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1.課題名: 次世代の科学技術をリードする計測・分析・評価機器の開発

2.課題概要: 我が国が優位な超伝導や低温の技術等を活かし、ナノテクノロジーやバイオテクノロジーをはじめとする幅広い研究開発に資するとともに、産業の技術革新のための基盤技術として重要な、世界最先端の計測・分析・評価機器を開発する。

3. 評価の検討状況
(1)課題設定の妥当性(必要性)
1 国の方針との適合性
  基盤技術としての計測・分析・評価機器の整備は、我が国の科学技術の発展に必要不可欠なものである一方で、我が国はシーズとなる基本技術を有しながら機器の開発は海外に遅れをとっている状況であり、これを打破するためにも戦略的に取り組む必要がある。
  また、本プロジェクトは分野別推進戦略、平成15年度資源配分の方針及び研究開発推進方策において位置づけられており、国の方針と合致する。
   
2 リーディング・プロジェクトとしての妥当性
プロジェクトしての基本的性格
  比較的短期間で成果としての機器の実用化・製品化が見込まれるプロジェクトである。

研究開発成果の持つ経済活性化効果等(実用化された場合の社会・経済へのインパクトを含む)
  本プロジェクトの成果については、開発された機器の直接的な市場のみならず、研究基盤としての研究開発力・産業競争力の強化をもたらすものであり、大きな効果が見込まれる。

研究開発成果の目標とスケジュール
  本プロジェクトの成果は実用化・製品化を目指すものであるが、そのスケジュールは概ね妥当と考えられる。
  しかし、諸外国の研究開発の動向をにらみながら、スケジュールについては柔軟に対応していくことが必要である。

大学等と産業界の役割
  本プロジェクトは、大学や公的研究機関の要素技術を用いてメーカー及び将来的なユーザーが一体となって機器の開発を行うものであり、適切な体制で研究開発が行われるものと考えられる。

政府部内における既存制度における研究開発課題及び他
経済活性化プロジェクトとの関係
  文部科学省及び経済産業省においてこれまでの機器開発研究は行われてきているが、今回のプロジェクトについては、メーカー及びユーザーと一体となって最先端機器の開発を進めることから、より実用化・製品化を見据えた開発が可能となると考えられる。

(2) 手段の適正性(有効性・効率性等)
1 研究体制の妥当性
研究責任者(プロジェクトリーダー)の適否
  要素技術について専門的な知見を有するとともに、産業界との関わりも強いことから、責任者として妥当と考えられる。

研究体制及び研究運営方法の妥当性
  外部有識者を含むプロジェクト推進委員会による評価を受けながら適切に研究開発が進められると考えられる。また、メーカー及びユーザーも積極的に参画し、常に製品化を意識しながら研究開発をすすめることにより、より効率的・効果的な取組みが期待できる。

2 研究計画の有効性・効率性
費用対効果
  本プロジェクトの成果には大きな波及効果が見込まれるものであり、高い費用対効果が期待される。

知的財産の取得・活用方針
  本プロジェクトの推進により関連分野の基本特許群の取得が期待される。

4. 評価結果
  基盤技術としての計測・分析・評価機器の開発は、我が国の研究開発や産業技術の発展に不可欠なものであり、海外偏重の市場の挽回という観点からも国として取り組む必要がある。特に、本プロジェクトにおけるNMRの開発については、技術のブレイクスルーという点で波及効果が大きく、中心的に進めるべきものと考えられる。

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