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原子力科学技術委員会 核融合研究作業部会(第43回) 議事録

1.日時

平成27年1月19日(月曜日)16時~18時

2.場所

文部科学省3F2特別会議室

3.議題

  1. 核融合原型炉に向けた今後の研究開発の在り方について
  2. 報告事項
  3. その他

4.出席者

委員

小森主査、疇地委員、牛草委員、海老塚委員、岡野委員、小川委員、尾崎委員、金子委員、佐藤委員、髙津委員、東嶋委員、伴委員、堀池委員

文部科学省

磯谷研究開発局審議官、仙波研究開発戦略官、中塚核融合科学専門官、山田科学官、江尻学術調査官

オブザーバー

森日本原子力研究開発機構那珂核融合研究所長

5.議事録

【小森主査】  定刻となりましたので、ただいまから第43回核融合研究作業部会を開催します。
 本日は、笹尾委員と、大島委員が欠席です。
 本日の議題について御紹介します。本日は、核融合原型炉に向けた今後の研究開発の在り方について、報告事項、その他について御審議いただく予定です。
 まず初めに、事務局に異動がありましたので、配付資料の確認と併せまして、事務局からお願いいたします。
【中塚専門官】  昨年10月より研究開発戦略官に仙波が就任しておりますので、御紹介をさせていただきます。
【仙波戦略官】  昨年10月20日付けで研究開発戦略官を拝命いたしました仙波と申します。ベルギーの欧州連合日本政府代表部の方から帰ってまいりまして、核融合に関しましては、これまでEUとの間の連携などを担当させていただいておりましたので、今後とも頑張っていきたいと思います。よろしくお願いいたします。
【中塚専門官】  また、本日は、合同コアチームによる核融合原型炉開発のための技術基盤構築について最終報告をいただくということで、日本原子力研究開発機構那珂核融合研究所の森所長にも御出席をいただいております。
【森研究所長】  よろしくお願いします。
【中塚専門官】  続きまして、本日の資料を確認させていただきます。
 議事次第の方に配付資料の一覧を記載してございますけれども、資料1-1といたしまして、合同コアチームによります原型炉技術基盤構築チャートという、ダブルクリップ留めの資料が入ってございます。こちら、本日は資料を御覧いただきやすくするために、チャートの部分、図の部分を別とじにして、後ろに付けております。そのため本文中に白紙のページがございますけれども、落丁ではございませんので、念のために御案内させていただきます。
 それから、資料1-2といたしまして、今後の検討課題(案)、資料2-1としまして第15回ITER理事会の開催結果、資料2-2といたしまして、第15回BA運営委員会の結果概要、資料2-3といたしまして、ITER計画等の実施というものと予算案の主要事項を、平成27年度予算案関係の資料として入れさせていただいております。
 それから、参考資料1として合同コアチーム報告書の英訳版ができておりますので、こちらも参考に入れさせていただいております。参考資料2が、前回、第42回作業部会の議事録となってございます。
  資料の落丁等ございましたら、お知らせください。
【小森主査】  それでは、本日の議題に入ります。
 一つ目の議題は、核融合原型炉に向けた今後の研究開発の在り方についてです。合同コアチームには、昨年7月の報告のとりまとめ後も、引き続き原型炉開発計画について時系列の詳細等を検討していただいておりました。資料1-1がその報告になりますので、まずは山田先生より説明をお願いいたします。説明時間は15分、質疑応答15分とさせていただきます。よろしくお願いします。
 では、山田先生、お願いします。
【山田科学官】  ありがとうございます。資料1-1に沿って、報告書を説明させていただきます。
 資料1-1の表題にありますように、一番上に原型炉技術基盤構築チャートとございますけれども、この骨子に沿った報告書となっております。この目次の2にございますように、6月の作業部会でお約束した、課題解決に向けた研究開発の時系列展開についてまとめたものでございます。その中では、最も重要なマイルストーン、原型炉設計の完成度について、そして原型炉技術基盤構築チャートということについて御説明しており、こうした作業の中で合同コアチームが共通認識として持つに至った点を、今後特に留意すべき点についてということで、まとめさせていただいております。
 では、めくっていただきまして1ページ目でございますが、初めのところで経緯説明をさせていただいております。一つ目の丸では、今期の核融合研究作業部会において原型炉開発の在り方を検討する機能の構築について議論をしていただいてきたこと。それに沿って一昨年の7月に、この原型炉構築のための中核的役割を担うチームの構築が求められ、この下の使命に沿うように、合同コアチームが作業を進めてまいりました。
 2ページ目に進んでいただきまして、これまでの報告として、今、小森主査から御説明ありましたけれども、まず昨年の2月に中間報告を行い、6月に、特に原型炉に求められる基本概念と技術課題の構造分析というものについて報告させていただきました。これらを7月に報告書をとりまとめております。
 引き続きまして、一つ目の丸にございますように、7月にとりまとめた報告書において、分析・整理された原型炉に求められる基本概念と技術課題の構造等を基にして、原型炉設計の展開と、この設計が成立することを裏付けるために必要な課題解決に向けた研究開発計画の全体像を時系列展開として分析・整理し、総覧図に可視化する作業を進めたということでございます。
 ここで大事な言葉の定義をしておきたいと思います。2ページ目の二つ目の丸です。原型炉開発ロードマップという言葉を、これまで私どもはよく使ってきたわけですけれども、この原型炉開発ロードマップというものは今後、国において立案されるものと考えます。したがって、この総覧図は、この原型炉開発ロードマップの本体となる技術基盤構築の総合的な戦略策定に今後資するものであることから、ここでは原型炉技術基盤構築チャートということにさせていただきたいと思います。報告書は、このチャートの作成自体と、チャートを作成する過程で認識された留意点をとりまとめたものでございます。
 次に、1ページに戻って申し訳ございませんけれども、3.の留意点の1)に、こういった作業は核融合コミュニティの総意を踏まえた検討とするということが求められております。この使命に沿いまして、いただいた資料、御意見等を適宜、この報告をまとめるに当たっては参考にさせていただいておりますけれども、いただいた意見を参考資料3にまとめてございますので、後ほど御覧になっていただければと思います。
 それでは、3ページ目に入りまして、中身の説明に入らせていただきます。
 2.で、課題解決に向けた研究開発の時系列展開についてということで、2-1.最も重要なマイルストーン、これについてはさきの報告書に定義したとおりでございます。
 まず、原子力委員会が定めた推進方策報告書にあります中間チェック・アンド・レビューと移行判断においての、この表1にございますチェック・アンド・レビュー項目に沿って検討を進めているということと、この中間チェック・アンド・レビューと移行判断の時期については、まず中間チェック・アンド・レビューをITERのファーストプラズマの点火が見込まれる2020年頃、また、移行判断を核燃焼が見込まれる2027年頃に置いた上で、時系列展開を分析しております。すなわち、3ページ目の一番下の丸にございますように、ITER計画が時系列展開の時を刻む時計であり、この着実な進展が必要不可欠であることは論をまたない。ITER計画の進捗状況は時系列展開に決定的な影響を与えることから、ITER計画において成果がいつ、どこまで見込めるかについての共通認識に立って、表1に示された項目の論拠に立ち返り、判断の時期と基準についての認識をさらに深めていく必要がある。これについては、さきの報告書でも同じ指摘をさせていただきましたが、今後のロードマップ作成の上で、次期作業部会の大きな役割になろうかと思います。
 次、2-2.原型炉設計の完成度について。一つ目の丸で指摘させていただいていることは、中間チェック・アンド・レビューから移行判断までを原型炉段階の準備期間として、中間チェック・アンド・レビューでの評価・判断を受けて、相当規模の工学開発活動への着手を促進すべきであると考えていますので、この中間チェック・アンド・レビューというものが非常に大事になってきます。表1を見ていただきますと、その中間チェック・アンド・レビューについては、原型炉概念設計について、丸1、原型炉の全体目標の策定、丸2として原型炉概念設計の基本設計、丸3としまして炉心、炉工学への開発要請の提示が挙げられております。
 したがって、この時系列展開を考える上で、これらのことについて具体的に検討いたしました。二つ目の丸にございますように、中間チェック・アンド・レビューまでに以下の検討を実施する必要があるということで、具体的に九つの点を踏まえて、どういったことが検討されるべきかということをリストアップしております。一番下の丸にございますように、原型炉のこれら全体目標と概念の基本設計が成立することを裏付けし得る技術基盤の構築が中間チェック・アンド・レビューの時点では見通されていることが必要であり、さらに移行判断においては、原型炉設計と研究開発実績の整合性が問われることになるということでございます。
 こういったことを確認した上で、具体的な時系列展開を検討したものが2-3.原型炉技術基盤構築チャートについてということでございます。
 一つ目の丸では、これらの原型炉設計を裏付ける研究開発が必要だということで、その研究開発については、これまでの検討どおり11の構成要素について、既に分析をしました技術課題の構造図を基にして、炉設計の展開を軸として、完成度の裏付け、時系列展開上の整合性に留意して、計画全体を原型炉技術基盤構築チャートにまとめたということでございます。
 そこで、言葉の整理としまして、設計段階においてはこういった段階を踏まえるということで、中間チェック・アンド・レビューまでを概念設計の基本設計、中間チェック・アンド・レビューから移行判断までを概念設計・開発活動、いわゆるCDAに当たるものです。そして移行判断から建設決定までが工学設計・開発活動、いわゆるEDAと言われるフェーズ、そして建設決定後は建設・製造設計に入るということでございます。
 次の丸にございますように、原型炉技術基盤構築チャートの構成全体から炉設計の展開概要と、先般の報告書でも指摘した新たに必要となる施設を抜き出したものが、A4横の図1です。この図が、いわゆるこのチャート全体の概要にもなっておりまして、新たに必要となる施設について記載されているところでございます。一番上にはITERをはじめとする主要なプロジェクト、そして炉設計と研究開発プラットフォームの展開を示しております。
 この図の一番下にある先進概念を含むダイバータ研究開発施設というのが今回の検討で新たに加わっております。これについては、この後に記述するように、ダイバータについては原型炉での技術成立性を判断する上で技術成熟度を現状から最も高める必要があることから、新たに加えております。
 次が全体のチャート図なのですけれども、6ページ目、一つ目の丸の「表記について」というところでございます。これはA3の4ページから成るチャート全体図の見方を示しておりまして、各々のタスクというのものを、準備段階を薄い水色、本格的な着手からは青色で示しております。また、こういった課題間には強い相関があるわけでございまして、そういった相関を左の方の欄の他課題とのリンクの欄に、その対象を書いております。また、マイルストーンをシンボルに分けて記入しておりまして、白抜きのひし形は中間チェック・アンド・レビューの必要条件の準備完了のもの、塗り潰したひし形が、このタスクを完了して中間チェック・アンド・レビューに臨むというもの。白丸が移行判断の準備完了のマイルストーンで、塗り潰しが、タスクを完了し移行判断に臨むというものでございます。
 あと、注記といたしましてはテキストボックスで書いておりまして、枠線なしのテキストボックスについてはタスクについての留意事項、枠線があるテキストボックスについては、こういったタスクを行う上で必要となる施設等のプラットフォームについて書いてございます。
 時系列展開については眺めていただくこととしまして、説明を続けさせていただきます。
 チャート図を挟む関係で、資料1-1では、しばらく白いページが続いておりますが、12ページ目からまたテキストが入っております。
 3.技術基盤構築において今後特に留意すべき点についてということで、まず一つ目の丸では、このチャートを用いることによって今後戦略的なPDCAサイクルが展開されることを期待するということを述べさせていただいた上で、二つ目の丸、共通認識として確認された重要事項を4点指摘させていただいています。(1)ITER計画は明確なクリティカルパスであり、その着実な遂行は必須の条件であるということ。(2)ITER計画以外に現在、クリティカルパスと認められ、最も喫緊に、今以上に資源を投入し取り組むべきことは、炉設計活動の強化とダイバータ研究開発の戦略的加速であるということ。(3)移行判断前後の研究開発展開を見通して、全体を律速するクリティカルパスになると考えられるものとして、テストブランケットモジュールと核融合中性子源が挙げられるということ。そして、時系列展開と幾らか内容が異なっておりますが、大事な点といたしまして、(4)原型炉技術基盤構築には産学官の全日本体制が必要であり、これを実効的なものとするための措置、特に人を生かすための措置が必要であるということを指摘させていただいております。
 この(1)から(4)について、各々、次の丸から詳しく述べております。
 三つ目の丸といたしまして、(1)に対応してITER計画について。ITER計画は刻々と進捗しており、時系列展開に大きな影響を与えます。したがって、この計画全体は随時見直す必要があると考えております。その際には、判断の要件について時期と基準の具体化を進める必要があり、具体的な判断要件が今後の原型炉開発ロードマップに位置付けられていくということが必要、こういった検討が引き続き必要だということを指摘させていただいております。
 次に(2)、クリティカルパスと現在認められるものについて2点指摘させていただきましたが、その一つ目の炉設計活動の強化について。炉設計活動というものは、各々の研究開発の技術課題項目と非常に強い関係を持っておりますので、これらの開発目標、要求性能、技術仕様を確定し、研究開発を遅滞なく推進するためには体制を拡充し、強化する必要があると。特にダイバータ、ブランケット、保守、安全性については、システム全体との整合性に留意した重点的な検討を必要とするということ。
 現在のクリティカルパスの二つ目といたしまして、12ページの一番下にありますように、ダイバータ研究開発の戦略的加速でございます。めくっていただきまして13ページ目、ダイバータについては原型炉の要求条件と現在の成熟度との乖離(かいり)が極めて大きいという認識を持っておりまして、炉設計活動におけるこの分野の特段の強化と併せて、目標を定めて、これを指向した研究開発の戦略的な加速が不可欠であると。これについては具体的に、LHDとJT-60SAを用いた実機試験及びモデル検証等の5点を指摘させていただきました。これらについて、国際協力も含めて、全体として課題解決を指向した戦略的な計画を策定し、実施する必要があると。例えばJT-60SAのダイバータ改造であるとか、あるいは先進概念を含む新しいダイバータ研究開発施設の必要性等について、述べさせていただいております。
 次からの2点は、今後中期的なことを考えた場合、クリティカルパスとなってくるものについて指摘させていただいた、テストブランケットモジュールと核融合中性子源についてでございます。
 真ん中の一つ目の丸として、テストブランケットモジュールについてでございますが、ITER-TBMについては昨年11月に取決めが締結されて、重要なマイルストーンとして、最終設計レビューが2018年に設定されています。こういったことについて取り組むために、性能評価装置群の開発と、それらを用いた性能実証試験の計画、及び先進ブランケット開発に関連した他極との協力体制などについては、今現在不十分と言わざるを得ません。このために、連携活動を強化しつつ、また照射試験関連施設等も整備して取り組むことが重要であると。また、先進ブランケット開発の準備も必要であるということを指摘させていただいております。
 二つ目といたしまして、核融合中性子源についてということで、これについては少し先ではございますけれども、移行判断前に我々が持っている予測モデルを実験検証し、適用範囲を確認する必要があると。このためには、IFMIF/EVEDAの成果を受けて建設する核融合中性子源の詳細な照射計画等を早期に決定する必要があると考えております。
 14ページ目の上の方に移って、こういったことについては、EVEDA活動等における成果を参考にしつつ、また安全性、ITER-TBMの計画、あるいは計算機シミュレーション等を併せて、核融合中性子源の在り方とともに、統合的な観点からの検討が必要であると。また、原型炉において経済性の合理的な見通しを示すためには、さらにIFMIF等の強力な核融合中性子源の開発についても展開すべきであるということを指摘させていただきました。
 最後に、全体の取組に留意すべき点としまして、全日本体制を実効的なものとするための措置を書かせていただきました。
 原型炉に向けた技術基盤構築のリソースを最大限に生かし、全日本体制で取り組むことが必要不可欠である。このためには、研究機関、大学、企業が問題意識と戦略を共有し、一体となって課題解決に向けた研究開発を推進するための体制、すなわち産学官の共創の場の構築が求められると。このことについて、二つの観点を具体的に指摘させていただいております。
 (1)が六ヶ所サイトの多面的な整備でございまして、六ヶ所サイトにつきましては、原型炉開発に向けた中心拠点として発展させる必要があり、このためには、施設・設備の拡充とともに、人材糾合を促進するためのロジスティクス面の充実が欠かせないと。具体的には、訪問滞在者が安心・安全に職務を遂行するための措置が必要だと考えております。また、さらには六ヶ所サイトで進められております次世代エネルギーパークも併せて、再生エネルギーとの相補的な関係の構築についての取組も進めていく必要があるということを示しております。
 (2)が、いわゆるクロスアポイントメントについての指摘でございまして、これについては六ヶ所サイトに限らず、人材の流動性と多様性を高めるためにクロスアポイントメント制度を積極的に導入すべきであると。これによって所属機関の身分を併せ持つことができますので、こういった原型炉開発活動に継続的・長期的参画が可能になるということ。めくっていただきまして、15ページ目、大学等の機関側のメリットとしましても、こういったことに応じた人件費を若手の研究者のポストに充当することなどによって、若手研究者育成や研究教育基盤の強化が可能となり、核融合コミュニティの活性化や広がりに貢献し得ると考えております。
 まとめのところでは、今まで御説明申し上げましたことの繰り返しになりますが、一つ目の丸では、時系列展開を可視化し、総覧できるチャートを示したということ。これを今後、産学官のコミュニティで吟味を継続して行っていただきまして、問題意識と指向性の共有が図られ、一体となった取組につながることを期待しております。特に今後の国における原型炉開発ロードマップの策定や、2017年に終了するBA活動以降の研究開発構想、核融合研と大学等との役割分担と共同利用・共同研究体制の強化につながることを望みます。今申し上げましたBA活動につきましては、「幅広い」の概念を再考した上で、日欧の関係にとどまらず整理をして進めるべきであるということ。
 この合同コアチーム、今回が最終報告書でございますけれども、まとめに至らなかった重要な点が2点あるということを申し述べています。一つは核融合エネルギーの社会科学的な検討、二つ目が、ヘリカル方式及びレーザー方式についての調査・検討であります。
 前者においては、いわゆるアウトカムについての社会への説明責任やアウトリーチ活動は、大きなプロジェクトについてはこれまで一義的には国が担ってきたわけでございますけれども、これが実施主体側にも強く求められる時代背景が今あります。こういったことについて、核融合エネルギーの研究開発に携わる者は強く認識する必要があるということ。二つ目の点につきましては、核融合コミュニティレベルで原型炉開発に取り組む大きな動きを作るために重要であるということを指摘させていただいておりますので、今後の申し送り事項にさせていただければ幸いです。
 以上でございます。
【小森主査】  ありがとうございました。
 ただいまの合同コアチームの報告について、質問等、何かございましたらお願いいたします。
 どうぞ。
【髙津委員】  今回、ドラフトも見る機会がなかったので、今初めて説明を伺ったのですけれども、非常に中身のある、深い検討をされておられることについて、まず、コアチームの、山田先生をはじめ、皆さんに敬意を表したいと思います。
 1点、コメントですけれども、今伺った範囲で、私の読み方が不十分だったのかもしれませんが、14ページの全日本体制を実効的なものとするための措置ということで2点ほど挙げていただいているのですけれども、率直に申し上げて、私がもう一つ大事なことと思いますのは、人的・予算的な資源、リソースについて、やはり目的に沿ったプライオリティというのをはっきりさせていかなければいけないのではないかということです。そういう点について今後検討を深めていく必要があるのかなというふうに感じております。
 というのは、やはりコンセプトから技術の細かいところまで含めてベースラインというものがあって、それを強くコミュニティが推進していくというのが重要であるとともに、技術や学術の広がり、あるいはベースラインがうまくいかなかったときのリスク緩和ということで、代替案についても進めていくのだろうと思いますけれども、おのずとプライオリティがあるのだろうと思いますので、その辺、リソースの配分も含めて、今後考えていく必要があるのではないかということを感じました。
 以上です。
【小森主査】  はい。ほかにございますか。
 どうぞ、東嶋先生。
【東嶋委員】  御説明ありがとうございました。東嶋です。少し欠席した回などもあったのですが、今日報告を拝見して、非常に分かりやすく、また目配りを利かせてまとめていただいて、ありがとうございました。皆様方に敬意を表します。
 1点だけ、細かいことなのですが、質問させていただきます。14ページの、先ほど髙津先生も御指摘された全日本体制を実効的なものとするための措置の(1)の下の方で、この六ヶ所村の核融合研を中心拠点として発展させるというのは私も全く同感なのですが、最後の方で、六ヶ所村次世代エネルギーパークを構成する機関として、再生可能エネルギーと核融合エネルギーとの相補的な関係の構築を図るためにとありまして、これは具体的イメージが湧かないので、どういうことを指していらっしゃるのか教えていただければと思います。
【山田科学官】  より具体的にお答えした方が良いと思いますので、机上ファイルの資料8を見ていただきまして、その4ページ以降に、2.で、検討の前提となる核融合原型炉概念についていろいろ考察させていただいた中で、2-1.エネルギー情勢と社会的要請の変化というのを検討してきました。その中で、5ページの三つ目の丸です。今後のエネルギーのいろいろな展開を考えていくと、下の方にございますように、核融合開発の視点から見れば、原子力発電のベースロード電源としての利用の時代から、それを代替する高効率火力発電の時代を経て核融合時代の到来を招くためにはどうすれば良いかという問いに還元されようと。その場合、核融合に求められるのは、火力を代替可能な性能と、再生可能エネルギーとの相補的な関係の構築になろうということに対応して、この六ヶ所村における具体的な展開を図ってほしいという記述につながっております。
【小森主査】  よろしいですか。
【東嶋委員】  はい、ありがとうございます。記述がつながっているのは、分かりました。相補的な関係というのは、例えば再生可能エネルギーでは発電が不安定だとかいうところを補う、それぞれの特徴をもって補うという、そういう相補的な関係という意味ですか。
【岡野委員】  具体的に御説明すれば良いかなと思うのですが、核融合の方から考えてみると、核融合は、完成した暁には一定出力の安定した電源になるというふうに我々は期待していますが、一方で、負荷追従性はあまり良いような気がしない。負荷追従性というのは、つまり負荷が変動したときに、それに応じて火力のように出力を変えるということにはあまり向いていないだろうなということは容易に想像できるのと、それから出力の安定度も、今の軽水炉や石炭火力みたいにぴたっと一定だというのは、プラズマの性質からいって意外と難しいかもしれないということを想像しているので、恐らく何かの、これは私の意見ですけれども、エネルギーリザーバーみたいなものと組み合わせて、一定出力を維持するような炉設計があり得ると思っています。
 一方で、風力とか太陽光が大量に入ると、おっしゃったとおり負荷側は、出力側が変動するので、何かで吸収しないといけない。そういう時代にもしも核融合を大量に入れようとすると、事前エネルギーの変動に対応する負荷追従が、つまり今は、天然ガス火力がやっているものが核融合でもできた方がよいというのがここの趣旨で、例えばエネルギーリザーバーを持っているのであれば、それで逆に負荷追従にも使えるのではないかとか、そういったアイデアを考えておかないと将来の核融合の重要性を主張するのが難しくならないかということを考えて、こういうものが入っているのだと思います。
【東嶋委員】  非常によく分かりました。ありがとうございます。
【小森主査】  それでは、ほかにございますか。
 どうぞ。
【海老塚委員】  ありがとうございます。非常に分かりやすくまとめていただいたと思います。この図1の一番下に、先ほど御説明にあった、今回追加されたという「先進概念を含むダイバータ研究開発施設」という項目があり、御説明資料の13ページ真ん中あたりに、その項目に対して、「既設施設を超えた先進概念を含むダイバータ研究開発施設が国内に必要となろう」とあります。このタイムチャートを見ますと、2017年から本格的な作業フェーズに入ることになっており、どのようなことを行うかというかなり具体的な内容がそろそろ必要になってくるのではないかと思います。この点について、どのような内容をお考えになっているのかお聞かせいただければと思います。
 それから、同じく図1の下から四つ目の「核融合中性子源」について、これも非常に重要との御説明があり、そのとおりだと思うのですが、設計の後に建設というフェーズがあります。これはどの程度のもので、いつ頃から始まるのでしょうか。建設のためには、その設計をいつから進めなければいけないということが恐らくあると思うので、そのあたりの時間的なお考えもお聞かせいただければと思います。
【山田科学官】  一つ目の御質問については、トートロジー的になって申し訳ございませんけれども、それに対して今こういうものが必要であるということを具体的に言えないこと自体がダイバータの一番難しいというか、問題になっているところです。ダイバータにつきましては、今のアイデアでどこまでいけるかどうかということを着々と、地道に研究開発を進めるということと、あと将来の原型炉においても、高性能化、経済性を目指すために、ある一定のテスト的なことをしていかないといけない。それについてのアイデアを原型炉で使えるところまで成熟させるためには既存の設備、実験装置では足りない部分がどうしてもあるだろうということで書かせていただいております。ついては、今答えられないということ自体がダイバータの一番根本的な問題だと私は思っています。
 二つ目の御質問につきましては、A4横の図1にございますように、移行判断の前までに、例えば20dpa程度の材料照射実験をして、我々自身が今持っている材料に対する知見が一定程度確実だと、原型炉を動かすために確実だということを確かめないといけない。それに必要最小限のものを決めるためには、こういった時間フェーズで進めていかないと間に合わないということでございます。
【海老塚委員】  はい。状況は分かりましたけれども、そういったことを明らかにするためのチャートがまた必要になるということですね。
 ありがとうございます。
【小森主査】  ほかにございますか。
【髙津委員】  今まさしく質疑の中で御説明があった核融合中性子源のところで、移行判断のところに20dpa材料照射実験とございますけれども、一方、本文の3ページに書かれている原子力委員会の移行条件では、どういう中性子源か明確に書いていないのですが、80dpaレベルまでのというふうに書かれているところについては、20dpaレベルまで見れば予測式が正しいという判断ができて、原子炉照射で80dpaまでのデータが得られていれば材料が妥当だという判断ができるという、そういうふうな認識でよろしいでしょうか。
【山田科学官】  はい。重照射については原子炉照射のデータを使って、核融合条件に見合った、いわゆる14Mevの中性子のスペクトルを持った照射については、20dpaレベルで原型炉に進めるという判断です。
【髙津委員】  ありがとうございました。
【小森主査】  よろしいですか。
 それでは、質問の時間はこの辺で終わりにさせていただきます。山田先生、ありがとうございました。
 今期立ち上がりました合同コアチームによる、原型炉開発のための技術基盤構築に向けた検討結果を御報告いただきました。今後、原型炉開発に向け中心的役割を果たしていくことになります日本原子力研究開発機構としまして、この報告をどのように受け止められ、今後どのように取り組まれるかなどにつきまして、日本原子力研究開発機構那珂核融合研究所森所長より、一言コメントをお願いいたします。
【森研究所長】  どうもありがとうございます。この合同コアチームは、作業部会の要請の下に、日本原子力研究開発機構の核融合部門、それから核融合科学研究所と合同で立ち上げまして、大学、産業界の協力も得て検討を進めてきたわけです。今回の報告書の中で、それまでの中間報告も含めまして、中間段階でのチェック・アンド・レビュー、そして原型炉段階への移行判断までに必要な技術情報とか課題がおおむね網羅されたものと考えています。今回はこのチャートという形で、課題の整理とか、それから時系列的な検討、詳細化がなされたというふうに考えてございます。
 ここに記されました現段階での課題解決については、原子力機構の核融合研究開発部門が、核融合科学研究所、それから産業界との連携、協力をさらに一層強化しまして、主体的、主導的に取り組んでいくべきものと理解しています。もちろん大学との協力も引き続き広げていく必要があると思っていますけれども、原子力機構と核融合科学研究所が核になるということが必要であろうというふうに改めて感じているところでございます。連携、協力についても既に、核融合科学研究所とは相談をさせていただいているところですけれども、今後しっかりと取り組みたいと思っています。
 報告された課題と、その取り組み方については、特に中間チェック・アンド・レビューまでの取組、これが当面ということになりますので、さらに具体化が必要な項目もあるのだろうと見ています。その具体化というのは、この報告書の中では判断の時期と基準の議論というような表現がなされていますが、その中に、先ほど髙津委員の方からあったリソースの評価、これも重要なポイントになってくると思っています。今回の合同コアチームの活動は、来年から立ち上げられることになっているタスクフォースに引き継がれ、さらに具体化を図るべき課題などについては引き続き検討が進められるものというふうに理解していまして、日本原子力研究開発機構の核融合部門についてもこれに大きく貢献をしていくという形が求められると思っていますし、やっていきたいというふうに思っています。
 また、原型炉の概念設計についても報告書の中で、原型炉設計活動の強化の早急な取組が指摘されています。核融合科学研究所、産業界、大学等との共同の原型炉設計特別チームという形で、設計体制の強化を行ってまいりたいと思っていますので、一層の御支援と御理解をいただきたいと思っています。
 最後に、全日本体制を実効的なものとするための方策についても提言が書かれています。制度や予算措置のこともあって容易でないというようなこともあるかもしれませんが、これについては、ここに書いてある報告書に沿って、文科省に御理解をいただきながら取り組んでいきたいと考えているところでございます。
 以上です。
【小森主査】  ありがとうございました。
 核融合科学研究所として、この報告をどのように受け止めるか、私からも一言申し上げます。
 まず、山田先生をはじめとする合同コアチームのメンバーの方々に、膨大な時間を費やして議論をまとめあげられたことに敬意を表したいと思います。それから、森先生も言及されましたが、この原型炉開発のための技術基盤構築に向けた検討結果をベースに、確実なロードマップを作っていくまで、まだかなり作業が残っており、さらなる努力が必要と思います。また、来年度から原子力研究開発機構の六ヶ所サイトで、トカマクを原型炉としてその設計活動を全日本で開始します。核融合科学研究所をはじめとする大学が強力に参加していくことになり、新しいステップに入ったと感じています。核融合科学研究所としましても全面的にこれに協力し、なるべく早くといいますか、2040年ぐらいを目標に原型炉を実現したいと思います。以上です。
 それでは、核融合研究作業部会に対する要望ということで、今後の検討事項につきまして整理したいと思います。
 資料1-2につきまして、事務局より御説明をお願いいたします。
【中塚専門官】  資料1-2に今後の検討課題(案)としてお示しをしておりますけれども、先ほど御報告をいただきました合同チームの報告の中でも、今後作業部会で検討すべき事項というのを幾つか挙げていただいておりました。まず、全日本体制を実効的なものとするための措置といったところが指摘されておりましたので、まずは原型炉開発に向けた技術基盤構築のための体制整備ということで、課題解決に向け産学官が一体となって研究開発を行うための実効性のある推進体制、産学官の共創の場の構築、それから、それを具体的に進めるためのアクションプラン等の審議・策定が必要であろうと考えております。
 それから、現行のBA活動が終了した後、平成29年度以降どういった研究開発を行っていくのか、その進め方についても議論をしていただく必要があろうと思います。これらについては、昨年の6月24日、あるいは8月1日の作業部会の場でも、今後の全日本体制を構築するためにタスクフォースのようなものが必要ではないかということについて御了承いただいていたところですけれども、今後具体的に、ITER計画の進捗を含む技術開発の進展状況を踏まえて、柔軟かつ戦略的に技術基盤構築を進めるための総合司令塔を設置して、実際に進めていく必要があろうと考えております。
 さらに、トカマク方式以外の核融合研究の在り方につきましても、ヘリカル方式及びレーザー方式における核融合研究の進展状況の調査、それから、それを踏まえた今後の研究の在り方に係る審議等を行っていく必要があると思っております。原型炉開発のロードマップの策定につきましては、以上のような状況を踏まえて今後審議会の方で策定していく必要があるということで、今、案として出させていただいておりますが、これ以外にこういうことも是非審議会で検討すべきだというものがございましたら、御意見をいただければと思います。よろしくお願いします。
【小森主査】  ありがとうございました。
 ただいまの御説明につきまして、少し時間をとって意見の交換を行いたいと思います。何か御意見等ありましたら、お願いいたします。
 どうぞ。
【牛草委員】  事務局の方に質問なのですけれども、タスクフォースの設置の時期だとか、それから原子力機構の中に全日本体制のそういう設計部隊を作るというようなお話でしたので、それが正式に発足する時期がどのぐらいになるかというのを少し御示唆いただきたい。そこそこの人が六ヶ所サイトに来るには前準備が必要なので、その辺のところを教えていただければと思います。
【中塚専門官】  タスクフォースの立ち上げにつきましては、次期のこの委員会が立ち上がったところで、タスクフォースの設置についてまず御審議をいただいてから立ち上げることになると思います。年度内に一度、そういう会を開き、来年度からタスクフォースとして活動していただけるようにしたいと思っています。
【牛草委員】  日本原子力研究開発機構の中にその設計部隊を作れということなのですけれども、それは機構が勝手に作るというのではなくて、御指示いただいて作るということなのでしょうから、その御指示いただける時期というのがいつ頃かというのを教えていただければなと思うのですけれども。
【中塚専門官】  それもタスクフォースの立ち上げとセットで、相談をさせていただきながら進めていかないといけないと思っておりますので、年度内には御相談をさせていただきたいと思います。
【小森主査】  ほかに何かございますか。
 どうぞ。
【髙津委員】  先ほどのコメントと重なるのですが、よろしいでしょうか。
【小森主査】  どうぞ。
【髙津委員】  課題、そのような項目が重要な項目だと思いますが、一方、全く別の視点で、最初のコメントで私が申し上げたように、リソースの配分というのが密接に関係してくるのだと思います。このような立派な、どちらかというと政策文書的なものを作っていただいて、それを実施に移していくときに、人や予算のリソースが整っていなければ絵に描いたもちになってしまわないかという懸念があるのです。
 一番上に書いてあるアクションプランを作っていくということであるとか、現行BA後の研究開発の進め方、それからトカマク以外の方式の評価というところの検討を行っていただく中で、極がまたがるからセンシティブな問題なのかもしれませんけれども、やはり人と予算というリソースの配分もどのようにあるべきかという議論を是非進めていただきたいなと思います。
【小森主査】  ほかに。
 どうぞ、小川先生。
【小川委員】  報告書をはじめ、非常に合同コアチームの労を、私も本当にねぎらってあげたいと思います。
 それで、まず、この英語版、訳していただいて、非常に役立つのですけれども、海外でもこのことに対して興味を持たれているので、これをどのような形で配付してよいのでしょうか。それから日本語版の、今日のチャートに関しても、どのように配付してよろしいのか、その辺のテクニカルなことをまずお伺いしたいと。
 それから、英語版との関係で、BA後の話となると欧州との話し合いを進める必要があると思うのですけれども、欧州も含めまして、今後の国際的な立ち位置及び国際的な中での進め方に関しての考え方が、どういうものであって、どの程度議論されたのか、その点に関してコメントをいただければと思います。
【小森主査】  配付の仕方については事務局ですか。お願いします。
【中塚専門官】  配付の仕方につきましては、日本語版の方は前回の夏の報告と同じように、関係者の方に配付するのと、ウェブにアップさせていただいて、皆さんから見ていただけるようにしたいと思います。それから英語版につきましても、これから行われます国際的なシンポジウムなどで、山田先生の方から御報告をいただくと伺っておりますし、それから、我々が持っております二国間の会議などでも御紹介をさせていただきたいと思っております。
【小川委員】  このレポート自体がどこかに、ウェブに載るわけではない。
【中塚専門官】  それも同じように、ウェブに載せさせていただきます。
【小川委員】  分かりました。
【小森主査】  では、山田先生。
【山田科学官】  まず、前回の報告書と同様に、この報告書も今回、この審議会が終われば文科省のホームページに掲載していただけると思います。それを引き取った形で核融合科学研究所のNIFS-MEMOに、前回の報告書もまとめさせていただきましたが、冊子として用意するということと、あと、JAEA及びプラズマ・核融合学会にウェブで掲載していただけるように計らっていきたいと考えています。是非、小川先生には核融合ネットワークの方も御協力いただければと思います。
【小森主査】  もう一つの質問事項で、外国をどのぐらい意識して議論したか。山田先生、お願いします。
【山田科学官】  小川先生がおっしゃったように、いろいろな関係者から、興味があるということで、プライベートコミュニケーションとしてはいろいろなやりとりをしております。ヨーロッパ、アメリカ、韓国、中国です。例えばIAEAの主催するデモプログラムワークショップというのが今度、5月に合肥(中国)で行われ、それに御招待いただいておりまして、残念ながら私自身は都合がつかず、出席できないのですけれども、コアチームメンバーの笠田竜太さんに出てもらって話をしていただくとか、国際会議では、9月のISFNT(国際核融合炉工学シンポジウム)のキーノート講演には私自身が招待いただいているのと、6月には、米国のIEEE(電気電子学会)のSOFE(核融合工学シンポジウム)にも御招待いただいておりまして、コアチームメンバーの坂本宣照さんに出てもらうというようなことを考えています。
 そういった会議でのコミュニケーション、あるいは、今、中塚専門官からありました二国間協定による会議の場での議論もあります。特に六ヶ所サイトで立ち上がる特別チームにおいてはEUとの議論というのが非常に大事になってくると思います。
【小川委員】  私の質問の趣旨は、どこに、どう情報を流すかというのではなくて、最後に言いました、EUとかを含めて、これで海外との協力関係をどうやっていくのかという立ち位置をどう考えるのかというのを是非、今おっしゃったような観点で今後も議論していただければということです。
【小森主査】  どうぞ。
【岡野委員】  資料1-2の今後の検討課題でちょっと質問と、コメントがあるのですが、まずロードマップの策定について、今回の報告書にもあるようにロードマップは国が定めるものであるというふうに書かれているということは、ロードマップの策定はこの作業部会でやるか、あるいはこの作業部会の直下の委員会なりを作ってやるということでよろしいのでしょうかということを、一つお伺いしたいのです。
 それからもう一つは、総合司令塔設置については、私ももちろんこれは絶対要ると思っているのですが、恐らくイメージとしては六ヶ所サイトに設置。本体は少なくとも六ヶ所サイトに設置されることが想定されているのではないかなと私は思うのですが、一昨年までIFERCでやっていた視点から見ると、六ヶ所サイトはすごくスペースがあるなという想像をすると実は間違っていて、スペースはあるのだが、部屋がない。建物もなかなか建てられないという感じで、どれぐらい狭いかを是非見に行っていただきたいと。今のまま本当にこの本格的な総合司令塔を作ると、体育館みたいなところに居場所を作るような事態になりかねないので、それをコメントとして申し上げたいと思います。
 ロードマップの方は、この委員会でという感じでよろしいのですか。
【中塚専門官】  はい。ロードマップは最終的には国としてということですので、審議会としてまとめていただくことになります。
 それから、総合司令塔は建物ではなく、あくまで人の集まりをイメージしておりますので、物自体を、何か箱物を作るわけではないということだけ、ちょっと補足をさせていただきます。
【岡野委員】  分かりました。
【牛草委員】  関連して、いいですか。先ほど私が、設計部隊を設立するのはいつ頃かとお聞きしたのは、岡野委員がおっしゃるように、非常に居室スペースが限られているものですから、もし10人、20人規模のそういうチームを受け入れようと思うと、管理研究棟の総替えをしないと場所を作れないのですね。だから、それをもう今考えつつあるのですけれども、いつからやらないといけないかというのは非常に、現場としては悩ましいところですので、早めに時期が分かれば、そういうふうな準備を進めたいと思っておりますし、それから住宅の手当などの準備もする必要があるので、そういう観点からもできる限り早く、人が集まる時期を同定できればなというふうに思っています。
【中塚専門官】  そういう意味でしたら、原型炉の設計チームの中に置かれる総合調整チームはまさに常駐していただくイメージだと思うのですけれども、タスクフォースの方は、どちらかというとコアチームと同じような感じで、常駐ではなく、必要に応じて集まっていただくイメージでおります。
【小森主査】  ほかにございますか。
 どうぞ。
【堀池委員】  この体制整備ということについては、やはり大学の若い人をどれぐらいこの分野に取り込めていけるのかというのが勝負になると思うので、そういう意味で、山田先生が書かれていたクロスアポイントメント制度を最大限に活用し、大学の任期制、だんだん任期制ではなくなってきていますけれども、や人材の派遣というか国内留学制度みたいな制度を最大限に使って、どこまで現行の枠の中で相互交流ができて、一つのところに集まって仕事ができて、そこで仕事をした方が例えば阪大だったら阪大に持ってかえって博士号が取れるか、というような、そういう枠組みがどこまで活用の中でできるのかというのは、具体的に検討して、実効性を確認してみる必要があると思います。
 ここでこういうことを言うと語弊がありそうなのですけれども、今いろいろやられている原子力人材育成プログラムは、ありがたいのですけれども、プログラム単位で走っているので、非常にしんどい面があります。どう言ったら良いのでしょうか、ドクターの数を増やすとか、核融合分野への修士志望者の数を増やすとかいう目的で言いますと、従来型の人材育成、すなわちプロジェクトを提案してもらって、それを採択するという方式では少し限界が見えてきているような気もするので、もう少し息の長い、JAEAもあるし、NIFSもあるし、各大学もあるしということを生かして、どこまで協力ができるのかという具体的な体制について、一度考えてみる必要があるということを、ここで問題提起を含めて、発言しておきたいと思います。
【小森主査】  はい。ほかにございますか。よろしいですか。
 それでは、ただいまの議論を踏まえまして、来期の申し送り事項としたいと思います。ありがとうございました。
 それでは、次に移りたいと思います。次は、報告事項です。事務局より報告事項がありますので、よろしくお願いいたします。
【仙波戦略官】  三つ、報告させていただきます。資料2-1、2-2、2-3の資料でございます。
 まず資料2-1は、第15回ITER理事会の開催結果についてでございます。
 1ページ目に第15回ITER理事会の日程等が書かれていますとおり、昨年11月19日から20日にかけて、ITER機構本部で行われました。
 めくっていただきまして2ページ、主な議題が書かれております。ITER機構、諮問委員会からの活動報告のほか、計画の進捗状況と次期機構長人事が話し合われました。順に御紹介いたしますと、まず3ページ目、ITER機構からの活動報告としては、二つ目の丸にありますとおり、トカマク建屋基礎部、B2スラブの鉄筋補強が完了し、フランス原子力規制当局による許可の下、コンクリート打設を実施いたしました。その写真を右下の方に載せてございます。順調にこういった形で進んでおるということで、次の4ページ目の方に計画の進捗状況の報告の紹介がございますが、昨年6月の理事会以降、各機器の遅延状況及びその是正策が報告され、遅延の大きな機器として、トカマク建屋や真空容器などがあるのですが、その対処を優先し、遅延拡大を止めるために、ITER機構及び参加極が協働して、一緒に働いて取り組んでいくこととされました。それに基づいて長期スケジュールを策定していく作業を行い、今年の6月に開かれます次のITER理事会でその内容の報告がなされる予定となってございます。
 4ページ目の下にありますが、本年7月末で任期満了となる本島機構長の後任として、ベルナール・ビゴ博士を次期機構長に指名してございます。ビゴ機構長は、準備が整い次第、新たな機構長となり、機構を率いていく予定になってございますが、今のところまだその日程は未定でございます。
 5ページ目の方には、次回理事会を6月19、20日にITER機構本部で開催することを決定し、さらにその理事会の議長として、現在の議長が引き続き行うこととされました。
 資料2-2は、ブローダーアプローチ運営委員会の結果概要でございます。こちらは、先ほどのITER理事会の前、昨年の11月4日にドイツのカールスルーエで、今私の隣におります官房審議官の磯谷をヘッドとして、開催されてございます。
 主な議題といたしましては、各事業の進捗状況の報告、それから2015年、今年の作業計画の更新、それから六ヶ所サイトがあります青森県からのホストサポートの状況の報告等がなされてございます。
 めくっていただきまして結果概要の方は、それぞれの事業。まず一つ目、国際核融合材料照射施設の工学実証・工学設計活動につきましては、リチウムループ試験により、IFMIFの定格条件運転及び液体リチウムの長時間安定性を実証し、予定していた目標を達成したこと。

 それから、本件に関しましては、ちょうど運営委員会を開催している当日に原型加速器の入射器の組立て作業が完了し、初ビーム試験に成功したことが報告されてございます。それから、国際核融合エネルギー研究センター事業に関しましては、核融合計算機シミュレーションセンターのスーパーコンピューター「六ちゃん」の高い有用性及び利用によって、科学的に重要な論文が270以上刊行されたこと、それから、JETのトカマクのタイルダスト分析が行われていることなどが報告されてございます。
 続いて、サテライト・トカマク計画事業につきましては、2019年の3月に運転開始、初プラズマとするスケジュールを達成するために、機器の調達が着実に進んでいること。それから、真空容器は全10セクターの製作が完了して、その溶接作業が進められていることなどが報告されてございます。そのほか、青森県から八戸エネルギー総合対策局長が参加いたしまして、現在のホストサポートの状況の報告がございました。
 次回は、本年4月に、茨城県の那珂市の方で開催する予定になってございます。
 最後に、予算につきましては、資料2-3の方にございます。資料2-3は、クリップで留めていますが、参考として後ろに文部科学省全体の予算案の主要事項を付けてございます。核融合の該当部分は、この予算案の主要事項でいう41ページにございます。
 主に、ITER計画につきましては着実な実施に必要な予算を確保し、ブローダーアプローチ活動につきましては、その進展に伴った予算の確保という形で、互いに、若干ITERの方が金額が減っておるような形になってございますけれども、確保に成功してございます。
 以上でございます。
【小森主査】  ありがとうございました。
 ただいまの御報告につきまして、御質問等ありましたらお願いいたします。
 どうぞ。
【小川委員】  資料2-3のBA活動のところで、計画は10年計画で、以降自動延長と書いてありますけれども、先ほどの合同コアチームの報告書にありますように、BAの後どう展開するかというのが一つのキーになっています。この以降自動延長というのは、BAの枠組みというのが自動延長されるのでしょうが、内容についてはどうなのでしょうか。また、それはいつ頃から、どういう形で議論がなされるのか、以降どうなるかというのを教えていただければと思います。
【仙波戦略官】  ありがとうございます。本件に関しましては、現在のこういった運営委員会の場を利用した、サイドテーブルなどを使っても話し合われているのですが、協定に書かれていること自体しかやらないのであれば、この協定自体が自動延長条項を含んでおりますので、その協定が自動延長されることに伴って、その中で実施される事業も続けていくことは可能だと思いますが、その範疇(はんちゅう)を超える段階に進んでいる、若しくは、実際はこの協定の附属書という形で、別途予算についても規定しておりますので、その予算を追加していくということが発生しますと、その協定自体を改定しないといけないのではないか。そうすると、単純延長項目を使って延長したところで、その協定の範疇(はんちゅう)にないものも出てくるのではないかということも可能性としてあり得ます。
 そういった内容を日欧で話し合っていっている段階でございますので、これはただ単に法律上のたてつけを書いているにすぎないというふうに理解していただければ幸いです。
【小川委員】  はい。
【小森主査】  ほかに御質問はございますか。よろしいですか。
 それでは、報告事項がもう一つございます。中塚専門官、お願いいたします。
【中塚専門官】  報告事項、もう1件につきまして、本日資料は用意しておりませんが、IAEAの核融合エネルギー会議、FECについてでございます。
 FECは、核融合分野の基礎研究から原型炉開発戦略に至るまでの新しい知見と知識を交換し、核融合研究開発の一層の発展を図ることを目的として、2年に1回開催されている国際学術会議でございます。IAEAの加盟国の持ち回りでホストをしておりまして、FEC2016につきまして、開催地として日本が立候補する旨を、第36回、2013年1月28日のこの作業部会で御了解いただいておりました。これにつきましては、一昨年、正式に認められまして、昨年ロシアで開催されましたFEC2014において、正式に日本で開催する旨を報告されました。核融合科学研究所が事務局となって、2016年10月17日から22日まで、京都の国立京都国際会館で開催いたしますので、御報告をさせていただきます。
【小森主査】  ただいま御報告がありましたけれども、今回、事務局は核融合科学研究所が引き受けております。FECは非常に大きな会議で、一つの研究所だけで実施するのはなかなか大変ですので、コミュニティの皆様に是非御協力をお願いしたいと思います。よろしくお願いいたします。
 この件につきまして、何か御質問はございますか。よろしいでしょうか。
 どうぞ。
【堀池委員】  山田先生、その京都会議のときには、是非、原型炉の研究開発の国際的なワークショップでも計画、提案していただいて、一大イベント的にやっていただくというのがよろしいのではないかと思います。やはり一国だけで先走りすると危険な面もあるので、ある程度はほかの国の見解も確認しながら、どれが最も妥当なというか、経済的な路線というのはおかしいのですけれども、そういうことも十分検討していく必要があると。
【山田科学官】  それはタスクフォースの仕事になると思います。
【小森主査】  ほかにございますか。よろしいですか。
 それでは、本日の議題は以上になります。そのほか何かございますか。よろしいでしょうか。
 本日が、恐らく今期最後の作業部会になりますので、各委員の先生方から一言いただいて、最後に事務局より御挨拶をいただきたいと思います。
 なお、本日御欠席の笹尾委員からは、今後とも核融合研究をよろしくお願いいたしますとの言葉をいただいておりますので、最初に御紹介いたします。
 それでは、尾崎委員からお願いします。
【尾崎委員】  ありがとうございます。私、この作業部会に2期4年、参加させていただきまして、産業界の立場からいろいろ意見を述べさせていただきました。また今回、合同コアチームの方にも参加させていただいて、いろいろ議論をさせていただきました。今日山田先生から報告いただきましたように、いろいろな議論を通じて、大体の骨格は明らかになっていると思います。これを具体的にどうやっていくかというのが今後の課題だと思いますので、できるところから着実にやっていくということで、また何か御協力できればと思っておりますので、よろしくお願いします。
 ありがとうございました。
【小川委員】  先ほども申し上げましたように、合同コアチームの方々には本当に、今回非常にプロダクティブな報告書をまとめていただきまして、コミュニティとしても心より御礼申し上げたいと思いますし、今後は逆にコミュニティの方としてこれを受け取って、ちゃんと実行していくということが重要だと思いますので、核融合ネットワーク関係を含めまして、情報発信しながら進めたいと思います。まさに次期からは新しいステップに入っていくものだと思っております。
 それから、中間チェック・アンド・レビュー、移行判断を含めまして、ITERの動向と非常に綿密に絡んでおりますので、やはりITERをより着実に、確実に実行して成功させることが非常にキーであると。そのためには、先ほど堀池先生もおっしゃっていましたけれども、六ヶ所サイト及びITERを含めて、若い人たちがそのような方面に積極的に出て行けるような制度設計をできるだけ、私も努力しますけれども、皆様含めて努力して作っていければと思っております。
 どうもありがとうございました。
【岡野委員】  慶應の岡野でございます。実は私はコアチームの専門家として議論に参加していますので、あまりその中身を褒めると自画自賛になってしまうので黙っていたのですが、御挨拶代わりにちょっと言わせていただきたいと思います。
 今回の報告書は、特に最後の技術リストの時間スケールを書いたところですが、私はあれを見ていて、議論の途中で、若い方々も、もちろん山田先生もですけれども、若い方々が自分の範囲外のことも一生懸命議論して、矛盾がないように調整してくれているのを見て、とてもうれしかったし、結果として出てきたものを今こうして眺めてみても、よくできていると思います。こういうロードマップというか、時間配列をすると、手前はやけに詳しいのだけれども、後ろに行くにつれて分解度が悪くなって、最後の方は粗くなって終わっているみたいなものがよくあるのだけれども、今回の報告書は、密度はほとんど同じで、精度もほとんど同じで書いてあります。もちろん2030年の原型炉建設までだったからできたとも言えますけれども、その範囲できちんと同じ密度、同じ精度でやってくれているというのが、私は、とてもよくできていると思うので、皆さん是非見ていただきたいと思います。
 これをベースに今後ロードマップを検討していただけるということなので、私ももちろん、やれることがあったら全力を尽くしますけれども、委員の先生方も是非ロードマップ策定に御協力いただければと思います。よろしくお願いいたします。
【海老塚委員】  日本電機工業会の海老塚でございます。非常によく、具体的な内容や課題をまとめていただいたと思っていますし、成果があったと思っています。ただ、その上でまだまだ課題が多く残っています。また、このような議論を世の中といいますか、国民全体に、もっと分かりやすく発信をして、理解をしていただくということが大事ではないかと思っています。
 以上です。
【牛草委員】  日本原子力研究開発機構六ヶ所核融合研究所の所長をやっております牛草です。合同コアチームの報告にあるように、六ヶ所サイトがこれからの原型炉に向けて非常に重要な役割を果たせということで、非常に責任が重いなというふうに思いますし、同時に、この2年、こういう議論に参加させていただいて、原型炉に向けての道筋がある程度見えつつあるなと、そういうふうな作業部会に参加させていただいて、非常に光栄に思います。
 以上です。
【疇地委員】  大阪大学レーザーエネルギー学研究センターの疇地と申します。一言感想ということなので、全日本一丸となった次期計画といいますか、原型炉の開発が必要であるということが、この何年か出席させていただいて、何と言いますか、腹の中から分かった感じがいたします。
 もうちょっと言いたいこともあるのですけれども、この辺で。
【堀池委員】  阪大の堀池でございます。このような議論は、松尾研究開発戦略官の時代にロードマップを作る必要があるということで、岡野さんを座長にロードマップを作り出して、その中でITERとブローダーアプローチだけではカバーできない項目がいろいろありそうだぞということで、それを、当時この部会、飯吉先生が主査だったのですけれども、そこに最初、岡野先生の方から御紹介いただいて、それに付随的にこういうものもありますよというのを御報告したのが一番初めだったと思います。岡野先生や小川先生が、こういうカバーできていない項目をどうやってピックアップして、どうやって課題解決していくのかをちゃんと考えていかないといけない、ということを最初に言われたのが、今日に発展してきて、なかなかその課題解決というところまで一足飛びにはいきませんが、それに近付けるためには、我々としてどのように最適化された形で進むのが一番良いのかというような議論がだんだんと積み上がってきているのだと、非常にありがたく思うし、その当時、やっぱりそういうロードマップを作ってみるのが大事だと言っていただいた、文部省の方に背中を押していただいたことに、感謝申し上げたいと思います。
【伴委員】  高エネルギー加速器研究機構の伴です。私は加速器分野なのですけれども、加速器分野でも超伝導電磁石の放射線耐性が加速器の寿命を決めるようになってきて、今ヨーロッパでLHCが止まったのは放射線耐性の問題なのですね。我々も、このITERとほぼ同じぐらいの基準の耐放射性の超伝導材料を開発しようとしているのですけれども、なかなか大学ではやっていただけない研究なので、こういうところで教えていただくのは非常にありがたく、また心強く思っています。それから、ITERの国際計画があって、国内の計画がそれを支えながら走っていくという、これも我々の加速器の世界で、世界共通のLHCとか、あるいはリニアコライダーとかいう計画がありながら、各々の研究所がそれを支える計画をやっていくというやり方も非常によくやられていて、勉強になりました。ありがとうございました。
【東嶋委員】  ジャーナリストの東嶋です。数日前に事務局の方から、私はもうこの部会に10年になるという話を聞きまして、もう10年もたったかしらと、とても驚いたところです。光陰矢のごとしで、初めは核融合のことは全く知らず、霧の中でありました中で、先生方には、素人のくせに失礼なことを申し上げたときも多々ございましたけれども、いろいろ勉強させていただいて、私自身は、10年ぐらい前になりますのでしょうか、ちょうどフランスのカダラッシュに行きましたときに、カダラッシュの研究所の方々が地元の小学生や中学生に、核融合というのはこういうものだというのをモデルを作って見せていたのを拝見して以来、こういうことが日本でもできたらすごく良いなと思っていたのですが、これからやっといろいろなことが具体化してきて、私自身もおもしろそうだなと思うときに、この仲間から抜けるのは大変残念で、ざんきに堪えないのでありますけれども、これからは報道の立場から先生方の御活動を注視させていただきたいと思いますので、またよろしく御指導いただければと思います。
 大変お世話になって、ありがとうございました。
【髙津委員】  日本原子力研究開発機構の髙津です。感想を一言ということで、ポジティブな感想と、ややウォーニング的な感想を述べさせてもらいたいと思います。
 ポジティブな面は、我が国のこの第三段階基本計画というのは、よく、外国のパートナーと話していて、感心されるんです。そういう長期計画を持っているのか、おまえたちの国はと。法律を作った国もありますけれども、それはおいておいて、こういう長期計画に基づいた研究開発を実施しているというのは、多分、私が知る限り我が国だけで、かつその長期計画の下に、ある程度の時期ごとに見直しを行って、よりブレークダウンされた、次のオーダーの詳しさの政策文書というのをリバイスされていかれているというのが、大変我々としても誇りだし、ありがたいというふうに思っております。前回は平成17年に推進方策が作られて、ちょっとたちましたが、また今回、少し視点は違いますけれども、こういった立派な報告書を作っていただいて、またそれが我々の政策だといって外に出せるというのは非常に誇りに思うことで、こういう背骨になる政策というものをしっかり持っているということは非常に誇らしく、ありがたいことだと思いますので、文科省には本当に感謝申し上げたいと思います。
 今、東嶋さんが10年もとおっしゃったのですが、実は私が核融合に入ったときは第三段階基本計画を作るときで、それがたしか平成4年だったと思うのです。その後、平成17年の推進方策では、執筆を担当させてもらうことになって、今回はもう少し若い方が頑張ってそういう文書を作られたということで、もう二十何年にわたる記憶の中で、そういう政策立案の方にも関わらせていただいたことは非常に誇りに思っておりますし、そういう政策を持ち得ることを非常に誇りに思っております。
 一方、ずっとこのところ気になっているのがやはりプライオリティで、さっきから2度ほどコメントさせていただきましたけれども、どうもちょっと焦りに似たものを感じていまして、今ITERの建設にかなり本格的に入っているところで、私は工学分野ですけれども、超伝導技術にしろ、NB、RF、ダイバータ、TBM、どれもまだ、世界をリードしている技術力を持っているというふうに自負しているのですけれども、見ているとグラディエントが違うなという感じがするのですね。特にヨーロッパは今までEFDAという組織で、緩いリンクで研究開発を進めていたのに対して、今年からEUROfusionで一つの方向に向けて開発を進めますよというので、730ミリオンユーロぐらいの5年間の予算を、EUROfusionが差配して、目的をはっきりさせた、プライオリティの高いところに投入していくという計画を進めつつあるのです。
 それはITERとは全然別の、国内計画に対してのお金で、日本円で言えば多分毎年200億円ぐらい、5年で1,000億円ぐらいのお金を使って、ITERの利用と原型炉に向けた計画にフォーカスした開発を進めていこうという審議に参加させてもらって、内心随分焦りを感じました。我が国の状況よりもっと進んでいるなという感じがしました。
 一方、韓国とインド、中国なんかを見ますと、彼らはもうベースラインというのがこの辺にあるということが分かっているものですから、人はいっぱいいるので、TBMをやっていた頃も、現場に行くと、大勢若い人たちがいましたし、今はもっともっとフォーカスした開発を進めているようなので、技術力としてはまだ最先端とは言えないと思うのですけれども、もうすぐに追い付いてくるのではないかという焦りに似た感じを持っています。
 そういう意味で、こういう政策文書を作っていただいたものに対して、実施でどういうふうにこの原型炉に向けた研究開発を進めていくかということは、よくよく今後もこの場で御議論をいただいて、他国に後れをとらない、あるいはリードするポジションをずっと保って、先頭を切っていけるように御指導いただきたいと思います。
 ありがとうございました。
【佐藤委員】  原子力産業協会の佐藤でございます。この2年間お世話になりまして、ありがとうございました。
 事務屋であることもありまして、非常に難しい学問だと、技術だなと思っております。一つ思っていますのは、やはりこのすばらしい技術を次世代にどういうふうに伝えていったらいいのかなと、今、高校生、大学生、いや、中学生ですかね、それぐらいの方々にどういうふうに伝えていったら良いのかなというようなことを自分でいろいろ考えながら来ておりました。良い案はまだ見つかっておりませんけれども、例えば、今テレビ社会ですから、番組でITERを扱ってもらったら、分かりやすいのかななどと思いながら参加させていただきました。本当に2年間、ありがとうございました。
【金子委員】  核融合科学研究所の金子でございます。私は、小森先生が主査になられたので、核融合研を代表するという立場でここに出させていただいたのですけれども、やはり今期のトピックスは、この合同コアチームの活動だったと思います。これはアウトプットとして出てきたこの報告書もそうですし、活動自身が、非常に今後に残るものではないかと思います。
 こういったロードマップに関係するような議論というのは昔から行われていて、今回スタートするときは、また同じことをやるのかなとか思っていたのですが、いやいやどうして、若い人たちの、現場からの声を反映した、非常に良い結果が出てきたと思います。これだけしっかりしたものが出てくると、ではこれをどうやって実現するのだというのがますます身に迫った課題になります。
 これはそう簡単にはできません。特に今回の議論は、ITERやBAで抜けている部分をどうやってカバーしましょうかというところがそもそもの議論のスタートだったと思うのですが、逆に言うと、そういうところというのは施設もない、やっている人も少ないということで、それをこれからどうやって立ち上げていくのか。しかも緊急にというところが、まさに私どものコミュニティに課されている課題で、実力を問われるということになりますので、次期のこの部会では是非そのところを、本当に全日本という形で協力しながら進めていっていただきたい。と同時に、私は大学関係ですので、大学で非常に危惧を覚えているのは、核融合研究を大学で行うことのプレゼンスみたいなものがどうも最近低くなっているのではないかという気がしています。核融合研究をすることが大学当局に認められるようにしなくてはなりません。今法人化になってしまって、大学の執行部に意義を認められないと悲惨な目に遭うというところがございますので、是非そういったところも配慮しながら、大学の実力をしっかり発揮かつ活発化、活性化できるような、そんな方向に進んでいくよう、私たち大学共同利用機関も努力したいと思っております。
 以上です。
【小森主査】  私も今期で卒業ということになります。8年半ぐらい委員をさせていただき、特に本島先生がITER機構長になられて主査をお辞めになってから、主査をさせていただきました。今期は、非常に大事な議論がいろいろありましたけれども、皆さんのサポートと活発な議論でこの作業部会を進められたことに、大変感謝いたします。
 私はこの3月で、核融合科学研究所長の方も任期満了で退任になります。次に残られる皆さんには、非常に大事なときですので頑張っていただいて、2040年前後には是非、私としてはトカマクでもヘリカルでもレーザーでもいいですから、原型炉を実現していただきたいと思います。
 以上です。
 ということで、最後に審議官から、よろしくお願いいたします。
【磯谷審議官】  研究開発局担当審議官の磯谷です。大変いつもお世話になっております。今日も少し遅参いたしまして、申し訳ございません。今期の実質的に最後の部会になるということですので、御挨拶させていただきたいと思います。
 今期の作業部会におきましては、第6期の報告書を受けまして、原型炉を見据えた核融合研究開発の在り方ですとか推進体制について御審議いただきました。今も先生方個人個人からいろいろお話ございましたけれども、それぞれの御専門、あるいは御経験を踏まえての御指摘、御助言を賜りまして、大変、先を見据えた実のある議論につながったということで、心から御礼を申し上げたいと思います。
 また、そうした作業部会での御議論をいただくに当たりまして、既に先ほど金子先生の方から総括をしていただきましたけれども、今期の合同コアチームが発足しまして、課題の現状分析、それから将来実施すべき研究活動、体制の検討まで、全国各地で多くの議論を重ねていただいて、非常に精力的に活動していただきました。また、そのアウトプットとして、本日御報告いただいた、立派な、中身のある、時系列展開も含めた報告書、またさらに次に続けていくべきことを書いていただいた報告書をまとめていただきました。合同コアチームの皆さん、山田先生をはじめ、感謝申し上げたいと思います。
 それで、先ほど来いろいろ議論があったところでありますけれども、一言でポイントを申し上げると、先生方御指摘のとおり、今後の核融合エネルギーの実現に向けては、JAEAの核融合研究所、そして核融合科学研究所の、この二つの研究機関、それからもちろん大学、そして産業界、全日本体制で研究開発を推進することが不可欠であります。現在、核融合も含めて、科学技術全般の政策を位置付けるための第5期科学技術基本計画を見据えた研究開発の在り方について文部科学省内でも検討されておりますけれども、そこでもやはり、いかにして国家戦略として研究開発を進めていくか、あるいはその際に産学官の知恵、あるいは人材、技術をどのように糾合していくかということが議論になっているわけであります。
 残念ながらといいますか、国家予算が大変厳しい中で、思うように科学技術予算というのが伸びないのも一方の現実でありますけれども、限られたリソースを有効活用しながら、日本が世界の中でどのように位置を占めていくかということも十分踏まえて、これも先生方からもう既に、何度も何度も御指摘ありましたけれども、何よりも若い研究者、技術者をしっかりと育成し、確保して、そうしたことを可能にするような、堀池先生からも御指摘ありましたけれども、息の長い研究推進体制というのを是非作っていかなければいけない。これは、ある意味では核融合分野は、ほかの分野との競争でもありますから、是非コミュニティの先生方も知恵を絞っていただいて、あるいは各機関の先生方に知恵を絞っていただいて、我々と是非ディスカッションさせていただいて、この報告書が現実のものになるように、実行できるような推進体制、そして今後の活動の在り方について、引き続き我々との検討に加わっていただきたいというふうに思っております。
 今後とも文部科学省といたしまして、先生方、関係者との議論を重ねながら、核融合研究のさらなる推進、先ほど小森先生がおっしゃったように、2040年前後の原型炉、そして今世紀の後半には実用化ということを目指して核融合研究を発展させていきたいと思っておりますので、是非引き続き、この委員会のメンバーとしては勇退されるということとはまた別に、引き続き先生方皆さんに、核融合研究に対するアドバイス、御指導をいただきたいと思っておりますので、様々な形で御協力いただきますよう、よろしくお願いいたします。
 日頃の出席率が悪い審議官が最後だけこういう偉そうなことを言って申し訳なかったのですが、本当に返す返す、引き続き新しい体制でも御指導いただきたいと思いますので、どうかよろしくお願いします。
 どうもありがとうございました。
【小森主査】  それでは、第43回核融合作業部会を閉会いたします。どうもありがとうございました。

お問合せ先

研究開発戦略官付(核融合・原子力国際協力担当)

齊藤
電話番号:03-6734-4163
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(研究開発戦略官付(核融合・原子力国際協力担当))

-- 登録:平成27年02月 --