研究開発評価部会(第51回) 議事要旨

1.日時

平成26年2月10日(月曜日)15時30分~17時30分

2.場所

文部科学省15階特別会議室

3.議題

  1. 研究開発評価システム改革について
  2. その他

4.出席者

委員

平野部会長、有信部会長代理、有本委員、受田委員、大隅委員、岡村委員、河合委員、栗原委員、五神委員、田中委員、東嶋委員、室伏委員、吉川委員

文部科学省

伊藤科学技術・学術政策局次長、岩瀬政策評価審議官、田口官房政策課長、小山企画評価課長、林科学技術・学術戦略官、鎌田企画評価課企画官、高橋企画評価課評価・研究開発法人支援室室長補佐

5.議事要旨

【平野部会長】
 定刻になりましたので、第51回の研究開発評価部会を開催いたします。
 きょうは、研究開発評価システム改革について御審議いただきます。
 これまでも委員の皆様にはメール等で貴重な御意見を賜っておりまして、ありがとうございます。きょうは、御意見いただいたところを含めて修正した案をここでお諮りしたいと考えております。
 審議に先立ちまして、事務局に人事異動がありましたので、御紹介をお願いします。

【高橋企画評価課室長補佐】
 御紹介させていただきます。
 1月17日付け、大臣官房政策評価審議官に就任しております、岩瀬審議官でございます。

【岩瀬政策評価審議官】
 岩瀬でございます。よろしくお願いいたします。

【高橋企画評価課室長補佐】
 同じく1月17日付けで大臣官房政策課長に就任しております、田口政策課長でございます。

【田口官房政策課長】
 田口です。よろしくお願いします。

【高橋企画評価課室長補佐】
 以上でございます。

【平野部会長】
 続いて、配付資料の確認をお願いします。

【高橋企画評価課室長補佐】
 本日の資料につきましては、議事次第の配付資料一覧のとおりでございます。資料1から3を配付しております。そのほか、参考資料といたしまして1から3、それから、机上資料として1から7まで、配付してございます。また、本日の審議資料といたしまして、別途、クリアファイルに、パブリックコメント以外の修正箇所を青字で表記いたしております改定案の資料を準備しております。個別に申し上げませんけれども、資料等に欠落等ございましたら、議事の途中でも結構でございますので、事務局までお申し付けください。
 以上でございます。

【平野部会長】
 ありがとうございました。
 それでは研究開発評価システム改革についての議題に入ります。本件につきましては、前回に引き続き、「文部科学省における研究及び開発に関する評価指針」の見直し案について、御審議いただくということでございます。12月に本部会を開いておりますが、そのときの御議論、その後のメール等で頂いた御意見等を踏まえて修正した改正案をもちまして、昨年12月27日から本年1月26日まで1か月、パブリックコメントを実施しております。そのコメントで頂いた意見を踏まえて修正をしたものを、資料2に赤字でお示しし、それから、それ以外にも、本筋を変えない形で私と事務局で句読点や字句の形式的な修正と思われる修正をしております。本日は、その修正部分を事務局から説明してもらいますが、特に委員の皆様方には、念のために修正をした箇所、資料では黄色の色塗りをしてあるところが5点ぐらいあるのですが、そこを含めて御確認いただきたいと思います。
 本日、この部会で御審議いただいた内容をもって、できれば2月下旬の研究計画・評価分科会で審議いただいて、3月の科学技術・学術審議会総会で審議をしていただいた上で決定し、総会において建議をしたいと考えております。よろしくお願いします。
 では、事務局から、資料1と2について説明していただき、その後、委員の皆さんから意見を頂きたいと思います。よろしくお願いします。

【鎌田企画評価課企画官】
 研究開発評価担当企画官をしております、鎌田でございます。それでは、事務局より、資料1と2、それから机上のクリアファイルにございます資料を用いさせていただきまして、文科省研究開発評価指針に係るパブリックコメントの状況、それから、それを踏まえた新案の修正等につきまして、御説明させていただきます。
 まず、資料1でございますけれども、部会長より御説明いただきましたとおり、12月24日に開催された前回の部会の終了後、部会で頂きました御意見等を踏まえて修正いたしましたもので、12月27日から1月26日の期間、パブリックコメントを実施いたしました。
 1枚おめくりいただきまして、そのパブリックコメントで出されました意見、それと、それに対する考え方をまとめてございます。こちらにつきましては、4名の方から計7通の御意見を頂きました。なお、これらの御意見、それから、それに対する考え方につきましては、後日、パブリックコメント募集のウエブページにて公示・掲載することとされておりまして、その前に委員の先生方にもこれについての御意見を賜りたいと考えているところでございます。
 それでは、この御意見と考え方につきまして、順に簡潔に説明させていただきます。
 まず、意見番号1でございます。1につきましては、本指針案で自己評価に係る記述がございます。自己評価をどのようにすべきかについてはこの指針ではほとんど示していないという御指摘でございまして、したがいまして、自己評価が基本かつ重要であるというのであれば、自己評価をどのように行うのか、指針をもっと詳細に示すなど、それにふさわしい記述に改めるべきだと思います、という御意見でございます。それに対しまして、考え方でございますけれども、「本指針においては、特段の記述がなされていない限り、全般として自己評価についても適用・参照されることが想定されており、また、例えば、自己評価について以下のような記述があります。自己評価の更なる詳細など運用上の取扱いにつきましては、今後の検討課題とさせていただきますが、自己評価は各自の責任で行われることが基本であり、その正当性等を第三者評価等で評価していくことも重要だと考えております」とした上で、下の3.2.1.5.7の引用も併せて掲載しているところでございます。
 意見の二つ目でございます。こちらにつきましては、形式的な話、「.」が1個多いのではないかという話でございますので、「御指摘を踏まえ、修正いたします」という回答でございます。
 それから、意見の三つ目でございますけれども、同じく1.4.1の(a)に書かれております記述の中身に、「書面審査」という言葉と「書面による方法を採用した評価」という言葉が同じ文脈で用いられてございまして、これは何が違うのかという、御意見、御質問でございました。これにつきましては、御指摘のとおり、表現を少し精査いたしまして、下線部のような表現に改めるという修正案を提示させていただいてございます。読み上げさせていただきますと、「会議形式での評価と書面形式での評価を適切に組み合わせるなど、多様な評価手法を検討し、評価対象や目的に応じて柔軟に合理的な評価手法を設定する。」という表現でございます。
 それから、四つ目の意見でございます。四つ目につきましては、4.2.2.3の研究者の業績評価の中に、「競争的資金の獲得実績も活用して個々の研究者の業績を評価し」という記述がございます。ここにつきまして違和感があるということで、幾つか理由を提示して、その御主張をされているというものでございます。特に、例えば第四の理由のところに、「研究費の獲得実績は研究開発課題の事前評価として活用対象になり得ますが、研究開発課題の評価には、事前評価だけではなく、中間・事後・追跡評価もあり、特に事前評価のみを取り上げて業績評価に用いる理由はありません」とあります。それから、大綱的指針につきましても事前評価のみならず課題の評価結果を適切に活用するべきという旨も書いてあることも引用されまして、「中間評価以降の評価を重点的に用いることが適当であると考えます。」という御指摘を頂いております。これに対しまして、考え方でございますけれども、「第4章では、前章までの記述に加えて、機関や研究開発の特性に応じた配慮事項が整理されています。4.2.2.3の部分についても、「3.4 研究者等の業績評価」の記述に加えて、大学等における研究者の業績評価に際しての配慮事項が整理されたものですが、「学会等を通じた研究者間の相互評価」や「競争的資金の獲得実績」は、「例えば」と、研究者の業績評価を行うに当たって考慮すべき事項としての例示として挙げられています。本指針における以上のような構成と御指摘を踏まえ、また、競争的資金の獲得実績についても一定の評価を受けて採択された結果であることにも鑑み、以下のように修正いたします。」と述べまして、下線のような修正案でございます。「各大学等においては、例えば、学会等を通じた研究者間の相互評価、当該研究者が関わる研究開発課題の評価の結果――特にここの部分を挿入してございます。競争的資金の審査・採択実績等も適切に活用して、個々の研究者の業績を評価し、その結果を大学等の組織運営に生かす。」というような修正でございます。
 1枚めくっていただきまして、裏のページに移らせていただきます。意見の5番でございます。5番につきましては、政府の研究開発につきましては、税金で行われるものでありまして、成果なしで何十年も継続するような研究開発はやってはならないという御主張でございまして、研究開発の評価とは、「新たな価値を生み投資した資金の回収ができたか」というような観点で行うということが基本原則であるということでした。最後でございますけれども、「評価は、自動的に計算されるものでなければならない。評価は、価値を生まないため、大勢かけてやるものではない。と提言いたします。」という御主張でございます。これに対しまして、「頂いた御提言は、今後の研究開発評価の在り方に係る参考とさせていただきます」ということでございます。
 それから、意見の6でございますけれども、3.1.5.5、施策に関する評価のうち、達成度評価について、ということでございます。「本来のテーマの成果よりも、テーマのプロセスで見つけた不思議な現象が、後々の基礎研究のテーマやセレンディピティにつながった」というようなこともありまして、これらの副産物の評価をしっかりと見逃さないように把握して行うべきだという御意見でございます。これにつきましては、考え方でございますけれども、「本指針においては、「達成度評価」は評価手法の一つとして取り上げておりますが、例えば以下のとおり、研究開発評価における達成度評価の限界、留意点や、予期せぬ成果である副産物に係る評価についても記述しております」ということで、既にある記述を引用しているという形でございます。
 それから、最後の7番目の御意見でございますけれども、3.1.5.3、研究開発施策の評価に係る「有効性」の部分でございます。こちらにつきましては、事例を、「施策の成果を出す上で、ボトルネックがどこにあるかを明確にして、いわゆる「発見」や「知識の創出」以外にボトルネックがあるものをどのように評価するかを明確にした方が良い」というような御指摘でございます。これに対しまして、考え方の部分でございますが、御指摘の観点は既に原案に含まれているというものでございますけれども、その部分の表現を整理いたしまして、3.1.5.3のイを以下のように修正しますということで、イ.「有効性」の観点のところで、「新しい知の創出、研究開発の質の向上、実用化・事業化や社会実装に至る全段階を通じた取組、行政施策、人材の養成、知的基盤の整備への貢献や寄与の程度、(見込まれる)直接・間接の成果・効果やその他の波及効果の内容等」という形で表現を整理して、修正をさせていただいているものでございます。
 以上、パブリックコメントにおいていただきました御意見と、それに対する考え方でございます。これらにつきまして資料2で修正点を赤字にしてございますので、恐縮ですけれども確認をさせていただきます。
 まず、資料2の11ページ目でございます。11ページ目に1.4.1の部分がございます。表題のところの「.」を削除いたしまして、11ページの一番下の部分、「書面による方法による審査」「書面審査」という表現を、12ページ目の先ほど申し上げましたような表現で修正をしたものでございます。
 それから、29ページ目でございます。29ページの3.1.5.3の評価項目の抽出のイ.「有効性」の観点、こちらにつきまして先ほど読み上げさせていただいた点を修正いたしてございます。また、38ページでございますけれども、こちらにも研究開発課題の評価の観点の項目がございますので、どちらも同様でございますので、こちらの「有効性」の観点につきましても同じ修正をさせていただいているというものでございます。
 それから、55ページでございます。55ページにつきましては、御意見の4の部分でございますけれども、「当該研究者が関わる研究開発課題の結果」、あるいは「獲得」の部分を「審査・採択実績等」というような形で修正をいたしているところでございます。
 以上が、パブリックコメントの御意見に係る修正でございます。
 続きまして、机上の資料でクリアファイルに挟まれてございます指針の改定案をごらんいただけますでしょうか。こちらにつきましては、今のパブリックコメントを踏まえた修正が赤字、それから、パブリックコメント以外の、形式的な、内容の変更を伴わないと思われるような修正につきまして青字の修正をしているところでございます。それぞれにつきまして、大変恐縮ですけれども、一つずつ御説明をさせていただきまして、御確認いただきたいと考えてございます。
 まず、1ページおめくりいただきまして、「はじめに」の部分でございます。これは、科学技術、学術が今まで「と」で結ばれておりましたところを、「・」で修正しているところでございます。それから、二つ目の段落の2行目、「任務としている。」、ここの部分は、文章を短く、読みやすくする修正でございます。それから、その下につきましても、「科学技術・学術」という部分の修正でございます。
 それから、数ページおめくりいただきまして、ページ番号1の序章の部分でございます。序章の部分につきましては、「・」を取る、平仮名を漢字に直すといった、そういう形式的な修正などに加えまして、「科学技術イノベーション創出の促進」と、黄色のマーカーをつけているところがございます。これまでは「科学技術イノベーション促進の重要性の増大」となっておりましたけれども、政府系の文書で科学技術イノベーションをそのまま「促進」と使っている例がなかなかすぐに見当たらなかったため、「科学技術イノベーション創出の促進」という形で言葉を補ったという修正でございます。その他につきましては、語順の入替えですとか、「特記」を「特筆」と、第1章の表題の部分に合わせた修正でございます。
 それから、第1章の方に入らせていただきます。第1章につきましては、文章、この指針全体の年号を、元号を用いた表記に基本的に統一するという考えの修正と、形式的な表現の統一に係る修正等でございます。
 それから、1ページおめくりいただきまして、2ページ目でございます。こちらにつきましても、「、」や「・」の部分ですとか、「てにをは」の修正等でございます。
 それから、3ページでございます。3ページ目につきましても、句読点等に係る修正でありますとか、二つ目の段落、「当該主体が適切な意思決定を行う」と、ほかの部分にも同様の表現が出てまいりますので、表現の統一ということで、「判断等を行う」を「意思決定を行う」という修正でございます。それから、一番下の段落で黄色のマーカーをしている部分でございます。研究不正に係る部分を記述している箇所でございますけれども、今まで「したがって、各研究開発機関等、科学コミュニティを中心として」となっておりましたところを「各研究開発機関等の科学コミュニティを中心として」と修正しているところでございます。こちらにつきましても、多少文意が変更になる部分はございますが、委員の先生方の御確認をお願いしたいと考えているところでございます。
 それから、4ページ目でございます。4ページ目につきましても、表現の統一あるいは接続の関係の修正でございます。4ページ目の一番下でございますけれども、「必ずしも論文至上主義に偏重しすぎないようにする」というふうになっていたのを、「偏しすぎないようにする」というような表現に修正してございます。
 それから、5ページ目でございますけれども、5ページ目につきましても基本的には形式的な表現の修正でございます。
 それから、6ページ目でございます。6ページ目につきましては、一番上の段落で「展開に対する影響力」を「影響度」という表現の適正化を図る修正でございます。それから、1.2でございます。ハイリスク研究、学際・融合領域・領域間連携研究でございますけれども、こちらにつきましては、まず、冒頭、ハイリスク研究と学際・融合領域・領域間連携研究の説明部分が長く読みにくい形になっておりましたのを、丸1、丸2と読みやすい形に分けて、それを受けて、そこの部分を「今後一層促進することが重要である」という言葉を補った修正でございます。
 それから、7ページ目でございます。1.2.1の(b)でございますが、この辺は、主語の入替え、あるいは、文言の「評価基準」という、同じ文脈での表現の統一等の修正でございます。それから、(c)でございます。こちらにつきましても、分かりやすくするための、「評価者の立場からすると」という場所の入替えでありますとか、「ハイリスク研究」という言葉の重複感をなくすというような修正でございます。それから、(d)につきましても、場所の入替えで文脈を明らかにするという修正でございます。
 それから、8ページ目でございます。(b)につきましては「適時」という言葉の場所の入替えでございまして、(c)につきましては表現の適正化、それから、(d)につきましては、「目的」という言葉の場所を入れ替えて文脈の明確化を図っているというものでございます。それから、1.3につきましても表現の適正化でございまして、※3の注釈につきましては元号で表すという形の部分の修正でございます。※4も同様でございます。それから、1.3.1でございます。(a)、ご(b)につきましては、表現の適正化でございます。(c)でございますけれども、黄色でマーカーしているところにつきましては、これまでは「その目的を十分踏まえた上で」となってございましたが、「その」が指す部分が不明瞭であったことから、「研究開発施策等の」という形で言葉を補う修正でございます。それから、(d)につきましては表現の適正化でございます。
 おめくりいただきまして、10ページ目の(b)(c)(d)につきましても、文中の表現を適正化する観点で修正したものでございます。
 それから、11ページ目の一番上の(e)でございますけれども、「若手研究者の採用時における評価基準についても論文のみに偏重し過ぎることのないようにする」という修正でございます。それから、(f)は「環境」を受ける言葉として「構築」を「整備」に直すものでございまして、(h)につきましても句読点の修正でございます。それから、1.4でございますが、こちらも「エネルギーの消費」を「消耗」という形で表現をよりよいものにするという修正でございます。それから、1.4.1の(a)、黄色くマーカーしてございます。こちらにつきましては、自己評価に係る説明部分でございますけれども、これまでは「評価目的・評価事項等に理解・精通している者が行う評価」を自己評価という形で説明してございましたのを、「評価対象・評価事項等」という形で修正をしたものでございます。これについても、御議論いただければと考えております。
 それから、12ページ目でございます。こちらにつきましても、「評価システム」という言葉の語順の入替え、あるいは「文部科学省内部部局及び研究開発機関等は」という部分の語順の入替え等の修正を行っているものでございます。それから、(b)につきましても、「研究開発評価」の言葉を文意を分かりやすく直すというものでございます。(c)(d)につきましても、文を短くするための修正でありますとか、句読点に係る修正等でございます。
 13ページでございます。こちらにつきましても、句読点に係る修正でございます。それから、1.4.2の部分も同様でございます。
 それから、14ページでございます。14ページの1.4.3につきましては、「研究開発」の「開発」という言葉がこの部分だけ抜け落ちてございまして、それを補う修正でございます。それから、1.4.4の(a)も表現の適正化でございます。(b)も同様でございます。それから、1.4.5、PD・POに係る部分につきましては、「PD・PO制度」というような一単語を表現する場合はPDとPOを「・」で結び、PD、POを文脈で用いている場合は「、」で結ぶということの統一に伴う修正等でございます。そのほか、年号表記の部分でありますとか、表現の適正化でございます。
 15ページでございます。15ページの(c)も、「、」の部分でありますとか、「・」の部分、それから、表現の適正化、「の」を入れるような修正でございます。それから、(f)につきましても、同様でございます。「事前・中間・事後評価」とまとめて、表現を簡潔化するというような修正等でございます。
 それから、16ページでございます。16ページにつきましても、句読点の修正あるいは表現の適正化でございます。(b)につきましては、長い文でございましたので、文を切ることに伴う修正でございます。それから、(d)(e)(f)(g)につきましても、表現の適正化、あるいはかぎ括弧を取るという、読みやすさの観点からの修正等でございます。
 それから、ちょっと飛びまして、50ページでございます。3.4の研究者等の業績評価の部分でございます。こちらにつきましても、「研究開発段階において」を「おける」に直すというような、表現の適正化の修正でございます。
 最後に、54ページでございます。この54ページも、「増やし」を「充実させ」といったような、より表現を適正化するというような観点からの修正でございます。
 以上が、全体、表現の適正化等の観点から、青字あるいは黄色のマーカーで修正を検討させていただいた点でございます。今後、先ほど部会長からも御発言いただきましたように、資料3にございますように、2月26日に研究計画・評価分科会、3月3日に科学技術・学術審議会総会が予定されてございます。これらの審議を踏まえて、年度内に、3月中にも本指針の改定を行うようなスケジュールを想定している中でございます。
 以上、事務局からの説明を終わらせていただきます。ありがとうございます。

【平野部会長】
 ありがとうございました。
 幾つかありますが、最初に、この部会以降頂いた、赤字で修正の提案をしてありますが、パブリックコメントを頂いたところに基づいて修正をしたところの修正の在り方について御意見があったら是非伺いたいと思いますが、いかがでしょうか。このような修正でよろしいでしょうか。

(異議無しの声あり。)

 ありがとうございます。それでは、提案させていただいた修正をするということで、きちっと回答ができるようにしたいと思います。
 続きまして、議論していただいた本意を変えないだろうと思われる範囲で気が付いたところを青字で修正したところの提案部分でありますが、これについて、黄色のマーカーを付けたところも含めて、お気付きの、あるいは「いや、ここは修正しない方が良い。」というところがあったら、是非御意見を伺いたいと思いますが、ページを指定していただければ有り難いと思います。いかがでしょうか。
 なお、私から1点追加で気付いたところがあります。
 15ページの(f)、「上記のようなPD、POの改革がなされた場合における」となっておりますが、これは、制度の改革を含めて言っていますし、内容もそうではないかと思いますので、私が見落としたところだとしたら、ここでもう一度、青に近い形で私の方から、「PD・PO制度の改革が」というようにしたらいかがか、というのを加えさせていただきたいと思います。それも含めて御意見いただけると有り難いです。よろしくお願いします。どうぞ、有信委員。

【有信部会長代理】
 いろいろ読み直してみているのですけど、3ページの黄色のマーカーが付いているところで、「各研究開発機関等、科学コミュニティを」というのと「各研究機関等の科学コミュニティを」というのでは意味が違ってくるのですけど、これは、修正後の表現でいいのでしょうか?つまり、研究開発機関も科学コミュニティの一環であるという認識で元の文章は書かれていて、したがって、それで「国を挙げて」ということにつながっていくのだけど、「研究開発機関等の科学コミュニティ」というと「国を挙げて」という広がりにうまくつながっていかないような気がするのですが。研究開発機関のコミュニティだけに限られると、その後ろ側の「国を挙げて」ということではなくて、もっと限定された意味になってしまうような気がするのですけど、ここはむしろ、全体の文意からすると「国を挙げて」ということが趣旨なので、研究開発機関も科学コミュニティの一つというようなことがもうちょっと分かるような書き方の方がいいような気もしますけれども、いかがでしょうか。

【平野部会長】
 今の御意見、おっしゃる通りとも思います。やはり広く、幅広に国を挙げてということで研究機関等以外の科学コミュニティを含めていくとしたら「、」の方がいいのかなと思いながら、しかし、それでは少し広過ぎるといいますか、やはりある程度の枠が要るのではないかというところもあり、事務局も同じような思いも含めながら、ここに皆さんの御意見を伺おうということで黄色マークにしたわけです。いかがでしょうか。ある意味、重要なところでありますから。

【小山企画評価課長】
 事務局から補足です。表記の問題として、私ども改めて目を通して思ったのは、「各研究開発機関等、」だと、これがどこにつながるかというのがちょっと分かりにくいのかなと思います。「の」が適当かどうかは分かりませんでしたし、微妙なニュアンスを動かしてもいけないという意味で、特にここは御議論を頂きたいという意味でマーカーを付けました。有信委員が御指摘されたように、「研究開発機関等の科学コミュニティ」というと、何かその一部だけ書いたようであって、「国を挙げて」につながりにくいという面は出てくるかもしれませんし、そうすると、何かほかの言葉でつなげればと思いますが。

【有信部会長代理】
 そこは、例えば、「中心として」ではなくて、「はじめ」みたいな書き方になっていれば、良いのではないでしょうか。

【平野部会長】
 今、いい御提案を言っていただいたと思います。「はじめに」、文のつながりからすると、「はじめとして」ですか。

【有信部会長代理】
 ええ、「はじめとして」と。

【有信部会長代理】
 「等の科学者コミュニティをはじめとして」でいいと思います。その前に全体の科学者コミュニティ等という議論がされていますので。

【平野部会長】
 ただ、文章の後ろに「中心として」があるんですね。ここがあるためつながりが難しくて、それで「各研究開発機関等の科学コミュニティを中心として」というふうに含ませたのですが…。もしここを変えることで、意味合いが、これまでの議論の趣旨からずれてしまうのでしたら、適切な言葉に変えたいのですが、いかがでしょうか。

【有信部会長代理】
 すみません、改めて確認ですが、この部分は「重大な課題である」ということが分かればいい話であって、科学者コミュニティ全体がきちんとそれに取り組まなければいけないという全体の話と、特に研究開発機関そのものがより一層これに真剣に取り組まなければいけないと、こういう意味合いと両方かぶさっていると、そういう意味ですよね。

【平野部会長】
 そうです。

【有信部会長代理】
 そうであれば、この修正案のままでもいいかと思いますね。

【平野部会長】
 「の」に変えた修正案ということですか。

【有信部会長代理】
 ええ。「の」のままでもいいかもしれないと思います。

【平野部会長】
 皆様、よろしいでしょうか。意味合いは、今、有信委員が丁寧に説明してくださった趣旨で「の」というふうにしてありますが、よろしいですか。
 それでは、これは「の」で、改定案のままでいくと。
 そのほか、いかがでしょうか。どうぞ、大隅委員。

【大隅委員】
 8ページの下の方の1.3の次代を担う若手研究者の育成・支援のところですけれども、その段落の4行目のところで「国籍などの属性は多様化している」というふうに書いてあるんですね。その次が「そのため、研究開発評価も」で、そこの次がちょっと気になったのですけれども、「このような生活基盤が不安定で多様化した若手研究者の育成・支援」というと、実際そうだから困るんですけれども、彼らの目線で見たときに、生活基盤が不安定な若手研究者というふうに言われてしまうと、ちょっとどうかなあと思うんですね。ですので、例えば、ちょっと議論していただきたいと思いますが、「このような多様化した若手研究者の育成・支援の推進を生活基盤の整備も含めて図るものとして」とか何か、もう少しそういったふうに後に持っていった方が、そういった若手の方たちの気持ちに寄り添ったものになるのかなと思いました。

【平野部会長】
 ありがとうございます。私も反省しております。アンダーラインで修正したところをずっと読みながらきましたが、どうしても目が先に行ってしまっていたかもしれません。ここは重要なところだと思いますが、今、大隅委員から御提案いただいたようなところに留意して修正をした方がいいか、いかがでしょうか。内容は修正前と同じで、多様化したこれらの研究者を、きちっと支援しなきゃいけないよと、そういうことを言わんとしているのは間違いないのですが。
 それでは、ほかに御意見もないようなので、ここは修正をするということでよろしいでしょうか。今、提案があったように修正をすることとします。事務局、よろしいでしょうか。

【鎌田企画評価課企画官】
 はい。

【平野部会長】
 それでは、「このような生活基盤が不安定で」というところは削除して、下の「若手研究者の育成・支援の推進を生活基盤の整備も含め」、ちょっと文章が長いので練れたらいいのですが、続けて「図っていく」とつなげる、そういう意味ですね。

【大隅委員】
 そうですね。言いたかったことはそのような内容ですが、「生活基盤の内容を含め」というところを入れるかどうかは、結構、その後の文章につながるかどうか、問題があるかもしれません。

【有信部会長代理】
 入れなくてもいいかもしれない。

【平野部会長】
 「若手研究者の育成・支援の推進を図るものとしていく必要がある」ということで分かるのではないでしょうかね。意味はそういうことを当然含めてくると思いますが、どうでしょうか。 言い直しますと、「このような多様化した若手研究者の育成・支援の推進を図るものとしていく必要がある」。「推進を図る必要がある」とした方がいいのかもしれませんけれども、パブリックコメントに掛けた後ですので、余り変えないように。

【大隅委員】
 そうですね。

【平野部会長】
 縛るわけではないのですが。余り変えないでいくとしたら、「支援の推進を図るものとしていく必要がある」と、こういうことで本意を変えないで理解できるのではないかと私は思っておりますが、それでよろしいですか。
 では、そのように修正しましょう。

【小山企画評価課長】
 「生活基盤が不安定で」を削るという趣旨でよろしいですか。

【平野部会長】
 そういうことです。意味はそれを含んでいるということです。文部科学省は今後、施策を立てるときに、そういうこともお含みの上、出していただきたいと、こういうことを願うわけです。
 そのほか、いかがですか。どうぞ。

【室伏委員】
 9ページなんですけれども、1.3.1の最後の行のところで「研究代表者の所属機関での組織的な活動を適切に確認する」とあるのですが、確認するだけでは少しまずいのではないかなという気がしています。今、具体的にすぐに代替案が頭に浮かばないのですけれども、確認して、その後のことですね。何かよい言葉があるといいかなと思うのですが。

【平野部会長】
 内容的には、ここで明確化をすればよろしいでしょうか。

【室伏委員】
 活動が適切に行われていくように、それを支援するというか、適切に行われるところを注視するという、そういうふうなことが必要ではないかなという気がしたのですけれども。

【平野部会長】
 「研究代表者の所属機関での組織的な活動を確認し、適切に評価する」とか、そういうような意味ですか。

【室伏委員】
 そうですね。ただ確認するだけではまずいかなと思ったんです。やはり、ここは結構大事なことなのだろうと思っていますので。

【平野部会長】
 今の御意見に対しては、いかがでしょうか。どうぞ。

【有信部会長代理】
 御指摘の気持ちは非常によく分かるのですけど、これ、個々の項目が全てそういう意味で評価をするということになっている部分の前提のところをそれぞれ書いてあるような気がするんですね。例えば、「評価する」と書いてあるのは(c)のところだけで、あとは、「配慮する」とか、「検討する」とか、「確認する」とか言って、それを評価に生かすという意味を全部含んでいるので、もし今のようにするのであれば、「配慮をした上で評価する」とか、それぞれ全部変えないといけないような気もするのですけど、どうですかね。

【室伏委員】
 この文章については、確か、学術会議で作った文章にかなりのっとっていると思うのですね。ですから、ある意味、私たちの失敗かなと思って見ていたのですが…。とはいえ、ここから先のことは評価して、それをきちんと推進するようにするということは分かるので、原案のままでも結構です。

【平野部会長】
 そうですか。大隅委員、どうぞ。

【大隅委員】
 今のところですけれども、これ、出だしが「評価に際して」ということで限定されているので、確認するのはその処遇や研究環境まででいいのかなあと思いまして、ですので、例えば、提案ですけれども、微妙に意味が違うのかもしれませんが、「ポストドクターや博士課程学生に提供されている処遇や研究環境を確認し、若手研究者が自立した研究者へ育って多様なキャリアへ進むことを支援するような研究代表者の所属機関における組織的な活動を推奨する」とか、そういったふうに、主語と動詞、主語と動詞みたいな、ちょっと二つに分けてというか、そうすると何をしたらいいのかが少し明確になるかなあと思いました。

【平野部会長】
 いかがでしょうか。

【大隅委員】
 推奨では弱いでしょうか?

【室伏委員】
 それでも結構ですが、お任せします。

【平野部会長】
 今の御議論について御意見あったら、どうぞ。

【有信部会長代理】
 保守的なことばかり言うつもりはないのですが、本案は、既にパブリックコメントを実施しているので、余り文意が変わるのも良くないと思うんですね。推奨するということまで入れてしまうと、これは明らかに一歩踏み出した表現になりますので、また意見が分かれると思います。確認するのであれば、確認して、その判断は任される。評価に際して確認するわけですから。ただ、ここで推奨まで言ってしまうと、明白にそこまで言うということについてのコンセンサスはもともとあったかどうかというのは、明確でないんですよね。

【平野部会長】
 いかがでしょうか。あえて言わせてもらえば、私も有信委員に同意で、今の所は一歩踏み込んだ形になるなと思います。明確にするのは大事なのですが、ここで「確認」をするところで、十分にその対応がとれるのではないかと期待をするのですが。多分、学術会議もそういう趣旨だったのではないでしょうか。

【室伏委員】
 そこまで余り深く考えなかったのかもしれないのですが、それで結構です。
 よろしいですか、大隅先生。

【大隅委員】
 はい。

【平野部会長】
 よろしいですか。

【大隅委員】
 これが書かれたというだけでも十分、大きな一歩前進ですので。

【平野部会長】
 これは大変重要だと思います。それでは、今の点はこのままということで。
 そのほか、何か御指摘がありますでしょうか。どうぞ、受田委員。

【受田委員】
 これはパブリックコメントの修正にも若干関わるところで、議論が戻ってしまって恐縮ですけれども、29ページの一番下にイ.「有効性」の観点というのがございます。ここはパブリックコメントの指摘事項に対応している部分でもあるかと思うんですけれども、この部分と、それから、もう一つ比較をしていただきたいところで、目次の前の部分ですね。これはページ数がなくて、「はじめに」ということで3ページにわたってございます。その3ページ目の最後の段落でございますが、この段落の1行目の最後から、「研究開発は、未知を知に転換していく高度な専門性に」等と。この2か所をちょっと指摘させていただきたいと思います。先ほどの29ページの部分は、38ページにも同様の「有効性」に関する記述がありますので、そこも御参照いただければと思うんですけれども、前置きが長くなって恐縮です。
 「有効性」のここに書いてある「への貢献」を重複で外したということで、並列で「新しい知の創出、研究開発の質の向上、実用化・事業化や社会実装に至る全段階を通じた取組」というふうに書いてございます。「有効性」という評価機軸というのは若干、全体の意義等から見ると弱めの評価内容というふうにも映るのですけれども、そうだとすると、この1項目の「新しい知の創出」というのが「有効性」のカテゴリーに入るのだろうかというのが、この文章を見たときに少し気になりました。
 翻って、先ほど「はじめに」の3ページ目にありました最後の段落に、「研究開発は、未知を知に転換していく」と、ここに研究開発の大きな目標・目的を書いてありまして、その「知」とは「新しい知の創出」とかなり意味としては同格に捉えてもいいのではないかというふうに考えると、「有効性」の1項目で並列の関係にするというのは若干違和感があるのではないかなあというふうに感じたのですけれども、いかがでしょうか。

【平野部会長】
 今の御意見に対して、いかがでしょうか。
 どうぞ、有信委員。

【有信部会長代理】
 確かに、そう言われると、そうなんですよね。特に、新しい知の創出、知の発見というのが研究の極めて重要な目的だというのは、多分、皆さん了解で、一番簡単な修正で済まそうと思うと、「貢献」をここだけ入れて、あとはそのまま取組にしてしまう。多分、これが一番簡単な修正だと思います。

【平野部会長】
 分かりました。それで意味が分かりますね。

【受田委員】
 私も、もし対案を示すとすれば、そこだけ「貢献」を残す。あるいは、ア.「必要性」の観点に若干、知の創出に関する文言を足すということもあり得るのかなあと思います。それで、有効性から削ってしまうという手もあるのかなあと思いましたが、対案の一つをお示しいただきました。

【平野部会長】
 修正意図としては、単に言葉の並びの重複に考慮したもので、御存じのように、29ページだと3行目のところに「への貢献」があるものですから、それと用語が重複するということで、「新しい知の創出への貢献」という「への貢献」を1行目では切ったと、こういうことです。別にそれへの貢献を無視しているわけでは全くないのですが、いかがでしょうか。

【有信部会長代理】
 余りこんな文章分析はやりたくないのですが、全体の文脈からすると、「や社会実装に至る全段階を通じた取組」ということで、この「取組」に前の三つがみんな掛かっちゃうんですね、この文章から言うと。その後の「行政施策、人材の養成、知的基盤の整備への貢献」、この「貢献」には今の三つが掛かってしまうと、こういう構造になっているので、したがって、「研究開発の質の向上、実用化・事業化や社会実装に至る全段階を通じた取組」というのはこれでいいと思うんですけど…。また難しい問題になってきますね、よく読むと。これは多分、基本的には、知の創出があって、それが具体的に研究開発につながって、その結果としてこういうことになる、という思想で書かれているのですね。このリニアモデルをやめようと言ったのが、まだ残っているように思います。要するに、もともとの議論の中では、こういうリニアモデルの考え方をできるだけ排した書き方にしましょうと言っていたのが、ここはこのまま読むとそのとおりになっているので、最初の「知の創出」というのは、最初の知の発見が、科学技術、研究開発によって事業化に結び付いていくという全体のシナリオの中で、そのプロセスのそれぞれに対する貢献という書き方にここではなっているのですね。そうすると、そう安易に最初だけ切り離すわけにいかない。

【平野部会長】
 最初の頃、作業部会からの御報告で、リニアモデルで行くことについては考え直さなければいけないのだという背景があったと理解していましたが、それからすると、「新しい知の創出への貢献」とすればするほど、よりその意味が強調されるのではないかと思います。そして、リニア的な部分が独立的になるように思うのですが、いかがでしょうか。別にごまかすために「、」で続けるという意味では全くないのですが、ある意味、等価的に重要な貢献をしなきゃいけないと、こういう意味にとっていけるかどうかなんですね。
 作業部会の委員の方々、有本委員、どうですか。ここの議論を思い出してください。

【有本委員】
 私は今、部会長がおっしゃったとおりで、ここだけ「貢献」を付けると全体の統合性がとれなくなるので、きょう事務局から提示された案でいいと思いますが。

【平野部会長】
 どうでしょうか、受田委員。この部分にだけ「貢献」を入れると、重複という意味だけではなくて、かえってこれだけを独立的に見るということになり、また議論が舞い戻る恐れがあるのではないかなと思うのですが。

【受田委員】
 おっしゃる意味はよく理解できます。ですから、「新しい知の創出」という言葉自体が並列から見ると少し大きな目標になっているので、逆にこれがないというのも一つの案かと思っているのですが。

【平野部会長】
 分かります。

【受田委員】
 「必要性」のところに、科学的・技術的意義とか、社会的・経済的意義とか、「意義」の頭に「新しい知の創出の科学的・技術的」と入れると、非常にぴったりくると思うのです。すなわち、非常にこれは大きい課題、ポイントであるというところをどういうふうに受けるのかと思っただけです。

【平野部会長】
 分かりました。イのところの2行目、「社会実装に至る全段階を通じた取組」と、ここはアンダーラインがありますが、こういうところは特に、ここの改定案では改定をするところになっております。「新しい知の創出」が同じような重要さを持ってくるとしたら、ここだけ切っていくというのは逆の意見も出るかという懸念があります。今の御意見ももっともですが、「~への貢献」というところは、言葉を抜いた方が、御提案のまま受けるよりも作業部会で議論していただいたところの本旨に沿うのではないかなと、私は判断をしますけれども、よろしいですか。

【受田委員】
 はい、結構です。

【平野部会長】
 ありがとうございます。
 そのほか、いかがでしょうか。

【有本委員】
 指針の中身ではないのですが、非常に心配に感じたので、総論ですが、一言申し上げます。まず、これだけの大きな問題に対して、意見が4人7件しか来ないということ。これは極めて残念で、科学コミュニティ全体で総力を挙げて議論すべきにも関わらず、こういう意見募集の結果になったというのは、一連の行政的なプロセスでありますからやむを得ないとは思うのですが、残念です。そして、今からこの指針を文部科学大臣決定にしていくわけですが、まだ、研究現場までほとんど共鳴が起こっていないと思うんです。これだけの大きな改革なのだから、これをどうやって研究現場に浸透していくかということが、行政も含めてこの一年数か月にわたって大議論をやってきた我々、この部会の責任という感じがしています。プログラム評価が新しく入ったといっても、全然、研究やファンディングの現場では分かっていないのではないかという気がするんです。以前から言っていますが、プログラム評価というのは、行政やファンディング機関のプログラムのデザインのところで大きな責任があるのですが、これがほとんど理解されていないのではないかと思うのです。それも含めて、最後のところで結構ですけれども、今後のアクションについて議論していただくのが大事じゃないかと思います。改めて、後ろの方で指針にコラムとして入れていただいた『Nature』や『Science』の記事を読み、深い危機感が表明されていますが、世界的にも今、過渡期としての大事な時期に来ているんじゃないかと思うのです。

【平野部会長】
 ありがとうございます。正直申し上げて、私も、パブリックコメントの意見がどれだけ来るだろうか、多くの意見をどうやってまとめようか、実は悩んでいたのです。大変な議論が出るだろうなと。この委員会で皆さん方が真摯に御意見を出していただいた倍以上に意見が出てくるのではないかと思って、どうやって部会長として整理しようかと悩んでいたのですが、結果を見るとこうなっており、有本委員がおっしゃると同じように、大変責任も感ずると同時に、驚きもあります。
 今、こういう段階で議論もありますし、評価に関しては、こういう観点がかなり変わってきますよというのを新聞記事でも掲載していただいておるのですが、科学者コミュニティ全体が疲れているのか、私自身も反省をするところが大きくありますし、心配をしてもおりますけれども、まとめていただいたところ、7件しかなかったという現状であります。
 建議された後が大事ですから、きょう、修正したところをお認めいただいて、建議した後、どういうふうに研究開発機関等を含めてしっかり説明をしていくか、ということが重要だと思います。説明会を開きながら、実際に評価をしていただく資金配分機関等の方々に、どのようにきちっとこの指針の意図するところを説明するか、ということですね。これは、建議が終わったら早急に動いていかなければいけないことだと、気にしております。前回の改定時も、私が作業部会の主査を務めさせていただいたときに、同じように、建議の後、説明会等を行いましたが、説明会だけでは足りないと思いますから、各大学あるいは大学共同利用機関も含めて、理解してもらい、意識を共有するためにどのようにしたらいいか、考えていく必要があると思います。
【有本委員】
もう一つよろしいですか。

【平野部会長】
 はい。

【有本委員】
 今、総合科学技術会議主導で、ImPACTやSIPというファンディングプログラムとPM(プロジェクトマネージャー)等がデザインされています。これ自体、総合科学技術会議がプログラムレベルで自ら評価をして、本当に責任を持ってやっているのかどうか、ということです。私は、この指針を早く、総合科学技術会議の議員の方々にもきちっと説明して、総合科学技術会議がイニシアチブをとってデザインする施策や事業についても、プログラム評価という新しい視点で検討してほしいと思っています。

【平野部会長】
 そう思います。私も、1年半ぐらい前ですか、総合科学技術会議の方針が何となく見えなかったので、総会の場で、本当にきちっと科学技術・学術の方向を出していく司令塔はどこなんですかという質問をしたことがあります。先日の総会でも、日本型DARPAについてはお話があったものですから、DARPAは表と裏があり、それを御理解した上で動くつもりですか、と発言したことがあるのですが、そういうことを含めてきちっと総合科学技術会議の方々にも文部科学省としての方向を説明しなければいけないと思っています。これは、ここにいる事務局の方々が努めていかれるものと思って期待しておりますが、今後を含めて、せっかくここで議論しながらまとめてきた提案になりますので、生かしてもらいたいというのが願いでありますし、私も必要な場には出ていきます。これは今後とも動かなければいけないところだと思います。
 少しここでの議論とは違いますが、学術分科会の中で、学術の在り方について懸念される面があるものですから、特別委員会で議論することにしました。私は、分科会長を務めさせていただいておりますが、特別委員会の主査の基で動かして、月に2回ぐらい、半年ぐらいかけながら、鋭意詰めて御提案をしていきたいと考えています。そういう議論もあり、この指針と対になって、きちっと動いていかなければいけないし、第5期の科学技術基本計画の中に文部科学省としての考え方を反映していかなきゃいけないとも思っております。
 今、総括的に今後の動きを含めて少しお話ししました。改定案に戻りまして、引き続き、もし御意見がありましたら、お伺いしたいです。どうぞ、岡村委員。

【岡村委員】
 余り内容に関わるところではないかもしれないのですけど、1ページ目の上の方の黄色い枠が掛かっているところですが、私も前々から「の」を余り重ねるなと習ってきたので、「の」が三つあるのが少し気になるのですけど、その前の「科学技術イノベーション創出」というのも、単語が四つ、つながっているので、読む人が初めてだと分かりづらいかなと思ったので、例えばですけれども、「科学技術イノベーション創出の促進に関する重要性の増大」とか、「の」以外の接続詞がどこかに入った方が読みやすいかなと思いました。
 あと、もう一つ、先ほど御指摘いただいていたところで、8ページ目の下の「生活基盤が不安定」でというのを削除するというお話だったのですが、これも国語的な話なのですけれども、その前の文章で、生活基盤がちょっと流動的になっているようなことと、属性が多様化しているという、二つ示されているので、例えばですけれども、二つ目の「また、若手研究者の経歴・年齢・国籍などの属性も多様化している」とかにすれば、その後のこのような多様化しているというところの多様化に二つ、生活基盤の話と属性の話が両方分かるかなと思いました。国語的な話ですけれども。

【平野部会長】
 ありがとうございます。どうでしょう。私も、今お伺いして、分かりやすくなるかとは思ったのですが、御意見ありますか。
 どうぞ、大隅委員。

【大隅委員】
 私の持った印象というのは、ポスドクの生活基盤が不安定であることに対して、抜本的にきちんとそれを直すことをしない、あるいは、するめどが立たないのであれば、あえてそういった形容詞というか枕言葉が付かない方がいいのではないかなと思ったというのが、元々の発言の趣旨です。それでは多様化は残すのかということであるとすれば、どちらかといえば、多様化も外してしまって、「このような若手研究者の育成・支援の推進を図る必要がある」とか、そういった形にした方が、対応を付けるという意味ではよいかなと思いました。

【平野部会長】
 今の御意見は、下の段の方で「多様化した」というところをあえて付けなくても良いのではないかと、そういう御意見でしょうか。

【大隅委員】
 はい。

【平野部会長】
 いかがでしょうか。
 前の方に戻りますと、1ページ目のところは、「の」がちょっと続き過ぎるということで、「イノベーション創出の促進に関する重要性の増大など」と、そういうことですか。

【岡村委員】
 例えばですが。

【平野部会長】
 ここについてはどうでしょうか。「の」の代わりに、「創出の促進に関する重要性の増大など」でよろしいですか。それじゃあ、ここはそのように修正しましょう。
 それから、今の8ページ目のところです。お二人の御意見は、似たようなところを指摘されていると思いますが。

【岡村委員】
 そうです。今おっしゃったような御趣旨であれば、そのままで結構です。ただ、前の文章は、「属性は」なのか、「属性も」なのか、「また」で受けてしまっているので、どうなのかなと思っただけです。そこは余り大きな問題じゃないと思います。

【平野部会長】
 いかがですかね。読み方によっては、かかり方が違ってきてしまうでしょうか。

【有信部会長代理】
 意味は変わらないですよ、どちらでも。

【平野部会長】
 ええ、どちらでも同じところへ行くかもしれない。読み方を変えても大丈夫ですね。

【有信部会長代理】
 そう思います。

【岡村委員】
 最初は、「多様化した」というのを残すのかなと思っていたのでそういう意味だったんですけれども…。

【平野部会長】
 ええ、私が先ほど提案したのは「多様化」を残す。

【岡村委員】
 そういう意味ですよね。ですけど、残さないのであれば、「は」でも構わないと思う。

【栗原委員】
 「は」だと思います、この文章だと。

【平野部会長】
 そうですね。それでは、ここは「は」にして「多様化」を外すと、そういうことでよろしいですね。それじゃあ、そのように修正をします。
 そのほか、御指摘いただくところがあれば。どうぞ。

【室伏委員】
 それほど重要なことではないのかもしれないのですが、64ページ以降の参考のところで、英単語というか、横文字が出てくるのですが、フォントが結構ばらつきがあるので、これは何かにそろえていただいた方がいいと思いました。
 それから、一つ伺いたいのですが、21ページの2.5の最初の行に、私が言葉を知らないのだと思うんですけど、「研究活動に対する信認」とあるのですが、「信認」という言葉は余り親しみがないのですけど、よく使われる言葉なんでしょうか。

【平野部会長】
 まず一つ目は、後ろの参考のところ、フォントをそろえるということでよろしいですね。
これはよろしいですね。
 それから、次は21ページ。ここで言う「研究活動に対する信認を」ということについて、「信認」という言葉は、普通こういうところでよく理解される用語であろうか、ということですね。

【室伏委員】
 はい。私が知らないだけなのかもしれないのですが、使われるのを余り見たことがないような気がします。

【平野部会長】
 これは前から挙がっておったので、ここでもう一度詰めましょう。どうぞ、事務局。

【小山企画評価課長】
 よく確認いたしますけれども、一般的には確かに任命とか任ずるという意味では「信任」が多いのかもしれませんが、ここは特に研究活動に対するクレディビリティーというような意味で、認めるという意味の「信認」が、たしか研究不正の報告書等で使われており、それを反映していたのではないかと思いますが、よく確かめさせていただきたいと思います。

【平野部会長】
 これは、通常よく使われて、意味が解されるかどうかというところを確かめます。
 そのほか、いかがでしょうか。よろしいでしょうか。
 これだけ議論をしていただいたものを、各機関に説明し、いろんな考え方を含めて理解し合っていくというのは大変ですが、是非、今からきちっと説明をしていきたいですね。
 ほかに、御指摘、修正ありますでしょうか。よろしいでしょうか。事務局、どうぞ。

【小山企画評価課長】
 一点確認ですが、先ほど部会長が御指摘された15ページの下方(f)、PD、POのお話で、「PD・PO制度」と御指示いただきました。そこは直させていただきますが、そうしますと、その後が「の改革」となっていますが、この表題は、前の14ページでは「改善」ですが、どちらがよろしいでしょうか。

【平野部会長】
 「改善」にしてください。

【小山企画評価課長】
 分かりました。

【平野部会長】
 よろしいですね、表題どおりで。

【小山企画評価課長】
 あともう1点、この場で気が付きましたので、大変恐縮ですが確認させていただきます。そもそも、1ページで序章と第1章の関係ですね。ほかの章は章の切れ目で改ページにしておりますが、ここだけは同じページにつなげて、中身の近接性とか、一つながりがあったとか思いますが、最後、表記とかを考えると、序章と第1章の間で改ページにしますかどうかも、念のため、明示的に御指示を頂ければと。

【平野部会長】
 いかがでしょうか。

【小山企画評価課長】
 表記としては、ほかは全部、改ページにしております。

【平野部会長】
 確かに。そういう発想ですね。改ページでいきましょうか。きちっと、できる限りは合わせながら。かつ、強調するということで。どうぞ、室伏委員。

【室伏委員】
 今、気が付いたのですが、第1章、それから第2章は18ページですが、フォントが全く違うんです。それもそろえていただきたいと思います。

【平野部会長】
 フォントとボールドを合わせる。これは、事務局の方で、分かりやすくするにはボルードにするのがよいでしょうか。

【小山企画評価課長】
 後ろの方にそろえるということですね。

【平野部会長】
 そのほか、いかがでしょうか。有本委員、どうぞ。

【有本委員】
 66、67、68ページの参考3と参考4に海外のファンディングの事例が挙がっており、これはこれでいいと思うのですが、今後、外とコミュニケーションをするときに、事情通の方に、なぜこの事例を選んだのかと聞かれたとき、どういう応答要領をすればいいのかというのをちょっと共有しておきたいです。昔、一生懸命議論をしてこれを入れたと思うんですけど、改めて見ると、アメリカとイギリスしかないね、ということもありますので。

【平野部会長】
 これは、作業部会の方から挙がってきて、ここで議論をし、そして、少なくともこういう国はきちっと対応しているし、その事例があるということで入れたと思います。できれば記事の掲載元の出版社には許可を頂きながら、参考例として載せたらどうかと、こういうことから始まったところでありますが、事務局、何か加えるところありますか。

【鎌田企画評価課企画官】
 御説明いただきましたように、作業部会の議論から指針案に盛り込もうということで、当初は冒頭の関連部分に参考として付けておりました。事例を後ろに持ってきたことで、少しその関連性が明確な形ではなくなったのでございますが、今後、いろんな説明活動などを通じて、この部分の参考事例は、こういう部分と関連していく、というような形でフォローしていきたいと思います。

【有信部会長代理】
 この部分の事例は、要するに、純粋な基礎研究に関しても、社会における科学とか、社会のための科学というコンセプトを意識するということ、ピア・レビューをベースに、社会的なインパクトとか、その影響度を計るという方向に動いていると、そういう意味で科学コミュニティの責任が重要になってくる、ということが、有本委員の最初のNSFの危機感にもつながっていくところと連関していたと記憶しています。

【平野部会長】
 これは是非、大切なところですから、私たちが理解しながら、こういう動きがあるということを考えながら動いていきたいと思います。
 そのほか、いかがでしょうか。よろしいでしょうか。
 それでは、きょうも大変貴重な御意見を頂きまして、ありがとうございました。今、御指摘、御確認を頂いたところを修正したいと思いますが、修正については私と事務局に任せていただいてよろしいでしょうか。本指針は、作業部会で本当によく意見を積み重ねながら提案してくださっていますので、私は、作業部会の意見を最大限尊重しながら、そこを基本として委員の皆様の意見を踏まえて進めてきたつもりであります。きょう、ここでまた意見を頂いて修正をし、これで部会としては完成版としてこの提案を分科会へ持っていきますが、分科会でまた意見が出たり、総会でそもそも論が出る可能性もありますが、理解いただけるように努めます。

【大隅委員】
 上の審議会の委員の皆様がそこまで細かいことでいろいろ言うことはないと思っていますが、気がついてしまったので…。

【平野部会長】
 この機会ですから、どうぞ。

【大隅委員】
 最初にまず、本指針における用語についてというのが(1)から(22)までまとめてあって、その中身は後ろに説明があるというスタイルですよね。ところが、本文中はこの(1)から(22)の順番に並んで出てくるわけではないというところに関しては、それはそれでいいということでしたね。

【鎌田企画評価課企画官】
 この部分につきましては、以前からほかの委員の方々からも御意見がございました。意味の固まりごとに載せたり、出てくる順番に載せたり、いろいろな並べ方がございますけれども、まず意味の固まりごとに用語を並べまして、その上で一番初めから出てくる順に並べるという形の整理でございます。その関係上、出てくる順に番号がなっていない部分がございますことを御理解賜ればと思っております。

【平野部会長】
 よろしいでしょうか。一方では、これをずっと読む人にとって、関連の中の詳細が同時に全部読み取れるというふうになっているつもりであります。
 そのほか、御意見よろしいでしょうか。
 ありがとうございます。皆さんの御意見をきちっと上の分科会で説明します。審議会総会で通していただけるように、私も希望しております。
 それでは、きょう御指摘いただいた修正部分については、大変恐縮ですが、私と事務局で修正させていただくということでよろしいでしょうか。

(「異議無し。」の声有り。)

 ありがとうございます。それでは、何回にもわたって皆様方の御意見を踏まえてここに作り上げていただきまして、ありがとうございました。作業部会の委員の方々はじめ、部会委員の皆様方に感謝いたします。
 最後に、私もお話の中で少し説明させていただきましたが、事務局の方から今後の予定を改めて説明していただけますか。

【高橋企画評価課室長補佐】
 それでは、資料3の方を御覧いただければと思います。ただいまの委員の皆様方からの御意見を踏まえ修正しまして、2月26日開催の研究計画・評価分科会で御審議いただくことになります。その後、3月3日開催の科学技術・学術審議会総会におきまして御審議・御決定いただきまして、文科大臣に建議するという予定で進めたいと思っております。
 以上でございます。

【平野部会長】
 先ほども申し上げましたが、これだけ議論をしたのですから、スムーズにお認めいただきたいと思っているところです。立ち位置が少し変わると、御存じのように評価の軸も当然変わってくるものですから、それぞれの意見が出るのは当然のことだと、そう思ってもおります。評価というのは難しくて、私は、大学評価・学位授与機構長のときも本当に悩み、自分が大学の総長であったときに大学評価・学位授与機構から評価を受けた立場から、いろいろ意見がありまして、それを反映させるというところでは、いろいろ皆さんに協力をしていただきながら、少しずつ修正・改善をしました。今回の指針では、また更にチャレンジングなところについて、どういうふうにプラス方向に向かっていくか、厳しい評価結果になったとしても、良い方向に研究が進んでいることが見えてくれば、いい意味で評価を重視するという方向に変わってくると思います。ここにおいても、リスクある研究についての配慮を、きちっと作業部会のところで入れていただいたのは良かったと思います。また、その研究開発が、目標とは少し違う軸でインパクトを与えたところをきちっと前向きな評価をすることについても、この指針では触れられています。そういう意味で、特に若い研究者が育ってもらいたいと期待しておりますし、この評価指針が、学術・科学技術を、評価によって押さえ込むのではなくて、前向きに、今後の日本の展開、世界の展開において反映されればと、まとめをさせていただいた部会長として、そのように今後を期待しております。是非、事務局である文部科学省においても、そのような形で関係の人たちを激励・鼓舞するように、施策を作っていただければなと願っております。
 今後、建議が終了したタイミングで、事務局から委員の皆様方に御報告があると思いますので、更にまた次の対応についても、是非一緒に考えていきたいと思います。よろしくお願いします。事務局から何かありますか。どうぞ。

【伊藤科学技術・学術政策局次長】
 科政局次長の伊藤でございます。この場をおかりしまして、文部科学省からお礼を申し上げたいと思います。
 本部会におかれましては、まさに去年1年間にわたりまして、この新しい評価指針について御審議いただき、総合科学技術会議で大綱的指針は出たわけではありますけれども、なかなかその具体的なところがよく見えていないというような中で、ハイリスクの問題、あるいは出口志向、あるいはプログラム評価ということで、新しい切り口に基づいての評価の指針をお示しいただいたというふうに認識をしております。今後、若干の手続はございますけれども、文部科学大臣の方でこれを決定し、かつ関係の大学、あるいは独立行政法人、あるいは資金配分機関等に対して、この評価指針の徹底を図ってまいりたいということと同時に、先ほど委員の方からもお話がありましたように、これが単に文部科学省だけにとどまらずに、ここで御議論いただいたことが、少し広い場面で生かされていくように、いろんな形で我々としても努力してまいりたいと考えております。よって、引き続きそういった活動においても、御指導、御助言をいただければと考えております。
 本当に今回は、お忙しいところ、どうもありがとうございました。

【平野部会長】
 ありがとうございます。続けて、事務局、どうぞ。

【高橋企画評価課室長補佐】
 事務局から御連絡させていただきます。
 今回の議事録につきましては、議事録を作成しまして、各委員の先生方に御確認していただいた後に、ホームページにて公表させていただきます。
 また、次回の部会につきましては、現在、日程を調整させていただいておりますけれども、3月下旬若しくは4月上旬頃に開催したいと考えてございます。よろしくお願いいたします。以上でございます。

【平野部会長】
 ありがとうございました。
以上をもちまして、本日の部会を閉会させていただきます。どうもありがとうございました。
―― 了 ――

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科学技術・学術政策局企画評価課評価・研究開発法人支援室

(科学技術・学術政策局企画評価課評価・研究開発法人支援室)