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宇宙開発利用部会(第45回) 議事録

1.日時

平成30年12月19日(水曜日) 15時00分~17時00分

2.場所

文部科学省 3階2特別会議室

3.議題

  1. 革新的衛星技術実証1号機について
  2. イプシロンロケット4号機打上げ準備状況について
  3. 国際宇宙探査の取組状況について
  4. その他

4.出席者

委員

部会長        白石 隆
部会長代理     青木 節子
臨時委員       芝井 広
臨時委員       白井 恭一
臨時委員       永原 裕子
臨時委員       藤井 良一
臨時委員       松尾 亜紀子
臨時委員       横山 広美
臨時委員       吉田 和哉
臨時委員       米本 浩一

文部科学省

研究開発局宇宙開発利用課企画官      有林 浩二
研究開発局宇宙開発利用課課長補佐     佐々木 裕未
研究開発局宇宙開発利用課課長補佐     岡屋 俊一

(説明者)
国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)
宇宙科学研究所
 理事補佐                         倉崎 高明
 太陽系科学研究系 教授                中村 正人
第一宇宙技術部門
 理事                            布野 泰広
 H3プロジェクトチーム プロジェクトマネージャ   岡田 匡史

5.議事録

【白石部会長】時間になったようですので,宇宙開発利用部会の第45回会合を開催したいと思います。
まず最初に,事務局のほうからきょうの会議についての日程など,確認をお願いします。

【事務局(有林)】 本日の会議でございますけれども,お忙しい中10名の委員の方に御出席いただいておりますので,定足数を満たしているということで,会議のほうを開催させていただいています。
また,本日の資料のほうでございますが,一番上の次第の4ポツのところに資料を全部で5点,45-1から45-4-2まで,今回配付させていただいております。もし過不足等ございましたら,事務局のほうまで言っていただければと思います。
事務局からの連絡は以上です。

【白石部会長】 どうもありがとうございました。

(1)革新的衛星技術実証1号機について

【白石部会長】 では,最初の議題は革新的衛星技術実証1号機についてでございます。
平成28年度に開発に着手し,来年1月17日に打ち上げを予定している革新的衛星技術実証1号機の状況について,JAXAのほうから御説明をお願いします。

【JAXA(今井)】 JAXAで本事業を推進しております研究開発の部門を取りまとめております今井でございます。本日は私と,それから革新的衛星技術実証グループを率いておりますグループ長の香河が御説明をいたします。

資料45-1に基づき説明を行った。

【白石部会長】 どうもありがとうございました。
これについて,何かございますでしょうか。

【白井委員】 ありがとうございました。
資料8ページで御紹介いただいた軽量太陽電池パドル機構についてですが,衛星RAPIS-1の電気サブシステムとしては,新しい太陽電池パドルだけを使って発電をするという設計でしょうか?あるいは旧来型設計のパドルがあるのかどうかという点を教えていただきたと思いますします。

【JAXA(今井)】 まず例えば16ページを見ていただければ,これはRAPIS-1の写真が載っているのですが,写真の右上を見ていただきますと,これはRAPIS-1の写真ですが,これを見ますと黒い部分がある。これがボディーマウント型の太陽電池でして,実は衛星のバスは全てボディーマウント型の太陽電池とニッケル水素電池を使っています。そこに展開型の太陽電池パドルを実証の形で搭載をしておりまして,ここで発生する電力は,それほど多くはありません。この電力はバスには使っておりません。

【白井委員】 ありがとうございます。
この部分がバス全体に影響してしまうので,これが壊れたらほかの実証ができなくなるのではないかという懸念が頭をよぎったものですから,御質問しました。本来のバス機能は旧来型の発電システムで賄うということを理解いたしました。

【米本委員】 まず,アクセルスペースの衛星の開発予算規模を教えて戴けないでしょうか。
次に副衛星について,技術的な細かい説明をしていただいたのは初めてと思ってます。諸外国のものに比べて,それぞれの優位性や先行技術等をより具体的に,後日で結構ですので,説明戴ければありがたいです。
そして副衛星の公募がいつ始まって,競争率がどれぐらいだったのか教えて下さい.また,審査の時点で衛星は完成していたのか,構想や設計書のレベルだったのか,衛星によって条件が違うかもしれませんが,その辺の状況を教えていただけないでしょうか。

【JAXA(今井)】 3点の御質問,まず1点目のコストは,正確な数字を手元に持っておりませんが,衛星の開発,それから各ユーザーの小型衛星の支援というものが結構ございまして,そういったことを全部引っくるめて20億弱ぐらいの数字だと思います。このRAPIS-1自体は十数億ぐらいの数字であったと思っております。
それから,2番目のベンチマークの件だと思いますが,簡単には資料の8ページ以降を見ていただきますと,それぞれの絵のそれぞれ横にオレンジ色の四角で囲ったところに簡単に説明を加えていますが,その中に例えば出力が高くとか,あるいは性能でどれぐらい違うかと書いてありますが,具体的にベンチマークの相手は書いていませんので,おわかりいただけなかったかと思いますが,基本的には小型衛星なら小型衛星,手に入る海外製品を対象として,それに対してどれぐらい優位性があるのかということを書いてございます。御指摘の点を踏まえて,2号機の説明のときにはもっとしっかりとベンチマークの説明もさせていただきたいと思います。
それから,3番目の選定にかかわる状況ですが,最後の18ページに,参考に1号機の状況を付記しています。1号機は平成27年12月ぐらいに公募をいたしました。応募数が表に書いてありますが、全体で32件,選定結果が14件ということで,これぐらいの比率,割合となっているということでございます。
ちなみに,2号機でもほぼ同じような傾向が今回見てとれます。

【米本委員】 審査の時点で,計画レベルなのか,既にある程度開発が済んでいるレベルで応募されているのか,状況は如何だったのでしょうか。

【JAXA(今井)】 その点につきましては,もちろんユーザーというか,応募をされてくる提案者ごとにいろいろ差はあるのですが,基本的にかなり検討されてきたものであったと考えています。特に我々のほうは,技術的実現性というものをかなり確認をいたしますので,2号機に提案されたものの中では,ある程度のレベルに達している提案が多かったと考えております。

【米本委員】 打ち上げ以降のミッションがどのように達成されたのか,フォローアップをお願いしたいと思います。

【JAXA(今井)】 今回のこのプログラムを進めるに当たりましては,公募の条件といたしまして,個別に契約を結び,その契約に基づいて,事前に運用計画書を出してもらい,さらには運用した結果でどういう成果が得られたかということについて,ちゃんとフォローした結果も報告してもらうことになっております。我々はそれを受けて,PDCAを働かせて,次の実行に生かしたいと考えております。

【米本委員】 この部会へ報告があると考えてよいでしょうか。

【JAXA(今井)】 その成果とあわせて,適宜御報告させていただきたいと思います。

【白石部会長】 ほかに何かございますか。

【芝井委員】 今の米本委員の質問の続きなのですが,3ページ目の目的を見ますと,例えばAのところでITARフリー化など,衛星産業の国際競争力の獲得,強化につなげることというふうに書いてありますが,結果としてどれぐらい本当にこの部分が定量的にできているのかということをぜひ審査いただければと思います。これはやって終わりというのではだめですね。
もう一つ気になるのことは,成果というのは誰が保持するのでしょうか。つまり日本の国の費用でやっているわけで,国内に関しては,どの会社でも使えるのか,どの機関でも使えるのか,提案した機関,大学だけのものになるのかということで,もし後者だとすると少し残念です。

【JAXA(今井)】 まず,最初の御指摘でありますが,当然我々としてはここでやった成果,ある意味では初めての試みのところもございますが,この成果の評価は,きちんとやっていきたいと思っております。例えば事業展開をしたいというところについては,ビジネスプランも出していただいておりますので,それに沿ってちゃんと進んだかどうか,評価をしたいと考えております。時期的には1年程度の運用期間を持っておりますので,少し時間がかかるかもしれませんが,それをフォローしていきたいと考えています。
それから,2つ目は,この知財関係の話だと思いますが,基本的には提案者さん側が持たれているアイデアは,提案者さん側に帰属するものだと考えておりますので,特段の要求はしていません。ただし,我々と競業したところについては,JAXAにおいても,極力伝えるような形に今後相手側と話をしていきたいと思いますが,明確な縛りは今かけてはおりません。

【芝井委員】 そうすると,JAXAさんが10億円とか20億円と先ほどおっしゃっ
た費用に見合う成果の直接的な取り分はないということですね。

【JAXA(今井)】 これは機会提供だというふうに考えておりますので,一種のプラットフォームを提供したということに対して,我々は費用を出しているということで,そこで得られた実証成果とは,逆に言えば彼らが進めたビジネスプランを全て完了することによって,トータルで日本全体として効果を期待しています。

【白石部会長】 次は永原委員,それから藤井委員、お願いします。

【永原委員】 今の米本委員と芝井委員の御質問の延長になるものですが,目的の一つとして,宇宙利用の拡大がこの数年重要なテーマということになっていますが,18ページの応募状況を見ますと,ほとんど同じような数です.ただ今詳細な御説明をいただきました大学等ですと,今までもずっとコア研究としてやってきたところであって,実際に広がりがあるのかということが問題となります。利用が拡大したのか,それとも実はほとんど同じままで,単に機会がふえただけであるのか,その辺の現状を少し御説明いただけますか。

【JAXA(今井)】 2つの観点があると思っていまして,1つはプレイヤーが広がっているのかどうかということと,やろうとしているミッションの将来性,同じようなミッションの延長をやろうとしているのか,ある程度新しい分野に踏み出しているのかどうかという観点もあると思います。プレイヤーの広がりということにつきましては,広がりがある程度出つつあるかなという感じですが,がらっと変わるというところまではまだ至っていません。ただし,1号機に例えばALEさんのような流れ星をやってみたり,全く初めての方が入ってくるとか,2号機の公募でも新しいところが入ってきている傾向は見えています。
それから,ミッションの広がりにつきましても,2号機では1号機からがらっと変わったかと言われると,そこまでは変わってはいないんです。例えば傾向的には今回の公募の中では,デブリ関係とかに対して軌道上で実証したいというように,ある程度実用化をにらんだ実証をやりたいという提案はふえつつあるという感触は持っております。

【永原委員】 JAXA側から募集内容を指示するということではなくて,全て応募者側の自由な提案であると理解してよろしいでしょうか。

【JAXA(今井)】 具体的に出口目標を我々が設定するということはありませんが,単純な技術実証ではないということで,実証した技術をどう使うのか,どういうプランに生かそうとしているのか,そこも含めての提案をしてもらっていますので,単なる実証の価値だけではなくて,その後の計画も含めての評価するということで理解しております。

【白石部会長】 続いて,藤井委員。

【藤井委員】 永原先生の質問に近いですが,最初の件については,その関係性等は,サクセスクライテリアを事前に作り,それに対して評価するということだと思いますが,この黄色で囲っているところは,クライテリアになっているものもあれば,ただそういう形を作るようなものもあるので,直接クライテリアをひとつでも出していただけると,後の評価も含めていいのではないかと思います。
それから,このシリーズ自体は宇宙基本計画工程表を見ると,今後3回続くことになっていて,大学からの応募が大変多いのですが,社会の実装という観点から見ると,もう少し企業など産業界の参加等はないのでしょうか。これはほとんどが大学またはJAXAによるものだと思うのですが,その辺りの広がりが今後どのように具体的なニーズがあるのかという点も含めて,少し御意見いただければと思います。

【JAXA(今井)】 最初の御指摘は,我々もそういう方向に持っていきたいと考え、計画を出してもらっています。それはコミットとして実行していただきたいという期待がありますので,そこをどのようにして結果に対して責任を持ってやってもらうかということの仕組みについて引き続き考えていきたいと思います。
厳密なるサクセスクライテリア,一定の基準で我々は定めているわけではないのですが,出口目標として設定してもらうということはしており,契約の中でその計画書を出してくださいということを言っておりますので,それに対して彼らは報告義務があるという形になっております。
それから,2つ目のプレイヤーの問題ですが,確かに大学は多いです。期待するところは,大学でそういう経験を積んだ人が今度はスタートアップとして新しい事業に取り組んでもらえないかという期待もございます。そういう意味で,単なる大学さんによる技術実証ではなくて,その技術を使ってどういう産業なり利用につながるのかというところまで計画を出してほしいということで,ある種誘導するような形になっていければと考えております。プレイヤーを広げていく観点は,引き続き私どもも努力しないといけないと思っております。

【藤井委員】 もう一点ですが,例えば宇宙ステーションを使って実験する場合と,これを使って行う場合のコストパフォーマンスとしては,圧倒的にこちらのほうが良いのでしょうか。

【JAXA(今井)】 それぞれの目的が違うと思います。例えば,宇宙ステーションで実験する場合は,装置をロケットに搭載する方法が非常に簡単ですね。ソフトパックのようなものに入れて搭載できますので,環境条件等は非常に緩い条件で軌道上に持っていくことができます。
ただし,宇宙ステーションからですと軌道が限られているということもあって,期間もですが,実施できるミッションにある程度制約がかかります。まず早急に実証した技術を用いて,次の実用化を目指す,あるいは宇宙利用を確実に実証したいということになれば,この革新的衛星技術実証機の中に提案していただき,ステップアップの考え方でやっていただければと思っています。

【白石部会長】 横山委員、どうぞ。

【横山委員】 御説明ありがとうございます。
産業界の皆様がスタートアップでどんどん参加されること,本当に応援したいと思っております。一方で御指摘があったように,国のプラットフォームを使うというときに,何ら制約もないというのは,少し違和感がございます。違う分野の話で恐縮ですが,例えばSpring-8や東海村の中性子施設,スパコンの「京」など、国の大型施設を産業界の皆様に共用を促進する法律が整備されており参考になると思います。この共用法の元ではたとえば、産業界は利用に際してデータを守秘したい際には利用料を支払います。
今後のことだと思うのですが,スタートアップがだんだん拡充してきた後に,そうした産業界の利用に際しての法整備とそれに関する利用料の設定を整備されていくとよいと思います。

【JAXA(今井)】 ありがとうございます。
1号機の結果をしっかりと評価した上で,今のいただいた御意見を生かしていきたいと思います。

【白石部会長】 ほかに何かございますか。

【米本委員】 H-IIA40号機の副衛星の場合は,競争率が非常に低かったと聞いていますし,打ち上げ前の部会での説明内容が選定理由とは異なる衛星もありました。イプシロンの副衛星について,後日フォローアップの結果を御説明いただく際に,H-ⅡA40号機の副衛星についても,あわせてフォローアップの結果を御報告いただけるとありがたいと思います。

【白石部会長】 ほかに何かございますか。
ぜひこれからも期待しておりますので,着実に進めていただきたいと思います。

(2)イプシロンロケット4号機打上げ準備状況について

【白石部会長】 それでは、2つ目の議題に移ります。
イプシロンロケット4号機打上げ準備状況についてでございます。
先ほどの革新的衛星技術実証1号機を打ち上げるイプシロンロケット4号機の状況について,これもJAXAのほうからお願いいたします。

【JAXA(布野)】 JAXA輸送系を担当しております理事の布野でございます。
イプシロンに関しましては,ことし1月に3号機でASNARO-2を打ち上げたところでございますが,本日はこれまでのイプシロンの主な成果と,来年1月17日に予定しております4号機の打ち上げ準備状況について,プロマネの井元から報告します。

【JAXA(井元)】 資料45-2に基づき説明を行った。

【白石部会長】 どうもありがとうございました。
これについて何かございますか。

【藤井委員】 説明されたかもしれませんが,各々の衛星からのデータはどのように受信しているのでしょうか。

【JAXA(香河)】 香河のほうから説明させていただきます。
まず,実証機関のほうが地上局をお持ちになっておりますので,そちらで受信していただく傾向にあります。

【藤井委員】 リアルタイムでとれるということですか。

【JAXA(香河)】 リアルタイムというか,ほとんどの局が東京近辺にありまして,その上空を通ったときにテレメトリーを受信するというような計画です。

【白石部会長】 ほかに何かございますか。

【米本委員】 イプシロンロケットが着実に能力を高めているという状況が,よくわかりました。次のH3ロケットとのシナジー効果で得られる国際競争力という観点で,打ち上げコストがどれくらいになりそうなのか御説明いただけないでしょうか。

【JAXA(井元)】 ,前回の3号機は受託の打ち上げということで消費税抜きでしたが,今回の4号機はJAXA衛星をJAXAが打ち上げるということになりまして,消費税込みになっております。その観点とか,複数衛星搭載構造とか,諸々の観点で,全部引っくるめて大体55億とか,そのぐらいだと思います。その中には打ち上げ安全監理費用とか,諸々全て含めた形になっております。
これが第1段階の4号機ですが,第2段階ではまさに今シナジー等の検討をしているところです。以前30億以下を目標にしていると言っておりましたが,もう少し時間をかけて検討すると同時に,目標についても明確にしていきたいと思っています。

【米本委員】 前プロジェクトマネジャーの森田先生がご説明いただいたときに,固体ロケットという性格上,コストを強調しすぎない方がよいと指摘したように思います。ところで,30億という打上げコスト目標を客観的に考えた場合,ロケットラボ等が同じ極軌道,太陽同期軌道に100キロ,200キロの衛星を打ち上げるコストと比べた場合,競争力はありますでしょうか?

【JAXA(井元)】 打ち上げ能力が違う点はありますが、太陽軌道に600キログラム打ち上げるものと比べるとどうかという話はあったと思います。現在の30といった数値で,世界を凌駕できるような世界最高レベルであるというところまでは至っていないのが事実です。打ち上げ価格をもう少し下げたいところではありますが、一方で技術的な課題もありますので,どこかで折り合いをつけるというのが現実だと思っています。

【白石部会長】 ほかに何かございますか。

【白井委員】 2ページの環境条件について質問させてください。
このことは打ち上げサービスの競争力に大いに貢献すると思うのですが,何が一番これに貢献をしたのかということを教えていただきたい。
また音響と振動での説明でしたが,温度はどうなのということにも関心がありますので、それについても簡単に教えていただければと思います。

【JAXA(井元)】 まず,音響につきましては,左のほうの射座の写真をご覧ください。コンクリートが見えますが,非常にコンパクトな射座をつくっておりまして,その中のスペースにロケットからの燃焼ガスをうまく流すということが大きな課題の一つです。
もう一つは,打ち上がった後に地面からの音響の反射がないように,射座の上部形状をとんがり帽子みたいにしているのですが、数値流体解析及び小型の燃焼実験を実施して非常に精度の高い予測ができるようになり、これに基づきこの射座を開発しました。この新射座の効果で音響が非常に低減できたと考えております。
また別の要素として,構造の剛性設計が非常に重要になってきます。どこの部位が振動にきくのかという点をパラメータサーチし、解析で振動を低減させています。更にロケットと衛星の継ぎ目に衝撃を減衰する制振機構を新たに開発して,衝撃環境を低減させています。
次のページは衛星の衝撃環境ですが,先ほど説明した低衝撃型衛星分離機構を新たに開発しました。
続きまして温度ですが,なかなか制御が難しいところもあり,またフェアリングで囲まれていますので,ロケットと変わらないという状況で,他のロケットと比較してもあまり差異はないと思います。
以上です。

【白石部会長】 ほかに何かございますか。
もしないようでしたら,これもぜひ着実に進めていただければと思います。

(3)国際宇宙探査の取組状況について

【白石部会長】 では,次の3つ目の議題に移ります。
議題は国際宇宙探査の取組状況についてでございます。
これまで国際宇宙ステーション・国際宇宙探査小委員会にて議論されてきました国際宇宙探査の取組について,進捗状況報告を事務局からお願いしたいと思います。

【事務局(倉田)】 資料45-3-1に基づき説明を行った。

【白石部会長】 どうもありがとうございました。
これについては何かございますか。

【横山委員】 御説明ありがとうございます。
大変興味深く拝見しております。
今後,取りまとめをされていくに当たって興味があるのは,例えば年400億というISSへの出資がサイエンス成果とどうバランスするのか,あるいは論文数等を、成果の側面から見てみると同時に,これは国際事業としての側面が非常に強いのだと理解しておりますので,必ずしもサイエンスのため,あるいは宇宙開発のためというより,外交的な側面での価値というものが総額から見ると非常に大きいのではないかと思います。しかしながら,国民に対してはそのように説明されていないと思うのです。
従いまして,その辺が国民にもちゃんと伝わるような総括のされ方,要するにこれだけかけてこういう成果であるというように矮小化するのではなく,これは外交事業の一環として,その中でサイエンスが入っているというような,本来あるべき姿の説明をしていただくことが文科省としても非常に重要ではないかと思いますので,ぜひお願いしたいと思います。

【事務局(倉田)】 どうもありがとうございます。そのような観点にも留意しながら,総括をしていきたいと思います。ありがとうございます。

【白石部会長】 ほかに何かございますか。
どうもありがとうございます。
それでは,最後になりますが,事務局から前回の利用部会議事について補足説明,それからH-ⅡBロケット7号機及びH-ⅡAロケット40号機の打ち上げ結果についての報告をよろしくお願いいたします。

【事務局(有林)】 資料45-4-1及び45-4-2に基づき説明を行った。

【白石部会長】 これはよろしいでしょうか。

【米本委員】 ご説明いただいた資料45-4-1について,もう一度確認させていただけませんでしょうか。ご説明戴いた宇宙開発利用部会及び調査・安全小委員会で扱う重大な事故の定義には,疑問が残ります。つまりロケットというものは,20回,30回の打ち上げで1回は,何らかの不具合で打上げが失敗に終わり,その際に指令破壊をします。これは,想定内の事象で,予期しない重大な事故には該当しないと思います。
青木部会長代理からのご指摘のように,重大なものと重大ではないものとの切り分けをどのように判断して,文部科学省と内閣府でどのように責任を分担してよいのか,まだよくわからないところがあります。
また,内閣府では委員会は非公開ですので,重大な事故を重大ではないと分類されてしまう可能性もあります。
基幹ロケットも含めて宇宙活動法の中で民間ロケットの許認可を内閣府の責任で行われます。その安全性審査のプロセスは,非公開になるのでしょうか。

【事務局(有林)】 まず,内閣府での重大事故の考え方ですが,こちらは活動法の考え方として,公衆の安全に対して影響を及ぼすかどうかというような観点で見るものなので,一義的には公衆に対して何かしらの影響を及ぼしたかどうかということが内閣府の委員会において審議がスタートする前提になってございます。
また,それ以外にも当然のことながら,型式認定を取り消すような状況につながるかどうかということですが,そちらのほうにつきましては,今後内閣府で,万が一の場合に,速やかに対応していただけると思いますが,文科省としても何か情報があれば,先生方に提供はさせていただきたいと思います。
それと,あと委員会が非公開かかどうかというところですが,内閣府での基本的な会議の運用方法は,先生の御指摘があったような非公開の形で実施されていますが,今後立ち上がる委員会について,どのような運用をするのかというところは,まだ正確な情報を私も受けておりませんが,従来の流れでいいますと非公開になります。
ただし,当然のことながら,委員会実施後にしっかりと議論の内容については伝えられるのではないかと思っておりますが,現時点では推測の話ですので,こちらについても,情報がありましたら適宜提供させていただきたいと思います。

(4)その他

【白石部会長】 それでは,ほかに何か事務局から連絡事項等ございましたらよろしくお願いいたします。

【事務局(有林)】 本日の会議資料ですが,本日の会議は公開でございますので,後日文科省のホームページに公表させていただきたいと思います。
また,議事録でございますが,これも同じように,事務局で案を作成次第,先生方にメールで御確認させていただきます。先生方の確認がとれ次第,ホームページのほうに掲載させていただきたいと思います。
事務局からの連絡は以上でございます。

【白石部会長】 それでは,これできょうの会議は終わりにしたいと思います。
どうもありがとうございました。


以上


(説明者については敬称略)

お問合せ先

研究開発局宇宙開発利用課