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資料5−2

情報通信分野の重点化に関する基本計画特別委員会用資料(案)

【分野】   情報通信分野
  第2期基本計画のポイント
  ネットワーク上であらゆる活動をストレスなく時間と場所を問わず安全に行うことのできるネットワーク高度化技術
  社会で流通する膨大な情報を高速に分析・処理し、蓄積し、検索できる高度コンピューティング技術
  利用者が複雑な操作やストレスを感じることなく、誰もが情報通信社会の恩恵を受けることができるヒューマンインターフェース技術
  上記を支える共通基盤となるデバイス技術、ソフトウェア技術
  第2期基本計画のフォローアップ(総合科学技術会議、平成16年5月)
(分野別推進戦略の目標の妥当性)
  インターネット常時接続が広く普及し、ADSLや高速無線通信など、多様な技術によって、安価な常時接続型サービスが提供されつつあり、IT利活用の高度化、高信頼化に向けた研究開発への要請が高まっている。このような状況及び「情報通信研究開発推進について」(平成15年5月意見具申)を勘案し、分野別推進戦略で設定した目標は概ね妥当であると考えられるが、情報通信分野の技術や市場が極めて急速に変化することを踏まえ、動向を見極めつつ加速するなど柔軟な対応が必要である。
(第3期に向け新たに取り組むべき課題)
  我が国では情報通信分野の研究開発投資の大部分は民間が担っているが、欧米、中国、韓国等では政府主導の下で重点的な研究開発が進められている状況である。こうした厳しい国際競争において我が国がイニシアチブを得られるよう、国は長期的視点を要する基礎的領域及び融合領域を含め情報通信分野の研究開発全体を主導し、国際的ベンチマーキングに基づき国家戦略として強力に推進していく必要がある。また、研究開発の推進にあたっては産学官連携及び国際的連携にも十分留意するとともに、通信規格等の国際標準化活動への積極的な寄与が極めて重要である。


デルファイ調査結果(案)(概要)
情報通信分野で上位1/3にランクされた重要領域(順不同)
  超大規模情報処理
  ハイプロダクティビティコンピューティング
  ヒューマンサポート(人間の知能支援)
  情報セキュリティ
  社会システム化のための情報技術
  ユビキタスネットワーキング
  大規模ネットワークに耐えうるソフトウェア技術

デルファイ調査結果を踏まえた情報科学技術委員会の見解(案)(ポイント)
  (デルファイ調査結果を参考に、こういう重要領域を、何らかの理由により重要領域に追加・削除すべき、といった議論や、重要領域(複数)を進めるに当たっての優先順位付けなど。)

  第3期基本計画のポイント(案)
  知的ものづくりや科学的未来設計、科学の未開領域へのブレークスルーを可能とする超高速コンピューティング技術
  情報社会を支え、元気・安心・感動・便利社会を実現する大規模・高信頼ソフトウェア技術
  時間と場所を問わずあらゆる活動をストレスなく安全に行うことのできるネットワーク高度化技術及びヒューマンインターフェース技術
  膨大な情報を高速に分析・処理し、蓄積し、検索できるセンシング技術及びデータベース技術
  上記技術を継続して支えるための研究者・技術者の育成





(参考)対照表
第2期基本計画における記述の概要第 3期基本計画において採るべき方策(案)
 情報通信分野における研究開発の進展は、情報通信産業やハイテク産業など知識集約的な産業の創出・拡大や、ものづくり技術の新たな展開など既存産業の革新のために重要である。また、電子商取引、電子政府、在宅勤務、遠隔医療及び遠隔教育の実現・普及など、産業のみならず日常生活までの幅広い社会経済活動に大きな変革をもたらすもので、国民が安心して安全な生活を送るための重要な基盤となりつつある。
 情報通信分野の研究開発水準については、我が国は、携帯電話、光通信技術、情報通信端末などで欧米より優位であると言われているが、米国は、パーソナルコンピュータ関連技術等での標準化戦略で先行し、またソフトウェア技術で我が国より優位である。
 特に、この分野はニーズが多様で、技術革新が急速に進行しているため、機動的な研究開発を推進する。また、誰もが、自由な情報の発信・共有を通じて、個々の能力を創造的かつ最大限に発揮することが可能となる高度な情報通信社会の実現に必要な基盤技術に関する研究開発を推進することが重要である。具体的には、
  ネットワーク上であらゆる活動をストレスなく時間と場所を問わず安全に行うことのできるネットワーク高度化技術
  社会で流通する膨大な情報を高速に分析・処理し、蓄積し、検索できる高度コンピューティング技術
  利用者が複雑な操作やストレスを感じることなく、誰もが情報通信社会の恩恵を受けることができるヒューマンインターフェース技術
  上記を支える共通基盤となるデバイス技術、ソフトウェア技術
等の推進に重点を置く。
 情報通信分野の推進に当たって、国は、この分野は多様性と技術革新の速さといった特性を持つことを踏まえつつ、市場原理のみでは戦略的・効果的に達成し得ない基礎的・先導的な領域の研究開発に重点を置く。さらに、革新的なアイディアを有する研究者個人に着目した研究開発にも重点を置くとともに、民間の優れた人材の教育現場での活用などにより、優れた研究者・技術者の養成・確保を図る。また、ネットワーク上での安全・安心な活動を担保するための制度等の整備、技術開発のためのテストベッドの提供、標準化等の国際的な取組、国民が情報通信技術を活用することができるようにするための教育及び学習の振興等に取り組む。さらに、コンピュータの誤作動・機能不全による災害、ネットワークを介した不正行為による社会システムの機能停止への対策や、プライバシー等の情報管理の在り方の検討、情報格差の是正について留意する。
<「第3期科学技術基本計画策定に向けた情報通信分野における重要領域について(案)」及び「第3期基本計画のポイント(案)」について検討後に記述予定>
(参考資料)
    デルファイ調査結果
    デルファイ調査結果等を基に議論した、重要領域に関する見解を示した情報科学技術委員会名ペーパー
    必要と考えられる重要な報告書概要(あれば)
    その他参考となる資料




第3期科学技術基本計画策定における情報通信分野の重点化について

 第3期科学技術基本計画策定に向けた情報科学技術委員会における取りまとめ方としては次のとおり。

1.  情報科学技術委員会での議論・アウトプット
  デルファイ調査の結果等を基に議論した重要領域に関する情報科学技術委員会としての見解を、委員会名のペーパー(2、3枚程度)としてまとめる。

  委員会名ペーパーに記述されている重要領域の細かさとしては、デルファイ調査の注目科学技術領域を基本とする。ただし、必要に応じて注目科学技術領域より細かい課題を記述。

  重要領域として浮かび上がる注目科学技術領域に関しては、原則として現在の分類・整理・名前(内容)をキープする。しかしながら、重要領域として浮かび上がった2つの注目科学技術領域を統合した方がより効果的であったり、逆に注目科学技術領域を2分割した方が良い場合には、適宜、変更する。

  (留意事項)第2期科学技術基本計画では、基本計画策定後に、情報科学技術委員会において推進方策を策定した。このため、第3期科学技術基本計画においても、同様の推進方策の策定(改定)が必要と考えられる。

2.  重点化に関する基本計画特別委員会用資料案
  来年1月末に予定されている科学技術・学術審議会基本計画特別委員会に提出する資料(各分野別担当課室が、委員会名ペーパー等各分野別委員会での議論を踏まえて作成)は、基本的に重点化以外のテーマ(人材、大学改革等)用に統一したフォーマットと極力揃える。(上記1のアウトプットは、委員会提出資料の参考資料との位置付け)



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