宇宙開発利用部会 調査・安全小委員会(第35回) 議事録

1.日時

令和元年8月2日(金曜日) 16時00分~17時30分

2.場所

文部科学省 5階3会議室

3.議題

  1. 調査・安全小委員会について(設置目的、委員名簿等)
  2. 安全確保に関する事項の審議・検討のための評価指針・評価基準について
  3. 宇宙ステーション補給機「こうのとり」8号機(HTV8)に係る安全対策について
  4. その他

4.出席者

委員

主査  木村 真一
主査代理  神武 直彦
専門委員  飯田 光明
専門委員  門脇 直人
専門委員  野口 和彦
専門委員  古橋 智久
専門委員  馬嶋 秀行

文部科学省

研究開発局宇宙開発利用課長  藤吉  尚之
研究開発局宇宙開発利用課企画官  原田 大地
研究開発局宇宙開発利用課課長補佐  渡邉 真人
研究開発局宇宙開発利用課課長補佐  岡屋 俊一

(説明者)
国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)
 有人宇宙技術部門
  有人システム安全・ミッション保証室
    室長  白井 達也
    主任  高橋 伸宏
 HTV技術センター
    センター長  植松 洋彦

5.議事録

(1)調査・安全小委員会について(設置目的、委員名簿等)

【事務局(原田企画官)】 定刻になりましたので、ただいまから宇宙開発利用部会の調査・安全小委員会の第35回会合を開催させていただきたいと思います。委員の皆様にはご多忙のところお集まりいただきましてまことにありがとうございます。
 本日は第10期の宇宙開発利用部会におきまして調査・安全小委員会が設置されてから最初の会合となりますので、議事進行につきましては主査にお渡しさせていただくまで事務局のほうで進めさせていただきます。
 議事に先立ちまして、まず本日ご出席いただいております委員の皆様のお名前を五十音順で紹介をさせていただきます。
 まず対面から産業技術総合研究所の飯田委員。
 情報通信研究機構の門脇委員でいらっしゃいます。
 東京理科大学の木村委員でいらっしゃいます。
 慶應義塾大学の神武委員でいらっしゃいます。
 横浜国立大学の野口委員でいらっしゃいます。
 古橋委員が少々遅れておりますが、後ほどご参加されるというふうに伺っております。
 鹿児島大学の馬嶋委員でいらっしゃいます。
 今期から初めての参加となります神武委員に簡単に自己紹介をいただければと思います。

【神武主査代理】 改めまして、慶應義塾大学の神武と申します。よろしくお願いいたします。
 私の経歴はと言いますと、もともとJAXA、旧NASDAにおりましてまさにロケットアビオニクスの開発と打ち上げ、そして検証をやっておりましてH-Ⅱ8号機が海に落ちてしまったときの深海調査を行ったりというような経験を持っております。当時のプロジェクトマネージャーだったのが前回までいらっしゃった渡邉元主査でいらっしゃいまして、そういうご縁を感じております。
 現在システムデザイン・マネジメント研究科という慶應の大学院で教員をしているのですが、宇宙関係者の方のみならず航空自衛隊の空佐ですとかいろんな方が研究をしている大学院でありまして、そういう意味でものごとを客観的に見るとか調査・安全に関するところでの知見を持っておりますので、できるだけ貢献できればと思っております。いろいろ勉強しつつ頑張りますのでよろしくお願いいたします。

【事務局(原田企画官)】 ありがとうございます。ただいまJR東海の古橋委員がご到着されました。

【古橋委員】 済みません。遅くなりまして大変申しわけございません。
 2年間微力ながら務めさせていただきましてまた引き続きということでございますが、私最初にここの委員を仰せつかったときにも申し上げましたけども、我々鉄道の事業の安全を担っている立場のものでございますので何かありますと私どもは大変つらい思いをする立場でございます。そういった意味でもしっかり皆様方のいろんな意見を参考にさせていただきながら勉強させていただきたいと考えております。引き続きよろしくお願いいたします。

【事務局(原田企画官)】 ありがとうございます。なお、本日ご都合により欠席されていますが、中西委員及び松尾委員が本小委員会の構成員としてご所属いただいておりますのであわせてご紹介を申し上げます。
 続きまして、事務連絡として2点申し上げます。
 1点目は本日の会議の成立についてでございます。宇宙開発利用部会運営規則第2条第10項におきまして小委員会はその小委員会に属する委員等の過半数が出席しなければ会議を開くことができないと定められております。本小委員会は現在9名の先生方に構成員としてご所属いただいておりますが、本日7名の委員の先生にご出席いただいておりますので、定足数を満たしております。よって本日の会議が成立していることをご報告させていただきます。
 2点目は本日の資料でございます。
 本日の資料はお手元の議事次第の4ポツのとおりでございます。資料の過不足等がございましたら適宜、事務局までお申しつけいただければと思います。
 事務連絡は以上となります。
 続きまして、本日は第10期の最初の調査・安全小委員会となりますので当課宇宙開発利用課長の藤吉から一言ご挨拶をさせていただきます。

【事務局(藤吉課長)】 皆様こんにちは。藤吉でございます。今回新しい期に調査・安全小委員会の委員に就任いただきましてまことにありがとうございます。また、今日は暑い中お集まりいただきまして感謝申し上げます。
 先ほど神武先生からもお話がありましたがロケット、衛星を安全に打ち上げるということは非常に大事なことでございまして、古橋先生からもお話がありましたが、幸い現時点で国産基幹ロケット45機連続の打ち上げ成功を成し遂げており我々自身も打ち上げ失敗ということを経験しておりませんし、国民の皆様方も打ち上げを見てあんまり失敗するという映像を見ていないと思います。そういう中で安全性、確実性を確保・維持していくということは皆様も含めてほんとうに周辺というかそれを支える方々の力あってこそだと思っておりまして、そういったことを審議するこの委員会は非常に大事だと思っています。
 特に最近民間のベンチャーですとかさまざまな方々が、非宇宙の方々も含めまして参入してきており先日も北海道でホリエモンさんのロケットの打ち上げがありました。残念ながら目標までに達しなかったということでございますけれども、そういった民間のロケット打ち上げもどんどん増えていく中でやはりロケットを安全に打ち上げていくということは大事なことだと常々思っています。
 文科省及びJAXAとしましてはそういった民間の宇宙産業への参入をさらに活性化すべく去年からJ-SPARCという事業を開始しており民間と一緒になって宇宙分野を盛り上げていこうということで競争的な事業をやっております。そういった中でもやはりこれまでの知見、経験を生かしてより安全に、確実に打ち上げいくということを民間にも技術移転に限らず支えていくことが大事だと思っています。
 そういったもろもろのことを考えますとこの調査・安全小委員会というのは目立つということはあんまり本来好ましくないかもしれませんけれども実際こういったところで安全を議論していて、陰ひなたでロケット打ち上げの安全を確保していく場だと思いますので非常に重要な委員会だと思っております。
 いろいろこれからご審議いただくことがあるかと思いますがどうぞよろしくお願いいたします。

【事務局(原田企画官)】 それでは、議事に入らせていただきます。
 一つ目の議題は調査・安全小委員会の設置についてでございます。お手元の資料の35-1-1をごらんいただければと思います。
 第10期の調査・安全小委員会は4月18日に開催されました第47回宇宙開発利用部会におきましてその設置が決定されております。調査検討事項でございますけれども、二つ目のポツの2ポツ調査検討事項にございます(1)重大な事故・不具合等の原因、技術課題及びその対応策の調査、また(2)でございますけれども安全対策の評価というふうにされております。
 このうち(2)の安全に関する事項の調査検討については裏面となりますが3ポツのとおり宇宙開発利用部会が定めます評価のための基本指針に沿って進めていただければと考えておりますので、よろしくお願いしたいというふうに思います。
 次に、資料35-1-2をごらんいただければと思います。
 こちらが本小委員会の構成員の名簿となっております。本小委員会の主査につきましては宇宙開発利用部会運営規則第2条第5項に従いまして宇宙開発利用部会の部会長である白石委員から木村委員をご指名いただいております。木村委員には既にご快諾をいただいております。
 また、同規則第2条第9号に従いまして木村主査から主査代理として神武委員をご指名いただいておりまして、こちらにつきましても既にご本人のほうからご快諾をいただいておりますのでご報告を申し上げます。
 ここまででご意見・ご質問等がございましたらよろしくお願いします。特によろしいでしょうか。
 そうしましたら、以降の議事進行につきまして主査の木村委員にお渡しさせていただきたいと思いますので以後の進行をよろしくお願いいたします。

(2)安全確保に関する事項の審議・検討のための評価指針・評価基準について

【木村主査】 はい、ありがとうございます。主査のご指名をいただきました木村でございます。改めまして、よろしくお願いいたします。
 先ほどのお話でもありましたけれども、安全を確保していくために、いろんな分野の専門の方々に集まって、英知をここで結集して臨んでいくということは非常に重要なことだと思っております。甚だ心もとない主査で、今から心配ですけれども、皆様のご協力をいただきまして、務めさせていただきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。
 それでは、さっそく2番目の議題のほうに入りたいと思います。
 議題は「安全確保に関する事項の審議・検討のための評価指針・評価基準について」です。これは昨年11月の宇宙活動法施行に伴いまして、調査・安全小委員会での安全に関する調査検討のための「宇宙開発利用部会が定める評価のための基本指針」が一部変更となりました。役割が若干変わったというか、前回の委員会でも議論になったかと思います。こちらにつきまして事務局のほうから説明をお願いいたします。

【事務局(原田企画官)】 はい、ありがとうございます。資料35-2をごらんください。表題の「宇宙ステーション補給機『こうのとり』(HTV)等物資補給機の運用に係る安全対策の評価のための基本指針」でございます。今、木村主査からご説明いただきましたとおり、昨年宇宙活動法の施行がございまして基本的に人工衛星等の打ち上げに関しましての安全管理につきましては内閣府のほうで法律に基づきまして確認が行われているところでございます。
 この人工衛星等の中には宇宙ステーション補給機のこうのとりも概念上は含まれることとなっておりますが、他方で内閣府が人工衛星の安全管理に含まれない部分がございまして、この部分に関しては引き続き本小委員会に置きまして安全の確認・評価などを行いたいというふうに考えております。従いまして先般宇宙開発利用部会におきまして指針の改定をさせていただきました。
 簡単ですけど中身をご紹介させていただきます。まず表題でございますが「HTV等」という形で「等」をつけさせていただいております。こちらの「等」の趣旨としましては現在開発中の次世代の物資補給機であるHTV-Xがございますので、こちらも概念上含めさせるという趣旨で「等」をつけさせていただいております。
 おめくりいただいて幾つか下線部がございますけれども、内閣府で宇宙ステーション補給機こうのとりの打ち上げであるとか再突入の安全管理を確認することになっておりますけれども、こうのとりの安全管理につきまして宇宙ステーション係留中につきましては内閣府の安全管理の対象外というふうになっておりますので、こちらにつきましては本小委員会におきまして安全確保を図るということとさせていただくこととなっております。
 したがいまして、宇宙ステーションへの係留に係る安全確保ということでそういった趣旨の改訂を前回の宇宙開発利用部会におきまして改定をさせていただいております。以後のページにおきましても「等」であるとか係留中といった趣旨はそういった趣旨での改訂をさせていただいます。
 また、追加でございますけれども、打ち上げのロケットにかかわる情報につきましては文科省、JAXAにおきましては打ち上げにかかわる安全管理につきましては内閣府の制度に移行しているわけではございますけれども、もともと開発責任がございますのでこちらにつきましては引き続き最初の資料35-1-1でもございますとおり重大な事故等がある場合におきましてはその調査を文部科学省におきまして引き続き行うこととしております。それに関連しまして打ち上げロケットの情報に関してはこれまでの小委員会での調査結果に基づきまして各委員の先生方には事前に情報共有させていただきたいと考えております。このため、9月に打ち上げ予定のH-ⅡB8号機の情報も送付をさせていただいているところでございます。
 私からは以上でございます。

【木村主査】 はい、ありがとうございます。先日情報を展開いただいていて、昨年度も議論になったと思いますけれども、何かことが起こってからフォローアップするのではなく、あらかじめ情報を共有しましょうということで、この委員会の中で議論されたと思います。
 今のご説明についてご質問等ありましたらお願いいたします。

【野口委員】 資料35-2-2でちょっと気になることが書いてあって、それは基本的な考え方3のところで、(2)のイで「リスクの最小化設計」と書いてあるところです。おそらく今まであまり疑問をもたれなかったのかもしれませんが、「リスクの最小化」とは何のことを言っているか実際よくわかりません。細かいことを言うとリスクの意味は影響と起こりやすさみたいに二つあって、「発生確率」の最小化とは何のことを言っているのだろうか、さらに言うと最小化という概念自体の捉え方も明確にする必要があります。別に無限大の努力をしろと言っているわけではなくて「リスクマネジメント」とは、リスク対策は別のリスクを生み出すという概念があって、あるリスクを解消すると別のリスクが大きくなる可能性があります。何となく個別の視点で個々のリスクに手を打って小さくして行けば全体のリスクが小さくなるようなイメージがあるように思いますが、システム論から言うとおそらくそうではないと思います。昔の安全の基本的な考え方はこのような考え方でいけたのかもしれませんが、本格的に設計が高度化したり、システムが高度化したときにほんとうにこのままの考え方で通すのですかというのがシステム論的には心配ですね。

【木村主査】 なるほど。いかがでしょうか。

【事務局(原田企画官)】 ご指摘ありがとうございます。現状おそらくまさに野口委員がおっしゃるとおりでございまして、何らかの局所的なリスクを最小化したからといって全体の最適化にはつながらないという趣旨であると思います。また、個別の最適化が全体の最適化にはつながらないというご指摘でもございます。まさにそういった意味では総合的にこの小委員会におきまして、考えられる技術的知見におきまして想定される趣旨でのリスクを最小化する、そこはもちろん総合的にという形でここの場でご検討いただければというふうに考えているところでございます。

【野口委員】 細かく一言一句をチェックする気はないのですけど、こういう基本方針というのは大きな方向性を示せばいいというものの、その具体的なイメージが持てないと、皆さん反対はしないけれど具体的にやろうとするとどういうことかよくわからないというままになってしまいます。「可能な限り」とか「できるだけ」とかいう概念は何をもって「可能な限り」とするかとか、実はマネジメントの判断からするとよくわからないことが羅列された状況の昔の文章が結構残っています。いわゆる基本方針というものは安全で言うと「憲法」みたいなもので、これに沿っているかどうかということが最終的に判断できなければいけないわけで何となく玉虫色みたいな書き方というのは、良くないと思います。今すぐこれを変えろとは言わないけども少し技術的にもマネジメント的にもきちんと見直すべきときにきているのではないかということは再度言っておきます。

【事務局(原田企画官)】 正直なかなか難しい問題で、具体的に我々が評価するときにどこまでのところをどう評価していったら我々が任務を果たしていることになるのかということに結構関係してくると思うので、その辺の議論は多分あり得ると思います。今の時点でこの文言を変えていくという形ではなかなか対応は難しいかなと思うのですが、この委員会の中でこの辺のところに問題がある、特にシステム高度化していったときにはますます気にしないといけない問題であるというところは認識して議論を進めながら考えていくということでいかがですか。

【木村主査】 非常に重要なポイントだと思います。ありがとうございます。ほかはいかがでしょうか。馬嶋委員、お願いいたします。

【馬嶋委員】 12番の安全確保体制というところで書いてあることが「安全確保に関わる活動については、開発及び運用の担当部門から独立した部門においても行うこと」。「も」だと並列になっているのですが、むしろこちらのほうが統括を独立的にやるということがすごく大事なところだと思います。これが実施可能かということと、それから次には「開発及び運用の責任者まで報告される体制を確立すること」とあって、その後に「安全教育・訓練」ですけれども、体制を確立するのと報告の義務というのは随分違うことではないかなと思うので、もう少し文言をつけ加えていただいたほうが、例えばアクシデントとインシデントというのがこの部会でも何度か議論されたことがあると思いますので、また細かいことでも一番エラーが起こるとすると人的ミスと思うので、体制を確立することだけでいいのかどうか、ちょっと心配だなと思います。

【木村主査】 ありがとうございます。この点はいかがでしょうか。

【事務局(原田企画官)】 最初の「も」は確かにおっしゃるとおりで、本来的には独立した機関が責任をもって行うことというのが本来の姿だと思います。この2番目の「体制を確立すること」。ここについては逆に言うとどういうふうに考えられているのでしょうか。

【馬嶋委員】 要するに、どういう体制を構築するかで随分違ったものになってしまうということがあり得るので、僕らは何度も言っているのですけれども、病院というのはミスが起こるところで、確実にアクシデントに至らないインシデントも全部報告することになっていて、むしろ報告が出てこないところにはクレームをつけるのですね。何も上がってこないのはおかしいのではないかということで。そういうことで安全を担保しているので、そういうものがこれからは見えてこないということです。
 今までもいろいろお話を聞いていてずっと成功しているのでとってもすばらしいと思っているのですが、何時何が起こるかわからないので、やっぱりそういった点をもう少し具体的にしたらよいと思います。ほかのところでもいいのですが、我々は毎日病院の業務をやっていてとても多くのいろんな事象が起こっているで、もう一度言いますと、気になることは報告を上げることがすばらしいことになっているので、そういうことがこの文章からはちょっと見えないと感じました。

【木村主査】 もっと踏み込んで報告が上がって議論していくような体制を整えていくべきであろうということですね。どうぞ野口委員。

【野口委員】 これも言葉上の問題で、最初の保安において「も」というのは、この精神はおそらく安全に関することは自分できちっとやれということが原則になっていて、自分たちでやるだけではなくて独立機関でもやれという意味での「も」だというふうに認識しています。
 次の体制の問題というのは二つ考えないといけないところがあって、今色々なマネジメントシステムで認証が行われていますがこれはマネジメントシステムの認証しかできないのです。マネジメント自体の認証はできないので、「仕組み」ができているという認証の元、実際の内容はこの仕組みの中でやっていくというのがマネジメントシステムの認証です。そういう意味ではおそらく「体制」というふうな書き方をしているのだと思います。ただ、体制としてもさっきおっしゃったように「報告される体制」で止まっていて、本当は「報告され、迅速に改善される体制」でなくてはいけないのですけど、報告すればそれで良いというところで止まっているのは確かにちょっと考えないといけないと思います。

【木村主査】 わかりました。私も多分ここで見ていくべきなのは仕組みであって、事象の奥まで入っていくというのは、なかなか難しいので仕組みがちゃんとしているということを、我々がウォッチしていくというのが任務だろうと思います。そのときに報告までのところで止まるのではなくて、どのように改善していくかというところまで含めて、ウォッチしていかないといけないという理解でよろしいですか。少しその辺も加味して今おっしゃっていただいたような感じで文言を追加してもよいかもしれないですね。

【事務局(原田企画官)】 ありがとうございます。本日いただいた若干の表現の不足等のご指摘につきましてはまさにHTV等の安全に関してJAXAにおいて現在行っておりますので、いただいたご指摘も踏まえながらしっかり責任者まで報告される体制を確保し、それが改善につながるような形のご指摘を踏まえましてしっかり運用上対応させていただきたいと思います。具体的な表現につきましてはまた宇宙開発利用部会のほうでも検討させていただければというふうに考えております。

【古橋委員】 関連するところですが、その下に教育訓練に関することが書かれていますが、その周知徹底を図ることの先にはそのことをしっかり組織として確認するということ、それも非常に大事なことなのではないかというふうに思いますので合わせてご検討いただければと思います。

【木村主査】 いただきましたご意見をご検討いただくということで進めたいと思います。ほかはよろしいでしょうか。どうもありがとうございました。貴重なご意見いただきましてよい議論だったと思います。

(3)宇宙ステーション補給機「こうのとり」8号機(HTV8)に係る安全対策について

【木村主査】 それでは次の議題に移らせていただきます。3番目ですが、「宇宙ステーション補給機『こうのとり』8号機に係る安全対策について」です。まず、審議の際に基本情報として宇宙ステーション補給機の全般的な概要とそれから8号機固有の事項をJAXAからご説明をお願いします。

【JAXA(植松)】 それでは、資料35-3-1に基づきまして宇宙ステーション補給機「こうのとり」8号機の概要をHTV技術センターの植松のほうからご説明させていただきます。
 1枚めくっていただきますと目次がございまして3部構図になっております。第1部がHTVのハードウエアの概要をご説明いたします。第2部としては運用の概要をご説明した上で第3部では7号機から8号機への変更点についてサマライズしております。
 ページをめくっていただいて4ページをごらんください。4ページにありますように、7号機からの変更がある場合には右上のところに「7号機から変更あり」ということで赤字で示してございます。今回HTVシステムの目的自体は7号機から変更ございませんが一番下の行にあります今回再突入先の目標地として南太平洋に廃棄する予定にしております。7号機につきましては小型回収カプセルの回収という目的がございましたので日本近海に再突入しておりましたが、6号機までと同様、8号機については南太平洋に廃棄する予定でございます。
 5ページをごらんください。ハードウエアの構成ですが、これについても7号機から大きな変更はございません。ただ、7号機までは地球センサを使って飛行しましたが、それを恒星センサに変更するといったような変更がございます。主な変更点については参照資料2でご説明いたします。
 ページをめくっていただいて6ページです。HTV8号機、こうのとり8号機で運びます物資の例を示してございます。左上に細胞培養装置追加実験エリアCBEF-Lということで現在きぼう実験棟で稼働しておりますCBEFを大型化したものがCBEF-Lでございまして、これを8号機で打ち上げる予定にしております。
 その右側、SOLISSと呼ばれております。これはSONYとの共同ミッションになりますけれども、軌道上で光通信装置の実施を行うという実験装置を運搬する予定です。また、その右隣に窒素酸素タンク、NORSと呼んでおりますけれども、NASA側の物品になります窒素タンクと酸素タンクを今回初めて運ぶことになりました。
 そして一番右側がWSS Tankと言いますけれども、これもNASA側が開発いたしました水タンクを8号機で輸送いたします。その下にございます曝露品、船外向け補給品ですけれども、これにつきましては6号機、7号機と同様新型のリチウムイオンバッテリーを6式運搬する予定にしております。
 ページをめくっていただいて7ページ以降運用の概要を示してございます。
 8ページですけれども、これにつきましては7号機から変更がございますが左側から種子島宇宙センターからH2Bロケットによって打ち上げられた後約4日間をかけて宇宙ステーションに到達いたします。物資を補給・運搬した後約1カ月後にこうのとり8号機はISSから離脱いたしまして南太平洋に再突入いたします。7号機ではここで小型回収カプセルを搭載しておりましたので回収カプセルそのものは熔融せずに回収という段取りでしたけれども、今回8号機については小型回収カプセルの搭載はございませんので6号機までと同様のコンフィグレーションとなります。
 9ページをごらんください。今回、安全評価の対象ですけれども、先ほど資料35-2でもご説明しましたように係留に係る安全対策の評価をしていただくことになっております。係留フェーズですけれども、10ページ以降の各フェーズのご説明の中で係留フェーズを整理していきたいと思います。
 10ページがまず打ち上げフェーズですけれども、先ほどご説明しましたようにH2Bロケット8号機で種子島宇宙センターから打ち上げられ、高度200キロ、300キロの楕円軌道に投入されます。約15分後にロケットから分離され単独飛行を開始いたします。
 11ページがその単独飛行の様子を示しております。この座標は宇宙ステーションを原点としてこうのとり8号機が紙面の右から左に向かって接近し、また離脱していく様子を示してございます。これがランデブー近傍運用フェーズとなります。これにつきましては7号機からの変更はございません。
 次のページいっていただきまして12ページ。これは近傍運用フェーズの「キャプチャーフェーズ」ですけれども、7号機からの変更はございません。7号機までと同様、宇宙飛行士が操作するロボットアームを使用してこうのとり8号機を把持する予定にしております。
 13ページ、ここからが「係留フェーズ」と呼ばれるフェーズになりますが、近傍運用フェーズの「キャプチャーフェーズ」においてロボットアームで把持した後、ロボットアームを操作いたしましてNode2と呼ばれる宇宙ステーションのポートにこうのとり8号機は結合される予定になっております。その結合の瞬間から「係留フェーズ」が始まります。
 次のページ14ページにいっていただきましてこれが「係留フェーズ」での作業になりますが、宇宙飛行士が手動で荷物を運搬して宇宙ステーションの中へ運びこんでいきます。この手順、運用そのものについては7号機から変更はございませんが、運搬する物資につきましては7号機からの変更がございます。
 15ページにいっていただきまして「係留フェーズ」のうち、今度は曝露パレット運用と呼ばれており、先ほどご説明した新型リチウムイオンバッテリーを搭載した曝露パレットをロボットアームで引き出して宇宙飛行士が船外活動により新しいバッテリーを宇宙ステーションに搭載していきます。
 今回変更点が1点ございまして、通常であれば7号機で輸送した曝露パレットは7号機に再搭載されて廃棄される予定でしたが、7号機の運用中に起きましたロシア宇宙船の事故の影響もありまして7号機で輸送した曝露パレットは現在宇宙ステーションに残置されております。8号機では残置されている7号機で輸送した曝露パレットを搭載して再突入、廃棄する予定にしてございます。
 次のページにいっていただいて16ページ。これが「離脱フェーズ」になります。荷物を全て運び出して廃棄物を再登載した後、ロボットアームを使いまして宇宙ステーションから分離そしてリリースすることによってこうのとり8号機は宇宙ステーションから離れていきます。これが16ページの離脱フェーズになります。
 そして17ページです。ページ番号が切れておりますけれども、次のページで再突入フェーズを示してございます。宇宙ステーションから離脱した後、軌道離脱、待機軌道という軌道に入りましてその後再突入マヌーバを3回に分けて実施いたします。DOM1、DOM2、DOM3と3回目のDOM3マヌーバにて再突入を実施いたします。ここについても7号機からの変更はございません。
 18ページですが、「再突入フェーズ」の参考としてお示ししておりますけれども、これが再突入監視システムの監視画面になります。こうのとり8号機が落下する落下予測点をこの画面上にリアルタイムで示していきます。地上の管制員がこのリアルタイムで示されている落下予測点が予定された予想域に着水することを確認いたします。
 次のページ、19ページ以降、3章で変更点を示してございます。
 20ページに変更点をサマライズしておりますけれども、この各変更点に関しての安全評価を次の資料にて変更の内容も含めてご説明いたしますので、このページでのご説明は割愛させていただきます。
 概要説明は以上になります。

【木村主査】 はい、ありがとうございます。ここまでのご説明でご意見・ご質問等がもしありましたら。いかがでしょうか。先ほどの説明で調査・安全小委員会での役割が変わったというところがございましたが、係留に係る安全対策はここでも対象である、先ほどの運用フェーズの中で言うと係留フェーズ、14ページ、15ページのところが対象となっていて、そこに係るシステム運用等に関して安全を確認するということになっています。よろしいでしょうか。野口委員どうぞ。

【野口委員】 1点だけ質問ですが、運ぶ水タンクの中に水は入っているのでしょうか。

【JAXA(植松)】 これには水を充填した状態で運びます。

【野口委員】 わかりました。

【木村主査】 よろしいでしょうか。そうしましたら具体的な審議のほうに入りたいと思います。先ほど事務局から説明がありました評価のための基本指針ですが、先ほどご意見ありましたけれども、HTB8号機の係留フェーズでの安全性の確認ということでいきたいと思います。JAXAからの資料の説明をお願いいたします。

【JAXA(白井)】 それでは、資料は35-3-2になりますが、HTV8、こうのとり8号機の係留フェーズに係る安全検証結果ということで説明させていただきます。
 JAXAの有人システム安全・ミッション保証室の白井と申します。よろしくお願いします。
 表紙をめくっていただきまして目次に資料の構成が書いてございますが、主に3、4、5項が結果ということでまとめてございます。下の破線の四角に書いてございますが、評価のやり方としましては前号機からのやり方と同じで、まず3項には前号機からの変更に対して安全評価等を行いましてハザードの識別とか制御、検証方法が妥当であるかということを評価してございます。それに基づきましてハザードレポートをJAXAのほうでつくってございますが、それを評価して安全であることを確認してございます。それが4、5項になります。
5項ではそれらの結果をもとにしまして調査・安全小委員会で設定されております基本指針に基づきましてそれに対する適合性ということで確認をしてございます。これらにつきまして報告をさせていただきます。
 2ページにいきまして、安全審査の経緯を書いてございまして、最初のところがJAXA内の安全審査の履歴でございます。矢印が三つございますが、最初に有人安全審査、これは部門の中で行う有人安全審査会ですが、それを行いまして、結果が中央にあるNASAに行きましてNASAの安全審査パネルを受けてございます。それから最後の矢印でJAXA全体の安全審査委員会を7月9日に受けて完了してございます。
 その結果に基づきまして最終的に基本指針に対する適合性を評価いたしまして、結果を小委員会に報告させていただきます。
3ページ目につきまして、これまでの経緯とプロセスを書いてございます。3ページの1のところですが、1号機から7号機までの審議の経緯で3号機までは旧宇宙開発委員会で評価していただきました。4号機から調査・安全小委員会でご審議いただいているということです。
 ステップとしましては(1)から(4)がございますが、(1)でHTVによって起こりうるハザードについてFTA等を使いまして抽出しましてそれらに対する原因と制御方法それから制御の検証を行うということで評価してございます。これらをJAXA及びNASAの審査を通して確認するという方法をとっております。
 (2)はそれらを整理したものをハザードレポートという形態でまとめるのですが、それに対して調査・安全小委員会の基本指針に合致しているということを確認してございます。
 (3)でこれをまずHTVの初号機で行いまして、最初の初号機では網羅的に設計及びその検証結果を確認してございます。
 (4)で2号機以降につきましては基本的には設計は同じになりますのでその号機ごとに変わるところに着目しましてそれぞれで確認、安全評価をしているということで、2号機以降もそういうやり方で確認をしてきてございます。
 下の8号機につきましても同様に前7号機からの変更事項等についてハザードレポートを識別して確認してございます。
 (2)、(3)、(4)は今申し上げたとおりの方法で最終的に基本指針に対する適合性を確認してございます。
 4ページ目に行きまして、先ほど最後に説明がありましたが、7号機から今回の8号機のコンフィグレーション、仕様変更点ということで整理してございます。各キャリアもしくはモジュールにおきましてこういった四角で囲ったところが幾つかの変更点になってございます。全体で13個ございまして、それぞれに対して行った評価を5ページ以降にまとめてございます。 5ページ目から表の形式でまとめてございますが、表の見方としましては左側に変更点それから中央に主な内容、右側のほうは調査・安全小委員会の基本指針に対する該当する項目を挙げておりまして、それに合致しているということで挙げております。5ページ目の最初の質量特性でございますが、これは8号機になりまして先ほどもあったように搭載品が変わったということとそれから幾つか装備品等も変わりましたので当然質量が変わっているということでございますが、いずれにしてもロケットのインターフェイスの規定内であり、また誘導制御系上として問題ないということも確認してございます。
 次の6ページにいきまして、二つ目の変更点です。これは与圧部のヒータの削減を行っておりましてこれは熱解析とか今までの実績等を踏まえてヒータが過剰というかこれほど必要ないということもありまして幾つかヒータを削除しているという状況です。安全上の問題はないというふうに判断してございます。
 三つ目はラック/キャビン間の遮蔽幕の削除ということで挙げておりまして、これは与圧の中にあるラックですが、ラックをとめるスタンドオフという根元のところがございますが、そことラックの間に空間がありましたがそこを遮蔽幕で覆っておりましたが、それを今回削除したということです。それによりまして狭い空間ができますのでクルーはそこに入ったときに低酸素と言いますか、空気循環がうまくいかなくて低酸素になるということをハザードとして識別しております。それに対してはクルーには携帯の扇風機を用意してそこに入るといった手段をとっております。ということで、報告は通常のほかのISSの中でもやられている作業でして、特に問題ないというふうに判断しております。それからその部分に関しましてシャープエッジ、鋭利な端部とか挟み込みといったハザードがないということも確認してございます。
 7ページ目にいきまして、四つ目の変更としましてはHTVの補給ラックです。与圧の補給ラックでハンドレールというのがラックにはついてございますが、それの位置をクルーの運用性を改善するということで変更しております。これは特に大きな問題にはなっていないという評価でございます。
 五つ目が補給ラックのTYPE6の新規開発ということですが、これは補給ラックを少し変えまして物資をより多く運べるというラックを新たにつくっております。この新しいラックに対しましてハザードの識別等を行いました。火災、船内の汚染、構造それからシャープエッジ、挟み込みといった全てにわたってのハザード解析を行いまして問題ないということを確認してございます。
 8ページ目にいきまして、これはちょっと大きな変更になりますが、先ほどもちょっとありましたが姿勢センサの変更ということで、今まで地球センサを使っていたのですが、製造が終了したということもありまして恒星センサに変更したという状況です。8ページの表ですが、以下9ページ以降に少し細かく書いてございますので、そちらを説明させていただきます。
 9ページ目にいきましてこの恒星センサに変えたことによって幾つか確認事項がございました。恒星センサ自体は機体姿勢情報を示す非常に重要なセンサでありまして、誘導制御をこれに基づいて行いますのでソフト面も変更になってございます。それからセンサを取り付ける位置が前は地球センサでしたが、これが恒星センサになりましたので構造的な変更をしてございます。9ページ目に上下の図がございますが、上の図が下の図に変更になって、恒星センサの位置が若干変わっているという図を示してございます。
 10ページ目に具体的な確認事項を書いてございまして、この恒星センサは航法誘導制御にかかわる非常に重要な機器でございまして、ハザードという意味ではISSに衝突してしまうということがございますので、この制御に対して非常に重要な機器でございます。恒星センサの性能についてはHTVの姿勢を適切に保持できるかということの確認、それから恒星センサの健全性を確認するために自己診断を行っておりますが、それによって故障をちゃんと検知できるかという機能、それから冗長構成のため、誘導制御機器が主系の恒星センサの誤出力を検知した場合、従系の恒星センサの出力を使用することを確認してございます。試験の結果は問題ないということを判断してございます。それからこのセンサ自体の単体といたしまして、外側についてございますのでそこを船外活動のクルーが通るときにクルーが接触するということも考えられますので、それに関しては接触温度が許容範囲内に入っているということを確認してございます。
 それから、電磁環境試験も行って恒星センサ自体が健全であるということを確認してございます。
 11ページ目に行きまして、恒星センサの具体的な図面が書いてございますが、HTVの図の中で、構造的にセンサを取りつけるので主構造と二次構造を変更しておりますが、構造解析上も問題ないということを確認してございます。ただ、バッフルがついてございますが、バッフルの中に少しシャープエッジ、鋭利な端部がございます。それから、このバッフルに関しまして、クルーが触ってしまう、あるいはキックしてしまった場合には、荷重の耐性がないということがございまして、ここは、接触禁止領域、ノータッチエリアとしておりまして、これを運用上設定いたしまして、クルーが触らないようにしているという次第です。これも新しいことではなくて、こういった方法は、ISSの中でも一般的にとられている方法ですので、特に問題はないというふうに判断しております。
 12ページに行きまして、7つ目の変更点です。これは、GPSの慣性航法システムの設計変更が一部ございまして、ソフトウェアが更新されたということがございましたので、それに基づいて評価をしております。試験等を行いまして、問題ないということを確認してございます。
 それから、8番目が非与圧キャリア部の分離機構の国産化ということですが、13ページ以降に補足説明がございますので、13ページをご覧いただければと思います。
 13ページに図がございますが、このFRGFと呼ばれるものをISSのロボットアームがつかみまして、外すという機構になってございます。このロボットアームの把持がうまくいかなかったり、途中で止まってしまったりした場合は、HTVをそのままにしておけないということがございまして、このFRGFを離してHTVを分離するという、万が一のための機構になってございます。ここの黄色部分に、FRGFとFRGF分離機構というのがございますが、この分離機構につきまして国産化をしたという次第です。ここの分離機構をいざとなれば分離することで、HTVは無事ということになります。これに関しまして、関連するハザードというのを識別しておりまして、図のちょっと上のところですが、これ自体の構造破壊と、誤って放出してしまうというハザードを識別してございまして、いずれも、そういうようなことがないということを確認してございます。
 14ページに行きまして、9番目になりますが、艤装品の変更というものがございます。これは、ちょっと細かな話ですが、調達の関係であるとか、前号機からのミッション変更等もございまして、一部、艤装品を変更しています。温度センサを削除したり、航法灯の色を変えたり、配線を変えているということでございまして、これ自体は、そんなに大きな問題にはならないということで確認しています。
 その下、10番になりますが、曝露パレットのカメラの変更ということになっています。この曝露パレットというのは、非与圧キャリアに挿入して、曝露パレットをISSに持って行くのですが、最後にそれをまた戻すときに、ちゃんと戻せるかどうかということを、カメラを使って確認してございますが、そのカメラを国産化ということで新規開発品になってございます。機能は変わってないということで問題はないのですが、これに関しては、レンズを使っていますので、船外活動をしたときのクルーがツールを使ったときに衝撃荷重に耐えられないということがございまして、ここも、先ほどもご説明申し上げた接触禁止領域、ノータッチエリアというものを運用上設定して制御をしております。これも一般的な方法で、こういった方法は問題ないというふうに考えています。
 11番になりますが、これは、HTV用の曝露パレットをHTV8で廃棄するということ変更になってございまして、15ページに詳しく書いてございますが、曝露パレットはHTVのその号機で持って行って、軌道上でバッテリー等を積んで、ISSのバッテリーを新旧交換して、またHTVで持ち帰って廃棄というのが通常ですが、前回のときに、ISSのソユーズの緊急帰還というのがございまして、HTVの7号機で持って行った曝露パレットをISSに置いていかざるを得ないという状況になりまして、現在も7号機用の曝露パレットは軌道上にあります。それを、今回8号機で持って行ったパレットと交換いたしまして、その7号機のものを8号機で持ち帰って廃棄するという運用になってございます。ということで、パレットが一部、7号機と8号機ではものが違うことになりますので、その辺は、7号機用のパレットの製造誤差とか、8号機としてちゃんとフィットするかいう確認をしてございまして、そこは問題なく、製造誤差等を加味して、ちゃんと入るということを確認してございます。
 16ページに、参考にはなりますが、今後については、同じように8号機で軌道上の7号機のパレットを持ち帰りまして、軌道上に残った8号機のパレットを、今度は9号機で持ち帰るということで、9号機で打ち上げたパレットは、最終的に軌道上から廃棄するというシナリオを考えております。
 この9号機の話につきましては、次の9号機の安全調査・安全評価のところでまたご報告させていただきたいと思います。
 残りの12番、13番ですが、これは、非常にマイナーな変更というか、部品の製造終了というのがございまして、圧力センサの設計変更、それから推薬遮断弁のスイッチの接点の材料変更等がございまして、いずれも、機能は維持されて安全上問題もないということを確保してございます。
次のページに行きまして、18~29ページまでが、JAXA側で行ったハザードレポートの集約になってございまして、今申し上げた変更点も含めて、ハザードが識別されて、正位の検証ができているということを確認してございます。
 説明は割愛させていただきますが、今度は、その結果に基づきまして、調査・安全小委員会で設定していただいた基本指針に関する適合性評価の結果をまとめたものが、30ページからあります。基本的には、先ほど申し上げた変更内容に対して安全評価をしてございまして、特に問題ないということを評価しております。
 30ページの表でございますが、左側のほうに基本指針の項目と、真ん中に適合性の評価、右側に関連するJAXA側のハザードレポートの番号が書いてございます。詳細につきましては、別途、横長の表がついてございまして、そちらに同じように、かなり詳細に書いてございます。
 時間もありませんので、この表を使ってポイントをご説明いたしますが、まず30ページの1項目の目的、適用範囲、それから、3項の基本的な考え方につきましては、前号機からのものと変更等はございません。
 31ページに行きまして、表の4項からが宇宙環境対策ということで、これは、宇宙環境に対して耐えられる設計、あるいはISSの環境条件に対して害を与えないということを示してございます。例えば、4項の(1)のア、イ、ウ、これは、スペースデブリの対策、宇宙放射線、高真空、微小重力に対する耐性ということで、これらに対しては、耐性がとれているということを確認してございます。ウの高真空、微小重力につきましては、先ほどの補給ラックの新しいTYPE6のラックとか、恒星センサ、FRGFの分離機構、カメラといったところについて、問題ないということを確認しております。
 32ページに行きまして、同じく宇宙環境対策に関しましては、さらに(2)の誘導環境からの保護で、アは打ち上げ環境、イはISS内の環境に対して雰囲気空気を保つ必要がある、汚染をしてはいけないといった観点ですが、これに関しては、先ほどの変更点にございました、ラックのスタンドオフのところの狭い空間を仕切っていた遮蔽板を取り除いたということで、それに対しても、低酸素に対するハザード制御ができているということはご説明した通りです。
 33ページのところは、さらに続きまして、宇宙環境からの保護ということで、軌道上の誘導環境で、振動環境、温度条件、電磁波等を、こうのとりがISSに与えるとか、あるいは受けても問題ないということを確認してございます。
 4項の(3)については、宇宙空間に軌道上環境の保全ということで、宇宙空間にデブリを出さないということで、先ほどのFRGFの分離機構については、誤放出はしないということで制御をしてございます。それから、パレットにつきましては、先ほど、交換等がございましたが、特に問題なく7号機用のパレットを持ち帰るということをご説明申し上げております。
 34ページに行きまして、ここから5項は、HTVの設計に関する話でございまして、これらにつきましては、初号機からの基本的な設計は、今回の8号機で変わったところも含めて、問題ないと判断してございます。(1)が構造設計、(2)が材料の設定、それから、35ページの6番は推進系、7番が誘導・制御系ということで、問題ないということを確認してございます。
 36ページに行きまして、8番は電力関係ですが、電力リソースの解析を行いまして、問題ないということを書いてございます。
 36ページの9項の安全・開発保証に関しましては、安全性の確認、信頼性の確保ということで、これも、前号機から特に大きな報告はございません。
 37ページのところで、安全・開発保証の(2)の信頼性、故障検知、自律性の確保というのがございますが、ここは先ほど、誘導制御を行う恒星センサが変わりましたので、それに基づくソフトウェアの変更ということで、変更されたソフトウェアに関して、所定の故障検知機能、それから、安全化処理機能が適切に維持されていることを確認してございます。あとは、自動機能のオーバーライド、保全性、品質保証に関しては、前号機と同じという情報です。
 38ページの10項は、人間・機械系設計ということで、クルーへの直接保護というか、クルーへの安全確保ということでの設計になりますが、先ほどのクルーが触る部分の高温・低温部の制御、鋭利部、鋭利な端部や突起がないといった設計をしておりまして、特に問題はないと判断をしてございます。
 誤操作の防止、それから、39ページの共通化というのは、共通化のツール等を使うということで、そういったことも、前号機からの変更はございません。異常等への対処も、変更等はございません。
 40ページに行きまして、緊急対処ですが、ここも基本的に変わってはございませんが、先ほどの、ラックが変わったものについてとか、ラック側の遮蔽幕の削除がありましたが、緊急警報、アクセス性、減圧化と再加圧につきまして、問題がないということを確認してございます。
 それから、12番の安全確保体制ですが、先ほど議論もございましたが、体制自体は今までのものを踏襲しておりますが、当然ながら、今回の8号機用として新たに体制を見直しまして、緊急連絡の報告体制とか、そういったものを8号機用として用意しております。何かあった場合の対応方法についても整理しております。それから、教育訓練等につきましても、色々なシミュレーションとか布陣の読み合わせ等は行っていまして、最終的に打ち上げ前に確認会を行いますが、そこで最終的にはその訓練がされているということを確認してから打ち上げるという手順にはなっています。
 41ページは、運用の準備ということで書いてございまして、ハザードの制御をする手段として、一部、要員を使う、地上要員とかクルーの操作を使う、いわゆる運用制御というものがございますが、それらに対しては、1ポツの2行目ですが、運用制御合意文書というのを毎回つくりまして、これらが運用者を含めて合意されているかという確認をすることになっております。この合意文書に基づいて、詳細な運用手順書とか運用上の取り決め、ルールがつくられることになっていまして、最終的にはそれらができ上っているということを、打ち上げ前に確認するという手順になっています。
 あと、安全の制御の検証ということで、一部、種子島の射場で確認する作業が残っておりますが、それは、いわゆる安全検証追跡ログというのをつくりまして、これに基づいて、これらが全て終わるということを最終的に確認することになってございます。
 42ページですが、実際にまだ残っている作業がございまして、ここにある5項目、推進系の点検であるとか、ボンディングとグランディングの計測を行うとか、最終的なコンフィギュレーションの確認、打ち上げ前の機能チェック、その他試験等といったところで、やるべきことをログとして残しまして、全て完了するまで追跡するということになってございます。
 ちょっと長くなりましたが、43ページに結論としまして、JAXAは、HTV8号機のISSの係留に関しまして、所定のプロセスにのっとって安全審査を終了してございます。それから、その結果が、安全指針に対しても合致しているということを確認してございます。
 以上でございます。

【木村主査】 ご説明ありがとうございました。
 以上のご説明に関しまして、ご意見、ご質問等ありましたら、お願いいたします。

【馬嶋委員】 15ページのところの、曝露パレットを非与圧キャリアに入れて廃棄をするということですが、まず間隙からしたら適切に入るということを確認されたようですが、これを入れるのは、宇宙飛行士がやるのですか。

【JAXA(白井)】 いいえ、ISSのロボットアームを使って入れるのですが、中からクルーがちゃんと見ながらということにはなっています。

【馬嶋委員】 それに関しては、難しいとか、問題はあるのでしょうか・【説明者(白井)】 特にないです。今までも、この作業をやってきていますので。

【馬嶋委員】 そうですか。わかりました。安心しました。
 それから、これで廃棄をするわけですけども、次の最終的なHTV9号機用曝露パレットについては、ロボットアームで直接廃棄する予定となっているのですが、もともとそれをやろうとして、こちらに切りかえて、それでもまたHTV9用の曝露パレットについては、ロボットアームで直接廃棄、これはどうしてでしょうか。

【JAXA(白井)】 これはですね、HTVは通常だと、持って行った号機でものを捨てるのですが、HTV8とHTV9は、リチウムイオンバッテリーというISSのバッテリーを持っていくのですが、これがISSの中でも非常に遠い部分にありまして、通常だと船外活動なりロボットアームで、そんなに日数はかからないのですが、今回の8号機用と9号機用は、ISSの外側にあって、EVAを何回かしないといけないという状況になっています。そうすると、期間が長くなって、HTVはそれが終わるまで待っていないといけないという状況がありまして、HTVの係留期間が長くなってしまうということがございます。HTVの係留期間が長くなると、ISSへのほかの輸送船の計画とか、HTV自体の係留期間の制限もありますので、なるべくそういう制約がないようにということで、HTV7号機で持って行ったパレットを、この8号機に入れれば、ずっとISSに保管しておく必要がないということで、まず8号機に7号機のパレットを入れる。同じように9号機もパレットを交換してやるということです。最後に9号機分だけが、捨てる宇宙船がございませんので、そこは、いろいろ検討をして、例えばほかの宇宙船で捨てられないかとか、そういうことも考えました。あるいは、ISSにそのまま置いたままにするということも考えたのですが、その辺は制約があるとか、ほかの宇宙船で廃棄するにはインターフェイス部分等をつくらないといけないとかいった、コストとスケジュールの弊害がございまして、今の時点では、最後の9号機は軌道上で廃棄するということを、今は考えています。

【馬嶋委員】 直接廃棄をすると、シミュレーションとかをして、宇宙ゴミになるとか、ほかの宇宙船に衝突とか、色々な問題があると思うのですが、それは、解決済みということですか。

【JAXA(白井)】 以前にメール審議で、HTV7号機のパレットを直接廃棄する件についてご審議いただいたかと思います。その際に、ご審議いただきまして、実際に投棄した場合に、軌道上でそのパレットに搭載しているバッテリーが爆発することがないとか、それが地上にどれぐらい被害を与えるかというところを評価して、投棄が可能ということでご審議いただいております。そのときに、7号機のパレットを捨てることでご審議をいただきましたが、現在7号機のパレットが残っておりますので、このタイミングで8号機が打ち上るので、まずは、7号機のものを8号機に入れて、その後順送りをして、当初7号機のパレットを投棄する予定だったところを、9号機のパレットを投棄するということです。できるだけ、そういった直接投棄はないほうが、もちろんよろしいですが、数としては、7号機と9号機、1個ずつ、ものがかわったということで違いがございますが、評価としては、今後、9号機の宇宙環境がまた変わりますので、改めて評価することでございますが、今のところ、安全上大きな問題があるとは、考えていません。いずれにせよ、9号機の打ち上げのときに、改めて確認した上でご審議いただきたいと考えております。

【馬嶋委員】 それは、廃棄をした場合には、ずっとそれを追跡とかはするのですか。

【JAXA(白井)】 軌道上でどこの位置にあるかということは把握することはできます。パレット自身は通信機等を持っておりませんので、直接通信をするとか、そういったことはせずに、自然落下をして、最終的に大気圏のところに突入して消滅するという計画でございます。

【馬嶋委員】 通信装置を持ち込むというのは大変なことですね。

【JAXA(高橋)】 もちろん、それをまた開発して取りつけるということになりますと、コストと新たなリスクが生じますので、先ほど野口先生からありましたように、何か新しいことをすると、また新しいリスクが生じると、そういった事例になるかと思います。

【木村主査】 私からも、今の質疑に関連して、逆の考えかたで、7号機のパレットを単体投棄という検討をされていたのであれば、それを先にやる。つまり、これは、問題を順送りに先に持って行って、最後の最後でということですよね。先に7号機を捨てておくというオプションもシナリオとしてあったと思うのですが、それに対するコメントとかはありますか。そうではなく、順送りのほうが、全体のシナリオとして、安全確保上、こちらのほうがいいのだというような話になるかと思うのですけれども。

【JAXA(白井)】 先ほど申し上げたように、パレットが今までよりはISSの外側で、バッテリーの交換に非常に時間がかかるということがございまして、そうすると、HTVの係留期間が長くなって、HTVの制約から、どうしても早く帰還しなければならないということがありまして、この前と同じように空打ちで帰還しないといけない。つまり、EPをまた軌道上に残すというリスクが増えてしまいますので、それはなるべく避けて、交換して、なるべく早く捨てるということになりました。

【木村主査】 逆に言うと、これまで考えられていたように、持って行ったものを持って降りるというシナリオよりも、前号機のものを持ち帰るっていうシナリオに切りかえたほうが、トータルにシステムの運用上よいと判断されたということですね。

【JAXA(白井)】 そうです。残ってしまうものは、1個は変わらないのですが、こういった順番にすることによって、HTVの滞在期間を短くできたり、これによって、ISSのほかの輸送船の計画も自由度が上がったり、EVAの自由度が上がるということで、この選択となりました。

【木村主査】 ありがとうございます。ほかのご意見、どうぞ。

【野口委員】 3点あるのですが、まず1点目は、資料の3-2の11ページですが、恒星センサに接触禁止領域を設けられているということですが、接触禁止領域を設けたという対策をとった後の残留リスクは、どういう評価になっていますか。

【JAXA(高橋)】 残留リスクとしましては、これは、ハザードを除去できないというものでしたので、当然リスクはございます。このリスクを評価した際に、ノータッチエリアとして設定するのが妥当かどうかというところで考慮した事項としましては、まず、何がハザードかということを申し上げますと、船外活動中の宇宙飛行士が鋭利端部に接触することにより宇宙服を傷つけると、その影響によって宇宙飛行士の死傷に影響を与えるということが、ハザードとして識別してございます。その際に、このノータッチエリアを設定することが妥当かどうかという判断をいたしました。判断した事項としましては、まず、通常の計画では、宇宙飛行士はこのエリアに作業することはないという部分がございます。したがいまして、まず、通常の計画では、ここで作業することは考えられていないということです。万が一、作業した場合には、事前にその宇宙飛行士に、ここが接触禁止エリアだということを十分伝えた上で、そのエリアで作業するときには、できるだけそこに入らないということであれば、このリスクは許容可能であると、そのような判断をして、このノータッチエリアについては、リスクは十分に低いと判断して了承いたしました。

【野口委員】 その根拠は何ですか。

【JAXA(高橋)】 根拠と申しますのは。

【野口委員】 十分に低いということですが、低いと判断した根拠とか、例えば、ノータッチエリアということを設定したことによって、どれだけリスクが下がるかとか、そういうことは、どういう評価になっているのですか。

【JAXA(高橋)】 今回、評価したものとしましては、発生する可能性として、近くに宇宙飛行士が行くか、行かないかで発生の確立が変わります。通常であれば、宇宙飛行士がそこで作業することがありませんので、その観点では、計画がなければ、そこで宇宙飛行士がハザードになることはないと考えております。万が一、宇宙飛行士が、そこで作業した場合には、当然、そこの近傍で作業するので、発生の可能性は出てきますが、それは、緊急時の船外活動の計画次第で数値が変わるものでございまして、定量的な数値としては持ってございません。

【野口委員】 何もしないよりはいいと思うのですが、例えば、こういう、めったにいないところに対して、こういうエリアというのを設置したということを対策として挙げていることが、ほんとに対策の有効性の検証になっているのかを考える必要がある。具体的に言うと、エリアを設定しても、先ほど口頭でおっしゃったのですが、これはエリアであるということを、ちゃんと飛行士に伝えるかっていうところまで含めて対策であるし、基本指針に、残存ハザードリスクを評価することや、安全装置等でできる限りのことで安全確保を図ると書いてあるが、これはほんとにできる限りのことなのかなということも含めて、お聞きしたのですが。多少、意地悪な質問に見えているかもしれませんが、ここに書いてある残存リスクをちゃんと評価することは、そんなに簡単な話ではなくて、ほんとに、ここに書いてあることをきちんとやれるかという技術上のことを聞いているというふうに思ってください。それが1点目ですね。
 2つ目は、今回は運ぶものが変更されていますが、水タンクはハザードとしての評価をやっていないのですか。

【JAXA(高橋)】 これに関しましては、水タンクはNASA品でございますので、NASA側で評価をしてございます。従って、我々自身は安全評価をせずに、NASAが安全詳細評価をした結果を確認した上で、HTVに搭載したときに水漏れ等が起きないかどうかというところを確認してございます。

【野口委員】 起きないかどうかではなくて、起きたときにどういう状況になるかということを評価していませんか?

【JAXA(高橋)】 回答させていただきます。まず、水は与圧部の中にありますので、与圧部の中には色々な貨物が搭載されておりますが、与圧部の中には電源の供給とかはございませんので、与圧部は基本的に貨物を入れる箱みたいなものになってございます。当然、NASAからは、水がこぼれないように故障許容設計というもので、2故障が発生しても水が漏れないように対策をしているという評価結果になってございます。万が一、水が漏れたときの対策になりますが、宇宙飛行士が最終的にハッチを開ける前に防具類をつけてから入ることになってございます。いきなりハッチを開けて、そのまま何も防備のない状況で入るというふうにはなってございませんので、そういったプロテクターをつけながら中の状況を確認して入ります。宇宙ステーションの中は、無重量環境でございますので、水というものが、流体側で漏れたとしたら、塊として球になって浮いていますので、そういった場合には、一度ハッチを閉めてから、対策等を講じてから中に入るかどうかの判断等をしていくことになるかと思います。

【野口委員】 ありがとうございます。なんでこんな質問をしたかと言うと、例えば、新しく運ぶものが、放射性物質であるとか火薬であるとかいうものであれば、必ず変更点のハザードとして検証しているはずですね。それが、水というだけでやらなくていいのかという話をしているわけで、検討結果としてリスクは小さいというのであれば、それはいいのだが、ここにも載っていないというのは、「えっ」という感じがしたということですね。だから、なんとなく今までの技術の知見で、何がハザードかハザードじゃないかということを決めつけているのではないかということを心配しています。前にも言いましたが、質量があるものに加速度が加わると、それだけで力を発生しますし、水いうのは電気器具に対しては非常に危険なものですし、しかも今まで経験していないようなことが起きたときに、ほんとに飛行士が適切な評価ができるかどうかということも含めて、それは考えなきゃいけないことで、普通のときであれば水が漏れているかもしれないと思っただけではそうかもしれませんが、慌てている間に水の粒が船内に入ってくるかもしれないし、実はいろんなことを考えないといけないと思います。考えた結果リスクが低いと評価したから大丈夫だというのと、言われてみればこうこうこうだからという説明できるというのは意味が違います。全てのリスク評価の厳密性ということが、リスク評価をやると言っていながら、実は結構、経験に基づく経験則での判断になってないかということを心配しているということです。
 最後の意見として、今日見せていただいた適合性評価に対しては、例えば、大項目があって、その下に小項目というように、かなり体系的に評価されていると思って見ていたのですが、それに比べると、その前のハザード評価というのが、基本的に順番にばらばらと並んでいるという感じがあって、あまり体系的には見えないのですね。
 そういうことを踏まえて全体の3つを見ていると、リスク評価というものが、個別にはやってあるが、なんとなく体系化に対して不安があるというのが、感想です。

【木村主査】 確かに、ここで新規のものであると認識されているのであれば、それに関して少なくとも解析をやってあって、各項目について問題がないというところの説明までを、おのずと含んでいるべきであるとうのは、全くそのとおりだと思うのですね。先ほどおっしゃっていただいたように。
 違いの部分について着目するというのは、もちろん、ありだと思うのですが、着目されているにもかかわらず、そこでちゃんと識別されているべきものであるということを資料としては用意されているとよいと思います。
 あともう1つは、本質的なご指摘として、ハザードを体系的に、網羅的に、ちゃんと識別できるような仕組みを確立されていますかというところをご指摘いただいていて、潜在的に存在する可能性のあるハザードが、書かれていないということになると、そこは心配であるということですね。

【JAXA(高橋)】 1点、よろしいでしょうか。
 カーゴに関しましては、HTVにJAXAの搭載品のほかに、NASAのものなどを搭載することがございます。逆に、我々のカーゴが、アメリカのドラゴンとか、ノースロップ・グラマンのシグナスというものに搭載されるということがあります。これは、国際協力の中でどのように対応しているかというと、個々の搭載品に関しては、個々の宇宙機関が安全評価をして、ISSの安全評価に満たしたものを搭載するという、お互いのやり取りをしてございます。したがって、ISS固有の話になりますが、ISSの中では、カーゴと輸送機の適合性というところは、当然最終的には評価いたしますが、まずは前提として、個々の機器が各宇宙機関で、水が漏れないようにする、あるいは圧力システムに対しては破裂しない、そういった対策のとられたものを搭載するというふうにしてございます。したがって、今回の資料の中で説明が少し抜けていたという点は、まずはNASAの搭載品に対しては、NASAのほうがしっかり確認されているものが搭載されているという前提で評価してございますので、抜けていた点は申しわけございません。しかしながら、JAXAの中では、NASAがいいと言ったものをそのままうのみにすることではなく、NASAの評価結果を確認した上で、HTVとの適合性についても統合評価ということを実施して確認してございます。

【野口委員】 理屈はわかるのですが、言っているもう1つの意味は、例えば、1個1個の品質を保証しているということは当然なのですが、リスク評価というものは、発生確率が小さいから起きないと考えるのではなくて、これが、もし起きたらどうなるかということを理解すべきです。可能性をちゃんと検討して、その結果が小さいということと、初めから検討しませんということは、リスク評価においては意味が違うということを申し上げています。

【木村主査】 あともう1つは、ここで審議している内容が、HTVで特に係留にというところで見たときに、それに関連する総合的な安全を見ましょうということなので、もちろんそれが、結果的に個々の要素の信頼性が十分であるから十分大丈夫なのですという結論になるとしても、その「総合的な評価」をするためには、その必要なアイテムが適切に議論されている必要があると思うのですね。だから、資料として抜けていたということは、やはり、絶対に避けるべきだと思っています。ここでは、このフライトについての安全を確保するのが目的であって、その中のカーゴがこのフライトに対して与える影響についても、やはり議論するべきだと思うのですよね。だから、そこはぜひ、意識として持っていただきたいというのが、私からも意見です。

【JAXA(白井)】 安全評価に関しましては、NASAと協力しているということもございまして、何かあったときの対応ということでは、一応、2フェイルが起こったときの対応は、こういったハザードレポートで制御するのですが、それ以降の何かあった場合というのは、コンテンジェンシープランということになりますので、そこはNASAにも確認する必要があったのですが、一応NASAにはコンテンジェンシーの手順書というものがあると思いますので、そういったことで対応できるということと、それから、さっきのEVAに関しましても、EVAのノータッチエリアの設定に関しては、EVAの活動についてNASAの所掌範囲になっていまして、彼らが、ここはどうしても設計上対応してくださいということであれば、ノータッチエリアというものを設定できないだろうし、ここは、先ほど言ったEVAのクルーはあまり通らないので、ここは「ノータッチエリア」というもので、手順書に入れられると、そういった検討をNASAのほうでもしておりまして、我々としては、そういったNASAとの調整を含めて、NASAのリスク評価に基づいて今回、こういう設定をしているという次第です。

【木村主査】 純粋な思いとして、ここで議論すべきなことは、このフライトでの安全について、網羅的に我々みんなで判断しましょうということなので、運用上NASAとの関係でどうなっているかということとは別に、安全に対して影響を与えるものは、網羅的にみんなで議論をするために、情報としては出すべきなのかなと、リストアップするべきなのかなと考えられます。その結果として、各要素が十分いろんな事情で安全への影響は小さい、あるいは我々のほうで対策すべき役割ではないという判断かもしれませんけれども、リストアップは少なくともすべきなのかなというふうに思います。
 そのような感じでいかがでしょうか。

【馬嶋委員】 与圧キャリアのところですけれども、今までやってきて、与圧キャリアの中で何かの圧力が落ちてしまったとか、そういうことは全くなかったのか、それから、今回、資料35-3-2の、6ページですが、与圧部ヒータの削減と書いてあるのですが、ご説明では不要部分を取り除くということだったと思うのですが、温度がすごく下がってしまうと、水だったら凍ります。これは、ほんとうに大丈夫なのか。凍りますと圧力が下がります。なので、この辺はいかがですか。

【JAXA(植松)】 6ページにありますヒータ削除ですけれども、こうのとりHTVにはヒータが2系統ございまして、50ボルト系のヒータと、120ボルト系のヒータがございます。今回削除いたしましたのは120ボルト系のヒータで、凍らないようにするための昇温については50ボルトヒータを使って継続的に8号機以降も行いますので、そういった凍結といったリスクはないと考えております。

【馬嶋委員】 それは、シミュレーションは済んでいるということですか。

【JAXA(植松)】 はい。解析結果も問題ないことを示しておりますし、かつ7号機で120ボルトヒータを使わずに50ボルトヒータだけで昇温することが可能かということを、実際に軌道上で試験いたしまして、解析どおり問題がなかったということを確認しております。解析と7号機での軌道上実証で、解析が合っていることを確認した上で、今回の8号機に装着しました。

【馬嶋委員】 温度はどこまでで、それ以下にならなかったというデータをお持ちですか。

【説明者(植松)】 はい。持っております。

【馬嶋委員】 それは、安全域、例えば、10度ぐらい以下には落ちないとかですか。

【JAXA(植松)】 そうですね。凍結よりも、我々の、もう少し評定が高い温度で、結露しない温度という温度を維持しなければなりませんので、結露をしない温度に対して、さらに10度マージンの温度設定をしておりますので、下限温度としてはかなり厳しいところに設定しております。

【木村主査】 よろしいでしょうか。それでは門脇委員どうぞ。

【門脇委員】 地球センサの使っていたものが製造終了したので恒星センサにしましたということがあるのですが、違う種類の地球センサじゃなくて恒星センサにしたのには、何か理由があるのですか。

【JAXA(植松)】 おっしゃるとおり、地球センサの製造中止のアナウンスがあったのが、もう何年も前になりまして、そのときに、製造中止になる予定の地球センサに対して、代替センサとして何を採用するかということのトレードオフを行いました。そのときに、当然、他のタイプの地球センサ、あるいは違うメーカーの地球センサを採用するというオプションも検討したのですが、7号機まで使用していた地球センサと同性能レベルの地球センサというものが存在しなかったということが1つの理由としてあります。地球センサ自体を使用している衛星が非常に減ってきていて、世界的に見ても地球センサの製造というがどんどん減ってきているような状況でしたので、その時点で既に選べるオプションが非常に少なくて、そのときに見つかった地球センサは、安価ではありましたが精度が満たせないというものだけだったということが、恒星センサに変えた理由でございます。

【門脇委員】 そうすると、将来的な継続性を見た上でも、恒星センサにここで切り替えるのが適切な方法だということですね。

【JAXA(植松)】 現状、開発中のHTV-Xでもスタートラッカという恒星センサを採用する予定にしておりますので、8号機、9号機につきましては、それの事前実証といったような位置づけにもなっております。

【木村主査】 はい、よろしいでしょうか。神武委員どうぞ。

【神武主査代理】 今日は、私にとっては学びフェーズの感じですけれども、この小委員会の役割というか位置づけというのは、私の理解ですと、リスクがどれだけあるかということを理解した上で審議をするということだと思うのですが、この情報量だと、先生方もおっしゃっているように、十分に確認した結果、問題ありませんと言われても、ほんとに問題ないのかというところが、正直わからないところが多々ありまして、とは言え、やっていないかということを考えると、もちろんやっているわけで、そうした場合にどういう議論をするのがいいのかということを考えた場合に、全く大丈夫ですと言っていただくよりも、こういうリスクが起こり得ますという、想定されるリスクが体系的に提示されて、そのリスクそれぞれに対して、こういう対処がされているが、この部分はKnownで、この部分はUnknownである、なぜならば、ここはJAXAではなくNASAが判断しているからであるというような、どちらかと言うと、考えうるリスクに対する対策と、その対策を主体はだれがやって、どこにUnknownな部分があるかということを理解して、ゼロにすることは無理ですから、それを認識して、それでもよいのであるという判断をするというところなのかなという気はしています。一方、そのためだけに、今日の場合ではJAXAに対してプラスアルファの負荷をかけたいわけでも、もちろんないと思いますが、1つの方法としては、今お話いただいたような、もう既にお持ちであろう資料を開示いただいて、それを見て委員の方々が判断するということが妥当かなと思うのですが、そのあたりはどうなのでしょうか。

【木村主査】 おそらくは、ディテールまで入っていくだけの時間はないと思うし、そこを議論し始めると、ほとんど設計審査にずっと一緒に絡まないといけなくなるのですね。ただし、おっしゃっていただいているように、先ほどの議論の中で、体系的に網羅されているかというウォッチ項目は、我々としてはやはり責任を負う必要があるのかと思っています。それから、神武先生がおっしゃったように、残っているリスク、ないしはアンノウンな部分というのは、当然あるはずで、それに対してどう対策をしようとする、それはみんなで納得できるレベルなのかということを、ここで認識する、そのレベルなのではないかという感じがします。
 従って、今日の議論で、若干そういう意味では、委員サイドからのご意見ですが、トータルにシステムを解析していて、それをどう対策しているかということを、だいぶ工夫されていると思うのですけどもフライト全体、特に我々の場合は係留フェーズに限定していますので、その中で起き得ることを、ちゃんと網羅的にやれていることをお示しいただいて、その対策はこう取れていて、当然のことながら、アンノウンなリスク、あるいはアンノウンなファクターとか、ここはコントロールで行くのが最適だと自分たちは考えていますという結論でもいいと思いますが、そういう形で持ってきていただけると、我々のほうでも納得しましたということが言えるということだと思います。

【古橋委員】 私も2年間、いろいろとこの議論を伺ってきて、従前のやり方に比べると、随分よくわかったというのが、今日の正直な感想でございました。やはり従前から、しっかりこれにのっとって確認しましたという説明ばかりでしたので、正直言って非常に退屈というか、わからないところはわからないまま、そのままあったのですが、今日は、該当部分をどういうふうに具体的に評価されたのでしょうかというふうに見ていくと、実は質問しようと思うと、できることがたくさんあってですね、そう意味で言うと、よかったのだろうなというように思いました。こういう、一度やって、またやるっていったときには、例えば、新しい鉄道車両をつくるときというのは、過去につくった車両をしっかりトレースをして、それに対して、もっとこういうところはこうしたほうがいいのではないかとか、過去にうまくいかなかったこともしっかり取り入れて、こういう感覚でこういうものをつくっていくのですとか、そういうことの繰り返しだというふうに思っていますので、網羅的、体系的にいろいろ出していくとか、最後に残ったものをしっかりみんなで評価するということが非常に大事だと思いますけども、うまくいっていることばかりではなくて、こういうところは、実は過去にこういう苦労をしてこういう経緯があるのですとか、そんなお話もしていただけると、非常にありがたいなと思いました。

【JAXA(高橋)】 体系的なところは、1点、よろしいでしょうか。
 まずは、この安全審査の実施の説明の中で、審査のやり方というのが、シリーズ審査という方式をとっていただいております。まず初号機のときの安全審査をいただいたときに、網羅的に全てを評価いただいていて、その後は号機ごとの変更点のみを着目してやるというシリーズ方式で、網羅的なものから、変更点部分だけを着目してやられると、そういうふうなやり方でやられています。
 もう一つは、我々が安全評価しているときに使っているハザードレポートというのがございまして、このハザードレポートは、4項にございますが、ハザードレポートの番号として、0001から0017まであるのですけれども、これが全て、HTVに起き得るハザードとして、より注目しなければいけないものとして全て識別し評価したものでございます。

【木村主査】 ちょっと誤解のないように申し上げたいのですが、シリーズ審査ということを認めた上で、今日あえて申し上げたのは、変更のあった項目について、審査の項目として入っていなかったから、我々は議論しているのですね。今回の搭載機器に関して、変更点だというふうに書類では識別されていますが。

【説明者(高橋)】 従来も、カーゴに関しては、HTVと分けて評価するというやり方をとられておりました。従いまして、我々はそれにのっとって、ご説明を用意していたということでございます。

【木村主査】 ただ、それがフライトの安全に関係するか、あるいは運用の安全に関係するかという視点で言うと、入れるべきではないかというのが、ここでの議論だと思います。

【JAXA(高橋)】 その点は、ご理解いたしました。これまでも、ISSの安全の中で、どこまで安全評価をするかと言ったときに、当然、何か起きたときのリスク対策に対してはどう考えているかというのは、非常に大事な部分と認識してございます。しかしながら、ISSの安全の確認の中では、全ての安全確認を実施し、その安全確認の安全対策を2故障許容、つまり2故障しても安全だというものに対して、その先に何か起きたときの対策というのを全てとっているわけではないので、そこは、ある種の割り切りという観点で、2故障許容をとられているものに対しては、起きる可能性が非常に少ないということで、その後の起きた場合の対策というものを、ある種考えずに、安全審査として受けてございます。
 今回の水に関しても、NASAが評価したものは、十分対策がとられているもので、もし万が一、2故障許容をとられていなくて、水が漏れるということがあれば、もちろん、水が漏れたことを考えて対策をとらないといけないのですが、NASAの安全要求に従い、問題がないというところを、我々はそこを受けて、その前提で実施しています。今回搭載しているカーゴは、水が入ってございますけれども、水は漏れないものとして評価したということで、評価の中に出ていなかったということが、我々の説明でございます。

【木村主査】 わかりました。お互いに認識としては共有できたかなと思うのですが、よろしいですか。ある意味、本質的な議論ができたと思います。よろしいですか。
 司会の不手際で、だいぶ時間がかかってしまいました。ここまでのところで、ただいまの議論、ご意見を踏まえまして、まとめを報告させていただきたいと思いますが、書きぶりについて、実は案が用意されております。今回の審議結果の案を取りまとめたいと思います。事務局のほうで、案をつくっていただいておりますので、お願いいたします。

【事務局(原田企画官)】 資料35-3-3の「宇宙ステーション補給機「こうのとり」8号機に係る安全対策についての調査審議結果」をご覧いただければと思います。
 1ページ目が目次でございますが、3つの項からなっております。
 1ポツでございますが、こうのとりの8号機の概要としまして、9月11日の打上げが予定されていること、また、宇宙ステーションに接近・結合し、物資を補給した後に、再突入して太平洋に破棄される予定といった趣旨のことと、JAXAによりNASAとの役割分担に即した安全審査を行ったこと、また、宇宙開発利用部会におきまして、調査・審議を行ったといった経緯を記載してございます。
 2ポツでございますが、方法としまして、本日先ほどご報告させていただきました基本方針に基づきましてご議論いただけたといったことで、今後宇宙開発利用部会において調査・審議を行っていただいて、本報告として取りまとめさせていただければと考えております。
 2ページ目になりますが、3ポツで、本調査審議の結果としまして、HTV8号機の係留フェーズに際しまして、号機横断的な審査結果と、また7号機までの審査・運用実績を踏まえた安全対策につきまして、NASAとの役割分担を含むJAXAの安全審査が行われたといったことで、JAXAにおいてはその安全審査の妥当性が確認されたとなっております。
 ここからは、様々なご議論もございましたので、原則的に本基本方針に即していることを本小委員会で詳しくご確認いただくといったことが今日の委員会の趣旨でございますが、今ここで、結果が妥当であると判断するという形で、最後に締めくくらせていただいておりますが、本日は一部保留させていただき、木村主査のほうに一旦預からせていただいて、補足情報をJAXAのほうから提示をさせていただきたいと思います。メール等で今日のご議論をいただいて、補足情報を各委員に提示をさせていただいて、主査とご相談をさせていただいた上で、その趣旨で妥当であるというようなご判断をいただけるようでしたら、そのような形で進めさせていただければと考えております。

【木村主査】 ありがとうございます。皆さん、ご意見いかがでしょうか。私としては、今回いい議論がなされて、安全の確保については、このような議論において、ちゃんと対策がとられているということは確認されたのかなと思うのですが、先ほど事務局からご説明がありましたように、若干の追加情報等も含めて、このような形で最終報告させていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
 よろしいでしょうか。
 それでは、ただいまの議論を踏まえまして、私から、この資料をもとに宇宙開発利用部会にて報告させていただきたいと思います。若干の追加情報と、今回ありました審議、こういった内容をあわせて報告させていただくということで、報告内容の書きぶりについては私にご一任いただくことはできますでしょうか。
 どうもありがとうございます。ご異議ないようですので、本日の審議結果を私から、宇宙開発利用部会のほうに報告させていただこうと思います。

(4)その他

【木村主査】 最後に、事務局から事務連絡をお願いいたします。

【事務局(原田企画官)】 会議資料と議事録の公開について申し上げます。
 宇宙開発利用部会の運営規則に基づきまして、本日の会議資料は公開とさせていただいております。後日、当省のホームページにおいて掲載させていただく予定となっております。また、議事録につきましても公開となりますので、委員の皆様にご確認いただいた後に、当省のホームページのほうに掲載をさせていただきますので、どうぞよろしくお願いいたします。

【木村主査】 以上で、本日の議題は全て終了しました。よろしいでしょうか。
 これを持ちまして、閉会としたいと思います。これまでのご審議、まことにありがとうございました。お疲れさまでした。

以上
 

(発言者については敬称略)

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