資料42-1-2 宇宙ステーション補給機「こうのとり」7号機(HTV7)に係る安全対策の調査審議のポイント

平成30年6月14日
科学技術・学術審議会
研究計画・評価分科会
宇宙開発利用部会
調査・安全小委員会


1.国際宇宙ステーション(ISS)近傍での運用(接近・係留・離脱フェーズ)に係る安全対策

(1)6号機からの反映事項について
6号機からの反映事項として、改良点などの変更については、関係者による情報の共有を行い、取扱い上の留意点などの周知徹底を、運用のトレーニング等で行っていることを確認した。 

(2) 緊急時のHTV運用端末の変更について
HTV専用の緊急コマンドの送信端末を廃止し、ISSに複数搭載された可搬型PCに変更されており、故障時を含めたリカバー策等が考慮されていることを確認した。

2.再突入に係る安全対策

(1) 着水予定区域について
7号機の着水予定区域は、従来号機の南太平洋から南鳥島周辺の太平洋へ変更し、周辺の島から適切な距離を確保し狭い着水予定区域としているが、過去の再突入データを活用し解析精度の向上に基づいた着水予定区域としていることを確認した。

(2) 再突入時の着水物について
再突入後の7号機及び搭載物は、大部分が大気圏再突入時に燃えるが、溶融解析や過去の再突入の破壊メカニズムの取得データ等から燃え尽きずに残存することが予想されるものについては識別していることを確認した。

3.その他

HTV7号機では、実験試料を入れた小型回収カプセルを搭載し一緒に再突入を行う計画としている。小型回収カプセルは、途中で分離し着水予想区域で回収する計画であるが、万一分離出来なかった場合でも着水予想区域に落下することを確認した。

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