第13期 環境エネルギー科学技術委員会(第1回) 議事録

1.日時

令和7年8月8日(金曜日)10時00分~12時00分

2.場所

文部科学省18階研究開発局会議室1及びオンライン(ハイブリッド開催)

3.議題

  1. 第13期環境エネルギー科学技術委員会の主査代理指名及び議事運営について(非公開)
  2. パワーエレクトロニクス等の研究開発の在り方に関する検討会中間まとめについて
  3. 研究開発課題の事前評価について(非公開)

4.出席者

委員

本郷主査、杉山主査代理、青砥委員、石川委員、大久保委員、堅達委員、佐々木委員、佐藤委員、関根委員、田中委員、所委員、中北委員、平本委員、水無委員

文部科学省

坂本研究開発局長、山口環境エネルギー課長、澄川半導体エレクトロニクス推進室長、鈴木課長補佐 他

5.議事録

(議題1. 第13期環境エネルギー科学技術委員会の主査代理指名及び議事運営について議論)

【本郷主査】  では、ここで第13期の委員会の開催に当たり、文部科学省から研究開発局、坂本局長より御挨拶があります。坂本局長、よろしくお願いいたします。

【坂本(事務局)】  7月15日付で研究開発局長に着任した坂本でございます。
 本当に暑い日が続く中ですが、本日は非常にお忙しい中で、第13期の初回となる環境エネルギー科学技術委員会に御出席を賜りましたこと、本当にありがとうございます。開会に当たりまして、一言御挨拶を申し上げます。
 御案内のとおり、環境エネルギー分野では、非常に流動的な国際情勢ではございますけれども、我が国では2050年のカーボンニュートラル達成に向け、政府を挙げて取組を進めております。去る2月に改定された地球温暖化対策計画等では、エネルギーの安定供給を確保しつつ、脱炭素と経済成長の両立を図る政府方針が改めて閣議決定されました。この実現に向けて、高効率な次世代パワー半導体の研究開発や気候変動に係る研究開発の推進なども盛り込まれたところです。
 特に半導体に関しては、文部科学省としても、本年4月に環境エネルギー課に半導体エレクトロニクス推進室を設置して推進体制を強化しつつ、関係省庁とも連携しながら、研究開発、研究基盤整備、人材育成を三位一体で取り組んでいるところでございます。
 これまで本委員会や、その下に設置していただいた革新的GX技術開発小委員会では、2050年カーボンニュートラルの達成に向けた研究開発の方向性などについて議論を重ねていただいたところです。
 今期の委員会でも、引き続き環境エネルギー分野の研究開発の方向性などについて幅広く御議論いただきたく存じます。
 私、今からもう20年近く前になりますけれども、当時文部科学省の中にありました、地球・環境科学技術推進室長というものを担当しておりまして、地球観測や気候変動予測に関するプロジェクトを推進しておりました。当時、環境エネルギー課はありませんでしたが、環境エネルギー分野の研究開発のスコープというのは今どんどん広がっており、重要性を増しているということは、私も着任してから、まだ少しの勉強ですけれども、強く感じているところでございます。
 こういった環境エネルギー分野の研究開発、アカデミアもそうですし、それから産学連携で進めるもの、そういったものについて、ぜひ委員の皆さんの議論をお願いできればと思ってございます。
 本日は、省エネ化に貢献する次世代パワーエレクトロニクス半導体の研究開発に関して検討中の新規事業について、事前評価を御審議いただく予定です。忌憚のない御意見等を賜りますようお願い申し上げます。
 本日はどうぞよろしくお願いいたします。

【本郷主査】  どうもありがとうございました。
 では、次に、本日御出席の委員の皆様からそれぞれ一言御挨拶いただければと思います。
 初めに私から御挨拶を申し上げ、続きまして杉山主査代理より、その後は私が指名します順番、名簿順でございますけれども、御挨拶いただければと思います。一、二分程度で御挨拶いただければと思います。
 では、まず最初、私、本郷でございますけれども、私は民間企業のシンクタンクに勤めておりまして、基本はエコノミストという形で名乗っております。気候変動と経済、産業競争力、それから企業のリスクマネジメントなどを見ております。
 また、文部科学省との関係でいいますと、DIASだとか、衛星観測、こういった点でも一緒に仕事をやらせていただいております。どうぞよろしくお願いいたします。
 では、続きまして、杉山主査代理、よろしくお願いいたします。

【杉山主査代理】  主査代理を仰せつかりました杉山です。よろしくお願いいたします。
 私は、先ほども言及ありました革新的GX小委員会で主査を務めさせていただきまして、GteXをはじめとして、大きな事業が立ち上がる姿を見届けてまいりました。
 そちらのフォローアップも引き続き重要だと思っておりますけれども、今回、環境エネルギー科学技術委員会のいわゆる親委員会のほうの委員をさせていただきますので、より幅広い観点からコメントができればと思っております。
 専門といたしましては、私、材料、システム、幅広くやっておりまして、太陽光発電、水素、カーボンリサイクル、そしてそれらを包含するような、日本が2050年以降にどのようにカーボンニュートラルを達成できるのかというようなシナリオ研究についても行っております。
 ということで、そうした広い視野を基にいたしまして、各科学技術の推進政策について意見を述べていければと思いますので、どうぞよろしくお願いします。

【本郷主査】  ありがとうございました。青砥委員、お願いいたします。

【青砥委員】  はじめまして、広島大学、青砥と申します。よろしくお願いいたします。
 私、広島大学におりますが、大学に来てからまだ2年で、それまで40年間、民間の半導体デバイスを製造するメーカーに勤めておりました。NEC、エルピーダメモリ、マイクロンと経由しまして、半導体デバイスをつくってきた経験を、今、大学の立場で、中立の立場で見ることができる。そこが自分の立ち位置かなと思っております。この会に参加させていただきまして、どうぞよろしくお願いいたします。

【本郷主査】  ありがとうございました。石川委員、お願いいたします。

【石川委員】  おはようございます。海洋研究開発機構、JAMSTECの石川と申します。私、専門は海洋物理学、それから気候学というあたりで、環境エネルギー課の事業としては、先端プログラムのほうでデータを作成するほうのメンバーであったり、あと、DIASのほうでは代表としてデータセットを活用いただくほうの研究開発も進めております。
 気候変動の問題は、緩和及び適応のどちらも喫緊の課題になっておりまして、その中で研究開発事業が役に立つ場面がどんどん増えてきていると思いますので、今期も皆さんと一緒にこの辺りの推進に議論させていただければと思っております。よろしくお願いいたします。

【本郷主査】  ありがとうございました。大久保委員、お願いいたします。

【大久保委員】  大阪大学法学研究科の大久保と申します。この中では自然科学の方が多いと思いますが、私は法学という社会科学系の分野でございます。専門は、環境法、行政法という分野で、社会技術的な観点から、どのような仕組みを活用すれば幅広い方々の協力を得て同意の下に環境政策が進められるかという研究をしておりまして、JST、JICAの共同研究開発プログラムであるSATREPSの環境分野の研究主幹も務めております。どうぞよろしくお願いいたします。

【本郷主査】  ありがとうございました。堅達委員、お願いいたします。

【堅達委員】  NHKエンタープライズのプロデューサーをしております堅達と申します。こちらの環境エネルギー科学技術委員会のほうは、これで3期目になるかと思いますけれども、ふだんは、地球環境、それから脱炭素、気候変動等に関しますテレビ番組、ドキュメンタリーを主に制作をしております。私は理系ではないのですが、科学者の声を政策に反映させていく、そういうお手伝いができればと思っております。どうぞよろしくお願い申し上げます。

【本郷主査】  ありがとうございました。佐々木委員、お願いいたします。

【佐々木委員】  九州大学の佐々木です。私は1989年から水素エネルギー、燃料電池の研究を始めておりまして、その研究の本務は続けさせていただいております。
 総合資源エネルギー調査会の水素・アンモニア政策小委員会の委員長等を務めさせていただいております。
 それに併せて、大学では水素だけではなくて、九州大学は脱炭素エネルギー、カーボンニュートラルに力を入れておりますので、産学連携も含めて副学長として担当しております。
 坂本局長とは、まさに、大学の成果をどう社会に実装するかということで、本当にいろんな議論をさせていただきましたし、環境エネルギー分野こそ、本当に社会実装をどうするかというところも非常に重要な点だと思います。
 坂本局長はじめ、皆様方との議論ができればと考えております。楽しみにしております。よろしくお願いいたします。

【本郷主査】  ありがとうございました。では、佐藤委員、お願いいたします。

【佐藤委員】  よろしくお願いします。産業技術総合研究所の佐藤縁と申します。今期、またお世話になります。
 エネルギー・環境領域の中の省エネルギー技術研究部門のところの副研究部門長を行っております。まさに名前のとおり、エネルギーと環境に関する研究を、どちらかというと経産省の傘下なので、社会実装に向けたという研究をしているのですが、私自身は長期エネルギー貯蔵に資するフロー電池、レドックスフロー電池ということで、日本がちょうど今年50周年で、これ始めてというところなんですけど、なかなか入ってきていませんが、そういったものの、環境に優しく、安全で、レジリエンスの高い、そういった技術を日々研究しております。どうぞよろしくお願いいたします。

【本郷主査】  ありがとうございました。続きまして、関根委員、お願いいたします。

【関根委員】  早稲田大学の関根と申します。よろしくお願いします。本委員会は、11、12、13期と3回目かと思っております。大学で研究をする傍ら、いろいろな経産省の委員なども務めさせていただいております。
 ひとつアピールをするとすると、私の研究室、40名学生いるんですけれども、博士が今11名、全員日本人で、全員下から上がってきた子で、日本の中で日本の学生さんをしっかり博士を送り出すということを教育の上でもしっかりやっております。ぜひこういうのがいるんだということを知っていただければと思います。どうぞよろしくお願いいたします。

【本郷主査】  ありがとうございました。では、田中委員、お願いいたします。

【田中委員】  田中でございます。東京大学工学系研究科におりまして、レジリエンス工学研究センターというところで教授をしております。
 新しい技術を使いながらひとつ動くような仕組みとか、システム、こういったものをつくるのを専門としておりまして、特に最近はデジタルデータ、デジタル技術等を用いた新しい、環境を変えるような、そういうサービスとか、事業とか、そういったものを研究してございます。
 学務のほうでは技術経営というところもやっておりまして、こういったサービスというものを事業化しながら、産学官で連携しながら新しい事業を動かして、政策等も関わりながら、いい方向に変えていくというような、そんな研究を学生ともやってございます。どうぞよろしくお願いいたします。

【本郷主査】  ありがとうございます。では、所委員、お願いいたします。

【所委員】  小委員会の委員を経まして、このたびからこの委員会の委員を拝命しました早稲田大学の所といいます。よろしくお願いします。
 私は資源循環のための分離技術を専門にしていまして、カーボンニュートラルにも大きく関係するサーキュラーエコノミーを主な研究の題材にしています。
 ちょうど昨日、実は万博で子供たちがSDGsに対する宣言や提案するというようなところにちょっと参加してきたんですけれども、カーボンニュートラル、サーキュラーエコノミー、そういったものは子供たちの中でも非常に大切な概念として浸透しているということを改めて認識しまして、こういった研究の技術開発の場が将来にわたって魅力的な分野になっていけるようにというふうな気持ちを強くしたところです。よろしくお願いいたします。

【本郷主査】  ありがとうございました。中北委員、お願いいたします。

【中北委員】  改めまして、京都大学の中北と申します。よろしくお願いします。前京大の防災研究所の所長を3年ほど務めていまして、3月にめでたく退職をいたしまして、今名誉教授という形で参加させていただいています。
 もともと豪雨と豪雨災害、気象と土木を融合するというような役割をずっとやってきていまして、環境エネルギー課では、一連の気候変動予測プログラム、2007年からずっとお世話になって、今もPOという形でお世話になっています。
 この予測した結果を、今先ほど言いました豪雨災害ですので、国土交通省の社会資本整備審議会のメンバーでもあって、そちらのほうで治水の温暖化適用ということで、今、そちらも対応させていただいているということで、今、109河川のうち30河川が温暖化対応にマスタープランが変わりましたので、そこらも引き続き頑張りたいと思いますし、そちらも含めて橋渡しの役割とかいうのもさせていただければと思います。
 ちょっと長くなりましたが、ここ、文科省では、ここでは地球観測推進部会でお世話になっています。それからあと、防災科学技術委員会、そちらのほうも何期目かですけども、委員をさせていただいています。
 こういうことで、防災、気候変動絡めて、こういうお役いただけることは非常にありがたいと思っていますので、引き続きどうぞよろしくお願いいたします。

【本郷主査】  よろしくお願いいたします。平本委員、お願いいたします。

【平本委員】  東京大学の平本でございます。私の専門は、半導体、その中でもシリコンの集積回路でございます。ラピダスが北海道にでき、また、LSTCが研究開発を行っておりますが、私はLSTCのほうに深く関与しているところです。文科省では、次世代半導体のアカデミアにおける研究開発等に関する検討会が一昨年から昨年にかけて開催されましたが、私はその主査を拝命しておりました。
 以上でございます。

【本郷主査】  ありがとうございます。最後になりましたけれども、水無委員、よろしくお願いいたします。

【水無委員】  三菱ケミカルの水無です。よろしくお願いします。革新的GX小委員会から引き続きお世話になります。私自身のバックグラウンドは、バイオテクノロジーあるいはバイオエコノミーなのですが、今回は、化学業界、あるいは産業界からの視点でいろんな貢献させていただきたいと思いますし、この3月まで5年間、NEDOのイノベーション戦略センターにおりまして、ファンディングエージェンシーの視点からも貢献させていただけるかなと思っています。よろしくお願いします。

【本郷主査】  委員の皆様、どうもありがとうございました。
 それでは、議題に移りたいと思います。議題2は、パワーエレクトロニクス等の研究開発の在り方に関する検討会中間まとめについてです。文部科学省において、本年4月からパワーエレクトロニクス等の研究開発の在り方に関する検討会を開催し、7月に中間まとめが作成されました。本日は、本検討会の中間まとめについて事務局から御報告をいただきたいと思います。事務局、よろしくお願いいたします。

【澄川(事務局)】  それでは、御説明させていただきたいと思います。環境エネルギー課で半導体エレクトロニクス推進室長を拝命しております澄川と申します。よろしくお願いいたします。
 本日、資料の2-1と2-2と2つお出ししておりますが、まず、資料2-2のほうが本体でありまして、それを1枚にまとめたのが2-1となってございます。本日は2-2の本体のほうをベースに御説明をさせていただきたいと思います。
 まず初めに、この検討会の委員名簿が報告書の一番最後についておりまして、資料2-2 29項目にございます。今、画面共有させていただいているとおりですが、文科省におきまして、パワーエレクトロニクス等の研究開発、その在り方についての検討会というものを先般開かせていただきまして、それを一定の議論をした上で報告書をまとめているというところになってございます。
 本検討会におきましては、主査につきましては、三菱電機の主席技監をされております大森先生、加えまして、例えば富士電機の江戸先生ですとか、日本ケミコンの恩田先生など、企業側の方にも参加いただいておりますほか、産総研さんのほうからは田中先生、あるいはアカデミアのほうからもパワーエレクトロニクスに関連した様々な先生方に御参加をいただいた上で、御検討、御議論というものをいただいたところでございます。
 加えまして、その次のページに「謝辞」としておりますが、検討におきましては、各界様々な方から御発表もいただいておりまして、半導体関係の施策をされている各省からの施策紹介のほか、現状、文科省におきましては、革新的パワーエレクトロニクスの創出基盤技術研究開発事業というものを行っておりまして、こちらのPDがまさに先ほどの主査の大森先生なのですけれども、PD、POからの御説明、御発表というものもいただいております。
 加えまして、これも様々なところで論点をいただいておりまして、例えば名古屋大学の天野先生からGaNの研究に関する御発表などもいただいているところでございます。
 こういったものを踏まえまして、今回、報告書という形でまとめさせていただいておりますので、これについて御紹介をさせていただければと思います。
 それでは、冒頭に戻りまして、まず「はじめに」というところからになります。パワーエレクトロニクスというのは何かと申しますと、いわゆる電圧、電流、周波数、こういったものを制御する。端的に申しますと交流を直流に変えるとか、そういった電力変換を行う技術の総称でございます。
 その次に、パワエレの意義とありますが、一般に発電所からは交流で送電がされるわけですけれども、これを実際に使うとなりますと、家庭の電化製品ですとか工場の様々な工業の機械、こういったものというのは、交流もありますし、直流もありますし、はたまた適切な電圧とか、周波数、電力、全て異なりますので、それに対して全て合わせた形で調整する必要があります。こういった役割を担っているのがいわゆるパワエレの技術であり、それに基づくパワエレ機器ということになってございます。
 その際には、当然ながら、効率的に電力を変換するということが非常に重要なことでありまして、その効率性を左右するような重要な省エネ技術でもあります。
 また、パワエレ産業というものが、半導体産業、実は80兆円を超えるぐらいの大きな規模なんですけれども、ただ一方で、そのうちのパワー半導体も、そこから見ると少し小さいきらいもありますが、これだけを見ても3兆円ぐらいの一定の規模のある産業となってございまして、これも将来的には2030年には5兆円、2050年は10兆円というような形で、今後成長が見込まれている産業分野であるということも指摘されているところであります。
 1.3、「経済安全保障上の位置付け」。先ほどの産業的な成長が見込まれることに加えまして、いわゆる半導体というのは、グローバル供給網の脆弱性、あるいはエネルギー安全保障への寄与、こういった観点から、経済安全保障上の重要物資・技術の一つとしても我が国においては定められています。
 これは全体としては半導体というくくりになりますので、いわゆるロジック回路の先端半導体も当然含まれておりますが、そういった広い半導体の中にパワーエレクトロニクスを支えるパワー半導体も当然対象となってございまして、経済安全保障上も非常に重要な技術であるというような位置づけがなされているところであります。
 次進みまして、1.4、「次世代パワー半導体の登場」というところでございますが、いわゆる先ほど申し上げたロジック回路、集積回路というものが半導体というとよくイメージされるかと思いますが、現在、こういった産業用途に関して、多くはやはりシリコンが非常に多く用いられてございます。これはパワー半導体の分野においても同様でございまして、現状、市場の約9割がシリコン系のデバイスによって支えられているというような状況にございます。
 一方で、パワーエレクトロニクスの世界でも、その適用範囲というのは非常に広がっておりますし、その中で様々な用途、それに対して、例えば分かりやすく言えば、高い電圧ですとか、そういったところにこれを用いようとしますと、現状のシリコンですと、多段にするとか、分厚くするとかいうことで対応しますが、これは抵抗が2倍3倍になると。それはすなわち損失が出る、熱が出る、省エネではないというような関係性にございまして、これをどう解決していくのかということでひとつ期待されているのが、いわゆるワイドバンドギャップ半導体と言われているものがございます。これはすなわち、物性的にシリコンではなく、もっと基本的な物性レベルで、もっと違う特性を持った物質のことを指しておりますが、これを次世代のパワー半導体と我々呼んでございます。
 その中でも、現在、最もシリコンに次ぐものとして期待されているのが、大きく、炭化ケイ素(SiC、シリコンカーバイド)というものと、あとは窒化ガリウム(GaN、ガリウムナイトライド)、この2つが注目されているところでございます。
 特にSiCにつきましては、もう市場へ先行して導入が始まっておりまして、例えば新幹線のN700S系みたいなものに関しては、高耐電圧性に優れたSiCのインバーターといったものが採用されたことで、大幅な省エネルギー性能の向上、こういったところでの貢献がもう既に一定されているところでございます。
 一方、GaNに関しましては、一部、市場の導入が進んでおりまして、ここでは横型GaNと書いております。これ何かと申しますと、ガン・オン・シリコンと呼びますが、シリコンの基板の上にGaNの膜を成膜して、そこでデバイスを作るというものです。シリコンの上にGaNが載っていますので、そのGaNの表面のところを左から右みたいな形で横側に電流を流すということで、横型GaNと呼んでいます。こういったものに関しては、既に、例えばUSBの小型の充電器ですとか、少し周波数の高い領域ですとか小容量のところに対して強みを持ちますので、そういったところでの商用利用というものが既に一部製品化が進んでいるところであります。
 ここでは少し書いてないですけれども、後の話と連動するところとしまして、今、横型と申しましたが、逆に言うと、GaNの縦型のデバイスというものはまだ実用化がなされておりません。これは研究開発途上のものになっております。本来、ワイドバンドギャップ半導体、高耐圧ですとか、大電流を流せるという特性を最大限生かすのは縦型のデバイスというのが必要になってございますが、GaNに関して、今、それがまだ研究開発途上ということで、SiCにしては、それが一定実用化に至っているというような状況でございます。
 その次進みまして、「国際的な研究開発競争の激化」というところで、これも報道等で様々されているところがありますが、5項目中ほどから、今、パワー半導体の市場獲得については、技術水準の向上というのは極めて重要と言われておりまして、そのための研究開発競争というものが非常に激化しております。国際的に進んでおります。
 その中で、先ほどSiC、GaNというものがシリコンに次ぐ、すぐ後ろにつけている2番手としてお伝えしておりますが、さらにワイドバンドギャップという意味では、物性的にはさらに優れた特性を持つ、酸化ガリウムですとか、ダイヤモンド、物性的にはいろんな意味で一番の性能を持つわけですけれども、こういったウルトラワイドバンドギャップの半導体というものは、さらに次々世代のパワー半導体としての研究開発競争というものが過熱している状況でございます。
 加えまして、こういった研究開発競争、その先にある市場環境の変化というところを1.6に記載させていただいております。先ほどのSiCというのは、産業応用が今、先行、一定しているところではありますが、まさに2025年7月、つい先月のことであります。米国でSiC半導体大手のウルフスピード社という会社があります。こちらが、いわゆる連邦政府の破産法の適用を申請したのが大きなニュースとして報道されてございます。
 ウルフスピードというのは、SiCの世界で申しますと、いわゆる基板となるウエハーのシェアが約5割、半分ぐらいを占めていると。圧倒的1位。それに基づいたパワー半導体のデバイスのシェアも23%と言われていますので、基本的にSiCの業界においては圧倒的な首位に立つような企業であります。
 こういったところが今破産法の適用になったというのは、イコール、このシェアを次はどこが取るのかと。例えば、SiCが取るのか、はたまたGaNが取るのかという論点もありますし、アメリカの企業であるウルフスピード社に続いて、どの国の企業がここのシェアを取るのかといった意味でも、非常にこれから市場というものの世界的な不透明感というものが見えていて、大きな動きがあると。逆に言えばチャンスでもあるということでもありますが、いずれにせよ大きく動きのある世界と今なってございます。
 加えまして、いわゆるAI技術、こういったものが今急速に進展しているということで、こちらはむしろAIデータセンターということで、これはいわゆる集積回路のほうの技術開発がまずは最初にあるわけですけれども、当然それを支えるデータセンターの給電システムとか、パワーエレクトロニクスがそれを担わないといけない領域というのも併せて需要が出てくるといった意味での技術革新の要求というものもこれから求められていくことが見込まれてございます。
 そういった中で、先ほど来言っているGaNというものは、SiCに比してもさらにチャネル移動度が高いといった物性的特徴もありまして、もう一段、上の性能が狙えるといったことも期待されているということと、最後のパラグラフにございますが、GaNというのは何かと申しますと、いわゆる青色発光ダイオード、2014年に名古屋大学、天野先生がノーベル賞取られた研究ですけれども、こういったものからつながって、これが実は青色発光ダイオードだけではなくて、半導体のパワーデバイスとしても、これは物性的に特性がよいということでこの研究を進めておりまして、まさに我が国発の技術。それはとりもなおさず現在でもその技術水準、研究水準というのが世界のトップレベルでありますので、こういった市場環境の変化というところをチャンスだと、追い風だと捉えた上で、しっかりと強みのあるところで実用化を進めるといったことが非常に重要ではないかということを考えてございます。
 ここまでが、背景になります。
 これに対して、ここからは少し具体な話になりますので、ポイントだけお伝えしていきたいと思いますが、まず、検討会では、それぞれ現状の把握ということで、半導体関係、各省政策様々ございます。その意味で、様々な各省の政策についても整理をさせてございますが、主に基礎研究的な面を担いますのが、2.1.3、文部科学省の取組でございます。
 文科省の取組に関しましては、これまで2016年からの5年プロジェクトと2021年からの5年プロジェクトということで、2期10年、実はパワーエレクトロニクス分野やってございます。
 これが何かと申しますと、まさに先ほど申し上げた、GaNの結晶成長を、まずはするというのを最初5年取り組みまして、その成果として、これパワーデバイスに使えるであろうというような見込みを立てております。
 今やっている5年目というのが、次に続く5年間のプロジェクトが、じゃあ実際に作ってみると、これを実証しようということで、今、5年間のプロジェクト革新的パワーエレクトロニクス創出基盤技術研究開発事業(INNOPEL)というものをやっておりまして、これまさに今、最終年度を迎えようとしているところでございます。
 この事業におきましては、先ほどのGaNを用いたパワーデバイス、まだ実用化されていない縦型のGaNのデバイスというものの作製を進めております。これと加えまして、この事業におきましては、パワーエレクトロニクスの分野でよく言われることなのですが、いわゆるGaNのデバイスだけがいいものができるとしても、実はパワエレ機器としてはまだ成立をしませんで、それを全体で支えるような受動素子、インダクタですとか、コンデンサみたいなものですとか、あるいはそれを全体組むような回路設計の技術とか、それを制御するような技術、これをトータルでしていかないと、パワーデバイスだけがすごくよくなって、電圧をかけても、隣でインダクタからものすごく発熱してしまうとか、それに耐えられるようにしたらコンデンサが物すごく大きくなってしまうとか、いろんなことが起きますので、これをトータルで技術開発するということを今やってございます。
 これが、今5年目を迎えようというところで、一定デバイスができるであろうというところの見込みが今立ちつつあるというような状況にございます。
 少し進めさせていただきまして、2.2のところから、今申し上げたINNOPELという文科省のパワエレ事業の全体像で、今後の重要なポイント、課題というところを整理させていただいております。
 本事業に関しましては、先ほど申し上げましたとおりですが、いわゆる回路のシステムとパワーデバイスそのもの、それを支える受動素子の3本柱で基本的には構成をされている事業でして、報告書においてもこの3点に章立てをした上で説明申し上げております。
 そのうちのまず1つ、2.2.1、パワエレ回路システムという回路の関係については、今後より重要と考えられるものとしては、3点議論がまとまっておりまして、今後、需要も含めますと、(1)AIデータセンター用のサーバー電源システム。こういったところは、先ほどの縦型のGaNのようなパワーデバイスというものに対しての非常に貢献が見込まれるというところと、社会的に非常に見込まれるということがひとつ指摘をされております。
 (2)EV等中容量電源システム。こちらも従前から言われていることでありますが、やはりEVというのが、かなり電気で駆動するということで、それを制御するデバイスとしてのパワエレ機器というのが非常に期待を持たれているということで、これも引き続き重要な領域であるという指摘をいただいております。
 そして(3)高効率電動機駆動システム。これは何かと申しますと、1つはモーターでございます。モーターというのは、産業用電力の中では消費電力、ロスの大きいところでありまして、ここに対してパワエレを一体的に入れていくようなものというのが1つ、機電一体型モーターといったものなど、そこの制御にパワエレを入れていくとか、さらには、こういったモーターですとか、駆動回路のところにパワエレを入れていくというのは、将来的にAIの技術開発の先に、いわゆるそれを積んだロボットみたいなハードのほうの研究開発というものも社会につながっていくと思っておりまして、そういった新しい領域についてもパワエレの可能性というところを指摘させていただいております。
 その次の2.2.2というのがパワーデバイス領域というところでございまして、これに関しましては、いわゆる物性順で、シリコンカーバイド(SiC)、ガリウムナイトライド(GaN)、酸化ガリウム(Ga2O3)、ダイヤモンド(C)という、そういう物性順に4つパラグラフをまとめさせていただいております。
 それぞれの課題についてですが、まず、(1)SiCに関しては、もう既に実用は進んでおりますけれども、まだ材料特性から期待される値からしますと、実は10分の1ぐらいしか実用上のパフォーマンス出ていないということで、基礎研究的なものですとか、あるいはSiCに関しては製造コストというところも課題になっておりますので、こういったところの研究開発が指摘されております。
 2つ目がGaNでございますが、こちらについては、まさに今、INNOPEL事業という我々の事業の中で、縦型のパワーデバイスの研究開発を進めているところです。この事業においては、今まで半導体のp型とn型というのを作り分けした上で、それを複雑に詳細に組み合わせることによってデバイスの作り込みをしますけれども、その作り込みに必要なイオン注入技術というのが今までGaNでは不可能とまで言われていたような技術ありまして、これが一定程度できるということが、世界に先駆けて初めて証明をされております。そういった技術に基づいた、今、縦型のデバイスを作製しておりまして、今年度、最終年度でございますが、それの実証というところまでを進めることを予定してございます。
 ただ、課題としましては、今申し上げたイオン注入技術ができるというところまで来ておりますけれども、やはりそれは完成というところにまだまだ、学理的にも、性能実証的にも余地がたくさん残されているということで、こういったところをもう一歩進めていくことが必要であるという点が1点。
 分かりやすく申しますと、これを証明するために道具立ても必要でして、アニーリング装置という、高温高圧環境下でデバイスを安定化・活性化させるようなことがプロセスとして必要ですが、こういったものも現状、今、GaNの専用の装置がありませんので、そういったものを入れていかないと、クリーンな環境での性能実証が難しいといったことが指摘をいただいております。
 次に進みまして酸化ガリウムに関しましては、まだまだ基礎物性的な解明というのが、実は、次々世代と申し上げましたが、まず基礎物性解明というところがまだまだ十分ではないということと、一番大きなところで申しますと、デバイス応用上は、先ほど申し上げたpとnの作り分けというのが重要なのですが、まだ十分なp型結晶が得られないというのがひとつ大きな課題として挙げられてございます。
 次のダイヤモンドに関しても同様でして、ダイヤモンドは逆に、十分な特性を持つn型結晶ができないという逆転現象なのですけども、こちらもまだそこの作り分けというところには課題があって、基礎研究というところが重要であるという指摘になってございます。
 さらに次からが2.2.3、受動素子というところでして、受動素子に関しましては、トランス・インダクタと、コンデンサについて2つ大きく挙げさせていただいております。
 トランス・インダクタに関しましては、現状のINNOPEL事業では、従来素子につきまして、さらに半分にするような成果がまず性能的に出ております。
 さらに、基礎研究としましても、磁性体の損失発生機構というのは実はここ30年ぐらいあまり大きな進展がなかったと言われておりますが、磁歪というものがその損失原因ではないかという理論ございまして、これを一定、実験的にも実証するというような成果を上げているということが1点。
 あとは、この事業の中では、磁区観察装置というものを開発しておりまして、実際に磁界の状況がどうなっているかを、磁区というものをそのまま、物理的というか、画像的に観察できるような装置を作っておりまして、いわゆるこれまで分かっていなかった理論的な面と実測的な面と両方で大きな成果が今出ているところでございます。
 続きまして、コンデンサに関しましては、大きくフィルムコンデンサ、セラミックコンデンサ、アルミ電解コンデンサというのがこの分野で大きく言われるんですけれども、それぞれ高電圧化ですとか、高耐熱化というところで研究開発を進められて、一定の成果が進んでいるというような状況にございます。
 3「課題と今後の方向性」をお示しさせていただいております。今後の方向性としましては、まず1つは、このような事業成果の中で、縦型のGaNのパワーデバイスというものは実証進んでおります。これがまだ技術成熟としては十分とは言えないのですが、かなりパワーデバイスの選択肢としては見えてきたところということで、こういうところを一層推し進めていく必要があると。
 それによって、3.2、DX、GXの両立に向けた実用加速が重要であると。すなわち、AIデータセンターのようなDXが激しく進む中で、省エネ化を同時に達成していくためには、GaNのデバイスのようなものを実用レベルまで引き上げて投入をしていくということが必要であろうと考えてございます。
 その際には、GaNのデバイス自体の性能向上も当然必要になりますが、3.3というところで、GaNを用いたパワエレトータルとしての実証の必要性ということで、GaNだけではなくて、それを支える回路ですとか受動素子をトータルでやっていく必要があるというようなことを指摘させていただいております。
 また、3.4のところで「パワエレ産業の状況分析」とありますが、これ何かと申しますと、これまでのパワエレの産業におきましては、いわゆる垂直統合のようなことによってデバイスというものの実用の開発がされていたのですが、こういったものは、人、時間、予算面で、なかなか高コストという指摘も検討会ではございました。過去には、ここで製品では勝てるというのがあったのですけれども、パワエレがどんどん多様化する中で、それぞれに全部コストかけているとなかなか立ち行かないということで、世界的には水平化の流れというのがあるかと思いますが、これは技術的な観点で言い換えると、特にパワエレ機器の世界では技術者の経験と勘というものがかなり大きく依存している面があるのではないかというような議論もございました。
 このようなところの一定の解決としましては、「AI技術の活用」と3.5ポツにありますが、いわゆる活用範囲の多様化が進むと、経験と勘が必ずしもすぐ適用できると限らないというところに、経験とかに過度に頼らず、パワエレの要求として求められる要求に対してどのような形が最適かというところには、むしろAI技術のようなものを積極的に導入するというのが効果的ではないかという議論もさせていただいております。
 こういったところを踏まえまして、4.具体的な取組方針として、残されたボトルネック課題がGaNには2つあると整理しておりまして、1つ目がGaNのパワーデバイスそのものをもう少しよくしていく必要があるというのが1点。次に2として、その際にはGaNのパワエレ機をトータルとして実証していく必要があるという点が2点。
 この2つを大きなボトルネック課題と指摘をさせていただいております。
 それをさらに4.2と4.3は1つずつ説明しておりますので、ここは少し割愛させていただきまして、4.4、データマネジメントも重要であるというようなことを述べさせていただいておりまして、最後、4.5、ここが今までの説明とは少し違いますので、紹介しますと、パワエレ研究と言いながらも、これまでのGaNの研究成果、それをあと一歩伸ばしていくことが必要だという説明を続けてまいりました。
 ただ、一方で、パワーエレクトロニクスの研究という意味では、GaNだけではなくて、先ほど申し上げたようにSiCにも当然まだ研究の余地は十分残されております。さらにSiC、GaNに続く酸化ガリウムですとか、ダイヤモンドといった、いわゆるウルトラワイドバンドギャップ、次々世代と呼んでおりますけども、こういったものの研究というものも、デバイスにすぐ行けるかというとまだまだというところありますが、これもしっかりやっていく必要があるということで、それらの基礎研究の推進、この重要性ということも報告書のほうで併せて述べさせていただいております。
 最後まとめということで、DX、GX、これを両立することが重要であると。そのためには、今までの研究成果としてのGaNというものの残されたボトルネック課題、1、2といったところに取り組むことが重要であると。
 これと併せて、我が国、長期的な発展としての基礎研究の推進、これもまた重要であるということを、これを総合的に高めていくことは、我が国の産業的にもそうですし、経済安全保障上も大事なことだということで報告書としてはおまとめさせていただいております。
 以上です。

【本郷主査】  どうも御説明ありがとうございました。非常に重要な技術で、また経済安全保障にも関わりがあるということ、とても重要なポイントだったと思います。ありがとうございました。
 では、委員の皆様から御質問等いただければと思いますが、いかがでございましょうか。

【中北委員】  ありがとうございます。パワエレというのは初めてこの資料で勉強さていただいて、今の説明でよく分かりました。ありがとうございます。
 一つ単語で、縦型、横型が、澄川さんの御説明で出てきたのですが、そこが分からなかったというのと、あともう一つは、各省庁で取組がありますね。各省庁の取組は書いていただいているんですけど、全体としてどこの省庁がどういう役割をされているかというのをもう少し一般の方に見えるような説明いただいていいですか。あるいは、今日のこの中間まとめは、これはこれで出来上がりか。

【澄川(事務局)】  そうなります。

【中北委員】  これを変えるという議論じゃないんですよね。

【澄川(事務局)】  はい。御報告というような位置づけで御説明させていただきました。

【中北委員】  ただ、読めば分かるのかもしれませんけども、各省庁間の日本としてのまとまった形がどうなっているのかというのを少し簡単に御説明いただきたいなと思いました。以上です。

【澄川(事務局)】  まず1点目、もう少し絵的な資料を用意できればよかったのですが、報告書の中では文章が多くて、さらに縦横の説明というのはあまり充実できておりませんが、横型と申しているのが、半導体というのが基本的には、ウエハーというプレートのようなところの上に微細加工してというイメージがあるかと思いますが、基本的には基板と呼ばれているようなものの上に、2次元、2D的に作り込んでいってデバイスを作るというような形になっておりまして、そういったものはいわゆる横型に電荷が流れるような形で電子回路が組まれます。その意味でいうと、一般的にイメージされる半導体のデバイスみたいなものというのは横型だと思っていただければと思います。
これはどちらかというと集積回路と言われるような、何ナノとか、すごく細かい集積回路を作るときによく言われる話なんですけれども、パワーエレクトロニクスの制御ですと、0・1を制御するという意味では同じなんですけれども、ロジックのような0・1のデジタルの数値制御をするのではなくて、実際にモーターを動かすとか、タイヤを回すとか、非常に大きな電圧、電流のオン・オフをコントロールする。そのときの周波数を変えるとか、電圧を変えるというのは、かなり大きな電圧をかけて大きな電流を流すとなると、横型で小さいもののデバイスというよりは、それだと耐えられないので、デバイスが、実は縦型にデバイスを作るというのがありまして、先ほど申しますと、シリコンの基板の上に、GaNの場合はGaNの積層というのをするんですけれども、そうするとシリコンの上にGaNのレイヤーがあって、GaNのレイヤーを先ほど2D的に横に電流を流すというのも、これで1つデバイスは作れます。作れますが、大きな電流と大きな電圧に耐える構造というのは、構造的に作りにくいという問題がありまして、そのときに、シリコンですとか、SiCはどうしているかというと、むしろシリコンの上を、シリコンを分厚く作って、縦から下に電流を流すと。このようなデバイスの作り方をすると、非常に大きな電圧をかけても、流れがコントロールできるというのをよく作っておりまして、当然GaNでも同じようなものを作りたいが、実は分厚いGaNのデバイスは、まだ技術的にできていないというところが、今、我々のまさに研究開発課題となってございます。

【中北委員】  分かりました。御丁寧に御説明いただきましてありがとうございます。

【澄川(事務局)】  あともう一つ、内閣府ですとか、ほかの省庁、経済産業省、当然半導体、特に経済産業省がやられています。
  大きく申しますと、まず、経済産業省は、イメージされるとおりのところで、いわゆる実用化しているところですが、企業側の技術開発に対する支援というのは経済産業省がよくやられているところで、今のパワーエレクトロニクスの文脈でいうと、SiC等の、もう既に市場に先行していて、企業さんが製品出すようなところの技術開発とか、そういったところに関しては、主に経済産業省などが支援されていますし、先ほどの実用化されている横型のGaNみたいなものもそういった範疇に入っております。
 一方で、縦型のGaNというのがまだ市場で実用化されていなくて、企業さんがまだ手が出てない領域で、専らアカデミックな研究開発をしているというところに関しては、文科省が今支援させていただいているのは、大きなくくりとしてございます。
 あと、内閣府のほうは、省庁横断的な事業というものをそれぞれの自由でつくったりするんですけれども、例えば今、この報告書だと、経済安全保障重要技術育成プログラムというのが例えばありまして、これはパワエレかどうかというよりは、経済安全保障上、重要な技術を設定した上で、国家として重要なものに対しての技術支援をするという事業の1つの切り口としてパワエレというものが設定をされたものが課題として例えばございます。これは政策的にそういう切り口から入ってきたような例がございます。
総務省も、通信デバイス上のところの特性として、酸化ガリウムに少し着目された事業というものを持たれていると。あれも通信デバイスという観点からの技術開発で取り組まれていて、それぞれの役所の所掌に必要な技術開発というような形で、結果的にパワエレ関係の技術開発に支援されているというのがそれぞれございます。

【中北委員】  ありがとうございます。御丁寧に説明いただきましてありがとうございました。

【本郷主査】  ありがとうございました。では、ほかの委員から御質問等ございますでしょうか。

【杉山主査代理】  ありがとうございます。杉山から発言させていただきます。
 2つあるので、順番に、1回区切ってお答えいただきたいと思います。まずは、先ほど省庁間の話が出ていたんですが、お答えいただいた中で、結局、各省庁による取組はこういうのがありますってマッピングの説明をされました。それはそれで大変結構だとは思うんですが、パワーデバイスに関しましては、背景の欄でも指摘されているように、結局、システムや素子の観点から、材料あるいはウエハーにまで、バックキャスト的にどういう研究開発が必要であるのかということをシームレスにつなげていくことが大事であり、そういった意味で、大学の先生が主になってやる研究がベースにあったとしても、結局、最後、素子を作る、あるいは回路を作る企業さんとどう連携していくのかということが重要なのかと聞いていて感じました。
 そういう中で、大きなシステムや回路、あるいは素子を作っているほうは、どうしても経産省の取組が非常に気になるところでありまして、それに対して、例えばINNOPELの例をお話しされていましたけれども、文科省として、どういう取組がうまく連携できていたのかと、あるいは連携できていないところがあるのかというところが非常に重要かと。
 つまり、文科省だけで全部やるわけにはいかないと思うので、そうした特に経産省的な取組と文科省的な取組の間の連携が今までどうであったのか、あるいは今後どういう展望であるのかということをまず教えていただきたいと思います。

【澄川(事務局)】  ありがとうございます。この点で申しますと、今のGaNに関して申しますと、現状はまだ企業が取り組まれるという意味でいうと、ウエハーとかに関しては、シェア、トップであったり、まさに三菱ケミカルさんとかがされていたりするようなところがございますが、デバイスと特に今の縦型のGaNというところに関していうと、まだ企業レベルというところでは、実用を見据えた意味でも手が出ている状況はないと認識していまして、やはり今のところで申しますと、専ら、文科省、要すれば大学の先生方の研究の支援というところにまだとどまっている段階になっていると認識をしています。
 その上で、今回、こういったものを踏まえまして、今後、もうあと一歩実用に持っていくというところの課題に関しては、まさに御指摘いただいたような、経済産業省、企業さんとの関係性というところが非常に大きな課題になると考えてございます。
 現状としては、まだ基礎学理とか、なぜこれだけの性能が出ていないのかというところをどう解明していくかというところにいくと、まだ基礎学理の点でアカデミアの先生たちがやられているという領域が多分に大きいという面がございます。
 こちらが1点、お答えになります。

【杉山主査代理】  ありがとうございます。もう1点続けさせていただきたいのですが、そうした点にも少し関係するんですが、今回、この報告としては、INNOPELですね、文科省の事業がどういう成果を上げてきたのかということに関する評価が大きな部分を占めているのかなと受け取りました。
 今のようなお話もありますので、まだ基礎学理を促進していく。その中で単に学理探求をするだけではなくて、デバイスにつなげるような視点も持ちながらということだと思うのですが、ここで御紹介されているフレームワークを読むだけですと、例えばSiCとGaN、そして酸化ガリウムが並行して開発を進められている。実はその3つは、報告にもあるように、デバイス化に向けた、素子化に向けた検討、あるいは進展状況がかなり違うわけですけれども、濃淡があるわけですが、それらが3つ並列にある意味パッケージ化されている研究開発であったかと思います。
 ですから、例えばこうした3つの材料をパラレルに研究開発の投資を行ってきたということ、あるいは、そうしたそれぞれの材料に関して、素子化のレベルなどを見たときに、重点的に取り組むべきことは当然違ってくると思うんですけれども、その辺りが、材料をパラレルで見るということで、研究のプロジェクトを組んだときに、どういうようなアウトカムにつながってきたのか。
 さらに言えば、こういう報告書はどうしてもうまくいったということしか書かないんですけれども、やはり次につなげるためには、こういう取組を行ってきた中で問題になったことというのもやはり御指摘いただく必要があるのではないかと考えています。それがないと、結局、全部大事ですから、次もある意味広く浅くどんどん投資してくださいということになって、結果的には科研費に近い話になってしまうと思うので、こういう重点的なプロジェクトを行うに当たって、INNOPELの今まで行ってきたことのある意味のうまくいかなかった点があるとすれば、その反省を含めてどういうふうに次のプロジェクトを組んでいくのかということは非常に重要な観点だと思いますので、ぜひその辺について何かコメントがありましたらいただければと思います。

【澄川(事務局)】  ありがとうございます。全体で申し上げたときの一つ課題といいますか、今回の報告書のベースで申し上げると、例えば受動素子に関して申し上げると、インダクタのところに関しましては、かなり磁歪の理論的なところの実証ですとか、磁区観察装置ということで、理論と実装とそれぞれ進展があったという話。かつ、そもそもデバイスと研究開発としての損失半分とか、かなり大きな達成みたいなものを書かせていただいております。
 一方で、コンデンサなどで申しますと、高温とか、高電圧とか、それにどれだけ耐えるかというのが1つのポイントになってございますが、そういったところでは、書き方として、成果として、例えば最後のアルミ電解コンデンサは、今450ボルト、150度ぐらいまでは性能検証が進んでいると言いつつも、実は、ただし、最後、EV等への需要に応えるにはさらなる高耐電圧化、1,000ボルトが必要であるというようなことは、正直申し上げれば、例えばこういうところを書かせていただいているというようなところがございます。
 あとは、デバイス自体も、今、酸化ガリウムですとかダイヤモンドというところに関しましては、実際にそれぞれ個別の技術開発というところは、少し取組を今回の事業の中でもさせていただいておりますが、特に酸化ガリウムで申し上げれば、例えば基礎物性の解明が不十分であると、まだまだ分からないことが多くあるというようなところは、課題感としてはまだまだ持っているというところありまして、一足飛びに応用デバイスとか、社会に実装して、ダイヤモンドもそうですが、この辺りは特定のとがった用途みたいなものは、一定デバイスを作ったりということはあり得るのですけれども、やはりp、nの接合とか、そういう基本的なデバイス応用技術が確立していないというところに関しては、シリコンを置き換えるですとか、広範な利用といったところに関してはまだ大分距離があるのかなというところは課題として認識をしています。

【本郷主査】  ありがとうございます。この後、所委員、田中委員、青砥委員、佐々木委員の順番でお願いしたいと思います。次の議題の時間もありますので、質問、それから回答、簡潔にお願いできればと思います。
 所委員、お願いいたします。

【所委員】  今いろいろ話題があるロジック半導体とかとはまた違って、パワー半導体をプロジェクトにというのは非常によい方向だと感じました。その上で、今も議論ありましたけれども、最先端のいろんな材料の研究開発というのは学理として非常に重要なところではあるが、パワー半導体ということになりますと、これまで日本が強みとしてきた素材の純度の高いところでありますとか、あるいは安定性でありますとか、そういったところも含めて、さらには材料の環境であるとか資源循環も含めて、かなり周辺的なところまで、まだそこにも学理があって、学理の構築すべきサイエンスがあって、そういうところまで事業の中に入ってくると思いますので、総花的になってはいけないが、単なるとがった材料開発というところだけではないサイエンスの部分もぜひ考慮に入れて事業を組み立てていただければなと感じた次第です。
 以上です。

【澄川(事務局)】  ありがとうございます。重要な御指摘だと思います。

【本郷主査】  ありがとうございます。
 では、田中委員、お願いいたします。

【田中委員】  田中でございます。おおむね、杉山委員、所委員に御指摘いただいたので、私はちょっと細かいところを簡潔に質問しようと思いますが、1つは、研究をずっと続けていくところと、ある程度製品化を見据えてどんどん生み出して次につなげていくところというところが大分見えてきたかなと思いますけれども、ぜひそこを、どの時間帯でどれが実現できそうかというところと、引き続き研究が必要なところというのを改めてもう少し明確に書いてもらえるといいかなと思います。これはコメントです。
 質問のほうですけれども、私、省エネだけではなくて、供給のほうも変動するという点においてこれはすごく重要な技術なんだろうなと思いますが、グリッドとか、そういった系統用のほうはあまり記述がないですけれども、こういった高電圧系のところというところにももし使えるところがあれば、ぜひ書いていただけると、長期的な視点でもいいので、いいなと思いますが、その点どうでしょうかというのが質問でございます。よろしくお願いします。

【澄川(事務局)】  ありがとうございます。系統電源の話というのは議論の中でも指摘としては入っておりまして、ただ、まとめている中では、特に、1、2、3ということで大きなところは例示的に書かせていただいているので、明確な文章としては、今、例示としての3点、トップ3点のところに書き切れていないが、重要な論点であるというところは、議論の中でも出ておりましたし、それは広範な論点の中ということで認識はしておりますので、それについても念頭に置いた上で対応したいと思います。ありがとうございます。

【田中委員】  よろしくお願いします。ありがとうございました。

【本郷主査】  ありがとうございました。青砥委員、お願いいたします。

【青砥委員】  青砥でございます。簡潔にコメントするために図を共有させていただいてもよろしいでしょうか。

【本郷主査】  お願いします。

【青砥委員】  簡潔に質問させていただきます。GaNを含めて、パワーデバイスにフォーカスをされているという大本のところに対して、こういう言及が欲しいなという、そういう意味でのコメントです。
 金額とそれからエネルギー消費と2つの点でコメントをさせていただきます。これはエネルギーの話ですから、環境エネルギーとしてパワーデバイスの消費電力に着目されて、それを消費電力を抑えるためのGaNへのフォーカス、そこは理解しております。
 その上で、ビジネスの大きさとか、それから経済安全保障のことにも言及されていますけれども、私たちが認識しておいて悪くないのは、半導体デバイスのビジネス全体の中でパワーデバイスというのは決して大きいところではないということです。半導体デバイス市場においてロジックが約40%、メモリが約30%あって、パワーデバイスはここだけ、約3.4%なんだけれども、今、ここに日本の強みがあるからここにフォーカスする。かつエネルギー消費節減のために意味があるからここにフォーカスする。そこを文言的に一言、欲しいと私は感じました。
 パワーエレクトロニクスは日本が強いよね。強いところは強く、そしてエネルギー消費節減のためにも有意だし、と言ってしまうと、これをやると日本が半導体においてすごく強くなってしまうような勘違いを、聞いた人、読む人が起こしかねないと思います。私はそれはあまり好ましいと思っておりません。半導体全体の中ではエネルギー消費節減を強く考えなければいけない、だから今ここにフォーカスしている。でも、あくまでもパワーデバイスの市場規模はこれだけ、金額的には相対的に小さい市場・ビジネス領域です。
また、エネルギー消費節減のためにパワーデバイスは重要だよねというところはもちろんなのですけれど、この点ももう少し考えてみます。これはJSTのデータを私がグラフ化したものです。右側の、データセンターにおける電力消費を見てください。ICTインフラ、AIを使うことによってエネルギー量消費が大幅に増加します。その中身を見ると、サーバーによる電力消費が70%ぐらいあります。このサーバーの電力消費のうち、最も消費量が大きいのはCPUで72%、つまりICTインフラ全体の電力消費の50%がCPUによるものです。次がメモリで、サーバーの13%、ICTインフラ全体の9%です。パワー半導体も電力を消費しますが、電気食い虫としてはCPUやメモリの影響がとても大きいわけです。この状況ではありますが、取り組みやすいところとして、今、あえてパワー半導体を取り上げているわけです。この点を認識しておくこと、つまりパワーデバイスに取り組むことは電力消費節減対策のあくまでも一部なのだということを認識しておく必要があると思います。
それから、報告書の中にありましたけれども、全てがGaNのデバイスに変わると、シリコンのデバイスに使っているよりも、60テラワットアワー削減できると書かれていました。60というのは、日本の総発電量が2022年でいえば約1,000なので、その約5、6%にすぎません。今後のAIの普及により、電力消費は最も多い予想では2050年に日本で40,000テラワットアワー以上、つまり2022の日本の総発電量の40倍にまで増えるだろうと予測されている中で、60って僅かですからね。60テラワットアワー節減できても僅かです。日本がやらなければいけないことは、他にもたくさんあるよね。パワーデバイス開発による電力消費節減はもちろんすごく重要なんだけれども、まだまだやるべきことはいっぱいあるよねという言及が欲しい。というのは、私が感想として一言申し述べたいなと思いまして発言させていただきました。質問ではなくコメントでございます。以上でございます。

【澄川(事務局)】  ありがとうございます、重要な御指摘。すみません、本日、パワーエレクトロニクスのというところで、そこをスタートというふうにして御説明をしてしまって大変申し訳ありません。
 少しだけ申しますと、委員御指摘のとおりでして、半導体産業自身は、80兆円規模ぐらいの非常に大きな産業。そのうちの3兆円ぐらいというのがパワエレ業界であると認識をしています。これに対して、まさに政府と、全体で見ましたら、文科省のみならず、政府全体像、例えば集積席回路の世界は、ラピダスですとか、集積回路分野においては、国としても兆円単位の投資をしてございますし、実は文科省ですと、今、実は公募中の集積回路向けを対象にしたような次世代エッジAI半導体事業をJSTが今公募をしておりますが、実はこの事業、約300億円ほどの予算を確保した上で今公募している事業がございます。
 なので、御指摘は、まさに、全体を見たときに、一番産業的にも、消費電力的にもボリュームの大きいところ、集積回路回りというところは、国全体の投資もありますし、研究開発上も今300億円ぐらいの規模の事業というものを進めているという、まず前提としてございます。
 その上で、パワエレについても、3%、一定の規模、成長が見込まれる、日本に強みがあるというところをもって、今、現状のINNOPELで申し上げれば、約14億円の予算規模で事業を実施しているというようなところが、全体の中での位置づけ、御指摘のとおりだと思っております。ありがとうございます。

【青砥委員】  ありがとうございます。

【本郷主査】  では、最後、佐々木委員、お願いいたします。

【佐々木委員】  佐々木です。私は手短にコメントを1点だけ。人材育成について一言発言させていただきたいと思います。まず、報告書については、包括的によくまとめられていると思います。ただし、包括的な研究開発を今後誰がやってくれるのかなというところが少し心配になりました。経産省さんとの事業との違いで、文科省さんの事業は、アカデミア主導でできますし、なので、経産省の事業とのすみ分けの上でも、ぜひ技術開発のみならず、それとセットで高度人材を育成していただくというようなパッケージで取り組んでいただければありがたいと思います。
 特に博士レベル、特に日本人の方に博士レベルの研究力を身につけていただくというところを、ぜひ、こういう文科省系の事業の中で、大事な目標の1つに入れていただければ、パワエレが将来も日本が強いという領域にとどまれるのかなと感じました。
 私からはコメント以上です。

【澄川(事務局)】  これも重要な御指摘ありがとうございます。今日の私の説明で少し省いてしまったところは、まさに人材育成、少し触れておりまして、少しだけ付言させていただきますと、パワエレというのを進めていくにも、新しい発想を生み出せる人材が必要となると。なので、チーム型の研究を通じて高度なパワエレ人材を育成することも併せて意識することが必要だといったようなことをここでも書かせていただいて、報告書の中でも少し触れさせていただいておりまして、検討会の議論の中でも研究開発とそれを通じた人材育成、これの重要性というものを指摘いただいているところであります。ありがとうございます。

【本郷主査】  ここで質問の時間を終わらせていただこうと思います。このレポートは7月でもう既に公表されているということでしょうか。

【澄川(事務局)】  昨日、公表をさせていただいております。

【本郷主査】  では、ぜひ委員の皆様におかれましては、周知に御協力いただければと思います。ありがとうございました。
 では、続いて次の議題に移りたいと思います。次の議題は、研究開発課題の事前評価についてです。先ほど決定しましたとおり、本議題は非公開で行いたいと思います。傍聴の方はここで一旦御退席をお願いいたします。事務局のほうで配信の停止をお願いいたします。

(議題3. 研究開発課題の事前評価について議論)

【本郷主査】  最後に事務局から事務連絡のほうをお願いいたします。

【鈴木(事務局)】  事務連絡、2点でございます。
 まず、本日の議事録でございます。後日事務局よりメールで委員の皆様にお諮りをさせていただいた後、文科省のホームページに掲載をすることで公表させていただければと思います。
 また、次回の委員会は年明け頃を念頭に置いておりますけれども、詳細につきましては、主査に御相談の上、また改めて事務局より御連絡をさせていただければと思います。
 以上でございます。

【本郷主査】  ありがとうございました。これをもちまして第13期環境エネルギー科学技術委員会の第1回を閉会いたします。
 本日はありがとうございました。

―― 了 ――

お問合せ先

研究開発局環境エネルギー課

(研究開発局環境エネルギー課)