平成20年7月に開催されたG8北海道洞爺湖サミットでは、首脳宣言文において、G8各国は「気候変動及び水資源管理に関し、観測、予測及びデータ共有を強化することにより、国連専門機関の事業を基礎とした全球地球観測システム (GEOSS)の枠内の努力を加速化する」ことが合意された。
現在、GEOの参加国・機関はGEOSSへの取組のさらなる推進のため、分野横断の取組が強化された新作業計画の下、データ共有のための共通基盤の構築、データ共有原則実施計画の検討等の新しい段階に入ったところである。
GEOSSは、気候変動の影響に対して脆弱なアジア太平洋地域において特に重要であり、各国が気候変動の監視、予測、適応に対する政策を一層強化することが共通課題となっている。
このような課題に向け、第3回シンポジウムにおいては、「分野横断のための観測データの共有」をテーマとして、地球観測によって得られた観測データを共有し分野横断型の取組を推進するため、アジア太平洋地域における気候変動、水循環、生態系保全及び災害対応における分野横断的な観測、予測及びデータ共有の強化について議論を行う。
平成21年2月4日(水曜日)~6日(金曜日)
京都リサーチパーク
地球観測に関する政府間会合(GEO)
webサイト http://www.prime-intl.co.jp/geoss/
中国、インド、インドネシア、イラン、韓国、マレーシア、ネパール、フィリピン、タイ、豪州、ニュージランド等のアジア太平洋地域のGEO参加国
(1)基調講演 調整中
(2)GEOSSの活動に関する報告 構造及びデータ委員会の活動に関する報告
(3)各国におけるGEOSSに関する取組の発表
(4)分科会
各分野における観測ニーズ、空白域の把握を目的に、気候変動、水循環、生態系・生物多様性、災害の4分科会を開催
「気候変動」 二酸化炭素収支推定、地球システムモデルなど
「水循環」 AWCI参加国によるレポートなど
「生態系・生物多様性」 生態系管理、GEO-BONなど
「災害」 水災害、森林火災など
(5)合同セッション
分野間協力による観測・予測・データ共有のニーズと可能性を明らかにし、アジア太平洋地域における具体的な分野間協力の実現を目指す「気候変動-水循環-災害」、「気候変動-生態系-森林火災」の2セッションを開催
「気候変動-水循環-災害」
観測からのアプローチ、気候予測モデルとその水災害への適応、地域における連携、能力開発、全球レベルの枠組とのつながりなど
「気候変動-生態系-森林火災」
生態系研究と森林炭素観測の連携、リモートセンシング観測との連携、森林炭素マッピングとの連携など
(6)分科会報告
(7)各分科会主査、ADC関係者、アシャシェGEO事務局長によるパネルディスカッション
各分科会においてまとめられた観測ニーズ・空白域を解消するための具体的取組・方策、分野間連携を進めていく上で必要な仕組み・ツールを明らかにする。その上で、戦略的に可能性のあるパートナーとともに、焦点を絞った具体的な行動に繋げ、効果のあるGEOSSのベストプラクティスをアジア・太平洋地域から発信することで、アジア・太平洋地域からGEO全体の枠組に繋げていく。
研究開発局海洋地球課地球・環境科学技術推進室
-- 登録:平成21年以前 --