(資料4)用語集(文中で「注」を付した用語を掲載)

・インテグレーション技術(integration):
構造技術、制御技術、抵抗低減技術等、多くの要素技術を最も効果的に組み合わせ、一つのシステムとして統合する技術。

・回転翼機:
ヘリコプターのように、翼が回転することで揚力を発生する航空機のこと。

・型式証明:
例えば、ボーイング式747-400型といった航空機の型に式について、航空機の設計、製造過程等が安全性等の基準に適合していることの証明をいう。なお、個々の航空機が飛ぶためには耐空証明という自動車の車検に相当する検査を必要とするが、型式証明があれば検査の一部が免除される。

・管制:
適切な指示により航空機の衝突防止等、航空機を安全に運航させ、航空交通の秩序ある流れを維持すること。

・(研究開発)ロードマップ(road map):
技術の未来像とそこに至るまでの目安となる技術のこと。どの要素技術が何年ごろに確立し、それらの要素技術を組み合わせ又は発展させて次にどのような技術がいつ頃確立するのかといったことを表に示したもの。

・国際民間航空機関(ICAO:International Civil Aviation Organization):
1947年、国際連合の専門機関の一つとして設立され、国際民間航空輸送の安全かつ健全な発達を促進することを目的として発足した。本部はカナダのモントリオールにあり、日本は1953年に加盟している。

・コンポーネント(component):
胴体パネルや主翼等、航空機を構成する個々の部品のこと。

・哨戒機:
潜水艦等による敵の襲撃や領域内への侵入等に備え、見張りをして警戒する航空機のこと。

・数値流体力学(CFD:Computational Fluid Dynamics):
空気等の流れを数値計算により解析する技術のこと。コンピュータの性能向上と共に発展し続けている。

・スペースシップワン(Space Ship One):
政府機関等から公的な援助を受けることなく米国ベンチャー企業が独自に開発した有人宇宙船。航空機「ホワイトナイト」号に搭載された状態で離陸、上空で切り離され、そこからロケットエンジンで加速し、宇宙との境界とされる高度約100キロメ-トルへ到達した。

・ソニックブーム(sonic boom):
航空機が超音速で飛行する場合にのみ生じる落雷にたとえられるような爆音。この音は超音速で飛行している間中、常に発生し続ける。

・ターボプロップ機(turboprop):
プロペラ機の一種。ジェットエンジンと同様の構造で、ジェットを噴射して進むのではなく、タービンと呼ばれる羽根車を回転させてプロペラをまわして進むターボプロップエンジンを搭載した航空機。

・ティルトローター機(tilt rotor):
垂直離着陸する航空機のひとつ。垂直離着陸するときにはヘリコプターのように機体の上へ向かってローター(回転翼)を回し、巡航するときにはプロペラ機のように前方にローターを向けることができるようにした、ローターの傾き(ティルト)が変化する航空機のこと。ヘリコプターと飛行機(固定翼機)の長所を併せ持つ。

・独立行政法人:
国の政策の実施部門のうち一定の事務・事業を担当する国から独立した機関。業務の質の向上や活性化、効率化、透明性の向上等を図ることを目的として設立され、公共上の見地から確実に実施されることが必要な事務及び事業を実施する。

・風洞:
人工的に空気の流れを作る装置のこと。流れそのものを研究したり、飛行機の模型を飛行状態に近い流れの中に置いて性能を調べたりすることに用いられる等、幅広い用途がある。

・超音速:
音速(マッハ1.0:約340メ-トル毎秒)よりも速い状態を指す用語で、飛行速度や風速を示す用語としても使用される。

・超音速輸送機(SST:Supersonic Transport):
超音速で飛行し、旅客や貨物を輸送する航空機のこと。

・ハブ・アンド・スポーク(hub and spoke):
ハブは拠点となる空港を、スポークは拠点から網の目のように広がる路線のことを指し、ハブ・アンド・スポークは拠点(ハブ)空港を軸に多数の路線(スポーク)の網を広げる航空機の運航モデルのことをいう。

・飛行艇:
水上飛行機のひとつ。胴体が舟状で離着水できる飛行機のこと。

・ヒューマンファクター(human factor):
人間が操作する機械を人間と機械が一体となったシステムとして捉えたとき、その性能や安全性等を満たすために必要な、操作する人間側の要因(思考や行動、反応等)のことを言う。

・複合材:
2種類以上の素材を組み合わせて、もとの素材より優れた性質、あるいは全く新しい性質を持つように作られた材料をいう。航空機の材料としては炭素繊維と樹脂を組み合わせたもの等がある。

・ポイント・トゥ・ポイント(point to point):
ハブ・アンド・スポークの対となる用語で、各都市(ポイント)をハブとなる拠点を介さずに直接結ぶ単線モデルのことをいう。

・マッハ5(Mach):
ある速度の音速に対する比を表したものがマッハ数で、マッハ5は音速の5倍。

・リージョナル機(regional):
概ね50~100席クラスの比較的短距離を飛ぶ小型旅客機のこと。

・リスクシェアパートナー(risk share partner):
単なる下請けとは異なり、開発の一部を資金面を含めて負担することで、開発の経済的な危険性を分担する事業者のこと。

・CO2二酸化炭素。地球温暖化の主原因になる物質。

・NOx窒素酸化物。オゾン層破壊等地球環境に悪影響を及ぼす物質。

・垂直離着陸機(VTOL:Vertical Take-Off and Landing):
垂直離着陸のできる航空機のこと。狭義にはヘリコプター(回転翼機)は含まない。

・2007年問題:
団塊の世代が大量に退職者が発生することで、これまでに蓄積された技術やノウハウが継承されず、技術力の維持が困難になるという問題。

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