令和8年7月23日(木曜日)14時00分~16時00分
文部科学省18階研究開発局会議室1及びオンライン(ハイブリッド開催)
本郷主査、杉山主査代理、青砥委員、石川委員、堅達委員、佐々木委員、関根委員、所委員、中北委員、平本委員、水無委員
山口環境エネルギー課長、根津半導体エレクトロニクス推進室長/環境科学技術推進官、鈴木課長補佐 他
【鈴木(事務局)】只今より第13期環境エネルギー科学技術委員会の第3回を開催いたします。本日はお忙しい中御出席いただきまして誠にありがとうございます。
まず事務局より御説明申し上げます。本日は、対面・オンラインのハイブリット開催の会議です。事前にお送りいたしました進行上のお願いのとおり、オンラインで発言される際はビデオ、マイクをオンに、発言されていない際はオフにするよう御協力をお願いいたします。また、御発言いただく際には「手を挙げる」のボタンを押していただくか、チャットにてお知らせいただくようにお願いいたします。指名を受けて御発言される際には、マイクとビデオをオンにし、お名前をおっしゃってからの御発言をお願いいたします。
議事に入る前に、まず事務局に異動がございましたので紹介させていただきます。半導体エレクトロニクス推進室長及び環境科学技術推進官に根津が着任しております。
【根津(事務局)】4月1日に着任いたしました、根津と申します。よろしくお願いいたします。
【鈴木(事務局)】次に本日の資料を確認させていただきます。議事次第、資料本体、参考資料をそれぞれ事前にメールでお送りしております。不備等ございましたら事務局までお申し付けください。
本日の御出欠の状況につきましては、大久保委員、佐藤委員、田中委員が御欠席です。また、佐々木委員は15時までの御出席と伺っております。また、本郷主査に対面で御出席いただいているほか、御出席の委員の皆様にはオンラインで御参加いただいているところです。今回御出席の委員数は本委員会の定足数である過半数に達していることを確認しております。
本日の議事は、議題1は公開、議題2は非公開でございます。すでにオンラインで配信をしておりまして、傍聴者の方にも入っていただいているところです。公開部分に関する議事録及び会議資料は後日、文部科学省のホームページに掲載をします。
事務局からは以上です。今後の議事進行は本郷主査にお願いをいたします。
【本郷主査】 よろしくお願いいたします。では、これより開始いたします。
まず議題1は、今後の気候変動研究及び地球環境データ連携基盤の在り方等に関する有識者会議中間とりまとめについて報告です。それでは資料1に基づき事務局より説明をお願いいたします。
【根津(事務局)】 資料1-1を御覧ください。先ほど主査からも御紹介いただきましたとおり、文部科学省では今後の気候変動研究及び地球環境データ連携基盤の在り方について検討を行うため、有識者会議を設置し、本年1月より精力的に御議論をいただいてまいりました。4月にその中間まとめを公表したところでございますが、本委員会でも御報告させていただきます。
時間の関係上、概要資料を使用して御説明させていただきます。
まず、今回の中間とりまとめの趣旨は、今般、文部科学省で実施してきた「気候変動予測先端研究プログラム」が今年度をもって終了することも踏まえ、今後の方向性について議論を行ってきたということですが、概要資料の冒頭にも記載しているとおり、我が国における今後の気候変動研究強化に向けた基本的な方向性を示すとともに、地球環境・気候変動に関する多様なデータを統合・共有し、産学官の多様な主体による利活用に資するためのデータ連携基盤のあるべき姿について御整理いただいたものです。
続きまして現状と課題です。
報告書本体の3ページ以降では、こちらの有識者会議において、様々な研究機関や関係省庁に現在の気候変動研究の進捗、関係省庁の取組、ニーズ、あるいはその企業等における今後の活用方策等についてヒアリングを実施し、時間スケールの多様化、空間解像度の高度化、ならびに社会実装に適した形でのアウトプットの提供ということが求められるのではないかという方向性をお示しいただきました。それを踏まえ、全球・日本域いずれも気候変動の影響が顕在化しており、その対策があらゆる分野で急務であるということ、加えて気候変動研究や地球環境データ連携基盤の重要性・必要性がより高まっているという点御指摘いただいています。
続いて2ポツ目です。日本の気候科学は地球シミュレーター等を活用し約25年にわたり世界を牽引しています。IPCCにも貢献しているほか、トップ10%論文の割合も非常に高い分野であり、日本の科学研究そのものにも大きく貢献しているということです。一方で、AI技術の飛躍的な向上を受けて海外では、AI気候研究プロジェクトによる計算効率の飛躍的な向上や、データの統合解析の取組が進行しています。こうしたAI技術との融合は喫緊の課題であるとともに、それを実現するための計算資源の確保ということも非常に重要であることも御指摘いただいています。
3ポツ目です。観測・予測データを蓄積するDIAS(データ統合・解析システム)等のデータ基盤は、主に研究向けということで事業を実施いただいていますが、今後はその基盤間の連携にも取組の余地がある他、政策やビジネス等でもデータの利活用に向けて非常に潜在的なニーズがあるということを踏まえると、そういった促進に向けてデータバリューチェーン全体を統合的に設計して、気候研究とデータ連携基盤との緊密な連携を図る必要があります。あるいは、そういった研究はもとより、多様な主体のニーズを把握する仕組みということは、本年3月末に閣議決定されました第7期科学技術・イノベーション基本計画でも科学とビジネスの近接化が指摘されています。まさにこの分野においても、科学の成果がビジネスあるいは政策に、ごく短期間で影響を与えるということを考えるとそういったニーズを常に把握しながら、研究にどのようにフィードバックしていくかという点でも、このデータバリューチェーン全体をループのようにつなげていくことは非常に重要になってくるという御指摘をいただいています。
上記を踏まえて、今後の方向性です。報告書本体の15ページからは大きく3つの御指摘をいただいています。
1つ目は気候科学の継続的な強化です。先ほど申し上げたとおり、気候科学は日本が強みを持っている分野ということで、その水準を一層高度化するとともに、政策・産業・地域の意思決定を支える科学的知見を引き続き創出していく必要があるということです。
2つ目として、データバリューチェーンの強化です。研究成果の創出から政策・実務への実装までを一体的に推進して、研究と活用を結ぶバリューチェーンを強化していくということです。
また3つ目としては、AI for Scienceの推進です。地球環境分野のAI基盤を構築して衛星観測・気候予測等の多様で高品質な地球環境データを活用したAI研究を推進していくべきという点を御指摘いただいています。
以下各論です。
まず1点目の気候変動研究そのものの在り方については、報告書本体で16ページ目以降に記載しています。
1つ目の丸が、AI技術との融合や衛星観測データの一層の活用による次世代気候モデルの開発、2つ目はそういった知見をCMIP等を通じて提供し、IPCC等の国際枠組みに継続的に貢献していくということです。
3つ目は、近未来予測との融合、社会経済の影響をはじめとした多様な評価変数への拡張、極端現象の要因分析への発展等のイベントアトリビューション研究を一層進化する方向性が記載されております。
4つ目は、地球システムモデルによる不可逆変化やオーバーシュートの検証、カーボンバジェット 評価の精緻化、人間活動を含めた統合評価モデルの開発を通じた緩和策等の政策的意思決定に資する科学的知見を創出していくということです。
また最後5つ目は、多様な地球環境データを活用した地球環境AIによる統合解析やバイアス補正、近未来から世紀末の時間連続的な大規模気候予測、AIを活用したハザード予測、ロス&ダメージ評価等の適応策直結型の高付加価値気候予測情報を創出するという必要性が記載されております。
続いて報告書本体で言いますと22ページ目以降になりますが、2点目は地球環境データ連携基盤の在り方です。
こちらも5つの丸を記載していますが、1つ目は、衛星観測・現場観測・気候予測データ等の基盤を総合接続したり、メタデータ標準化、API連携等により横断的かつ均質的なアクセスを実践する地球環境データ基盤ネットワークを構築することです。
また2つ目は、そうして得られたよう多様なデータについてはやはりAI-Ready化を進めて、利用者の目的に応じた実務や政策判断に直接結びつく形での付加価値を創出していくことが盛り込まれています。一方でそうした実務や政策判断に実際に使われていくということになりますと、サイバーセキュリティーやデータガバナンスをしっかり整えていかないとそういったプレーヤーの方々も安心して使えない状態になっています。
そういった面、あるいはそのインフラの老朽化対策・増強が非常に重要になってくるという点も盛り込んでいます。
4つ目では、データバリューチェーンの強化をしていくことにより、気候予測データ の民間企業等利用の一部有償化を導入することで、持続可能性を持った形で取組を進めていくということも盛り込んでいます。
5つ目は、利活用主体への情報発信の強化や、あるいは情報を発する側と意思決定側を仲介する、結びつけるような情報仲介人材の育成ということも盛り込んでいます。
最後に報告書本体では27ページ目以降になりますが、3点目は国内外との連携強化です。
この分野は、IPCCに非常に貢献していることや、日本の気候変動、気候予測データセットなどの科学的知見の創出に向けた関係府省庁 間の連携をしっかりやっていこうというところ、あるいは気候変動リスク産学連携ネットワークなどの企業との連携強化の取組についてもより強化していくということを盛り込んでいます。さらに、スタートアップが非常に存在感を増してきている分野かなと思いますので、そういった主体も巻き込んでいくということも盛り込んでいます。
一方で海外との連携ですが、欧州のホライズン・ヨーロッパや米国のジェネシスミッションのような動き、あるいは民間財団のチャレンジ等、様々な枠組み・機会 を活用して国際連携を引き続き強化していくこと、もしくはグローバルサウス等の地域のレジリエンス強化への貢献ということも各国からは、非常に日本の科学や技術を求める声もあるという話もお伺いしますので、そういったところについてもしっかり海外の実装を推進していくことを盛り込んでいます。
こういった御議論については、本郷主査をはじめ委員の一部の方にはヒアリング、あるいは内々の御相談として御協力いただいたことに、ここに感謝の意を表したいと思っております。
事務局の説明は以上です。よろしくお願いいたします。
【本郷主査】ありがとうございます。かなり盛りだくさんな内容をコンパクトに御説明いただきまして、大変ありがとうございます。只今の説明について御質問、御意見等ありましたら、御発言をお願いいたします。
それでは青砥委員、お願いいたします。
【青砥委員】青砥でございます。1つ教えてください。
スタートアップとの連携強化、スタートアップが強くなってきているのでという御説明がありました。どのようなスタートアップと、どのような連携をお考えなのか教えていただけますでしょうか。よろしくお願いいたします。
【根津(事務局)】青砥先生、ありがとうございます。
スタートアップについて言及してございますが、様々な主体があるかなと思っております。例えばデータを取ってくるという意味では、今JAXAが宇宙基金というものをつくって、まさにそういったスタートアップを支援するということをやっていますが、このようなデータを今までにないような形でとってくるというスタートアップもあると思いますし、あるいはDIASのようなデータ連携基盤で我々がデータを出しているところを活用して、実際のサービスにつなげていくというスタートアップもあるように思っております。
こういったスタートアップがよりデータを入れやすい、また使いやすいような形で出していく、あるいはおそらくAIも活用していくと思いますので、そういったスタートアップから見ても使いやすいなと思えるようなデータの出し方にしていくという観点も有償化という論点と併せて、我々が今後考えていかなければならない課題かと思っております。
御回答になっていますでしょうか。
【青砥委員】よくわかりました。ありがとうございました。
【本郷主査】それでは、特にこれ以上議論、御質問がなければ次の議題に進みたいと思います。
私も参加させていただいて、非常に有意義なこと、これから重要なことだと思っており、私も産業側の人間として言えば、いかに政策・産業に活用していくか、AIを研究のためだけではなく実際に説明する側にも活用していただければなと、そんな風に思っておりました。
どうも御説明ありがとうございました。
それでは次の議題に進みたいと思います。次の議題は、研究開発課題の事前評価についてです。本議題は非公開で行いますので、傍聴の方はここで一旦御退席いただきたいと思います。事務局の方は配信の停止をお願いいたします。
(傍聴者退室)
(傍聴者入室)
【本郷主査】ありがとうございます。
最後に事務局から事務連絡をお願いいたします。
【鈴木(事務局)】本日も御審議をいただきまして、ありがとうございました。
本日の公開部分の議事録に関しましては、後日、事務局よりメールで委員の皆様にお諮りさせていただいた後、文科省ホームページにて掲載をすることで公表させていただきたく存じます。
次回の日程につきましては、主査に御相談の上、改めて事務局より委員の皆様に御連絡をさせていただければと思います。
事務局からは以上です。
【本郷主査】ありがとうございました。
これをもちまして、第13期環境エネルギー科学技術委員会の第3回会合を閉会いたします。
本日はどうもありがとうございました。
―― 了 ――
研究開発局環境エネルギー課