多くなっています。そうすると、今、御指摘あったように、ポスドクの後が分からなくなってしまうということがありますし。

【宮岡委員】 
 でも、真面目に、人の名前が分かれば、本当に個人的努力をすれば結構分かります。

【若山主査】 
 ただ、教員がそれぞれ自分の学生を、皆さんがそれぞれ同じように努力をすれば分かりますけど、大学としてそれをやるわけには全然いかないので、そういう状況ですね。

【高橋委員】 
 そういう文献というのは、どこにもないのですか。

【北川委員】 
 うちの機構とJSTでリサーチマップというのを作っていまして、20万人ぐらい、研究者のデータベースがあります。だから、研究者になっている人に関しては、うまく名寄せをすればできると思います。

【宮岡委員】 
 そうですね、それは。

【若山主査】 
 ただ、おっしゃるとおりの部分もありますけれども、産業界に行かれて研究をされている方は、必ずしも論文ということで見えるわけではなくて、そうなってくると、それを拾っていくのは難しい。そういうところにも入っていただかないといけないという問題が。

【宮岡委員】 
 ただ、意外にソーシャルネットワークをやっている人がいますので、結構分かります。

【若山主査】 
 ああ、そうですか。

【宮岡委員】 
 例えば、私は東大卒で何年卒とか書いてあるので。

【森主査代理】 
 多分そういうのは、政策研とかがデータを取って、そこに調べてもらう方が早いかもしれませんね。

【北川委員】 
 今の情報技術はばかになりませんから、ホテルの予約のサイトありますよね。あれを全部調べていくと、それぞれのホテルの空き室も数も推定、90何%の確率で分かるようになっているから、自動スクロールである程度できるようになるのではないかなと思います。

【宮岡委員】 
 お願いします。

【若山主査】 
 だから、逆に個人情報をという話にもなってくるのでしょうけどね。どうもありがとうございます。
 中川委員。お待ちになっていたと思いますが。

【中川委員】 
 数学の役立つことを、10ページに書いていると思いますが、ここに書かれている内容を、もう少し具体的な事例で示していただいた方が、数学以外の人は分かりやすいのではないかと思います。この事例というのは、後ろの参考事例、38ページ以降に記載されていますので、ここがもうちょっと詳しい方がいいかもしれませんね。結果しか書いていませんので、数学を活用する意義を含め理想を言えば、1例1ページぐらいの感じで、具体的に示すことができればいいのかなと思いました。

【粟辻融合領域研究推進官】 
 この事例集は、余り個々は詳しくないのですけれども、逆に、詳しく書き過ぎると難しくなってしまうので、目的によるのですけれども、要するに、こういうことができる、こういう新しい視点があるというのをイントロだけを示したみたいな、そんなイメージです。おっしゃるように、もう少し深く突っ込んで、どういう問題にどういう数理的なアプローチが有効で、それによってどんな効果があって、これまでのやり方とはどう違うんだみたいなことが、もう少し具体的に言える部分も確かにあってもいいのかもしれませんけれども、分かりやすさと詳しさをうまく両立させるのは、なかなか、難しいところがあると思います。

【合原委員】 
 中川さんの書いたやつは、ものすごく内容が濃いから、あれを1枚載っけておいたらいい。ただ、普通の人は、なかなか分からないと思います。

【若山主査】 
 1つとしては、今、御指摘のあったとおり、抽象的なことを抽象的に書いているみたいなところがありますので、資料4を見たくなるような形に文章を織り込むという、それがいいのかなと思っています。
 本日は夕方から始まっておりますので、少しぐらい早く終わってもいいかなと思っているますけれども、まだ時間はございますので、御自由に御意見を頂ければと思います。

【粟辻融合領域研究推進官】 
 私から1点だけ。報告書で申し上げますと、さっき説明で省略しましたけれども、第2章、12ページの下の方、(3)「現状の問題点」というところで少し整理をしていますけれども、そこで、「以下のような問題につながっている」ということで幾つか問題を書いていますけれども、その一番上に、新たに1つ付け加えていまして、何かといいますと、新規にこういったワークショップに参加するような人材を十分取り込めてない。一言で言うと、要するに、これまでワークショップですとかスタディグループですとか、過去3年とか4年とかやらせていただいているんですけれども、そういったもののメーンのオーガナイザーだったり、あるいは、いろいろ発表なんかをされるような他分野の人も含めた参加者であったり、そういったメンバーの顔ぶれを見ていると、結構重なっていたりとか、あるいは同じ人が何度も協力いただいているというようなところが多いのかなという気がしていまして、言い換えれば、熱心な方は非常に熱心にやっていただいているんですけれども、こういう活動を続けることで、もっと外に広がっていくというようなところが必ずしも十分じゃないのかなという気がしております。その認識が、そもそも正しいのかどうかということと、仮に、それが少し実態としてあるのであれば、それを改善するには、どういう手があり得るのかというようなことについて少し御知見を頂ければなと思いますが、いかがでございましょうか。

【若山主査】 
 今の問題意識は非常に正しいと思っているのですけれども、何かございますでしょうか。

【中川委員】 
 分野として参加される数学者が、僕の印象では、偏微分方程式とか確率論統計学の方が多い印象ですね。代数とか幾何という、より抽象的な分野の方は少ないですね。本当は、純粋数学と言われている抽象的なことをやっている方に、どう出ていただくかというのが非常に大事だと思っています。なかなかハードルは高いとはと思いますけれども。

【森主査代理】 
 以前、似たことで発言しましたけれども、数理研の場合の採択されたプログラムの中で、特にこういったことに興味がある人は参加してくださいという形をやったことがあって、そのときに五、六個出てきましたけど、そういう中では、例えば、代数系のものも出てきました。それは、数理研の関与の仕方の1つの形かなと思いますけれども。少しは、出会いの場を提供しやすいのではないかと思います。

【中川委員】 
 あと、テーマの設定もあるのでしょうね、抽象的な数学をやっている方が興味を持っていただけるようなテーマをどう設定していくか。

【若山主査】
  今、森先生がおっしゃっていたように、やっぱり数理研という、共同利用機関でもあるし、数理研というのがあって、外から、どんな人がいてというのが見えている。そこからそういう呼び掛けがあったときには出てきやすいところが。

【森主査代理】 
 少しは違うかなと思います。

【若山主査】 
 そういうことがあると思いますね。

【森主査代理】 
 多少垣根が低く。多少垣根が低いと思いますが、具体的に言うと数理研では年に七、八十の研究者集会が開催されているので、その中の人が既に決まって、あと、もうちょっと努力をするかなというレベルなので、そういう意味では応募してもらいやすいだろうと思います。

【若山主査】 
 これ、恐らく広い意味での人材育成の、大学における人材育成というか、教育カリキュラムとかそんなのにも関係していることだとは思っているのですけれども。
 ほかにございませんでしょうか。

【宮岡委員】 
 今の問題ですけれども、大学院に入ってマスターとかだと、マスター論文を書くのに必死で、なかなか余裕がない。PDになっちゃうと、今度は、やっぱり就職を探すので、論文をたくさん書かなきゃいけなくなってくるので、結構余裕がないわけですよね。でも、例えば、学部の卒業研究の一環として、こういうものに出ることも可能性として残しておけば、こういうことに対する慣れがありますから、抵抗感が少しは減るのではないかという気がします。だから、一番効果があるのは、多分、学部のときにちょっと取り組むことじゃないかと考えているのですが、いかがでしょうかね。

【若山主査】 
 いかがでしょう、御意見。

【小谷委員】 
 いつも同じような人が参加されるということについては、これを推進するために汗をかきたいという人と、場が与えられて気軽に参加できるなら参加したいとか、若しくは背中を押されたら参加するとか、いろんな情熱の持ち方があります。現状では、かなり自分で汗をかいて何とか推進しようと思う気持ちがないと参加できない取組が多いのかもしれないですね。そろそろ、もう少し気軽に参加できるようなものを作っていかないといけないのではないでしょうか。

【伊藤委員】 
 私も、特に学部学生がこういうのに参加するというのは賛成です。さすがに数学系ではないと思いますが、昨今、学部学生に実務教育といって、卒論が大体終わった後に、2週間、3週間、企業に来て、そこで、ある種実務をやっていただいて、それをちゃんと認定するという大学が幾つかあると思うのですけれども、これ、さすがに数学、物理化学でいきなり実務というのは無理だと思いますけれども、こういうワークショップに行くことで単位を出すとかとすると、それは非常にいいのではないかと思います。

【若山主査】 
 そこですね。カリキュラムまで、ここでということで。例えば、これは学部ではないですけれども、大学院の博士課程で企業へのインターンシップというのを私たちのところ、3か月以上というのを始めて、それは大きく変わったわけですね。ただ、それはやはり各大学、学部、研究科の持ち味という大きなところがありますから、それで、ここの中にぱっと書けるものではないという、そんな感じだったのですね。

【北川委員】 
 自分で考えたことじゃなくて、最近、読んだのですが、どこに書いてあったか忘れてしまいましたが、よくメジャーに対して、マイナーというか、サブプログラムありますよね。そこに書いてあったのは、もっと気軽に、単位をある程度取れそうになった状態の人に2週間か3週間の時間を与えて、ある分野のところを新しく勉強させてまとめさせると。それで単位を与えるというのが書いてあったんですね。宮岡先生が言われたのは、それに近いかなと。

【宮岡委員】 
 例えば、アメリカのドクターだとあれですよね。Ph.D.を取るときは、メジャーの自分の専門以外に専門でないものを発表しますよね。それに近いようなことを、例えば学部とかでやっても、そういう可能性を作るのはいいかなと。強制するのは、ちょっとまずいかもしれませんが。

【粟辻融合領域研究推進官】 
 この報告書でも、21ページ下のマル3で、「大学の数学教育研究組織における人材の育成」という項目がありますけれども、そこで、1パラ目は大学学部レベルの話で、「また」の2つ目のパラグラフは大学院レベルの話で、この中に、「例えば」として、米国の大学院におけるマイナーセーシスなんていう取組があるみたいなことが紹介されていますね。

【若山主査】 
 実際、理学部の数学系の学生だと、少し違うことを見るだけでも全然違うと思います。どちらかというと、外を見ない教育をしているような感じがしますので。そして、多くの大学が、また卒業論文というのを学部では求めていないということも、ちょっと原因があるかもしれないと思っていますけれども。
 ほかに、先生方、御意見はよろしいでしょうか。これは、先に申し上げますと、先ほど、森先生が御質問になったことですが、8月の終わりでしたっけ……。

【粟辻融合領域研究推進官】 
 この上の先端研究基盤部会というのがありまして、手続上は、先端研究基盤部会で正式に決定していただく形になりますので、それまでに、本日頂いた御意見も踏まえて、少し修正を施していく形になると思います。

【若山主査】 
 きょう頂いた御意見を盛り込むので、新しい案を作って、もう一度、少なくともメールベースでごらんいただいて、付け加えていただくという余裕はありますよね。

【粟辻融合領域研究推進官】 
 はい、もちろん。

【若山主査】 
 最後のところは、ぎりぎりになってしまうかもしれませんけれども。
 ほかにございませんでしょうか。

【伊藤委員】 
 ちょっと違う話で申し訳ないのですが、この報告書を33ページの各大学の取組という一覧を付けていただいたのですが、こういう情報というのは、どこかに一元的にあるのでしょうか。

【粟辻融合領域研究推進官】 
 恐らく、一元的には実はまだ余りなくて、今回、こういう形で皆様の協力を得てまとめましたので、できれば今、統数研に委託している数学協働プログラムのホームページを活用して、一元的に情報発信できればと思っています。結構取組はいろんな大学でやられているということが改めて分かりましたので、うまい情報の共有ができれば思っています。

【森主査代理】 
 このアンケートを受けて、それで数理研でも調べたら、毎年の活動はもちろんホームページに出しておりますけれども、過去のは見えなくなってしまいます。これを見て思ったのですけど、一旦出したら、ずっと、絶えず見えるようにしておく工夫をしないと、ネット上で見えにくくなっていくのかなと自己反省しました。

【伊藤委員】 
 それは、何か理由があって、リンクを切ってしまうとか……。

【森主査代理】 
 まあ、何げなく(笑)。過去の全てのアクティビティーという形で出しておけばいいのだろうと思うのですけど、これからそういうふうにやろうと思っているのですけれども。

【宮岡委員】
  消さずに、どんどん新しいのを……。

【森主査代理】 
 消しているわけではないです。

【宮岡委員】 
 消しているわけじゃないのですか。

【森主査代理】 
 はい。ただ、わざわざリンクを張らなくなってしまうのですよね。見にくくなっていくので。

【宮岡委員】 
 最近のやつを一番上にしておけば別にいいのではないですか。

【森主査代理】 
 まあ、そうですけど。そうなっているということを、つい最近、発見したところです。

【若山主査】 
 ただ、こういうものを必ずしも、今の数学協働プログラムではもちろんのことですけれども、必ずしも自大学だけではなくて、例えば、私たち、九州であれば九州のウエブページの中に、少し見にくくなるかもしれませんけれども、ずっと並ぶと、それでも、やはりそういうページを作っておくことをやっていくと、発信力が違うのかもしれませんね。

【北川委員】 
 ポータルサイトを作るのはいいですね。ライフサイエンスの中、ライフサイエンス統合データベースみたいなものがあって、そこに入ると、全国270ぐらいありますが、そこに全部リンクされている。要は、データもそうだし、ソフトもそうだし、それから、論文情報なんかも。だから、数学に関するイベントも、数学の研究者はいいと思いますが、知らない人でも、そこに行ったら、どこかに飛べて自動的に行けるようなポータルを作っておくといいと思います。

【宮岡委員】 
 1つ、数学関係の紹介とか、数学系のホームページ、結構書いてあるのですが、多過ぎて非常に見にくい。だから、例えば、こういう分野だったら、関係ある分野だけ見えるというデータを圧縮してもらわないと、ちょっと厳しいけど、それはどういうところが作ればいいのかよく分かんないですね。

【森主査代理】 
 数学会、一旦出たものはずっとどこかに残って……。

【宮岡委員】 
 割とずっと残っています。ただ、重くなってくると、非常に見にくい。

【高橋委員】 
 1つ質問させてください。大学からのアプローチというのは、とてもよく書いてあるものですけれども、33ページからの取組が。産業界とか独立行政法人を含む大学の外側からの取組というのは、やっぱり少ないのでしょうか。それか、まだお調べになっていらっしゃらないというか、ないのか。

【粟辻融合領域研究推進官】 
 実は今回、この資料を作るに際しては十分調査をしていないのですが、企業につきましては、この前の32ページの下から2つ目のポツのところに、「一部の企業においては、ここ数年」みたいな形で、具体的な企業名を出すのははばかられたので、中川さんの新日鐵住金なんかも念頭に置きながら書いていっているということです。実際には、いろんな企業で少し数理系の部署が研究開発部門なんかに設けられる例はほかにもございますので、そういう例が1つあると。
 もう一つは、独立行政法人なんかでも幾つか取組がありまして、それはここには書かれておりませんので、場合によっては、そういう技術も加えてもいいのかなとは思います。

【高橋委員】 
 この報告書を御覧になるのは、多分、先生方だけではなくて、外側の方々も、もしかしたら御覧になる可能性もあるので、そうしていただけると、あそこはやっているけど、うちは駄目だというのも、逆に発奮のところになるかもしれませんので。

【粟辻融合領域研究推進官】 
 刺激になるかもしれません。どこまでやるのかというのはあるりますが、先生の海洋機構も含めて、そういう取組をされている方もいらっしゃると思いますので、少し書き加えたいと思います。

【若山主査】 
 ほかによろしいでしょうか。
 それでは、どうもありがとうございました。本日御審議、御意見頂戴いたしました内容を踏まえ報告書案を修正いたしまして、議事録等も含めて、それをもって修正案を作りまして、先生方にメールでお送りして、また御意見を頂戴したいと思います。最終的には、8月28日に、先ほどの先端研究基盤部会がございまして、形式的にはそこが決めることになっておりますので、最後に出す段階では、私、主査の方に御一任いただければと思います。よろしいでしょうか。
 では、御意見を頂くのはいつ頃になりますかね。

【粟辻融合領域研究推進官】 
 できるだけ早めにやりたいと思いますので、また御相談させていただいて進めたいと思います。

【若山主査】 
 分かりました。それで進めてまいりたいと思います。早く終わった方がいいのかもしれませんが、少し時間がございますので、報告書案とは違って、何かここで、やはりこの場で言っておいた方が後のためによいということがございましたら。まだ、この報告書案を作った後、日程調整はずっと先になると思いますが、この委員会は、少なくともしばらくは続きますので、そこで御意見を頂戴できると思います。先ほどの教育のこととかに踏み込んだ話とかも大事なのかなとは思っておりますが、今、何か注意すべきこと、今後のことについてございましたら、お願いいたします。
 よろしいでしょうか。それでは、どうもありがとうございました。最後に、事務局から連絡を差し上げたいと思います。粟辻さん。

【粟辻融合領域研究推進官】 
 最後に、事務局の基礎研究振興課長の行松から一言お願いします。

【行松基礎研究振興課長】 
 本日、お忙しい中、御議論いただきまして、ありがとうございました。私は、初めて、きょうお伺いをしたわけですが、この報告書、中間報告を頂いているわけですが、足掛け3年御議論いただいておるということを伺いまして、非常に長きにわたって、また、いろんな観点から御検討を頂いたということでありまして、先生方には本当にこれまでの御協力、また熱心な御議論には感謝申し上げたいと思います。
 私どもとしても今回頂いた案を、今度、先端部会がございますが、そこの議論も踏まえて、しっかり必要な政策として具体的に進めていけるような努力をしてまいりたいと思いますので、また折に触れて、先生方に御指導を頂きながら進めてまいりたいと思っておりますので、引き続き御協力いただけますように、よろしくお願いいたします。本日はどうもありがとうございました。

【粟辻融合領域研究推進官】 
 一言申し忘れていましたけれども、前任の課長の安藤が研究振興局の振興企画課長に就任いたしましたので、紹介させていただきます。
 それでは、次回の日程につきましては、また後ほど御連絡させていただきます。
 あと、資料につきましては、机上に残していただければ郵送させていただきますので、よろしくお願いいたします。
 以上でございます。

【若山主査】 
 それでは、本日の数学イノベーション委員会はこれで閉会させていただきます。ありがとうございました。

 

お問合せ先

研究振興局基礎研究振興課/数学イノベーションユニット

融合領域研究推進官 粟辻(内線4243)、宮澤(内線4120)
電話番号:03-5253-4111(代表)
ファクシミリ番号:03-6734-4074
メールアドレス:kiso@mext.go.jp