第9期地球観測推進部会(第5回) 議事録

1.日時

令和4年3月25日(金曜日)16時00分~18時00分

2.場所

オンライン開催

3.出席者

委員

春日部会長,小縣部会長代理,赤松委員,岩崎委員,岩谷委員,上田委員,河野委員,川辺委員,三枝委員,嶋田委員,平林委員,堀委員,村岡委員,六川委員,若松委員

文部科学省

土居下環境エネルギー課長,服部環境科学技術推進官,橋本課長補佐,堀川地球観測推進専門官

オブザーバー

内閣府 辻原参事官

4.議事録

【春日部会長】  お待たせしました。それでは、ただいまより科学技術・学術審議会研究計画・評価分科会、第9期地球観測推進部会の第5回会合を開催いたします。
 本日は年度末のお忙しい中お集まりいただきまして、ありがとうございます。
 最初に、委員の出欠と資料の確認をお願いしたいと思います。また、本日もオンラインでの会議になりますので、進行に当たっての留意点等も併せて事務局から御説明お願いいたします。
【堀川地球観測推進専門官】  事務局より委員会の進め方について簡単に御説明をさせていただきます。
 まず、ウェブ環境の安定のため、この後、議題に入りましたら御発言されてないときはマイクとビデオをオフにしていただきますようお願いいたします。
 また、御発言いただく場合には手を挙げるボタンを押していただくようお願いいたします。御発言の際にはお名前をおっしゃってから御発言をお願いいたします。
 挙手ボタンが見つからない場合は、画面をオンにして手を挙げていただくか、直接御発言いただければと思います。
 議事に入る前に、本日の資料の確認をさせていただきます。議事次第、資料1-1から資料1-2のファイルをメールでお送りしましたが、もし不備等ございましたら事務局までお申しつけください。よろしいでしょうか。
 続いて、出席確認ですが、本日は15名の委員の方々に御出席いただいておりまして、出席者数が半数の11名に達しておりますので、部会は成立となります。
 なお、本日の部会にはオブザーバーとして、科学技術イノベーション推進事務局の内閣府辻原参事官にも御参加いただいております。
 本部会は部会運営規則により公開とさせていただきます。
 最後に傍聴者の方にお願いとなります。本日はオンラインでの開催となっておりますので、万が一システムトラブル等で、傍聴不可となった場合には、後日公開します議事録を御確認いただきますようお願いいたします。
 事務局からは以上となります。
【春日部会長】  はい、ありがとうございました。
 それでは、議事に移りたいと思います。
 本日は、議事次第にありますとおり二つの議題を大きく予定しています。
 それでは、皆さんのほうから忌憚のない御意見を頂戴できればと思います。
 また、本日の会議終了時刻は、18時を予定しています。
 それでは、議題に入りたいと思います。
 議題(1)は、地球観測・予測データの活用によるSDGsへの貢献(案)の中間取りまとめについてです。
 これまでの第1回から第4回の本部会において、地球観測・予測データによるSDGsへの貢献について、SDGsの動向や実施機関における取組状況、関連動向について情報提供していただき、議論をしてきたところです。
 これまでの発表や議論の内容を踏まえ、事務局において中間取りまとめの案を整理していただいています。
 それでは、事務局からこの中間取りまとめの案の内容について御説明をお願いします。
 事務局からの御説明の後、意見交換の場を設けたいと思います。
 では、堀川さんよろしくお願いします。
【堀川地球観測推進専門官】  それでは、中間取りまとめ(案)について御説明いたします。
 資料については、本日の資料1-1が中間取りまとめ(案)の概要資料となっておりまして、資料1-2が中間取りまとめ(案)となっております。
 本日は、資料1-2を用いて中間取りまとめ(案)について御説明をいたします。
 まず、2ページ目の目次は中間取りまとめの構成でございます。1章のはじめにで作成の経緯から報告書の焦点について記載をしております。
 2章では地球観測・予測データによるSDGsへの貢献の現状としまして、これまでの第1回から第4回の部会での御発表内容を踏まえまして、SDGsへの活用事例やデータプラットフォームの国内外の動向について記載をしております。
 3章では実施方針を進める上での今後の方向の4項目について、それぞれの課題と方向を記載しておりまして、4章では3章で挙げた4項目について、それぞれ今後の施策に向けた具体的な提言を記載しております。
 本日はこの3章、4章をメインに御意見をいただきたいと考えております。
 では、1章につきまして、4ページ目を御確認ください。
 まず、作成の経緯でございますが、実施方針のフォローアップ報告書ではSDGsの各評価指標やポストSDGsに向けた目標設定に関しまして、地球観測データの利活用の推進が示されていることや、科学技術・イノベーション基本計画におきましても「STI for SDGs」活動の国際展開等の促進を通じた科学技術外交の戦略的な展開を図ることとされています。
 ただ、現在のSDGsの評価指標等につきましては、衛星観測データに基づきます解析情報が一部の評価指標に活用されつつあるのが現状でございまして、今後のSDGsの実現におきましては、地球観測データの一層の活用が期待されています。
 次に、5ページ目を御確認ください。
 SDGsから見た地球観測・予測データですが、今後、10年の我が国の地球観測の実施方針で示されました地球観測が貢献すべき八つの課題とSDGs目標には、それぞれ関係が深いところがございまして、地球観測・予測データは、地球規模課題の解決や政策判断などの科学的根拠として極めて重要な役割を果たしてきています。
 6ページに移りますが、先ほどのページでお示ししましたとおり、SDGs目標の多くに貢献する地球観測・予測データは環境・気候変動問題の解決に貢献できる非常に有力なツールになるというところでございまして、次に、7ページとなりますが、中間取りまとめの焦点としまして、これらの地球観測・予測データを有効に活用してデータから価値を見いだすためには、クラウドとデータ基盤とHPC(ハイパフォーマンスコンピューティング)が組み合わさったデータ解析プラットフォームが鍵となってくることや、今回の中間取りまとめでは、特にSDGsへの貢献に向けた気候変動分野を踏まえて、地球観測・予測データに関するデータ解析プラットフォームへの検討を重視し、青枠のところに記載がございます「実施方針を進める上での今後の方向」に4項目ございますが、こちらに基づき、地球観測・予測データの利活用における課題や方向を整理し、今後の施策に向けた提言を行ってまいります。
 なお、今回の中間取りまとめでは、気候変動分野やデータ解析プラットフォームに着目していくところでございまして、※1のところでございますが、次年度以降に取り組む最終取りまとめでは、中間取りまとめの検討を充実させるとともに、生物多様性の分野などについても着目をしまして、検討をさらに深めて、最終取りまとめを来年度作成していくことを予定しております。
 次に、8ページから2章でございます。2章はこれまで御発表いただいた内容を整理して記載しておりますので、内容の詳細一つ一つについては、少し割愛させていただきますが、主な点について触れて御説明いたします。
 9ページを御覧いただきまして、こちらの9ページから12ページまでですけども、衛星観測データの活用事例を記載しております。特に12ページを御覧いただきますと、SDGs指標に貢献する衛星観測の活用事例としまして、SDGs指標の6のところで貢献する全球のマングローブマップや、SDGs指標の15に貢献する山地グリーンカバー指数について記載しております。
 次に、13ページを御覧いただきまして、13ページから14ページにつきましては、海洋観測データの活用事例を記載しております。
 特に海洋酸性化につきましては、SDGs指標の14に貢献する海洋酸性化の平均値の算出に活用されているといった活用事例も記載しております。
 次に、15ページになりますが、地上観測のデータとしまして、河川・湖沼の水質やモデルシミュレーションといった事例を記載しております。
 特にこの河川・湖沼の水質への活用事例としましては、国内の河川・湖沼の水質データを収集するなどして、SDGs指標の6にも貢献をしています。
 次に、16ページになりますが、気候変動・予測データの部分につきまして、SDGsの活用事例としまして、例えば、治水対策の事例をここに記載しておりますが、これまで過去の観測データに基づいた治水対策から、d4PDFやd2PDFといった気候変動予測データを活用した気候変動を踏まえた治水対策へと変わってきており、そういった事例も記載しています。
 また、②気候変動財務リスク評価につきましては、TCFDの物理リスク評価への貢献としまして、気候変動・予測データを活用しましたTCFDの物理リスク評価がございます。海外では、気候変動・予測データを活用した気候変動リスク分析を行うようなサービスを企業が提供する動きも活発になってきておりまして、国内におきましても気候変動リスク分析サービスを提供する企業が出てきているという状況もございます。その事例としまして、資料にd4PDFを活用した国内の事例も記載しています。
 次に、17ページから21ページにかけて、地球観測・予測データを有効に活用するために、作成経緯のところで少し触れましたが、このデータ解析プラットフォームの国内外の動向を整理しております。
 17ページでございますが、米国の動向としまして、NOAAが2015年からBig Data Programというのを立ち上げまして、NOAAが保有する各種データを民間に使ってもらうために、商用クラウドでありますアマゾンやグーグルといった環境に解放するという動きもあり、地球環境ビッグデータの民間での活用が進んでいます。
 次に、18ページでございますが、欧州の動向としまして、Copernicus Programmeが2013年頃から始まっていて、ESAや欧州諸国が所有します衛星や民間企業の商業衛星のデータなど、現場観測データ、複数のデータプラットフォームを通して提供するなどしております。
 また、データを提供するだけではなくて、解析環境を民間に提供するといったサービスや、データの処理・分析ツールやソフトウエアといったものの提供も行いつつ、地球環境データの利活用に取り組んでいるという状況もございます。
 欧州でも米国と同じようにデータプラットフォームの形成・育成というのを民間とともにやり始めたところでもございます。
 次に、19ページになります。こちらは豪州の動向としまして、豪州は衛星を持っておりませんが、欧州のデータなどの様々なオープンデータとして公開されているデータをユーザーに使ってもらうためのソフトやアプリケーションを作って、それを利用してもらうサービス提供をしていたり、右側は中国の動向としまして、Big Earth Data Science Engineeringの事例なども記載しております。
 次に、20ページになります。こちらは先ほど少し御説明いたしました国内外のデータプラットフォームにおけるデータ提供スキーム外観を整理したものでございまして、21ページを御覧いただきますと国内のデータプラットフォームのデータ提供スキーム外観を整理したものになっております。
 国内では、DIAS(データ統合・解析システム)で衛星観測データや現場観測のデータといったものを提供しつつ、データベースを使う環境として今後開放していく動きも検討されつつありまして、経済産業省で取り組まれているTellusがございますが、こちらも民間の方々に使ってもらうデータ解析環境を用意したものもございます。
 まずここまでが、1章と2章の御説明になりまして、一旦説明については、こちらで止めたいと思います。
【春日部会長】  はい、ありがとうございます。
 中間取りまとめを作成する経緯、背景から、とりまとめの焦点、そして、今後、最終取りまとめにおいては、さらにもう少し生物多様性についても考える予定であるということ。また、2章については、地球観測・予測データに基づいて、SDGsにどういうふうに貢献しているかという現状のまとめをいただきました。
 作成の経緯のところで、本部会がこれまで作成してきたフォローアップ報告書や、それから、関連の基本計画等における地球観測の位置づけを御紹介いただきましたが、これに加えて、SDGs推進本部のほうで作っているSDGsの実施指針においても地球観測の重要性が指摘されています。
 ですので、地球観測のそのものとその予測データがSDGsと非常に密接につながりを持っているということが様々なところで認識されていて、そこに応えていく責任があるということだと理解しています。
 非常にテンポよく御説明いただきましたけれども、ここまでのところは、これまで部会の委員の皆様から主にいただきました御発表についてまとめていただいているものです。
 ですが、ここまでの御説明の中で、ここを少し確認したいとか、ここは修正が必要だという点がございましたら御指摘をいただけるでしょうか。
 赤松委員から手が挙がっていますね。赤松様よろしくお願いします。
【赤松委員】  それでは、赤松のほうから少しコメントさせていただきます。
 全体概要の資料も作っていただいていますが、こちらに関しては、本日は対象外という形になるのでしょうか。
【堀川地球観測推進専門官】  本日は取りまとめ本体の資料を御説明させていただきまして、概要に関しましては、実は提言する内容も多くあるため、その中でポイントを当てるといいますか、メインとしたいところを概要の2枚目に出しているところもありますので、まずは本体の部分をきちんと一通り御説明させていただければと考えております。
【赤松委員】  分かりました。では全体概要に関してはまた後日という形になりますか。
【春日部会長】  いえいえ、この後です。今の御質問いただいているのは2章までのところで、この後、3章、4章について御説明いただいて、また、質疑応答したいと思います。
【赤松委員】  なるほど。全体概要の2ページ目が私は結構重要だなと思っていて、そこのところに関して、意見を言う機会が今日はあるのかどうかというのを確認したかったのです。
【春日部会長】  はい、たっぷり時間を取っておりますので、後ほどよろしくお願いいたします。
【赤松委員】  了解しました。今のこの1、2章のところで1点だけです。7ページに「データ・解析プラットフォームに関する検討を重視」という話が書かれています。けれども、資料全体を見たときに、もちろんデータ・解析プラットフォームという議論はあるのですけど、全体概要のほうにも書かれていたのですが、「データバリューチェーンの構築」というテーマで全体をまとめられているのではないかなと思いました。したがって、どちらかというと「データバリューチェーンの構築」ということを表に打ち出していったほうがよいのではないかと思いましたので、ここはちょっと御検討いただければと思います。
 取りあえず、以上でございます。
【春日部会長】  貴重な御意見をありがとうございました。
 報告書の焦点としてそのバリューチェーンをハイライトするということですね。
【赤松委員】  さようでございます。
【春日部会長】  承りました。
 それでは、順番が分からないのですが、河野委員、三枝委員からですね。お願いします。では、河野委員お願いします。続けてお聞きしたいと思います。
【河野委員】  はい、ありがとうございます。海洋研究開発機構の河野です。
 恐らくこの先、この後に、そういう何らかの総括があるのだろうと思いますけれども、最後に見せていただいたデータプラットフォームの国内外の動向の国内のものを見ると、これはもういかにも類似のものが縦割り行政ごとに作られていることを明確に示す図にどうしても見えるのですけど、恐らくこの後、それが問題だという議論になるのでしょうか。それともそれぞれ重要だという議論になるのでしょうか。
【堀川地球観測推進専門官】  ありがとうございます。
 その点も課題として挙げておりまして、それに対してどういう対応をしていくか、今後の施策として何をやっていくべきかという提言として、4章のところでまとめている形になりますので、後ほどまたこの点について御説明をさせていただければと考えております。
【河野委員】  分かりました。どうもありがとうございます。
 ちょっとあまりにもきれいに分かれていたので、ちょっと驚いてしまいました。
【春日部会長】  私も最初に事務局に説明をお聞きしたときに、まさに同じことを言いました。それを指摘することも一つの目的だと理解しています。ありがとうございます。
 では、三枝委員お願いします。
【三枝委員】  実は今の河野委員の質問とほぼ同じなので、1個目は飛ばしまして、もう少し網羅的に全部を見せるのか、それとも本来は理想的にはこういうふうにやるべきだという図の中に各省の取組が入っているようにするのか、何かどちらかがいいかなと思った次第です。
 そして、2個目の質問はテクニカルな話です。2ポツの9ページから16ページのところで、「SDGsへの活用事例及び可能性」について書いていただきました。こちらには図入りで大変具体的に書いていただいて分かりやすいと思いました。
 1点気になったのは、それぞれ例えば9ページ以降でしたら、(1)衛星観測データとして、濃い青い帯のところにどうやって観測したかというのが書いてあると。その次に、薄い青のところでSDGsのマーク入りで、熱帯林保全管理、洪水被害軽減などとその活用のための目的のようなことを書いていただいたということで、分かりやすいのでこのページはいいですけど、だんだん後ろになってきますと、大気汚染物質監視もいいですけど、食料安全保障もこれは安全保障に対してどんな貢献ができるのか、安全保障のための情報提供になるのでしょうか、何か大気汚染物質監視とか、何々の軽減とか、何々への貢献と分かるようにするといいかと思いました。
 同じく、温室効果ガス観測も観測するだけではなくて、温室効果ガスの削減効果の監視とか、何かそういうSDGsにより近い活用ができているという見出しがいいかと思いました。
 同じく、SDG指標は指標のモニタリングかもしれません。あるいは、指標が改善していることを監視するという意味のものもいいかもしれませんし、次の金融ですと、金融で止めるよりも金融計画立案への貢献とか、何かそういうのがいいですし、海洋も観測網というよりも、海洋環境の把握とか、何かそういうのがいいかなと思いました。
 最後に、地上観測データのところは、15ページですか、「(3)地上観測データ」と書いていただいて、左側が河川・湖沼の水質で、これも水質の監視になるのか、水質情報の提供になるのか、何かそういうのがいいかと思いました。
 2番目のモデルシミュレーションは少し難しいですけど、しかも、地上観測だけではなくて、ここはどちらかというと、衛星、地上を統合して、モデルに融合していくということを強調しているので、もしかすると目的は温室効果ガスの吸・排出量の監視ぐらいになって、(3)地上観測データのところをもしかすると「地上観測データ・モデルへのデータ融合」くらい書くと意味が分かるかなと思いました。
 その辺りはそんな感じで、活用目標や可能性に近いものを工夫していただけるとさらによくなると思いました。
 以上です。
【堀川地球観測推進専門官】  ありがとうございます。
【春日部会長】  大変有用な御意見ありがとうございます。
 この項目の立て方に一貫性を持たせるということですね。そして、分かりやすく提供していきたいと思います。
 それでは、岩崎委員お願いいたします。
【岩崎委員】  貴重な取りまとめ、ありがとうございました。JICAの国際協力でもどういう衛星観測データが今後活用できそうかという検討に非常に役に立つ資料だと思いました。
 今の三枝委員とやや類似したコメントとなります。「2-1 SDGsへの活用事例及び可能性」に記載された各事例の実装ステータスが分かると、一層有益なものとなるかと思いました。まだ試験段階のものか、本格的に現場で政府により正式に活用されている等ステータスの違いを表現できるようでしたら可能な範囲で追記をいただけますと国際協力の現場で適用を考える際に参照しやすい資料になりますので、どうかよろしくご検討をお願いいたします。
 以上になります。
【春日部会長】  ありがとうございます。
 そちらについても加えるようにしたいと思います。
 村岡委員、平林委員から続いてお願いできるでしょうか。
【村岡委員】  岐阜大学、村岡です。よろしくお願いします。
 取りまとめていただきありがとうございました。
 1点だけですが、先ほどの2章の2のデータプラットフォームのところです。各国あるいは欧州等の状況を並べていただいていますが、この地球観測推進部会でも以前より貢献を議論しているGEOSSのことにやはり触れていただきたいと思います。特にGEOSS Portalは様々なデータベース等をつなぐ役割を持つということで構築されてきましたし、我が国のDIASにもつながっているということでもありますので、さまざまな情報基盤を結合して、インターオペラビリティを考えていくという今後の議論の中で、GEOSS Portalを一度ここでレビューしておくということは意味があることかと思います。
 以上です。よろしくお願いいたします。
【春日部会長】  はい、ありがとうございます。
 こちらも対応したいと思います。
 平林委員お願いいたします。
【平林委員】  取りまとめ、ありがとうございました。
 同じくデータプラットフォームの関係ですけれども、20ページ、21ページ、特に21ページの国内のスキームですが、若干ちょっとミスリードする絵かなと思いながら拝見をしておりました。
 具体的に、例えば衛星観測データに関して言いますと、JAXAはG-Portalというところからデータ提供をしているのですが、これはそれぞれのプラットフォームにデータを受け渡すための出口となっていて、これが独立しているというよりは、ここから提供したものがそれぞれ使われるような形になっています。例えば、Tellusとか、それから、ここには書いていませんけど、海上保安庁さんの海しる、DIASなどです。それと20ページの海外の絵を比べると国内のこの整理の仕方がミスリードしてしまうのではないのかなという感を持ちましたので、20ページのように国内がどうなっているのかという形でまとめていただくほうがミスリードしないだろうと思いました。
【春日部会長】  貴重な御意見ありがとうございます。
 先ほど、三枝委員からも理想的な姿ということも含めて全体像をもう少し見せる工夫も要るのではないかという御意見がありましたが、共通するというふうに理解いたしました。
 ちょっと事務局とまた委員の皆様にも御意見、アドバイスをいただきながら、この図を改良していきたいと思います。
 それでは、また後で、最後の議論のところでも、1、2章に立ち戻って御意見いただくことも可能ですので、それでは、御説明の続きをお願いしたいと思います。
 3章からよろしいでしょうか。
【堀川地球観測推進専門官】  それでは、次に3章の課題と方向についてです。
 これまでの御発表の内容や御意見等を踏まえまして、3章では、実施方針を進める上での今後の方向の4項目に基づいてそれぞれの課題を抽出しまして、その方向について整理をしております。
 まず、23ページを御確認いただきまして、地球観測情報をデータ利活用の現場につなぐ取組の強化でございますが、まず、課題の1としまして、SDGsを担う方々、例えば食品や建設会社など様々なエンドユーザーがいらっしゃるかと思いますが、どのように地球観測・予測データというのを利活用できるのか、まだまだその認知はできていないという状況ではございます。
 これも一つ課題の1として挙げているところで、次に、課題2としまして、地球観測・予測データについては、データだけで使えるものにはならないというところも過去に委員の方々からも御意見をいただいている部分もございますし、データそのものから使える情報としまして、インテリジェンスを創出する技術を持つサービス提供者が全くいないわけではございませんが、いまだ潜在的でもありまして、このデータバリューチェーンが形成できていないと考えております。
 真ん中の図のとおりですけども、まず、研究者が地球観測・予測データを作っていくわけでございますが、エンドユーザーがそれらのデータを使うためには媒介者としまして、サービス提供者、コンサル業者のような方々の存在が必要になってきます。
 次に、課題3でございますが、課題2のところで申し上げましたが、地球観測・予測分野の研究者、データを作る側だけでは、エンドユーザーが必要とするようなインテリジェンスは生み出せないことを課題として挙げております。
 こういった課題から今後の方向性としまして、地球観測・予測データといったものがSDGsに貢献できるサービス(現場)の特定をしていくということを一つの方向性として挙げている点と、インテリジェンスを提供する主体、技術、サービスの創出・形成をしていくということを挙げております。さらに、サービス提供分野の研究者が参画した技術開発もここでの方向性になると考えております。
 次に、24ページを御確認いただきまして、こちらは課題解決を志向した地球観測インフラの長期性・継続性の確保でございます。
 課題1としまして、様々な利用者ニーズがございまして、観測継続の評価・意思決定が難しいということを挙げております。
 課題2としましては、観測の開始・終了を評価するような主体(会議体)といったものが多く存在しているという中で、特に今の地球観測といいますと衛星観測だけではございませんし、海洋観測だけでもございませんし、観測の開始と終了を評価する主体のコミュニケーションはまだまだ限定的であるということを課題として挙げております。
 次に、課題3としまして、データ欠損というのは観測データの価値・信頼性を著しく低下させますというところも過去には佐藤委員からも御意見をいただいます。こういったものも課題として挙げています。
 これらの課題を踏まえまして、動機づけをしっかりやっていくというところと、効率的なガバナンスが必要になってくるということです。そういった意味でも本部会がその役割を担っていくことを考えていくことも必要でございまして、今回のテーマとして、SDGsは動機づけとして非常に有効なアジェンダ設定でのキーワードになると考えております。
 次に、25ページを御確認いただきまして、こちらが予測情報の高精度化ですけれども、課題1としまして、気候予測情報には依然として大きな不確実性が存在することや、課題2としまして、不確実性を認識しながらも、気候予測情報を利活用したいというユーザーが存在することを課題として挙げております。
 課題3としましては、気候変動予測情報等の利用に当たって必要となる不確実性に関するユーザーの理解は必ずしも十分ではないという状況もありますので、方向性としましては、不確実性の低減に向けた研究開発が必要であることや、気候予測情報の不確実性に関するユーザーの理解向上の必要性を打ち出しております。
 次に、26ページを御確認ください。
 こちらは共通的・基盤的な取組の推進とイノベーションへの貢献でございますが、課題1としまして、利用したいデータが国内外のサイトごとに分散をしているという現状です。データへのアクセスが煩雑であるということが一つ課題として挙げられることや、課題2としまして、データごとに利用目的の制限等に違いがあったりしまして、データの利活用の仕組みが複雑になっていること、例えば、このデータは制限があるけれども、このデータ制限がないから自由に使ってよいとか、そういったことになってくるとユーザーとしてはまとめてデータを使うとしたときには非常に使いづらい状況になってしまい、利活用への障壁にもなってしまいます。
 課題3としまして、そもそもデータは使いたいけれども、ユーザー自身がこのデータをどのように活用すればよいか分からないという状況もまだまだ存在するということもございますので、これらの方向性としまして、ユーザーが利用しやすいデータ・解析プラットフォームの形成が必要であることや、ユーザーとプラットフォーマーがアプリケーションとプラットフォームを共同開発するような仕掛け(エコシステム)が必要になってくるということを方向性として挙げております。
 次に、4章の今後の施策に向けた提言となりますが、28ページを御確認ください。
 まず、今後の施策に向けた提言をしていくに当たりまして、川辺委員からも御意見をいただいたところもございますが、地球観測・予測データがSDGsに貢献できるサービスの現場というのを特定していくところからまず始まっていくというご意見もありまして、そのフラッグシップ的な取組としまして、気候サービス産業の形成といったものを挙げております。
 気候変動問題というのは、SDGs目標に大きく関わっておりまして、地球観測・予測データは気候変動問題を解決する有効なツールであるということを申し上げたところでございます。
 この地球観測・予測データの活用が期待できる気候サービス産業につきましては、TCFDや投資判断をするというような情報を出すのはコンサルタントなどで、気候変動対策とかサスティナブルファイナンスといったところで、近年、気候変動に対する情報ニーズは非常に高まってきております。そういったインテリジェンスを創出できるような産業領域としまして、気候サービス産業というものを形成していく取組を進めていくことが必要と考えております。
 ここでは、この気候サービス産業の形成の定義につきまして、SDGsに必要な気候変動インテリジェンスを見直すための産業領域の形成を目的に、技術開発や産学官連携プロジェクトを活用したプラットフォームの形成などを充実させて、地球観測・予測データの利活用を拡大していくことを挙げております。
 次の提言としまして、気候変動インテリジェンスを生み出す技術開発というところではこれまでも村岡委員や三枝委員、その他委員の方からもたくさん意見をいただいていますが、気候変動インテリジェンスを提供する、主体・技術の形成に向けて、DIASといったものでデータを使って解析して技術を生み出していき、プロダクトを生み出していくためにも、例えばオープンなデータ環境を充実させていくことが非常に重要かと考えております。
 また、関係府省や連携したプロジェクトを推進として、次期SIPなどの府省横断プロジェクトといったものを活用しながら関係省庁が連携をして、技術開発を進めていくことが必要でございますので、気候変動インテリジェンスを提供する主体技術の形成に向けては、地球環境、予測関係以外の研究者等も参画した技術開発など、産学官連携プロジェクトを充実させていく必要がございます。
 次に、29ページを御確認いただきまして、こちらは気候レジリエンスに向けたコミュニティーの形成を提言しております。
 最初にフラッグシップの取組としまして、気候サービス産業の形成を申し上げましたけれども、そのためにはコミュニティーをまず形成していく必要があると考えております。この点につきましても、これまで赤松委員や中北委員、他の委員の方々からもこの点について御意見をいただいているところもございまして、下に少し記載しておりますが、気候変動リスク産学官連携ネットワークというコンソーシアム活動ですね、こちらは環境省、国交省、文科省が協力して始めているものでございまして、ここに記載しており研究者や省庁、国研、サービス提供者――サービス提供者はコンサルになりますけれども、皆様とコンソーシアムを組んでやっていく活動を進めて、こういった産業領域を形成していこうというところでございます。
 一方、TCFDコンソーシアムにつきましては、一般企業様が気候変動財務リスク情報をどう開示していくのか話し合う場でございまして、エンドユーザーがコンソーシアムを形成しておりまして、そこにサービス提供者が加わる形でコミュニケーションを深め、気候変動に関するデータを使って、実際にビジネスに使えるようにインテリジェンスまで引き上げていけるようなコミュニティーを形成していこうというところでございます。
 この二つのネットワークが連結するような形をつくって進めていくことによって、ユーザーのニーズが共有されますし、研究者からサービス提供者を通ってエンドユーザーに届くという部分のデータバリューチェーンというものができるだろうと考えております。
 次に、地球観測・予測重点課題の設定を挙げておりますが、SDGsの観点から地球観測・予測データを利活用できる可能性が特に高いと判断できる重点課題というものを設定しまして、フォローアップをする必要があると考えております。この重点課題は今後検討を行った上で設定となっておりますが、ニーズを持った省庁から地球観測という検討を進めていく必要があるだろうと。関係省庁間で協力が必要になってくるとか、さらに委員の方々からのインプットも非常に重要になってくると思いますので、ぜひ御協力いただければと考えております。
 次に、30ページを御覧いただきまして、地球観測インフラの長期性・継続性の確保につきまして、こちらも以前、佐藤委員のほうからも意見をいただいておりますし、一つ目の提案でございますが、地球観測連携拠点の再設定につきましては、赤松委員、村岡委員、ほかの委員からも結構多くの委員の方々からもちろん御意見いただいており、この連携拠点の再設定では、先ほど説明いたしました地球観測・予測重点課題の設定と重なる部分ではございますが、SDGsの観点から設定した重点課題ごとに連携拠点を整理しまして、バックキャストによる地球観測ニーズ、産学官の検討体制というものを再構築することをここで挙げております。
 次に、関係会議との連携強化につきましては、観測を計画・評価する会議体や、観測ニーズを有するSDGs関連の会議体等を特定しまして、地球観測推進部会から各会議体への情報共有・発信を強化する必要があるというところで、関係会議との連携強化を挙げております。 SDGs関連の会議体については、先生方からのインプットをいただきますと、こちらも大変幸いでございます。
 次に、SDGs関連の取組・国際プロジェクトの戦略的活用については、これまでに平林委員、村岡委員、新城委員、ほかの委員からも御意見をいただいておりますが、地球観測の長期観測、継続的観測の動機づけとしまして、例えば2章で御説明いたしました、平林委員からも御発表いただきました全球マングローブマップの話や河野委員から御発表いただきました海洋酸性化へのSDGs指標への取組、あと三枝委員からも温室効果ガスの吸・排出の量の推定によるグローバルストックテイクへの貢献といったところの部分、あと、こちらは神成委員からの御意見をいただきましたが、自治体ではSDGsの計画策定を進めている中で地球環境関係の内容があまり含まれていない現状もあり、自治体の皆様は地球観測・予測データを使って、KPIなどを作るようなSDGsの取組、あと国際アルゴ計画といった国際的な観測プロジェクトを戦略的に活用していく必要がある点を記載しています。
 次に、31ページを御覧いただきまして、予測情報の高精度化につきましては、一つ目の提言でございますが、地球観測データの活用につきましては、こちらも小縣部会長代理、浦嶋委員、ほかの委員からも御意見をいただいていますが、地球観測データ、特に全球的な観測が可能な衛星観測データの活用と気候モデルを開発・高度化して予測データや不確実性の低減や気候メカニズムの解明を考えています。
 次に、AI等を活用した予測データの創出につきましては、AIを活用したシミュレーションの効率化等によりまして、予測データの高精度化を図って、局所的なハザード予測や気候リスク評価等に対応していくというところです。この地球観測データの活用とAI等を活用した予測データの創出につきましては、次年度より開始されます文科省の事業である気候変動予測先端研究プログラムでも反映して取り組んでいきたいと考えております。
 次に、データ利活用に関する情報提供でございますが、こちらの部分に関してはこれまでも多くの委員の方々、蟹江委員や岩谷委員、堀委員、赤松委員からも御意見をたくさんいただいていますが、ユーザーや利用分野に応じて、データを利活用する際に、参考となる事例集、ガイドラインといったものを情報提供していくと。例えば下の図にあるように、事例集をガイドラインとして、気候予測データセット2022・解説書の整備をやっていきたいと考えておりますし、その事例というところではA-PLAT等を活用しました事例紹介というのを充実させていきたいと考えております。
 次に、最後になりますが、32ページを御覧いただきまして、共通的・基盤的な取組の推進とイノベーションへの貢献でございます。一つ目の提言としまして、共通的・基盤的な取組の推進とイノベーションへの貢献として、こちらも過去には赤松委員からも御意見をいただいておりますが、産学官連携プロジェクトをさらに充実させまして、ユーザーがプラットフォームを利用しながら、プラットフォーマーはプラットフォームを形成していく形、これは府省横断で連携プロジェクトを進め、ユーザーとプラットフォーマーが共同で技術をつくりながら、プラットフォームも成長をするという産学官連携プロジェクトも使いながら、その中でデータ利活用の技術開発や利用目的の制限見直しを進めていくエコシステムというものに取り組むことが望まれるところでございます。
 次に、データの利活用に向けた技術開発につきましては、データに国境がないというところも踏まえまして、データの利活用の促進として、ユーザー目線で国内外の各種データを抽出・統合利用可能なインターフェースなどの技術開発を行いまして、ウェブAPI等のアプリケーションとプラットフォームを開発して、データへのアクセスの向上を図る必要があるというところです。
 次に、その利用目的制限の見直し・利便性の高い課金というところにつきましては、こちらも過去に嶋田委員より御意見をいただいているところではございますが、オープンデータ以外の有料のデータなどに関しまして、有用なデータであれば、有償、無償の差は関係無く利用されるところもあります。そういったときに、利便性の高い課金方法というものを、課金方法自体が利用の障壁にならない仕組みを導入して、データの利活用目的に制限をかけない運用への転換を掲げております。
 事務局からの3章、4章の説明は以上となります。
【春日部会長】  大部の御説明をありがとうございました。
 これまでの第1回から第4回までの部会で、皆様から御提供いただきました情報、そしてそれに基づく問題、課題のリストアップ、そして、それを踏まえて提言等も既にいただいていましたので、それを事務局のほうで、この四つの柱に分類して、整理していただいたものになります。対応する提言についても、随分踏み込んだものもあると思います。
 それでは、まず、3章や4章にできれば集中して御議論お願いしたいと思います。
 御意見等あればお願いします。今の段階で手が挙がっているのが上田委員、赤松委員、若松委員でしょうか。嶋田委員、平林委員からも手が挙がっています。
 まず、最初の3人の方ですね、上田委員、赤松委員、若松委員からお願いできますでしょうか。
【上田委員】  3章、4章ともよくまとまっていて、非常に分かりやすいと思いました。
 私はエンドユーザー、あまりデータをどのようにして活用すればよいか分からないという立場から御意見申し上げたいと思います。
 特に、実際にこれまであまり地球観測のデータ、特に衛星画像などの使い慣れないデータについてどのように使ったらよいか分からないということで、いろいろと困っている、なかなか活用ができないということを強く認識していたところですけれども、今回の4章では非常にそれに関してどう対応するかということで提言をいただいたと思います。
 その中で1点だけ、できればもう一つ検討いただきたい点としましては、特に裾野を広げるというか、私たちのようにもともと地球観測のデータを従来から使ってなくて、いきなりその研究を始めて、急に使う段階になって、そこからすぐに使えるという状態ではないわけです。そうするとその教育、例えば小中高のもっと早い段階での教育で、少しその地球観測のリテラシー教育を拡充する取組があってもいいのかなとは考えております。
 地球観測リテラシー教育の拡充については、たしか学術会議の報告書か何かの提言にもあったかと思いますので、ぜひともそのような形で、子供のときから使える、詳細は使わなくてもいいのだけれども、接するような、経験ができるようなものがあればいいなというのを提言に加えていただけるといいのかなと思っております。今ちょっとそれを探したところ4章のほうにはそのような記載がなかったので申し上げるところです。
 以上です。
【春日部会長】  はい、ありがとうございます。
 子供への教育の段階から含めてはどうかという御意見ですね。ありがとうございます。
 では、赤松委員お願いします。
【赤松委員】  それでは、少しコメントさせていただきます。
 まず、4-1ですけれども、この産学官連携のプロジェクトというのをかなり強く押し出していただいたことは大変すばらしいことかなと思っています。この点に関して、10年方針の中間見直しのときにシードマネー等の支援策を書かせていただいていますが、ここでも結構これだけ強く産学官連携のプロジェクトを打ち出しているので、一言それを触れておいていただけるとありがたいかなと思います。
 それから、4-2で、関係会議との連携強化のところで、地球観測の意義を打ち出していくということは、それはもちろんそうなのですけども、この部会では、結構具体施策も検討して、打ち出していっていると思うのですよね。ですから、意義だけではなくて、具体策の打ち出しも、きちんとやっていくことは示したほうがいいかなと思いました。
 それから、4-4で、これは前回も私がコメントを差し上げたのですが、今の資料ではユーザーとプラットフォーマーで利活用を推進する形になっていますが、プラットフォーマーというのをどう捉えるかというのもあるのですが、実は狭義のプラットフォーマーだけではやはり不十分と思います。そこに、後ほど全体の構造を説明されることがあればそこでも触れさせていただきたいのですけども、サービス提供を担うコンサルタントだとか、ここはプラットフォーマーと言っているので、例えばサービサーという存在が、そのサービスを形成していく、いわゆるインターフェースになる、通訳者になるプレーヤーとしてどうしても必要になってくるのですね。
 ですので、ユーザーとプラットフォーマーという書き方だとちょっと弱いなと思いますので、少しそこを補っていただければと思います。
 以上でございます。
【春日部会長】  ありがとうございます。
 若松委員、お願いいたします。
【若松委員】  RESTECの若松です。取りまとめありがとうございました。
 私のほうからは4-3の予測情報の高精度化のところでコメントしたいと思います。
 この不確実性の問題は非常に難しくて、当然低減に向けた研究開発を進めないといけないというのと、あとはユーザー側のリテラシーの向上みたいな話が必要だと思います。
 これは、ただ不確実性はあるのですけど、使ってくださいというのもなかなかすごく難しくて、ある程度ガイドライン的なものを示さなければいけないというのは、意識されていると思いますけれども、そのときに非常に乱暴なのかもしれないのですが、そういう気候変動モデルとかを研究されている方からは何を言っているのだと言われるかもしれないのですけれども、その不確実性、もしくは確実性を何ランクかで評価して、例えばランクAだったらこういう使い方ができますよとか、ランクCだったらこんな使い方に留めておいてくださいみたいなことができるのであれば、先ほど赤松さんのほうからもあった、そのサービサーの方々も使いやすくなるのではないかなあと感じています。
 現実的にその評価ができるかどうかという問題もあるので、その現実性も含めて検討いただければと思います。
【春日部会長】  はい、ありがとうございました。
 それでは、ここまでのところで、上田委員、赤松委員、若松委員からいただいた御指摘について事務局からお答えできることはありますか。
【服部環境科学技術推進官】  ありがとうございます。では、お答えしていきたいと思います。
 まずは上田委員からいただいた教育の関係です。なかなか教育の関係で、施策まで落とし込むのが結構事務局としては、壮大なテーマなので、なかなか難しいかなと思っております。今、既存の取組とかでどういうことをやられているかと我々事務局もまだそういう視点であまり見たことがなかったので、そういったところを少し着目していきながら、今書けるところを探す努力をしてみて、ちょっとコミュニケーションはまた上田委員とはさせていただきたいと思っております。どういった形で、我々が実現性のある形でやることができて、提言の中で盛り込めるかといったところを御相談させていただきたいと思った次第でございます。
【春日部会長】  赤松委員からは4-1、2、4について具体的にいただいています。
【服部環境科学技術推進官】  赤松委員からいただいたところは、シードマネーのところですね、シードマネーの部分について、確かに多くのベンチャーキャピタルや、そういうインキュベーション施設のところの環境エネルギー分野の取組は非常に活発化してきているので、そういった形で我々がどういう施策ができるのかどうかというところで、現状でできるかどうかといったところも確認しながら、また少し御相談させていただきたい、赤松委員と御相談させていただきながら、書きぶりについては検討させていただきたいと思います。
 あと、赤松委員からいただいた32ページの最後部分のプラットフォームのプラットフォーマーとユーザーと書いてあるところの、ユーザーのところが多分誤解があるのかなというので、そこの表現を考えないといけないのかなと思ったのですけど、我々が想定しているここのユーザーはいわゆるサービス提供者、今日の「研究者、サービス提供者、エンドユーザー」の3カテゴリーで申し上げれば、ここで書いているユーザーはエンドユーザーではなくて、サービス提供者というまさに生データをお使いになる赤松様の企業のような業態の方々を意識してユーザーと書いておりますので、少し表現の工夫をさせていただきたいと思ったところでございます。
 それであと、関係会議との連携強化のところで、意義のみならず具体策をしっかり打ち出すといったところですね、そのとおりかと思いますので、今後もこの部会で先生方のお力をお借りしながら具体策の提言に努めていきたいと思っておりますので、そういったところを追記することを考えていきたいと思っております。
 あと、不確実性のランクづけにつきましては、IPCCのような報告書でもそういった試みがなされているところであって、この気候予測データセット2020・解説書でも、その表現の工夫について、今、検討は進められているところで、何らかのできる限りの努力はしていくという方向性ではあるかと考えています。
【春日部会長】  推進官ありがとうございました。
 3人の委員の方々はよろしいでしょうか。
 それでは、続いて、嶋田委員、平林委員、それから河野委員お願いします。
【嶋田委員】  埼玉県の嶋田でございます。説明ありがとうございます。
 まず2点ほど意見を述べさせていただきたいと思います。
 一つは3-3、予測情報の高精度化のことですけれども、なかなか不確実性が存在するというのは、確かにそのとおりだと思います。それはシミュレーション技術の問題という部分もあるとは思いますが、将来どれぐらいGHGを排出する社会になるのか分からないという本質的な問題があるということで、ある意味仕方ないことだと考えています。
 不確実性を強調するのは、シミュレーションの精緻があまり進んでいないという、ある意味誤った印象を与えてしまう可能性があると思っていまして、単に不確実性があるというだけではなくて、社会経済の将来像がシナリオベースでしか示せないという前提についても多少触れたほうがいいのではないかなと思います。
 あともう一つは、課題でもあり、今後の方向性の部分でもありますが、何度かこの場でお話をさせていただいておりますけれども、オープンデータ化があまり進んでいないというのは、日本の場合かなり大きな問題だろうなと思っています。データの利活用やSDGsへの貢献のためには、データのオープン化が最も重要だと思いますし、実際、ほかの国々、先進国はオープンデータ化が進んでいると。しかし、今回取りまとめていただいた案の中で、オープンデータ化の推進ということが、先ほどの御説明の中では言葉としてはありましたけれども、文字として明確に示されていないと。むしろ、気候サービス産業の形成や利便性の高い課金といった一見ちょっと囲い込みとも捉えられかねないような方向性の記述があるということで、ぜひこのオープンデータ化の推進というのを明確に記述していただきたいと。
 欧米などの機関が行っている利用制限なしということが重要ですし、それがイノベーションですね、言わば燃料になるのではないかと思います。
 以上でございます。
【春日部会長】  はい、ありがとうございます。非常に明確な御指摘をありがとうございます。
 では続いて、平林委員お願いします。
【平林委員】  JAXAの平林でございます。
 資料の24ページの課題に関して、2点ほどコメントを述べさせていただければと思います。
 まず、課題1で利用ニーズの起伏が激しく観測継続の評価・意志決定が難しいというのが、私なりにここのポイントとして理解いたしましたのは、利用ニーズの多様性があるということ、起伏が激しいというよりは、多様性があるということなのかなと理解いたしました。
 一方で、観測継続するかどうかという観点において、利用ニーズの多様性があるかどうかというよりも、やはり社会にとって必要なものとして定着しているかどうかというところが、社会から必要なものとして求められているか、定着しているかどうかというのが継続するかどうかという判断をする上で、必要なのではないのかなと思っております。ニーズの多様性とはまたちょっと違うのではないのかなと感じております。
 それから、もう1点は課題3のほうでありまして、データ欠損について書かれていますが、欠損は、それはそれで問題ですけれども、本質的に大きな問題になるのは断絶だと思います。従いまして、データ断絶がありますと利用者の安定的な利用や定着につながらないということかと思います。
 併せて、観測が長期継続される、予見性が示されているということも、利用者が安定的に利用を続けてくれるという上で必要な環境なのではないかと考えております。
 以上です。
【春日部会長】  はい、ありがとうございます。
 24ページの課題1と3について御指摘いただきました。
 では、河野委員お願いいたします。
【河野委員】  はい、ありがとうございます。海洋研究開発気候の河野です。
 私は30ページの長期性、継続性の確保について、ちょっと確認と申しますか、書いた意図をお伺いしたいと思うのですが、まさに現場で観測を実施している者としては、ここが非常に悩みの種なのですね。
 それで、これを読むと、効率的なガバナンスを必要としているので、それに取り組みますと読めるわけですが、この下の三つの項目を全部拝見しますと、このガバナンスの核は、この部会が担うのだという意思表明をするということなのでしょうか。
 それがお伺いしたいことです。
【春日部会長】  そこの確認ということですね。
 ありがとうございます。今3人の方から御意見いただきました。
 残りは川辺委員と小縣部会長代理からも手が挙がっていますので、少しお二人はお待ちください。
 嶋田委員、平林委員、河野委員からのコメントに関して、事務局からお答えはありますか。お願いします。
【服部環境科学技術推進官】  ありがとうございます。
 嶋田委員からですね。確かにまさにグリーンハウスガス、気候モデルのインプットとしてグリーンハウスガスの排出のように、そもそものシナリオベースでしか議論できないところもそのとおりかと思います。それを認識してもらう必要があるというコメントかと思います。不確実にもいろいろな不確実性の種類があるということかと思いますので、ちょっとここの表現で、要するにどういう不確実性があるのかといった注書きみたいな形で入れることを少し考えつつ、また御相談をさせていただきたいと思っております。
 あと、オープンデータ化が進んでいないというところにつきましては、嶋田委員にもう少し問題意識を伺いながら、どういったところのオープンデータ化が進んでいないとお感じになったのかなども含めて、少し表現を考えていきたいと思います。
【春日部会長】  推進官、今の嶋田委員のところでちょっとよろしいですか。
 嶋田委員から不確実性が生まれる前提ということについても、ストーリーとしてお示したほうが、誤解が減るのではないかということでしたね。
 それから、オープンデータについては、口頭での御説明では触れていただいたので、そこを明記したほうがいいという御意見だったかと思います。
【服部環境科学技術推進官】  そうですね。オープンデータ化について明記するということは、全くもって異論がないところでございますけど、実際に我々がアクションを起こすときに、どういったアクションを起こしていけばいいのかというのがすごく興味がある部分ではありますので、ぜひ少しお話を伺えたらありがたいなと思った次第でございます。
【春日部会長】  はい、ありがとうございます。
【服部環境科学技術推進官】  あとは平林委員から利用ニーズの多様性というところで、まさにおっしゃったとおりで、社会にとって必要とされているかどうかをしっかり確認するところが多分必要になってくるのかなと、それはもうおっしゃるとおりだなと思っております。
 断絶が問題だということと、予見性を示すというところですね。ここがなかなかその地球観測部会が全ての観測の意志決定なり、評価なりを行っているという建付けに今のところなっていない、調整機能というところでしかないかと思いますので、なかなか難しい部分があるかと思いますけれども、ただ、予見性に関しまして何らかのメッセージをまさに重点課題という我々のこの部会の限られた資源の中でではございますが、そういった議論をしていくことが重要かと思います。この報告書の中の予見性という言葉は、何らか少し考える方向で考えていけたらいいかなと思いました。
 あとは河野委員から効率的なガバナンスをこの部会で担うのかどうかという御指摘がありましたけれども、ここはすごく悩ましいところだと思っています。おのおの地球観測、衛星もそうですし、海洋もそうですし、地上観測もそうですし、おのおの意志決定をする会議体が存在されると思っています。それを俯瞰的な緩い形で見ているのがこの地球観測推進部会で、調整機能を担っていると思っております。
 今回、もう少し今期の議論でどういう観測に焦点を当てて我々は陸、海、空というか、そういう観測を踏まえて見ていくことが重要な仕事であるのかといったことを委員の皆様方と議論をさせていただいた上で、そういう議論を我々がして、そのおのおのの主体のところにそういった問題意識なりというのをキャッチボールしていく仕事を少しでも始めることができれば、また、この地球観測推進部会の意義も変わってくるでしょうし、より重要な仕事をしていけるのではないのかと。どこまでできるかちょっと分かりませんけれども、委員の皆様のお力を借りながらそういった仕事を限られた資源の中でできる範囲のことを皆様と一緒に議論させていただいて、探していきたいという意思表示を皆さんと一緒にさせていただけないかという事務局からの提案とお考えいただければと思います。
【春日部会長】  推進官ありがとうございました。
 お答えに対して、御説明に対して、また御意見があるかもしれませんが、ちょっとまた後でいただきたいと思います。
 それでは、川辺委員、小縣部会長代理、そして岩谷委員の順番でまた御意見をいただけますでしょうか。
【川辺委員】  東京海洋大学の川辺でございます。御説明どうもありがとうございました。
 私のほうから三つ少し御検討いただきたいなと思うことがあります。一つめは、23ページを御覧いただきたいのですけれども、全体を通しての話になってしまうかもしれませんが、課題1として、「SDGsの実現を担うものとして(エンドユーザー)」と書いてありますが、この認識が正しいのかどうか少し御検討いただけないかなと思っております。
 と申しますのが、SDGsの実現を担うものというのは、恐らくエンドユーザーだけではなくて、これは先ほどどなたかもおっしゃられたかもしれないですが、あらゆるセクターの人たちが担っているという認識があるのではないかなと思います。
 SDGsの達成においては、マルチステークホルダーすなわち、いろいろな立場の方たちが関わるマルチステークホルダープロセスというものが前提としてあるかと思いますので、ここを御検討いただきたいと思いました。
 それから、同じページで課題2と課題3のところで引っかかったのは、例えばデータバリューチェーンやインテリジェンスとかいう言葉です。片仮名が非常に多くて、意味がよく分からないかなと思います。この報告書の読み手はどういう方を想定しておられるのか、もしこの場にいらっしゃるような専門家の方たちであれば、データバリューチェーンやインテリジェンスとさらっと書かれてもよろしいかと思うのですが、一般の方がネットで検索して見たときに、あまり意味がよく分からない、通じないのではないかなと思います。
 報告書全体を通しての話になってしまうのですけれども、例えばグローバルストックテイクやデータバリューチェーン、データプラットフォームなどいろいろ片仮名が出てくるのですが、定義をどこかできちんとしていただけないかなと思っています。例えば用語集というものを作っていただけてもいいかなとも思っております。そこも御検討いただけるとありがたいなと思っています。
 それから三つ目になるのですけれども、26ページのほうで、バックキャスト型でやっていくというお話があったかと思うのですけれども、誰が、そこでプレーヤーになるのかがよく見えないということがありまして、3-4で、課題1、課題2、課題3で利用したいデータが分散していて、アクセスが煩雑などと書いてあるのですけれども、一体これは誰が何のために利用したい話なのかが、ちょっとよく分からないのですね。
 地域の問題について解決をしていきましょう、それでSDGsを達成していきましょうという話であれば、どういう課題に対して、どういう人たちが関わっていて、その人たちのどういう活動をして、こういったことができるのか、あるいは、できなくなってしまっているのかというところを、可能であれば例示していただけるといいのではないかなと思いました。
 さきほどの用語の繰り返しになるのですけども、ここも下のほうに「ユーザーとプラットフォーマーがアプリケーションとプラットフォームを共同開発する仕掛け」と書いてあります。プラットフォーマーとは何ぞやということもあるのですが、さらに「共同開発する仕掛け(エコシステム)」と書いてあります。エコシステムの定義というのはもちろん違う意味としてあるわけですけれども、ここであえて「エコシステム」と書く理由というか、定義づけがまた必要になるのかなと思います。
 非常に専門的なまとめになっていて、それはそれで洗練されていてすばらしいと思うのですけれども、その一方で、素人としては、分からないことがたくさんあるかと思いました。
 長くなりましたが、以上でございます。ありがとうございました。
【春日部会長】  はい、ありがとうございます。
 読み手の立場を考えての非常に具体的な御指摘をありがとうございました。
 それでは、小縣部会長代理、お願いできますか。
【小縣部会長代理】  よろしくお願いします。
 これまで各委員が各々、御意見を言われたことと、それから、事務局に今回このようにおまとめいただいたということを貴重に思っております。それを前提に申し上げます。今回これだけおまとめいただいていますので、あまり議論を混乱させてもいけないのですが、一つは今の川辺さんのおっしゃったことと似ていますが、川辺さんは一つの言葉の定義を明確にしてくださいということを言われました。私は「中間とりまとめ」の方向性は、もちろん賛成ですが、その中でキーワードは比較的、数としては限られているのに、そのキーワード同士の相互関係がやや分かりにくいと思います。全体をこれだけよくおまとめいただいたのは評価すべきことだと思っているので、例えば、A4、1枚ぐらいで、全体的な俯瞰図として、それぞれのキーワードの定義とともに、定義されたコンセプトとか言葉が相互にこういう関係を持っていることが分かるような図があるといいと思います。
 次の意見としては、個別の話になりますが、25ページの課題2で言いますと、「不確実性を認識しながらも、気候予測情報を利活用したユーザーが存在」という表現です。確かにそうであるかも知れませんが、一方で、先ほど全体的な俯瞰図ということを申し上げたのですが、今回のこのような不確実性を認識しながらも、しようがないなと言いながら利活用しているのではなくて、不確実性はきちんと認識している上で、将来、このモデルでも、予測手法でも、精度でも、必ず向上していくだろうという確信の下に、目の前のデータなどを使おうとしている訳です。したがって、課題2の書き方はややネガティブかなと思いました。むしろ、ユーザーは、これから確実性は増していくのだろうだから協力していこうと考えている訳です。合わせて、私はエコシステムという意味は、最後の31ページに書いてもらったように、ユーザーとともに発展させるという意味だと思っております。25ページの真ん中辺はそのように考えていただくと、もうちょっとポジティブに書ける方法があるのではないかと思います。それが結果的には32ページなどにつながっていくのではないかと思っております。何度も言いますが、4つの課題と方向はそれぞれ相関性があるので、それらのつながりが分かるような資料の流れや表現があるといいなと考えました。
 もう一つは、先ほど赤松さんの質問に対する事務局のお答えは、ユーザーとしてはちょっとやや分かりにくくなったなと思っておりまして、ユーザーとエンドユーザーという言葉も出てくるのですけども、やはりその辺をさらにシャープに、明確にしていただくといいなと思います。32ページの左側のところで、赤松さんの御質問に対して、事務局からお答えがあった部分が少し分かりにくかったです。
 合わせまして、赤松さんと似ている意見で、この32ページの左で言えば、このプラットフォームはいいのですけど、このプラットフォームをつくる主体かつ、主体になるのだという意志があまりよく分かりません。どういうふうに進むのかというのが非常に大事なことですが、32ページの一番左側で、ユーザーのところに「関係省庁が連携したプロジェクト推進」とあるのも少し分かりにくいです。32ページの左側は非常に大事だと思っておりますので、コンサル、サービサーと赤松さんは言われたと思いますが、私は同じ意味になりますが、通常このようなプラットフォームとユーザーを結ぶケースの間に入るインタープリターか、プロバイダーの様なものが要るのではないかと思っています。
 まとめると、32ページの左は、プラットフォームの主体、そしてそのつくり方のイメージ、それから左側のユーザーの方に関係省庁が連携したプロジェクト推進という語句が出ているのが分かりにくく、ユーザーにサービスが提供されるイメージを明確にしていただきたいと言うことです。
【春日部会長】  小縣部会長代理からも具体的な御指摘ありがとうございます。
 1点、確認したいのですけれども、チャート1枚があるといいということでしたが、資料1-1に用意している概要が2枚ありますが、これに加えて、そのキーワード間の相互関係が分かるような図がもう一つあるとよいという意味でしょうか。
【小縣部会長代理】  そうですね。おっしゃるとおり概要はありますね。しかし、今まで御説明があった全体の中で、様々な用語、またその相互の関係などが分かる、チャートがあるといいということです。資料1-1の2枚目に近いのだとは思いますが、資料が用語の定義、用語の相互関係などにおいて、もっと分かりやすくなると良いという意味にも取っていただいても良いです。
【春日部会長】  分かりました。
 では、2枚目をもう少し改良するという方向の御意見と承りました。
 はい、ありがとうございました。
 では、岩谷委員お願いいたします。
【岩谷委員】  よろしくお願いいたします。
 私からは、皆さんが言った点と似たようなところも多々あるのですけれども、少しコメントさせていただければと思います。
 まず、地球観測・予測の目的といいますか、この部分は産学官で連携していくということはとても重要だと思うのですけれども、最終目的はそのSDGsの貢献であって、国民の利益につながるというところの観測・予測データがあるのだと私は思っていて、先ほど嶋田委員からも少しあったのですけれども、少しこの内容が特定の企業の利活用というところがちょっと強く表現されているように感じております。あくまで、この国の研究機関が観測されたデータ、予測されたデータが最終的には国民の利益にというか、SDGsの貢献であるというところを全体にやはり強めていただいたほうが、私たちのこの会議の意義があるのかなと思っております。
 その上で、上田委員からもありましたけれども、加えてこの地球観測のリテラシー教育が大事だというのは、私はすごく賛成いたします。今、SDGs教育や防災教育は各学校教育機関でやっていますので、その中で、この地球観測のリテラシー教育ができたらいいのではないかなと――これはどういうふうに文面に載せるかというのはありますけれども、その辺りを強調したいかなと思っております。
 最後に、この不確実性の話が若松委員からありましたけれども、観測・予測データの信頼性というのをどうやって担保していくかというか、表現していくかというのはすごく難しい点であり、今後の課題になっていくのかなと思います。
 この情報の中で、不確実性があるというのは一つあるのですけれども、情報の使い方によっては、情報によって悪用するようなこともできるというか、あくまでこの予測データを使ってこうなりますよとあおったような表現であったりとか、そういう情報提供というのは、悪意を持ってやると、できなくはないのかなと思ってしまうところもあります。
 気象の分野で言いますと気象庁のデータは、気象会社、それから放送機関が放送していますけれども、やはり警報などの重要な部分は気象庁でかなり管理をしていて、情報の一元化を行っております。そういう意味では、先ほどランクづけというお話も若松委員からありましたが、ああいうものがあると、やはりいいのかなと。それを担うところがどこなのかと、この信頼性というのはどうやって表現していく、つくっていくのかというところもやはり重要な点かなと思いました。
 以上です。
【春日部会長】  非常に根本的なところも含めて貴重な御意見をありがとうございました。
 それでは、ここまで、川辺委員、小縣部会長代理、岩谷委員からいただいた御意見に対して、事務局からお答えをお願いいたします。
【服部環境科学技術推進官】  はい、ありがとうございます。
 川辺委員から用語の整理をしたほうがいいということと、用語の定義について補足したほうがいいということの御指摘を反映してまいりたいと思っております。
 あと、データのSDGsについて、例示をするような形で、もう少し分かりやすくということも含めて少し考えてきたいと思っております。小縣部会長代理からいただいた御指摘のところで、確かに我々の今のストーリーの前提というのが、研究者からデータが出て、それでインタープリターとしてのサービス提供者、今回の一つのフラッグシップで気候変動で言えば気候サービス産業みたいなコンサルの方がいらっしゃって、それで各企業の皆様だったり、国民の皆様だったり、自治体の皆様だったりというユーザーのそういうデータから何かしらかの自らの意思決定に使えるような情報に変換するようなものを受け取られる、我々はエンドユーザーと呼んでいるわけですけれども、その言葉が適切なのかどうかということに少し御意見いただいたので、引き続き悩みたいと思います。
 その三層構造、まさにインタープリターの方がいらっしゃらなければ、このデータの利活用は進まないところが多分結構なボトルネックになっていますので、そういったアクションを起こしていくということを、もう少し用語の定義でしっかりとしながら、全体の俯瞰図に落とし込みをしていきたいと思いました。
 あとは岩谷委員から御指摘のところで、国民の利益を強調するというところ、ここがなかなか難しいところがありますけど、最終的にはおっしゃるとおりで、国民が受益者であることには間違いがないのでございますけれども、そのためには、やはり企業の皆さんにも一定の役割を果たしていただかなければならないし、非常に大きな役割を果たされるということも事実であるので、その表現をどのようにバランスさせていくのかといったところを大上段に、きちんとそこの主目的であるところをこの提言の中で、どのように表現していけるのかといったことについては、事務局としても御指摘を踏まえて考えたいと思います。
 あと、信頼性を担うところの主体でございますけれども、比較的この予測情報につきましては、ソフト部分の不確実性が高いというのがあるので、今回の地球観測の中で警報レベルだとか、直接的に国民の皆さんの被害に関わるような情報の話というのが、ここでできるのか、よくまだ整理がついていませんけれども、信頼性を担う主体というところについても――すみません、岩谷委員にもう少しお伺いしたいのですけど、この信頼性の部分については、具体的にはどんな形で、提言などで反映をしたほうがいいという御指摘だったのか、もう少し教えていただけますでしょうか。
【岩谷委員】  そうですね、この検討会なのか、多分その運用上ですかね、実際に予測データ、観測データの信頼性みたいなものがランクなどという形で、何か表現をできた上で使っていただくみたいな、ガイドラインみたいなものでもいいのかもしれませんけれども、そういう何か形につなげるようなところかなと思います。
【服部環境科学技術推進官】  分かりました。ありがとうございます。
 まさに今回の提言に入っているユーザーのリテラシーの部分を研究者自身がきちんと情報開示のアクションをやっていくということと理解いたしました。
 データセットの2020・解説書を我々のアクションとしてまずは起こしていくわけでございますが、そういったところで、そういった工夫は引き続き検討を進めて、何とか実現の方向に持っていくように努力したいと考えています。
【春日部会長】  はい、ありがとうございます。
 恐らくそのエンドユーザーという言葉のもともとの意図は、データを直接使わなくても、そのデータによって利益を受ける、幅広いマルチステークホルダーのことを念頭に置いていると思うのですけれども、その辺りの定義も分かりやすく伝えていただくように工夫をお願いしたいと思います。
 何か、そうですね、インタープリターですとか、プラットフォーマーの立場には、必ずしもその産業界の方だけではなくて、研究者コミュニティーの中にも、そういう手法を研究している研究者もいると思うので、その辺りも少し幅広めに検討できるかなとは感じました。
 委員の皆様から非常に具体的に、有益な御指摘、御質問をいただきました。文科省からも服部推進官から丁寧にお答えいただいたところですが、このお答えを受けて、どうしてもという何かコメント等ございますか。
 嶋田委員お願いいたします。
【嶋田委員】  嶋田でございます。オープンデータにこだわっておりまして、なかなかうまく説明ができなくて申し訳ありません。
 私の認識としては、日本の地球観測や予測情報というのが、欧米などに比べて、本当にオープンなのかというと、ちょっとそこは課題なのではないかなと思っています。
 利用目的によって制限がないというだけではなくて、もっとオープン化というのは、自由に使えるような環境だと思っていまして、それこそ個人の名前などを登録しなくても自由にダウンロードして使えるとか、あるいはもう自由に使えるようなAPIを用意されているとか、そこまで行くということがとても大事なのではないかなと思っています。
 これは議論をしていただきたいところでもあるのですが、日本の課題としてそこがあるのであれば、やはり課題と方向の中に、オープンデータ化が進んでいないということをきちんと記述すべきだと思いますし、今後の方向性についても、そこを進めていくのだということを打ち出したほうがいいのではないかなという意見です。
 以上です。
【春日部会長】  はい、ありがとうございます。
 これまでの御意見のところで、もう少し補足したいというか、それから、今日は発言できなかったけれども、後から思いついたことがあるとか、そういう方もいらっしゃると思います。また、本日御欠席の委員もいらっしゃいます。
 ですので、本日の部会終了後にもう一度またメールで御意見を受け付けたいと思います。3月30日をめどに事務局に御連絡いただきたいと思います。そういう御案内は出していただけますね。
 そして、最終的に意見を調整した上で、4月中に中間取りまとめを公表ということで予定しております。
 それでは、引き続き、中間取りまとめの公表に向けて、事務局と今準備を進めていただきますし、皆様からの御協力をいただきたいと思います。
 それでは、次に、議題2に移りたいと思います。
 今後の部会の進め方について、事務局から御説明いただき、その後、もう一つの議題である地球観測に関する政府間会合(GEO)の本会合の開催結果、これは前回第4回に時間が足りなくて、積み残しとなってしまったので、その御報告をいただきます。
 それでは、服部推進官、お願いいたします。
【服部環境科学技術推進官】  はい、ありがとうございます。
 では、投影のほうよろしくお願いいたします。
 この第9期の議論案については、説明をお時間の関係で割愛いたしまして、今後の進め方の部分について御説明を差し上げていきたいと思います。
 中間取りまとめでは、まさに今日、御議論いただきまして、SDGsへの貢献に向けた気候変動分野、また、そのデータ解析プラットフォーム、今日、データバリューチェーンのところにも焦点を当てたほうがいいという御意見を頂戴しましたけど、そういった検討を重視してまいりました。
 最終取りまとめでは、中間取りまとめで御提言をいただいた積み残した事項について、検討を充実させるとともに、特に生物多様性の分野についても着目をして、検討を進めて、来期の実施方針の見直し、10年間の実施方針の見直しも予定されるところでございますので、そういったところに向けた課題の抽出みたいなところも併せて検討を進めていきたいと思っております。
 (2)でございますけれども、後ほど少し御説明いたしますが、地球観測に関する政府間会合(GEO)の次期戦略(Post-2025)、こちらも10年間でやってきたところでございますけれども、その10年間のPost-2025の議論が始まってまいります。令和5年の秋、来年の秋に、GEOの閣僚級の会合が予定されていまして、そこで、2023に次期戦略文書の取りまとめということで、Post-2025ではあるのですけれども、方向性については、2023に出して、2年間かけて具体的なアクションにして、議論をするという段取りになっております。
 ですので、今期の最終取りまとめの議論と並行して、このGEOの次期戦略の貢献についても御議論をいただく機会を設けさせていただきたいところで、またお力をお借りしたいと思っています。
 今後の予定でございますが、部会を三、四回程度、開催させていただくことを予定しております。
 9期の最終取りまとめ案につきましては、令和5年度1月末をめどに、検討を進めてまいりたいと思っておりますし、GEOの時期戦略に関する議論も御助力を賜りたいと思っています。
 以上でございます。
【春日部会長】  なかなかこれからも忙しい予定が詰まっているという御説明だったと思います。
 質問、御意見等ございますでしょうか。
平林委員お願いいたします。
【平林委員】  今御説明いただいた、(2)のGEOの次期戦略に関してなんですけれども、今後、GEOの次期戦略の中で、地球観測データを社会課題の解決のためにどのように利用していくのかというところがこれから議論をされていくものと理解していますけれども、今日、御議論ありましたように地球観測の長期性・継続性という観点で、このGEOの次期戦略の中でも、やはり観測が継続的、長期的に続けられることが、社会課題の解決のために使われていくのだということで、両者が上手にミックスしながら、取りまとめていっていただければなということと、そういう流れの中で、やはり、観測を続けることが大事だということが国際コミュニティーの中からも観測をしているサイドに上位の概念として示していただくことも大切かなと思っています。
 さらにはGEOの次期戦略やこの部会での報告書が様々な政策文書に反映していただければと願っておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。
【春日部会長】  はい、ありがとうございます。
 本当に継続の重要性ということは、例えばノーベル賞の受賞者が出たときには、皆さん理解されるのですけれども、なかなかそこが、政治の場面で継続できないようなところもちらほらと心配されます。
 皆様の御協力をいただいてせっかく取りまとめる、こういう提言ですので、それが幅広く認知されて、使っていただけるように事務局にもよろしくお願いしたいと思います。
 この点について、ほかに御意見ありますでしょうか。
 ではないようですので、続きまして、地球観測に関する政府間会合(GEO)本会合等の開催結果について御報告をお願いしたいと思います。
【服部環境科学技術推進官】  ありがとうございます。
 それでは、資料の2ページを投影していただけますでしょうか。ありがとうございます。
 GEOにつきまして、よく御存じの委員の方々もいらっしゃると思いますけれども、改めてちょっとお時間を頂戴して御説明したいと思います。
 このGEOというのは地球観測の国際連携による課題解決を目指す国際的な政府間のパートナーシップでございます。
 テーマが、四つございます。一つがSDGs、二つ目が気候変動、三つ目が防災、それで今回は昨年の11月に新しく加わったのですが、都市の強靱化も新たに加わりまして、四つの優先分野を位置づけております。この全球地球観測システム(GEOSS)やワークプログラムについては具体的なアクションをつくっております。それを通してグローバルの課題解決に貢献をするという建付けになっております。
 そのガバナンス構造、右側の図を御覧いただきたいのですけれども、一番上のレベルでは閣僚級会合というのがございまして、これが2年から4年に1回ということで開催されておりまして、次回が先ほども私からお話を申し上げましたとおり、2023年の秋に予定されています。
 それで、本会合というのが、年に1回開催されます。これはGEOの意思決定体でございまして、全構成員が参加することができる会合になっております。
 その下に、執行委員会というのがございまして、本会合の意思決定を補助する実態的なアクションの検討なり、意志決定なりが行われる部分とお考えいただければと思います。
 5個の地域の、各地域があるのですけど、そのGEOから2か国から3か国が代表として参加をしておりまして、日本も当方の審議官と私が参画をして、この執行委員会の議論を進めています。
 その下にプログラムボードというのがありまして、戦略計画やワークプログラムの実施を補助する専門家のボードといたしまして、この委員の中にもいらっしゃいます村岡先生にも御協力いただきながら、このプログラムボードの議論を進めています。
 こういったGEO全体のフレームワークのほかに、下にありますけれども、地域GEOという活動もございまして、米国、欧州、アフリカ、アジア、オセアニアという5個の地域GEOがございまして、我が国はアジア、オセアニア地域のGEOの活動も主導をしています。
 事務局はWMOの機関内に設けられておりますジュネーブに置かれておりまして、事務局が存在しておりまして、現在参加国は113か国といったところでございまして、国のみならず、その関連機関というところで、様々なNGOや国際機関なども参画をして、非常に年々拡大をしているという状況でございます。
 左側に「GEOSSとは」と書いていますけれども、その全球の観測システムという枠組みの中で、今日、村岡先生からも御紹介ありましたけど、「GEOSS Portal」というポータルサイトが運用されています。
 様々な世界の地球観測データを見つけることができるというサイトになっていますが、これのアップデートも次期戦略計画の策定と併せて、議論が進められると承知しています。
 次は、4ページ目をお願いいたします。
 このGEOの本会合は、11月23日から26日に開催されました。このように出席者は93か国から1,500人程度が参加をして、非常に大きなイベントでございます。
 このセッションの内容といたしまして、オープニングなどがございまして、それでGEOコミュニティーとの連携というのが2日目にありまして、3日目に、デジタルデータやツールなどの知見のかけ橋みたいな議論が行われて、26日に今後の展望という議論が行われた4日間ぐらいのプログラムとなっております。
 次のページをお願いいたします。5ページ目でございます。
 本会合の結果でございますけれども、このような3点で、GEOワークプログラムとグローバルポリシーへの貢献というところを議論されたり、GEOコミュニティーとの連携というところ、また、デジタルデータ、ツールなどの知見間のかけ橋というところで、グッドプラクティスの紹介が行われました。
 引き続きまして、7ページをお願いします。
 7ページ目は、GEO全体ではなくて、地域GEOのお話でございます。
 アジア、オセアニアのGEOのシンポジウムを年1回、開いておりまして、これは11月上旬、11月10日から12日まで開かれました。
 参加者は3日間、204名で、地域内9か国でカントリーレポートというのを取りまとめました。
 8ページ目をお願いします。
 主な議論の中身ですけれども、特にアジア、オセアニア地域は気候変動の影響を非常に多く受ける地域でございますので、非常に気候変動にハイライトを当てたようなセッション構成になりました。
 1点目が、気候変動・災害リスクの軽減と生物多様性の活用、2点目が、太平洋島嶼国のための衛星データということ、3点目が気候変動と地球観測という形でセッションが組まれて、議論が行われました。アジア、オセアニア地域の活動について協議をしました。
 引き続きまして、10ページ目をお願いいたします。
 11月22日に、先ほども申し上げました本会合が一応意思決定機関となっておりますが、その中で実際的な、実効的な意思決定を行っているのは執行委員会でございます。この11月22日に執行委員会で議論が行われまして、ここの青囲みのところを御覧いただきたいと思いますが、中間報告書に対する執行委員の対応を審議するとともに、先ほど申し上げたGEOSSの再評価を行うために専門家によるアドバイザリーグループの設置が決定いたしまして、その活動が進められています。
 また、次期GEOの戦略ミッションPost-2025のロードマップの議論を開始するということが決まりまして、閣僚級サミットで戦略ミッションを策定するということ。
 2026年の開始までに戦略ミッション実現に向けたポートフォリオを作成するという2段階のアプローチをすることが、この11月22日に決定されました。
 11ページ目を御覧ください。
 こういった昨年11月の議論を受けまして、つい先日、3月15日から16日まで議論が行われまして、この青囲みで書いてありますけれども、2022年の執行委員会において議論する優先テーマといたしまして、この2026年以降のGEOやGEOSSの発展への検討、GEOメンバーシップ拡大の支援強化、気候ファイナンスを含む多様な社会分野への価値の提供等が設定されたところでございます。
 2点目の重要な部分でございますけれども、2023年の閣僚級サミットで承認予定の次期戦略ミッションの文書作成を担うワーキンググループの設立を合意というところで、各GEOのコミュニティーからこのワーキンググループを設置するに当たって、どういった方々に、こういったワーキンググループを担っていただくのか、推薦者を募るような段階に今なっておりまして、その推薦者を我が国からも出すべく今調整を進めています。
 したがいまして、先ほど御説明申し上げましたとおり、このGEOの政府間会合の枠組みの中での重要な2023の戦略決定の合意書に向けた活動が始まってまいりますので、委員の皆様方からインプットを引き続きよろしくお願いしたいと思っております。
 私からの説明は以上でございます。ありがとうございます。
【春日部会長】  国際的に非常に重要な動きが進んでいるということを御説明いただきました。
 第4回のときに、御説明いただけなかったために、先週の第57回の執行委員会の御説明を加えていただけたということは、ラッキーだったと思います。
 村岡委員から手が挙がっています。村岡委員お願いいたします。
【村岡委員】  村岡です。ありがとうございます。
 推進官、御説明いただきありがとうございました。
 昨年の特にこの本会合と第14回AOGEOSSシンポジウムの開催に当たっては、服部推進官、渡邊さん、宮澤さんはじめ、環境エネルギー課の皆様とAOGEO共同議長としてJAXAから出ていただいている原田まり子さん及び関係機関の皆様に大変お世話になっています。どうもありがとうございました。
 先ほど推進官から御説明があり、また、平林委員からもお話がありましたように、今年、来年にかけて今度は第3期GEOに向けた議論が展開される予定です。皆さんからもお知恵をいただければと思いますので、どうぞよろしくお願いします。
 ありがとうございます。
【春日部会長】  村岡委員ありがとうございます。
 ほかの委員の皆様から御質問等ございますでしょうか。
 オンライン開催になったということで、参加者は増えたのでしょうか。
【服部環境科学技術推進官】  前回もオンラインの開催だったのですが、AOGEOシンポジウムに関しましては、ほぼ横ばいになっているかと思っています。
【春日部会長】  補足御説明ありがとうございました。
 ほかに、いかがでしょうか。
 我が国としても本当にリーダーシップを取れる、また、世界に貢献できる本当に重要な場面だと思います。
 引き続き、委員の皆様から御協力いただくことが多いと思いますけれども、よろしくお願いいたします。
 特にないようでしたら、本日予定されている議題は以上となりました。これまでの議題を含めて、特に御発言ございますか。
 ないようでしたら、事務局から連絡事項をお願いしたいと思います。
【堀川地球観測推進専門官】  本日の議事録は後日、事務局よりメールで委員の皆様にお送りいたします。
 各委員で御確認いただいた後に、文部科学省のホームページで公表いたします。
 次回、第6回の部会の開催の案内については、事務局より改めて御連絡いたします。
 事務局からの連絡事項は、以上となります。
【春日部会長】  はい、ありがとうございます。
 議事録確認の前に、先ほどの繰り返しですけれども、追加の御意見、また、もう少しまとめて補足したいということ、御意見を伺いたいと思います。
 皆様から特によろしいでしょうか。
 では、以上をもちまして、第9期の地球観測推進部会(第5回)の会合を閉会いたします。
 本日はどうもありがとうございました。
 
―― 了 ――

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