令和8年8月17日(月曜日)10時00分~12時04分
文部科学省会議室 及び Web会議システムによる開催 ※ハイブリッド開催
岩井主査、畠主査代理、天谷委員、有田委員、大津委員、大曲委員、岡田委員、風間委員、鎌谷委員、上村委員、木下委員、熊ノ郷委員、倉永委員、坂田委員、朔委員、桜井委員、鹿野委員、杉本委員、坂内委員、森尾委員
中田ライフサイエンス課長、村越ライフサイエンス課課長補佐、岩佐研究振興戦略官付企画官、菊地ライフサイエンス課課長補佐、高木ライフサイエンス課生命科学専門官
【村越ライフサイエン課課長補佐】 定刻になりましたので、ただいまより、第122回ライフサイエンス委員会を開会いたします。
本日は、対面とオンラインを併用したハイブリッド形式による開催としております。本委員会は、審議の円滑な進行への影響が生じる可能性を鑑みまして、ライフサイエンス委員会運営規則第4条第3項に基づき、議題(4)及び議題(5)は非公開とさせていただきます。また、同規則第5条第2項に基づき、議題(4)及び議題(5)に関する議事録につきましても、非公表とさせていただきます。御理解のほど、よろしくお願いいたします。
本日は、対面で10名、オンラインで10名参加予定ですけれども、現在、6名参加していただいておりますが、順次、参加いただく予定になってございます。現時点でも定足数のほうは満たしておりますので、御報告させていただきます。
また、会議の円滑な運営のため、WebexによるWeb会議システムで御参加いただいております委員の皆様にお願いしたいことがございます。回線への負担軽減のため、通常はマイクとビデオをオフにしていただき、御発言を希望する場合は、ビデオをオンにしてください。また、発言される際のみマイクをオンにしていただきますよう、お願いいたします。発言が終わられましたら、両方を再度オフにしていただければと思います。
そのほか、システムの不備等が発生しましたら、随時、お知らせいただければと思います。
なお、本日の議事と配付資料については、議事次第を御参照いただけましたら幸いです。
それでは、以降の進行につきまして、岩井主査のほうにお願いいたしますので、よろしくお願いいたします。
【岩井主査】 皆さん、おはようございます。お盆明け早々の会議で申し訳ありませんが、どうかよろしくお願い申し上げます。
では、今日は議題が多いので、できるだけ順序よくやりたいと思いますけれども、一つ目の議題は、ライフサイエンス分野に関する国内外の政策動向についてでございます。
事務局のほうから、説明、よろしくお願いします。中田課長、よろしくお願いします。
【中田ライフサイエンス課長】 まず最初に、御挨拶ということで、8月4日付で倉田の後任で参りました中田と申します。どうぞよろしくお願いいたします。
それでは、早速、資料1に基づいて、御説明させていただきます。最初に、皆さん御案内のところかと思いますが、1ページ、成長戦略につきまして、17の戦略分野と八つの分野横断的課題というのが置かれておりましたけれども、その戦略分野の中で、創薬・先端医療、合成生物学・バイオというものが分野として置かれたということでございます。
その議論の結果ですけれども、その中でどういうことやっていくかというところで、「主要な製品・技術等」というものが成長戦略会議決定されてございまして、詳細は割愛させていただきますが、合成生物学・バイオのところでは、「主要な製品・技術等」として、バイオものづくり、バイオ医薬品・再生医療等製品等ということ。それから、創薬・先端医療のところでは、ファーストインクラス製品・ベストインクラス製品、感染症対応製品、それから、合成生物学・バイオと一緒ですけども、バイオ医薬品・再生医療等製品、革新的デバイス、ライフログデータ等を活用したヘルスケア関連サービスというものが、「主要な製品・技術等」ということで定められてございます。
次のページ、お願いいたします。
こちらは、日本成長戦略会議ではないんですけど、経済財政諮問会議のほうで主要なところについて方向性というものもそれぞれまとめられておりまして、最初の合成生物学のところですと、主な課題といたしまして、生産効率が低いですとか、安定した需要の見通しが不十分、生産コストが高いというところがありまして、勝ち筋をつくるために講じるべき施策といたしまして、例えば、最初のところですが、AI・デジタル技術との連携強化や革新的基盤技術等の開発加速によるバイオ製造技術プラットフォームの高度化等々、AI・デジタルというところが強調されたりですとか、人材育成など自立的な産業エコシステムの構築等々といったものが、今後のやるべき方向性として記載されてございます。
次のページは、創薬・先端医療のところのファーストインクラス製品・ベストインクラス製品ですけども、ここは、全部と言ってはあれなんですが、講じるべき施策としては、人材の育成・流動化、スタートアップ、基礎研究力・治験実施体制のさらなる強化、AMEDの大学等と製薬企業の橋渡し等による実用化の推進、それから、先ほどと同じようなものですけども、AI・データ利活用による研究開発プロセスの高度化・効率化、革新的新薬のイノベーションのさらなる評価というところで、ありとあらゆることをデジタル等を活用しながらやっていきましょうということでございます。
それから、次のページは感染症対応ですけども、課題として、ワクチン等の感染症対応製品は平時と有事の需給変動が大きい、それから、原材料を特定国に依存している、免疫グロブリンは国内自給できていないというところで、いろいろ書いてあるんですけど、講じるべき施策のところで、感染症対応医薬品の研究開発や製造施設の整備というところが記載されているところでございます。
次のページに行きまして、これは本当に参考なんですけれども、日本成長戦略の参考資料の中では、赤囲いしておりますが、再生医療というのが日本発新薬と併せて強調されておりまして、その中では、iPS細胞というものも固有名詞として明記をされているところでございます。
次のページは、ライフサイエンス関係の政策文書記載抜粋ですけども、先ほど述べたように、日本成長戦略会議、あるいは経済財政諮問会議で関連の議論がなされたというところで、いわゆる骨太、それから、「日本成長戦略」のほうに関連の記載が多数盛り込まれているところでございます。一つ一つは、ここのページは割愛させていただきます。
それから、文部科学省といたしまして、現在、AI for Scienceというものを推進してございまして、基本的な戦略方針というものを取りまとめてございます。基本的には、上の囲いの三つ目のポツですけども、情報基盤、研究基盤、社会基盤という日本の強みを生かして、戦略的な国際連携による世界を先導する研究開発、新たなチャレンジとAI for Science波及・振興、これを支える研究基盤、それから、人材というものをやっていきましょうということなんですが、御多分に漏れず、バイオ分野もターゲットとなってございまして、真ん中の青い囲いの中ですけども、ターゲット例のところで、真ん中、「3年後までに、大規模なデータ取得を通じて、高機能なバイオ製品の高効率設計を実現するバイオ生成基盤モデル開発」等々、バイオ分野においてもこうしたAIを活用した取組を進めていきましょうということで、文部科学省のほうで方針を整理してございます。
次のページでございます。AI for Scienceを受けた大きな公募プロジェクトとしてARiSEとSPReADというものが走ってございますけれども、SPReADのほうについては公募の状況が少し明らかになっておりまして、第1回の公募では、応募件数が1万6,000件弱、それに対して採択が456件ということで、倍率35倍という、非常に厳しい、非常に人気の研究となってございます。第2回の公募も締め切っておりまして、応募件数は第1回を上回る1万8,000件弱ということで、恐らくこれもまた狭き門になるんだと思いますけれども、文部科学省として、こういったAIを活用した研究、AI for Scienceに向けた研究というものをしっかりと進めていきたいと考えてございます。
次のページは、ただいま御説明したARiSEとSPReADの概要を書いている資料ですけども、左下の赤のところ、ARiSEのところでは、3年後までに達成すべきターゲットとして、先ほど基本戦略のところでも書かせていただきましたが、「大規模なデータ取得等を通じて、高機能なバイオ製品や創薬の高効率設計に貢献するバイオ生成基盤モデルを開発」ということで、こうした戦略ターゲットに向けて研究開発を支援するということで進めてございます。
それから、次のページは、日本だけがこういうふうにAIを活用した取組というものをやっているわけではございませんで、当然、諸外国もやっているというところで、代表として米国の例を書かせていただいておりますけれども、Genesis Missionの開始を指示する大統領令というものが昨年の11月24日に署名されてございまして、DOEに対して、スーパーコンピューターと独自のデータ資産を統合し、科学的基盤モデルを生成し、ロボット実験室を動かすクローズドループのAI実験プラットフォームを作成するようにということで指示が出されたということです。これを受けて、真ん中の矢印の真ん中のところですけど、NIHが主導する形でBio Genesis Missionというものも始まっておりまして、生命システムの予測から慢性疾患の根本原因解明というところまで、力を入れてやっていこうということになってございます。我が国として、アメリカのGenesis Missionと連携しましょうということで、日本が初めての国際パートナーという形で、文部科学省、経済産業省と米国DOEがパートナーシップを提携してございます。その中で両国が協力する分野としてバイオテクノロジーというものも位置づけられてございますので、我が国として、国内だけではなくて、こうした諸外国との連携というものも通じながら、バイオ分野の振興というものを取り組んでいこうというふうにしているところでございます。
簡単でありますが、御説明は以上になります。本日、この後、取りまとめ等々、あるいは事業の事前評価をしていただきますので、その前提情報、あるいは背景情報として、簡単に御説明させていただきました。どうぞよろしくお願いいたします。
【岩井主査】 どうもありがとうございます。これは情報提供ということで、これを踏まえていろんな政策を打っていこうということでございますので、質問とかはなしで進めたいと思います。
次、2番の議題に行きたいと思います。作業部会からの報告です。二つの部会から報告いただきますけど、まず、二つの部会にそれぞれ報告いただいて、その後、議論をしていくという形にさせていただきたいというふうに思います。
では、まずは、基礎・横断研究戦略作業部会の報告について、杉本委員から、どうかよろしくお願い申し上げます。
【杉本委員】 オンラインで失礼いたします。基礎・横断研究戦略作業部会の検討結果について、資料に沿って御説明いたします。
まず、このページですけれども、本作業部会では、令和8年度で事業期間が終了いたします、「ナショナルバイオリソースプロジェクト(NBRP)」「ナショナルライフサイエンスデータベースプロジェクト(NLDP)」、そして、「生命科学・創薬研究支援基盤事業(BINDS)」の3事業について、これまでの成果と課題を検証し、令和9年度以降の在り方を検討してまいりました。委員一覧は、こちらになります。非常に活発な議論をしていただきまして、お礼申し上げます。昨年11月から5回の作業部会を開催し、各事業のPS・PDからの説明や有識者ヒアリング、委員間での議論を重ねまして、前回、4月のライフサイエンス委員会での御意見も踏まえて、今回、最終報告を取りまとめたものです。今回の検討では、3事業それぞれの評価だけではなく、AIやデータサイエンスの急速な発展を踏まえて、これからのライフサイエンス研究基盤そのものをどう構築していくべきかという観点から議論を行いました。
次のページをお願いいたします。
これが全体の概要ですけれども、まず、大前提として、NBRP、NLDP、BINDSはいずれも我が国のライフサイエンスサイエンス研究を支える重要な研究基盤であり、今後も継続していく必要があるというのが、作業部会全体の共通認識です。一方で、研究を取り巻く世界の状況は大きく変化しておりまして、上段の(1)にありますように、AIや計測・解析技術の進展によって、従来の仮説駆動型研究に加えて、大規模データを用いたデータ駆動型研究が急速に進展しています。タンパク質の構造予測や基盤モデルなど、AIが、解析だけでなく、予測や仮説創出にも使われるようになっておりまして、「AI-ready」な高品質データ、データ創出基盤、それから、WetとDryをつなぐ研究基盤の重要性が格段に高まっています。また、(2)(3)にありますように、先ほどもありましたが、国内のAI for Scienceの推進、また、米国、英国、欧州でも、AI創薬や、生命科学の基盤モデル、データ・計算基盤への投資が急速に進んでいるので、国際競争も非常に激しくなっているところです。したがって、今回の結論は、単に重要な3事業なのでそのまま継続するということだけではなく、重要な事業だからこそ、AI時代を前提として、安定的な維持・発展のために、その方向性も見直しながら進めていく必要があるということです。
このページの下段に示しておりますように、我が国が強みを持つリソース・技術・データを戦略的に整備するとともに、NBRP、NLDP、BINDSをそれぞれ独立して運営していくだけではなく、今回、非常に多く意見が出ましたのは、司令塔機能というのを強化し、事業間をつないで一体的な研究基盤として機能させることが重要だということです。さらに、事業横断的なデータ連携、高度研究支援人材の育成、そして、持続可能な運営も共通の課題となっています。
以下、それぞれの事業について、御説明します。
次のページ、お願いいたします。
まず、上段のNBRPですが、NBRPは、これまで質の高いバイオリソースを収集・保存・提供し、我が国の生命科学研究を支えてまいりました。この基本的な役割は、今後も極めて重要でございます。その上で、今後は、世界標準のモデル生物だけではなく、日本発の独自性のあるリソースや地域性を有するリソース、野生由来生物などを戦略的に整備することが重要であるということです。また、リソースそのものだけではなく、ゲノム情報など、それに付随する高品質なデータを整備し、次に説明しますNLDPとつなぐことで、AIによる予測を実験的に検証するための研究基盤としての機能を強化するということも重要であるということを提案しております。
下段のNLDPについては、これまで生命科学データベースの連携・統合を進めてまいりましたが、今後はさらに、AIによる学習・推論、仮説創出に利用できるAI-readyなデータ基盤へと転換していくことが必要だということです。メタデータの標準化、データ品質の確保、キュレーションの強化に加えて、我が国としてどのようなデータを重点的に蓄積するのかを戦略的に判断するという機能も重要だということが議論で出ました。また、NBRPやBINDSを含め、国内のライフサイエンス系のデータをつなぐナショナルセンターとしての機能、司令塔機能の強化も重要であるというのが、作業部会での最終的な意見となっております。
最後に、次のページのBINDSについてですが、BINDSは、構造解析、オミクス解析、インシリコ解析など、高度な研究支援を通じて、基礎生命科学から創薬まで、幅広く研究を支えてきました。今後もこうした機能は不可欠でありますが、先端機器を整備するだけではなく、機器と高度な研究支援人材を一体として提供する研究基盤として、さらに強化する必要があります。同時に、AI for Scienceへの対応や、バイオ医薬品、核酸医薬、細胞療法など、新たなモダリティへの対応も必要となっております。そして、重要なのは、BINDSで生み出される質の高い研究データを集積・管理する、また、それをNLDPと連携して再利用できるようにするということも重要だということです。
以上、全体をまとめますと、NBRP、NLDP、BINDSはいずれも、今後も継続すべき重要な国家的な研究基盤でございますが、世界の研究環境が大きく変化する中で、リソース・データ・研究支援を担うこれらの3事業をつないで、AI時代に対応した一体的な研究基盤へと大きく転換していく必要があるということです。
以上が、作業部会からの報告となります。
【岩井主査】 どうもありがとうございました。
では、続いて脳科学作業部会からの報告でございます。
風間委員、よろしくお願い申し上げます。
【風間委員】 では、まず、40ページをお願いいたします。
脳神経科学統合プログラムにおきましては、デジタル脳というものを構築するというのが一つのチャレンジになっているわけでございます。今、その中核拠点においてデジタル脳研究がどのように進んでいて、今後、どのように取り組むべきかということに関しまして、プロジェクトリーダーの岡部先生にお越しいただき、発表の内容を基に作業部会のほうで議論いたしましたので、その結果を簡単に御報告いたします。
次のページをお願いいたします。
まず、そもそもデジタル脳というのは何なのかということで、研究者によって定義がいろいろあるという問題があるんですね。一応、プログラムの開始時にはきちっと定義されておりまして、上の囲みの2段落目なんですけれども、「本研究では「脳の解剖学・生理学データを統合し、数理モデルとして再構築するもの」と定義する」というふうにスタートしたわけです。ですが、プロジェクトをスタートしてみますと、いろいろな皆様からの御意見等も踏まえまして、もうちょっと改良したほうがいいんじゃないかというようなことが分かってきました。下に3点、ポイントがあるんですけれども、1点目は、「脳の解剖・生理データを基礎としなくても、脳機能の予測に役立つモデルをデザインすることは可能である」ということです。2点目、「様々なAIモデルが急速に発展した事により、予測モデルの内部構造自体へのアクセスが難しい例も増加していること」、3点目、「遺伝子発現解析の急速な進歩により、遺伝子発現やエピゲノムデータを解剖・生理データと統合したモデルも必要になっていること」ということが分かりました。これらを踏まえまして、新たな定義というものが提案されましたので、それを次のスライドで御説明いたします。
ここにございますように、新たな定義は、「解剖学・生理学データを含む多様な脳データを活用した、脳の活動・情報表現・病態・遺伝子発現などの理解・予測・介入に有用な包括的な数理モデル」というふうになりました。
次のページ、お願いいたします。
デジタル脳といったときに、そもそもデータベースは入るのか、開発するためのプラットフォームは入るのか、その辺りも一つの混乱の基ではありましたので、三つの大事な要素というのがあるんですよというのをまとめたのが、このスライドになります。一つ目の要素は、デジタル脳そのものですね。こちらは脳統合プログラム内で研究者が開発するデジタル脳モデルを指します。典型的には、後に簡単に御説明いたします五つの柱が開発するモデルです。二つ目は、デジタル脳を開発するプラットフォームですね。これは、いろんな研究者の方々がデータやスクリプト等を統合しまして効率的に脳モデルを開発することを目的としたものになっております。ただ、これは、今、開発途中でして、このプラットフォームの完成を待ってデジタル脳を開発しているようでは進捗がよろしくないということで、並行してこのプラットフォームを開発しようということになっております。三つ目は、脳統合データベースになります。こちらは、革新脳・国際脳・脳統合プログラムで収集された、あるいは収集されつつある動物実験データとヒトデータを格納して、効率的に内部及び外部の研究者が利用できるデータベースということになっています。
次のスライド、お願いします。
今の内容を簡単にポンチ絵でまとめますと、このような形になっています。一番下のところに脳統合データベースというものがありまして、Wetの実験で得られたデータが格納されて、整理されていきます。メタデータ等も付与されていきます。それを用いまして、将来的にはこの中間層のデジタル脳の開発プラットフォーム、Neuro-Workflowというふうな名前がついておりますけれども、そこにおいて様々な脳モデルというものをつくっていって、本プロジェクトにおきましては五つの具体的なデジタル脳というものをつくろうというような計画になってございます。
次のスライド、お願いいたします。
ごく簡単ではございますけれども、デジタル脳の中身は何かということを御説明いたします。一つ目は、PETデータを活用した疾患責任回路を同定デジタルモデルの構築。二つ目は、脳波計測データを活用したデジタルモデルの構築と病態への応用。三つ目は、ヒト脳と非ヒト霊長類脳の、主にマーモセットですけれども、遺伝子発現・回路構造・回路機能の対応づけです。四つ目は、革新脳・国際脳で収集した大規模脳画像データに基づく病態進展予測・層別化モデルの構築。五つ目は、functional MRIデータを活用した全脳レベルでの動的因果モデルの構築です。相関関係にとどまらず、因果関係をも推定するような、そういったモデルをつくろうというものになってございます。
次のスライド、お願いいたします。
こちらが、Neuro-Workflowというふうに呼ばれている、デジタル脳開発プラットフォームになります。AIアシスタント等が中に入っておりまして、ビジュアリゼーション等もそろっておりまして、いろんな統合的なデータ検索ツールというものが入っております。それによって公開データベースからデータを取ってきて、サーバともきちっとやり取りをするようなプラットフォームをつくっていこうというような計画になってございます。
続いて、最後のスライドをお願いいたします。
こちらがデータベースになりますけれども、様々な動物における様々なデータがございます。ヒトデータも多様なものがございます。それらのデータをうまく活用してモデルがつくれるようにという意味では、やはり質の高いデータベースをつくっていくことが大事だということになっています。
以上、プロジェクトがスタートして数年たちましたけれども、うまく見直しをして考え方が整理されて、今後のデジタル脳開発へとつながっていくのではないかというふうに考えております。
以上です。
【岩井主査】 どうもありがとうございます。
では、議論させていただきたいというふうに思いますけれども、最初のほうは3事業を発展させて継続していくような形、脳のほうは、見直して、その方向でこれから進めようという形の報告だったというふうに思いますが、自由に御議論いただければと思います。いかがでございましょう。
さっきの基盤のほうで言っておられますようにヘッドクオーターってすごい重要なんですが、ヘッドクオーターが締め過ぎるといかんのですけど、難しいバランスが大きいんですが、ただ、どういうふうにアレンジしながらヘッドクオーターをしていくかというのはすごい重要なポイントになるというふうに思うんですけれども、何か御意見がある方がおられれば。
どうぞ、木下さん。
【木下委員】 どうも、御説明、ありがとうございます。非常に包括的な議論で、いいなあと思って伺っておりました。
今、主査が言っていただいたところが一番気になって、ヘッドクオーターと呼んでいるのは恐らく司令塔機能のことかなあと思うんですけど、全体に司令塔機能というのがあって、一つ目の事業に関してはヘッドクオーターというキーワードが出てこなくて、BINDSで司令塔機能という言葉が出てくるんですが、ちょっと理解の確認をしたいのは、この司令塔機能というのは、二つの事業のさらに上にあるのか、それとも、各事業の中にいっぱいプロジェクトが走ると思うので、それを束ねるような司令塔機能があるようなイメージなのか、どちらを持てばいいんですかね。
【高木ライフサイエンス課生命科学専門官】 イメージとしては、各事業にそれぞれ司令塔機能をつくるという意味で、例えば、BINDSで言えば、その下にいろいろなプロジェクトが走りますけど、それを束ねる司令塔機能というようなものをイメージしております。
【木下委員】 なるほど。そうすると、事業間連携というのは、その司令塔機能同士がお話をするようなイメージを持てばいいんですかね。
【高木ライフサイエンス課生命科学専門官】 今後検討していくことになりますが、例えば、データの部分とかは、いろいろなデータをNLDPに集約していくことになると思いますので、そのために司令塔機能同士の話し合いというか、連携が必要になると考えております。
【木下委員】 分かりました。全体に大きな司令塔機能みたいなことをつくるのかなあと思って、ちょっと粒度の確認をしたかったので。ありがとうございます。
【岩井主査】 ありがとうございます。
ほかはいかがでございましょう。
どうぞ、有田さん。
【有田委員】 僕、基盤事業は利益相反なんですけど、言ってもいいんですか。
【村越ライフサイエン課課長補佐】 作業部会につきましては、この後、別の議題では利害関係を調整させていただきますが、こちらは……。
【木下委員】 大丈夫ですか、発言しても。
【村越ライフサイエン課課長補佐】 はい。
【有田委員】 今の司令塔機能についてなんですけれども、今までもPS・POという形で司令塔はあったわけです。ですので、事業ごとに司令塔機能といっても、今までと変わらない、今までの延長になってしまうというふうに僕は考えていて、そこは、NBRPとNLDPとBINDSを見渡して、きちんと意見を統一させる司令塔が必要だと思います。そして、その司令塔が日本を代表するというところが一番重要で、一研究者とか一プロジェクトのPOとかPSとかが言っているんじゃなくて、国際的に日本としての方向を示すというところが一番重要なので、そこお願いします。
【岩井主査】 ありがとうございます。大事なポイントだと思います。
じゃ、坂田先生。
【坂田委員】 BINDSなどは大変重要な事業だと思っております。課題として一点申し上げますと、例えばゲノムの分野では、データの標準化ということが非常に強く意識されており、プロジェクトの採否を決定する時点で、一定のフォーマットをとることが強く求められています。今後、BINDSなどの事業についても、AI-readyなデータ整備が必要になってまいりますので、プロジェクトごとに、どのようなフォーマットでデータを取得していくかという点につきまして、司令塔等の機能を活かして、きちんと決めていただきたいと思います。
【岩井主査】 PO・PS、人がいればいいだけではなくて、オフィス的なものがないと多分無理だということだというふうに思いますね。
ほか、いかがですか。
じゃ、鹿野先生。
【鹿野委員】 ありがとうございます。今の御発言に関連するんですけれども、データを扱う上では、いわゆるフォーマットというか、データ標準が非常に重要になってくると思うんです。私の前職の関連では、臨床試験データを統合するときにデータの標準をそろえるのが大変だったということがあって、国際的なデータ標準を取り込むために、日本のデータ標準から国際的なデータ標準に変換するのにすごいお金もかかるし、なかなか大変だった経験もあるので、まず、データフォーマット、データ標準を早くつくってしまうというのが非常に重要だと思います。これは、今の御説明、両方の件に関係するんだと思うんですね。それをまずやっていただいて、しかも、将来的にあるテーマにおいて海外のデータも統合していく可能性もありますよね。そういうことも見通して、データ標準の整備というのは、国際的にも早めに動いていただいたほうがいいかなと思います。
以上です。
【岩井主査】 おっしゃるとおりだと思います。
大体よろしいですか。
どうもありがとうございます。基礎・横断、司令塔のところはかなり意見が出ましたけど、それを踏まえて次の事業を進めていきたいというふうに思います。どうもありがとうございます。
では、次の議題に行きたいと思います。「ライフサイエンス分野における基盤研究の国際競争力強化に向けて(中間まとめ)(案)」でございます。これに関しましても、まだ案でございますが、事務局のほうから説明をお願いします。
これも、中田課長、よろしくお願いします。
【中田ライフサイエンス課長】 それでは、「ライフサイエンス分野における基盤研究の国際競争力強化に向けて(中間まとめ)(案)」ということでお諮りしたいと思います。資料を3-1が本文になりますけれども、時間の関係で資料3-2を用いて説明させていただきます。
今回、中間まとめ(案)ということで御用意させていただきましたが、前回は机上配付という形になってしまいましたけれども、骨子案というものをお出ししておりまして、それをさらに文書の形で肉付けしたものになってございます。
まず、「はじめに」のところですけれども、AI・データサイエンスの急速な進展により研究手法が大きく変化、それから、ライフサイエンス分野の国際競争も一層激化というところで、やはり我が国の強みを生かした基礎研究の国際競争力強化に向けて方向性を示そうというのが、この中間取りまとめになります。
繰り返しになりますけども、国内外の状況として、まず、第7期の基本計画、あるいは「日本成長戦略」において、基礎研究力の強化や、創薬・先端医療、合成生物学・バイオというものが重視されてございます。海外においても、AI、あるいは大規模バイオバンクなど、データ基盤への大型投資ということで、国際競争が激しくなっているというところで、我が国としても、データ基盤整備、それから、医師を含めた多様な研究人材の育成・確保、感染症への対応やELSI等への対応といったものが必要になっているというところでございます。
それを受けまして、ライフサイエンス研究の在り方・今後の方向性ですけれども、独創的・挑戦的な基礎研究への長期的支援、多様な研究を支える環境の整備、橋渡し機能、データ基盤整備や感染症研究開発、それから、医学系の研究者、あるいはAI・データサイエンス系の人材なども含めて、人材の育成・確保ということと、研究者が研究に専念できる環境が必要であろうというのを3ポツに書かせていただいてございます。
4ポツ、具体的な方策ですけれども、まず、(1)イノベーションの源泉となる基礎研究の強化といたしまして、短期的成果に偏らない、多様で独創的な基礎研究というのがまず一つ。それから、日本の強みのある分野というところとして、免疫、再生医療、合成生物学・バイオというところを強化していく。それから、国際的なネットワークへの参加等々を基礎研究の関係で書かせていただいてございます。
それから、(2)人材育成や研究環境の整備といったところで、若手研究者への支援の充実や医学系研究者の研究環境の整備、併せて、研究時間、研究支援人材、共用機器等の研究環境というものを充実して、人材育成と研究環境整備を一体的に推進していこうというところでございます。
それから、右上に行きまして、(3)AI時代に対応というところで、研究データを戦略的に蓄積・共有・活用する全国的な環境。先ほどの議題でも御議論いただきましたけども、こういったものを整備していきましょうと。それから、先ほどデータの標準化といったお話が出ましたけれども、そういった標準化や品質管理等を通じてAI - ready化を促進していくということを書かせていただいてございます。
それから、(4)優れたシーズの実用化に向けた橋渡しというところで、切れ目のない支援。それから、橋渡し拠点の支援機能の強化というものもしていきましょうということでございます。
それから、(5)感染症有事ですけれども、平時からの研究基盤の構築、研究ネットワークの維持・強化というものが必要であろうというところでございます。
それから、(6)新たなリスクへの対応として、AIやゲノム編集技術の急速な発展に伴うELSI、あるいはデュアルユース、こういったものに対応していく必要があろうということでございます。それから、国際的なルール形成といったものにも対応が必要というところでございます。
5ポツ、今後の検討課題ですけれども、先ほど議題(2)の中でもございましたが、持続的なデータ基盤や、共用機器等の研究基盤についての持続的な運営・維持。それから、多様な人材の育成というところについては、関係機関との連携が必要になりますので、そういったところの検討。それから、基礎研究から社会実装まで見据えた支援や、感染症、デュアルユース、ELSI、こういったところも、文科省だけではございませんので、関係府省や関係機関との連携というところは、引き続きの検討課題とさせていただいてございます。
それから、「おわりに」のところは、まとめになりますけれども、AIの進展により研究環境が大きく変化する中で、基礎研究、人材育成、研究基盤、研究データの整備・活用と、橋渡しを含めた社会実装を一体的に強化していく必要があるということを結語として書かせていただいてございます。
以上、少し時間が押しておりますので、簡単ではございますが、資料3-2の説明とさせていただきます。本日、御議論をいただきまして、可能であれば、中間まとめということで取りまとめたいと考えてございます。
以上、よろしくお願いいたします。
【岩井主査】 どうもありがとうございます。
まずは現状の状況把握をして、それに対してどういう対応をすればいいかという形で提言をしようということで、恐らく、やらなければならないことは山積みなんですけど、それに関しては分かる範囲で書いている。ただ、先生方の視点から見て、こういうことが落ちているとか、状況把握、こういうところは甘いですよとか、そういう問題を指摘していただく。実際にこれを具体化しようと思うとライフサイエンス委員会だけではできない問題も結構多いので、まず、やるべきことは何であるかということの議論をしていくというのが中心になるというふうに思いますが、ぜひ、いろんな意見をいただければと。それぞれの視点で、これが落ちているよというような意見をいただければというふうに思います。自由に議論いただければと思います。いかがでございましょう。
じゃ、倉永さん。
【倉永委員】 まとめていただき、どうもありがとうございます。ここで言うことかどうかは分からないですし、後で議論が出てくるかもしれないのですが、AIの使用に関してです。AI for Scienceで、AIを使いたい、研究に使いたいというニーズが非常に高まってきていると思います。ただ、AIの専門家以外には、必ずしもAIというものが十分に理解されてないので、AIリテラシー教育はすごく重要なのではないかと思っています。国際的にも、AIを使った研究を日本から発信していくためにも、非常に重要な分野だと思います。非専門家や、AIを使ったことのない人も、これからどんどん導入していくことになると思います。ですので、使ってはいけないAIや、AIの使い方、こういうふうに使ったら非常に効率的に使えるといったことも含めて、倫理教育なども並行して進められたらと思います。今は、そういうことを教育できる人がいないのではないかと思います。そのような人材の育成などについても、同時並行で進めていただけたらと思います。
以上です。
【岩井主査】 AIに関しては、確かにおっしゃるとおりです。
じゃ、森尾さん。
【森尾委員】 きれいにまとめていただいて、ありがとうございます。ライフサイエンス分野と言いながら、恐らくこれからいろんな分野が内包されていく分野になると思っていまして、言うまでもないことですけど、クロスディシプリナリティとかマルチディシプリナリティというところの重要性ですね。AIが入っていますけど、数学、物理、化学等々、これをどうやって統合していくかというのは非常に大きな課題かなというふうに思っております。これが1点目です。
2点目は、「国際研究ネットワークへの参画を推進」って書いてあるんですけど、もう一歩進んでいただいて、国際的な研究のコンソーシアムを先導する。トップリーグに入ってコンソーシアムをつくって、それを日本がリードするというぐらいの勢いが必要だろうと。じゃないと、恐らく国際的に勝っていけないんじゃないかなと、私は思います。
3点目は、橋渡しの強化ということを書いていただいてありがたいなと思うんですけど、エンド・ツー・エンド・アプローチをするためには、企業の方が最初から入っていただいて、そこにも恐らく優秀な研究者がいらっしゃる。そして、そこに実用化に対応する優秀な方いらっしゃる。その方々が一緒に最初からチームをつくれるようなことを先導していただけるといいのかなというふうに思っています。
この3点です。以上です。
【岩井主査】 どうもありがとうございます。おっしゃるとおりのことばっかりだ。
ほか、いかがですか。
じゃ、有田さん。
【有田委員】 遺伝研の有田です。今の森尾委員の意見に賛成で、今、国際連携力というのが非常に求められていると思っています。日本だけでは、経済的にも、技術的にも、リーダーシップを取るにはリソースが足りないんですね。ですので、積極的に、僕はアジアを推すんですけれども、連携する諸国、仲間をつくってやっていかないと国際的に立ち行かない。そうしないと、1国だけで標準はできませんから、標準もつくれないんですね。競争と言うと、コンペティティブな、排他的なイメージを伴いますけれども、本来であれば、リーダーシップを取るという姿勢が一番適していると思います。
以上です。
【岩井主査】 ありがとうございます。
じゃ、木下さん。
【木下委員】 今の議論、大賛成なんですけど、もう1点、あえて付け加えさせていただくと、これだけAIという言葉が躍っている割には、国産の基盤モデルという言い方をするのが適切なのかどうか分かりませんが、今、全てアメリカ製に依存しているわけですよね。僕は必ずしも国産でなくてもいいかなという面もあると思っているんですけども、せめて、アジアでの基盤モデルとか、友好国との基盤モデルとか、そこは戦略的に、今後数年、どういうモデルを日本できちんとコミットしてつくり上げていくのかということは議論の中に入れてもいいのかなというのは、今の議論でちょっと思いました。
【岩井主査】 そうですね。ライフサイエンスだけにするのか、全ての分野でそうかもしれないですけど、おっしゃるとおりだと思います。
国際に関しては、言われるとおりで、まず、ビジブルな人がいて、その人をサポートするような形でコンソーシアムをつくっていくというのが重要で、相手方の国とかでも、どういう人たちと戦略的にやるかとか、逆に、ビジブルになってきた若手を何人かの海外のグループとチーム組ませて、それをサポートして、そういう人たちをトップに上げていってコンソーシアムをつくるとか、いろんなやり方があるんだと思うんですけど、お金がない中でもできる工夫はあると思いますので、ぜひ、いろんなアイデアがあれば、いただければというふうに思います。
いかがでございましょう。
【上村委員】 今の話もすごく大事なんですけど、私はやっぱり、サイエンスの最大化というところですね。実用化のところは、日本は非常に弱いと思うんですね。結局、すごくサイエンス、ノーベル賞を取るような研究でも、アメリカとかの資本が入ってしまうと、どうしても、最大化というよりも、市場規模で決定するので、そこのところは、前回も申し上げたんですけど、非常に戦略的に中で育成していくというシステムを見えるような形でやっていくのがとても大事だと思っていて、私は、(4)の優れたシーズの実用化については、知的財産も含めて本当に重要ではないかというふうに思っていますので、繰り返しマークしたいと思います。
【岩井主査】 ありがとうございます。すごい大事だと思っていて、今の状況は、何か新しいシーズがあると、その研究者がやりなさいみたいな形になっているんですね。橋渡しといっても、その研究者にお金つけているだけ。だから、森尾さんが言われるように、企業が入ってくれとか。逆に、ベンチャーをやりたいような人、一発当てて金もうけしたいような人をそこにどうやって巻き込んでくるかというシステムが恐らく要るんやろうというふうに、それに関しては思っているんですけどね。
【森尾委員】 関連して、例えば、Imperial College Londonの White Cityとか、メルボルンのBiomedical Precinctとか、インキュベーションするところができているんですよね。アカデミアが入って、規制の方がいらっしゃって、企業の方がいて、そこに行くと全部サポートしてくれる。岩井先生がおっしゃるように、自分は何もやらんでも、みんながサポートしてくれて、いいものだったら盛り上げてくれるので、そういうシステムができないと、なかなか基礎の研究者は苦労されるだろうなと思います。大学だけでもきっと無理だと、僕は思います。
【岩井主査】 そうですね。
じゃ、天谷さん。
【天谷委員】 先ほどから議論になっている国際コンソーシアムを先導することは、非常に大事だと思います。総論だけでなく、実際にどう仕掛けるかが大事です。今は資本力のあるところが先導することが多いと思いますが、ヨーロッパは仕組みづくりが非常にうまいと思います。例えば、Human Cell Atlasのように、まず仕組みをつくり、それをどう大きくしていくかまできちんと設計する。そのような仕組みづくりを行いながら、日本が強みを持ち、半歩先に進んでいる領域で取組を仕掛け、国際コンソーシアムへと発展させていくことが重要だと思います。大きな波が来ると、のみ込まれてしまうこともあると思いますので、どう仕掛けるかが非常に大事です。例えば、Horizon Europeの資金の仕組みについても、今回、日本は準参加国になりましたが、日本の研究者の参加分は必ず後から戻すような仕組みをつくっています。こうした仕組みづくりにEUは長けているので、資金の仕組みも含めて、日本がどの領域で、どのような仕組みによって国際コンソーシアムを先導するのか、戦略を考えることが極めて重要だと思います。 それから、もう一つ、基礎研究の国際競争力強化という点では、これまでは、どちらかというと国レベルの競争だったと思います、しかし今は、例えば、資本力のある民間のビッグテックが、ものすごい勢いでバイオ分野に参入しています。こうした動きをどう意識し、日本の強みをどう出していくのか、一歩踏み込んだ戦略も共有できると、さらによいのではないかと思いました。
【岩井主査】 ありがとうございます。
桜井先生、よろしくお願いします。
【桜井委員】 ありがとうございます。私も森尾先生の御発言に非常に同感でして、(4)の橋渡しの強化のところで一つお願いがあるんですが、「創薬シーズの実用化に向けた」となっているんですけど、創薬シーズだけに限らず、医療機器のシーズもあるかなと思うので、テクノロジーのシーズのところで1点追加をお願いしたいなということと、社会実装というところですね。社会実装って人によって定義がすごく違うなと思っていまして、私たち民間でサポートしているインキュベーターとしては、お金になるもの、産業化できるものというところが社会実装で、研究者の先生が考えている社会実装とすごくかけ離れているかなって、すごく感じています。なぜかというと、世の中に出ればいいだろう、薬事承認を取ればいいだろうという社会実装と、広く使ってもらえる社会実装は、多分、意味は全然違うので、先ほどから議論なっている研究者を支援するというところではなくて、製品・商品を育てるチームを支援するという制度にしていただけると、人材育成のアントレプレナーシップというところも、研究者だけではなく、チームとしてどうするかみたいなところで広く捉えて、そういう制度にしていただけるといいかなと思いました。
コメントです。ありがとうございます。
【岩井主査】 どうもありがとうございます。
じゃ、朔先生、よろしくお願いします。
【朔委員】 今の桜井先生の御発言に被るのですが、医療機器への支援や言及が少なくなっていると感じました。もちろん、AI・ロボティクスというのも医療機器と被る部分はあるのですが、それ以外の医療機器も支援や関心の必要性があるのではないかという感想を持ちました。
あと、国民にどんなメリットがあるのかという視点も必要なのではないか?と思っています。テクノロジーって普及しないと人の役に立ちませんので、テクノロジーのデリバリーギャップって、今、かなり起きていて、すごく効く薬とか、高性能な機械は作れる一方で、価格や汎用性、量産、社会背景などの問題で国民に届かないというようなことがあるかと思います。例えば、災害とか、僻地とか、様々な国際紛争などでもそのようなデリバリーギャップは顕著となります。せっかくのテクノロジーがということになってしまうので、デリバリーギャップの解消だったり、国民へのメリットだったりというところを意識した制度設計が必要ではないかと思いました。
【岩井主査】 ありがとうございます。確かに、難しい問題ですね。いいものをつくり過ぎるんですよね、日本は。それでちょっとかかるんですよね。
それと、天谷さんが言われたやつとかは、そのとおりなんだけど、ヨーロッパだと地域クオータ的なところで考えますよね。日本の場合って、今、基本的に1国でやっているから、それをどうするかっていうことを考えた問題はあるんでしょうというふうに思いますね。日本だけでそこまで引っ張っていけるのか。だから、最初から仲間づくり。先ほど東南アジアとか言われたけど、そういう仲間づくりなのか、そういうことも考えんとあかんのかなというふうな感じはしますね。
【有田委員】 日本は相当のお金を拠出しているし、これをもっと活用したほうがいいんですよ。だから、もう少し戦略的に人をああいう国際会議に送って、日本は青山に国連大学があって会議も誘致したりしているので、ああいうイベントをもっともっと活用するべきです。
【岩井主査】 ほか、いかがですか。
どうぞ。
【鹿野委員】 ありがとうございます。先生方の御指摘、いずれもごもっともだと思うんですけども、その中で気になったのは、例えば、実用化に向けてについては、私、AMEDのSCARDAとかの委員もやっているので、今、その中で始めているんですが、医薬品とかワクチンの製造を実用化しようとすると、データの取り直しは全部、企業側でしなくちゃいけないという問題が大きなネックになっているので、最近は実験ノートの取り方から始めて、企業にテックトランスファーしていくときに必要な情報は何かという、そういう教育から始めるというのを今やっているんですね。ですので、そういうところも含めて、基礎研究の方々に、研究者の皆さんに、実用化に持っていくときにはどんな情報が必要かという、そういうエデュケーションも必要になってくるんだと思うので、それは、SCARDAに限らず、全体で検討していただいてもいいのかなということです。
あと、国際環境、国際化、国際連携で今おっしゃっていましたけども、ヨーロッパは連携が強い理由の一つに、さっき標準のお話をしましたけど、ISOとか、IECとか、ああいう標準は、ヨーロッパは1国1票なんですよ。ヨーロッパは国が多いので、ヨーロッパの標準をつくるのに、すごく団結するんですね。日本は1国なので、アジア系を巻き込んで日本の標準を世界的に持っていかなきゃいけないんですけど、今、中国は物すごい力を入れていて、なかなか日本は取れないし、もう一つは、ISOは経産省の所管なんですけど、幾つかの大学の先生がボランティアで参加されているので、なかなかできないんですね。実用化まで考えたいときに、関係省庁がそれぞれのステップで分かれちゃっているので、1回、文科省と厚労省と経産省で一体化して、何をつなげていくのかを調整してもらわないといけない時期に来ているんじゃないかなあというのを、ちょっとお願いしたいと思いました。
以上です。
【岩井主査】 どうもありがとうございます。
大津先生、よろしくお願いします。
【大津委員】 ありがとうございます。先ほどの国際連携のところは、非常に重要な部分だと思います。私はがんが専門なんですけども、国際的なゲノムコンソーシアムの一部のリーダーが頑張って、日本が、データベースの中心に、事務局というか、グローバルのデータを集めるような動きというのも、もう出ています。そういったところにサポートしていただけるとよいかと思います。多分、シーズ開発をする上では、特に最近のバイオ医薬品等で考えると、臨床検体を使った研究をやらないとバイオの創薬にならないので、臨床研究とひもづいたような基礎研究という格好にしていかないとシーズ開発はできないと思いますし、ICGCで、データを日本に持ってきて日本でデータベースをつくるような動きもありますし、データフォーマットも国際標準を用いるような動きも出ていますので、そういったところへのサポートも必要ではないかと思います。
それから、橋渡しのところに関しても、各橋渡し拠点の施設が頑張って、海外、特に米国のほうでの開発等を優先的にやるところも結構出てきていますし、今の創薬の市場を考えると米国中心になるのはやむを得ないんですが、そこへの参入というのが増えてきていますので、そういったことをより後押しできるようなサポートも得られるといいのではないかと考えております。よろしくお願いいたします。
【岩井主査】 どうもありがとうございます。実際にある動きを把握してサポートするというのも、重要なポイントなんでしょうね。それをサポートするだけじゃなくて、先ほど言いましたけど、司令塔的なオフィスを全国に広めていくようなやり方みたいなこともやる必要があるし、種があるという観点、その種を大きくするという観点も必要なのかなというお話だというふうに思います。
ほか、いかがですか。いつも皆さんの視点でいろいろ言っていただいて、それを反映するというのは、この多様性がある委員会の特徴ですので、あったら、ぜひおっしゃっていただければと思います。
よろしいですか、大体。
では、今いただいた意見を踏まえてブラッシュアップをして、事務局と一緒に考えて、次回の委員会で提示する形にさせていただきたいというふうに思いますので、ぜひ、よろしくお願いします。また、アイデアとか、プランとか、会議後に思いついたとかいうふうなことがあれば、事務局に連絡いただければありがたいと思いますので、ぜひ、よろしくお願い申し上げます。
では、次に行きたいというふうに思います。この議題から、傍聴の方向けのYouTubeライブは切らせていただきます。御理解のほど、よろしくお願い申し上げます。
よろしいですか。オーケーですか。
【村越ライフサイエン課課長補佐】 はい。
【岩井主査】 では、次の議題、ライフサイエンス分野の研究開発プランの改訂でございます。これに関しましても、事務局のほうから。これは補佐にお願いすればいいんですかね。
【村越ライフサイエン課課長補佐】 はい。
【岩井主査】 よろしくお願いします。
【村越ライフサイエン課課長補佐】 ありがとうございます。資料4-1、4-2に基づきまして、こちらは少し手続的な部分もございますけれども、ライフサイエンス分野研究開発プランについて、令和9年度予算の概算要求に対応するような形で改定案をつくってございますので、確認いただければと考えてございます。少し細かい部分もございますけれども、概観につきまして、57ページに改定案全体を示してございます。ポイントを絞って御説明させていただきますと、今回、令和9年度、この後、事前評価という形で御審議いただく課題に対応したような形で、改定案というところで作成してございます。
具体的な部分として、このページで見え消しになってない部分もございますけれども、2-1の医薬品プログラムにつきましては、冒頭でも議論がございましたBINDSにつきまして、後継事業が始まるということで、59ページに後継事業に対応したプランというのをつけてございます。
また、2-4の感染症プログラムにつきまして、こちらも追って事前評価いただきますけれども、63ページのほうに、感染症研究の裾野を広げるための基盤強化推進事業及びMCMの関係で、「感染症危機対応医薬品等の研究開発プラットフォーム事業」という新規事業に関連するプランの改定案というのを作成してございます。
また、2-7につきまして、橋渡し・臨床加速化プログラムの中で、今回、官民投資ロードマップ等も踏まえまして、重要技術に特化したような、さらに橋渡し拠点の強化というのをつけてございますので、追加の要求に対応したプランの改定案というのをつけてございます。
また、2-8のライフサイエンス研究基盤整備プログラムにつきましては、冒頭、作業部会の報告もさせていただきましたが、そちらの内容に対応したような形で、「ナショナルバイオリソースプロジェクト」「ナショナルライフサイエンスデータベースプロジェクト」につきまして、司令塔機能の強化等を含めまして、後継事業のプラン等を改定案としてつけさせてございます。
最後に、2-9、合成生物学・バイオ革新的基盤技術創出プログラムということで、こちらは、合成生物学・バイオワーキングの議論も踏まえまして、今回新しく、合成生物学分野に対応した事業というのを事前評価いただきたいと考えてございまして、こちらに対応する研究開発プランのほうを作成させていただいてございます。
また、下部につきましては、この1年間の間に、「骨太の方針」「日本成長戦略」、あるいは、AI for Scienceの戦略方針、MCMの強化戦略など、様々な関連文書を更新させていただいておりますので、そういった点についても参考としてつけさせていただいているものになってございます。
私からは、以上になります。
【岩井主査】 どうもありがとうございます。
これから評価していただく事業もあるんですけども、こういう事業を進めている形で、一覧でございますが、御意見があればと思いますし、次年度以降、こんなん考えたほうがいいちゃうかというのもあってもいいのかもしれませんけど、御意見いただければというふうに思います。いかがでございましょう。
【坂田委員】 私はがん領域で研究や診療に携わっておりますが、人の健康を考えるうえで、がんは非常に大きなテーマであります。個々の人にとって、がんに罹患するということは平時ではない事態でありますので、この点をきちんと取り上げていただけますと大変ありがたいと思っております。
【岩井主査】 ありがとうございます。
【村越ライフサイエン課課長補佐】 ありがとうございます。その点につきましては、今回の改定点としては示していないんですけれども、2-1の医薬品プログラムの中に「次世代がん加速化研究事業」という形で位置づけて施策を進めていまして、また、こちらはAMEDの第3期健康医療戦略に対応してつくっておりますが、この研究開発プランとしては表現できてないんですけれども、一応、がんについてはAMEDのほうでも、横断的な課題として、健康医療全体でも捉えながら対応しているところになります。ありがとうございます。
【岩井主査】 よろしいですか。
ほか、いかがですか。
畠先生、どうぞ。
【畠主査代理】 先ほどより話題にのぼっている内容ですが、データ利活用・ライフコースプログラムは大変重要だと思っています。そのときに、各省庁や企業等をまたぐような領域への配慮も不可欠です。たとえば、臨床データの利活用は医療機関もしくは厚生労働省の得意とするところでしょうし、AI・DXなどは、本省はもとより、むしろ企業側もしくは経済産業省が強かったりします。これらの状況を十分に踏まえ、産学官連携、省庁間連携などを進めていくことも課題の一つと思います。このプログラムがこれらのリーダーシップを十分に発揮しながら、進めていっていただくとよいと思いました。
もう1点、人材育成のところは、昨今、頻繁に取り上げられる話題の一つです。例えば私たちが所属する日本再生医療学会でも、人材育成の話がよく出てきます。一方で、これを具体的なタスクに落とし込もうとするととても難しいと言わざるを得ません。具体的に、細胞培養を担う人材教育のような内容は実現しやすく、すでに仕組みを構築しているのですが、例えばアントレプレナーシップを持った人材、また、新たな領域を作り上げていく、もしくはそういった課題設定するとともにその解決を担うような人材の育成がとても重要だと思っています。それぞれのプログラムを実施するうえで、とても良いチャンスだと思いますので、人材育成の仕組みづくりや、具体的なアクションについて十分に意識したプログラム運営をしていただくことが大切だと思いました。
以上2点です。
【岩井主査】 ありがとうございます。人材育成、難しいですね、その方向に人を流そうと思うと、ちょっと工夫が要りますね。
【畠主査代理】 そうですね。育成するテーマが具体的にあるものは比較的実施しやすいのですが。新たな領域を作っていくような人材育成はとても難しいと思います。その辺り、まさにこのプログラムを通じたOJTとして考えていただければと思います。
【岩井主査】 先ほど大津先生が言われた臨床検体とかを使おうと思うと、管轄が、大学病院は文科省に入っていますけど、ほかのところは厚労省に入りますので、省庁連携って非常に重要なポイントになってきている。AIも含めて、ライフサイエンスは特にそうだと思いますね。ありがとうございます。
ほか、いかがでございますか。よろしいですか。
では、4番はこれだけにしまして、次は、議題(5)の研究課題解決の事前評価でございます。今回は課題がたくさんあって、6題ありますけれども、それぞれ、1課題ずつ行くんですね。まずは、ライフサイエンス研究基盤整備事業の案について、事務局から説明をお願いしたいというふうに思います。これ、有田先生は利害関係ありで対応させていただきますので、説明とかで聞く場合はあるかもしれませんけども、先生のほうからの発言は控えていただくという形でお願いしたいと思います。
では、高木さん、よろしくお願いします。
【高木ライフサイエンス課生命科学専門官】 それでは、ライフサイエンス研究基盤整備事業から、御説明をさせていただきます。資料の一番下、101ページの概要を使って御説明させていただきます。
こちらの事業ですが、先ほど基礎・横断戦略作業部会の報告を杉本主査からいただきましたけれども、その三つの事業のうち、文科省が直接実施いたします、「ナショナルバイオリソースプロジェクト(NBRP)」と「ナショナルライフサイエンスデータプロジェクト(NLDP)」の二つの事業につきまして、ライフサイエンス研究基盤整備事業という大きな傘の下で一体的にやっていくというものでございます。こちらはなぜ一体的かと申し上げますと、ライフサイエンス研究の強化に向けて、実験・検証を担うWet研究とAIによる推論・予測を担うDry研究の好循環を創出することが非常に重要ということで、多様なバイオリソース基盤を支えるNBRPと、生命科学のいろんなデータをAI活用可能な形で整備・提供するNLDPを両輪として推進していくという思想の下で、一つの傘の下で一体的に推進していくというものでございます。
2ポツの事業の目的・概要でございますが、NBRPでは、先ほど杉本主査からも御説明いただきましたけれども、生物資源の収集・保存・提供に加えまして、日本独自の生物資源の発掘であったり、保存技術の高度化を進めていきます。モデル生物に加えまして、野生由来生物であったり、非モデル生物についても、戦略的に整備を行っていきまして、ゲノム情報などのデータ整備と併せまして、AI解析であったり、国際共同研究に活用できる基盤へと引き続き発展させていくことを考えております。
NLDPにつきましては、既存のデータベース統合の取組を発展させて、知識グラフを活用したデータベース連携を推進していきます。これによって、データの蓄積・検索だけではなく、AIによる学習・推論や仮説創出から検証までを支援する、いわゆるデータプラットフォームの構築を目指していきます。先ほども御意見をたくさん頂戴しておりますが、NBRPやBINDSともしっかりと連携をしながら我が国のライフサイエンスデータ基盤を戦略的に整備することとしておりまして、そのための司令塔機能というものをしっかりと構築してまいります。
102ページ以降で、必要性、有効性、効率性について、説明しております。簡単に、概要だけ、御説明させていただきます。
必要性につきましては、「日本成長戦略」やAI for Scienceの推進に向けた基本的な戦略方針を踏まえまして、AIを活用しました生命科学研究の高度化に向けて、研究データであったりとか、バイオリソースを支える研究基盤の整備は不可欠であり、国として取り組む必要性は非常に高いものとしております。
有効性につきましては、質の高いバイオリソースや研究データを継続的に提供することで、我が国のライフサイエンス研究基盤の強化であったり、研究成果の創出に大きく貢献するものとしております。
効率性につきましては、NBRPとNLDPを一体的に運営していくということで、データ創出や利活用までを一貫して支援する体制というものは、効率性があるものとしております。
こういったことを踏まえまして、こちらの事業につきましては、我が国のライフサイエンス研究基盤の維持・発展に必要な取組であって、実施することが妥当であるものとして、案を作成させていただいております。
【岩井主査】 どうもありがとうございます。
説明していただきましたけど、今の説明内容に関して、御質問、コメントがありましたら、お願いしたいと思います。いかがでございましょう。
じゃ、木下さん。
【木下委員】 どうも、御説明、ありがとうございます。本当に非常に重要な事業で、ぜひぜひ、強く推進していただければと思います。
その一方で、重要な割には書き方がちょっと弱いかなという気はしていて、というのは、先ほど九つのプログラムということで全体像が示されて、その中の一つとしてライフサイエンス研究基盤整備プログラムの中のNBRPとNLDPの話になっているんですけども、ほかから出てくるデータを収集するというところも、多分、NLDPはやることになっていると思うんですね。本当にナショナルライフサイエンスデータベースだと思うので、ほかのあらゆるプログラムから出てきたデータを収集する方向に向いていかないといけないのかなと思うんですけど、その辺りは十分に主張できてないのかなというのを思いました。その際に多分重要なのは、将来的にはすごく多様なデータを扱うことになるだろうということを思ったときに、先ほどのヘッドクオーター機能みたいなところが小ぢんまりしていると、いろんなデータがあるところを十分に議論し尽くせないと思うので、非常に幅広いステークホルダーを入れたヘッドクオーター機能というのをつくっていくような方向性が示されるといいんじゃないかなあと思いました。
その際に、1点、概要のところで非常に細かいところで気になったのは、例えば、知識グラフを活用したデータベース連携って、非常に技術的なことなんですよね。だから、そういうことが概要に書かれること自体、方向性としてどうなのかなと思うんですが、技術は技術でもちろん重要なんですけども、先ほど、ほかの委員のお話にあったように、標準化とか、そういうところのほうが全然重要なんですね。だから、そういう制度設計みたいなことを主導していただくぐらい、中核になる事業に育っていっていただくといいのかなと思ったので、ぜひ、強めに書いていただくといいのかなということを思いました。コメントです。
以上です。
【高木ライフサイエンス課生命科学専門官】 概要のところと、中身のところも、今いただいた御指摘を踏まえまして、司令塔としての役割というか、そういった体制・機能を構築していくところを強調するような形で修正をさせていただきます。ありがとうございます。
【岩井主査】 ほかはいかがですか。よろしいですか。
じゃ、その修正を踏まえて、この案を研究計画・評価分科会に諮るということですね。次の会議が今週末なので、ちょっと時間が少ないので、すみませんが、修正は私のほうで引き受けてということで、お任せいただければと思います。どうかよろしくお願い申し上げます。
では、次に行きたいと思います。生命科学・創薬研究支援基盤事業(BINDS)の案について、事務局のほうから、説明、よろしくお願いします。
これも高木さんですね。
【高木ライフサイエンス課生命科学専門官】 では、BINDSにつきましても、引き続き、御説明させていただきます。こちらは資料の110ページでございます。
先ほど作業部会からの御報告にもありましたように、本事業につきましては、現在、AMEDで実施しているBINDS事業について、次の期についても継続して実施をしていくというものでございます。
事業の中身でございますが、本事業も、やはり「日本成長戦略」やAI for Scienceの方針を踏まえまして、生命科学研究及び創薬研究を支える先端研究基盤の整備・共用・高度化を通じまして、我が国の研究力及び創薬力の強化を図るということを目的としております。また、AI創薬をはじめといたしまして、AI・データ駆動型研究や、多様化する創薬モダリティへの対応を強化して進めることとしております。
事業内容ですが、こちらの事業では、先端研究機器を活用した高度な研究支援を一体的に提供するプラットフォーム機能の維持と高度化を図るとともに、例えば、インシリコ解析などの計算科学・データ科学を活用した研究支援であったりとか、次世代モダリティ創薬に対応した研究支援機能を強化してまいります。また、こちらも大きな柱になりますが、研究支援を通じて創出された研究データにつきましては集約・管理をして、先ほどのNLDP事業との連携を通じまして、しっかりと利活用を促進するということを次の事業ではやってまいります。
以上が概要でございまして、次ページ以降は、必要性、有効性などについて、評価結果をまとめているものでございます。必要性につきましては、今申し上げましたが、「日本成長戦略」やAI for Scienceの基本方針を踏まえまして、AI創薬や多様な創薬モダリティに対応した研究開発を支える研究基盤として、国として取り組む必要性は極めて高いものというふうにしております。
有効性につきましては、生命科学研究や創薬研究の成果の創出に加えまして、革新的な創薬シーズの創出にも大きく貢献するものとしております。
効率性につきましては、全国的な研究支援ネットワークの下で、ユニット間の連携であったりとか、司令塔機能を強化した実施体制というもので、しっかりと効率的に実施していくものとしております。
こういったものを踏まえまして、こちらの事業につきましても、我が国の研究力、創薬力の強化に資するものということでありまして、実施することが適当であるという形で案をまとめさせていただいております。
以上でございます。
【岩井主査】 どうもありがとうございます。
じゃ、御意見、コメントをいただければと思います。いかがでございましょう。
どうぞ。
【坂田委員】 本日の議論のなかで、患者さんの検体データの解析が重要であるとの御指摘が何度かあったかと思います。そうした中で、PPI(Patient and Public Involvement)、すなわち患者さんや市民の方々からも御意見を伺い、こうした事業に反映させていくことも大変重要ではないかと思っております。特にデータベースなどにつきましては、患者さんにデータの提供や公開への御協力・御同意をいただく必要がありますので、PPIの視点が重要かと思いました。
【高木ライフサイエンス課生命科学専門官】 御指摘のように、司令塔機能というものをつくっていく上で様々なところから意見を聞くことは大事になるかと思いますので、そういうことを行う仕組みを構築していきたいと考えております。
【坂田委員】 ありがとうございます。
【岩井主査】 ほか、いかがですか。
大津先生、よろしくお願いします。
【大津委員】 ありがとうございます。BINDS事業の位置づけとして、創薬のシーズ開発等をサポートするような連携体制というイメージがあるんですけれども、かなり基礎的なところというのは、もちろんそこの部分は非常に重要なんですが、やはりアカデミアだけでは難しいところがあって、実用化を考えていくと、例えば、ベンチャー企業ですね。今、大手とかからもスピンアウトのベンチャーとかができているので、そういったシーズの最適化であるとか、最初の非臨床のPoCを取るようなところとか、今、世界的にもドラッグデザインというのが物すごい勢いで進歩しているので、そこの技術というのをうまく、ベンチャー等との連携が取れる、あるいは情報を得るような形をつくっていただきたいということと、それから、創薬のシーズ開発の全体像を考えて、これもやはり司令塔機能ですかね。それぞれ全国にまたがっていると思うんですが、その基盤をどういうふうに有効活用していくかという、司令塔機能のところをぜひ充実化していただきたいと感じております。どうぞよろしくお願いいたします。
【高木ライフサイエンス課生命科学専門官】 ありがとうございます。今、先生からいただいた御意見は、作業部会でも多くのこういった御意見を頂戴いたしまして、やはり司令塔機能というところで、その機能の大事なところとして、例えば、AMED内の他の事業としっかり連携を取ることであったりとか、あるいは、産業界もこれからもしっかり巻き込んでいくということが重要であるということで御意見いただいておりますので、今いただいた御意見も踏まえまして、事業を進めてまいりたいと思います。ありがとうございます。
【岩井主査】 ありがとうございます。基本的には、この事業は基盤で、それをほかのものとつないでいくという形の位置づけということでよろしいですか。
【高木ライフサイエンス課生命科学専門官】 はい。
【岩井主査】 ありがとうございます。
ほか、いかがですか。よろしいですか。
じゃ、これはこのままでいいですか。
【高木ライフサイエンス課生命科学専門官】 はい。
【岩井主査】 軽微な修正はさせていただきますけども、それを研究計画・評価分科会にかけたいというふうに思います。どうもありがとうございます。
では、三つ目に行きたいと思います。三つ目は、合成生物学・バイオ革新的基盤技術創出事業の案でございます。
これに関して、菊地さん、よろしくお願いします。
【菊地ライフサイエンス課課長補佐】 ありがとうございます。ライフサイエンス課の菊地でございます。資料5-3を御覧ください。通し番号で言いますと、119ページからになります。
119ページ、合成生物学・バイオ革新的基盤技術創出事業というものでございます。この事業ですが、今までの事業とは異なって、前身となる事業がない、完全に新出の事業になってございます。
1ポツ目でございます。課題の実施期間と評価時期については、令和9年度から令和13年度の5年間を想定しております。
2ポツ目の研究開発目的・概要でございますが、先ほど議題(1)で御紹介をさせていただいた国内外の政策動向の説明の中で、成長戦略の中で位置づけられているものでございます。合成生物学・バイオというものでございますが、次世代産業につながる技術開発の研究拠点を形成し、支援を加速しているという、主要国各国の状態がございます。また、2段落目にある、官民投資ロードマップという、成長戦略にひもづく参考資料がありますが、革新的基盤技術の開発をしっかり進めていくということが位置づけられています。そういった中で、3段落目、我が国においても、合成生物学・バイオのフラッグシップ拠点を形成し、成長投資と経済安全保障を実現していくという、事業を今は構想しているというものでございます。
1枚めくっていただいて、120ページでございます。こちらは、今、御説明させていただいた内容と重複しますので、割愛させていただきます。
1枚めくっていただいて、121ページ目でございます。各観点からの評価として、必要性、有効性、効率性、この三つから事前評価をしていただくことになります。必要性の評価項目としては、科学的・技術的意義、国費を用いた研究開発の意義、サイエンスとしての意義と社会的な意義という、二つの軸で評価をしていただきたいと思っています。
まず、一つ目の科学的・技術的意義ですが、人工細胞システムのための技術開発を行うということ。人工細胞技術は、細胞の仕組みを再現し、生命の基本原理を理解するための技術であるということですとか、医療やバイオ生産の開発速度を加速し、新しい細胞システム設計が期待されているということ。こういったサイエンスとしての意義ですとか、期待されている内容、そういったものを踏まえて、さらに、今後、要素技術の開発の裾野拡大にも貢献するということも想定しておりますので、「科学的・技術的意義は極めて高い」ということで、こちらでは置かせていただいております。
そして、121ページの下のところに、政策文書における記載ということで、幾つか、「日本成長戦略」や「骨太の方針」「統合イノベーション戦略」における、この事業の基となる記載を踏まえて、しっかり事業を設計していきたいということを考えております。
1枚めくっていただいて、122ページ目でございます。こういった政策文書の内容を踏まえまして、合成生物学・バイオの革新的基盤技術を創出するためのプラットフォーム高度化に加え、AI・デジタル技術の連携強化を含む技術実証を行うということも想定しています。そういった意味で、社会実装に不可欠となる基盤形成を進めていくということを構想しているものでございます。
以上により、科学的・技術的意義、国費を用いた研究開発の意義の観点から、「必要性は高い」という形で、ここでは置かせていただいております。
二つ目の有効性についてでございます。評価項目としては、新しい知の創出への貢献ということで、定性的には、技術開発等に資する革新的な成果を創出できるかということと、経済成長・経済安全保障の両立に貢献する事業となっているかという、二つのものを置かせていただいています。
新しい知の創出への貢献については、要素技術の組合せ等により有用技術を創出し、研究ツールとしてモジュール化するということですとか、産業応用可能な技術はスタートアップとしてスピンアウトするというようなことも構想しております。また、少し下に行っていただいて、合成生物学・バイオのフラッグシップ拠点の形成により当該分野の研究開発を加速するとともに、ユースケースを創出するということも視野に入れています。あとは、次世代研究者の育成やセキュリティ確保など、社会実装に不可欠となる基盤形成を行うなど、経済安全保障にも貢献できる事業にしていきたいと考えております。
そういったことから、経済成長・経済安全保障の両立にも資するということで、「有効性は高い」という形で、ここでも置かせていただいております。
1枚めくっていただいて、効率性の観点でございます。評価項目としては、計画・実施体制や研究開発の手段等の妥当性について。定性的には、計画・実施体制等がしっかり構築できているかというものや、官民投資ロードマップにある日本の強みを生かし、ボトルネックを解決する取組となっているかというものでございます。
下に官民投資ロードマップを再掲させていただいていますけれども、赤字の部分でありますが、発酵産業の蓄積やエンジニアリング・機器分野における強みを有しており、こういった強みを生かして、ボトルネックとなっている、生産効率が低いという部分や、生産コストが高いというところ、こういったものの課題解消に向けて取り組んでいきたいと考えております。
よって、「効率は高い」ということで、ここでも評価を仮置きさせていただいています。
1枚めくっていただいて、総合評価としては、今の必要性、有効性、効率性の三つの観点から、「総合的に踏まえると本事業を実施することは妥当」と置かせていただいています。
(4)のその他のところで、日本成長戦略の中で、「今後の概算要求段階を含めた予算編成過程等において、複数年にわたる施策の具体化と施策の実行状況や技術の開発動向等を踏まえたブラッシュアップや見直しを行う「PDCAメカニズム」を、日本成長戦略会議の下で定期的に繰り返していく」ということが記載されています。ですので、これも、まずは事業としてしっかり成立できるかというところでもありますが、事業が成立した後も日本成長戦略会議のPDCAサイクルの中でフォローアップを受けるということが暗に示されているという状況ですので、そういった政府全体の動きも踏まえた形で事業を進めていきたいと考えてございます。
簡単ですが、以上でございます。
【岩井主査】 ありがとうございます。
成長戦略にのっとった新しい事業ということで、いろいろ御意見があるかと思いますけども、意見、コメントをいただければと思います。いかがですか。
じゃ、天谷さん。
【天谷委員】 新しい拠点の位置づけについてですが、「新しい知の創出への貢献」のところで、「スタートアップとしてスピンアウトする等を想定しており」という書き方になっています。この書き方ですと、拠点ができ、そこで新しい知が生まれ、それがスピンアウトにつながるという、一方向の流れに見える面があります。例えば、拠点の形成時から、既に関連技術を持っている企業の方と連携して取り組むなど、双方向の産学連携も排除しない書きぶりにしたほうがよいのではないかと感じました。
【菊地ライフサイエンス課課長補佐】 ありがとうございます。
【岩井主査】 ありがとうございます。
じゃ、森尾さん、どうぞ。
【森尾委員】 天谷先生がおっしゃるように、ここの領域はすごく幅広くて、産学連携がすごく重要、かつ、企業の方の興味も非常に高いと思うんですね。ここに書いていただいているように、食料安全保障とかグリーントランスフォーメーションって、言うまでもなく、人工光合成とか、CO2を使う微生物だとか、いろんな展開があって、企業の方はかなり興味持たれると思うんですよ。だから、最初からタイアップできる仕組みをつくっといたほうがいいかなあと、私は思いました。ここって、だんだんステップアップすると、ものすごくお金がかかりますよね。イギリス(Imperial)とか、いろんなところにAmazonのジェフ・ベゾスがベゾスセンターをつくっていて、フードテックだとか、いろんな環境問題とかっていうところにすごくお金を入れて、センターをつくってアカデミアと一緒に研究したりしているんですね。そういうところに勝っていくためにどうしていくかというのを最初から考えておいたほうがいいかなあと、個人的には思いました。
以上です。
【岩井主査】 ありがとうございます。
じゃ、有田さん、どうぞ。
【有田委員】 日本の合成生物学に関わる国民の態度というか、受け止め方って、海外と違うところがあって、日本はゲノムの遺伝子組換えは社会から非常に反発されてゲノム編集が出てくるまで大分遅れたんですけど、同じことを繰り返さないようにしてもらいたいです。ですので、初めから、社会連携とか、ELSIに相当する部分というのを組み込んでおいて、いかにこういう技術が最終的には地球を救う、我々の社会をよくするんだという方向性を初めから打ち出してもらわないと、何か変な生物を作っているとか、バイオセキュリティが危ないとか、そういうところでブレーキがかかるんです。ですので、初めからELSIの観点、今までのELSIの人たちは継続してほしくないんですけど、ちゃんと新しい人たちを入れて、社会連携をしっかりやっていただきたいです。
以上です。
【岩井主査】 大事なポイントですね。
じゃ、畠さん、よろしくお願いします。
【畠主査代理】 御説明、ありがとうございます。初めての挑戦なのでとても大変だと思います。それを踏まえたうえで、少しコメントさせてください。
これまでは、新たな技術シーズの創出、すなわち基礎研究は文部科学省の領域、これを臨床応用など社会実装に向けて進めていくのが厚生労働省の領域、さらには、それを産業化にまで結びつけるのが経済産業省の領域というように、ある意味では垂直的に進める形でやってきたのではないかと思います。一方で、今回の内容のように、研究成果を成長戦略として社会に還元するには、それぞれの研究開発を時系列ではなく横断的な要素で進めていくことも必要かと思います。たとえは、各種データの利活用やELSIの観点、人材育成もその一つかもしれません。それぞれのテーマを水平的につなぐような研究の重要性を十分に踏まえ、省庁間連携と産学官連携を横断するようなプロジェクトを意識していただけるとよいかと思います。
一方で、実はその運営が極めて難しいことも十分に理解できます。その意味でも、フラッグシップ拠点の役割が大変重要になるのだろうと思います。良い機会ですので、こうしたいろいろな連携体制の構築を意識しつつ運営していただければと思います。記載事項には特に異論はありません。以上です。
【岩井主査】 ありがとうございました。
じゃ、木下さん。
【木下委員】 最初の議論に戻っちゃうかもしれないんですが、まずは、効率性ということに関して、生産効率が低いというところの「技術・ノウハウ・データが分散しており」なんですけど、ガバナンスに関しての記載がないのかなというのをちょっと思いました。恐らく、フラッグシップ拠点というところで、データの標準化とか、データのガバナンスとか、そういうことが議論され、この事業全体の中でのデータ共有とか、ほかの事業への導出とか、そういうところも視野に入るのであれば、そういう書きぶりを検討いただくといいのかなと思いました。「最初の議論に戻っちゃうかも」と言ったのは、そういうときには必ず知財戦略みたいなことが重要になってきますので、オープン・クローズの戦略でいくのであれば、そういう感じのこととか、あるいは知財戦略に関して、またヘッドクオーターをつくるのがいいのかどうかは議論かと思いますけども、運営に関しては、先ほどの委員の話にもあったように、拠点がリーダーシップを取るんですよねということであれば、そこが事実上のヘッドクオーターになると思いますので、そういう知財戦略まで含めて、御検討いただければと思いました。
【岩井主査】 そうですね。この辺の知財戦略は重要ですよ。多分、フラッグシップ拠点を置くんやったら、その上にヘッドクオーターって置きにくいですよね。
【木下委員】 うん。だから、フラッグシップ拠点がやるんだろうとは思いますけど。
【岩井主査】 フラッグシップ拠点の中でやる形になるんでしょうね。
ほか、いかがですか。
事務局、どうですか。
【菊地ライフサイエンス課課長補佐】 貴重な御意見いただき、ありがとうございました。企業とのタイアップや、産学連携、省庁間の連携、これは合成生物学・バイオワーキングに起因してこういった事業を展開していくものですので、経済産業省をはじめ他省庁との連携というのは、しっかり視野に入れていくことを構想しております。ただ、表現ぶりとして、もう少し記載の仕方を工夫していきたいと思っております。ありがとうございます。
【岩井主査】 じゃあ、ちょっと工夫して、分科会にかけたいと思いますので、どうかよろしくお願いします。
【森尾委員】 しょうもない質問をしていいですか。
【岩井主査】 どうぞ、どうぞ。
【森尾委員】 合成生物学・バイオって、英語にするとどうなるんですか。
【菊地ライフサイエンス課課長補佐】 たしか、エンジニアリングバイオロジーだったと思います。
【森尾委員】 それでよろしいですかね。それで分かりやすいです。
【岩井主査】 最初、合成生物学って……。
【森尾委員】 「・バイオ」がついていた。
【岩井主査】 そうそう、昔は「・」がついてたんですけどね。
じゃ、よろしいでしょうか。
どうもありがとうございます。
では、次に行きたいと思います。次は橋渡し研究プログラムですね。これに関して、事務局のほうから説明をお願いします。村越さんですね。
【村越ライフサイエン課課長補佐】 はい。私のほうで説明させていただきます。また、事務局としましては、本プログラムにつきまして、熊ノ郷委員、武田委員について、利害関係者として定義しておりますので、補足させていただきます。
127ページになりますけれども、今回、橋渡し研究プログラム(重要技術特化型(仮称))ということで、これまで橋渡し研究プログラム自体は20年以上かけてやってきておりますし、一般会計のほうでやっている事業については引き続きやっているんですが、今回、官民投資ロードマップの作成に向けて、特にファーストインクラス製品・ベストインフラ製品というところを作っていくに当たって、日本の勝ち筋として、ノーベル賞を取れるような、そういった優れた基礎研究分野というのを持っていて、それをどのように実用化にしていくのか、ここが一面では勝ち筋であり、また、その裏返しでは、そこが課題となって日本のボトルネックになっているのではないかと、そういった議論等が多くございました。そういったところに対応するのは様々な角度から大変必要かとは思っておりますけれども、文科省のほうでは、この橋渡し研究プログラムの中で、日本で革新性の高いアカデミア発のシーズというのをより実用化していけるように、製薬企業等は、革新的なシーズであればあるほど、投資判断は非常に難しくなる、特に、動物だけでは難しく、ヒトでの有効性の確認、少数でもいいからそういったところに対応しないとなかなかつながっていかない、そういった議論等は多くいただきましたので、そういったところも見据えて、これまで以上に少し、後期のところにも手当が行くような形で新しいプログラムの拡充というところを目指していきたいと考えてございます。
具体的には、今回、ファーストインクラス・ベストインクラスの官民投資ロードマップの中では、免疫でしたり、再生医療等、そういったところは日本の強みではないというところで議論がありましたけれども、そういった日本の強みとなるような分野に特化した拠点というのを、今、橋渡し機関は12機関ございますが、最終的な財政措置の規模感によってになりますけれども、何拠点か選定させていただいて、そこを中心に、今までの支援規模ですとどうしても、バイオ医薬品でしたり、革新性の高いモダリティとなると、規模感含めて支援が難しいという声も非常に多くいただいておりましたので、そういったところに対して、実用化でしたり、併せて、そういった拠点で集中的に取り組んでいくことで、人材の課題でしたり、知財の課題、そういったところ、あるいは実用化に向けたデータ取得戦略とか、そういったところを含めて、産業界とも連携しながら機動的にやっていきたいというところで考えてございます。
また、こちらにつきましては、厚労省でしたり、内閣府健康・医療戦略推進事務局とも連携して、あるいは、特に実用化のCDMO支援とかになりますと経済産業省のほうもいろいろ力を入れてやっていますので、そういったところを官民投資ロードマップの下で関係省庁とも連携して取り組んでやっていきたいという施策になってございます。
128ページは概要ですので割愛しますけれども、評価の観点としまして、131ページの科学的・技術的意義につきましては、これはまさに日本の強みとなるシーズというのを実用化していく、そういったところで意義が認められると思いますし、また、国費を用いた研究開発としての意義というところでは、今の支援規模ですと、国内の製薬企業を含めて、なかなか投資判断が効いていない、そういったリスクの高い領域に対して官として投資をすることで民の投資を誘発していく。そういった意味で国費を用いた研究開発としての意義はあるのではないかというところで考えてございます。
また、有効性というところにつきまして、132ページになりますけれども、今回、全国に12ある橋渡し研究支援機関から、特に強みを持つ部分の拠点というところを重点的に支援していくことで、本当にバイオ医薬品とアカデミア発でやろうとすると資金規模を含めて非常にハードルが高い部分かと思いますので、そこにしっかり、一種、集中的な支援を通じて研究開発の質を向上していきたいと考えてございます。併せて、人材の養成というところでも、日本初のFirst in Human試験を目指してやっていくというところだと、実際にプロジェクトが走って人が育つといったところもあるかと思いますので、そういったところにも手当てしていきたいと考えてございます。
また、(3)の効率性は、一般的ですけれども、AMEDのマネジメント体制というのも使いながら、しっかりやっていきたいと考えてございます。
最終的な総合評価につきましては、そういった免疫分野等の、今回、橋渡しプログラム全体としては、医療機器でしたり、そういったところも含めて手当てして、引き続き、しっかりやっていきたいと考えていますけれども、特にファーストインクラス・ベストインクラスというのを日本発で狙っていくというところで、特にハードルの高い、日本発のバイオ医薬品でしたり、アカデミア発創薬、そういったところをターゲットとして、従来とは少し違う仕掛けをつくることでしっかりやっていきたいというところで、実施についても妥当であるというところで評価を作成させていただいております。
事務局からは、以上になります。
【岩井主査】 どうもありがとうございます。重要技術特化型というのをプラスアルファで足すという感じですね。
【村越ライフサイエン課課長補佐】 おっしゃるとおりです。
【岩井主査】 ありがとうございます。
じゃ、議論いただければと思います。いかがでございましょう。
【上村委員】 長く製薬企業にいますと、ファーストインクラスに対する日本のコンサバティブというのはかなり大きいんじゃないかなと思うんですが、そこに関しては、PMDAもそうですけど、それに対する仕掛けとおっしゃるんですが、そこのところの意識改革をかなりドラスチックにしないと、ベストインクラスはいいと思うんですけど、ファーストインクラスに対するサポートですね。私なんかも、AMEDのプログラムをやっていて、本当にそこのところが非常にネックなんですね。だから、厚労省も含めてですけど、そこのところを本当にドラスチックに変えていただくというか、そういうところが非常に重要ではないかと思いました。
【岩井主査】 仰せのとおりです。
【上村委員】 耳触りはすごくいいんですけど、そこのところの意識改革ってすごく……。
【岩井主査】 なかなか日本はやられてない。
【上村委員】 ええ。でも、それをやらないと、いつまでたっても後塵を拝するようなことになるので、ぜひ、よろしくお願いしたいと思っています。
【岩井主査】 じゃ、木下さん。
【木下委員】 御説明、ありがとうございます。全体としては、いい立てつけかなと思いました。そのときに一つ、人材育成に関して、効率性のところで人材育成は重要だということは書きつつ、その他のところに「非効率的な取組の中止等、柔軟に対応できる体制」ということを書いていただいていて、これは効率性という観点からはもちろん重要なんですけども、これって、ある意味、人材育成と相反するところはあるんですね。若手の人が雇用されたときに、途中で終わるよということがあると、いい人を雇用できなかったりとか、その人のキャリアとかに非常に大きな問題なったりしかねないので、ぜひ、そういうところはうまい仕組みを新たに検討いただけるといいのかなと思いました。
以上です。
【岩井主査】 どうもありがとうございます。
ほか、いかがですか。
朔先生、よろしくお願いします。
【朔委員】
御説明、ありがとうございます。橋渡しのPOをやっていて思うのは、シーズF課題とかは今回の対象となるようなものがあるのかなと思いました。一方、シーズF課題を見ていて、そもそも申請者側が宣言したスケジュールと同じになることがなくて、ほとんどの課題が、シーズF課題の支援スケジュールだけでなく、自身が設定した工程からも大きく外れてしまい、結果として、支援ができる状態でなくなり、終わっていくということを経験します。申し上げたいのは、チームやシーズが悪いと言っているのではなく、重点課題として支援しても、2年程度で中間評価とかを設けちゃうと途中で終わらざる得ない課題が続出するのではないか?と思っています。これまでの支援スキームとは視点を変えた評価軸や時間軸をもった枠組みで資金提供の仕方などを考えないと、重点課題育成というところが生きてこないのかなというふうに思っています。
【岩井主査】 どうもありがとうございます。確かにそうですよね。確かに落ちていますよね。ありがとうございます。
じゃ、大津先生、お願いします。
【大津委員】 ありがとうございます。今、朔委員がおっしゃったようなことも絡むんですけれども、私もアカデミアのシーズ開発のところをAMEDで担当していまして非常に思うのは、以前と比べれば、橋渡し拠点の支援によってシーズのレベルはかなり上がっていると思うんですが、ただ、それ以上に世界の進歩が速くて、ギャップはまだまだ感じています。今の全体像で見ると、AMEDの中でも認定VCのところができて、結構、海外のいわゆるVCのところも参加するようになってきているので、そういった投資を受けていくためには、スタートアップ支援拠点が一昨年ぐらいからスタートして、非常にいいシステムだと思います。そこを強化して、とにかく資金を集めて迅速に開発を進めていかないと、途中で終わっちゃうというのが多くなっちゃう恐れがあります。スピード的に海外よりも時間がかかってしまうと、最初はファーストインクラスを目指していても、結局、途中で競争的に遅れてしまうというケースも多いので、やはり、割と早い段階から、非臨床のGLP毒性辺りぐらいで事業化していかないとスピードに勝てないと思います。それから、新しい治療モダリティというのが非常に急速に普及してきていますので、そこに対応できるような、治療モダリティを作れるような拠点というのも必要になってくるのではないかと考えておりますので、御検討いただけるとありがたく思います。よろしくお願いいたします。
【岩井主査】 どうもありがとうございます。
じゃあ、桜井先生、お願いします。
【桜井委員】 ありがとうございます。今回の仕掛けは非常に面白いと思いまして、特に革新的で企業がリスクを取りにくいシーズについて、国費で臨床PoCまでリスクを下げて民間投資を誘発するという考え方はとても賛同するんですけど、PoCを取った後に企業に見せるという仕組みにはしないほうがいいと思っていまして、要は、企業の投資判断って、PoCだけではなくて、製品それぞれの開発費まで含めた総合判断かなというふうに、すごく思います。ですので、今回の仕掛けをつくるなら、単なる伴走支援ではなく、民間のお金が入る意思決定プロセスそのものを制度に組み込んでいただきたいなというふうに思いましたし、この辺りの橋渡しというところの意味が、社会実装というところはもう少し、本当に実用化、国民に利益がもたらされるような、単なるアカデミアの研究シーズだけじゃなく、いいということだけじゃなく、その辺も考えていただきたいなと思いました。
【岩井主査】 どうもありがとうございます。
事務局、いかがですか。
【村越ライフサイエン課課長補佐】 先生方、ありがとうございます。どれもまさに御指摘のとおりだと思っておりまして、特に民間企業との連携は、企業カルチャーと、大学の言い分と企業の言い分、それぞれあるところかなと思っていますので、ぜひ、事業化の中でしっかり連携できる形というのを政府が音頭を取ることでやっていきたいと思っておりますし、人材育成とか含めて、恐らく、シーズFとかも含めて、今の橋渡し拠点のスキームと資金規模だと世界とのギャップが非常に大きいというのは事実かと思っていますので、しっかり財政当局とも議論して、パイが増えるような形で新しい支援というのを巻き込んでやっていけるようにやっていきたいと思いますので、引き続き、御指導いただけたらと思います。
【岩井主査】 どうもありがとうございます。
どうぞ。
【鹿野委員】 先ほども申し上げたんですけども、実用化をして企業に導出する際に、企業のほうで再現性が取れないという問題がすごく大きいので、もし可能であれば、この人材の養成の中に、例えば、企業導出を想定した実用化に必要な情報・データの理解とか、そういうものを入れておいていただくと速く進むかなあと思います。多分、そこのやり直しで、何か月とか、1年かかっちゃったりしているので、御検討いただければと思います。
【岩井主査】 ありがとうございます。
じゃ、適宜対応させていただいて、分科会にかけたいというふうに思います。どうもありがとうございました。
では、次に行きますね。次は、感染症危機対応医薬品等の研究開発プラットフォーム事業の案でございますけども、これに関しましては、岡田先生と鎌谷先生を利害関係者というふうにさせていただきましたので、審議に関する発言はお控えいただきますよう、お願い申し上げます。
では、これに関しては、岩佐さん、よろしくお願いします。
【岩佐先端医科学研究企画官】 感染症危機対応医薬品等の研究開発プラットフォーム事業につきまして、感染症事業を担当しております、研究振興戦略官付の岩佐のほうから説明をさせていただきます。
136ページに概要がございますけれど、137ページのほうにポンチ絵を示しております。この事業につきましては、もともと、ワクチンの世界トップレベル研究開発拠点の形成事業として令和3年からスタートしまして、昨年度から、治療薬・診断薬についてもトップレベルの研究開発拠点を形成するということで、二つの事業を走らせていたところでございます。このワクチンの事業が一旦終了になるということを踏まえまして、来年度から、この2事業を統合する形で、感染症危機対応医薬品等の研究開発プラットフォームとして、改めてスタートをしたいと考えております。
以降、必要性等の観点に沿って、少し説明をしたいと思います。
140ページのところに必要性についてまとめさせていただいておりますが、感染症有事を起こし得る病原体について、平時で流行していないということも含めて企業が参入しにくいところがありますので、それについて国としてしっかりと支援をしていきたいと考えてございます。
141ページのところの有効性でございますが、各拠点においてそれぞれ得意とするMCMの研究開発を推進するということと、有事に向けてフラッグシップ拠点を中心とした体制を進めていくということ。また、平時から様々な情報を収集し、有望なシーズやモダリティ等を幅広く集積するということで、これらのMCMの研究開発をしっかりと進めていきたいと考えております。
また、効率性につきましては、特に感染症有事においてはフラッグシップ拠点が司令塔となりまして、オールジャパン体制で一丸となって異次元の速度でのMCM開発を可能とする体制としていきたいと考えてございます。
これらをまとめまして、総合評価といたしまして、「本事業を実施することは妥当である」と仮置きをさせていただいているところでございます。
簡単ではございますが、当事業についての御説明は以上でございます。
【岩井主査】 どうもありがとうございます。
ただいまの説明に質問やコメントがございましたら、お願いしたいと思います。いかがでございましょう。
これはワクチンと連携しながらやっていく形?
【岩佐先端医科学研究企画官】 はい。ワクチンと治療薬・診断薬の二つの事業を連携しながら、一体的にやっていくというものでございます。
【岩井主査】 いかがでございましょう。
【有田委員】 今まで国際ネットワークということで海外の拠点をつくってやってきた事業があると思うんですけど、感染症って、ゲノムも生物多様性条約の枠組みの中に入るということで、ほかの国がゲノムの所有権みたいなことを言うんですよ。データの所有権みたいなことを。だから、今までやってきたアドバンテージをうまく生かして、そのネットワークをなるべく続けるようにしていただきたいです。せっかくつくってきたネットワークを、今のパンデミック条約の影響で縮小するとか、やめてしまうというのは本当にもったいないことなので、そこの強化をお願いしたいです。
【岩佐先端医科学研究企画官】 ありがとうございます。次の事業の感染症研究のすそ野を広げるための基盤強化推進事業でございますが、その辺も含めて、しっかりと進めていきたいというふうに思います。
【有田委員】 ありがとうございます。
【岩井主査】 じゃ、大曲先生、よろしくお願いします。
【大曲委員】 ありがとうございます。よろしくお願いします。
MCMの開発のプラットフォームの事業ということで、非常に大事だと思います。特に、お話があったように、これまではワクチン中心に研究開発が行われてきたところを、早期の探知ですとか診断が非常に重要ですので診断薬に広げたことと、また、病気によってはワクチンの効果が期待できないということは十分あり得る話ですので、そのときに重症化のリスクを下げるという意味で治療薬は非常に重要ですので、この三つをちゃんと取り上げていくと。これまでワクチンだけだったものを、ちゃんと取り上げていった事業にするということは、非常に賛成したいです。
この事業ですけども、ゴールとしてはアクセスですね。お薬なり、診断薬なり、ワクチンが、ちゃんと国内に届く。しかも、国外に届くこともスコープに入れてあると。それを最終的な目標にしていると。その実現性を高めるために、既に定められている重点感染症のリストがありますけども、これを主な対象として研究開発を進められる、そういう枠組みだと理解しています。
その上で、2点、コメントがあるんですが、1点は、これは主に重点感染症を対象とした研究開発の事業だと思うんですけども、もろもろのモダリティに関しては、特定の感染症とか微生物に縛られないで、汎用性の高いものを広く目をかけて、研究開発をサポートしていただければと思います。要は、そうした複数のモダリティがあったときに、有事に柔軟に対応できるようにという、そういう発想からです。
2点目でありますけども、この事業は主に重点感染症が対象とされているんですが、一方で感染症の対応には、現実にはそれ以外の幅広い微生物への対応が必要になります。我々、それを痛感しましたのは、5月に起こった、いわゆるハンタウイルス、実際にはアンデスウイルスの感染症のアウトブレークでしたけども、これはアルゼンチンの風土病だったわけですが、重点感染症のリストには入ってないわけですね。でも、現実には迅速な対応が必要とされたということで、非常に教訓的であったと思います。ですので、この事業の目的というのを理解した上で、ぜひ、AMEDのほかの事業では、ほかの微生物に対しても広く研究対象とするということを意識してお進めいただいて、この研究基盤、日本の研究基盤をもっとしっかりさせていくということが必要であると思いましたので、その点をお伝えしたいと思います。
以上でございます。
【岩井主査】 どうもありがとうございます。
【岩佐先端医科学研究企画官】 ありがとうございます。まさに有事にしっかりと対応するためには、ある程度幅広い視野を持ちながら準備をしておくということが重要かと思います。他の事業の推進と併せ、運用のところでその点も含めてしっかりと進めていきたいと考えております。よろしくお願いいたします。
【岩井主査】 どうもありがとうございます。
これも、適宜対応して、分科会にかけたいと思います。
じゃ、最後、感染症研究のすそ野を広げるための基盤強化推進事業の案についてです。これに関しては、大曲先生が利害関係者ということで、よろしくお願いします。
これも岩佐さんですね。よろしくお願いします。
【岩佐先端医科学研究企画官】 続きまして、感染症研究のすそ野を広げるための基盤強化推進事業でございます。146ページのポンチ絵から、少し説明をさせていただきます。
こちらの事業でございますが、先ほども少し言及していただきましたけれど、今年度まで新興・再興感染症の拠点形成事業として進められてきた事業でございますが、海外の拠点を核といたしまして、現地において可能な研究ということを実施しつつ、幅広く感染症に取り組む人材を育成するという研究。また、多様な視点からというふうなところで、多分野、異分野との融合を促進し、より革新的な研究を進める、そういった研究。また、長崎大のBSL4施設を活用した高病原性病原体の研究等々、幅広く実施をすることで、幅広い病原体、人材育成等々を推進していきたいという事業でございます。
これらにつきましても必要性等の観点から整理をいたしまして、必要性につきましては、150ページのところでございますが、人材育成であったりとか、モニタリング体制の強化、また、海外拠点を活用した研究という辺りのところの必要性ということを、大曲先生にも御協力いただきまして分科会のほうで整理をさせていただきましたので、そういったことを記載させていただいております。
また、有効性につきましては、150ページの下段のところからでございますけれど、国内に症例のない研究をするための海外拠点であったり、また、異分野との融合・連携を進めてというところ。さらには、MCM戦略においても感染症のモニタリングの必要性が示唆されているということと併せて、本研究の有効性ということを評価してございます。
また、効率性につきましては、海外拠点を設置して、その拠点以外に所属する研究者に対しても幅広く連携をして活用しながら研究を進めていくということ。また、異分野との連携の促進ということによって、より効果的・効率的に進めたいと考えてございます。
これらを踏まえまして、当該事業につきましても、実施することが妥当であるという形で整理をさせていただければと考えているものでございます。
事務局からの説明は、以上でございます。
【岩井主査】 どうもありがとうございます。
ただいまの説明に関し、質問、コメントがありましたら、お願いできればと思います。いかがでございましょう。過去から続いているやつ、先ほど言われた議題ですけども、よろしゅうございますか。
【有田委員】 先ほどの意見はこちらのほうが適切だったんですけど、ここに関与している国々の人たち、自分たちで情報解析をやりたいとか、自分たちでデータベースをやりたいって、絶対言ってくるんですね。ですので、そちらの支援というのもプログラムに組み込んでいただけると、より円滑に連携というのをやりやすいと思います。
【岩佐先端医科学研究企画官】 ありがとうございます。この事業を通じて日本のプレゼンスを向上させていくということは非常に重要かなと思っておりまして、本事業においては、現地の研究者のニーズにも合わせた共同研究であったり、また、人材育成も、現地の方々の育成を含めて進めていくということが重要かなと思っておりますので、よろしくお願いします。
【岩井主査】 どうもありがとうございます。
ほか、よろしいですか。
ありがとうございます。じゃ、これで出させていただきたいというふうに思います。
ちょっと時間をオーバーしましたけども、本日の議題は以上でございます。
会議後に、疑問等がございましたら、言い忘れたことがあったら、事務局のほうに連絡いただければというふうに思います。
それから、先ほどいただいた意見、分科会にかける前ですけども、主査に一任いただければというふうに思います。
じゃ、事務局のほうに一度お渡しします。
【村越ライフサイエン課課長補佐】 本日は、活発な御議論、ありがとうございました。
議事録につきましては、事務局作成の案を委員の皆様にお諮りし、主査の確認を経た後、ホームページで公表させていただきます。
また、次回の日程につきましては、改めて連絡・調整させていただければと思っておりますので、よろしくお願いいたします。
事務局からは、以上になります。
【岩井主査】 今日はちょっと時間が延びてしまいましたけど、お忙しいところをお集まりいただきまして、ありがとうございます。議題が多くて、私、頭がアップアップしているんですけども、今日はかなり大事な議題をいっぱいしましたので、もし、何か御意見があったら、言い忘れたことがあったら、ぜひ事務局のほうに御連絡いただければと思います。
お忙しいところを、本当にどうもありがとうございます。これで終わらせていただきます。
―― 了 ――
研究振興局ライフサイエンス課