参考資料4 委託事業「数学協働プログラム」の平成25年度実施概要

平成25年度事業報告

1.ワークショップの公募・審査・実施
重点テーマ
(1)ビッグデータ、複雑な現象やシステム等の構造の解明
(2) 疎構造データからの大域構造の推論
(3)過去の経験的事実、人間行動などの定式化
(4)計測・予測・可視化の数理
(5)リスク管理の数理
(6) 最適化と制御の数理
のもとで、ワークショップを公募(6月に第1次、12月に第2次公募)した。
公募に当たっては、関連学会等への積極的な広報に努めることにより、昨年度の応募課題に見られた重点テーマ間のアンバランスが解消された。
応募課題16件のうち運営委員会で審査の上10件を採択し、9月から3月にかけて実施した。

2.スタディグループの実施
重点テーマに基づくスタディグループ方式の会合7件を、受託機関および協力機関が中心となって11月から3月にかけて開催し、諸科学分野あるいは産業界からの具体的な課題の提供に基づき集中討議を行った。
また、次年度以降の実施に向けて特に企業の研究者が参加しやすい環境の整備について検討した。

3.作業グループの設置・活動
数学・数理科学研究者と協働相手となる諸科学分野の研究者により構成される作業グループを、材料科学および生命科学の2分野において設置し活動を開始した。
材料科学グループでは、10月の第1回会合において活動方針について議論、これを踏まえて特定のトピックに関して課題発掘のための集中討議を3月末に実施予定。
また、生命科学作業グループでは、これまでの協働による成功例や困難であった例について議論することにより、生命科学における数理的研究が今後どのように発展していくとよいかを提言としてまとめることを目標として、3月末の会合に向けてメール審議を行っている。

4.諸科学・産業向けチュートリアルの実施
諸科学・産業側からのニーズのある数学・数理科学の特定のテーマとして、重点テーマの(1)と(6)に関連して、数理の専門家以外を対象としたチュートリアル「ビッググラフと最適化」を3月に開催した。
また、受託機関および協力機関が開催するワークショップ・スタディグループのいくつかにおいては、研究集会のテーマに関連したチュートリアルが実施された。

5.情報の収集と共有・発信
諸科学・産業との協働による研究の成功事例を収集・整理し、パンフレットとしてまとめ、本事業の研究集会・説明会等で配布した。また、協働研究情報システムにより、研究集会等の開催情報、各種公募等の関連情報の発信を行った。
また、3月には児童・生徒を含む一般向けにシンポジウム「世界は計算!されている?」を開催した。
その他、運営委員会を3回実施した(7月、11月、3月)。また、本委託事業を円滑に実施するため特任助教2名を採用し、上記業務1~5の他それぞれ材料科学・生命科学との連携業務に従事させた。

お問合せ先

研究振興局基礎研究振興課/数学イノベーションユニット

融合領域研究推進官 粟辻(内線4243)、宮澤(内線4120)
電話番号:03-5253-4111(代表)
ファクシミリ番号:03-6734-4074
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