宇宙開発利用部会(第96回) 議事録

1.日時

令和7年5月30日(金曜日)15時00分~17時00分

2.場所

オンライン会議にて開催(一部非公開)

3.議題

  1. 第13期宇宙開発利用部会の運営に係る事項  - 部会長の選任及び部会長代理の指名について - 宇宙開発利用部会運営規則について - 宇宙開発利用部会の活動内容について
  2. 宇宙開発利用に関する動向について
  3. 国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)の状況について
  4. 宇宙探査イノベーションハブの活動報告について

4.出席者

委員

  部会長      山崎 直子
  部会長代理   久保田 孝
  委員        田中 明子
  臨時委員    秋山 文野
  臨時委員    大貫 美鈴
  臨時委員    小笠原 宏
  臨時委員    笠原 次郎
  臨時委員    木村 真一
  臨時委員    神武 直彦
  臨時委員    高橋 忠幸
  臨時委員    鶴岡 路人
  臨時委員    村松 加奈子
  臨時委員    山室 真澄
  臨時委員    吉成 雄一郎

文部科学省

  大臣官房審議官(研究開発局担当) 古田 裕志
  研究開発局宇宙開発利用課 課長 梅原 孝二
  研究開発局宇宙開発利用課 研究開発戦略官 原田 大地
  研究開発局宇宙開発利用課 宇宙科学技術推進企画官 阿部 陽一
  研究開発局宇宙開発利用課 課長補佐 池田 宗太郎
  研究開発局宇宙開発利用課 課長補佐 五十嵐 郁貴
  研究開発局宇宙開発利用課 課長補佐 木元 健一
  研究開発局宇宙開発利用課 研究開発戦略官付課長補佐 川端 正憲
  研究開発局宇宙開発利用課 研究開発戦略官補佐 佐孝 大地

(説明者)国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)
  理事 佐藤 寿晃
  理事補佐 川崎 一義
  宇宙探査イノベーションハブ ハブ長 森 治
  宇宙探査イノベーションハブ ハブマネージャ 吉岡 伸人
  経営企画部企画課 課長 笠原 希仁
  経営企画部企画課 主任 河野 太郎
  経営企画部企画課 主任 川口 隼人
  経営企画部企画課 主任 嶋田 修平
  経営企画部企画課 主事補 森川 紗希
 

5.議事録

【阿部企画官(事務局)】
 YouTubeでの公開開始が確認できましたので、宇宙開発利用部会を再開いたします。
 改めまして、事務局を務めます宇宙開発利用課の阿部でございます。
 また、事務局にて人事異動があり、本年4月より研究開発局担当の審議官として古田が、宇宙開発利用課の課長に梅原が着任しておりますので、それぞれ一言ご挨拶申し上げます。まず、古田審議官、よろしくお願いいたします。

【古田審議官】
 古田です。ただ今ご紹介いただきましたとおり、4月1日に研究開発局の担当の審議官になりました。どうぞよろしくお願いいたします。

【阿部企画官(事務局)】
 続いて梅原課長、よろしくお願いいたします。

【梅原課長】
 同じく4月1日に宇宙開発利用課長に着任いたしました梅原でございます。今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

【阿部企画官(事務局)】
 ありがとうございました。
 さて、第13期最初の会合に当りまして、本来なら局長の堀内からご挨拶申し上げるところ、あいにく本日所用で不在にしておりますので、審議官の古田が代わってご挨拶申し上げます。

【古田審議官】
 改めまして、審議官の古田でございます。第13期最初の宇宙開発利用部会の開催に当りまして、事務局を代表して一言ごあいさつを申し上げます。

 委員の皆さま方におかれましては、日頃から宇宙開発利用の推進にご理解、ご支援を賜りまして誠にありがとうございます。今回、お忙しい中本部会にお集まりいただき、心から感謝申し上げます。

 文科省は、わが国の宇宙開発業務の黎明(れいめい)期から宇宙分野の研究開発に取り組んでまいりました。
 宇宙輸送の分野では、試験機1号機の失敗からよみがえったH3ロケットは実運用段階に入り、今後HTV-Xの1号機をはじめ数々の政府ミッション衛星について打ち上げる所存です。イプシロンSロケットについては、引き続き技術的課題の解決に向け全力で取り組みます。
 地球観測・通信・測位といった衛星分野では、革新的・先進的な技術を磨き、国際競争の中でわが国のプレゼンスを高めることを目指します。
 宇宙探査の分野では、SLIM、XRISMに続き、はやぶさ2の拡張ミッションや、SOLAR-C、MMXといったプロジェクトが控えています。2030年に退役を控えたISS関係では、新型補給機HTV-Xによる補給ミッションが始まる一方で、ポストISSの議論もさらに活発化しています。
 月面開発においては、わが国としては、火星をも見据えた持続的な有人探査活動の実現において、有人与圧ローバーなど、さまざまな技術開発の推進に取り組みます。
 また、民間の事業者の活動も活発になってきています。宇宙輸送をはじめ、複数のスタートアップが立ち上がり、幾つかの企業が株式上場を果たすまで、まさに成長期にあると思います。文科省をはじめ政府としても、これらのスタートアップを支援するさまざまな施策を進めます。昨年度に創設されました宇宙戦略基金もそのうちの一つです。今年度、第2期の公募が始まっております。官民の連携をさらに強めていきたいと思っています。

 こうした動きの中、本日スタートする第13期の宇宙開発利用部会におきましては、文部科学省のJAXAにおける新規あるいは進行中のプログラムの評価や推進方策等についてご議論、ご審議をお願いしたいと考えています。また、宇宙戦略基金のテーマ設定などについても、わが国の宇宙開発に効果的に活用されるよう、忌憚(きたん)のないご意見を賜りたいと思っています。
 本日の会議では、現在の宇宙開発利用の全体像を把握していただくことを念頭に、政府の取り組み、JAXAの中長期計画、また官民連携の施策のひとつとして、宇宙探査イノベーションハブの活動紹介などを議題として用意しています。
 委員の先生方には、活発で忌憚のないご意見、ご審議をお願い申し上げて、簡単ではございますが、冒頭の挨拶に代えさせていただきます。本日はどうぞよろしくお願いいたします。

【阿部企画官(事務局)】
 ありがとうございました。
 本日は宇宙開発利用部会を構成する16名の委員のうち、14名にご出席いただいております。
 資料96-1-2の名簿に沿ってお一人ずつご紹介させていただきますので、ご発言の際はカメラをオンにして一言ずつご挨拶いただければと思います。
 まず、久保田委員となります。

【久保田部会長代理】
 明治大学の久保田でございます。今季から参加いたします。皆さまどうぞよろしくお願いいたします。

【阿部企画官(事務局)】
 ありがとうございます。続きまして、田中委員です。

【田中委員】
 田中です。産業技術総合研究所に属しております。前期に引き続き委員を務めさせていただきます。よろしくお願いいたします。

【阿部企画官(事務局)】
 山崎委員です。

【山崎部会長】
 山崎です。一般社団法人Space Port Japanの代表理事をしております。前期に引き続きよろしくお願いいたします。

【阿部企画官(事務局)】
 秋山委員です。

【秋山委員】
 サイエンスライターの秋山です。前期に引き続きまして、また委員を務めさせていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。

【阿部企画官(事務局)】
 大貫委員です。

【大貫委員】
 スパークスの大貫です。今期からになります。スパークスというのは、あまり知られていないと思いますが、投資会社です。どうぞよろしくお願いいたします。

【阿部企画官(事務局)】
 小笠原委員です。

【小笠原委員】
 東京理科大学の小笠原です。創域理工学部におります。今期から委員を務めます。よろしくお願いします。

【阿部企画官(事務局)】
 笠原委員です。

【笠原委員】
 名古屋大学の笠原と申します。前期に引き続き務めさせていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。

【阿部企画官(事務局)】
 JAXAの宇宙飛行士でおられます金井委員につきましては、本日ご欠席となってございます。続きまして、木村委員です。

【木村委員】
 東京理科大学の木村でございます。前期に引き続きまして委員を務めさせていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。

【阿部企画官(事務局)】
 神武委員です。

【神武委員】
 慶應大学の神武と申します。今期から参加させていただきますので、よろしくお願いいたします。

【阿部企画官(事務局)】
 高橋委員です。

【高橋委員】
 東京大学カブリ宇宙研究開発機構(Kavli IPMU)の高橋と申します。本年度から参加させていただきます。よろしくお願いいたします。

【阿部企画官(事務局)】
 鶴岡委員です。

【鶴岡委員】
 慶應大学の鶴岡です。前期に引き続きまして担当いたします。よろしくお願いいたします。

【阿部企画官(事務局)】
 村松委員です。

【村松委員】
 奈良女子大学の村松です。前期に引き続き務めさせていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。

【阿部企画官(事務局)】
 山室委員です。

【山室委員】
 東京大学新領域創成科学研究科の山室と申します。どうぞよろしくお願いいたします。

【阿部企画官(事務局)】
 東京海上日動の吉井委員につきましては本日ご欠席です。
続きまして、吉成委員です。

【吉成委員】
 今期より務めさせていただきます三菱商事の吉成でございます。よろしくお願いいたします。

【阿部企画官(事務局)】
 ありがとうございました。
 議題に入る前に、非公開審議で、宇宙開発利用部会の第13期部会長に山崎直子委員が、部会長代理に久保田委員が選任されておりますことをご報告いたします。
 それでは、山崎部会長、ここからの議事進行をお願いいたします。

【山崎部会長】
 第13期の部会長を慎んで拝命いたします山崎でございます。以後、どうぞよろしくお願いいたします。
 それでは早速ですが、最初の議題は、宇宙開発利用部会の活動内容についてです。これにつき、事務局からご説明お願いいたします。

【木元補佐(事務局)】
 事務局の木元でございます。
 では、お手元の資料96-1-4からご説明をいたします。

 宇宙開発利用部会第13期の調査審議についてということで、主に大きく5つの項目についてここに記載しております。
 最初に、文部科学省における宇宙開発利用に関する推進方策の議論ということで、文部科学省として取り組む際の基本方針などについて議論するということ、それから2番目が宇宙開発利用に関する研究開発課題の評価ということで、評価の進め方はこの後ご紹介する別紙のほうに書かれておりますが、文科省が実施する研究課題について、事前、中間および事後評価を行うと。もう一つ、宇宙航空研究開発機構、JAXAが自らの研究開発プロジェクトについて実施する、事前、中間および事後評価の妥当性について調査審議をするということが役割として設定されております。
 ここから3つ、これは各小委員会のほうに付託してあることですけれども、まず3番目として、国際宇宙ステーション・国際宇宙探査の推進方策の議論ということで、小委員会のほうで、ISSおよびポストISSを含む地球低軌道活動の在り方、具体的な推進方策ですとか、国際宇宙探査の具体的な推進方策、これに関する宇宙国際協力とか民間宇宙活動の推進方策などについて、包括的に議論するということが小委員のほうに付託されております。
 さらに、こちらの残りの2つ、4番、5番は調査・安全小委員会のほうに付託される内容ですけれども、まずは、JAXAによる安全対策などの評価ということで、HTVの後継機としてHTV-Xなどの物資輸送機の運用に係る安全対策、それからISSの中で使用する、また提供する物資、それに係る安全審査についての議論を行います。
 最後に、重大な事故等の調査ということで、記憶に新しいところでは、基幹ロケットの打ち上げ失敗に対して、その原因究明の活動を実際に調査・安全小委員会のほうで行いましたが、そういった内容のことを調査審議するというのが、宇宙開発利用部会としての調査審議ということになります。

 続きまして、別紙のほうです。
 先ほどの調査審議の中で示した1番・2番の文科省の実施する重要な研究課題の評価とJAXAの評価、これについて、もう少し細かく決めてあります。基本的な考え方は別な評価指針というのがありますけれども、基本的には、文科省の場合は、総額が10億円以上を要するということを目安としまして評価対象としております。宇宙開発利用部会で評価することが妥当と判断された場合にはこの限りではありません。
 続きましてJAXAのほうです。
 JAXAのほうについては、おおむね開発費が200億円を超えるものということですが、こちらもやはり必要と認められたものに対してはこの限りではないということになります。
 評価の実施時期ですが、ここに図がありまして、研究開発のフェーズを、企画立案フェーズと実施フェーズ、さらにその中を研究と開発研究、開発、運用という形に分けておりまして、この中でマイルストーン的に事前評価、あるいは中間評価、事後評価という形で行っております。
 企画立案フェーズから実施フェーズに移行するタイミングというのは、JAXAの研究開発プロジェクトにおけるフェーズの基本設計が開始されるタイミングということですけれども、ここの部分については、おのおののプロジェクトの特性を踏まえて適切に設定するということが、前期の規定から少し変わったところでございます。
 以上がご説明になります。

 それから、続きまして、各小委員会の設置についてです。資料96-1-5をご覧ください。
 調査・安全小委員会の設置については、ここに設置の趣旨がありますが、ちょっと長いので割愛いたします。
 調査検討事項としては、重大な事故・不具合の原因、技術課題およびその対応策の評価。それから安全対策の評価。これはJAXAが行うISSに提供する物資に係る安全審査ですとか、物資の補給機のHTV-X等の運用に係る安全対策、そのほか調査することが妥当と考えられることです。

 それから資料96-1-6にはISS小委員会の設置について記載しております。
 こちらについても背景について書かれておりますが、こういった状況を踏まえて、最後のほうに、ISSおよびポストISSを含む地球低軌道活動や国際宇宙探査について、文部科学省としての考え方や具体的な推進方策を明確にするべく設置して、調査を行うということになっております。
 主にここで3つほどポイントを挙げてありまして、ISSおよびポストISSを含む地球低軌道活動の在り方、具体的な推進方策、国際宇宙探査の具体的な推進方策、これらに関する宇宙国際協力や、民間宇宙活動の推進方策などについてテーマとしております。
 小委員会は、2つともですが、部会と同じく、設置期間は本日から令和9年の2月14日までということになっております。
 以上でございます。

【山崎部会長】
 ご説明ありがとうございます。本件は決定事項になりますので、まず皆さまからご質問、ご意見を伺ってから決を採りたいと思います。ご意見、ご質問をどうぞよろしくお願いいたします。では、よろしいでしょうか。それでは、資料の96-1-4、96-1-5および96-1-6については、宇宙開発利用部会として決定するということでよろしいでしょうか。
 ご異議がないようですので、それでは決定といたします。
 なお、宇宙開発利用部会運営規則第2条第4項に、小委員会に属すべき委員などは、部会長が指名するとあり、第2条第5項には、小委員会に主査を置き、部会長が指名する者がこれに当たるとありますので、2つの小委員会に属する構成員と主査は、本日の会議終了後、速やかに私が指名するようにいたします。
 各小委員会の委員名簿につきましては、後日事務局からご連絡いたしますので、よろしくお願いいたします。小委員会の皆さまとも連携を取っていきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

 それでは、次の議題に移りたいと思います。
 本日は第13期の最初の部会ということもありますので、まずは最近の宇宙開発利用に関する動向につきまして、事務局から簡単にご説明をお願いできればと思います。よろしくお願いします。

【阿部企画官(事務局)】
 ありがとうございます。事務局の阿部でございます。
 資料96-2に基づきましてご説明させていただきます。

 1ページ目になります。政府全体の宇宙政策に関する政府の体制でございます。
 平成20年5月に成立しました宇宙基本法、これに基づきまして宇宙基本計画が作られており、基本計画の中には工程表があります。この工程表につきましては毎年見直しをすることになっております。また、基本計画に基づきまして宇宙技術戦略が策定されており、こちらについても毎年ローリングを行うという立て付けになってございます。

 次のページをご覧ください。2ページ目になります。
 内閣府の宇宙開発戦略推進事務局で事務局を務めております委員会になりますけれども、文科省の関係ですと、宇宙政策委員会の下にあります宇宙科学・探査小委員会、衛星小委員会、宇宙輸送小委員会、この辺りが文科省とも関わりのある、関わりの深い委員会かと思っております。

 3ページ目、ご覧ください。
 今年の5月21日に宇宙政策委員会で出された資料のご参考としてご紹介になりますけれども、宇宙政策を巡る環境認識と重要な取り組み事項ということで、ここにある6つ、記載がございます。
安全保障の環境の変化や、経済・社会の宇宙システムへの依存度の高まり、宇宙産業の構造変化、月以遠の深宇宙を含めた宇宙探査活動の活性化、宇宙へのアクセスの必要性の増大、宇宙の安全で持続的な利用を妨げるリスク・脅威の増大、そういったものを環境の認識と捉えているということでございます。

 4ページ目をご覧ください。
 宇宙開発利用に関する文部科学省の検討体制というところでございます。宇宙開発利用部会につきましては、科学技術・学術審議会研究計画・評価分科会の下に設けられておりまして、先ほど設置いただきました小委員会が2つある構造になってございます。

 5ページ目をご覧ください。
 こちらご参考になりますけれども、JAXAの中長期目標の策定や、業務実績の評価などを行うことにつきましては、宇宙航空研究開発機構部会、通称JAXA部会と呼んでおりますが、こういったものが別途設けられているというところでございます。

 6ページ目、ご覧ください。
 宇宙基本計画の概要でございます。宇宙開発利用に関する施策を総合的かつ計画的に推進するためということで、10年間の長期計画が策定されており、文部科学省に関連する部分を主に抜粋しておりますけれども、宇宙安全保障の確保、次世代通信サービス、リモートセンシング、宇宙科学・探査、月面における持続的な有人活動、地球低軌道活動、宇宙輸送、宇宙交通管理およびスペースデブリ対策、技術・産業・人材基盤の強化、こういった項目の中にそれぞれ文科省の取組が入っているところでございます。

 詳細につきましては、7ページ目に概要がございますので、ご覧いただければと思います。黄色くハッチングされているところが文部科学省の関連の取組ということでございます。

 8ページ目に工程表のポイントを記載しております。
 こちらにつきましても、黄色く塗られているところが文部科学省の主な取組というところで、ご紹介となります。

 9ページ目、ご覧ください。
 宇宙技術戦略の概要でございますけれども、基本計画に基づきまして、世界の技術開発トレンドやユーザーニーズを持続的、継続的に、的確な調査分析を踏まえまして、安全保障・民生分野において横断的に、わが国の勝ち筋を見据えながら、わが国が開発を進めるべき技術、こういったものを見定めて、技術ロードマップを含んだ宇宙技術戦略が策定されており、毎年度最新の状況を踏まえてローリングを行っていくというものになってございます。

 10ページ目をご覧ください。
 こちらもご参考になりますが、JAXAにつきましては、今年の4月1日から第5期中長期目標期間になってございます。後ほどJAXAから活動の状況等ご説明がありますけれども、このページの一番下になりますが、第4期中長期目標期間におきまして、民間宇宙ビジネスの進展、月等の国際動向など、官民の役割を踏まえましてJAXAを取り巻く状況は大きく変化してきたところでございますが、わが国のサステナブルな宇宙開発利用を実現するために今後のJAXAの役割を大きく転換していくことが必要ではないかという観点に立ちまして、目標を新たに策定したところでございます。

 11ページ目をご覧ください。
 文部科学省の宇宙・航空分野の研究開発に関する取組ということで、予算の観点から見た全体像でございます。令和7年度の予算額につきましては、右上に書いてあるとおり1,550億円、また令和6年度の補正予算額として2,150億円が措置されておりまして、大きく3つの枠になっておりますが、宇宙活動を支える総合的基盤の強化で、基幹ロケットの開発や宇宙戦略基金、そういった取組について記載がございます。
 また、左下になりますけども、宇宙安全保障の確保、国土強靱化・地球規模課題への対応とイノベーションの実現という中に、衛星政策等々入ってございます。
また、右になりますが、宇宙科学・探査における新たな知と産業の創造という中で、アルテミス計画等々の取組が、記載がありますので、ご参照いただければと思います。

 12ページ目をご覧ください。
 ここから少し個別の取組についてのご紹介になります。
 まず、基幹ロケットについて、でございます。ロケットは宇宙へアクセスするための根幹のインフラということで、宇宙活動の自立性を確保することがわが国の宇宙政策の基本ということになってございますが、ロケットの開発・高度化を継続的に進めることが大変重要な取組だと認識しております。
H-ⅡAロケットにつきましては、来月6月24日に最終号機となる50号機の打ち上げを控えている状況でございます。2001年から49機中48機の打ち上げに成功しており、その信頼性が内外からも高く評価されているところかと考えておりますが、こういった知見をH3ロケットの開発・運用にも引き継いでおりまして、また、次期基幹ロケットに向けた今後の検討においても、そういった重要な知見が生かされているものだと認識しているところでございます。
 また、H3ロケットにつきましては、今年の2月2日にみちびき6号を搭載した5号機の打ち上げに成功したところでございます。
また、イプシロンSロケットにつきましては、2022年10月に6号機の失敗があり、その上で対策をした上で取組を進めているところでございますが、昨年11月に2段固体モーターの再地上燃焼試験で燃焼異常があり、原因調査、対策の検討を進めている状況下にございます。

 13ページ目をご覧ください。
 宇宙基本計画等々におきまして、H3の高度化等を進めることが指摘されております。こういったことを踏まえまして、文部科学省におきましては、H3ロケットの継続的・段階的な高度化の具体的内容や、またH3ロケットの打ち上げ高頻度化などについて検討する必要があるということで、今年の3月に有識者検討会を立ち上げており、今現在検討をしている状況のご紹介です。

 14ページ目をご覧ください。
 将来宇宙輸送システムの重要性でございますけれども、JAXA中心の研究開発から脱却し、国と民間が連携して抜本的な宇宙輸送能力の強化および低コスト化に取り組むには、わが国の宇宙活動を支える総合的基盤の強化を図ることが必要だということで、文部科学省で令和4年7月に、2040年までを見据えてロードマップ検討会で取りまとめたものでございまして、下にあるような概念の中で、先を見据えながらの取組を進めていこうということでございます。

 15ページ目をご覧ください。
 人工衛星の開発・運用でございますけれども、運用中のものと開発中のものがございます。特に開発中、右下の1つ目、温室効果ガス・水循環観測衛星GOSAT-GWにつきましては、来月のH-ⅡAロケット50号機で打上げを予定しているところです。また、その先には技術試験衛星9号機ETS-9や、また降水レーダ衛星PMMの開発を今進めている状況でございます。

 16ページ目をご覧ください。
 JAXAの地球観測衛星の政策につきまして、昨年来見直しに向けた取り組みをしているところです。
 上のところで、これまでの取組と矢印がありますが、これまでは技術開発、利用実証、社会定着、そして便益(リターン)という方向性の中で進めてきたと思いますが、これからは、どのようなリターンを得たいのかからスタートし、どのようなデータ・プロダクトが必要か、そしてどのようなツールが使えるのか、どのような衛星・研究開発が必要かと、そういった思考の中で衛星政策を進めていくべきではないかと、そういった議論をしてきたところでございます。

 17ページ目をご覧ください。
 宇宙状況把握(SSA)システムでございますが、JAXAにおきましては、宇宙空間の安定的利用のために、防衛省と連携して宇宙状況把握システムを運用しており、2023年3月16日にシステム運用を開始しています。

 18ページ目をご覧ください。
 デブリ除去技術の実証ミッションの開発というところでございますけれども、将来の宇宙空間の持続的安定的な利用を確保するために、スペースデブリ除去に係る重要技術の研究開発および宇宙実証を目指す取組をしてございまして、JAXAの保有技術を活用しつつ、意欲のある民間とのパートナーシップによりまして、事業化を目指すという取り組みがなされています。

 19ページ目をご覧ください。
 産業競争力の維持・強化に向けた取組でございますが、既存の宇宙機器産業とベンチャー企業等の新規参入者との協働を促進していこうということで、産学官が一体となって取り組むことが必要ですが、JAXAにおきましては、記載のような宇宙イノベーションパートナーシップ、また、宇宙探査イノベーションハブ、こういった取組を通じて異業種やベンチャー企業の宇宙分野への参入を促進するとともに、民間事業者との共創、オープンイノベーション、こういったものの取組を進めているところでございます。

 20ページ目、宇宙イノベーションパートナーシップ、J-SPARCと呼ばれているものでございますが、ベンチャーを含む民間事業者等を主体とする事業を出口とした、技術開発を伴うパートナーシップ型の共創プログラムがございます。異分野融合等、オープンイノベーションの取組によりまして、宇宙分野に閉じることのない技術革新を実現していこうという取組でございます。

 21ページ目、宇宙探査オープンイノベーション研究ということで、政府・JAXAが進める将来の月・惑星探査への適用および民間企業の地上事業拡大に共通した技術課題の解決ということと、民間等とJAXA、それぞれの技術と人材によりましてオープンイノベーション型の共同研究を推進することを進めているところでございます。

 22ページ目をご覧ください。宇宙科学・探査となります。
宇宙空間における活動領域の拡大に貢献するとともに、わが国の宇宙開発利用を支える研究者・技術者の育成に大きく貢献していこうということで、JAXAと関連企業が総力を結集させ、世界最高水準の技術力を継承・発展させ、一層の世界的な成果創出を図り、産業競争力の強化とともに国際的なプレゼンス向上にも貢献するということで、小型月着陸実証機SLIMや、X線分光撮像衛星XRISM、火星衛星探査計画MMX、こういった取組が進められているところでございます。

 23ページ目をご覧ください。
 国際宇宙ステーションISS計画の概要でございますが、2008年に「きぼう」が打ち上げられ、「きぼう」の利用実験が開始されております。その後、宇宙ステーション補給機「こうのとり」を打ち上げてきているというところですが、2025年度打ち上げに向けまして、新型宇宙ステーション補給機HTV-Xを開発しているというところでございます。

 24ページ目をご覧ください。
 国際宇宙ステーションにつきましては、2030年頃の運用終了方針になってございますが、運用終了後、ポストISSにつきましては地球低軌道の有人拠点について民間事業者が所有・運営するという商業宇宙ステーションに移行する計画になってございます。そういった中で、文部科学省としましては、宇宙戦略基金等を活用して、ポストISSに向けた日本企業の研究開発等を支援しているほか、宇宙開発利用部会国際宇宙ステーション・国際宇宙探査小委員会において、今後の地球低軌道活動の充実・拡大に向けた取組につきまして検討を進めているところでございまして、その議論の整理が25ページ目にありますので、お手すきの時にご参照いただければと思います。

 26ページ目をご覧ください。
 国際宇宙探査アルテミス計画とわが国の協力取組ということでございます。
中ほどに、わが国の協力取組ということで、Gateway居住棟建設への協力や、物資補給、月面等探査に必要なデータや技術の共有、有人での月面移動手段の開発、こういったことが取組として進めているというところでございます。
 これに関しましては、アルテミス合意ということで、28ページ目にあるような枠組みがございまして、2025年5月現在、計55か国が署名しているというところでございます。
 アルテミス計画の関連で申し上げますと、本年2月に日米首脳共同声明において、アルテミス計画における月面探査をはじめとする日米宇宙協力を継続する方針を確認してございます。アルテミス計画を着実に推進することが日本の宇宙政策においても極めて重要だという認識でございます。
 また、大統領予算教書骨子が発表された直後にも、その内容についてNASAから文部科学省に対して個別の説明があったということでございまして、今後とも米国議会を含む動向をしっかりと注視しながら日米間で意思疎通を図っていくというのが現状でございます。

 次のページをご覧ください。
 アルテミス計画へのわが国の参画方針決定の経緯ですが、2020年7月に月探査計画に関する文科省とNASAの共同宣言が成されており、2022年11月にゲートウェイ実施取決、2023年1月には日米宇宙協力に関する枠組協定が発効しており、2024年4月には与圧ローバーによる月面探査実施取決が結ばれているところでございます。宇宙開発利用部会では昨年7月に「月面探査における当面の取組と進め方について」をまとめていただいているというところでございます。

 30ページ目からが宇宙戦略基金になります。
 わが国として、民間企業・大学等が複数年にわたって大胆に研究開発に取り組めるよう、新たな基金を創設し、民間企業・大学等による先端技術、技術実証、商業化を強力に支援していくということで、速やかに総額1兆円規模の支援を行うことを目指すことになってございまして、スタートアップを含む民間企業や大学等の技術開発への支援を強化・加速しているところでございます。
 第1期につきましては、既に公募・採択が終わっており、31ページに記載のテーマを進めているところで、次のページにその採択結果の一覧が載ってございます。国内民間企業、大学等が採択され、既に取組が進められているところでございます。
 また、第二期につきましては、先日公募が順次開始され、全13テーマにつきまして、取組を進めているところでございます。

 次のページに全体のプロセスが載ってございますが、既に公募を開始しておりまして、順次公募が終わりましたら審査・採択を進めていく状況にございます。
 その次ですけれども、宇宙航空人材育成プログラムという、人材育成に関するプログラムについても、文部科学省行っております。宇宙・航空分野・人文社会分野に係る高い専門性を有する人材や、システム全体を理解し到達ビジョンを持って先端的かつ複雑化したプロジェクトをけん引できるような人材、こういった方々を育成するような取組をしてございます。

 それから、次になりますが、経済安全保障重要技術育成プログラム(Kプログラム)の取組でございます。経済安全保障強化推進の観点から、内閣府主導の下で関係府省、文科省、経産省と連携しまして、国のニーズを踏まえてシーズを育成するといった取組でございます。この取組の中で宇宙に関する事業も行っているところでございます。

 次になりますが、宇宙開発利用加速化戦略プログラム(スターダストプログラム)がございまして、各省の縦割りを排除し、連携して取り組むべき研究開発プロジェクトを、この枠組みの中で行ってございます。

 次になりますが、SBIR制度によるスタートアップの新技術の社会実装を推進するということで、令和4年度補正予算で約2,000億円の基金が設けられており、大規模技術実証支援という取組が始まってございます。具体的には、に幾つかありますが、文部科学省の宇宙分野では、民間ロケットの開発・実証とスペースデブリ低減に向けた技術開発・実証を行うスタートアップ等に対し支援を行うことを進めているという状況でございます。
 後ろは、参考資料をつけておりますけども、次のページが、政府全体の予算の近年の推移、その次にJAXAの予算の推移があります。
 日本の宇宙開発の中核機関でありますJAXAにつきましては、先端・基盤技術の研究開発能力を強化していくことと、産学官の英知を結集する活動を強力に進めていくと、こういったことが宇宙基本計画等において求められているところでございます。他方、近年の宇宙開発利用の進展に伴いましてJAXAの担う役割が大幅に増大している状況で、そういった中、JAXAの多様な取組を支えるためには、射場の維持管理、人工衛星の運用やデータの利活用、また基盤技術研究といった基盤的な取組、そしてそれを担う優秀な人材の確保が大変重要な課題になっていると考えております。
今日の朝でございますが、内閣総理大臣を本部長とします宇宙開発戦略本部が開催されており、そちらで宇宙基本計画工程表改訂に向けた重点事項が決定されております。
 その中で、宇宙開発の中核機関としてのJAXAの技術基盤や人的資源を強化していくことが盛り込まれており、また、総理からもそういったご発言があったところでございまして、文部科学省としましては、こういった方針が示された中で、JAXAの人的基盤技術の強化に向けて着実に取り組んでいきたいと考えているところでございます。
 少し長くなって恐縮ですが、説明は以上となります。

【山崎部会長】
 ご説明ありがとうございました。大局的にご説明くださってありがとうございます。
 ただ今のご説明につきまして、皆さまからご意見、ご質問がありましたら、どうぞ、お願いいたします。
 秋山委員、よろしくお願いいたします。

【秋山委員】
 秋山です。ご説明いただいたSBIR制度、38ページの資料の部分について、もう少し詳細が分かればということで質問させていただきたいのですけれども、ご説明いただいたフェーズ3の大規模技術実証支援というものですけれども、この大規模というのはどういったところを指すのか、この辺りもう少し詳しく教えていただけないでしょうか。お願いいたします。

【阿部企画官(事務局)】
 事務局でございます。ご質問ありがとうございます。
 今画面に出ておりますとおり、このSBIR制度としましては、フェーズ1、2、3ということで、今まで1と2の取組がなされていたところですけれども、今回令和4年度の補正予算につきましては、新たにフェーズ3として、より出口に近いところについて、実証フェーズのところを強力に推進しようということで設けられたところでございます。
 イメージとしましては、特に文科省でやっておりますロケットの開発・実証につきましては、ロケット本体を開発して打ち上げるという実証までをしっかりと支援するというものでございまして、またスペースデブリの支援につきましても宇宙でしっかり実証をしようということで、実証フェーズまで持っていくというところをここでは大規模実証という形で表現しているとものでございます。よろしいでしょうか。

【秋山委員】
 分かりました。ご説明どうもありがとうございました。

【山崎部会長】
 ほかにご質問……。吉成委員、よろしくお願いいたします。

【吉成委員】
 ありがとうございます。25ページぐらいでしょうか、ISSについてお伺いしたいと思うのですが、運用が停止されるということで、段階的に国の関与というのは小さくなっていくのかなと理解していますが、一方で、人的資産、JAXAにも、あるいはその関連、あるいは企業、そういったところで従事していた方もいらっしゃったのかと思うのですが、こういう方々をソフトランディングさせていくとか、予算を再配分、ないしは仕事を替えていくみたいな、そういうことも論点としてはあろうと思うのですが、現時点で何か議論されていることがあれば教えていただければと思います。

【阿部企画官(事務局)】
 原田戦略官、お願いできますでしょうか。

【原田戦略官(事務局)】
 原田です。2030年以降のポストISSに向けて、ご承知のとおりアメリカのCLD企業がポストISSに向けての民間商業宇宙ステーション事業者として今後運用していくということに想定をしつつ、昨年8月に日本としましても、JAXAを含めて将来の利用リソースの検討をさせていただいております。
 昨年の8月、第12期の小委員会で、いわゆる利用リソースの考え方みたいなことを示させていただくとともに、先ほど映っていたスライドでも、2030年以降のポストISSを見据えて地球低軌道利用の活動の充実・強化に向けた検討ということで、昨年の秋以降、地球低軌道活動の成果をどのように出していくかとか、あるいは最近商業ビジネスといった活動が、そういった機運が盛り上がっていますので、こういったものをより強化していくための取組について検討させていただいているところです。私からは以上です。

【吉成委員】
 分かりました。すなわち、JAXAないしは関連されている、その内部で働かれている方も含めて配置転換をしていくという、そういう発想と理解してよろしいでしょうか。

【原田戦略官(事務局)】
 ご指摘のとおり、せっかくこれまで我々としても培ってきた有人宇宙技術、あるいはその利用技術ですので、こういったものは引き続きわが国の重要な基盤として維持継承させていくことを大前提に、また、民間の活力も生かしながら、民間に任せるところは民間に任せつつということで考えています。
 他方で、よく報道等でも若干齟齬(そご)があるというか、我々2030年以降民間に完全に丸投げをするという趣旨ではなく、一定の関与といいますか、ある程度利用で支えるという形で、先ほど申し上げた第12期の小委員会でも議論させていただいたんですけれども、2030年の、あるいは翌年の1月1日から全てJAXAが手を引くわけじゃなくて、民間が仮に運用をスタートしても、ある程度の部分に関してはJAXAが利用面で支えていくと、その利用面で支えるというのは、極めて多義的でございまして、さまざまな形でのある程度の初期段階においてはJAXAが必要な役割を果たしていくと。これは別に日本に限った話じゃなくて、委員もご承知のとおりアメリカとかESAといったところも同じような考え方であるというふうに承知をしております。

【吉成委員】
 分かりました。ありがとうございました。

【山崎部会長】
 ありがとうございます。ぜひこれまで培ってきた人も技術も継承していただければと思います。
 ほかにご質問、ご意見、ありますでしょうか。よろしいでしょうか。

【木村委員】
 すみません。よろしいでしょうか。

【山崎部会長】
 よろしくお願いいたします。すみません。

【木村委員】
 木村でございます。すみません。先ほどのご説明の中で、アルテミス計画の案件のところについて、米国のほうも政権が代わるなど、なかなか先が見通せない状況かなとも思うのですけれども、NASAとも連絡を取り合っているというお話も先ほどありましたが、日本としては進めていく方針というふうに理解してよろしいでしょうか。

【原田戦略官(事務局)】
 研究開発戦略官の原田です。ご質問、木村先生、ありがとうございます。
 ご指摘のとおり、アルテミス計画を含む米国の今予算といいますか、状況は、今月頭に出された大統領予算教書の骨子、スキニーバジェットというものが発出されておりまして、その中にアルテミス計画の内容に影響のあり得るような発表がされているところではございますけれども、委員の先生がご承知のとおり、アメリカの予算は今後米国議会におきましてさらなる議論がされていくというふうに思っています。
 米国の予算制度は、基本的には議会に決定権があるというふうにわれわれは認識しておりますので、引き続き米国の議会の状況も見据えながら、われわれとしてもそれを注視していくという立場でございまして、すなわち突き詰めて言いますと、現状米国側から正式にわれわれのほうにアルテミス計画の変更をしたいといった連絡を受けたという認識はございません。従って、現行われわれが今ある国際的な合意に基づきまして、引き続き着実にアルテミス計画を推進していくといった方針でいるところでございます。

【木村委員】
 分かりました。これは非常に大事なことだと思います。着実に進めていかないと、なかなか将来こういったところに参入するのは難しいかと思いますので、ぜひ着実に進めていただければいいかなというふうに思いました。ありがとうございます。

【山崎部会長】
 どうもありがとうございました。ほかにご質問、ご意見ありますでしょうか。よろしいでしょうか。小笠原委員、よろしくお願いいたします。

【小笠原委員】
 ありがとうございます。小笠原でございます。ご説明ありがとうございました。
 12ページで、わが国の基幹ロケットについてというお話がございました。それで、わが国の基幹ロケットのH3、イプシロンSというお話があったんですが、次のページ、13ページで、基幹ロケットの有識者検討会の議論のテーマが、なぜかそのH3ロケットが書かれているだけでありまして、多分イプシロンの話が抜けているように思えるものですから、イプシロンSも基幹ロケットとして運用されていくことだと思うんですが、扱いがどうなっているのかというところの解説をいただけないでしょうか。

【阿部企画官(事務局)】
 ありがとうございます。ご指摘のとおり、基幹ロケットとしてはH3、それからイプシロンロケットがございますが、当面の課題としてまずH3ロケットについて議論をしているというところでございます。ご承知のとおり、このページの前のページ、イプシロンロケットの現状について少し、字が小さいかもしれませんが、記載がございますけれども、イプシロンSロケットについては、現在、燃焼試験の異常があったところ、今、原因調査をずっと進めているというところでございまして、その見通しがある程度立ったところで今後どうしていくのかという議論もできるのかなと認識しておりまして、現状そういう段階にある中で、まずH3ロケットの高度化というところの議論をさせていただいている、現状そういった取組をしております。

【小笠原委員】
 承知しました。シーケンシャルということで理解しました。ありがとうございました。

【山崎部会長】
 どうもありがとうございます。それでは、ほかにご質問がなければ次の議題に移らせていただきます。
 次はJAXAの状況についてです。第5期の中長期計画におけるポイントを中心に、経営企画担当の佐藤理事よりご説明お願いいたします。

【佐藤理事(JAXA)】
 ありがとうございます。ご紹介いただきました経営企画担当理事をしております佐藤です。本日はよろしくお願いいたします。
 今ご紹介ありましたとおり、第5期が今年の4月から始まりましたので、JAXAとして、本日は第4期の実績的なところと、第5期に対する取組の方向性というところで整理をさせていただきました。先ほど文科省阿部さんのほうからご紹介いただいた内容とかぶるところも多いですけれども、効率的に説明させていただければと思います。

 では、本日の説明内容を今投影いただいておりますが、今ご説明したとおりですから割愛して、次のページに参ります。
 2ページ、よろしいでしょうか。
 JAXAの概要ということで、まず設立の経緯ということで示させていただいております。
 下の絵にありますように、JAXAの前身は3機関ございました。
 国策としての人工衛星およびロケットの研究をやっていたNASDA、宇宙開発事業団、それから左が基礎科学分野の研究、大学院教育による人材育成を行っていた宇宙科学研究所、それから先行的・基礎的な研究と航空に関する研究を行っていたNAL、この3機関が2003年に統合をしてJAXAとなってございます。
 2015年には国立研究開発法人へ移行いたしまして、それから10年がたったというところになってございます。
 そういう観点で、幅広く日本の宇宙・航空に関する研究開発活動を行っているというものでございます。

 JAXAの組織ということで、3ページのほうには国内のマッピングを示してございますけれども、北は北海道から南は沖縄まで、幅広くわれわれの事業所、試験センターといったものが配置されてございます。
 東京周辺で、筑波、それから調布、あと相模原、ここは3大事業所になりますけれども、それぞれで先ほどの3機関、そのほうの研究活動というのを続けているというところでございます。また、ロケットの射場として種子島と内之浦に2カ所保有しているといった、日本全体での活動をしているというところになります。
 予算、先ほどご紹介ありましたけども、2,145億円ということで本予算、それから職員数も1,600名程度ということで活動しております。予算につきましては、基金のお話、出ておりますが、こちらは含まず、JAXAの本予算という値がこの数字になってございます。

 では、次のページ参りまして、JAXAの役割ということで、基本計画のほうに示されます目標に沿った形で1枚絵を示してございます。
 こちらのように、各政策目標に応じて、われわれのほうで、全ての領域でさまざまな活動をしていくといったところでございます。
 右下にありますように、本日は宇宙ということでご参考になりますが、航空についても各種のR&Dに取り組むといったところでございます。

 では、次のページ、まず第5期中長期計画を議論する時に、取り巻く環境の変化というものを分析しました。
 上に5つほど箱がございまして、1つ目、安全保環境がかなり変化してきているということ。
 それから経済・社会活動、そういうものの宇宙システムへの依存が非常に高まっているというところ、それから産業がかなり、宇宙産業というのは盛り上がってきておりまして、それなりの構造の変革がある。
 それから、月以遠の深宇宙を含めた宇宙探査といったところが各国含めて活発になってきている。
 またそういった宇宙活動が非常に頻繁になったということで、宇宙へのアクセスの必要性の増大といったところが近年の取り巻く環境の変化だというふうに認識しております。
 こういうのを踏まえまして、第5期中長期計画を策定する時のポイントとして真ん中辺に3つほど書いてございますが、1つ目が総合的基盤強化への貢献を目指すということで、いろいろ周りが変わっておりますけど、引き続き基礎的・基盤的な研究開発、また先導的な研究開発を行って、独創的な成果を創出する、これがJAXAのR&D、あるいはプロジェクトを実施する機関としての大きな役割と思っております。
 2つ目は、宇宙活動の自立性の確保、これは国として重要であろうと思います。
 また、産業の振興に貢献するといった観点。それから安全保障の機関、それから衛星データ等の利用をしていただいている省庁との、かなり広がってきました、これのさらなる連携の推進をしていくところ。それから産業振興の施策、第4期でかなりいろいろな施策を打ちました。それをさらに進化させるべく今整理・強化をしているということ。それから戦略基金、これが第2期に入ってきました。この活用をしていくこと。それからフロントローディングを強化していく。ちょっと毛色が変わりますけども、昨今、企業の利益、これが確保されないとなかなか活動が続けられない。われわれも製造等に関しては企業に頼っているところがございますし、最終的には企業のほうで広く世界に展開いただきたいというところがございます。そういった観点で、適正な利益確保という、民間の事業性・成長性の向上、こういったところにも注力して進めていくというところでございます。
 また、JAXAがハブとなるという、ハブ機能を持つという意味でのさまざまなステークホルダーを含む、巻き込んでチャレンジをしていくというところ、繰り返しになりますが、政府の宇宙開発利用、それからわが国全体の宇宙産業を支える技術的優位性と自立性の確保に継続的に取り組む、こういったことで総合的基盤の強化に貢献をしていくということが2つ目のポイントになります。
 それとも連関しますけども、左下にあるように、かなりJAXAの役割の期待されているところは大きくなってきているというところで、それに応えるためにはJAXAの人的なリソース、それから先端基盤の技術力、それから施設・設備、こういった活動の根幹にある、こういったところ、それからJAXAの組織そのものの拡充と、そういったところを一緒に進めていくということが期待に応えるためには必要というところかと思います。
 また、右下はロケットの失敗の話、先ほどございました。また、医学指針に基づく問題というものも前の第4期の時には起きまして、これらの分析をした上で、最終的にはやっぱり人に注力した形の、人的資本経営の観点を取り入れた経営戦略と人材戦略の連動、それから組織風土そのものもそういった改革に取り組んでいくということを、今重点的に進めているというフェーズにございます。

 では、6ページから、第4期の振り返りと第5期中長期計画の対比という形でお示しをさせていただいております。
 先ほどご説明があった中長期目標が示されまして、その目標を達成するための計画として、3月に次の中長期の取組をお示ししているものでございます。

 そのページは飛ばして7ページからそれぞれの中長期計画の項目に沿ってご説明していきたいと思います。分量が多いので、少し飛ばす形になりますが、効率的に説明させていただきます。
 まず、1丁目1番地にあります宇宙安全保障への貢献ということで、左側の水色で示したところは第4期の取組の状況になってございます。
 1つ目が海洋状況把握、MDAというものでございますけども、海上保安庁のほうで運用いたします「海しる」という海洋状況表示システム、これが公開されました。その公開の前から少し連携をさせていただいておりましたけども、2019年からわれわれの地球観測データの提供を開始するなど、これらの活動に貢献をしてきているということでございます。
 また、昨年打ち上がりました先進レーダ衛星「だいち4号」、これによりまして、引き続き運用しております「だいち2号」と、今ちょうど2機セットで非常に幅広い観測をしてございますけども、「だいち4号」のほうがかなり幅広い領域を撮れるような性能を今出せてございます。こういったもの活用、それから、AISの受信機、これもかなり高性能化をしまして、船舶の密集地域についても受信率を大幅に向上させた、こういった観点で、海洋状況把握の能力の向上に貢献をさせていただいたというのが第4期になります。
 ここはワン・バイ・ワンで右側の第5期のところも読ませていただきますけども、今ご説明したようなのを拡充していくというところで、データの利用促進、それからデータ処理・解析技術など、ニーズを踏まえた研究開発というのを進めていくというところ、それから同盟国・同志国との衛星データ共有の協力を推進して、国際連携強化にも貢献していくというのが第5期の方針になります。
 その下に行きます。
 宇宙システム全体の機能保証強化ということで、宇宙アセットに対する非常に大きな期待が出てきている中で、機能保証強化というのが重要になってきています。という中で、JAXAのほうに政府のほうからいろいろな受託をいただいております。前の中長期に比較して3倍以上に受託の件数が増えてきているというところになってございます。また、そういった蓄積によりまして、宇宙安全保障構想あるいは国家安全保障戦略等の政府の文書にJAXAの役割の強化という記載もいただきまして、非常に位置付けを上げていただいているというところでございます。
 また、2つ目のポチになりますけども、機能保証強化という中で、サイバーセキュリティというのが非常に重要になってまいりますけども、宇宙システムのセキュリティの管理標準およびシステムセキュリティの対策標準、こういったものを初めて体系化をいたしまして、リスクの縮減活動のほうに役立てております。また、JAXA内外での、これ、民間も含めてですけども、人材交流・情報共有によりまして、宇宙システムセキュリティというくくりでの人材育成ということにも取り組ませていただいております。
 こちら右側になりますけど、こうたん性を上げていくという観点で、国内・国際ルール・ガイドライン等の整備ということ、今後も続きます。
 これに対してJAXAの知識等を活用して貢献させていただきたいと思っております。

 次のページに参ります。
 こちらは宇宙状況把握というふうになりますけれども、防衛省から受託となって、宇宙状況把握、SSAシステムの整備を完了し、運用を開始しております。また、宇宙状況監視衛星、これについても必要な体制を構築して製造着手しているというところであります。
 こちら右側の第5期につきましては、SDA衛星も今後製造・打ち上げ等進めてまいりたいと思います。いろいろ受託いただいた場合には、必要な体制を構築して着実に実施していくということでございます。
 それからその下です。
 情報収集衛星に関する受託、これもご存じのとおり、かなりの数いままで開発・打ち上げ等行ってきてございますけども、受託を受けた場合に体制を整えて提供しております。かなりいろんな面で貢献をしているというふうに考えてございます。これについては第5期も引き続き進めてまいりたいと思います。また、この第5期では、くくりとしてここに書かれました衛星測位、こちらについても、受託をした場合に強化をしていくというところを記載しております。
 以上が、まず安全保障のところになります。

 次のページから地球観測・通信・測位といったくくりで整理してございますけれども、まず地球観測です。
 こちら、幾つか衛星の打ち上げから運用、それからデータ利用というのを進めてきてございます。
 一番上の「いぶき2号」、GOSAT-2につきましては、継続的に観測を行ってきておりまして、例えば左下が二酸化炭素濃度の観測ということで、GOSAT-2の前のGOSAT-1から含めてかなり長い間全球を観測するというような、世界で初めて始めておりまして、年変化というのを確実に捉えて、世界的に日本のデータが使われているというところになります。少し第5期に写真がありますGOSAT-GW、これが3番目の衛星になりますけれども、を、継続的に観測をしていくことで、環境省等とともにGHG分野での貢献をしていきたいというふうに考えてございます。
 それから「しきさい」というGCOM-Cという衛星、これは雲・エアロゾル、それから海色等を観測できる衛星です。
 これは非常にマルチなバンドで撮影ができるということで、いろいろなモデルに使って、そういう意味で、ここっていうのはないですけども、かなりいろいろな分野での活用をできるというところで、このプロダクトを利用されている状況です。
 それから右下のほうに写真ございますけども、これも昨年打ち上げました。ESAと組んで打ち上げたEarthCAREという衛星になります。雲の中の縦方向にドップラー速度の計測ができる世界初のセンサということで、非常に今良いデータを出してございます。この辺はほかの衛星との組み合わせでいろいろな観測等をしているということで、ESAとも協力しながら進めているということでございます。
 それから、既にMDAのところでご説明しましたが、「だいち2号」、それから「だいち4号」というのを今運用してございます。下の真ん中にありますように、能登地震での地形の変化というのを、これは4号を打ち上げる前の「だいち2号の」データになりますけども、こういったものが今後起きた場合に、2号、4号の2機の観測で非常に幅広くタイムリーにデータを出していける、防災機関のほうにデータを出していけるという形で進めていくことになります。
 ほぼ第5期ご説明しましたけれども、こういった衛星データを使ってデジタル分野、それからグリーン分野等の異分野の成長市場との融合を図っていきたいと思います。また、先進的な研究開発、それから国際連携等、これを広げていくというところを第5期では引き続き取り組んでいきたいと思います。

 次のページが通信になります。

【山崎部会長】
 佐藤理事、大変申し訳ありません。こちらの進行の不手際で大変恐縮なのですが、少し押してしまっておりまして、資料を事前に配布させていただいておりますので、もし可能でしたら第5期のポイントを重点的に、少し説明を短い形でお願いできますでしょうか。大変申し訳ありません。

【佐藤理事(JAXA)】
 いえ、申し訳ありません。

【山崎部会長】
 ありがとうございます。

【佐藤理事(JAXA)】 
 では、ちょっと第5期のところが文字ばかりで申し訳ないんですけれども、通信につきましては、衛星通信システムというのが、やはりこれは肝になりますので、国際競争力の強化に資する先進的な研究開発に取り組むというところです。また、光データ中継衛星というのも開発して、今運用してございますので、そういった世界最速の衛星通信というのを定常的な運用をして、各種地球観測衛星とのデータの通信等に役立てていきたいと思っております。
 下の測位につきましては、先ほどもご説明しましたとおり、国のほうで今11機体制の拡充というのを進めてございまして、受託した場合には、必要な体制を整えて、先端分野での技術開発で貢献していきたいというふうに考えてございます。

 では、次のページが、今度宇宙科学・探査分野ということで、11ページはSLIM、XRISMなどを進めて記載しておりますのでお読み取りいただきまして、12ページが第5期のポイントになります。
 かなり衛星・探査機、大型化しています。複雑化もして、そういう意味でプロジェクトも大きくなってきているということで、JAXAだけでなく海外主導ミッションへの参画、こういったことも含めて推進をしていきたいと思っております。
 また2ポツ目に書いてある中で1つ言っておきたいのは、プラネタリーディフェンスです。
 こういった新しい分野にも活動を広げていきたいというふうに考えてございます。
 それから、一番下が、探査機等の研究開発・運用ということでまとめてございますけども、獲得した世界一級の観測データの公開、ここは非常に世界トップクラスということで重要ですけども、これを続けて、国際的プレゼンスの発揮・向上に努めていきたいというふうに思います。また、最先端の技術を宇宙科学の中でやっていきますので、民間にもこういった技術を出していくといったところにも注力をしていきたいと思います。

 次のページが、地球低軌道での活動ということで、右側のほうにありますとおり、先ほどご議論ございましたポストISSに向けてどうしていくかと、今まさしく議論中というところになります。ここの整理をしつつ、ISS計画においては、われわれは引き続き基幹的な役割を果たしていきたいということで取組たいと思っております。

 次のページ、14ページが探査になります。
 前のページにありました新しい宇宙飛行士2名も含めて、こういった次の探査の時代に継続的に取り組んでいきたいというふうに考えてございまして、月面のローバー、あるいは月面で、アメリカ人以外で初めて日本人の宇宙飛行士が搭乗できる機会というのを確保しております。ここの辺をきちっと推進いたしまして、国際プレゼンスを上げていきたいというふうに考えてございます。

 それから15ページになります。
 こちらは宇宙輸送になります。H3につきましては、失敗後、回復いたしまして、順調に成功を積み重ねております。今後民間移管をして、民間のほうでしっかりと運用していくこと、それから、さらに競争力を継続的に上げるための高度化といったことを進めることになります。
 イプシロン、これも先ほどご議論ありましたけども、現在、モーターの爆発ということで少し開発がストップしておりますけども、こちらをきちっと開発を完了させ、こちらについても段階的な高度化、それから民間移管、こういったことを進めていくところでございます。

 16ページは、それに関連した基盤技術ということで、施設・設備等についても、打ち上げ成功率等の維持には非常に重要な要素になってきますということで、ここについても推進をしていきます。また、さらにその先の、高度化の先の次期基幹ロケットシステム、こういったところについても検討を始めていくというところでございます。

 それから次の17ページが、基盤的な支える研究開発の推進ということになります。
 少し絵のほうで、いろいろな分野での活動、研究開発をした上で、プロジェクト等にもその成果を出して、全体で成功に導いているというところでございます。
 右側のポイントとしては、さらにデジタル技術を使ったところ、開発の手法含めて、そういったところを伸ばしていく、ソフトウエアの定義衛星みたいな、ソフトウエアでほぼコントロールするような衛星、そういったような技術なども伸ばしていくというところ。
 それからスペースデブリ、こちらにつきましては民間との連携で実証を進めてございますけども、世界でもトップを走れるように、引き続き取組をしていきたいと思ってございます。

 それから18ページは、それを支える設備群も非常に大事ということで、それを進めていくこと、それから、周波数の確保、これも地味ですけども非常に重要なポイントになっています。こういったことについても、国と一体になって進めていきたいというふうに思います。

 19ページは、官民共創活動、このJ-SPARC、探査イノベーションハブ等につきましては、文科省の説明にありましたのでお読み取りいただければと思います。

 それでは、21ページ、これは宇宙戦略基金です。こちらも先ほどご説明がありました。
 今われわれとしては第2期の活動をしているということで、22ページに書いたとおり、われわれは技術開発マネジメントをしっかりやっていく必要があるということで、選定のみならず、技術的助言・支援、こういったことも充実させて、全体がうまくいくように持っていきたいというふうに考えてございます。

 それから、23、24は航空分野、参考に入れておりますので、お読み取りください。
 最終的には地上と宇宙をつなぐという観点で少し拡充をしていくところになるかなというふうには考えてございます。

 それから、25ページは、全体を支えるための取組を紹介しております。
 25ページが国際協力・海外展開の推進ということで、ここも非常に重要な活動になっておりまして、今後も強力に各国、各機関等との連携というのを進めていきたいと思います。現時点でも80か国以上の国、地域との協力を進めてございますので、戦略的な推進をしたいと思います。

 それから26ページは、情報システム関連とセキュリティということで、今JAXAの活動を支えているスーパーコンピュータ、これについても最先端の活動として進めていきます。
 方針をしっかりしていくということ、それから量子コンピュータみたいな新しいことも研究していきたいと思います。
 また、ご存じのとおり、サイバーセキュリティ攻撃がありました。これについて今対策を進めております。これは非常に安定的な研究開発を支えるために重要ということで、人的な教育も含めて取組を進めていくということでございます。

 それから27ページが、施設・設備ということで記載しております。
 やはりJAXAは先ほどの統合から少し時間がたちました。施設・設備につきましても、いろいろな面で老朽化等の問題が出ておりますけれども、研究開発の根幹ということで、これを計画的に更新していくことが第5期以降、長い間にわたって研究の成果を出すには非常に重要だということで、こちらにも重点的に取り組ませていただきたいと思います。

 また、28ページのほうは、ここでお示ししているのは一番下の人の話です。
 冒頭にも申しましたが、やはりこれだけの活動を支えていくために、人というのは非常に重要だということで、そちらの強化も重点的に取組をしていきたいと思っております。
 最後駆け足になって申し訳ありません。全体の説明としてはこれで終わりたいと思います。

【山崎部会長】
 佐藤理事、大変多岐にわたるお取組をまとめてご説明くださいましてありがとうございました。皆さまとの質疑応答、しっかりとできればと思いますので、第4期、第5期どちらでも、ご意見、ご質問、よろしくお願いいたします。
 神武委員、よろしくお願いいたします。

【神武委員】
 大変丁寧なご説明、ありがとうございます。ボリュームが非常に多いというのは、これからの宇宙開発への期待を反映したものだなというふうに感じました。
 大事な点としては、事業が拡大していく中で人員をどう確保していくかというところだと思っております。
 やはりJAXAが人材供給源になるということもあって、JAXAから民間企業に移られる方、また、民間企業からJAXAに入られる方という流動性が高まっているというのは非常に良いことだと思いますが、宇宙戦略基金等々も増えていく中で、非常に現場の負担が大きくなっているのではないかなというふうに思っております。
 これから人員が増えていくというところもお伺いはしておりますが、その辺りの人材の育成、発掘、あとは、やはり現場の方のライフワークバランスという辺り、どのように進められているかという辺り、教えていただければと思います。以上です。

【佐藤理事(JAXA)】
 ご質問ありがとうございます。まさしくそこの問題がわれわれの今一番の重点的な取組となってございます。
 短期的というか、今いろいろな採用は進めておりまして、昨年比かなり、倍増ぐらいの勢いで、今その採用を進めております。それは大学等を卒業した新卒のみならず、経験者採用と呼ばれる部分で幅広いキャリアの方を増やしていくという形で取組を進めてございます。
 一番問題が、育成というところだと思いますけれども、JAXAは、やはりプロジェクトを持ちながらいろんな研究開発をする、ここは特徴ではないかと思っておりまして、そういったプロジェクト活動を手伝って、その中でいろいろな生きた課題を見ながら実際の研究開発もやっていく、こういったことと、あと、多様な研修プログラム、ここが少し拡充していくべく今取り組んでおりますけども、こういったことを組み合わせて、われわれとしては今取り組んでいきたいかというふうに考えております。

【神武委員】
 ありがとうございます。簡単ではないことだと思うのですが、やはり人材育成という意味でも民間企業や大学ですね。文部科学省も人材育成の事業をいろいろされていらっしゃいますので、やはりダイナミックに育成をしていくというところも大事かなと思っていますし、あと、例えば外務省、JICAで、宇宙国際頭脳循環プラットフォームで毎年50人程度の海外の方を受け入れるというようなことも進んでいますので、いろいろな形での人材育成というところは、これからJAXAの方のみならず議論していくべき点かなと思いますので、コメントさせていただきました。ありがとうございます。

【佐藤理事(JAXA)】
 ありがとうございます。

【山崎部会長】
 では、久保田委員、よろしくお願いいたします。

【久保田部会長代理】
 ご説明ありがとうございました。
 1点、先ほどの文科省の資料10ページに、研究開発項目の大くくり化っていうのがあって、28項目から19に減らしたとありますけども、これの狙い、意図は何でしょうか。

【阿部企画官(事務局)】
 文部科学省から説明させていただきます。
 他の法人と比べた時に、JAXAの取組が非常に多岐にわたることもあって、だんだん年を追うごとに項目が増えてしまってきていたというところがあり、改めて見た時に、少し多過ぎるなというご指摘もありましたので、今回評価の観点から整理をし直したというものでございます。

【久保田部会長代理】
分かりました。JAXAとしては、特にその影響というのはないと考えてよろしいでしょうか。

【阿部企画官(事務局)】
 これはあくまで評価の観点ですので、実際の事業等に直接影響するものではないと思ってございます。

【久保田部会長代理】
 ないということですね。分かりました。どうもありがとうございます。

【山崎部会長】
 佐藤理事からも補足、大丈夫でしょうか。

【佐藤理事(JAXA)】
 大丈夫です。

【山崎部会長】
 ありがとうございます。では、高橋委員、よろしくお願いいたします。

【高橋委員】
 高橋です。説明ありがとうございました。最初の質問に関連することで、成果創出の体制ということについて質問させてください。
 今回のご説明では、JAXAが主語になって、JAXAが作り上げてきたいろいろな成果についてとこれからの方針について説明されましたが、JAXAの職員の中だけで閉じて創出される技術あるいは成果と、そうではなくて、宇宙科学やある種の技術のように、大学、あるいは民間の研究者などを集めた形で、JAXAが主体となってリードするのだけれども、日本の総合力で成果を出していくという部分とがあると思います。
 このJAXAがリードして、外を巻き込んで成果を創出するというところが、どのようなお考えになっているかを教えていただけないでしょうか。

【佐藤理事(JAXA)】
 ご質問ありがとうございます。
 まず、トピック的なところだけで説明しますと、17ページに、スペースデブリ対策で民間事業者との連携という話を書かせていただきました。
 これはJAXAが持っている各種過去の成果、これを民間にもお渡しし、民間事業者のほうが実際のデブリ実証の宇宙機を作って運用する、それで成果を出すと、こういった形で成し得たプロジェクトになってございます。こういうJAXA成果をトランスファーしていくという、事業支援的な体制という取組もしているところです。
 それから、19ページから記載しております、例えば宇宙ビジネスパートナーシップ、J-SPARC、こういった活動は、これは完全に共同で民間と事業の最初から共創をして成果を出しているという。それから、宇宙探査イノベーションハブは、目的を少し探査というところに絞りつつも、非宇宙産業にも参加いただいて、地上にも裨益する形で成果を出していくといった、そういったハブ的な活動、オープンイノベーションの形での活動、こういったことも進めておりますので、かなり第4期の中でこういった民間との多岐な連携というのも進めております。
 また、宇宙戦略基金も、大学も含めてかなりいろいろなテーマを立ててご参加いただいていくという形になっております。
 その中で、JAXAは技術開発マネジメントという観点でいろいろな、JAXAが持っているものは提供していきながら、全体を見ていく、そういった活動もしておりますので、さまざまな形で外の方との連携というのを進めつつあるというところでございます。

【高橋委員】
 分かりました。ありがとうございます。
 もう少し質問したいのですが、そうすると、JAXAの中で自らが手を動かして先端的な技術研究開発を行うということに対して、今後どのように進めていこうと考えておられるのかと、それから、JAXAでできないことも多分あって、それをどうやって、例えば大学の研究者のところとコラボして共同研究をやるか、そういうところの指針というのはどのようになっておられるでしょうか。

【佐藤理事(JAXA)】
 大きな考え方としては、例えば民間でもうできるものは民間でやる。JAXAはより困難、さらに資金がかかる等、そういったような部分に少しテーマをシフトしていくということを、いろいろな分野で仕分けしながら進めているというところになります。
 後半の質問に関しては、今までも共同研究というものはかなりの数をこなしてきておりまして、JAXAとして持ってない技術の部分を、例えば大学の方と連携して、お互いが1つの目標に向かって仕上げていく、これは相当な数をやっていることになりますので、JAXAだけで閉じず、そういった周りの活力もかなり利用していくというのが、今後も続ける活動と考えております。

【高橋委員】
 どうもありがとうございました。
 JAXAがリードして、日本全体が底上げされるような体制が組めるととてもよいと思いますので、よろしくお願いいたします。

【山崎部会長】
 では、笠原委員、お願いいたします。

【笠原委員】
 まず、佐藤理事のご発表、どうもありがとうございます。
 恥ずかしながら、前期から参加しておりましたが、非常に詳しく分かりやすくご説明いただいて、JAXAの取組全般をしっかりと認識することができて、非常に重要な、貴重な時間でした。ありがとうございます。
 特に9ページ目のグラフの二酸化炭素の長期的な観測結果等、正直申しましてもっとアピールしてもいいのではないかなと、国内だけではなくて国際的にも、やはり日本の長期にわたる貴重なデータをこうやって公表されているということ自体、積極的なアピールをして、そのプレゼンスをもっともっと高まる、そういう印象を受けております。

 それで、質問は2つございまして、まずは、特に基盤やリソースの充実というお話を、力を置かれて発表されていたと思うのですが、宇宙戦略基金にしても、プラスアルファの部分というのはどちらかというとJAXA以外のところに配分されていて、JAXAそのものの評価にどのようにすればいいのか。
 どのようにJAXAそのものの評価、あるいは、これまでの基幹ロケットはじめ、基盤的な企業、基幹ロケット等の開発の企業の、基盤の充実。つまり、戦略基金のほうがプラスアルファには見えるのですが、それに含まれないところに非常に基盤的なところがあって、そこをどう充実させていくのか。
 特に、はっきり申し上げてお金ですね、費用がしっかり配分される方策というか、それはどのようにお考えなのかということが1点と、それから、航空部門のところが飛ばされて参考資料になっておりましたが、これはこの部会が宇宙に関係するものだから飛ばされたという認識でよろしいでしょうか。非常に航空部門のところも極めて重要な内容が書かれているように認識しましたので、すみません、その2点はちょっと質問させていただきたいと思います。以上でございます。

【佐藤理事(JAXA)】
 ありがとうございます。
 最初の二酸化炭素濃度等、これは環境省とも連携して国際会議の場でもかなりプレゼン出しておりまして、今まで衛星を使ったデータ取得というのは全然出てこなかったから、ちゃんとそれが書かれるようになったという意味では、かなりわれわれとしてもアピールはしていいかなというところで、引き続き環境省等とも連携して進めたいと思います。
 2つ目の、基金等以外にかなり重要な要素があるということで、笠原先生にはいろいろロケットの原因究明の件でもお世話になりまして、非常に進めなきゃいけないことはよく認識いただいていると思います。そういったものについても、輸送で少し申しますと、基盤維持の取組というのは、今日は書いていませんが、これは引き続き進めておりますし、高度化という中でそれをブロックアップグレード的にやっていく中で、そういったものをうまく開発的な形で底上げをする、こういった取組もしていくということでわれわれとしてはやっていきたいと思っています。
 当然、基金のほうで設定しているテーマは少し違ったものになりますけども、そちらも最初にいろいろ、いろんな分野でいろんな成果を出していく。それをわれわれとして基幹ロケットなり、いろんなところと組んで、こういった議論も当然最終的にはしながら、両者で連携した形で日本全体の底上げをできるようにしていきたいというふうにはなるのかなというところでございます。

 航空は、ご認識のとおりで、今日は宇宙のほうということで説明は割愛させていただきました。
 いただいたように、非常に航空のほうでも成果を出しております。
 例えば燃費を削減する技術、それから騒音を削減する技術ということで、こちらのほうは、かなり社会実装のところに成果が出始めるというところで、われわれとしてはこちらも強力に進めていきたいと思っておりますし、宇宙とも接続できるように考えたりしたいなと思っているところでございます。

【笠原委員】
 ありがとうございます。非常によく分かりました。本当にどうもありがとうございました。以上でございます。

【山崎部会長】
 では、村松委員、よろしくお願いいたします。

【村松委員】
 JAXAの取組に関しまして、これまでの説明と次の計画に関してご説明ありがとうございました。
 先ほどの高橋委員や笠原委員のお話と重なる部分があるかもしれないですが、地球観測といった方面からお話しさせていただくと、JAXAの衛星で観測しているデータは、気候変動などに対してさまざまなデータを提供されていると思います。
 例えばIPCCに対する気候変動に対する貢献や、そのような世界的な大きな流れに対してJAXAの衛星が関わっている部分の成果などを、取りまとめてアピールするような、何かそのような取組はございますか。
 また、今後気候変動とともに生物多様性もに関しても2030年や2050年目標があり、そういったものも関連してくると思いますので、このような世界的な取組に対して、JAXAの行っている観測を全体的に取りまとめて、成果としてアピールするというようなことです。どうぞよろしくお願いします。

【佐藤理事(JAXA)】
 ありがとうございます。まさしくIPCCのほうに、環境省等と連携しまして、われわれの成果というのをどんどんお示しして、それが結構長い間続けた結果、こちらのほうの文書にしっかりと「衛星の利用」というふうに書かれた。これが、日本が初めてGOSATを上げてから、長い間観測してきたデータでやっと信用されて、そういう扱いになったという意味では、そこは戦略的にわれわれとしても省庁とも連携しながら、今後も含めてしっかりと打ち込んでいきたいなというふうに思っております。

【村松委員】
 大変どうもありがとうございます。その辺、もう少し強調されてもよろしいのかなとも思いました。ありがとうございました。

【山崎部会長】
 どうもありがとうございました。非常に活発なご議論をありがとうございました。
 では、ほかにご質問がないようですので、最後の議題に移りたいと思います。本日最後の議題は、宇宙探査イノベーションハブの活動報告についてです。
 では、探査ハブの森ハブ長、ご説明お願いいたします。質疑応答の時間を確保できるように、同じようにポイントを絞った形でお願いできれば幸いです。よろしくお願いいたします。

【森ハブ長(JAXA)】
 それでは、宇宙探査イノベーションハブ、われわれ探査ハブというふうに呼んでおりますけども、こちらの活動報告をさせていただきたいと思います。よろしくお願いします。

 次のスライド、お願いします。
 こちらが本日の報告内容となっております。

 次のスライド、お願いします。
 まずは、これまでの探査ハブの取組について簡単に紹介したいと思います。
 先ほどの質疑応答のところでも少しありましたように、JAXA単独ではなくて広くいろんなところと一緒に活動するっていうところが大事だっていう話がありましたが、そういった活動をわれわれも考えているところになります。
 基本的な考えとしては、月や火星など重力のある天体の表面探査では、宇宙技術の延長ではなくて、地上技術を応用して探査を実現することが重要というものになります。左上の図が将来の持続的な月面活動を想定したイメージ図になるわけなのですが、この黄色の部分、エネルギーとか通信とか、建設とか医療とか食品とか、そういった分野に関しては、既に地上で確立されている産業になっています。
 こういったものを宇宙探査にうまく取り込んでいく、そういったことがポイントになるというふうに考えておりまして、探査ハブの活動の方針としては、非宇宙分野の民間企業の参入を促進し、オープンイノベーションの拠点を運営すると、そうすることで世界をリードする宇宙探査技術の研究開発に取り組むということを考えています。
 こうすることで、JAXAとしては宇宙探査シナリオやミッションの実現を図るということ、一方、企業や大学にとってはこういった活動をすることで社会課題を解決することにつながってきますので、産業競争力の向上につながるということになるかと思います。というわけで、宇宙と地上のDual Utilizationというコンセプトを掲げているものになります。
 重要なこととしては、このオープンイノベーション型の共同研究で、JAXAも一緒に研究するということによって、異分野との連携、人材糾合(きゅうごう)を促進し、探査のプレーヤーの裾野を拡大し、幅広い技術を獲得するというものになります。実は、探査ハブは2015年に科学技術振興機構、JSTのイノベーションハブ構築支援事業ということでスタートしました。これは5年間の事業で、これが終わった後、2020年度からはJAXAの運営費交付金事業として継続させていただいているという形になります。

 次のスライド、お願いします。
 こちらが探査ハブの直近の研究成果になります。
 まず、大きなところで言うと、SLIMに搭載されているLEV-2ですね。われわれSORA-Qというふうに呼んでいる小型変形型ロボットになるんですが、SLIMが月に着陸する直前に切り離されて、世界最小・最軽量の月面探査ロボットになりました。親機であるSLIMが着陸した様子を撮影したのが左上の写真になるわけですが、これにより大きなインパクトをもたらしたと。さらに地上ビジネスとしても、フラッグシップモデルが販売されていて、もう既に完売しているということで、大きな成果が得られているということになります。
 2025年2月に行われた、第7回日本オープンイノベーション大賞において、最高賞である内閣総理大臣賞を受賞しました。
 続いて、左下のLUPEXですが、こちらはインドとの国際協力で進める月極域探査ミッションになります。
 こちらはJAXAの担当としては、ロケットと、こういったローバーを受け持つという形になっているのですが、ローバーに搭載される小型微量水分計や、小型のイメージング分光計、こちらは探査ハブと民間企業と一緒に作り上げたものです。また、これらはどちらも既に地上で民間用途としても販売もされているということで、こちらもDual Utilizationの成功例になっています。
 また、上の真ん中のところ、新型宇宙ステーション補給機HTV-Xの1号機の3Dイメージセンサが、やはり探査ハブの共同研究により生み出されたものが搭載されることになっていますし、また、直近では右下のところ、待機電力不要システムといったような、こういった新しい試みも、宇宙実証に向け開発を進めようとしているところになっています。

 次のスライドをお願いします。
 探査ハブは、これまで共同研究として215件実施してきております。参加機関が276機関ということで、右下の日本地図のところを見ていただくと、本当に日本中多くのところから参加いただいていることが分かると思います。
 このうち約9割が非宇宙企業、大学、公的機関になっております。このようなことから、探査のプレーヤーの裾野を全国に拡大してきたと言っていいかと思っております。

 次のスライドをお願いします。
 こちらが探査ハブの予算と企業の自己投資になります。黄緑が探査ハブの最初の5年間で、青が後半の5年間を表しています。
 まず、予算ですが、最初の5年間は、JSTの資金が投入されています。これは先ほどお話ししましたようにイノベーションハブ構築支援事業として実施されていたということで、こういった形になっています。後半はJAXAの交付金のみで賄われていて、予算としては、最初の5年と後半の5年はほぼ同じような規模感になっているというものです。
 一方、企業の自己投資ですけども、最初の5年間に対して後半の5年間がぐっと伸びていると、JAXAの予算よりもはるかに大きな費用になっているということで、企業等から自己投資を引き出して、宇宙探査への投資を呼び込んだと言っていいかと思っております。

 次のスライド、お願いします。
 こういった形で探査ハブ、活動を進めてきたわけですが、宇宙を取り巻く状況というのは変化してきております。
 例えば、アルテミス計画などによる国際宇宙探査の進展が見られていること、あとは、ispaceなど民間企業による宇宙活動が活発化してきているということもあり、昨年3月からMoon to Mars Innovationということで新しい研究制度をスタートいたしました。
 これは3つぐらい特徴がありまして、まず1つは、宇宙探査ミッションへ接続を強化すると。
 さらに、単独ミッションだけでなくて宇宙探査プログラムに広く適用するような、そういった研究をやっていこうでミッション志向を強めております。
 われわれのオープンイノベーション型共同研究には、特に大型のシステム型というのと、中規模のゲームチェンジ型というのがあるのですが、こういったものに対しては、宇宙探査のニーズを積極的に取り込んでいきます。
 どうやって取り込むかというと、4つの重点領域を設定しています。
 下にあるとおり、次世代エネルギー、次世代モビリティ、アセンブリ&マニュファクチャリング、ハビテーションですが、この4つのそれぞれに対して次世代探査コンセプト検討活動を行うと。この結果を研究課題にフィードバックするということをします。こうすることで、宇宙探査プログラムに直結する研究になることを狙っています。
 一方、こういったニーズベースの研究ばかりになってしまうと、宇宙探査分野の裾野を広げるっていうことに関しては少し物足りない部分も出てくることを懸念しておりまして、シーズベースの挑戦的な研究も並行して行うということで、われわれのオープンイノベーション型共同研究のチャレンジ型という比較的短期間の小規模なものがあるんですが、そちらに関しては、研究課題を自由提案していただくということで、ニーズベースとシーズベースの両方の研究をやるということを考えています。
 最後の特徴としては、これまで地上事業を想定していたんですが、宇宙事業も見据えていこうというふうに考えておりまして、これまでDual Utilizationと呼んでいたのを、Space Dual Utilizationに拡張して、宇宙探査プログラムおよび宇宙/地上事業につなげていくということを考えているものです。

 次のスライドをお願いします。
 この7ページ目のスライドとその次のスライドをお願いします。
 こちらがその新旧の研究制度を比較しているもので、2つ見比べていただくと違いが分かると思いますが、まずは7ページに戻っていただいて、従来の研究制度からお話ししたいと思います。
 こちらフローが書かれていまして、まず民間からニーズやアイデアについての情報提供いただきます。これをRFIと呼んでいます。その情報を踏まえて宇宙探査と事業の共通課題を見いだしていく。それをテーマとして研究提案募集を行います。これをRFPというふうに呼んでいます。ここで選定された企業、大学等と一緒にオープンイノベーション型の共同研究を行うというものになります。こうすることで、出口としては、宇宙実証または宇宙探査プログラムにつなげていくこと、もう一つが地上事業につなげていくということで、これがDual Utilizationになっているというものです。

 次のスライド、お願いします。
 こちらがその新しい研究制度、Moon to Mars Innovationになるのですが、一番の違いは真ん中の赤い部分です。次世代探査コンセプト検討活動を行うというものになります。将来の必要なものを、シナリオとかコンセプトをここで検討しておいて、これを研究テーマにフィードバックします。それを踏まえてRFPを行って、オープンイノベーション型の共同研究を行うというのがポイントになります。そうすることで、宇宙探査プログラムにより強くつながっていくというようなことを狙っているものになります。また、オープンイノベーション型共同研究では研究の初期のところをターゲットにし、終了後にJAXAプロジェクト研究に移行することを想定しています。
 一方、事業化ということに関しては、先ほどまでお話ししている地上事業に加えて宇宙事業ということも新たに視野に入れ始めております。そうなってくると、宇宙事業を視野に入れると、新たに始まっている宇宙戦略基金とうまく連動するということが必要だというふうにわれわれは考えているところです。
 われわれの研究の特徴は、共同研究です。JAXAも一緒になって研究に加わるというオープンイノベーション型の共同研究をやるということで宇宙分野の裾野を広げます。そうすると、宇宙戦略基金に応募するプレイヤーが増えてその後の宇宙事業化につながっていくということを期待しています。このように宇宙戦略基金とうまく連動することで宇宙事業化することを考えていますが、もちろんわれわれの探査ハブ研究を卒業してそのまま宇宙事業化につながっていくっていうことも期待しています。
 とにかく一番大きなポイントとしては、この次世代探査コンセプト検討活動を行うことです。

 二つ先のスライドをお願いします。10ページ目になります。こちらがその具体的な活動になります。
 先ほどお話ししましたように、次世代探査コンセプト領域というのを4つ設定しています。
 次世代エネルギー、次世代モビリティ、アセンブリ&マニュファクチャリングとハビテーションですが、それぞれJAXAが産学官チームを編成し、将来の月・火星の将来像に対し、システムの段階的実現方法、あと、技術課題の識別、あと、研究開発のシナリオを検討するといったものになります。
 具体的にいくと、まず次世代エネルギーについてですが、月面上のユーザーへの電力供給サービスを提供することを目的に、電力供給のシステムの構成とアーキテクチャの関係を整理して、その技術の研究とシステムの構築後の早期月面実証をつなげていくということを想定しているものです。
 続いて、次世代モビリティについては、月面上のモビリティシステムとして移動・運搬サービスを提供することを目的に、月面拠点の複数のインフラ間の物資を運搬できるよう、月面物流モビリティの要求仕様とか流通課題を具体化していきます。
 アセンブリ&マニュファクチャリングに関しては、月周回、月面における製造、組み立て、生産サービスを提供することを目的に、宇宙における積層造形技術、あと、月面における大規模掘削技術や資源抽出技術、さらに大型構造物の技術であったり、金属材料のリサイクル技術、こういったものに対して、研究シナリオだったり方向性を検討します。
 ハビテーションに関しては、月面上での有人滞在を可能にするサービス提供を目的に、まずはISS等の低軌道の機会を利用した実証研究、Gateway搭載、与圧ローバーへの環境利用のための研究、最後は月面居住のための要素技術研究といった形につなげていくということを想定しています。
 いずれにしても、本活動で識別された技術課題やシステムというのを、探査ハブのRFIやRFPに反映して共同研究を実施していくということとともに、宇宙技術戦略のローリング等にも提案していきたいということで、こういった活動を踏まえた上で、一つ前のスライドに戻っていただきたいのですけども、既にこういった活動を昨年度から行っていて、既にRFPを行って、共同研究も設定できているというところになります。こちらがリストです。
 先ほど言った4領域それぞれに対していろんな研究が立ち上がってきているということを表していますが、システム型とゲームチェンジ型という2つのものがあるのですが、先ほどお話ししたチャレンジ型、比較的小規模なものがこの時にはまだ設定できていませんでしたが、自由課題として広くシーズ型の研究も同時に実施して裾野を広げるべきというふうに考えていますので、そちらも次回のRFPから進めていきたいというふうに考えているところです。

 二つ先のスライドをお願いします。
 まとめになります。探査ハブは設立から10年が経過し、これまでオープンイノベーション型共同研究を実施して非宇宙分野のプレーヤーを宇宙探査に呼び込んで、宇宙と地上のDual Utilizationという活動をしてきました。
 一方、宇宙を取り巻く状況は大きく変化してきていまして、国際宇宙探査のニーズを直接的に捉えて、地上事業化のみならず宇宙事業化を意識したオープンイノベーション型共同研究を行うとして、Moon to Mars Innovationという新たな研究制度をスタートしました。
 今後の探査ハブとしては、月・火星の段階的な発展を目指した共同研究と同時に、宇宙の裾野を広げるための挑戦的な共同研究も推進することで、これまで以上に宇宙探査プログラムへ貢献するとともに、宇宙事業化も狙っていきたいというふうに思っておるところで、これらの取組を進めることで、Space Dual Utilization、宇宙探査プログラムと宇宙事業化の創出の両輪の実現を加速し、将来の月経済圏における経済効果の発揮を目指していきたいというふうに考えているところです。
 私からの説明は以上になります。ありがとうございました。

【山崎部会長】
 ご説明どうもありがとうございました。ご意見、ご質問がありましたらぜひお願いいたします。
 では、山室委員、お願いいたします。

【山室委員】
 ご説明ありがとうございました。
 6枚目のチャレンジ型シーズベースの挑戦的研究について教えていただきたいのですけれども、1年程度最大300万円とありまして、システム型・ゲームチェンジ型っていうのは1~3年、最大3年程度あるっていうふうにあるのですけれども、この時、上のその2つが、最大っていうのが総額だと考えると、チャレンジ型は1年で、総額300万円程度で挑戦的な研究をしなさいというふうに考えてらっしゃるのか、それとも、1回300万円が最高で、毎年そのシーズを出し続けることができるというふうに考えておられるのかっていうのを教えていただきたいと思いました。というのは、シーズなので、そんな1年である程度のところまでは行かないと思われますので、その辺りを教えていただけますでしょうか。

【森ハブ長(JAXA)】
 どうもありがとうございます。
 チャレンジ型としては、基本的には1年300万円でやって、主に芽出しのところ、そこを確認するということを想定しています。
 これがある程度うまくいきましたらゲームチェンジ型とかシステム型にステップアップするっていうことを想定しているものになりますので、これだけでチャレンジ型の、1年300万円だけで何かできることはさすがに難しいと思いますので、ステップアップして、ゲームチェンジとかシステム型である程度じっくり取り組んでいくっていう、そういった流れを考えているところになります。

【山室委員】
 ありがとうございます。私この分野、専門からは少し外れますけれども、シーズをある程度ゲームチェンジやシステムに1年で、翌年で持っていけるような分野なのでしょうか。

【森ハブ長(JAXA)】
 過去にもこういったチャレンジ型の取組というのをやっておりまして、何件か実際にステップアップして、当時違う名前で呼んでいましたが、もう少し中規模であったり、大規模な研究にステップアップしていったりっていうのは過去にも何件かありますので、そういった実績から考えても1年後に次に進める研究も幾つか見込めるのかなというふうに考えているところになります。

【山室委員】
 ありがとうございます。私、自然環境を扱っているのですけど、自然環境ですと、例えば1年では、ものすごい異常気象になる年もありますし、とても1年で何かある程度のシーズを出すというのはちょっと難しいものですから、宇宙っていうのはそんなに早くシーズが出るものなんだって、ちょっと感心いたしました。ありがとうございました。

【森ハブ長(JAXA)】
 どうもありがとうございます。その辺りは少し注意しながら検討していきたいと思います。どうもありがとうございます。

【山崎部会長】
 ありがとうございます。すみません、予定時刻は過ぎてしまっておりますが、現在挙手をしてくださっております木村委員、高橋委員、田中委員のご質問を受けていきたいと思います。
 木村委員、よろしくお願いいたします。

【木村委員】
 ありがとうございます。
 特にMoon to Mars Innovationの取組、非常に素晴らしいなと思っておりまして、ここで大きく広がると素晴らしいなと思っています。特にハビデーションとか、生活関連であったり、環境関連であったり、日本が非常に地力を持っているけれども、まだなかなか宇宙につながっていない分野って、探査イノベーションハブの枠組みがすごく力になるかなと思っているので、そこをぜひつなげていくような取組になるとすごくいいなと思っています。先ほどお話あったように戦略ファンド等にまたそれがつながっていくっていう仕組みが出来上がってくると、本当に素晴らしいことになり、事業化までつながっていくのですごいことだなと思います。

 それで、実は質問で1点伺いたいのは、月での事業化って、やっぱり企業サイドから考えた時に、少し距離が長いというか、足が長いですよね。
 その時に、例えば現在オンゴーイングのプロジェクトであったり、例えば有人与圧ローバーであったり、LUPEXであったり、そういうところと段階的につないでいくような取組、そういうところっていうのは何かアイデアはあるのでしょうか。
 企業にとっては、関心はあるけれども、月で事業まで考えるっていうのはなかなかまだ遠いのかな、っていうのを、そこをどうつないであげることで実現していくかっていうのはすごく肝だと思うのですよね。
 アイデアがあればぜひお願いします。

【森ハブ長(JAXA)】
 どうもありがとうございます。
 8ページ目をお願いします。
 こちらですね。今お話いただいた、宇宙事業化に行くのに時間がかかるのではないかというご質問だったと思います。なので、われわれ考えているところとしましては、宇宙事業化だけでなくて、広く宇宙探査プロジェクトと地上事業も含めて、いろんな出口を考えていているところになります。
 まず、例えば宇宙探査プログラムで広く使われているうちに宇宙事業につながっていくっていう、そういうパスもあるかと思います。これ、宇宙探査プログラムから宇宙事業化っていうところに少し矢印が付いていると思いますが、そういったパスもあるかと思いますし、地上事業を進めて宇宙事業につなげていくっていうパスもあるかと思います。
 また、宇宙探査プログラム、いきなりここに行かない場合もありますので、まずは宇宙実証でつなぐっていう、この宇宙探査プログラムの上のところに書いてある、こういったところを実施していくっていうことも考えられます。もちろん宇宙戦略基金につなげてくっていう道もありますので、いろんな道を、その都度その研究に応じていろいろ相談しながら、どういった出口があり得るかっていうことを、出口も一緒になって相談しながら進めていきたいというふうに考えているところです。

【木村委員】
 ありがとうございます。ぜひ頑張ってください。ありがとうございます。

【山崎部会長】
 では、高橋委員、お願いいたします。

【高橋委員】
 魅力的な仕組みの説明をどうもありがとうございました。
 1つ質問があるのですけれども、ここでやられていることは、JAXAの進んだ技術をとにかく展開するとか、芽出しをやるとか、難しいところをやるとかという意味でJAXAの研究者や技術者にとって非常に魅力的なものになっていると思います。その観点で、この探査ハブは、JAXAにいろんな部門がある中でどのような位置付けになっているのかを聞きたかったです。
 部門間融合的なものであったり、横断的なものであったりするのかどうかということを教えてください。

【森ハブ長(JAXA)】
 今、こちらの8ページ目のスライドで、上にJAXA探査関連部門というところが、文字が書いてあるかと思いますが、こちらは宇宙探査センターであったり、有人部門であったり、宇宙開発研究所であったり、直接的にまさに宇宙探査機を開発して、実際にそういったプロジェクトを進めている部署と連携します。われわれの研究っていうのは、オープンイノベーション研究になって、比較的初期のフェーズのところをやっていますので、探査関連部門の研究と早い段階からうまく連携しておいて、そちらのプロジェクトのほうにつなげていくっていうことを考えています。
 われわれの研究っていうのは少し初期の研究を、しかもそういった非宇宙分野の企業や大学と一緒にやっているという、そういう位置付けになっているのかなというふうに思っています。われわれ単独でやっているわけじゃなくて、ちゃんとその出口を見据えて、その出口のところに探査関連部署と普段から連携させていただいているっていう、そんな形になります。回答になってますでしょうか。

【高橋委員】
 なるほど。この探査ハブがJAXA内での人材交流の場になっていたり、あるいは人材育成の場になったりするといいのかなと思って質問しました。
 例えばこの活動をサステナブルなものにしようとした時に、どういうようなことを考えておられるかということをお聞きしたかったです。
 非常に魅力的で、技術が育つ場でもあると思ったのであえてお聞きしています。

【森ハブ長(JAXA)】
 ありがとうございます。そういった位置付け、JAXA内の人材育成っていう観点も幾つかはあるかと思いますが、ただJAXA内に必ずしも、われわれだけでなくて、実際のプロジェクトをやりながら、やることで人材が育っていくっていう部分もありますので、われわれはそういったプロジェクトには、直接やっているわけではないので、何というか、われわれだけが人材育成を得意とするっていうわけではないのかなというふうに思っているところです。
 一方で、企業、あるいは大学と一緒にやっているところに関しては、宇宙関連の研究を今まで実施されてなかった企業や大学にしてみれば、こういった宇宙に入っていくっていうことに対しては非常に大きな人材育成効果っていうのがあるかと思いますので、われわれの立ち位置として、人材育成っていう観点では、どちらかというと企業や大学と一緒にやることで、宇宙分野に広く参入いただくっていう意味の人材育成効果があるのかなというふうに考えているところになりますが、回答になってますでしょうか。

【高橋委員】
 分かりました。ありがとうございます。

【山崎部会長】
 ありがとうございます。確かに両面の意味で人材育成になると期待、私もしております。
 では次、田中委員、そして大貫委員の順番で質疑応答は終わりたいと思いますので、まず、田中委員、よろしくお願いいたします。

【田中委員】
 ニーズ型とシーズ型っていうのは、両方重要っていうのは重々皆さんご承知で、バランスよく進めていく必要があると思うのですけれども、今どれくらいの比率なのでしょうか、というのが質問です。採択率を差し支えない範囲で教えていただければと思います。
 というのは、探査ハブも、宇宙基金も、ある意味いろいろなものを巻き込んで、非宇宙分野のプレーヤーを巻き込む工夫をいろいろなされていると思うのですけれども、1期と2期でどんどん変えていったこと、いろいろ工夫したことによって増えているのだったら、ぜひお互いにそういうところを取り入れて増やすような方向で考えられるのが良いのかなというふうに感じました。以上です。よろしくお願いいたします。

【森ハブ長(JAXA)】
 ごめんなさい、質問をもう一度確認させていただきたいのですけど、これまでの件数を……。

【田中委員】
 はい、件数というか、採択率というか。

【森ハブ長(JAXA)】
 何件くらいやっているかっていう。

【田中委員】
 宇宙基金の場合も、意外と応募数が少ないということが第1期の場合は問題になったと思うのですけれども、探査ハブのほうも、やはりいかに非宇宙分野のプレーヤーを巻き込んでいくかといった時に、いかに知ってもらってうまく取り入れていくような工夫というか、仕組みみたいなものをどのようにお考えになっているかを聞かせていただければいいかと思います。

【森ハブ長(JAXA)】
 どうもありがとうございます。

【田中委員】
 採択率はなかなか難しいのかもしれません。

【森ハブ長(JAXA)】
 採択率に関しては、まず4ページが参考となるデータになるかもしれませんが、4ページに、こちらですね。RFI提供という数が書いています。これは先ほど少しご紹介しましたが、最初にまず情報提供いただいて、そこから研究テーマを作りまして、実際共同研究を実施するっていう形になっていて、まず情報提供が最初大事だと思っているのですが、こちらが1,200件、これまで10年間ぐらいの活動で1,200件以上となっています。
 一方で、それをいろいろ共同研究テーマに仕立て上げて研究募集をかけるわけですが、こちらが200件強となっていますので、RFIとこの共同研究のところがある種の採択率というふうな見方ができるかもしれませんが、必ずしも1対1対応しているわけじゃないですが、そういったことを考えると、ある程度競争率があるというふうに見てもいいかなと思っているところです。ここで言うと1,200件の情報提供に対して200件だとすると、6分の1ぐらいが、情報提供いただいた会社の6分の1ぐらいが共同研究につながってきているっていう、そんなようなイメージになるかと思います。これで答えになっていますでしょうかね。

【田中委員】
 ありがとうございます。すみません、これはそういうふうに見るものだったのですね。それを理解しておりませんでした。

【森ハブ長(JAXA)】
 いえいえ、すみません、説明が。

【田中委員】
 最初にこれくらい広く、情報提供された上でというのは重々承知いたしました。ありがとうございます。

【森ハブ長(JAXA)】
 それと、シーズとニーズに関してっていうお話を、そういうご質問もいただいたかと思います。

【田中委員】
 両方とももちろん重要だと思うのですけれども、さっき山室委員もおっしゃっていましたが、それぞれ性格も違いますし、規模感とかも、あるいはどれぐらいの年数で成果を見ていくかっていうことに関してもいろいろあるかと思うのですけれども、お互いどれぐらいのバランスで、どちらが多くても、どちらが少なくても困るのかなというふうに思ったので、そのバランスに関してどのようにお考えかっていうことをお聞かせ願えれば幸いです。

【森ハブ長(JAXA)】
 こちらはチャレンジ型というのがシーズに相当していて、これは比較的費用は小さい代わりに、こちらは件数としてはかなり多くテーマ設定、研究化しようと思っているところになります。なので、純粋な数だけで言うと、多分システム型、ゲームチェンジ型合わせた数よりもチャレンジ型のほうが多くなるのではないかなと思っております。見ていただくと分かりますとおり、チャレンジ型の費用感はだいぶ小さいので、システム型、ゲームチェンジ型のほうが大きな費用を投じていることになります。システム型、ゲームチェンジ型は大きな費用を投じているので、やはりある程度将来につながるということを見越して、ニーズ型を中心にさせていただいて、チャレンジ型はシーズ型を中心にさせていただくという、そんなようなことを考えているところです。

【田中委員】
 ありがとうございました。ただ、基本的に申請を見て選ばれることもあると思いますけれども、一方リソースが限られていると思うので、その辺のバランスということ次第ということを了解しました。ありがとうございました。

【森ハブ長(JAXA)】
 ありがとうございました。

【山崎部会長】
 では、大貫委員、よろしくお願いいたします。

【大貫委員】
 探査ハブに向けてではなくて、全体に対することですけども、こちらで質問させていただいてよろしいでしょうか。

【山崎部会長】
 はい、お願いいたします。

【大貫委員】
 本日はいろいろ多岐にわたる取組や計画について、ありがとうございました。
 最初のご説明にもありましたように、JAXAを取り巻く環境が変化する中で、宇宙システム、宇宙インフラにおいての依存度が高まったり、産業の構造変化であったり、安全保障だったりと、全体的には宇宙システムが本当にここ数年でさらに大きく社会インフラとして広がったという変化の中で、ここでも調査検討事項の中の3つ目に特にありましたけども、国際協力ですとか、民間の宇宙活動の推進があるかと思います。
 そういった国際協力ですとか、あと官民ですとか、民民でも、従来企業からスタートアップに至るまで、あとは、航空のところでも出ていましたけれども、地上と宇宙ですとか、宇宙-宇宙の中でもマルチオービットですとか、いろいろな流れの中で、それぞれのプロジェクトや、取組が融合したり統合されたりっていうことが大きな流れの中としてあるかと思います。

 そういった中において、ここが私の質問になるんですけども、全体を通してなんですけども、相互運用性っていいますか、インターオペラビリティみたいなもの、あるいはインターフェース、スタンダードですか、標準化みたいなものっていうのがハードウエアの中でもソフトウエアの中でも、あるいはデータの中でも運用の中でもすごく重要性を増していると思います。それぞれにおいて、インターオペラビリティ、スタンダード化みたいなものをどのように認識していて、その考え方ですとか進め方みたいなものがあるようでしたらば、教えていただきたいなと思いました。

【阿部企画官(事務局)】
 文部科学省のほうからご発言させていただきたいと思いますけど、ご指摘のとおり国際的な観点でさまざまな取組、ルール作りや、標準化という取組、非常に大きな課題でして、重要だと思っております。
 そういったことについても、宇宙基本計画や戦略含めてそういう記載もございまして、文部科学省としましても、ご指摘いただいたとおり国際協力の中でそういったことを意識しながらの取組を進めていくということも重要だと思っておりますので、JAXAともそういう中で協力しながらやっているということだと思っておりますが、まさにその辺について、特にこの国際プロジェクトをやる中では意識しながら取り組んでいく観点が重要だと思っております。引き続きこの観点については、次の部会以降、意見交換させていただくようなことができればなと思っていますので、よろしくお願いいたします。

【大貫委員】
 どうもありがとうございます。

【山崎部会長】
 どうもありがとうございました。
 本日の議事は以上となります。時間が超過してしまい申し訳ありませんでした。
 ただ、13期の初めとしましていずれも大切な議論だったかと思います。
 それでは、事務局から連絡事項があればお願いいたします。

【阿部企画官(事務局)】
 それでは、会議資料と議事録の公開につきまして申し上げます。
 宇宙開発利用部会の運営規則に基づきまして、本日の会議資料については既に文部科学省のホームページに掲載させていただいております。
 また、議事録についても公開となりますので、委員の皆さまのご確認をいただいた後、文部科学省のホームページに掲載をさせていただきますので、どうぞよろしくお願いいたします。
 なお、次回の部会につきましては7月初めごろの開催の調整を考えているという状況でございます。委員の皆さまには後日日程調整のご連絡をいたします。
 最後になりますが、本日会議終了後に事務的なご連絡がございますので、委員の皆さまにおかれましてはしばらくそのままお待ちいただければと思っております。
 事務連絡は以上となります。

【山崎部会長】
 どうもありがとうございます。
 以上で本日の議事は終了いたしました。これをもちまして本日は閉会といたします。
 長時間にわたるご審議、どうもありがとうございました。
 

お問合せ先

研究開発局宇宙開発利用課