核融合科学技術委員会 原型炉開発総合戦略タスクフォース(第21回) 議事録

1.日時

令和2年10月15日(木曜日)15:00~17:00

2. 開催方法

 新型コロナウイルス感染症の拡大防止の観点から、オンラインにて開催

3. 議題

   (1)令和3年度核融合関係概算要求について
   (2)第25回BA運営委員会の結果及びBAの状況報告
   (3)原型炉に向けた技術基盤構築の進捗状況について
        (社会連携の進捗状況に係るヒアリング)
   (4)アクションプランの進捗状況調査―その1(方針確認)
   (5)原型炉研究開発の強化のための大学等の連携強化について(非公開)

4. 出席者

 委員

 岡野主査、伊神委員、今澤委員、奥本委員、笠田委員、木戸委員、坂本委員、中島委員、蓮沼委員、東島委員、福家委員、藤岡委員、吉橋委員

 文部科学省

 堀内審議官(研究開発担当)、岩渕研究開発戦略官、加々美室長補佐、川窪核融合科学専門官、長壁科学官、近藤学術調査官

 オブザーバー

 量子科学技術研究開発機構 坂本宜照グループリーダー
 自然科学研究機構核融合科学研究所 今川信作教授

5. 議事録

【岡野主査】 時間になりましたので,始めたいと思います。本日は,御多忙のところ御参加いただきありがとうございます。定刻になりましたので,第21回原型炉開発総合戦略タスクフォースを開催いたします。今回も,新型コロナウイルス感染症拡大防止の観点からオンラインにて開催いたします。
それでは,議事に入る前に,事務局より定足数の確認,配付資料の確認をお願いいたします。
【川窪専門官】 事務局の川窪でございます。本日の皆様の御出欠ですが,全員参加されていますので,本会議の定足数を満たしていることを御報告いたします。
次に,本日の配付資料についてですが,議事次第の配付資料一覧のとおりです。今回は,委員の皆様及び傍聴の登録をされた方宛てに,事前にメールにて配付資料を送付しております。会議中,遠隔会議システム上では資料を表示しませんので,各自お手元で御確認いただきます。
【岡野主査】
本委員会は委員会運営規則に基づき,非公開の部分を除き議事を公開いたします。御発言は議事録に掲載され,ホームページ等で公開されます。なお,議題5の「原型炉研究開発体制の強化のための大学等の連携強化について」は,審議の円滑な実施に影響が生じるものと認められますので,核融合科学技術委員会運営規則第5条第3項に従い,非公開とさせていただきます。非公開の議事になりましたら,傍聴者の方々には御退席いただきますので御了承ください。
本日は,議題5の説明者として,核融合科学研究所の今川信作教授と,量子科学技術研究開発機構の坂本宜照核融合炉システム研究グループリーダーに出席いただいています。よろしくお願いします。また,文部科学省研究開発局担当の堀内審議官に,QST六ヶ所核融合研究所から出席いただいています。
議事に先立ちまして,堀内審議官から御挨拶を頂きたいと思います。よろしくお願いいたします。

【堀内審議官】 8月に研究開発局の担当審議官になりました堀内です。どうぞよろしくお願いいたします。今現在,御案内がありましたとおり,六ヶ所のQSTの方に視察に来ております。併せて県や六ヶ所村の方にも御挨拶をと思って,こちらの方を訪ねてきているところであります。
今日は核融合の原型炉ということで,その中核拠点の量子科学研究開発機構の方に来ておりまして,六ヶ所にある施設を一通り見せていただきました。自分は若いときから何度か核融合の担当もさせていただいておりまして,その頃にはまだまだだなと思っていたところもありましたが,今日具体的にいろいろな技術,IFMIFであるとか,またスパコンであるとか,リチウムの回収技術の話をお聞かせいただいて,相当いろいろな研究開発が具体化しているなという印象を強く持つことができました。来て勉強させていただいて本当によかったなと,これで,ここで安請け合いというか簡単に言ってしまってはよくないかもしれませんが,予定の2025年であるとか,それ以降の予定に関しても頑張っていけるのではないかというふうに思った次第です。
本日は,量子科学研究開発機構の方々に加え,核融合科研の六ヶ所研究センターの方とも意見を交換する機会を頂きました。原型炉の設計合同特別チームにおいて,このセンターが総合調整グループリーダーを担当されているなど,六ヶ所でオール・ジャパンの,全日本の研究体制が組まれているということで,頼もしく思った次第であります。
本日,原型炉の開発総合戦略タスクフォースでは,原型炉のロードマップに基づいて実施される第1回の中間チェックアンドレビューに向けて,アクションプランの進捗やフォローアップについてなどしっかりと御議論いただけるということで,感謝しております。ここで核融合のいろいろな研究がさらに広く社会に貢献していけるようなことを期待しておりまして,私もそのプロジェクトに貢献できないかなというふうに,今日は六ヶ所から思っているところであります。
以上であります。今後ともよろしくお願いいたします。
【岡野主査】 堀内審議官,どうもありがとうございました。核融合は,ITERに限らず,原型炉の研究もこれから非常に重要な時期にかかりますので,どうかこれからもよろしくお願いします。
それでは,議事1の「令和3年度核融合関係概算要求について」に入りたいと思います。岩渕戦略官から御説明をお願いいたします。
【岩渕戦略官】 文部科学省の核融合担当の研究開発戦略官に8月に就任いたしました岩渕でございます。今後よろしく御指導をいただければと思います。少し自己紹介申し上げれば,ここに来る直前は,7月までヨーロッパ,ブリュッセルにあるEUの日本政府代表部に勤めておりました。EUですので核融合に非常に熱心で,いろいろな動きをブリュッセルでも見ており,例えば,専門家の皆様既に御存じのように,欧州は,ユーロフュージョンが,European Research Roadmap to the Realization of Fusion Energyということで,原型炉を含め,今後の核融合エネルギーに向けた研究のロードマップをつくっています。なかなか野心的な計画と思います。
このヨーロッパのロードマップを見れば,核融合で来世紀,22世紀に1テラワットの電力を核融合で賄うとされています。全体で10テラワットの電気,そのうちウインド・アンド・ソーラーで半分ぐらいではないかと分析されており、残りはベースロード電源で探さないといけないという中で,このヨーロッパの報告書は1テラワットをフュージョンでと野心的に書かれているわけです。つまり,100万キロワットの発電所に換算すれば,世界で1,000基の核融合発電炉が必要という見積りが書かれており,非常に野心的で,パリ協定等で脱炭素に熱心なEUの姿勢をよく表している文書です。
そうした中で,議題の1番ですが,資料1を御覧ください。令和3年度核融合関係概算要求の概要という資料です。
2ページを見ていただければと思います。ITERの予算です。来年度のITERの予算といたしまして,文部科学省は286億円の要求要望を今回提出しています。今後,年末に向けて所要の予算が確保できるよう最善を尽くしてまいります。
ITERの今年度の予算は,ITER機構の活動に関する分担金に48億円,超伝導コイルの実機試作等,ITER機器の製作試験に係るものが179億円という要求を盛り込んでいるところです。今年7月にはITER,フランスの現地で据付,組立開始の記念式典も行われ,フランス現地に持ち込まれたITER機器の組立がいよいよ開始されるタイミングです。従って,この機器の製作が今ピークに達しており,予算も去年よりも多い額を要求しています。ちなみに,この7月にフランスで行われたITERの組立,裾付開始式典には,日本からは安倍前総理がメッセージを送り,フランスのマクロン大統領のビデオメッセージが流れるなど,各国のVIP,トップから非常に大きな期待が寄せられているところです。
続いて,資料1の3ページ目,BA活動に関する予算の要求内容です。ここは原型炉のタスクフォースですので,この部分が最も御関心が高いと思います。BA活動に関するものは,今年の4月から,BAはフェーズⅡに入ったということで,来年度の予算要求は59億円と,昨年より10億円程度の増額の要求を出させていただいています。内訳として,BAは3事業あるわけですが,JT-60SA関係27億円,原型加速器IFMIF/EVEDAの関係で6億円,そして原型炉設計活動あるいは計算機シミュレーション活動の関連で25億円という予算要求を出させていただいています。
最後に4ページ目,核融合科学研究所における学術研究,こちらも非常に大事な取組です。来年度,大規模学術フロンティア促進事業の中で41億円,LHDを使った学術研究を着実に進めていただくための予算を確保していくべく,現在,予算要求を行っているところです。
資料1の内容は以上です。
【岡野主査】 どうもありがとうございました。ただいまの御説明に対して御質問がございましたらお願いいたします。
よろしいですか。
では,議事も詰まっているので,この後ということでも結構なので,先に進ませていただきたいと思います。
それでは次に,議事2の「第25回BA運営委員会の結果及びBAの状況報告」に入ります。岩渕戦略官から御説明をまたお願いいたします。
【岩渕戦略官】 資料2に基づき,BA運営委員会の結果概要及びBA活動の現状を説明いたします。2ページ目を見ていただければと思います。前回のタスクフォースでも配りましたけれども,BAのフェーズⅡが始まりました。日EUの共同宣言の内容について前回の資料を提示させていただきました。本年3月に,日欧の代表によるフェーズⅡ開始の署名式が開催されました。
EUに関しては,今年12月にユーロフュージョンの年次総会があり,その場でプレCDRゲートレビュー,つまり,EU版のDEMO(デモ)に向けた最初のレビューの結果が出てくるのではないのかという話も聞こえてきます。そうした状況をよく見ながら日本の原型炉の取組を進めていかないといけないと思います。
資料2の3ページ目で,今年7月に開催されたBA運営委員会の結果を御報告いたします。7月6日にテレビ会議で開催いたしました。日本側は千原審議官,欧州側はガリバ副総局長代行で,これまでのフェーズⅠからの3事業の進捗状況について報告があり,今後の事業計画について議論を行ったということです。
4ページ目,第25回BA運営委員会の結果概要ですが,この審議官級の運営委員会で3事業について事業進展を確認するとともに,今後の事業計画を議論したということで,その議論の内容を書いています。IFMIF/EVEDAの進捗状況として,昨年7月の重陽子ビームの加速に成功したことを踏まえながら,BAフェーズⅡでは,核融合の中性子源開発のための設計活動の検討を行うことを確認する。あるいは2番目のIFERCについては,これまでの活動について計画どおり進捗していること,目標を達成していることを確認しながら,今後の計画として,例えばJETで用いられた炉壁の評価を行うことについて議論があったということです。
イシューとしては,新型コロナウイルスがBAに与える影響,これには難しい面が当然ございます。引き続きフォローアップをしていかないといけない点です。例えば,欧州側の研究者は,BAを実施するために那珂あるいは六ヶ所に来る必要があるわけですが,コロナ対策として入国制限措置もあり,欧州の研究者が日本に入国することがなかなかスムーズにいかない面も今ございます。こうしたものが,順調に進むよう手を尽くしているところです。
5ページ以降に,IFMIF/EVEDA,IFERC,そしてJT-60SA関係の進捗状況を書かせていただいていますが,例えば5ページを見ると,IFMIF/EVEDAの状況ですが,フェーズⅡの目標としては原型加速器の完成,その連続運転,そして不純物除去システムの開発といった目標を掲げており,フェーズⅡにおいて最終目標である重水素ビームを125ミリアンペア,9MeVまで加速する試験を実施する予定で,これに向けて現在,長パルス運転に向けた調整を実施中です。
6ページのIFERCですが,BAフェーズⅡにおいては,BAフェーズⅠにおける成果を基礎とし,予備的な原型炉設計活動,研究開発活動を実施するということです。計算機シミュレーション,原型炉設計及び研究開発調整センター,ITER遠隔実験センターの3つの活動を展開していくということで,原型炉設計R&Dについては,日欧の共通部分があれば,そこはBAの中で欧州との共同作業によって相乗効果を得るという部分もあるということです。
7ページを見ていただきますと,IFERC事業については,このBAの中での日欧協力の研究環境を活用しながら,例えば,原型炉の設計活動については、合同特別チームの活動によって原型炉設計を引き続き推進していくということ,スパコン「六ちゃん-Ⅱ」の運用、シミュレーション研究によって原型炉設計に反映していくといったことを予定しています。
8ページ,サテライト・トカマクJT-60SAの関係ですが,BAフェーズⅡの段階においては,装置の運転を通じたITER,原型炉のための運転シナリオの開発,あるいはそれに必要な加熱装置やプラズマ制御機器,計測機器の整備等を実施するということです。ファーストプラズマを含む統合試験運転を現在実施中でして、速やかなファーストプラズマが実現できるよう取り組んでいるところです。JT-60SAとITERとの関係について言えば,去年のITER理事会において,ITER機構とQST,Fusion for Energyの間の協力取決めも署名しており,日欧でITER用の解析ソフトを利用する,ITER機構と人的交流を行うといった形で,ITERとJT-60SAの間の協力を進めるという方向性となっているところです。
以上, BAの運営委員会の結果概要及び最近のBA活動の現状について,御説明を差し上げました。

【岡野主査】 ありがとうございました。ただいまの御説明に対し御意見がございましたら,お願いいたします。まず挙手をお願いできればと思います。
皆様の御意見を待つ間に,私の感想というか,思ったことを言いますと,どれも非常に成果を上げてきてくれていますが,IFMIF/EVEDAの125ミリアンペアの長パルスって,本当はめちゃくちゃすごいですよね。それにもかかわらず,日本では,国内ではそんなにニュースになっていないなという気がしますけど,これはすごいことだと私は思うので,もっとニュースになればよかったのになと思っています。
他に何か御意見あれば手を挙げていただければと思います。
それでは,皆様の方からはよろしいですか。できれば御発言をお願いしたいと思います。
では,後でも結構ですので,何かありましたら是非お願いします。
そうしたら,私から聞きますが,コロナの影響はまだ評価中というふうになっていますが,これだけ行き来ができなければ明らかに影響は出てしまっていると思いますけど,ある程度そういうのは見えてきていて,影響が分かっているのでしょうか。
【岩渕戦略官】 当然,欧州の研究者の入国は止まっておりました。ただ最近,ニュースでも御案内のとおり,外国人の入国についての緩和が進んできている状況です。そうした中で,こういう国際約束に基づく事業,そのための入国についてはしかるべき配慮が必要ではないかということで,改善の見通しもある程度はついてきております。もちろん主査のおっしゃるとおり,影響なしではないところです。これがどのぐらい影響するのか,この瞬間,コロナが収束していないので,引き続き見ていかないといけないと思います。
【岡野主査】 物納で遅れているとか,そういうもの,大きいものは特にはないですか。
【岩渕戦略官】 物納に大きな影響があるというふうには,聞いておりません。
【岡野主査】 分かりました。何かその辺,御意見があれば。いかがでしょう。意外にと言ってはあれですけど,すごくきちんと進んでいただいていますよね。止まっているイメージがないので,非常に皆さんが一生懸命やってくれていると思って見ています。
ほかに手が挙がっていないので,議事を進めさせていただきたいと思います。どうもありがとうございました。
それでは,議事3「原型炉に向けた技術基盤構築の進捗状況について」に入りたいと思います。これまでタスクフォースでアクションプランに沿った進捗状況の確認をしてきていますが,本日は,東島委員から社会連携の進捗状況について御発表いただきます。
それでは,東島委員,お願いいたします。
【東島委員】 東島です。それでは,核融合エネルギーに関するアウトリーチヘッドクォーターを代表しまして,私の方から活動の報告をさせていただきたいと思います。
では,お手元の資料で1枚おめくりいただいて,1枚目ですけれども,最初に全体を総括できる1枚紙を作りました。これは我々,このタスクフォースにとってのバイブルでありますアクションプランをどう進めているのかという観点ですけれども,本件12番目の社会連携の中の一番初めに書かれているものになります。右の表を御覧いただくと社会連携の最初のカラムに,アウトリーチ活動ヘッドクォーターの設置による活動の推進と書いてありますが,そこに主に3つやるべきことが書いてあります。これらについて我々,特に今期タスクフォースの前からいろいろと議論をしてきていて,そういう意味では,まずはヘッドクォーターを作ることが目的なわけですけれども,最初の文書の中にありますように,アクションプランが示す期限は2019年度の末でした。それよりも約1年早い, 2019年2月という意味ですけど,平成31年の2月にヘッドクォーターが立ち上がりました。
このヘッドクォーターの活動ですけれども,まず目的は,大学及び研究機関が従来より個別に実施しているアウトリーチ活動を集約して,一体となって戦略的なアウトリーチ活動を実施することです。このヘッドクォーターの体制としては核融合科学技術委員会及びタスクフォース委員,あとここに,そういう意味で実質的活動メンバーとして,文部科学省さん,それから私が属しておりますQST,あとNIFSさん,阪大のレーザー研さん,あと若干の大学の先生方にも御参画いただいて,このヘッドクォーターを運営しているということになってございます。
次に,チェックアンドレビューのことが頭にありましたので,このアクションプランに対する到達度を最初にまとめさせていただきました。まず,在り方に関しては,従来,だから前の前の期のタスクフォースからですかね,議論をされて,前の期のタスクフォースにあらかたが決まって,ヘッドクォーターが本来2020年度までにできればいいですけど,実際には2019年にできているということです。一方,もう一つ重要な柱としては,3つ目ですけれども,アウトリーチ活動推進計画を立案しましょうということで,これは最初につくって,今は順次,見直せるものは見直しながら計画を進めているというふうになってございます。これは次のページに書かせていただいていますので,次に御説明するとして,一応まとめますと,現時点で,そういう意味で2020年までにやらなければいけないことというのは一応達成できているのではないかというふうに考えていまして,ただ,皆様も御承知のとおり,現在コロナの影響があって,ではコロナの下でもどうやって活動するのかみたいなところが従来考えていなかったことだろうということで,この辺を我々としては議論しているような段階です。
次,1枚おめくりいただいて,全体の戦略です。戦略があって活動計画があると思っていますので,2枚目に活動戦略を持ってまいりました。戦略目標はそこに書いているような内容でして,核融合科学技術の社会的な価値と社会受容性を高めることということで,我々としてはそういう,右側に示すものをターゲットとして進めているところです。
そうすると,それぞれに対して対象を考えましょうということで,まずは核融合に絡んでいる研究者,技術者です。それからあと各ステークホルダーということで,これは,他分野の研究者の方とか一般市民の方とか産業界の方,行政の方,それから政治家,投資家,いろいろな方を考えていますけど,それぞれとの間でまずは対話が必要だろうと。最終的には,もちろんこれらの方々を含む社会全体と,この核融合のアウトリーチというものがあるだろうということで,それぞれ対象を絞って,我々ヘッドクォーターとしてはカテゴリーを3つに分けてそれぞれ活動していこうというふうに考えております。ですので,それぞれの組織や個人で展開してきているような活動を情報交換して,今後やるべき企画の立案,こういうところを中心にこれまで実施してきて,それを推進方策として議論してきました。
そういう意味では,それぞれ,アウトリーチとして活動する内容が,どのステークホルダーをまずはターゲットにするのか。もう一つ,その下側のアウトリーチ活動推進計画で言うと,ターゲット層は誰にするのかというようなことを考えて,アウトプットやアウトカムとして何が期待できるのかということを整理しながら,対象とする最終的なターゲット層に刺さるような,そういった企画を目指しましょうということで進んでおります。
更に全体を俯瞰(ふかん)して見たときに,最終的なアウトプットとしての,核融合アウトリーチのプラットフォームです。最終的にみんなが使えるような,そういう資料なのか,どういう形にするのかというのはこれからの議論ですけども,共通の基盤,共有できる基盤を目指していこうというふうに考えてございます。そういう意味で重要なのは,次のアウトリーチ活動の推進計画,現状版でございます。ターゲット,小中学生,高校生,高校生から大学生,大学生,産業界,また全般に向けて,誰が行動主体となってどんなことをするか,現状どうかというのをまとめさせていただいたのがこの表になります。非常に細かい文字ですので,後で御覧いただければというふうに思っております。
ですので,現状,繰り返しますと,我々ヘッドクォーターとしてやるべきことは,2020年までに求められていることは一応クリアできているのではないかというふうに思っております。
次からはちょっと駆け足で参ります。カテゴリーごとに行っていることですので。4ページ目ですけれども,まずヘッドクォーターの位置づけ。具体的には我々,核融合コミュニティーに対してヘッドクォーターの位置づけを確固とするような,そういう活動です。1つには,アウトリーチヘッドクォーターができましたという趣旨で,学会誌に記事を載せさせていただきました。それから学会では,特に若手と絡むことが重要だろうというふうに思っておりますので,インフォーマルミーティング等を実施して,情報交換を行っております。またさらに,いろいろな機会を捉えて活動したいと思っていますので,NIFSの共同研究等を利用して,そういう場も活用しながら全体を進めているというところです。一方,先ほどの共有基盤に関しての話として,リスクコミュニケーションに必要な共通認識みたいなものは我々のところで,こういうものを使ってもらえるといいのかなというところで,そういうアウトプットとして,ガイドブックみたいなものを作成していこうというような議論を進めているところでございます。
次がヘッドクォーター及び,上から下からというような言い方を我々はしますけど,全体として進めていくような活動,その次に個別の機関が進めていくような活動,これらに関してです。
まず,文部科学省さんの方では,最初の取組としまして核融合研究全体を紹介するようなホームページ,特にこれがポータルサイトとして機能するようなページを作られました。これはもちろん我々ヘッドクォーターでいろいろと,こういう形で作っていきましょうということで議論して,文科省さんに設置いただいたものです。そういう意味ではいろいろなターゲット層ごとに有効なコンテンツを取りそろえて,特に,最後の矢印のところにありますけれども,人材育成に向けて,核融合研究を担う若手研究の育成に向けて,例えば,我々が,道があんまりないかもしれませんけど,技術系の方も含めてどうやってそのポジションまでたどり着いたかとか,そういうメッセージ等も,別に大学だけではなく,QSTだけでなく,産業界の方にもお書きいただいて,こういうものをまとめたものになってございます。こちらは非常に評価が高くて,最後の方にまとめますけれども,賞を頂いたりもしております。最後にまとめます。
1枚おめくりいただいて,次には,各機関でどんなことを考えていますかということで,6枚目ですけれども,1つは,やはりターゲット層ごとに活動しましょうということで,現状は,まずはお子さんを対象とした取組としては,できるだけ平易な書籍を出版しようということです。こちらの企画が進行中です。この辺は岡野先生にまた何か後で言っていただくといいかもしれませんが,まずお子様から一般の方向けの書籍を作ったりとか,次は高校生や高専生へのアプローチとしては,ITER機構が実施するようなインターンシップとか,こういうものについてチラシを配ったりというようなことをしております。また高校生を対象としたものとしては,ITERへの研修ツアーみたいなものを各高校に御案内しているような状況です。
一方,高専生や大学生,特にこれから核融合の門をたたいていただくような方に対しては,先ほど申し上げたようなインフォーマルミーティングもありますし,それからITER,LHDのバーチャルツアー等も実施して,いろいろな,特にコロナの下でもありますので,そういう皆さんに興味を持っていただくようなことを考えているというところです。一方,普通に,大学生若しくは高校生の人がこれから核融合の門をたたこうと思ったときに,どこの大学に行くと研究ができるのかというようなところは,NIFSの方でまとめていただいたウェブサイトを御覧いただくと,全国のどこの大学に行くとどんな研究ができるみたいなことがまとめてございます。
ここから更に早足で参りますが,更にQSTのようなところでは,ITERに関していろいろな広報をやっていたり,それからコミックを作ったり,このようなことをしたりもしております。
一方,大学の方ですけれども,大阪大学では,国際会議に合わせて,お子様向けにいろいろなイベント,ここですと核融合とレーザーの実験教室のようなことをやって,非常に盛況だったと。そこにヘッドクォーターとしても,NIFSやQSTも参加して,全体として活動してきたということでございます。
次,8枚目を御覧いただきたいのですが,次は核融合科学研究所,NIFSさんの方ですけれども,今年は残念ながらコロナがあってできませんでしたが,例年は日本科学未来館でのFusionフェスタを行っています。また,オープンキャンパス等のイベントを実施しています。さらに,NIFSの研究者が登壇するような科学ライブショーとかサイエンスカフェというようなものを開いて,一般市民とのコミュニケーションの機会を持つようなこともやっております。
一方,カテゴリー3に関することについては,重要なのは,核融合と関係ない方が核融合に入ってきて,伝道師的にそれを語っていただくということがコミュニケーション上は重要だろうなというふうに思っております。ですので,そういう方を採用することや,特に我々が気をつけないといけないことだとは思いますけれども,専門性を持ち,かつコミュニケーションスキルも磨くということは,核融合のアウトリーチをやる上では非常に重要だろうということで,こういったところを期待していきたいということを考えているところでございます。
それで,このヘッドクォーターの活動の総括として最後にまとめさせていただくと,文部科学省さんの中でそういった広報活動に関する賞,表彰するようなことがあるようですけれども,このヘッドクォーターの創立とかアウトリーチ活動についてエントリーされたところ,ターゲットごとに多様な方法でアウトリーチをしている点や,既存のリソースを活用して継続的に行う工夫がなされている点など,他施策にも参考とすべき事例が多いとして,大臣賞を頂いたということになってございます。これも,そういう意味ではヘッドクォーターの活動が一定の評価を得ているような証左ではないかというふうに我々は考えてございます。
最後にまとめさせていただきますと,アクションプランに示されている2020年のヘッドクォーターの課題については,現時点で達成できているというふうに思っていますし,そういう意味では,我々,戦略に基づき計画を立案して,カテゴリーごとに活動を進めているという段階です。それから,一定の評価として,大臣賞を頂きました。現在の課題としましては,元来想定していなかったコロナにおけるアウトリーチの活動を模索しているという段階でございます。
以上でございます。
【岡野主査】 どうもありがとうございました。非常に分かりやすくて,かつ非常に緻密な御説明いただいて感謝いたします。
それでは,皆様からの御質問がありましたら,お願いいたします。このアウトリーチの戦略と活動推進計画につきましては,本日の審議を踏まえまして,10月30日に開催される核融合科学技術委員会においても審議される予定でございます。よろしくお願いします。
長壁先生,お願いします。
【長壁科学官】 質問というよりもコメントですが,核融合科学研究所のオープンキャンパスですが,全てオンラインで開催させていただきました。延べ900名の方に御参加いただきました。リアルタイムのLHD見学,バーチャルツアーというのをやりまして,それがなかなか好評でした。
以上です。
【岡野主査】 ありがとうございました。非常に活発な活動,もちろんQSTさんもNIFSさんもやっていただいて,非常にいいと思いますね。あと,今の発表の最後にありましたけど,文部科学大臣賞を受賞したというのは,アウトリーチはどこの分野でも今やっていることなのに,その中で核融合が取れたというのは,やはり最初にいろいろなアイデアを出して,その後もいろいろアウトリーチヘッドクォーターで工夫していただいて,新しい分野に踏み込もうという努力をしていただいたのと,それからもちろん文部科学省さんが一緒になってやってくださったという結果だと思います。非常にいい結果だと思いました。
【岩渕戦略官】 文科省の岩渕でございます。ありがとうございます。この受賞理由としても,正に全日本体制でアウトリーチをやっていこうというところが,やはりほかの,個別の機関ごとの取組とは圧倒的に違うという点が評価されたというふうに思っておりますので,引き続きこのヘッドクォーターの取組,充実させていただければというふうに思っております。
【岡野主査】 ありがとうございます。そうですね,こうやってオール・ジャパンの体制をつくれたと,評価いただいたということですよね。それは頑張ったかいがあったのかなと思います。今後もどうか皆さんよろしくお願いいたします。
そのほか御質問はないでしょうか。かなり重要なことがいろいろ書いてありましたが,いかがでしょう。
では,藤岡委員ですね。お願いいたします。
【藤岡委員】 大阪大学の藤岡です。4ページの表を見ますと非常にたくさんの活動をされていて,すごいなと思って見ていましたけれども,少し,何というか,心配というか,スタートアップとしてこれだけの活動ができるのは確かにすばらしいことですけども,さあどうやってこれだけの規模を継続していこうというのが,多分予算も限られた中でどういうふうにしようとされているのでしょうか。これだけのボリュームの活動を継続的にやっていくということに対して,どのような工夫をしていこうとされているのかというのをお聞きしたかったです。
【岡野主査】 東島さん,お願いできますか。
【東島委員】 ありがとうございます。そういう意味では,我々,ボリュームが多いとは実は思っておりません。と申しますのは,まずはある程度,自分たちができるものからスタートしているというところはありますけれども,例えばですが,令和元年度はこういうところに注力しようというようなところを,同じように書いてあるように見えますけれども,一応濃淡はつけているような活動というふうに考えていまして,特に令和元年度に象徴的だったのは,先ほど申し上げた小学生から読めるような書籍を,このヘッドクォーター,特に岡野先生が中心にまとめていただいていますけれども,そういうものを作っていこうというような,そういう象徴的なものをつくりながらこの活動は進めていきたいというふうに思っております。
ですので,おっしゃるとおり予算は確かに限られていますけれども,その限られている予算の中で最大限,どんなことができるのかというのを皆で議論しながら進めていっているというので,この規模の活動はそれなりに,もちろん濃淡はあるにしろ,維持できるのではないかなというふうに思っております。
【藤岡委員】 分かりました。ありがとうございました。

【岡野主査】 ありがとうございました。できるところから最大限うまくやっていただいているというようなことだと思います。物すごくやっていただいているなと思いますが,今までだって結構個々で頑張っていた部分はありました。それをオール・ジャパン体制で,ちゃんと全体が見えて,無駄がないように取りまとめたのですごいボリュームに見えるというのは,これこそ表彰された1つの理由かなと思いますが,それを我々ができたということだと思います。自画自賛になってしまいますけど,よくここまで構築してもらえたなと思って,感謝しています。
時々私の名前が出てきているのは,今やっていることの中の一番上に書いてあった子供向けの本の話だと思います。これは核融合科学技術委員会の小川主査と,それからタスクフォースの笠田委員,それから私とが編集担当になって,各方面に資料提供をお願いしたり,執筆の一部をお願いしたりしながら,今本を書いています。来年1月8日発売を予定しています。最初は小学生向けの図鑑といって始めましたけれど,本屋と相談しても今は紙の図鑑は売れないよねという反応だったので,確かにそうですよね。なかなか重たい図鑑は,小学生でさえもタブレットを持っている時代なので,紙の図鑑を出すのは作戦として最初はうまくないなと思って,少しレベルは上がってしまっていますけど,オールカラーの本を今作っていて,高校生,中学生でも読めそうなように努力しています。
ただ,やってみて分かったことは,何となく僕らが書いていると難しくなっていってしまいます。そこはできる限り引き戻そうとしながらやっていますが,先ほど東島委員がおっしゃったように,核融合コミュニティーの中にいる人ではなくて,やはり外の人で,サイエンスインストラクターみたいな方が本を書けるというふうになってくれば,本当に分かりやすい小学生向けの本なんかも書けるのではないかなとちょっと思いました。やってみて難しさが分かりましたね,ここまで言わなきゃ分からないよねというのを,言われてみて初めて分かるというのがたくさんありました。私自身も勉強になりました。
そのほかいかがでしょうか。タスクフォース委員の中でもこの分野はいろいろやっていらっしゃる方もいらっしゃるかもしれないので,そういう経験則も含めて御報告いただいてもいいと思いますが,何かございますか。
笠田委員,お願いします。
【笠田委員】 先ほど岡野主査より,私の言いたかったことの一番大事なところはおっしゃっていただいて,やはりこうやって固まり感が出てきたというのがアウトリーチヘッドクォーターのつくった社会に向けた目的の1つで,もう一方の目的として,やはりコミュニティー内でアウトリーチの活動というのを位置づけるというところをきちんとしていくと,カテゴリー1の部分ですね,その辺りをやはり今後は学会等を使ってやっていくというのが大事かなと思いました。
あと1つ,ここはちょっと欠けていましたけれども,産業界,今回委員になられている産業界の方のところでも,独自に多分,核融合のアウトリーチ,それぞれの会社がお持ちのメセナ事業みたいなものでやられていると思いますけれども,そういったところもきちんとヘッドクォーターで情報交換できればよかったかなというふうに思いました。
以上です。
【岡野主査】 ありがとうございました。貴重な意見だと思います。
産業界の方から何かコメントがあればお願いしたいと思いますが。何かありますか。よろしいですか。
【岩渕戦略官】 産業界の話ですが,ある国会議員の先生が、三菱重工の二見工場にあるTFコイルの現場を見て,核融合技術,ものづくりの大事さ,に感銘を受けたというご発言をされていました。やはり産業界の現場は,社会に訴えかけるものが大きいと思います。いろいろな機会で,是非企業の皆様にも核融合を題材として,広報活動に使っていただけるといいかと思います。
【岡野主査】 ありがとうございます。そのほかいかがでしょうか。
それでは,手も挙がっていないようなので,先に進ませていただきたいと思います。
続いての議事は4です。議事4の「アクションプランの進捗状況調査-その1(方針確認)」に入りたいと思います。皆様御存じのとおり,第1回中間チェックアンドレビューに向けまして,タスクフォースでアクションプランの進捗状況を調査し,核融合科学技術委員会に報告する予定でいます。令和元年6月に開催した第18回タスクフォースの資料を皆様に配付していますので,それを見ていただきながら,本日は,その調査を振り返って,これは過去のものですが,これから新しくアクションプランの進捗状況の調査をしないといけませんが,今後それにどのように取り組んでいくかを議論していきたいと思います。
では,まず皆さんの方で開いていただければと思いますが,資料4です。
まず1枚目の進捗状況の調査についてという,ここは時間もないので少し省略させていただきますが,どうして必要かなんていうことをここで改めて言わなくても大丈夫だと思うので飛ばしますが,検討スケジュールの方です。これは申し上げておきたいと思います。この10期に進捗状況調査を確認する必要がありまして,ただいまやっているのは,この令和2年度の10期における進捗評価の取りまとめということになります。この取りまとめに沿って,チェックアンドレビューに向けた検討を進めていくというふうな流れになっていくと思います。
それでは,次のページからあるもの,課題ごとの表がございます。これは前回のアクションプランのフォローアップのときに作った表でございまして,これは前回,2年前のものでございますから,内容的には古いですが,今回はこの表を更新するという形でフォローアップを続けるつもりでいます。これは皆様お持ちだと思うので,その方針でやっていきたいと思います。この後皆様,タスクフォース委員それぞれが各項目,各課題の担当が決まっていますので,その委員の方々から1分程度で,現状でどう進めるつもりかという,まだ進んでいなくてもかまわないですけど,どういう進め方をするつもりかということを御報告いただきたいと思います。
最初に炉設計でございますが,これは私と,それから今澤委員が担当になっておりますので,私の方から述べさせていただきます。
10月12日,今週の月曜日です。今澤委員と私とで核融合システム研究グループリーダーの坂本宜照様,今日いらしていただいていますけど,この3人でリモート会議を持ちまして,今後どう進めていくかを相談いたしました。やり方としては,アクションプランにとっての進捗状況のところ,これは炉設計がかなり進んでおりますので,ここは全面的に変わると思いますが,これからこの進捗状況のところを坂本宜照様からヒアリングさせていただいて,それに基づいて進捗度とか進捗状況の評価とかを委員の方で考えていきたいというふうに考えております。また同時に,アクションプランで見直しが必要かなというような部分もあると思うので,そこは現場としての意見をこれから伺って,以降のアクションプランそのものの見直しというときの参考にさせていただきたいと思っています。
炉設計については以上です。
それでは,次が超伝導です。超伝導を御担当いただいているのは木戸委員なので,木戸委員の方から御報告いただきます。
【木戸委員】 木戸です。超伝導の関係は,QSTの宇藤さんといろいろと連携を取らせていただいておりまして,もともとこういったアクションプランの進捗をまとめるということをTF委員になったときに伺っていましたので,炉設計の全体会合とか超伝導の班会合とか,割と頻繁に設計グループの中でやられていますので,それに出させていただきまして,関係者の御意見もいろいろ聞きながら,頭の中に,特に重要な超伝導コイルの設計の部分,ここの部分は入れさせていただいています。それ以外の細かいところも宇藤さんからいろいろ,進捗の情報を整理いただいたので,その状況を今後,このフォーマットに従ってまとめて,評価等を入れていきたいと思っております。
ひとまず以上です。
【岡野主査】 ありがとうございました。
それでは,次がブランケットで,笠田委員の御担当ですが,笠田委員,実は2つやってもらっていて,8番の核融合材料と規格・基準もやっていただいているので,まとめて御報告ください。
【笠田委員】 分かりました。ブランケットと材料については共通的な部分も多いので,私の方で担当しております。固体増殖・水冷却ブランケット,あるいは低放射化フェライト鋼等についてはQSTの谷川さん,あるいは野澤さんらと関係各所と,先日,ちょうど昨日,打合せをネットでやったりしております。
先進ブランケットについてはちょっと未着手というのは,大学が関係してくるところですので,今後NIFSの共同研究会などを活用して議論をしていきたいというふうに考えております。それは先進材料も同じです。そういう状況です。中性子源の方はちょっと未着手で,こちらは吉橋委員とともに今後詰めていきたいと考えております。
以上です。

【岡野主査】 どうもありがとうございました。
【吉橋委員】 すみません,吉橋ですけど,よろしいでしょうか。
【岡野主査】 はい,お願いします。
【吉橋委員】 中性子源の方ですけれども,ちょうど私,ちょっと別件で,今,六ヶ所におりまして,それもありましたので,今後アクションプランについてどうしていくかということをQSTの担当の春日井さんと少しお話ししながら進めていきたいと,そういう話をしております。今後ネット等で打合せ等を行っていくという話にまとまりましたので,御報告させていただきます。
【岡野主査】 ありがとうございました。
それでは,ダイバータの方は坂本委員ですね。お願いいたします。
【坂本委員】 ダイバータに関しましては,前回同様に,QSTの朝倉さんや,大阪大学の上田先生が座長をしていたダイバータワーキンググループのメンバーを中心に進捗状況調査を行う予定で連絡を取っています。今回の進捗状況調査では,中性子照射材料・機器の熱負荷試験装置の開発というのが前回未着手だったところですが,そこに関しては六ヶ所研の方に入っていただいて状況を確認する必要があるため,現在,担当者を選んでもらっているところです。これに関してはまだ,どういうふうに進めるかというところは今,調整中になります。そのほかに関しましては,基本的にはダイバータワーキンググループのメンバーを中心に進捗調査を行います。
以上です。
【岡野主査】 ありがとうございます。
それでは,加熱・電流駆動は伊神委員ですか。お願いします。
【伊神委員】 加熱・電流駆動システムにつきましては,この技術仕様に関しては坂本様,NBIに関してはQSTの柏木様,電子加熱の方については高橋様を紹介いただきまして,各方にまずはメールで連絡を取らせていただきまして,その際に,この表にある文言について自分が疑問に思ったことを箇条書にして,これはどうなっているかというふうに質問をしているところです。例えば,仕様案を作成とか書いてありますと,どこまで具体的な数字が決まっているのかというか,想定されているのかというのが,もちろん内容が深いのでここには書き切れないでしょうけれども,例えばどういう資料を見たら分かるのかとか,そういう具体的な数字なり定量的なものが見えるものは何ですかというところで伺っているところです。
この進捗状況に関しましては,特にITER用のECHシステムとかNBIのシステムにつきましては,当然この時期から進捗していて,具体的な数字もあるかと思いますので,ここについては担当者の方に聞いて,この表を更新していきたいと思っております。あと,完全に未着手というか,ブランクになっているところに関しましては,ミラーレスというものについては,一応ITERでも当初は導入が検討されたリモートステアリングアンテナ等々もあるはずなのですが,この未着手というのは,実際に今予算がついて,研究が進んでいるというのではないから未着手ということになっているのか,ちょっとその辺り,どういう解釈でこの未着手というのに前回なったのかというあたりの経緯を関係者の方に伺いたいと思いまして,それを調べたいと思っております。あとはやはり,定常運転ということですけれども,それが可能に,本当にできていくのかというところで,例えば電源の設備であるとか,もう1個,やはり実機の方のいろいろな問題というのがどこまで具体的に想定されているのかなという,結構微細な質問だったかもしれないですけど,まずはちょっとそういう疑問を投げかけまして,お答えいただくか,誰に聞いたらいいかということを教えていただくというようなところから進めております。
ちょっと柏木さんから聞かれましたけれど,期限というのをどういうふうに設定すればいいですかと聞かれまして,今日の会合である程度,そのお尻のところがというサジェスチョンがあるのかなと思ったので,それを見込んで,お答えしますというふうに申し上げましたけれども,そのことで岡野先生にも伺いたくて,どういう速度で進めればいいのかというか,具体的に,お尻というか,何かそういうものがあるとお互いにやりやすいかなというところがありまして,そこをもうちょっとクリアに分かるといいなと思うのですが。
【岡野主査】 伊神委員に伝わっていなかったとしたら私のミスですが,後ろは12月中にこれを作り上げて,タスクフォースを1回開催して,そこで承認して,その後,科学技術委員会でこれを承認いただくというプロセスなので,後ろはもう結構,12月中ぐらいの感じです。ですから現場から意見を頂くのは11月中頃までとか,意外に急ぎます。
【伊神委員】 そうですよね。この間伺ったときは,その12月の中頃にあるというふうに伺いましたけれど,この表を具体的に形にしておかなければいけないのがどの辺りかというと,やはり11月中にはできていないと,というような心積もりで。
【岡野主査】 このシートがですか。
【伊神委員】 そうです。
【岡野主査】 このシートの一通りの,初版と言えるものは,次のタスクフォースに出てこなければならないです。
【伊神委員】 次のタスクフォースですね。
【岡野主査】 はい。それはまだ決まっていないので,そんな12月の初めにとかいうことにはならないので,12月の終わりの方か,ひょっとすると1月初めかというところかなと,今,私は想像しています。いかがでしょう,文科省側から何かコメントありますか。
【川窪専門官】 12月のいつになるかというのは皆様の御予定をお伺いして決まっていくものではございますが,12月中,結構いろいろもう既に,例えば12月22日に核融合エネルギーフォーラムのITER/BA成果報告会があるなど,イベントもいろいろありますので,あまり後ろにもできないのかなという感じがしています。ですので,できれば11月中にある程度形ができていると,大変ありがたいです。
【岡野主査】 分かりました。ちょっと前倒しになりましたね。
なかなか難しいと思いますが,では少し急いで形をつくっていただければと思います。
【川窪専門官】 よろしくお願いいたします。
【伊神委員】 はい。
【岡野主査】 1月という選択肢はないですね。
【川窪専門官】 1月は科学技術委員会を開きますので,そちらにタスクフォースの方から御報告いただくことになります。
ですので,1月の選択肢はございません。
【岡野主査】 では,できる限り早く,この次でやらせていただきたいと思います。
ちょっと今途切れてしまいましたが,それでは,次が理論・シミュレーションですね。中島委員の方からお願いしたいと思います。
【中島委員】 6つの課題が指定されていましたけれども,前回はディスラプション・核燃焼プラズマ・乱流輸送第1原理シミュレーションコードの重点開発・利用というのがありましたが,それは期限が切られていなかったために,今回は対象外になったのかという判断の下で,以前に頂いた資料の理論・シミュレーションの6つの課題に対して調査する,フォローアップするということで進めました。
それで,今までのところは,QST側の担当者ということで3人の方,林さん,それから野澤さん,坂本さん宛てにメールのやり取りをしまして,どなたがどこを担当するかというところを確認しました。最初の1,2,3が,細かい情報は要りますでしょうか。
【岡野主査】 1分程度でと申し上げたので,本当に簡単で結構です。作戦だけで結構ですので。
【中島委員】 分かりました。では,各課題に対して担当者が明確になりました。そして時間スケールとしては,進捗状況の説明と,進捗度に対してどのような自己評価をしているかというところまでを,今月中に資料を頂くという形で今進めております。
以上です。
【岡野主査】 ありがとうございました。
それでは,次の項目は炉心プラズマですが,東島委員と藤岡委員で,燃料システムが東島委員なので,2つ続けてやっていただいてよろしいでしょうか。
【東島委員】 分かりました。それでは,炉心プラズマの方は藤岡先生と相談したところまでですけれども,アクションプランの各項目に関して,やはり内容をまずそれぞれ説明してもらおうという話をしています。それから,それが何で必要なのとか,ゴールがどこに設定されていて,現在のスケジュールとか進捗ですね。それで最終的なアクションプランの達成不達成の見込みとか,その根拠とか,それから,現在若しくはこれからの課題,正に見直しも含めて,そういうところをそれぞれヒアリングしようという相談をしているところまでです。
問題は,炉心プラズマについては,QSTがやっているところと大学がやっているところ,NIFSがやっているところがあって,それぞれ完全に項目が分かれているところがありますので,そういう意味ではちょっと,我々2人ですぐに思いつかなかったのは,NIFSとか,それからあと大学ですね,特にヘリオトロンJとか。あとこれは,筑波大学等を含めてどうやってヒアリングしていこうかというところも同時に課題だなと,単にQSTに聞けば返ってくるところとはちょっと違って,装置ごとにかなり広範囲になっていますので,その辺のやり方も考えなければいけないというところまで相談しました。それが炉心プラズマの状況だと思います。
一方,燃料システムについても同じように,富山大学が入っていたりするので,私が両方やっているのもあって同じ方針で,まずは現状をきっちり把握して,それで状況を踏まえて今後のアクションを取りたいというふうに考えております。
あと,ここで取りまとめ方について少し発言させていただくと,この表を改訂すると同時に何かしらのアウトプットがほかに必要なのかどうかということで,例えばハイライトして何か見せていくようなことも考えるのかなと思ったので,そこら辺の御示唆もちょっといただければなというふうに思ったところです。全体として今そんな状況です。
【岡野主査】 この2つの分野はとても範囲が広くて,苦労をかけそうな気がしていますが,よろしくお願いします。
では次に,規格・基準は終わりましたので,安全性ですね。安全性は福家委員の方から。
【福家委員】 それでは,安全性に関しては,QSTの染谷さんといろいろお話をさせていただいています。前回からの進捗ということでは,2020年から,安全性に関して安全確保方針の策定に向けた本格的な検討が開始されるという計画になっておりまして,現状の進捗としては,原型炉における設計基準事象から緊急避難計画まで,幅広い対応手段の概要をまとめていただいて,そして重要な因子となる多重障壁の考え方,こんなところについても今検討しているという状況になっています。また,真空容器の破損ですとか,そういう事故解析や何かも行われておりまして,安全上どういう影響が生じるかというのを検討するとともに,原子炉,原子力でよく言われている,止める,冷やす,閉じ込めると,こういうような基本的な安全機能確保に関しての解析評価が行われているというところまで確認しております。今後これらの検討を通して,更にもっと検討すべき項目というのも挙がってきていますので,そこら辺を着実に実行していただくということになろうかと思います。
私が考えるに,やはりこの安全性というのは,どうしても規制当局との関係,フィードバックというのがある時点で必要になってくると思いますので,そこら辺に関しては,今の原子力規制を担当していた,産業界もそうですけれども,そういうところとの協力関係が必要なってくると思いますので,そういう枠組みというのを今後ちょっと検討していかなければいかんかなと,そう思っているところです。
以上です。
【岡野主査】 ありがとうございました。
次が稼働率と保守,蓮沼委員ですね。お願いします。
【蓮沼委員】 稼働率と保守に関しましては,QSTの角舘様と染谷様中心に取りまとめいただいておりまして,昨日までいろいろやり取りをさせていただいております。いずれのアクションも順調に検討が進んでおりまして,今のところ計画どおりの成果が得られているということを確認しております。これら検討成果を基に,今時点で中長期的なアクションプランの見直しの議論も進めていただいておりまして,11月中には,その内容を踏まえて,具体的なアクションに落とし込んだ形でこちらの表のアップデートをしていきたいというふうに考えております。
以上です。
【岡野主査】 ありがとうございました。
次は計測・制御です。今澤委員からお願いいたします。
【今澤委員】 計測・制御のところでは,2019,チェックアンドレビューまでに実施完了すべきものが8個ありますけれども,それらについて担当者が決まって,メールで進捗状況の確認ができているところです。従いまして,12月上旬までにこの表を改定できる状況です。
ただ,このアクションプランを調べていて,ちょっと疑問が出てきたところがありまして,文部科学省の核融合科学技術委員会のホームページからアクションプランをダウンロードできるかと思いますが,それを拝見しますと,第1回のチェックアンドレビューは2020年のITERのファーストプラズマにひもづけしてあるというようなことが,本文を読むとそういうようなひもつけだというふうに読み取れます。ただ,岡野主査に確認したところ,表はそうではなくて,ファーストプラズマが遅れたというのを反映して表は改定してありますが,本文を改定するのを失念したというお話だったので,今回チェックアンドレビューをするに当たって,文部科学省のホームページにあるアクションプランも改定できるといいかなと思っています。
私からは以上です。
【岡野主査】 ありがとうございました。今の件,今澤委員から最近聞きまして,そうだなと思ったのですが,ITERが2025年に変更されたときに,アクションプランをすぐ見直しましたね。そのときに,確かに本文は書き換えていません。本文は2020年にITERと書いてあるというのはちょっと見落としていましたが,本文を毎回書き直すという感じのものではないだろうなと思いますが,アクションプランに関しては適宜見直すということになっていますよね。時間があれば今日でもいいですが,どう対応するかは決めたいと思います。本文を何か,ここの部分は修正というのをつけるだけで済むようでしたら,それでいいかもしれませんが,出したものは出したものですから,当時は正しかったわけなので,何らかの方法を採りたいと思いますが,確かに見ると,今ダウンロードしてみると,本文とアクションプランの改定版が矛盾しているなと感じられるというのは理解しました。確かにそのとおりだと思います。貴重な指摘で,大変感謝しています。これは何かの対策が必要だと。
それでは引き続き,社会連携です。今日,東島委員からアウトリーチヘッドクォーターの話がありましたけど,社会連携はヘッドクォーターだけではないので,幅広くという意味で,奥本委員と福家委員と藤岡委員と3者という形ですが,奥本委員からお願いできますか。
【奥本委員】 ヘッドクォーターの活動について,先週,岡野先生と矢治先生から具体的にお話を伺いまして,そして今後,11月に行われるヘッドクォーターの実際,ヘッドクォーターが始めた社会連携のアクションプランが現在どういう形で進んでいるのかを,具体的に我々の方で評価をつくりまして,そして今後の部分というのを固めていきたいなと思っております。ただ,プレゼンテーションにもありましたように,今のところ順調に進んでいるなという形でございます。
私の方からは以上ですが,藤岡先生や福家先生の方から,もし補足がありましたらお願いいたします。
【藤岡委員】 特にございません。
【福家委員】 特にございません。
【岡野主査】 どうもありがとうございます。この社会連携のアクションプランは,実はヘッドクォーターのできていないときにつくったものであるので,ほかの節に比べると中身が非常に曖昧に書かれています。そういう意味では最も多く改定される部分かなという気がするので,ちょっと御苦労をかけますけど,よろしくお願いいたします。アクションプランの項目は,アクションプランの見直しで原稿は書けますが,進捗とかそういうところを書くのは,正直お願いしたいと。
次はヘリカルですね。坂本委員からお願いします。
【坂本委員】 ヘリカルに関しましては,岡野先生から頂いたファイルの中では斜線が引いてあって,チェックアンドレビューに合わせて行うものかどうかということがちょっと分かりませんでしたが,これに関してもほかの課題と同じように,レーザーもヘリカルも進捗状況のフォローアップを行うということですか。
【岡野主査】 はい。アクションプランに書いてあるのは,原型炉に向けて必要な課題なので,ヘリカルを評価するのではなくて,ヘリカルを評価するというよりは,アクションプランに沿って順調ですかというのを聞くためなので。
【坂本委員】 はい,分かりました。
【岡野主査】 ここも全て順調ならそれでもいいですけど,何か作っていただけるとありがたいですが。
【坂本委員】 もちろんそれは,炉設計のグループと相談して進めたいと思います。
【岡野主査】 では,お願いいたします。
【坂本委員】 よろしくお願いします。
【岡野主査】 最後はレーザー方式ですけど,同じ疑問がおありかもしれませんが,藤岡委員の方から,よろしくお願いします。
【藤岡委員】 レーザーの方は,前回のタスクフォースの中で進捗報告させていただきまして,そのときに多くの先生方から資料を提供いただきました。それをベースに,先生方と協力しながら評価していきたいというふうに思います。
すみません,私もちょっと1個だけ疑問にあったのは,たしか以前頂いた資料ですと,参考のレーザー炉特有というのがなかったような気がしますが,これは私の記憶違いかもしれません。これも今回評価するということでよろしいでしょうか。
【岡野主査】 お時間があればお願いしたいと思いますが,これはアクションプランではないですよね。
【藤岡委員】 そうですね。アクションプランではないというのであって。
【岡野主査】 ですから,そこは必要があれば見直していただくということで構いません。
【藤岡委員】 いい機会なので,是非評価したいと思います。
【岡野主査】 できればありがたいです。
【藤岡委員】 はい,分かりました。ありがとうございます。
【岡野主査】 ありがとうございます。
項目は以上でございますが,これから少し議論いただくその前に,出た質問というか,議論の中身があったので,そちらをちょっと考えますが,まず東島委員からは,これ以外のアウトプットは何か要るかという御質問があったと思いますが,基本的に,次のタスクフォースに間に合わせるものは,今皆さんにお見せしているこの表,これだけだと思っていただいていいと思います。例えばアクションプランをどう見直すべきかや,そのバックデータがどうかというのはなくて,タスクフォースでの報告はこのフォームだけと思っていただければいいと。
それから,アクションプランの本文が古いという御指摘を今澤委員から頂きましたけれども,これについてはどのような対策があり得るかを文科省の方にちょっとお聞きしたいですが,どうでしょう。
【岩渕戦略官】 過去の経緯を見ると,1度改定したこともあるようなので,誤りがあるようであれば,この際改定するということも一つの考え方かなと思いますので,具体的な対応策は岡野主査とも今後御相談させていただければと思います。
【岡野主査】 誤りではないですよね。当時は明らかに正しかったけれども。
【岩渕戦略官】 はい。
【岡野主査】 アクションプラン本文は2020年で,アクションプランも2020年にITER稼働というふうに書かれていましたが,その後ITERが変わったので,アクションプランを差し替えたという形になっています。アクションプランだけの表ですね。それでもいいということであっても,あり得ていいような気がしますが,ちょっと確かに,今ダウンロードすると誤解を招くので,何か一緒に補足をつけるとか,そういったことで対応できれば,間違っていましたと言って替える必要はないような気がします。
【岩渕戦略官】 補足を差し込むようなやり方もあるのかと思います。具体的なやり方は御相談させていただければ。
【岡野主査】 では,また相談させてください。
少し議論していただく時間があると思いますが,改めてここでお願いしたいことがあります。このアクションプランの進捗状況調査というのは調査であって,ここではもちろん進捗度も書きますけれども,うまくやっているかどうかを評価するという場ではなくて,アクションプランを実施するに当たって困っていることはないですかとか,こういうふうにアクションプランが書いてあればもっとやりやすいとか,やりやすかったのになとか,そういう現場の状況を聞くということが一番の目標というか,それがひたすら目標だと思ってください。やはり現場から見ると,タスクフォースがヒアリングに来ると,評価されるというふうに感じてしまうので,そうではないことを御説明いただいた上で,困っていることをしっかり聞いていただくのがここは大事だと思っています。
そうでないと,やはり評価されるならば,いいことだけを言っておくみたいになりかねないですから,それは今回のフォローアップの趣旨に合いませんので,困っていることは聞けるように,評価ではないという。チェックアンドレビューは評価ですけど,その前に,そのチェックアンドレビューに確実に行けるということを確認するためのフォローアップなので,そこを現場の御担当の方にはしっかり説明して,話を聞いていただくようにお願いしたいと。
それ以外に何か御質問,あるいは御意見ありますでしょうか。
伊神さんから手が挙がりました。お願いします。
【伊神委員】 今の岡野先生の言われたことでもう1回,確認させていただきますけれども,ということは,この進捗状況で,こうなっていますと書いた上で,進捗状況の評価という欄がありますけれども,これはどちらかというと,現場にいて実際にそれを進めている人が現在の状況についてどう評価しているかというものをまとめるというような観点でここに載せるというか,我々の仕事はそういう立ち位置でいいでしょうか。
【岡野主査】 現場の認識は聞いていただきたいのですが,それがアクションプランの日程から遅くなっているのであれば,加速が必要になるかもしれませんし,そのときは,どうしてそうなっているかをヒアリングしてほしいと思います。
【伊神委員】 結局この評価をするのは,この評価項目に最終的に書き込む主体者は,今,タスクフォース委員がこう判断しましたということでよろしいですか。
【岡野主査】 はい。
【伊神委員】 その立場で,十分現場の意見を聞きつつ判断して書くということですね。
【岡野主査】 はい。
【伊神委員】 分かりました。ありがとうございます。
【岡野主査】 そのほかよろしいでしょうか。
木戸委員から手が挙がっています。お願いします。
【木戸委員】 木戸ですけど,ちょっとお伺いしたいのは,今回のいわゆる進捗状況の確認の時期というか,いつまでのということですが,超伝導のコイルに関しましては,ほとんどのものが一旦19年度で,一応そこまでを目標にしていて,20年度からまた次のフェーズに入ることになっていますけど,今回のいわゆる進捗状況をまとめるに当たっては,ほとんどその20年度から始まるというところはもう着手した直後ぐらいになっているので,一旦この19年度までのものを,本当に終わったかどうかというところの視点で見ることでよろしいですか。シートもそういう,項目としてはそこまでのものが挙がっています。
【岡野主査】 そこは,20年から始まっているものがあれば,その項目がないということですね。
【木戸委員】 今はそうですね。頂いている中ではみんな19年度までのものであって,この時点では多分それをやるということになっていたので。
【岡野主査】 なるほど。そういうことはありますね。可能なら,20年度の着手しているものは項目を増やしていただいて,着手と書いていただいた方が分かりやすいと思います。
【木戸委員】 分かりました。じゃあそのように,できるだけします。
【岡野主査】 そうですね,項目も,これが網羅しているとは限りません。時間軸がずれていくので,少し違う項目が出て。私は,アクションプランは改定しないと申し上げましたけど,この表は項目が増える可能性はありますね。そこは御検討いただければと思います。ありがとうございます。
【木戸委員】 ありがとうございました。
【岡野主査】 そのほかいかがでしょう。
大分御苦労かけることになってしまうと思いますが,申し訳ありませんが,あと1か月半ちょっとぐらいで,よろしくお願いしたいと思います。よろしいですか。
では,先に議事を進めさせていただきたいと思います。
次に,議事5です。「原型炉研究開発体制の強化のための大学等の連携強化について」に入ります。ここからは非公開になりますので,傍聴者の方々は御退出をお願いいたします。よろしくお願いします。

 

お問合せ先

研究開発局研究開発戦略官(核融合・原子力国際協力担当)付

(研究開発局研究開発戦略官(核融合・原子力国際協力担当)付)