ライフサイエンス委員会(第119回)議事録

1.日時

令和7年8月6日(水曜日)10時00分~11時52分

2.場所

WEB会議

3.出席者

委員

岩井主査、畠主査代理、天谷委員、岡田委員、風間委員、鎌谷委員、上村委員、倉永委員、坂田委員、朔委員、桜井委員、鹿野委員、杉本委員、滝田委員、坂内委員、宮田委員、森尾委員

文部科学省

倉田ライフサイエンス課長、秋野研究振興戦略官付先端医科学研究企画官、満田ゲノム研究企画調整官、村越ライフサイエンス課課長補佐

4.議事録

【村越ライフサイエンス課課長補佐】  先生方、おはようございます。文部科学省ライフサイエンス課でございます。本日、よろしくお願いいたします。
 定刻の10時になりましたので、ただいまより、第119回ライフサイエンス委員会を開会させていただきます。
 本日は、Web会議システムによる開催とさせていただいております。本審議会は、審議の円滑な進行への影響が生じる可能性を鑑みまして、ライフサイエンス委員会運営規則第4条第3項に基づき、議題(1)研究開発課題の事前評価については非公開とさせていただきます。また、同規則第5条第2項に基づき、議題(1)に関する議事録についても非公表とさせていただきます。御理解のほど、どうぞよろしくお願いいたします。
 先日、5月7日に第118回ライフサイエンス委員会を持ち回り開催させていただきました。その際は、御協力、誠にありがとうございました。持ち回り開催の結果、第13期ライフサイエンス委員会の審査を岩井委員、主査代理を畠委員にお願いすることとなりました。また、第13期の委員構成につきましても、参考資料に委員名簿をつけておりますので、御参照いただけましたらと思います。
 本日の出欠になりますけれども、有田委員、大津委員、大曲委員、木下委員、熊ノ郷委員、武部委員より御欠席、森尾委員より遅れての御出席、杉本委員より途中退席の御連絡をいただいております。また、岡田委員のほうは少し確認しておりますけれども、総定員数23名の過半数に現時点で達してございますので、定足数を満たしていることを御報告いたします。
 Web会議システムの留意事項についてですけれども、会議の円滑な運営のため、webexによるWeb会議システムに御参加いただいております皆様にお願いしたいことがございます。委員の先生方におかれましては、表示名は既に対応いただいていますけれども、本名、日本語表記、フルネームとしていただきますよう、よろしくお願いいたします。また、回線への負荷軽減のため、通常はマイクとビデオをオフにしていただき、御発言を希望する場合のみビデオをオンとしていただけたらと思います。また、発言される際のみマイクをオンにしていただきますよう、お願いいたします。発言が終わられましたら、両方を再度オフにしていただくよう、お願いいたします。その他、システムの不備等が発生しましたら、随時お知らせください。Web会議システムの音声が切れてしまった場合には、事務局より事前にいただいておりますお電話番号に御連絡させていただきます。表示名や音声・映像につきましては、事務局により操作する場合がありますこと、あらかじめ御承知おきください。御不便をおかけすることもあるかもしれませんが、何とぞ御理解のほう、よろしくお願いいたします。
 それでは、以降の進行につきましては、岩井主査のほうにお願いさせていただけたらと思います。
【岩井主査】  ありがとうございます。岩井でございます。今期から主査を務めさせていただきます。
 私は、現在、京都大学の理事を務めておりますが、3月まで医学研究科におりまして、シグナル伝達に関わるユビキチン系や鉄などという生化学の研究をしてまいりました。ライフサイエンス委員会の運営は初めてでございますので御迷惑をおかけすることが多いかと思いますが、先生方の助けを得て、ぜひとも日本のライフサイエンスの発展につながるような有意義な議論をしたいというふうに思っておりますので、どうかよろしくお願い申し上げます。
 それでは、本日の議事と配付資料につきまして、事務局から確認をお願いいたします。
【村越ライフサイエンス課課長補佐】  ありがとうございます。
 それでは、議事次第を御覧ください。画面でも共有させていただいておりますけれども、本日の議題は6点ございます。
 議題(1)につきましては、研究開発課題の事前評価について、になります。
 議題(2)及び(3)は、ライフサイエンス委員会に設置された作業部会より、作業部会の審議状況について、御報告させていただきます。
 議題(4)につきましては、新たにライフサイエンス委員会に作業部会を二つ設置する予定でありますので、作業部会の設置について、御説明させていただきます。
 議題(5)につきましては、ライフサイエンス分野の最近の動向についてとしまして、事務局よりAIを用いたライフサイエンス研究の革新に関して御説明した後、先生方に御議論いただけたらと考えてございます。
 議題(6)その他につきましては、事務局からの連絡事項について共有する予定でございます。
 もし、全体として御意見などございましたら、御質問等をいただけたらと思います。
 よろしいでしょうか。
 配付資料は、議事次第に記載されているとおりになってございます。資料番号については、議事に対応してございます。過不足、御不明点等ございましたら、議事の途中でも結構ですので、事務局に御連絡いただけたらと思います。
 事務局からの説明は、以上になります。
【岩井主査】  説明、どうもありがとうございます。
 では、議事を始めたいと思います。一つ目の議題は、研究開発課題の事前評価について、でございます。
 
《議題1については非公開》
 
【岩井主査】  では、次、議題の2番目に進みたいと思います。次世代医療実現のための基盤形成に関する作業部会からの報告でございます。こちらの議題からは、傍聴の方向けにYouTubeでライブ配信をしながら進めさせていただきます。
 まずは、作業部会からの報告でございます。いろいろと報告が入っていますけど、報告が終わった後、まとめて意見交換の時間を設けますので、その旨でやらせていただきたいというふうに思います。
 事務局のほうから、説明、どうかよろしくお願い申し上げます。
【満田ゲノム研究企画調整官】  資料2を御覧いただければと思います。次世代医療実現のための基盤形成に関する作業部会の内容につきまして、御報告をさせていただきます。
 令和3年度から実施してございます「ゲノム医療実現バイオバンク利活用プログラム(B-cure)」が今年度で終了となることから、今後の在り方について検討するために、ライフサイエンス委員会の下に作業部会を設けていただきまして、御議論をいただきました。主査につきましては、現在はAMEDの理事長をされております、中釜先生にお願いをいたしました。また、本日御参加の岡田委員や鎌谷議員、それ以外の大学の研究者や製薬企業の方々にも御協力をいただき、報告書という形でまとめをさせていただいております。
 2ページ目を御覧いただければと思います。こちらは、報告書の内容についてまとめた、概要でございます。国際動向、世界各国のバイオバンクでいろいろ解析が進んでおります。そういった状況も踏まえまして、主な課題として真ん中のところに2点挙げてございますけれども、1点目は世界のバイオバンクが大規模化する中での我が国の強みを生かす方策を考えるべきではないか。2点目は、バイオバンクなどのデータを活用した研究成果の、創薬などの出口への展開、こういったところにも注力するべきではないか。こういったことが課題として挙げられてございます。それらを踏まえまして、一番下の今後の方向性ということで、我が国が世界に存在感を発揮しつつ、次世代医療・予防医療を実現するために、我が国の強みを生かし、アジアを牽引する多層かつ高品質なバイオバンク・ネットワークを維持・発展させる。また、バイオバンクの利活用をより一層進め、複雑な疾患メカニズムに迫る多層的なバイオバンクの試料・情報などを利用したデータ駆動型研究を加速させる。こういったことをまとめていただいたところでございます。
 3ページ目を御覧いただければと思います。簡単に内容について説明させていただきますけれども、まず、バイオバンクの在り方、利活用の促進に係る取組につきましては、疾患バイオバンクと住民バイオバンクの連携を強化すること。また、試料・情報を一元的に申請・利用できる仕組みや、解析プロトコルの統一化、解析データの標準化を進めること。ゲノム医療の専門家以外の研究者や、スタートアップを含む民間企業など、多様なユーザーによるバイオバンクの利活用を促進すること。大規模解析等を実現する計算処理環境の整備を行うこと。また、コホート調査につきましては、三世代コホートなどの調査を継続・実施するとともに、研究参加者へのリコンタクトを可能とするコホートを検討すること。ライフステージを俯瞰した、疾患横断的な解析を可能とするコホートの充実を検討すること。また、試料・情報の整備につきましては、ゲノムだけでなく、オミックス情報などの多層的な試料・情報を充実させること。臨床情報・健康情報を充実させること。最後、バイオバンクの試料・情報などを活用した研究の在り方につきましては、創薬や予防・診断などを出口として想定して、ゲノム/オミックス×画像×臨床情報といった、複合的なデータ駆動型研究を加速すること。革新的な解析技術・情報解析技術の研究開発を推進すること。こういった点を報告書としてまとめていただいているところでございます。これらを踏まえまして、現在、令和8年度の概算要求の内容を検討しているという状況でございます。
 御説明は、以上でございます。
【岩井主査】  どうもありがとうございます。
 では、先ほど申しましたように、まとめて議論ということになりますので、次の議題に進みたいと思います。
 3番目は、脳作業部会からの報告でございます。これに関しましては、脳作業部会の風間主査より説明をお願いいたします。
 どうかよろしくお願い申し上げます。
【風間委員】  ありがとうございます。風間でございます。第9回脳科学作業部会における議論について、御報告いたします。資料3を御覧いただければと思います。
 まず、脳科学研究の現状及び今後の論点ということで、文科省ライフ課より論点を提示いただきました。主に四つございまして、四角の枠の中にございますように、脳科学研究における研究基盤の在り方、脳科学研究におけるデータやデータ基盤の在り方、異分野との連携(特にAIの活用など、ドライとウエットの融合)、今議論があったのと同じような内容でございますね。あとは、ブレインテクノロジー、ニューロテクノロジーの動向を踏まえた対応についてという論点を挙げていただきました。
 それを踏まえて議題2で委員の皆様から御意見をいただいたのですが、1ポツ目、精神疾患とストレスや周辺環境との相互作用等に関する研究についても論点に含めてはどうかという意見がございました。2ポツ目も関連しているんですけども、脳とこころの問題というのは、異分野が連携して取り組むべき複合領域だということなんですね。1ポツ目、2ポツ目に共通するのは、人文系も含めた総合的な取組というのが必要だということが意見として出ております。
 続きまして、議題3ですけれども、ブレインバンクの現状に関しまして、JST CRDSの辻フェローから説明がありまして、それを踏まえて様々な意見をいただきました。まずはデータの質についてですけれども、1ポツ目、関連の情報が構造化されておらず、分析が困難であり、研究等に用いることが難しいという点がありました。2ポツ目は、脳の疾患というのは、脳だけではなく全身で考える必要があって、血液や末梢神経等を含めて解析することが必要という御指摘をいただきました。これは非常に大事だと思います。今、血液で脳の状態を知ることができるようになってきておりまして、血液が脳のバイオマーカーとして使える時代になっておりますので、このような視点は非常に大事だというふうに考えます。3ポツ目は、被験者の方々の臨床データのデータベース化が重要という御意見。また、データベースに関しては、時間軸で捉える観点というのを入れる必要がある。幼少期からの臨床情報とバンクとの連携についても考えていくべきだという御意見がございました。
 続いて、バンク・データベースの継続についてですが、今、ブレインバンク、バイオバンクについて御意見がございましたけれども、まだ出てきていない論点としまして、プロジェクト終了後もバンクやデータベースを有効かつ有機的につなげて残すこと、そして、息の長い支援システムを検討することが非常に大事だというふうに、我々考えております。どうしても、ある時点で中間評価をして、最終的な評価をして、それで次につなげるかどうかというステップを踏む必要はあるとは思うんですけれども、とはいえ、このような性質のものに関しては、一度構築すると決めたからには、バンクというものは長いスパンで支援していくべきだと。これは国でないとなかなかできないことだという御意見がございます。
 続いて、こちらも先ほど御意見ございましたが、日本におけるAI人材はまだ少なく、解析は海外で行っているケースが多いことから、人材育成が課題でございます。
 ブレインバンクの運営については、特殊な事情が様々あるんだと思うんですけれども、剖検可能な症例というのが減ってきておりまして、死後脳の取得自体が困難である状況という、そういった情報共有がございました。また、症例が減っているだけではなくて、解剖医が少ないこと、また、解剖費用に関してほぼ手出しで行っているということも課題だという御意見がございました。
 最後に、議論4ですけれども、ニューロテクノロジーの倫理に関する動向について、東京通信大学の福士教授から御説明があり、その後、意見交換をいたしました。1ポツ目、ニューロテクノロジーの産業化や医療応用を踏まえて、より広範な場での情報共有や国際的ルール動向の把握の仕組みが必要という御意見がございました。今、ユネスコで勧告案が作られているんですけれども、そういうところに積極的に参加していってプレゼンスを示す必要があるということだと考えます。2ポツ目、非医療分野における応用に関して、規制や監視の仕組みの必要性、また、国際標準戦略等が必要だという御意見がございました。3ポツ目、4ポツ目は、両方ともプライバシーに関することなんですけれども、4ポツ目でまとめて御説明しますが、ニューロテクノロジーの倫理は、データが集まるとその人の中身が分かってしまうという観点で、AIの倫理とも重なるところがあると。倫理の検討に当たっては、AIとニューロテクノロジー、両分野における意見交換も重要だというような御意見もいただきました。
 以上でございます。
【岩井主査】  どうもありがとうございます。
 では、後で議論するということにしまして、4番目、作業部会の設置についてでございます。これに関しましては、事務局のほうから、説明をよろしくお願い申し上げます。
【村越ライフサイエンス課課長補佐】  事務局でございます。資料4-1、基礎・横断研究戦略作業部会の設置についてでございます。こちらは、現在進んでいる事業の関係でございますと、「生命科学・創薬研究支援基盤事業(BINDS)」でしたり、先ほどの議論でも少し御紹介させていただいた「ライフサイエンス研究基盤整備事業」でしたり、こういった事業について今後の中長期的な在り方等を含めて議論していくための作業部会の設置になってございます。
 次に、資料4-2になりますけれども、感染症研究の推進に関する作業部会の設置についてでございます。こちらは、現在進んでいる取組ですと、「新興・再興感染症研究基盤創生事業」等に関係するようなところでして、こういった事業を含めて、今後、中長期的な在り方等について推進方策等を議論していく予定となってございます。
 この二つの作業部会の設置について御了承いただけたらと思いますので、事務局より御報告させていただきます。
【岩井主査】  ありがとうございます。新たにこの下部に二つの作業部会をつくりたいということでございます。後で議論していただければと思います。
 では、5番目の議題に行きたいと思います。ライフサイエンス分野の最近の動向についてでございます。これに関しましても、事務局のほうから、説明、よろしくお願い申し上げます。
【倉田ライフサイエンス課長】  ライフサイエンス課長しております、倉田でございます。よろしくお願いいたします。資料5に基づきまして、最近の政策動向等を御紹介させていただきつつ、最近、関心が高まっておりますAIの活用の動向を中心に御紹介させていただければと思います。その後、先生方からも、こういった動向も踏まえて、今後のライフサイエンス分野の方向性について、ぜひ御意見等をいただければと思っております。
 それでは、資料の2ページ目でございますけれども、まず、関連の政策動向ということで、いわゆる「骨太の方針」におきましても、バイオ、あるいは健康・医療分野での研究開発の重要性ということが、昨年に引き続き、今回もしっかりと明記をされているところでございますけれども、今回新たに、後段にございますが、研究データの活用を支える情報基盤の強化や、AI for Scienceを通じた科学研究の革新といったことも、明記をされております。これは、特に分野は書いてございませんが、後ほど御紹介しますように、ライフサイエンス分野でもこういった取組が非常に重要であると、事務局としても考えているところでございます。
 次のページお願いいたします。
 これは創薬の文脈ではございますが、政府全体としての司令塔機能の強化といったところで、引き続き、「健康・医療戦略」に基づいた取組の強化といったところと、個別の話としましては、ゲノム情報基盤の整備や解析結果の利活用、また、iPS細胞を活用した創薬や再生・細胞医療・遺伝子治療の研究開発の推進といったところとともに、ワクチン・診断薬・治療薬などの感染症危機対応医薬品の開発戦略の策定・研究開発を推進するといったところが明記をされているところでございます。また、後段でございますが、こちらは、昨年、ライフサイエンス委員会でもいろいろ御議論いただいて、実際に今、具体の取組も進めておりますけれども、大学病院における医師の働き方等々、いろいろな状況の変化に応じて、研究に従事していただける時間というものが低下をしてきている状況の中で、研究環境をいかに確保していくかといったところの取組についても明記されております。こちらは、昨年、御議論いただきまして、昨年度の補正予算で措置された新しい事業で、今現在、公募が終わりまして課題を選考中という段階ではございますけれども、そういった具体的な取組を通じまして、こういったところも対応してまいりたいと考えてございます。また、全般としまして、科学技術全体は、今、次の「科学技術・イノベーション基本計画」の策定に向けた議論が政府全体としても進められておりますので、本日の御議論も踏まえて、私どもとしましても、そういった政府全体の「科学技術基本計画」の議論にも反映をしてまいりたいと考えております。
 次のページをお願いいたします。
 また、「骨太の方針」と並んで閣議決定をされております「新しい資本主義のグランドデザイン及び実行計画」というものでございますが、かなり繰り返しのところもございますけれども、やはり、データを利活用していくといったところ、あるいはAIの活用、そういったところがこういった文脈でも記載をされているといったところですとか、あるいは、認知症研究ですとか、感染症危機対応医薬品の取組なども、「新しい資本主義」のほうでも明記をされているという状況でございます。
 もう一つ、関連の政策動向といたしまして、次のページでございますが、政府全体としましても、創薬力の向上というところで、これも昨年に引き続き議論が進められているところでございますが、本年も6月下旬に官邸で、石破総理も御出席の下で、創薬力向上のための官民協議会というものが開かれました。この資料自体は「案」がついておりますが、その場で決定・確認をされたものでございまして、今後、夏以降、ワーキンググループを設けまして、上段のほうにありますが、主に3点を中心に議論をしていくということになっておりまして、創薬力の強化に向けて、特にイノベーションの辺りと、研究開発の観点も含めて議論いただくということになっており、文部科学省ライフサイエンス課もメンバーになっておりますので、こういったところで政府全体としても創薬力の向上といった文脈での検討も進められるということを、この場でも御紹介をさせていただきます。
 また、次のページでございますが、少し繰り返しになりますけれども、「健康・医療戦略」のほうで今回新たに感染症というのが一つのプロジェクトに位置づけられておりまして、これまでもコロナの後にワクチンの開発ということで取組を進めてまいりましたが、ワクチンだけではなく、診断薬・治療薬の開発体制も整備をしていくといった方向性が「健康・医療戦略」のほうでも明記をされまして、今後、そういった取組をより具体化していくということで、政府全体としても進めていくこととなってございます。
 以上、政策全体の主な動きということで、御紹介をさせていただきました。
 ここから少し個別の話になりますけれども、冒頭申し上げましたとおり、AIあるいはデータの活用といったところでの研究が非常に加速をしてきておりますので、そういったところについて、どう取り組んでいくかということも非常に重要な課題だと思っております。こちらの資料は、既に7月2日、文部科学省の学術分科会でも事務局から御紹介させていただいたものでございますけれども、AIの活用といいましてもいろいろな観点の活用があるかというふうに思っておりまして、データから情報を抽出するといったところもあれば、シミュレーションをより高速化していく、実験を自律化・自動化していく、あるいは、新しい研究テーマ自体を仮説なども含めて生成していく、そういったいろんな活用も広がってきているところでございますし、研究との掛け合わせというところでは、例えば材料分野なんかでもかなり前から取り組まれておりますので、決して新しい話ではございませんが、ただ、昨今の大規模言語モデルですとか、生成AIといった、そういった技術の進展に伴いまして、こういった活用についても非常に加速をしてきているというところで認識をしております。
 また、その次のページで御紹介していますノーベル賞の話でございますが、こういったAIの活用といったところも既にノーベル賞の対象になっているというところで、AlphaFoldの取組なども世界的にも注目されたというところでございます。
 そういった中で、その次のページでございますけれども、特にライフサイエンス分野というところでは、例えば、下段の左側に御紹介しておりますが、元Meta社の方がつくられている会社でございますけども、タンパクの構造をより推論していくというところでのタンパク言語モデルといったものが発表されたりですとか、あるいは、アメリカのArc Instituteが、スタンフォード大学、UCバークレー等々、さらにNVIDIAも参画する形で、ゲノム言語モデルというものが、昨年、Evoの最初のものが出まして、今年2月にEvo2も発表されているというふうなところになっております。また、そういったものをより説明可能・理解可能な形にするということで、BioReasonといったモデルですとか、あるいは、生成ではないですが、DeepMind社のほうでもAlphaGenomicsといった解析モデルなども発表されたりといったところがございます。また、そういったものをより組み合わせていくというような形で、仮想細胞モデルというものの構築を目指そうという計画・構想も進められているところでございまして、これも幾つかのグループで進められておりますが、ザッカーバーグのイニシアチブなどが進める計画もあれば、ドイツのヘルムホルツセンターなども進めていたりというところもございます。今、幾つかのチームで、そういった同じような構想で、いろんな取組が進められております。また、こういった仮想細胞モデルを、今後、個別化医療の創薬ですとか、そういったものにつなげていこうというような構想が進められていると、認識をしております。
 そういった取組が加速する中で各国政府でもいろいろな政策的な議論も進められておりまして、欧州委員会のほうでは、科学におけるAIの戦略についての意見募集というものが始まり、いろんな議論も進められているところでございますし、イギリスのほうも、AIの行動計画の中で科学の中でのAIの活用というものが言及され、また、特に創薬分野での取組なども発表されてきているところでございます。ここには書いていませんが、イギリスでは、7月にライフサイエンスのセクタープランということでライフサイエンスの戦略も発表されておりまして、その中でAIの活用なども発表されているところでございます。
 次でございますけれども、アメリカでございますが、GAFAを中心としました取組だけではなく、政府でもそういった方向性が示されておりまして、7月23日にホワイトハウスから発表されましたAI Action Planの中でも、AIを活用した科学研究への投資というところが明記をされております。こちらの計画自体はホワイトハウスの幹部のほうが中心に取りまとめておりますが、この発表前には、NSFとOSTPからの情報提供依頼というものがあり、アカデミアの方々も含めてかなり意見提出をされて、そういったものが取りまとめられたというような位置づけになっております。そういう中で、科学での活用につきましても、例えば、生物学や神経科学などの分野でのAIの活用などについての投資というようなものも明記されておりましたし、また、全米全土の生物の全ゲノム解析プログラムなども提案をされたというところがございました。また、それと合わせる形で、バイオセキュリティについても、こういったAIの活用などによって悪意ある生物を合成したりといったことにもつながり得るということの懸念からということで、そういったことについての実効性あるメカニズムをどう構築していくかといったことについても言及がされている、そういったものが発表されておりまして、世界でも関心が非常に高まっている状況と、認識をしております。
 そういった中で、一部繰り返しの部分もありますが、今申し上げましたように生物の生命の情報というものを使ったような新しい基盤モデルなども出てきているというところで、今までのウェットな研究とドライの研究というものをいかに融合させていくかといったところが非常に重要になってきているというところわ感じております。
 次でございますけれども、そういう中で、こういったAIの活用といいましても、結局はデータが要になるというところで、データの質・量というところが非常に重要であるというふうに認識をしておりまして、これもよく言われるところでありますが、AlphaFoldなどでも、日本もかなり貢献をしておりますけれども、タンパクのいろんなデータベースの情報があったからこそ、あのようなものができたというところもあります。また、そういうものが非常に高品質にデータとしてキュレーションされて整備されていたということも非常に重要なポイントだったと認識をしておりますので、今後、AIの活用を進めていく上では、今、日本でもいろんなデータベースがございますけれども、さらにそれをどういうふうに整備をしていくかということも非常に重要な課題であると認識をしております。また、こういうオープンなデータというものは頭打ちになるというところもありますので、いかに日本としての強みを生かせたようなデータを取っていけるか。例えば、iPSをはじめ、再生医療分野ですとか、オルガノイドですとか、そういった日本としても非常に強みを有している分野などもございますし、あるいは、画像データとか、脳の分野とか、そういった日本としてある程度整備をしてきたような分野というところのデータなども、日本の強みを生かしながら、さらに強化をしていくところというのもあるかと事務局としても考えておりますけれども、そういったところも含めて、今後、ぜひ先生方とも御議論をさせていただければというところで考えてございます。
 そういう中で、データですとか、そういうモデルの開発といったところ、ウェットとドライをどう組み合わせていくかということが重要になる中ではございますが、生命科学・医科学の分野でのAIの活用というところは、日本は米国や中国に比べるとまだまだというところがございますので、そういったところのいわゆる異分野融合といいますか、異なる分野の方々たちがいかに連携をして、あるいは、そういった方々を育ててという言い方もあれですけれども、そういった学生さんたちにこういった分野に関心を持っていただけるようにしていくといったことも非常に重要であるとというところで思っております。
 こういう基礎の分野でのAIの活用もございますし、次のページでございますが、ゆくゆくは医療などでの活用といった中で、デジタルツインのような構想というのも各国では非常に取組が進められております。日本でも幾つかの大学等で進めていただいておりますが、こういった出口のほうでの活用といったところも見据えていきたいと考えております。
 そういう中で、16ページでございますが、これも既に学術分科会で出させていただいている資料でございますけれども、文部科学省全体としましては、AIの活用というところで、基盤モデルというものをどう開発し、使っていくかといったところと、そこにいかにデータを大量に、そして、質の良いデータを整備していくかという中で、機器の共用ですとか、あるいは観測・分析機器を自動化・自律化させていく、そういった取組も非常に重要な視点であるというふうに考えておりまして、大規模にデータを収集してくる、そういった基盤というものもセットで考えていきたいと考えております。また、そういった研究を支える基盤としまして、計算資源ですとか、そういった研究を支える情報のネットワーク、こういったものも非常に重要ですし、あるいは、先ほども述べました、データベース、データの管理といったところも、非常に重要になります。そういった基盤とセットで、どこかのパーツだけをやるということではなく、こういったものをより連携させながら、そういった取組を進めていくことが重要ではないかという議論を学術分科会でもしていただいたところでございますが、これのライフ分野版というところも、本日、ぜひ先生方に御意見をいただくことができればと思っております。
 なお、データなどについて、今まで何もしていなかったということではなく、17ページでございますけれども、例えばということで、我々、「ゲノム医療実現バイオバンク利活用プログラム」ということでこれまでも取り組んできておりましたし、先ほどの作業部会の報告、18ページと19ページは重なるところがありますので割愛させていただきますが、今後、そういった整備をしてきたバイオバンクをより利活用していこうというところでございますので、こういうAIでの活用なども見据えて取り組んでいきたいというふうに考えております。
 また、20ページでございますが、「ライフサイエンス研究基盤整備事業}ということで、「ナショナルバイオリソースプロジェクト」ですとか、「ナショナルライフサイエンスデータベースプロジェクト」といったものもこれまで進めてきておりますけれども、まだまだAIを見据えてというところにまで踏み込めてないところも現段階ではございますので、今後のこういった事業の在り方などにも、先ほど御紹介してきました世界の動向なども踏まえながら、より事業を改善していくことができればというところで、事務局としても考えているところではございますが、本日、御意見などを賜ればと思っております。
 また、参考資料としまして幾つかデータ等もおつけをしておりますけれども、こちらも御紹介は省略させていただきますが、お時間あるときに御確認いただければと思います。また、AMEDのほうも、この4月から第3期ということで始まりましたので、そういったAMEDの新体制とも連携をしましてライフサイエンス分野をより強化していきたいと考えておりますが、本日は、先ほど御紹介したAIの話をはじめ、それに限らなくても結構でございますので、ぜひ、今後のライフサイエンス分野の方向性などにつきまして、先生方のほうからも忌憚なく御意見をいただきながら、このライフサイエンス委員会のほうで当面議論をしていく論点など、事務局のほうでも本日の議論を踏まえて整理をして、今後のこの委員会での検討につなげていきたいと考えておりますので、ぜひ御意見等をいただければと考えております。
 私のほうからは、以上でございます。よろしくお願いいたします。
【岩井主査】  どうもありがとうございます。
 これで、(2)から(5)まで、説明が終わりました。(2)から(4)は作業部会からの報告と設置だったわけですが、(5)のほうは、これからAIを踏まえてライフサイエンス分野の研究動向は思い切り変わってくるというふうに思いますけれども、皆さん、現場でいろんな意見を持ちたいと思いますので、いろんな意見を闘わせていただいて、よりよい戦略を練れる形にしたいというふうに思いますので、いろんな意見をいただければと思います。いかがでございましょう。
 杉本先生、どうぞ。
【杉本委員】  AIに関してですけれども、先ほどのライフ分野のAI for Scienceのところで申し上げたことをここでも申し上げたいと思います。追加としましては、ウエットとドライの融合というのは、生成AIが出てくる以前より、例えばゲノムサイエンスが出てきた頃から必要だと言われてきたことですが、残念ながら日本ではウエットとドライの融合はなかなかうまくいってないということがあります。その理由の一つとして、やはりポジションが不足している。現在、日本の大学では教員と、主に大学院生、任期付のポスドクが、研究を担っていることが多いのですが、AI分野、情報科学の分野では、しっかりと研究をサポートする、高度なサポート人材のポジションがあるということが必要ではないかというふうに考えております。
 例えば、タイトルは、リサーチエンジニアとして、修士や博士を持っている方が、AI分野であったり、ゲノムの情報解析であったり、研究分野に入ってサポートできるような安定したポジションをつくるということも大事だというふうに考えておりますので、ぜひ御議論いただければと思います。
 以上です。
【岩井主査】  ありがとうございます。人材に関しては非常に大事なポイントだというふうに思います。ありがとうございます。
 宮田先生、いかがでしょう。
【宮田委員】  ありがとうございます。これは、文部科学省というよりは、むしろ厚生労働省の管轄なのかもしれませんが、ぜひ包括的な議論をしていただきたいので、述べさせていただきたいと思っております。
 AIを基礎研究等に使っていくのは、どんどん問題なくやっていけると思うんですが、今、診断・治療の医療AIの最大の課題というのは、やっぱり保険償還のところですね。薬事承認はできるんですけれども、保険償還上の問題があって社会実装が遅れているというのは、現実的にあると思います。例えば、検証的な臨床性能試験に関しても、いわゆる医薬品等に比べると随分ハードルも低いですし、それなりに観察研究ができますので、その点ではいいんですけれども、実際、薬事承認した後の保険償還の問題のハードルがあって、多くのバイオテック、あるいは大学のシーズが研究レベルで終わっていて社会実装につながっていないという現実的なハードルがありますので、その辺りを含めて、むしろ規制がもう少し研究に追いついていく状況が必要かと思っております。例えば、現在のAIでは個別学習ができますので、個々に応じて、個々の患者に合った様々な学習、例えば、しょっちゅう病院にかかっている方などは個々のデータを基に学習させることはできますが、いわゆる個別学習をするようなアルゴリズムというのは規制上認められないというのもありまして、いわゆるiDATEN制度などを使っても、個人のそういったアルゴリズムというのは、今の規制上ではなかなか難しいものがあります。ですので、そういった規制の中で幾つかが改善されると医療用のAIというのが社会的に実装される可能性が高くなると思いますので、ぜひ、そこは省庁合わせて御検討いただければと思います。
 以上です。
【岩井主査】  どうもありがとうございます。
 では、天谷先生、いかがでしょう。
【天谷委員】  ありがとうございます。後半の御説明の中で、2週間前に出されたアメリカのAI Action Planの内容は、アメリカのAIを軸に、量子技術、バイオセキュリティ、半導体等々、非常に横断的に結びつけた、かなり強烈なものだと感じました。皆さんも議論されているように、AIの波というのが大きい中で、日本はどういうふうに対応していくかという点が問われていると感じています。どうしても日本は、縦割りの省庁制度や学会の壁などがあって、複合分野を育成することを活動目標として掲げてはいますが、AIという基盤技術を基に、領域の融合をより一層精力的に、効率的に進めて行くべきということを改めて強く感じた次第です。一方で、日本は、アメリカの様な強硬な国家主導型のAI戦略を模倣することではなくて、日本なりのしなやかな技術立国モデルを省庁横断的につくって行くべきです。国際的な信頼がある日本の中で、どう対応していくかというのが国際的にも注目されていると思いました。AI for ScienceというKey wordを用いて、省庁横断的に領域融合を起こせるのか、この好機にライフサイエンスという分野がどこまで広がれるかという点が重要だと思いました。
【岩井主査】  大事な意見、ありがとうございます。
 じゃあ、桜井先生、いかがでしょう。
【桜井委員】  ありがとうございます。今の先生の御発言にすごく重なるところがあるんですが、資料5の10ページ目に、生命・医科学における基盤モデルとか仮想細胞モデルで、いわゆる民間の研究がやっていることと、非営利団体、大学がやっていることで、AIの開発がいろんなところで進んでおります。日本でも、多分、いろんな大学がAIをやっていて、企業もやっている中で、日本国としてここをどういうふうに活用しながら統合していくのかというところが多分すごくキーになるのかな。ゼロからやってもなかなか進まないと思うので、今、日本の最先端がどこなのかというところから、うまく統合して加速していっていただけたらなと思います。私もアメリカのAI Action Planというのはすごく参考になるなと拝見しておりましたので、ぜひ、どうぞよろしくお願いします。
【岩井主査】  どうもありがとうございます。
 次、倉永さん、どうかよろしくお願いします。
【倉永委員】  今年度から加わりました、倉永です。どうぞよろしくお願いいたします。先生方がこれまでにおっしゃったこととほとんどかぶるかもしれないんですけれども、重要なポイントだと思いますので、加えてお話しさせていただきたいと思います。
 これまで提案いただきました未知の感染症への取組ですとか、脳機能のことにおきましても、AIを活用した予測が目標だと思います。その目標の精度を上げていくためにはデータの質の向上が重要だとは思うんですけれども、ただ、活用するAIの信頼性というのがどのぐらい保たれているのかという、ここも非常に重要なポイントだと思います。AIを活用するにしても、そのAIが本当に正しいのかどうかということについては、なかなか生物学の分野では分からない部分がありまして、ブラックボックスAIというふうに言われることもあると思うんですけども、そういうところの仮説の生成ですとか、診断支援なども信頼性が担保できないと、そこは全く信用できないものになってしまうと思います。ですので、AI開発との連携と、メーカーとテイカーを橋渡しできる人材育成、あと、AIを継続的に改良していくとか検証していくというシステム開発が非常に重要になってくると思います。そこは長期的なプランを立てる必要があると思っておりまして、アプリケーションはつくって終わりではなくて、技術はどんどん進歩していきますし、データも常に更新されて展開されていくと思いますので、橋渡しできる人材育成というものも非常に重要ですし、昔、数理モデルを出した頃に生物と数理モデルを橋渡しできる人材はなかなかいないということになっていたんですが、今、若い人たちはかなりできるようになっていますし、それを目標としているということで人材がどんどん育成できるんじゃないかというふうに思っておりますので、引き続き、支援のほどをお願いしたいと思います。医療系で突然使用していくと信頼性というものがまだ担保できていない可能性がありますので、ここは基礎研究事業でしっかり地盤を固めていただくことが、お願いしたいことであると思っております。
 以上です。
【岩井主査】  どうも、貴重な意見、ありがとうございます。数理モデルの方、確かに使い道あるかもしれませんね。ありがとうございます。
 では、森尾先生、よろしくお願いします。
【森尾委員】  今年から加わらせていただきました、森尾と申します。倉田課長、御説明ありがとうございました。
 2点ありまして、1点はAIのことで、もう1点はライフサイエンスの研究全般のことでございます。
 AIのことですけど、もちろん研究を進めていくということは大切ではあると思うんですが、これも政府として考えていらっしゃると思うんですけども、AIベースドのエデュケーションであるとか、AI病院とか、AI選考とかっていうのは、この前、清華大学の方とお話をしていた中で、大学の授業、あるところだと半分以上がAIベースドのエデュケーションだというふうに言っていて、できる子はどんどんできるようになってきているというふうに聞いております。恐らく、そこら辺も含めた全体的な戦略が必要なのかなというふうに感じているところです。
 一方、今、AIだけなのかということで、Artificial and Human Intelligenceという命題で、恐らく人のインテリジェンスとの対比というところがすごい大きな課題になっていると思いますので、そこら辺を忘れずに研究が進められていいのかなというふうに考えております。これが1点目です。
 2点目は、ちょっと大きな枠組みのことで、これも、釈迦に説法といいますか、言うまでもないんですけど、研究、ライフサイエンス領域で突出したものをとなると、どうしても国際的かつ学際的である必要があると思っております。なので、インターナショナルコラボレーションとマルチ/クロス・ディスプリナリー・リサーチというのはほぼ必須だというふうに私自身は感じておりまして、なので、研究テーマを立てるときに、最初から医学系・生物系だけでなくて、数学者、工学者、物理学者みたいな方々が入ってチームを組むというふうなものをつくってもいいんじゃないかなと、個人的に感じています。特に、今、診断薬とかということのお話がありましたけども、これも言うまでもなく、量子センサーとか、ナノ粒子とかっていうところがもうフィールドに入ってきて、さらにその次に何が出てくるかというような議論になってくると、恐らく突出した基礎の他分野の方々が入ってこないと難しいだろう。もし本当に薬とかっていう名前がつくのであれば、最初から企業の方も並走するような形で、加わる必要はないんですけど、アドバイザーとして見ていただいて少し助言をするような形をするのもいいのかなというふうに思っておりまして、そういう開発型というときには一体型チームで考えていただいて、評価も、これは文科省なので厚労省的なところを言っちゃいけないですけど、インパクト評価みたいのも少し入ってくると、また面白いことができてくるんじゃないかなと感じているところです。
 最後に、ちょっと余計なことを言わせてください。今までのバイオバンクとかデータベースって、個人的には小児がちょっと薄いかなと感じております。特にバイオバンク系だと思うんですけど、今、国ではエコチル調査というのが進んでいて、10万組の方がずっとフォローされていますが、何かまた別途仕掛けがあって、子供から成人、そして高齢者につなぐような形で科学的に病気の成り立ちを理解するようなものが日本のどこかで生まれてくるとうれしいなと感じているところです。
 以上でございます。
【岩井主査】  ありがとうございます。確かに大事なポイントを突いていただいたと思います。
 じゃ、朔先生、よろしくお願いします。
【朔委員】  
先生方の御議論、勉強させていただいております。最初のほうの御説明にあったバイオバンクの利活用について、1点だけコメントさせていただきます。
バイオバンクの試料・情報を利用したデータ駆動型研究を加速させるという点なのですが、自分の印象では、こういった研究というのは、nice to haveなスコアとかマーカーが出てくるだけで、あまり社会とか産業に活用されないものが結構多く生み出されてしまうという側面もあるのかなというふうに思っております。先ほどからの御議論にあったように、実用とか、社会とか、そういったものにいかにつなげるかというところが重要という中で、本来、データ駆動型研究を加速させことだけが目的ではなくて、データ駆動型の社会もしくは産業を加速させるために研究があるというところに、バイオバンクの活用などが位置づけられるべきではないかと考えます。極論すれば、国民の幸福につながることを目的とすべきという側面もあるのかなというふうに思いましたので、繰り返しになりますが、社会や産業につながるというところがすごく重要な視点じゃないかなというふうに感じた次第です。
 
 以上です。
【岩井主査】  どうもありがとうございます。確かに、経済とか日本の国という観点を考えますと、すごい大事なポイントですね。ありがとうございます。
 では、風間先生、よろしくお願いします。
【風間委員】  ありがとうございます。データベースって、幾つか種類があると思うんですね。一つ目は、個々人の研究者がデータをちょっとずつ提供して、それをキュレーターがきちっと管理してつくるという形のもので、これで成功しているものもたくさんあります。もう一方は、もとからミッションが明確で、こういうデータベースをつくりたい、こういうバンクをつくりたいといった場合は、どこか大きな研究機関が強烈なリーダーシップを取ってやっていると、うまくいっていると思うんですね。例えば、アメリカでのAllen InstituteもしくはHoward Hughes Medical InstituteのJanelia Research Campusなどが構築しているデータベースというのは、非常に使いやすくて、質が高いんですね。こういうところから学ぶことがあるんじゃないかなと思いますので、国が旗を振ってやるときには、リーダーシップを取って、あと、利点としては、データの取得時から標準化ができると、すごく質が高くて、いいものができるんですね。今までの議論で、取得後のデータをいかに標準化して解析するかということは上がってきたと思うんですけども、そもそも取得するときから同じプロトコルで取らないと、その後、すごく大変だということを我々は体感していますので、そういった視点が入ってくるといいんじゃないかなというふうに思うことが、1点目です。
 2点目は、杉本先生がAIの人材を確保するのが大変だということをおっしゃって、企業と連携するというのはすごく大事だと思います。その一方で、私の最近の体験なんですけれども、以前、企業で勤務されていた数理科学者が大学に戻ってきたんですね。給料は4分の1か5分の1ぐらいになったらしいんですけれども、何で戻ってきたんですかって聞くと、フリーダムがあるのが絶対的に違うとおっしゃるんですよ。なので、AIってエンジニアリングの思考を持っている人が多いと思うんですけれども、そうだとしても、どんなデータにどうやって適用するからこういったものが出てくるんだというのを自分で全部考えられるという、このフリーダムというのは何にも代え難い。企業だと、どうしてもプレッシャーがあって、いついつまでにこういうものをやってくださいみたいな、枠の中でやらざるを得ないと言うんですね。ですので、私は基礎科学者なのでこういうことを言うんですけれども、サイエンスの中身というものの面白さを我々はもっとちゃんと伝えて、キュリオシティドリブンのリサーチができるんだよということをアピールしないと、AIを使える数理科学者って来ないと思うんですね。そういった意味では、森尾先生がおっしゃっていたように、初めからミッションを共有できるようなウエットとドライの人がチームとなって活動していけるような、そういった制度設計というのができると、人材確保という問題はもしかして解決できるかもしれないなというふうに感じております。
 以上です。
【岩井主査】  どうもありがとうございます。確かに、今までしていた多くの議論というのは、今あるデータをどうしようかという議論が多かったですけど、これからデータをどう取っていくか。例えば、生命系の場合、条件が違うと状況が全然違ってしまったりするので、全てのデータを一気に取る。今あるデータを使うって難しいわけですけども、そういう観点で、この分野はこういう方向性で日本はやるという感じで、新たにハブをつくってデータを集めてやっていくという方法もあるのかもしれないというふうに、確かに感じました。いろいろありがとうございます。
 じゃ、上村先生、いかがでしょう。
【上村委員】  私は、以前、製薬企業に勤めていて、いわゆるタンパク構造を基にするSBDDというのをずっとドラッグディスカバリーでやっていたんですが、自分自身もPDBに何個もデポジットしているんですけれども、PDBは先ほどもお話に出ていましたようにXYZの座標できちんと決まるということで、AlphaFoldに非常に貢献したと思うんですね。そのときも、フォーマットが最初にしっかりしているというのはすごく大事で、それプラス、キュレーションする人が必要なんですね。今、PDBなんかも阪大の蛋白研で、アメリカとヨーロッパの一つの拠点として、アジアの一つの拠点として日本でやっていますけど、最後のキュレーションというところは人が見ないと駄目なんですね。それをやっていただいているのは、主婦のパートみたいな形でエキスパートの人がやってくださっていて、どんなにフォーマットを整備したとしても、結局、最後、そこというのはどうしても人の手が入る。技術員みたいな、テクニシャンみたいな感じなんですけど、そういう人たちも必要なんですね。そういう人の人件費を取らなきゃいけなくて、結構、栗栖先生とかも苦労していらっしゃるんですね。毎年毎年、そういう形で手を替え品を替え予算を取っていかなきゃいけないという状態はかなり大変だと思うので、その辺りを定常的に取れるような。その人たちの雇用も、辞めてしまうとまた新たに育て上げなきゃいけないということがあるので、もちろん、単純なPDBみたいなところだけでなくて、バイオのデータだともっと複雑になるわけで、その辺の人材というのもAIの専門家プラス必要だということを申し上げておかなきゃいけないのと、また、それに対する国の補助といいますか、支援というのはやっぱり必要だと思うんです。だから、その辺をちゃんとお考えいただきたいなというふうに思うのと、日本の強みって言いますけど、強みであってもPDBみたいにグローバル化しないと、先ほどの先生もおっしゃっていましたけど、意味がないので、日本がイニシアチブを取れるような形でやれるというか、三極のうちの一つであることです。そういうところを担っていくというところがこれから大事なんじゃないかなというふうに思っております。
 一応、今までの先生から出ていないところの、現場の意見としてそういうことを申し上げたいなと思いました。
 以上です。
【岩井主査】  どうもありがとうございます。おっしゃるように、現場で非常に大事なことを言っていただいたというふうに思います。
 畠先生、いかがでしょう。
【畠主査代理】  御説明、ありがとうございます。大変よく分かりました。私も基本的には先生方と同じ意見を持っておりますが、人材育成のところと、もう1点は細かいところでお話しさせていただければと思います。
 まず、人材育成のところですけども、先ほど風間先生と岩井主査がおっしゃったように、デジタルの方々の視点から見たバイオという視点はとても重要だと思っています。どうしてもバイオテクノロジーから派生した必要性を中心にDX技術を探すという発想になりがちですが、一方で、AI、DXの方々からバイオはどう見えているかという視点も必要かと思います。例えば今後、量子コンピューターなどさらなる高性能なコンピューターが創出された際、当然ながらその応用局面にて、バイオテクノロジーは視野に入っていくかと思います。開発者にとっても大変関心があると思いますので、そのあたりの双方向のコミュニケーションというのが人材育成にとってもとても重要じゃないかと思っております。
 それから、もう1点は、ちょっと細かいことになるのですけども、創薬力の強化についてです。先ほど倉田課長もちょっとお話になりましたが、いわゆるオルガノイドとかMPS(Micro Physiological System)といった創薬支援技術の推進です。アメリカでもそういう動きはありますが、今後、動物実験代替に関する創薬支援技術に対してどのように対応していくのか、考えていく必要があると思います。別の言い方をしますと、AI等のデジタル技術からバイオテクノロジーに接近するという方向と、一方で、バイオテクノロジー等の現実的な生物学からデジタルやバーチャルテクノロジーに近づいていくという発想をもとに、こうした生体をミミックした細胞技術を使った創薬支援技術の位置づけもあろうかと思います。今後、何らかの牽引力をつくり出してオルガノイドとかMPS(Micro Physiological System)なんかを進めて、AIやDXとのシナジーを持って対応することが必要ではないかと考えました。
 以上でございます。
【岩井主査】  どうもありがとうございます。
 次、滝田先生、よろしくお願いします。
【滝田委員】  私も今年から参加させていただきます。よろしくお願いします。
 私、メディアの出身なので、きちんと理解できていない部分もありますし、素人の意見になってしまうところもあるので申し訳ないんですけれども、バイオバンク、ブレインバンクについて、御説明いただきました。非常に質のいいデータを集めてバンクをつくるというのは、ぜひ進めていただければと思っています。それを基にAIモデルなどを開発していくというのが日本でできていけば、それはそれで、創薬に使ったり治療につながったりということはいいなと思っているんですけれども、一方で、グローバルでもこれを活用するというときに、例えば、海外の、今、アメリカで進めているような基盤モデル、いろいろあると思うんですが、こういったものと日本のバイオバンクやブレインバンクの試料というものがつながっていくのかとか、あるいは国内であっても利活用という意味では民間の力というものも使うと思うんですけれども、そのときに、データの権利というのがどうなっているのかとか、それを有償で提供するのか、無償で提供するのか、研究目的だけなのかとか、そういったものを事前にある程度整理して考えておくことが今後は大事なのかなと思いました。
 以上です。
【岩井主査】  違う視点で、いろいろありがとうございます。
 じゃ、鎌谷先生、お願いできますでしょうか。
【鎌谷委員】  東京大学の鎌谷です。発言させていただき、ありがとうございます。
 ライフサイエンス研究でAIを活用し、それを支援していくということは非常に大事だと思うんですが、もしかすると聞き逃してしまったかもしれないんですけど、AIの研究をやるという場合に、これは個人的な意見かもしれませんが、恐らく最も重要なのが計算機で、次に人材という順番のような気もしております。この10年ぐらいでAIの技術がぐんと伸びた最大の理由は、計算機の性能が一気に伸びてAIバブルが起こったのでどんどんお金が回るようになったというところもあるかと思っております。あと、御存じかと思いますけど、昨年、OpenAIの内部文書がメディアに出て、計算機のレンタル代、1年間で6,200億円というお話もありました。計算機をたくさん使えるというのは、単純に研究成果に直結するようなところがあると思っております。現在、主には個々の研究者が頑張って研究費を取って使えるようにしていっている状況と思うんですけれども、先ほどの自由な発想、創造的な発想というのを生かすことを支援する目的でも、恐らく計算機そのものはライフサイエンス課が主に扱うところではないかもしれないんですが、日本として構築していく大きな計算機をさらに使いやすい形でライフサイエンス研究の研究者に提供できるような形にする。ライフ系、特に私はゲノムをやっておりましたので、結構大事なところは、ゲノムデータをどうやって共用計算機に置くかというところがあったりすると思います。倫理を確認したりとか、ゲノムデータだと数ペタバイトクラスになってくるものをどうやって移動するかとか、そういったところも支援するというか、国として、こういうプロトコルだとやれますよというような。倫理のところって、正直、ローカルルールがあったりするところもあって、それぞれの研究者が何をやっているか分からないという状況で、スーパーコンピューターとかAI向けコンピューターにデータをどうやって置いていくのかというところも分からないところがあると思うんですけれども、そういった全体の方向性なども確認していただき、さらに、計算機使用、やりやすい形で超大規模な計算機をどんどん使えるようになっていくというところの支援というのも、ライフ系のAI研究を加速するためには重要なところかなと思いました。
 以上になります。
【岩井主査】  どうもありがとうございます。おっしゃるように、計算機はそうですよね。
 今、皆さんからいろんな意見をいただいて、これからも可能であればいただきたいんですけど、皆さん、ライフサイエンスの中でAIをどう進めていくかという議論を中心にしていただいてはいますが、結局、もうライフサイエンスだけでできる時代じゃなく、いろんな分野の方が一緒になったりとか、それだけではなくて、インフラの面では、文科省だけではなくて、ほかの省庁も入るようなことが絶対になければ、日本として、世界に追いつき、勝つような、AI for Scienceの戦略は練れないということは多分明確だというふうに思います。先ほど言っていただきましたライフサイエンス課のほうもそういうところの議論に参画していただいておりますので、実際にライフサイエンスをやりながら先生方が感じられる意見をできるだけ反映して、そういうところに出して、日本全体としてAIを使ったサイエンスができるように、できるだけ私たちとしても努力していきたいというふうに思いますし、もっと言っておきたいことなんかがございましたら、せっかくの機会ですので、ぜひ言っていただければ、課長もいろいろ聞いていただいて、これから私たちも一緒によく考えて、できるだけいいものを提案していきたい、議論していきたいというふうに思いますので、こういう点が足らないよね、こういう視点もあるよねというふうなことがあれば、ぜひ御意見いただければと思いますが、いかがでございましょう。
 どうぞ、坂田先生。
【坂田委員】  筑波大の坂田麻実子でございます。今期から参加させていただいております。
 既にご指摘のあった点と重なる部分もありますが、AIというのは、「ブラックボックス化しやすい」、あるいは「質のばらつきが大きく、評価が難しい」という懸念がございます。今後、事業化を進めていくに当たりましては、どのような点が優れているのか、また、どの程度の性能を持つAIでどの範囲のことが可能なのかを明確化する必要があると考えます。特に、適切な課題を採択するためには評価体系の整備が重要であり、その点の検討が課題と認識しております。
 もう一点、臨床の立場から、疾患バイオバンクについて申し上げます。今後バイオバンクは拡大・大規模化していくことが見込まれます。その際の大きな障壁の一つは、同意取得のプロセスであると考えております。例えば、医師が患者さんから適切に同意を得ること、また患者さんに快くご協力いただくための仕組みが不可欠です。先ほど、「バイオバンクにおけるデータの質」についての議論がありましたが、全く同感であり、加えて患者さんや医師への啓発や理解促進の取り組みも重要な要素と考えております。
 以上です。
【岩井主査】  どうもありがとうございます。同意は確かに、取り直すとか、いろんなことが起きていますからね、実際に。ありがとうございます。
 ほかはいかがでございましょう。この際ですので、御意見があれば、ぜひお伝えいただければと思います。
 桜井先生、よろしくお願いします。
【桜井委員】  ありがとうございます。何度か申し上げているんですけれども、民の人たちが、企業の人たちがこういう貴重なデータベースにアクセスするというところで、オープンアクセスに対する、基盤というか、規制というか、倫理の面でのプロセスというのをぜひ明確にしていただけたらなあというふうに思います。学術的な観点で研究者がアクセスするのは無料ぐらいで全然いいと思うんですけれども、企業の方たちも、自分たちの利益だけではなく、こういうところにアクセスするというところをきちっと明確にした上で、なるべくオープンアクセスのプロセスというのをつくっていただけたらなというふうに、切に願っております。
【岩井主査】  どうもありがとうございます。
 ほかはいかがでしょう。時間が大分迫ってきましたが、まだ10分ぐらいありますけど、もうよろしいですか。
【倉田ライフサイエンス課長】  先生、よろしければ……。
【岩井主査】  せっかくですから、どうぞ。
【倉田ライフサイエンス課長】  ありがとうございます。事務局でございます。
 先生方、御意見ありがとうございます。特にAIの活用、今日、実は参考資料2でもつけさせていただきましたが、ライフサイエンス委員会だけではなく、文科省の中では、昨日、情報委員会というところでも議論をさせていただくなど、省全体としてAIの活用を議論しております。先ほど御指摘ありましたように、いろんな分野とつながっていかなくてはけないですが、まずは文科省の中で連携していますけれども、さらに、厚労省さんをはじめ、他省庁ですとか、あるいは内閣府、いろんなところとも連携をして政府全体で進めていく必要があるというところで思っておりますので、今日いただいた御指摘も踏まえて、中でも議論をしていきたいと思います。
 また、多くの先生から御指摘いただきました人材のところは我々も課題だと思っておりまして、ただ、お話の中でもありましたが、若い学生さんは関心を持っていただいているというようなお話もありますので、そういった方が試してみようと思えるような環境というのをどうつくれるかといったところと、大規模な計算資源を皆さんで共有していただける仕組みをどうつくれるかといったところも、計算資源の話ともセットで進めていきたいと思います。
 また、国際連携のところも、日本だけではなかなか難しいところもありますし、アメリカがGAFAを中心にかなり進めている中で、日本として、どういう立ち位置で何をするのか、どことどう組むのかといったところも非常に重要な視点だと思っておりますので、そういったところも、先生方々から、引き続き、御指摘、御意見をいただきながら、そういった戦略的にやる取組と、独創的に、学生さんなんかが新しいアイデアを試すという、その辺りのバランスを持ちながら、ぜひ進めていくことができればと思っております。
 また、倫理面みたいなところの課題も非常に多く御指摘いただきまして、特にバイオバンクのところでは、いろいろ倫理的なところでの手続などを先生方にもしていただきながらやっているところはございますが、御指摘もありましたが、少しローカルルール的なっているところもまだまだあるというところもございますので、そういったところより使いやすくしていくといった点ですとか、アカデミアとしての利用と民としての利用、両方進めていく必要があると思っておりますけども、そういったところでのルール整備なども、引き続き、我々も今日の御指摘を踏まえて議論をしていきたいと思っております。ありがとうございます。
 全部の御意見にお答えできてないところもございますが、AIに限らず、本日いただきました御意見を踏まえまして、少し論点を整理させていただいて、また、年内のどこかでこういった議論をさせていただく場を設けさせていければと思います。
 事務局からは、以上でございます。本日は、ありがとうございます。
【岩井主査】  どうもありがとうございます。確かに人材は、今言われましたけど、すごい大事だと思うので、思い切った戦略を打たれて、人をそっち側に流せるような戦略というのは重要なのかもしれないなと思いながら、聞いていました。ありがとうございます。
 ほかはいかがでございましょう。
 よろしいですか。
 先生方、長い時間、2時間近くにわたって、今日のライフサイエンス委員会、いろんな御意見をいただきまして、本当にどうもありがとうございます。主査が慣れてないので御迷惑をおかけしたことが多いと思いますけども、有意義な議論をいろいろしていただいたということ、本当に感謝申し上げます。これからも、ライフサイエンス委員会として、ライフサイエンスの発展はもちろんですけれども、ライフサイエンスを通して日本を元気にするようなことができればというふうに思っておりますので、裾野が広くなるような活動ができればというふうに思っていますので、これからもどうかよろしくお願い申し上げます。
 本日は、御多忙のところをお集まりいただきまして、どうもありがとうございました。これで終わらせていただきますけども、その前に、事務局のほうから連絡事項をお願い申し上げます。
【村越ライフサイエンス課課長補佐】  ありがとうございます。
 本日は、活発な御議論いただき、誠にありがとうございました。
 議事録につきましては、事務局作成の案を委員の皆様にお諮りしまして、主査の御確認を経た後、当省のホームページにて公開させていただけたらと考えてございます。
 また、次回の日程につきましては、事務局から改めて御連絡させていただければと思いますので、引き続き、どうぞよろしくお願いいたします。
 以上になります。
【岩井主査】  どうもありがとうございます。
 先生方、本当にお忙しいところ、いろんな貴重な意見いただきまして、ありがとうございます。これからもどうかよろしくお願い申し上げます。
 これでライフサイエンス委員会は終わらせていただきたいと思います。どうもありがとうございました。
 
―― 了 ――

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