参考 用語集

●GIS:

 Geographical Information System。デジタル化された地図のデータと、地図上の位置に関わる統計データ等の属性情報を関連づけて統合的に扱う情報システム。

●IP:

 Internet Protocol。インターネットを構成する通信機器が共通に使用する通信プロトコル。

●IPv6:

 Internet Protocol Version 6。増加するインターネットの使用者に対応するため、現在のIP(IPv4)に代わるものとして準備が進められてきたプロトコル。IPアドレスの128ビット化等が含まれる。

●ITS:

 Intelligent Transport Systems。情報技術を用いて、人と車両等と道路を結ぶことにより、道路交通問題の解決、関連した制御・管理を容易にする新しい交通システム。

●P2P:

 Peer to Peer。ネットワークに接続された複数の機器が、互いに対等な立場で通信を行うシステム形態。

●PET:

 Positron Emission Tomography。陽電子を放出する同位体で標識された薬剤を注射し、その体内分布を特殊なカメラで映像化する診断法。

●Webアプリケーション:

 Webブラウザを通じて処理要求を受け、処理を行うシステムへの橋渡しの役割を担うアプリケーション。

●アセンブリ(assembly)言語:

 機械語やその機械語の組を「その動作を連想させるような英数字列」で表し、またアドレスも同様に英数字列で指定できる言語。

●アドホックネットワーク(ad hoc network):

 予め経路が定められていないネットワーク。移動体端末が、即席で形成する自律分散型のネットワーク。

●アンビエントネットワーク(ambient network):

 的確にユーザの状況を理解し、最適な環境を提供する情報ネットワーク環境。

●位置情報センシング(sensing)・マッチング(matching):

 利用者、その他の対象物の位置情報の検知と、検知した位置情報と地図情報等の他の情報の照合。

●遺伝子転写物:

 遺伝子(DNA)によって転写されたRNAのこと。

●インクルーシブデザイン(inclusive design):

 万人のニーズに対応する包括的なデザイン。

●インターコネクション(interconnection):

 複数のノードで構成される並列計算機における、ノード間を接続するネットワークのこと。

●インタラクティブインタフェース(interactive interface):

 システムから利用者への一方的な情報提供だけでなく、利用者からシステムへ細かな要求が可能となる等、双方向的、対話的なインタフェース。

●ウェアラブル(wearable)情報機器:

 ウェアラブルは、「身に付けることが出来る」の意味。眼鏡型のディスプレイ、イヤホン型の無線端末等、身に付けられる情報通信機器。

●衛星バス(bus)技術:

 衛星の機能を維持するために必要な基本的機器で、構体、電源、テレメトリ・コマンド、熱制御、姿勢制御、推進などの各サブシステムからなる。

●エンハンストヒューマンインタフェース(enhanced human interface):

 環境情報、経験を知識化し人間の感覚や情報処理の仕組みに適応した、自然な形で利活用する技術のこと。

●型理論:

 プログラムの関数や式が持つ型に関する理論。型同士の整合性を検査することによって、プログラムが正しく記述されていることや、安全に動作することの検証が可能である。

●機関リポジトリ(repository):

 大学等の学術機関で生産された知的生産物を保存・公開することを目的とした電子アーカイブシステム。

●擬似乱数:

 乱数列のように見えるが、実際には確定的な計算によって求めている数列に含まれる数。

●グリッドコンピューティング(grid computing):

 広い範囲に存在する複数のコンピュータをネットワークで接続し、強力な計算パワーを提供する。

●個人エージェント(agent):

 個人情報を管理するエージェント。他のユーザのエージェントと自律的に協調動作することで高度なサービスを提供する。

●コンテキストアウェアネス(context awareness):

 環境や状況といったユーザを取り巻く情報をコンテクストとし、そのコンテクストに気づく(アウェアする)ことで、ユーザの目標としているタスクに最適な情報やサービスを提供する。

●コンピューティンググリッド(computing grid):

 グリッドコンピューティング(前出)で、大規模な計算や多数の小規模計算を処理するための環境。

●参加型デザイン:

 設計者とユーザが共同でデザインを行うこと。利用者の立場に立った製品を設計することが可能になる。

●自己組織化:

 他からの制御なしに自分自身で組織や構造をつくり出すこと。

●システムLSI(Large Scale Integration):

 一つのシステムを形成するさまざまな機能を一つのチップの上に実現するLSI。

●実世界指向インタフェース:

 人間が活動する世界にコンピュータをとけこませるというアプローチで、計算機が計算機として人の前に現れるのではなく、人間の現実世界での活動の状況に応じてさりげなく支援を行う。

●情報フィルタリング(filtering):

 未成年者に有害情報を含む情報を提供しない等、利用者のプロフィールを調べ、全体の情報の中から適合するものを選択して示す方法。

●スーパーキャパシタ(super capacitor):

 瞬間的に非常に大きな量のエネルギーを生むことが出来る電気のストレージ・デバイス。

●スピンデバイス(spin device):

 電子のスピンを用いたデバイスのこと。ハードディスクのヘッドやメモリに用いられている。

●セキュリティポリシー(security policy):

 組織内のセキュリティに関する基本方針。

●ソフトナノ(soft nano):

 常温・常圧の穏やかな条件で生成される柔らかいナノ材料に関する分野。タンパク質、多糖、核酸等と数少ないが、それらがいろいろな形に組織化して多種多様な機能を示す。

●ディペンダブルオペレーティングシステム(dependable operating system):

 信頼性、保全性及び安全性を保有するオペレーティングシステム。

●デジタルエンジニアリング(digital engineering):

 コンピュータを使って製品の設計を行うこと。製品開発のスピードアップ、正確性、低コストを達成することが可能になる。

●デジタルライブラリ(digital library):

 電子化されコンピュータで取り扱うことができる文書群。

●データグリッド(data grid):

 グリッドコンピューティング(前出)で、データの標準化・共有等、取り扱われるデータに特に着目した研究。

●データマイニング(data mining):

 大量のデータを解析し、データ項目間の関係、パターン等、利用者にとって判りやすく有用な知識を抽出する技術。

●知的インタフェース:

 高度な情報処理を行うことにより、人間に機器(コンピュータ)を使っていることを意識させずに扱うことを可能にするインタフェース。

●電子タグ:

 数ミリ程度のICチップと、データを送受信するためのアンテナを内蔵したタグのこと。ICチップには、モノを識別するための情報などを格納でき、無線を使って読み出すことができる。

●ナノワイヤー(nano wire):

 ナノメートルサイズの幅の鎖。

●バイオインフォマティクス(bioinformatics):

 生命科学に情報科学的な視点や概念を導入した研究分野。

●バイドール(Bayh-Dole):

 産業活力再生特別措置法第30条にある公費研究成果の取り扱いに関する条項の通称。国が技術に関する研究活動を活性化し、その成果を事業活動において効率的に活用することを促進する観点から、国が委託した研究成果(特許権等)について、民間企業等に移管することを認めている。

●ハードナノ(hard nano):

 高い温度や質の良い真空を用いて生成されるナノ材料に関する分野。半導体・金属・セラミックス・高分子などがある。

●フォトニックネットワーク(photonic network):

 光ファイバーなどの光を媒体にして情報伝達を行うネットワーク。

●物理乱数:

 物理現象を用いて作成した乱数。

●ブレインマシンインタフェース(brain machine interface):

 脳波、脳の神経細胞の活動などをもとに、ロボットアームを動かす、あるいは逆に、手が触れるなどの感覚情報をもとに脳に電気刺激を加えて「主観的」感覚を再現する、などといったインタフェースのこと。

●プロファイリング(profiling)技術:

 ライフサイエンスの分野で、ある現象・機能の性質を見いだし記録する技術。情報科学技術のデータベース関連の技術と関連が深い。

●ポータルシステム(portal system):

 インターネットを介して提供されている様々なサービス・情報源への入り口を集めたWebページ、これらを実現するシステム。

●ホットスポット(hot spot):

 無線でのインターネット接続サービスを不特定多数の利用者に提供している空間のこと。

●マルチスケール(multi scale):

 原子・分子レベルの長さから数センチメートル、数メートルの長さまでを、統一的・連続的に取り扱うシミュレーション。

●マルチフィジックス(multi physics):

 熱、構造、流体、化学反応等通常は個別に取り扱われる物理現象を統一して扱うこと。

●マルチメディア(multi media):

 画像、音声等複数のメディアをデジタル技術を利用して複合して取り扱う技術。

●マルチモーダルインタフェース(multi modal interface):

 複数の感覚種(モダリティ)情報からなるインタフェース構築法。たとえば、キーボードからのテキスト入力、ディスプレイへの情報出力に加え、音声、画像、利用者の身振り、手振り等の入力、触感覚のフィードバックの出力等を組み合わせたインタフェース。

●ミドルウェア(middleware):

 アプリケーションとOSの中間に位置付けられ、OSの相違に依存せず同一のアプリケーションを使用できるようにするソフトウェア。

●メディカルインフォマティクス(medical informatics):

 医学に情報科学的な視点や概念を導入した研究分野。

●ユビキタス(ubiquitous):

いつでもどこでも情報にアクセスできるような環境のこと。

●量子ドット(dot):

 量子ドットは10ナノメートル程度の箱であり、電子をそこに閉じ込めることにより、その性質を完全に制御することができる。人工原子とも呼ばれる。

●連成シミュレーション技法:

 流体解析と構造解析というように、大きな目的は異なる複数のシミュレーション技法を同時に用いて現象を解析する手法。

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科学技術・学術政策局計画官付

(科学技術・学術政策局計画官付)