資料5-2 数学イノベーション推進に向けた取組について(論点メモ)

1.数学へのニーズの発掘からイノベーションへつなげるための方策

 1.数学へのニーズの発掘からイノベーションへつなげるための方策
(1)数学へのニーズ(数学的知見の活用による解決が期待できる課題)を発掘するための方策
【1】「議論の場」の設置
【2】関連情報の集約・整理、関係者・関係機関間での共有・活用
【3】外部からの相談対応体制の構築

(主な現状)
 ・数学・数理科学と諸科学・産業との連携研究ワークショップ(文科省と大学等との共催で、平成22年度に試行的に2件、23年度に22件開催)。
 ・委託事業「数学・数理科学と諸科学・産業との協働によるイノベーション創出のための研究促進プログラム」(平成24年度予算:1900万円、5年間の予定)
  数学と諸科学・産業との連携によるワークショップや研究集会等の開催、関連情報を収集・整理、関係者間での共有・活用を図ること等により、以下のA~Cを目指した活動を委託する予定。
    A.数学・数理科学的知見の活用による解決が期待できる課題の発掘
    B.課題解決のための研究のテーマの抽出
    C.課題解決を目指した研究への発展支援 

(主に御審議いただきたい論点) 
【1】「議論の場」の設定、【2】関連情報の集約・蓄積、関係者間での共有・活用について更にどのような方策が必要か。
【3】「どこの誰に相談すればよいか」を明示する外部からの相談体制が必要か。必要ならどのような仕組みが良いか。

○中長期的には、訪問滞在型の研究拠点(※)を設置し、課題の発掘、課題解決のための研究プロジェクトを実施することが必要か。
(※)常駐するのは、課題や必要な数学分野を見抜くことのできる拠点長、これを補佐する研究者、支援スタッフ。外部の研究者が一定期間滞在して研究。

(2)協働による研究の実施へつなげるための方策
【1】重要な研究課題、テーマを抽出、整理
【2】「議論」の段階から「実践」の段階へ移行させるための方策

(主な現状)
・JST戦略的創造研究推進事業「数学と諸分野の協働によるブレークスルーの探索」領域(平成19年度よりさきがけ、20年度よりCRESTを開始)における研究
・大学等における数学と諸科学・産業との協働に向けた組織的取組
(主に御審議いただきたい論点)
【1】重要な研究課題をどのように抽出し、整理するか。 
【2】「議論」の段階から「実践」の段階へ移行させるための方策
 

2.数学イノベーションに必要な人材の育成

(1)数学と諸科学・産業との協働を担う人材の育成
 【1】大学の数学専攻等における人材の育成方策、新たなキャリアパス構築
 【2】諸科学における人材の育成方策
 【3】企業における人材の育成方策
(2)数学界における、諸科学・産業との協働による成果への評価 

(主に御審議いただきたい論点)
【1】大学の数学専攻等において、どのような方策が必要か。
【2】数学専攻博士課程修了者の新たなキャリアパス構築には、どのような方策が必要か。
【3】諸科学において、数学との協働に必要な人材を育成するには、何が必要か。
【4】企業において、数学との協働に必要な人材を育成するには、何が必要か。

(2) 数学界において、諸科学・産業との協働による課題解決型研究が評価されるようにするには何が必要か。

3.その他

(1)知的財産権に関わる問題への対処方策
(2)情報の発信、理解の増進

(主に御審議いただきたい論点)
(1)知的財産権に関わる問題点を研究者に認識してもらうには、どのような方策が必要か。特に、知的財産権の懸念が研究開始を妨げないような配慮が必要ではないか。
(2) 数学と協働する諸科学分野や産業界を広げるためには、どのような方策が必要か。

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研究振興局基礎研究振興課/数学イノベーションユニット