資料1-1-1参考 宇宙基本計画(抄)

(平成25年1月25日 宇宙開発戦略本部決定)

3-2.将来の宇宙開発利用の可能性を追求する3つのプログラム

E.宇宙科学・宇宙探査プログラム

(3)5年間の開発利用計画

 学術としての宇宙科学・宇宙探査は、これまで我が国が世界的に優れた成果を創出し人類の知的資産の創出に寄与していること、ISASを中心として大学を始めとする各研究機関と連携した効率的な科学研究マネジメントの体制を有していること等から、そのメカニズムを活用し、今後も一定規模の資金を確保し、世界最先端の成果を目指す。

 事業実施に当たっては、ISASを中心とする理学・工学双方の学術コミュニティーの英知を集結し、本コミュニティーによるボトムアップの活力をそぐこと無く実施できるように、JAXA内で緊密に連携する。

 また、JAXAの探査部門とISASでテーマが重なる部分があることから、JAXA内での科学的な取組について、これをISASに一元化することを含め整理する。多様な政策目的で実施される宇宙探査については、有人か無人かという選択肢も含め費用対効果や国家戦略として実施する意義等について、外交・安全保障、産業競争力の強化、科学技術水準の向上等の様々な観点から、検討を行い、その結果を踏まえて必要な措置を講じる。

 なお、一定の資金確保に当たっては、科学の発展や衛星開発のスケジュールに柔軟な対応が必要である。特に、近年、宇宙科学・宇宙探査のプロジェクトは大規模化の傾向にあることから、他の政策目的との連携等を図りながら、効率的に推進する。

3-3. 宇宙空間の戦略的な開発・利用を推進するための8つの横断的施策

(6)宇宙開発利用を支える人材育成と宇宙教育の推進

2) 5年間の開発利用計画

a)宇宙開発利用を支える人材の育成及び確保

 我が国の宇宙開発利用を支える人材の育成に関し、学術のための宇宙科学を含む宇宙開発利用全体の研究開発を引き続き先導する人材と、宇宙機器産業の人材に加え、宇宙利用の拡大を支える宇宙利用サービス産業やユーザー産業における人材、さらにはプロジェクトをまとめ上げる総合力を有する人材が求められており、政府、自治体、大学、JAXA、産業界等が連携し、人文・社会科学分野も含めた人材の育成及び確保や宇宙教育の強化を図る。

 また、科学技術に対するリテラシーを向上させる上で、宇宙は青少年期から興味や関心を持ちやすい分野であり、学習意欲の向上にも有効と考えられることから、宇宙教育を重要な手段として科学技術に関する初等中等教育を充実する。

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研究開発局宇宙開発利用課