地球観測推進部会 全球地球観測システム作業部会(第13回) 議事録

1.日時

平成24年5月8日(火曜日) 14時~16時

2.場所

文部科学省18階宇宙開発委員会会議室

3.議題

  1. 2015年以降のGEOSSの検討について
  2. GEO第24回執行委員会の結果について
  3. リオ+20におけるGEOのとりくみ
  4. その他

4.出席者

委員

小池主査 杉本、高薮、瀧澤、二宮、深澤、福島、福田、藤谷各委員

文部科学省

大竹審議官、福井環境科学技術推進官他

5.議事録

【小池主査】  それでは、時間ですので、ただいまより、科学技術・学術審議会研究計画・評価分科会の地球観測推進部会に置かれています、全球地球観測システム作業部会の第13回会合を開催いたします。。

 連休明けのお忙しいところをお集まりいただきまして、ありがとうございます。

 まず、資料の確認を事務局のからお願いできますでしょうか。

【事務局(平川)】  資料を確認させていただきます。お手元に6種類の資料を配付しています。資料1、「GEO Post-2015 Working Group Progress Report June 2012」、資料2「地球観測に関する政府間会合第24回執行委員会の結果について」、資料3「リオ+20におけるGEOのとりくみ」、参考資料1「2015年以降のGEOSS検討ワーキンググループ結果報告」、参考資料2「24回執行委員会の議事次第」、参考資料3「GEOSS作業部会の委員名簿」をお手元にお配りしています。

 以上です。

【小池主査】  どうもありがとうございます。

 3月末で梶井委員がJAXAを退職されましたので、新たな委員になられた方をご紹介させていただきます。JAXA宇宙利用ミッション本部の地球観測研究センター長でいらっしゃいます、福田徹さんが委員になられました。

【福田委員】  JAXAの地球観測研究センター長をしています、福田です。私は、衛星の地球観測という意味では、長く務めておりまして、こちらにいらっしゃる委員の皆様方とも色々なところでご一緒に仕事をさせていただいています。今後ともよろしくお願いいたします。

【小池主査】  どうぞよろしくお願いいたします。

【福井推進官】 事務局から事務連絡です。本作業部会は、地球観測推進部会運営規則に基づき、公開といたします。会議内容も公開となりますので、後日、議事録は文科省の公式ウエブページに掲載いたします。

 本日出席の委員は、16名中10名ご出席いただいております。ありがとうございます。過半数ということでございまして、会議は成立しています。

 以上です。

【小池主査】  実は私、今朝、カンボジアから帰国しましたが、現地で農業と生物多様性と水にかかわる共同研究を進めており、矢原委員がずっとご一緒で、私と一緒の活動をしていて、その後、別の用事があるということで、きょう出席できなくて申しわけないということをお伝えするように言われてまいりました。今、カンボジアで現地観測しています。

 それでは、4月からGEOの日本プリンシパルに就任した大竹審議官から、冒頭のあいさつをお願いします。

【大竹審議官】  この4月に大臣官房審議官を拝命しまして、加藤の跡を継ぐことになりました、大竹暁です。確かに、おっしゃるとおり、本日は連休明けで、お忙しい中、お集まりいただきまして、ありがとうございます。

 本会議の開会に当たり一言ごあいさついたします。GEOSSに関しましては、私もきわめて重要かつ成功をおさめてきた国際枠組みだと思っています。私は、GEOSSの担当になるのは初めてですが、ほかの縁がありまして最初の頃の地球観測サミットには出席しており、GEOSSが始まった時代をを若干知っています。それと同等の重要な会議ということですが、今度、6月に開催されるリオ+20という場がありますが、GEOSSがこれまで成功してきたということを大いに各国政府高官層にも理解いただくチャンスだと思っています。GEOSSの重要性をリオ+20の成果文書に反映するため、各種議論を各国と進めていますし、またリオ+20での、GEOSSに関する展示やパネルディスカッションということを今計画しており、これをアピールするということで各執行委員会国とも協力してまいります。本日は、2015年以降のGEOSSのあり方ということで議論をしていただくのですが、本年3月には、専門的に本件を検討するワーキンググループが設置されており、その議論も始まっていると、聞いています。本日、後ほどその議論をしていただいた上で、GEOSSのように非常に成功したプログラムが、今、先生もおっしゃいましたように、色々な方面でようやく活用できるようになり、さらに今後どう続けていくか、最近は、お金の問題、経済危機の問題で大変なのですけれども、せっかくここまで来た枠組みをどうやっていくかということで、ぜひお知恵をお借りしながら、さらに大きな成功につながっていくように、私も微力ではございますが力を尽くしたいと思いますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。

【小池主査】  よろしくお願いいたします。

 それでは、議事次第のとおり本日は三つの議題があります。今、審議官からも説明のありました2015年以降のGEOSSの検討、これが今日の主要課題です。それと、前回の執行委員会の結果の報告と審議、それから、これも審議官から説明がありましたが、リオ+20におけるGEOの取り組みということで、いろいろ御意見を賜ればと思っています。

 では、議事次第に沿って、最初の2015年以降のGEOSSの検討について、まず事務局のほうから報告をお願いします。

議題1.2015年以降のGEOSSの検討について

【福井推進官】  資料は、資料1と参考資料1です。2015年以降のことについて議論をするGEO Post-2015 Working Groupというのが昨年の本会合で設置が決まりまして、その第1回の会合が前回のGEO執行委員会と同じタイミングで行われました。3月21日から22日ということです。ジュネーブで開催されまして、執行委員会国を含む主要な国はほぼ参加しています。関係団体も、CEOSや、European Space Agency、世界気象機構(WMO)等が参加しているところです。日本からは、小池主査と、私と、JAXAから矢部さんを派遣していただきました。ありがとうございました。

 今回、事前に委員の方には資料を送付させていただいておりました。参考資料1は事前にお送りしておりまして、この3月21日~22日のワーキンググループを踏まえての最初のドキュメントというのをGEO事務局が、4月27日までに送るという当時の約束でございまして、約束どおりに4月末に届きましたので、5月1日に届いたそのままのものを委員の方には後から送付しているというところです。基本的には、資料1のを中心に説明します。 INTRODUCTIONは、既に私が述べたところですけれども、まず、THE GENERAL CONSENSUSということで、大体、前回集まった際に合意ができたのではないかというところのものが記載してらります。例えば、2005年からGEOとGEOSSが始まっていますが、十分有益であり、効果があったけれども、さらなる挑戦をすることとなるのではないかとか、2015年以降もGEOSSの活動は続けるべきであると。GEOはできれば法人格を持つべきだと。これは、各国から拠出金を出す場合に、こういった法人格があればやりやすいといったような意見もございました。ここについてはゼネラル・コンセンサスかどうかというのは疑問もあるのですが、記載されています。また、は、現在、世界気象機構(WMO)に事務局が設置されていますが、継続するように世界気象機構(WMO)にリクエストするべきだと。これも、このようなふうにコンセンサスがあったのか、ほかのところに事務局を置くべきではないかという議論もありましたが、コンセンサスという意味でここに書いてあります。GEOのマンデートについては、それほど変化させるべきではない。GEOの中心的な目指すべきところとしては、相互性であるとか、調整とか、データへのアクセスとか、データの流通を推進するというようなことであること。また、、2015年以降にはGEOSSの成功をさらに進め、弱点ということを是正していくべきだというようなことが書いてあります。

 ということが大体の、3ポツ目と4ポツ目はちょっとどうかと、後で主査からもコメントあるかと思いますが、コンセンサスという形になっています。

 また、ディスカッションすべきだというのが3番以降に書かれておりまして、GEOのデータのアーカイブ・提供について、オペレーショナルしていくことについて、どういうふうにオペレーショナルにしていくのかということと、また、、相互性とか、データの登録、あるいはそれのプロダクトみたいなのをさらに進めていくべきだというところもあります。また、、今、GEOは九つの社会利益分野ということをデータの活用していく分野として定めていますが、それを継続するのか、あるいは変えていくのか。また、、地球観測のデータやシステムにおける特定の問題点(ギャップ)にどのようにGEOはかかわっていくのかということ。

 また、、Management and implementationというところですが、ここにつきましては、GEOの中でも、例えば、農業分野におけるGEO GLAMとか、森林二酸化炭素モニタリングのGFOIや、生物多様性のGEO BONとか、とんがったというか、進んだプロジェクトが幾つか出ていますが、それをどのように育て、成熟していけばどういうふうにさらなる活動につなげていくかということを議論するべきだとか、また、は、現在、15、6名程度のスタッフで構成する事務局がジュネーブにあるのですが、GEOの拠出金の中から手当てされている方、日本もこれまで通常2名の方を出向派遣していたのですが、そういった仕組みについてどうしていくのか。また、、これまで10年実施計画というもので2005年からやってきたのですが、その中で2年から3年ごとに実行計画というのを作成し、その中に活動を登録していただき、それを改定しながら10年実施計画を実現しようとしてきたのですが、そのようなアプローチでよいのかどうかというようなこと。このようなのが、Management and implementationというところに書いてあります。

 また、アウトリーチとか、外の機関とのかかわりという意味では、国連機関や他の国際機関とどういうふうに関係を築いていくのか、国連機関の中にGEOSSをつくるのか、といったような議論もしていかなければならない。また、、既に各実行計画レベルでは参加していただいておるんですが、私企業(プライベートセクター)というふうに書いていますけれども、私企業(プライベートセクター)とのかかわりをどういうふうにしていくか。科学研究開発コミュニティーとどういうふうにつながっていくのか。または、国レベル、地域レベル、全世界レベルにどういうふうにGEOの活動を結びつけていくかというようなことを議論していくべきだということになっています。

 こういった議論に基づきまして、今後、次回のGEO執行委員会に進捗状況を報告するペーパーや、今年11月に開催される本会合で報告していき、最終的には来年予定されています大臣級会合で提出していくという文書をつくり上げていくのですが、そのゼロ次ドラフトとか、そのようなものになるのが、資料1の4ページ以降についているANNEX 1です。これは最初の最初のたたき台で、我々も見るのは初めてですが、これをどんどん議論しながら作り込んでいくことによって、これからのGEO執行委員会で報告し、また本会合に報告し、最終的には来年の閣僚級会合でオーソライズしていくということです。この中身も10年実施計画におけるGEOSSのビジョンを掲げておりまして、その後、地球観測データの重要性や、色々なところで観測されているし、それを色々なところで応用していくべきであるというようなことがRENEWING THE VISION FOR GEOSSというところで書かれておりまして、5ページ目の上のほうでは、GEOSS Data Sharing Principlesに基づいて地球観測データを世界中に広げていくべきでありますとか、その地球観測の技術を高めていくべきでありますとか、特に、生物多様性、森林、農業に役立てていくべきだというようなことが書いてあります。

 5ページの下からは、2015年から2025年のGEOの役割ということで、GEOSS Data Sharing Principlesを推進していくというのが、1)に書かれていまして、次には、インターネットとか、そのような情報技術の進展にGEOの発展はかかわるところも大きいですので、第三世代のGEOSSの情報システムをつくっていくというのが2)に挙げられていますし、今回の議論でもありましたが、衛星はもちろんですけど、これからなお一層、現場観測のネットワークが必要だということも議論されまして、そこも掲げられています。また、は、それぞれの社会利益分野においてボランタリーなコラボレーションを推進していくべきだということと、最後は、地球観測データを使うためには専門的な知識も必要だということもあり、人材育成の重要性ということが掲げられています。

 3には、GEOのガバナンスについてということで、国連機関の中に置くのかとか、引き続き世界気象機構(WMO)に事務所を置くのかとか、現在、GEOSSの運営は、本会合があり、13か国の執行国があります。13か国の執行国は五つの領域から選出されていますが、そのような形でいいのかとか。8ページのほうに行きますと、事務局とか事務局長のあり方、事務局は執行委員会に指名された事務局長によってスーパーバイズされるべきであるのかどうかとか、そのようなところです。また、、GEOの経営構造として、実行計画と、ワーキンググループ、タスクフォースや、データ共有委員会みたいなものと、また、、タスクチームと各分野ごとにあるコミュニティー・オブ・プラクティスという、この三つの形でいくのかどうかというようなことが書いてあります。こういった点について、今後引き続き議論をしていくということになります。

 次のステップということですけれども、今、この文書に対するコメントを各国に対して5月11日までに求められておりまして、そのコメントを含めたものを5月16日までに再配付するということになっています。また、5月24日には、資料1の最後に掲げてありますような皆さんによる電話会議ということで、そういったことを踏まえながら7月のGEO執行委員会に出すものを決めていくと。で、対面のワーキンググループは9月の第1週に行い、今年11月に開催される第9回本会合に向けて文書をつくっていくということになります。

 11日の締め切りまでにこちらから出せるような、ありがたいコメント等をいただければ、幸いです。

【小池主査】  どうもありがとうございました。

 本日が、8日ですので、今週金曜までにこれに対する日本の意見をある程度まとめて、GEO事務局を通してワーキンググループのほうに送る必要があります。ですから、きょうの会議の大半はこれの議論に使いたいと。その後、5月24日にテレコンがあって、そして、それでまとまったものが多分また配付されると思うのですね。その次は、GEO執行委員会が7月12日~13日に予定されていますので、おそらくこの作業部会はもう1回、GEO執行委員会の前にやるという予定にはなっていませんか。

【福井推進官】 作業部会の予定は、本日ご相談させてください。

【小池主査】  おそらく、この作業部会は、そのまとまってきた議論を踏まえてGEO執行委員会メンバーの日本として何を発言するかという機会になりますので、7月12日~13日がGEO執行委員会ですので、その前に開いたほうがいいと思うのですね。そんなスケジュール感を持ってきょうご議論いただければありがたいと思いますが、5月1日か2日にこれをお送りいただきましたが、一通り目は通されていると思いますが、このような形でまとまったのを見るのは私も初めてなので、まとめ方によってこんなにギャップがあるのかと、内心はびっくりしました。

 進め方なのですが、まずProgress Reportの、1はいいとして、2のTHE GENERAL CONSENSUSというところと、3のISSUES FOR CONTINUED DISCUSSIONは、Scope、Management and implementation、External engagementとありますので、2と3の1、2、3、これをそれぞれひとまとまりにしながら、私自身もこの会議に出ていますので、そのときの議論を参考資料1をちょっと見ながら皆さんと共有させていただいて、御意見をいただければありがたいと、そのようなふうに進めて、きょうは主としてProgress Reportのほうに重点を置いて議論をしたいと思っています。

【福井推進官】  参考資料1は、小池主査にも参加いただいたワーキンググループを時系列的にまとめたメモですので、これも見ていただければと。

【小池主査】  幾つか明確なずれがあるので……。

【福井推進官】  さっきのところですね。

【小池主査】  さっきのところも非常に大きなずれがある。

 まず、THE GENERAL CONSENSUSですが、全部で7つにまとめられています。ユニークな組織として2005年以降やってきて、ユニークな存在、それから実質的な成果も上げてきていると。何度も出てきていますが、GEO BONとか、GEO GLAM(農業)とか、あるいはGFOI(森林)というようなイニシアチブ、またリージョナルには、アジアの水とか、アフリカの水とか、そのようなものもでき上がってきていますので、ある一定の成果はおさめていると思います。それから、まだまだ不十分という批判もありつつですが、非常に多くのデータの、メタデータのある種のアーカイブもできた、GEOSS Common Infrastructureというのも基本形ができ上がっていますので、そのような進展はあったと。

 二つ目は、GEOという組織も、GEOSSというシステムも、2015年以降も続くべきだと。

 先ほど3番目に推進官が言われましたが、法人格の問題は機能として必要というので、法人格を持つということが法的なある種のステータスを持つということに付言するよりも、どちらかというと私の理解は、そのような機能を持つということが必要というのが議論されていたように思います。それに付言されているということ。

 4番目は、僕は違うんではないかなと思いますが、これは私がコミットしたことでもありますので、参考資料のどこでしたでしょうか。

【福井推進官】  9ページです。

【小池主査】  「GEOの事務局を移動すべきか」ということで、ここのメモを見ていただけると、1ポツ目ということなのですが、現在、GEO事務局は世界気象機構(WMO)のもとに置かれていると。日本から、こうしろと言ったわけじゃなくて、このような考えもありますと。国連ニューヨーク本部の事務総長下の組織をホストとする方法もあるという話をしました。全体的には、ジュネーブに置くほうがいいのではないかということが、ヨーロッパの方が多いのでジオグラフィカルに便利であるというようなことがあるし、世界気象機構(WMO)という地球の観測ネットワークを持っている組織の中でというのもありましたが、日本からは、GEOは、まさにここで議論しましたように、世界気象機構(WMO)の枠を超えて、農業とか、UNEPとか、色々なほかの国連機関とのリンクもとり始めているので、世界気象機構(WMO)の下にあることそのものがいいのかというのは、たしか二宮先生からお話があったように記憶していますが、そのようなコメントも踏まえて、もう少しワイドビジョンを持ったふうにしたらどうかという話をしたら、これはあくまでもオプションの一つとして考えたらどうですかということで、何もオプションなしで、これでいい、決め打ちではないでしょうという話をしたところ、そのようなふうに合意されたと思っていたのですけど、「賛同を得られた」と書いてありますが、ここでは世界気象機構(WMO)に引き続きというふうに書いてあるので、これはちょっと違うだろうというコメントは出したほうがいいとは思います。ちょっと、議論は後で。

 それから5番目は、合理的ななチェンジはしないほうがいいということなのですね。合理的なチェンジを、どこまで含めるかなのですが、ただ、合理的ななことを言った方はいらっしゃいまして、参考資料の4ページをご覧いただきますと、(4)というのがあって、事務局長から、GEOのビジビリティー、特にこれは各国政府が主導しているので、各国政府が主導するということのビジビリティーに対するビジビリティーは不要だというような議論もしたと思います。ドイツからは、これまで宇宙機関と気象機関が中心であったが、もっと広いコミュニティーを巻き込むべきで、健康分野が有望ではないかというようなことも、話が出た。イタリアからは非常に強く、GEOはサーバイブできないのではないかと。政治的なビジビリティーが不可欠であるということ。GEOそのものの発端がリオ+10から始まって、そのような政治的リーダーシップのもとに進められてきたこともありますので、その先はちょっとどうかと思うのですが、「政治的に存在しておらず」というのよりも、政治的関心がちゃんと引きつけられているかということは大事であろうと、そのような議論がございました。それから、ヨーロッパの方々は何となくおおむねこの意見なのですが、役に立てばビジブルであると。だから、national GEOとか、GFOIとか、このようなものが出てくれば自然とビジブルであろうというふうにおっしゃって、日本は、どちらかというとポリティカルなある種の強いリーダーシップがないとなかなかこのようなものは続けていけないのではないかという発言をいたしました。もちろん合理的ななチェンジが必要だということはないのですが、このままでいいのかということについては、もうちょっと表現があるんではないかなというふうに思います。

 それから、The central focus of GEOが、interoperability、coordination、access、facilitation、これはおそらく間違いないと思いますが、ただ、何か利益を生み出すということ、あるいは利益を生み出すことをサポートするというようなことがないといけないんではないかなという気もします。

 で、弱点は直して徐々に発展していくというような、この7項目がまとめられています。私、実際に議論をした立場から2、3コメントを入れましたけれども、皆さんのほうからいかがでしょうか。

 どうぞ。

【高薮委員】  これまで宇宙機関と気象機関が中心であったというふうに書かれているのですけれども、参加機関を見ますと、アメリカのNASAなんかは入っていないことになっているんでしょうか。

【小池主査】  国として入っています。

【高薮委員】  国としては入っていますけど、NASAとかNOAAあたりが……。

【小池主査】  もちろん。NOAAも参加しています。

【高薮委員】  入っていらっしゃると思うのですが、どのくらい積極的にかかわっているかというところがあまり見えないのですけれども、この文書を見る限りでは。

【深澤委員】  NOAAは非常に積極的です。

【高薮委員】  非常に積極的。じゃあ、NASAのほうはどうなのでしょう。

【深澤委員】  NASAも非常に積極的ですけれども、そのような意味では、世界の機関の中で、色々な資料とか、委員の関係というのを見なきゃいけないのですが、ヨーロピアン・センターとNASAとNOAAが一番、活動が……。

【高薮委員】  ヨーロッパは積極的に読めるんですが、ちょっと見えてなかったので、質問をさせていただいたのです。

【小池主査】  ヨーロッパはFP7とかでどんどんファンディングしていて、研究者層がばーっとエンカレッジされているのです。次々とGEO関連のコールが出ていまして、成果も上げています。ところが、米国は、NSFも、NOAAも、NASAも、もともとファンディングは持っているはずなのにそのような誘導の仕方はしていないので、今お話があったようにNASAとかNOAAは非常によくやっているのですが、アメリカの研究者からは、NASAとかNOAAを通してUSがGEOに積極的にかかわっていることはあまり見えてない。

【高薮委員】  研究者にはGEOが見えてないということですね。

【小池主査】  と思います。

【高薮委員】  そんな印象を受けているので。

【小池主査】  ヨーロッパとアメリカでは、そこの部分には非常に大きな違いがあると思います。

 そのような理解でよろしいですかね。

【深澤委員】  必ずしもそうとは限らなくて、例えば、GEOのプレナリーでもそうですし、シンポジウムでもそうなのですが、開く場所ということもありますけど、この間、シンポジウムに出てきたのですが、要はそのようなものに対する国の姿勢というのがある程度はっきり見えていて、アメリカからはまず、研究者は来ないのですよ。必ずアドミニストレーティブな人が来ます。ところが、ヨーロッパの場合には研究者が来ます。日本はそのどちらにも関係ないという感じかな。だから、アメリカのいわゆる普通の研究者のNSFファンドの場合に、NSFファンドの中にGEO関係のファンドというのが実はかなりあるんですけれども、それが大学研究者に出ている部分というのはないと思いますね。NOAAにはかなり出ています。例えば、極地何とかとか、NOAAの中の水産の部分というのは、NSFがかなり面倒を見ていたと思いますね。ですから、僕は今、海洋のほうだけ詳しく話しましたけれども、NASAは多分、NOAAというか、GEOSSというGEOというところでのファンドで動いているプログラムというのは、それほどないと思います。というのが現状でしょう。

 ヨーロッパの場合には、まさに小池さんがおっしゃったように、そのようなところに研究者が出てくるというのが多いですね。

【小池主査】  おそらく、研究者にファンディングがどういうふうに流れているかというところが大きな違いであることは……。

【深澤委員】  それはそうですね。

【小池主査】  日本の場合は、GEO関連のファンディングというのは幾つかあって、私がやらせていただいているデータ統合・解析というのもそうです。そのようなものがあるんですけれども、アメリカの場合はそのようなものがほとんどないので、見えないというのはあると。

 ほかにいかがでしょうか。

 推進官、法人格を持つのは信託金の運営が中心でしたね。

【福井推進官】  そうですね。信託金の運営と……。

【小池主査】  人事。

【福井推進官】  いや、信託金の運営です。そのほうが出しやすいという議論を受けて。

【小池主査】  いわゆる法的拘束力を持つという意味ではない。

【深澤委員】  今、GEOは信託金をどう受けていたのでしたっけ? 今、全然受けてないんでしたっけ?

【小池主査】  いえいえ。

【深澤委員】  受けていますよね。

【福井推進官】  我々も拠出していますし。

【深澤委員】  それはどこで受けているの?

【小池主査】  世界気象機構(WMO)がその機能を提供している。

【深澤委員】  世界気象機構(WMO)が機能を提供していて、そいつを世界気象機構(WMO)を通さないでという意味なのかな、これは。ダイレクトにGEOがやっていくと。

【大竹審議官】  独立の法人格を持とうと。

【深澤委員】  大変だ。わかりました。

【大竹審議官】  確かにメリット・デメリットがあって、国際機関を作るとなると、かなり小さい国際機関でも結構手間取るのは事実です。手間取る一方で、できれば、色々な意味で持続的になります。、また、今、おっしゃったようなお金の透明度というのは上がるから、それはいいのですね。逆のデメリットのほうというのは幾つかあるはずで、一つは、新しいものをつくるとき、どのレベルの法的ステータスを与えるかという点で、なかなか国際条約上の新しいのをつくるのは難しい。国連機関のもと、というお話が出たんだと思うのですけど、これはいくつか交渉事が発生する可能性があります。ただ、もう一つの問題としては、事務局を作ってしまうと、最終的に自立権が生じてしまうことが時々ありまして、国連機関の中に部署を作ってもそうなのですけど、ある担当者をつくっても、その人が退職するまで仕事をやり続けるわけじゃないと。そうすると、後々どうなるかと。この分野は発展していますが、一つだけ気になるのは、執行委員会の意向より、事務局の意向が強く働くようになり得る可能性があり、このような点をどうするか、という点は検討だと思います。

 もう一つは、今、福井推進官が申し上げました各国の拠出の仕方というのは確かに一つあって、これは特段の決め事の類がないと、特に後から加わった国々は出しにくい。そこはポリティカル・プレゼンスの問題で、決め事はあったほうがよいということです。

ですから、should juridical statusというのは、法人格と見るのか、それとも、法人格かどうかは別として、ある種の国際枠組みにするのか、多分、ステータスというのは両方の意味を持っていると思います。行政間取り決めでもいいけど、ある署名文書を関係国間で持つと、国によってはお金が出しやすくなるのも事実。要するに、国際枠組みだけど、縛りが無いという形なのですね。条約だとどうしても、縛りがある形になります。そのようなようなやり方は色々なことがあると思いますが、機能も関係者の中で、should juridicalという記載は、少し強いね、という話をしたのは事実です。

【小池主査】  今、審議官から非常に詳しく説明説明いただいたのですが、最初にお話のあった、お金の透明性だとか、使い方、効率とか、そのようなことを目指すというので、いわゆる国際組織といいますか、国連組織みたいなバインディングな組織をつくるという意味ではないというのを明確にするようにしたほうがいいんではないかというコメントは出したほうがいいように思います。これ、僕も強いと思って、最初に読んだときに、こんなこと話をしたっけ? と。つくることを目的にするということに対するアレルギーは非常に強いものがあります、参加国の中には。ですから、明確化するためにそのような提案コメントを出すのがいいんではないかと思います。よろしいでしょうかね。

 ほかに、皆さんのほうからいかがでしょうか。どうぞ。

【二宮委員】  たしか前回の会議だったと思いますが、国連のもとに入るか、入らないかといったとき、おおむねの意見として、ものすごく遅くなるので嫌だというような意見があるというのを先生から伺ったような気がします。

【小池主査】  国連の組織にするということですね。

【二宮委員】  あのときはそのような意味だったのですか。

【小池主査】  そうです。国連組織にするのは抵抗があると。

【二宮委員】  そのような意味だったのですね。そこの違いがよくわからなかったものですから。

【小池主査】  国連組織にすると、現在の国連組織のパフォーマンスを見てみると、先ほど審議官がおっしゃったような弊害があることはあるし。ただ、例えば世界気象機構(WMO)がやっているように、コングレスがあって、そこで決めたことが確実に実施できるというのはありますね、法的拘束力がある程度あって。それはあるのですが、だけど、それを動かすためには膨大なエネルギーを投資しないと動かないと。それに対して、GEOはわりとフットワークよく、しかも各国がボランタリーに出ていって、拠出しているお金だけじゃなくて、各国の活動の中で進めているということはあるので、それをわざわざがんじがらめにする必要はないであろうという……。

【二宮委員】  といったことに関しては、この時点でも共有されていると……。

【小池主査】  共有されていると思います。

【二宮委員】  わかりました。

【小池主査】  だから、この言葉が出たとき、私もびっくりしたのですけれども、この意味を明確化してほしいというコメントを出す必要はあると思います。

【大竹審議官】  先生が4番目についてご懸念をお持ちであれば、コメントを出せばいいと思うのです。これはこれのまま残したとして、periodの後に、先生おっしゃるような世界気象機構(WMO)の活動を超えたところでのいろいろな新たな課題への対応みたいな話ですね。英語だと、While necessity of countermeasures for the new activities beyond 世界気象機構(WMO) mandateとか何とか、そのようなような話を入れていると両方が均衡するのではないかと、私は思います。

【小池主査】  そう思いますね。ですから、それはやっぱり議論をしたので、そこのもとに入れるといいと思うのです。それはここで議論をしてきたことを私自身は申し上げたつもりなので、9ページですね。先ほどご指摘いただいたように、やってきたことをエクスパンションするわけですね。ですから、それに対応するような拡張的な部分を持つ、一つにあまり偏らないものがいいのではないかと。そのような道もオプションとして考えるべきというのは、入れたほうがいいと思いますけど。

進め方に戻りますけど、これは11日までなのであんまり時間がないですが、本日議論したことを事務局と私の間で英語のコメント文をつくって、明日の夜ぐらいにはお回しして、時差を考えて日本の夕方出せばいいということにして、金曜の昼ぐらいまでにコメントをいただくというような進め方にしたいと思います、ちょっと時間が限られているので。

 この2番目の場合、ポツの3番目と4番目については、今、話題になったようなコメントを出すということでよろしいですか。

【深澤委員】  ちょっといいですか。

【小池主査】  どうぞ。

【深澤委員】  3ポツと4ポツというのがもしも一体だと、言っている意味がわかるんですね。3ポツと4ポツを切り離すとそれぞれ別に非常に複雑な議論になってしまいますけれど、もしも3ポツと4ポツが一体ならば、ジュリディカルなステータスを持ちながらも世界気象機構(WMO)がホストするというのは、非常に限定的な条件ですよね。きわめてきわめて限定的だから、3ポツと4ポツが一体ならば、まだわかりますね。だから、3ポツ目はないけれども4ポツ目だけあるとか、4ポツ目はないけれども3ポツ目だけあると、ちょっとそれぞれの意味が変わってくることは間違いないですね。

【小池主査】  おっしゃるとおりですね。

【深澤委員】  どういうつもりでこれを二つに分けたか、ちょっとわからないのですけれども、議論はひょっとしたら一緒だったんではないかなという気がしないでもないですね。

【藤谷委員】  世界気象機関(WMO)自身はどう考えているのですかね、ここの部分について。

【小池主査】  Zhang Wenjianがいたのですが、この部分では発言しませんでした。

【藤谷委員】  現役ではないので、あまり世界気象機関(WMO)の現状についてはわからないのですが、以前は、GTS回線は基本的に気象データと海洋データに限られていたのです。WMOが新しい情報システムを構想していたときのドキュメントを見ますと、気象・海洋に限らずにもっと幅広いデータも載せるようにしたい、というようなことが書いてありました。そうなったときに気象庁がどう対応するかというのは、わかりませんけれども。だから、WMOが新しい情報システムをどう考えているのかで、大分変わってくると思います。今言われた農業でも、農業気象のコミッティーはもともとありますし、それを拡大していけば、新しいGTS回線にそのような地球物理関係を幅広く載せることを考えていくことも可能だと思われます。

【小池主査】  そこまで来るとなかなか難しいのは、UNEPとか、FAOとか、そことどう仕分けしていくのかというのがあると思うのですね。私は世界気象機構(WMO)がいけないと言っているわけではないので、オプションとしてよく考えて、考えることが多分メリットになると。最終的に世界気象機構(WMO)がホストというのは現段階ではポシブルかもしれませんが、GEOの2015年以降を考える上では、そのようなオプションをちゃんと持っておく必要はあるのではないかと。

【深澤委員】  今のでよろしいですか。

【小池主査】  はい。

【深澤委員】  ちょっと補足で、一番最近のGCOSののニュースレターというか、中身ですと、要するにGCOSでECV (必須気候観測要素:ESSENTIAL CLIMATE VARIABLES)を決めましたよね。ECVを決めて、今、そのECVを変える動きが特に海洋のほうから起こっているのですけれど、ECVを変えて、それに例えば、バイオ・ジオケミカル・バリアブルとか、あるいは、バイオダイバーシティーとか、BDGとかありますね。それをつくって、新しくECVを切り直そうという動きがずっと続いているのですね。それに対応する形として、GTSをそれに見直して再セットしようという動きは、確かに進んでいるのです。それがこの2年3年のうちにうまくいくかどうかというのは、まだそこまではできてないのですが、ただ、最初にECVを変えようという動きは非常に、今、ものすごく加速していますね。特に、陸上、海のほうではもうそろそろ最初の案が、OOPCなんかから次ぐらいに出てくると思いますね。今年中に出ると思いますね。多分、今年のIOCに出てくるのではないですかね。ECVの海洋版の部分を必須海洋観測要素に変えようと。かなりの項目がふえるんですけれども、そうなった場合には、当然、GTS、今のままでは載せ切れないというので新しい回線をつくろうというので、GCOMとIOCの中で回線の話はかなり進んでいますね。というのが現状です。

【高薮委員】  今、深澤先生がおっしゃったバイオ・ジオケミカルなどは気候に関連する部分に入っていると思うのですけど、そこで議論されていることは、どこまでいくのかわからない。健康とか、そのようなものもこのような枠組みで大事だと思うのですが、それをどこまで広範囲に考えるかということのある程度目安、もしくはそれを考えること自身が今後の課題であるというステータスにするのか、そのあたりについてもう少し目安を立てていただいたほうがいいかと思います。

【小池主査】  そうですね。

【深澤委員】  ただ、少なくとも、GCOSとかGOOSで定めるECVといったものは、何のために作るかというと、まさに相互性の確保ですよね。だから、これだと相互性が確保できないものは多分入ってこない、というのは間違いないのですよ。例えば、この機械じゃないと測れない、非常に特殊なものは多分入ってこない。そうなる形にはいくんではないかなと。

【小池主査】  今の高薮委員からのお話は、現段階では九つなのですね。九つのSocietal Benefit Areasというのを範囲として、目指すべき目標としてはそこまでなのですね。それを広げるかどうかというのはこの中でもこれから議論をしていくべきだという話がありまして、そのような議論はしていくのだと思います。ただ、九つをやめて三つにするんだという議論は、多分ないと思います。

【高薮委員】  はい。

【小池主査】  最初の7つのポツで、no radical changesはいいのですが、ある程度のチェンジは必要で、そのようなのもちょっと入れ込んだほうがいいように思うのですね。これだと、このまんまでいいという話になってしまいそうな気がするので、no radicalだから、そのような意味ではないのかもしれませんが、むしろ、どういうふうにチェンジしていくべきかというような書き方が、これはコンセンサスがとれているところなのでどういうふうに書くかは難しいのですが、あるいは、そこはまだコンセンサスがとれてないと言ってもいいのですけれども、ここもちょっと、何かコメントを出したほうがいいというふうに思います。

【大竹審議官】  ここのところを読むと、書いた人は今のままでいいよと言っているとしか、思えないのですね。

【小池主査】  そうなのです。

【大竹審議官】  そこはやっぱり、おっしゃるとおりだと思うので、ここのところは先に何か、GEOは進捗するべきだけれども、合理的なチェンジは避けながらも進歩するというようなことを書くんではないかと思うのです。今のままでいいよって言っているようにしか思えない。

【小池主査】  この3、4、5については、今ご相談したようなトーンでコメントを出すという方針で、事務局と私のほうで案をつくって、皆さんに回したいと思います。

【大竹審議官】  もう一つ、6番目のThe central focus of GEO should remain何とかのところは、すごく業務上のことを書いてある。

【小池主査】  おっしゃるとおりですね。

【大竹審議官】  今さっきの皆さんのご議論を考えると、ここのところは、central focusというのはいかにもこれしかやらないよ、という文章になっているので、何か工夫されるほうがいいんじゃないですか。Central operation focusは、このようなところですと。ただ、課題はまた別ですよね、という議論だと思うのですね。

【小池主査】  ここは、先ほどちょっと言いましたけど、ヨーロッパはこのような考え方なのですね。非常に強く、このようなふうにしていると物は動いていくのだという考えなのですが、僕は違うと思うのですね。今、審議官がおっしゃったように、利益をつくり出すのがフォーカスで、そのためにこのようなものを使って、このようなものを推進しながら利益をつくっていくという書き方だと、多分思うのですね。

【大竹審議官】  実際に活動としてデータを皆さんで使っていくということを考えると、おっしゃるように、相互性とか調整とか、アクセスとか、推進は重要なので、それは全く否定するものではないと思います。それは、今申し上げた、何ていう英語の表現がいいかは別として、機関が運用をする、努力をつぎ込むのはそこだと思うのです。ただ、じゃあどこまで範囲を広げるかとか、そのような話というのはもうちょっと別の議論だよねということをふわっというべきだろうと思う。ここを見ると、central focus、のみを行えばよいとの印象。先ほどの全体の流れからいくと、現状維持で満足というふうにしか読めないので、それは主査とご相談したいと思います。

【二宮委員】  次に課題が書いてありますが、そこを包含した話ではないのですね。

【小池主査】  ええ、ここはGENERAL CONSENSUSと言っているので、ちょっと矛盾しているのです、実をいうと。この後のScopeの1ポツ目の議論の展開もこことはちょっと矛盾しているので、ふわっというのをどういうふうに書くかは難しいですが、本来目指すべきところは何で、このようなのをアドバンスしながら、相互性とか、そのようなものをつくりながら目指すところは考えると、そのような形にしていきたい。

 どうもありがとうございます。

【福井推進官】  まだISSUES FOR CONTINUED DISCUSSIONではないかというところまではよろしいんでしょうか。

【小池主査】  今からそこへ入る。

【福井推進官】  じゃなくて、例えば、おっしゃっていた世界気象機構(WMO)のところとかは、明らかにCONTINURD DISCUSSIONのところに……。

【小池主査】  そのような意味では……。

【二宮委員】  External engagementというのが後ろにあって、そこにあるのかなと思ったのです。

【福井推進官】  そこにまだ入れておいてくださいというコメントにするのかどうかです、書きぶりを変えるだけじゃなくて。

【小池主査】  おそらく、ポツの3番目と5番目については、ちょっとコメントを入れたほうがいいと思います。ただ、4番目は確かに、まだディスカッションすべきことだと。

【福井推進官】  じゃあ、4ポツ目はCONTINUED……。

【小池主査】  それから、今、審議官がおっしゃった6番目は、ちょっと修正したほうがいいと思います、これが悪いと言っているわけじゃないので。

【大竹審議官】  ここは要するに、ここまで会議をやってきましたよという、いわばワーキングループの努力の成果だから、ある程度工夫をしてまとめていく必要がある。全部、ISSUES FOR CONTINUED DISCUSSIONだったら、何をやっているんだと言われるので、そこはちょっと配慮したほうがいいと思います。

【小池主査】  そうしますと、時間的なことを考えて、ScopeとManagement and implementationとExternal engagement、これを一つずつ手短に議論しておきたいと思います。

 まずScopeについては、三つのポツがございまして、これは先ほどの議論とちょっとかぶるんですけれども、私がショックだったのは、2ページの2行目からですけれども、オペレーショナルの意味が違うと、ここまではいいのですが、The general consensus is that GEO should focus primarily on creating the conditions that facilitate access to Earth observation date by the providers of information services and products. It should assure interoperability and the registration of data, products and information, but leave the actual delivery of products and services to othersとあるんですね。leaveと書いてあるのは、このようなことをやるのは多分、FAOとか、そのような機関でしょうと。でも、GEOはそのようなのをオペレーショナルに出すところではありませんよと、議論の中ではそうだったのですが、こう書いちゃうと、アクチュアルな利益をどうやって出すのかということが完璧に抜けてしまうので、これはもちろんディスカッション・ポイントなのですけれども、ちょっと何か、利益を生み出して、そのようなモデルをつくること、イニシアチブをつくることはGEOの役割で、GEO GLAMとか何かもそのようなふうにやってきたわけですから、オペレーションをつくるのは確かにどこかに渡すというのはあるのかもしれませんが、そこはちょっと入れておいたほうがいいと思います。このままだと、先ほどのGENERAL CONSENSUSの、interoperability, coordination, access, and facilitationだけやっていればいいという形になりかねない。もう少し議論をできるようにしておいたほうがいいのではないかなと思います。

 最初に私がコメントを申し上げてしまいましたけれども、二つ目は、九つをメインテインすべきかということと、adapt them、これは……。

【福井推進官】  変えるかとかいうことだと。

【小池主査】  アダプテーション、何か変えるんでしょうね。

【福井推進官】  adaptって、変えるという意味もある。

【小池主査】  適応的に変化させるということなのでしょうね。それから、このような地球観測やシステムのギャップ・アナリシスをして、それにアドレスするということ。これは問題ない。

 この3点でいかがでしょうか。御意見がございましたら。

【二宮委員】  1点目と2点目というのは裏返しみたいな話で……。

【小池主査】  そうです。ロジックがおかしいですよね。

【二宮委員】  おかしいです。上の最後のところというのは、全部抱えちゃわないで、少しは使わせてあげると、言い方は変ですけれども、そのような……。ほかの皆さんも使える。GEOが全部抱えるのはもちろん無理ですから……。

【小池主査】  無理です。

【二宮委員】  無理ですから、そのような書き方をするというか、ほとんどは皆さんにやっていただいて、GEOとしても何かやるという、そのような意味なのですか。

【小池主査】  多分、GEO GLAMとか、このようなのが後で出てきますので、むしろこのようなクローバル・イニシアチブをつくっていく、そのようなことがGEOの役割なのですね。そして、実際に生み出すようになったら渡していくという意味なんだと、ここは思うのですけれども、その間が抜けているように思うのですね。but leaveの前に一つあるはずだと。でも、これ、動詞がshouldになっているのですね。これは議論じゃないんではないか。

【大竹審議官】  というか、文章の構造で、ほかのところはWhether、 Whether、Whetherと3カ所やっているのですけど、2ページ目の1行目の後半から、自問自答している。ここは切れていてもいいんじゃないですか。前半だけでも十分。

【小池主査】  前半だけで十分なのですね。ちょっとここも考えたほうがいいなと思います。

 また、、これは深澤委員にあれなのですが、今回、実行計画にオーシャンが入りましたけれども、Societal Benefit Areasにオーシャンは入ってないのですね。

【深澤委員】  今、オーシャンは入っていません。クライメートとか、いろいろありますけれども。

【小池主査】  クライメートと、バイオダイバーシティーと、食料は……。

【深澤委員】  ディザスターもありますね。

【小池主査】  そのような形で入ってないのですけれども、これはこのままでよろしいのですかね。今、ここに答えを入れるという意味ではないのですけど。

【深澤委員】  The general consensus is that GEO should focusというのがありますよね。例えば、今度、Ocean Observationじゃなくて、Ocean and Societyになっているわけですけれど、それの根本精神というのは、オブザベーションのドライビングフォースはSBであるべきであるという、そこの発想から来ているわけですね。ですから、逆にいうと、Ocean Observationを一つのOceanというSocietal Benefit Areasの中に入れることはできなくなる。だから、Ocean and Societyになっていると、そのようなロジックですよね。その限りで見たときには、僕はむしろ、The word“operational”、1行目の後半からというのは、それには合っているような気はするんですね。つまり、Ocean and Societyで積極的にソーシャル利益をつくり出すのは、非常に多岐にわたるから、難しい。ただ、少なくともOcean and Societyがソーシャル利益という、ユーザーというかドライビングフォースを持って、Ocean ObservationあるいはOceanを考えたときには、そのデータというのは常に、相互性があるべきだし、アクセスビリティーが確保されている。それはすべての利益エリアですね。そして、例えば、クライメートはクライメート、ディザスターはディザスターで、それらに基づいての利益のあり方が示せれば、それが多分一番いいのかなと。

【小池主査】  ヨーロッパ勢は皆、そのようなふうにお考えなのです。

【深澤委員】  多分、ヨーロッパ勢がどう考えているかというと、少なくとも去年の5月ぐらいでしたか? イフレベルで色々な人とそのあたりのGEOの話をしたのですけれど、それでいいのか、それでいいのか、それでいいのかというのは、かなりの議論をしたときには、少なくともOcean Observationというか、やっているほうはかなりそれに近かったですね。ですから、あそこはバイオダイバーシティーが非常に強いのですけれども、逆にオーシャンサイトもものすごく強いですよね。それっていうのは、確かに相互性とデータアクセスというやつはものすごく、大学自体がかなり強くそれに関与していますので、その感じから見ると、そう悪くはないという気がします。

【小池主査】  4ページのRENEWING THE VISION FOR GEOSSのところをご覧いただきたいのですけれども、これは実は思いを入れて書いた部分でもあるので、この解釈でいうと、今の話とつながっていて、realize a future wherein decisions and actions for the benefit of humankind are informed by coordinated, comprehensive and sustained Earth observations and information. 深澤委員がおっしゃったのは、informed byのものをつくるということなのですね。

【深澤委員】  そのようなことですね。

【小池主査】  ただし、今議論してきたのは、実際のソシエタル・利益のデシジョンメーキングに使えるもので、そこはつながらないといけない……。

【深澤委員】  ですから、そこのところでオーシャン・オブザベーションのドライビングフォースが何から来るかというのが大事なのですよ。つまり、そこのところは、not only science but also SBをmainly SB but also scienceに変えようというのが、言ってみるとIOCの今のいき方ですよね。あるいはOPCのいき方ですよね。ですから、先ほど申し上げたこととこのRENWINGの部分というのは、私はお互い矛盾してないような気がしますけれどね。

【小池主査】  多分そこは、例えばイタリアのコメントとか、私のほうからもそのようなことを言ったのですが、国際的な中にもちょっとギャップがあるように思います、GEOの役割を考えたときに。

【深澤委員】  どうなのですかね。今、Ocean Communities of PracticeはPOGOですよね。Trevor Plattでしたっけ? あれにはヨーロッパの人もかなり入っているのですけど、RCNはRay. Perlmanがやっていますでしょう。そちらのほうのメンバーなのですけれど、ほとんど今のライン上で議論が進んでいますね。ですから、今、ワーキンググループが二つできて、日本は6月いっぱいにホワイトペーパーを出すんですけど、それはやはり、ドライビングフォースの定義とデータのディスミネーション、それについてのギャップ・アナリシスというのが主な部分になる。

【小池主査】  おそらく2番目のManagement and implementationのポツの1番目とリンクする話題なので、皆さんの頭の中にとどめておいていただいて、議論を先に進めていきたいと思います。

 最初のScopeの一つ目のポツについては、コメント案をつくって、皆さんにお諮りしたいと思います。

 二つ目のManagement and implementationは、どんなマネジメント・アプローチをとるといいかということで、such asとあるように、GEO GLAM、GFOI、GEO BONというようなクローバル・イニシアチブのマネジメント、それからファンディングとかインキュベーション、そのようなようなものが必要ではないかということが一つあります。ただ、でき上がったら、マチュアになったら、それをどうするということは考えないといけない。ここにhanded offと書いてありますが、handed off to other entitiesと。これがさっきの1番目と明らかに矛盾する。矛盾というか、リンクしていると言ったほうがいいのかもわかりませんが、そのようなところですね。これは確かに、オペレーションで動かそうとしたら、handed off to other entitiesなんだと思うのですが。

 それから、2番目がsecretariatですね。これは、前回、大分議論させていただいて、現在、産総研からも引き続きインカインドのサポートをいただくということで……。

【福井推進官】  今、話し合っている。

【小池主査】  まだ進行中なのですね。エキスパートの派遣ということもありますが、このような体制をどうするかということは、まだフィックスしておりません。

 それから3番目は、この連休中に実行計画シンポジウムが開かれたのですが、このような進め方でいいのかと。あるいは、10年実施計画及びストラテジック・ターゲットというような設定はどうするのかというようなことが、ポイントとして挙げられています。

 皆さんのほうから、いかがでしょうか。

 私は、GEOをつくるときに最後の最後でなくなっちゃったリージョナル・コーディネーションというのをもうちょっと考えるべきではないかなというふうに思っています。日本はアジア太平洋シンポジウムを5回やって、この間の最後のシンポジウムは大変実り高かったと思います。分野連携というのを本気になって話したのは、多分初めてだったと思います。ちょっとそれが、Management and implementationの中には、グローバルプログラムとしてのGEO GLAM、GFOI、GEO BONは大変結構なのですけれども、やっぱりリージョナルなコーディネーションの力を強めるというのはあってもいいのかなと思っています。

 どうぞ。

【二宮委員】  私も先生の意見に全く賛成で、実際に現場でほんとうの利益を出そうと思うと、近いところでやらないとかなり困難ですね。GEO GLAMも、前回、私はあまりよく理解しなかったのですけれども、いろいろ情報を集めてやってみると、話はまだ抽象度が非常に高くて、結局、具体的に何をやろうとしているのかわからないのと、FAOが怒るというとちょっとあれかもしれませんが、本来、FAOがやる仕事のようなこともちょっと書いてあり、それにモニタリングという言葉を、キーワードをつけ加えただけという感じがちょっとしたので、それよりはもうちょっと現場に近いところで具体的に動いていったほうが、何をやっているかということを皆さんに見せやすいかなという印象がありますね。中くらいのトップダウンというんですか、という印象がありますね。

【小池主査】  そうですね。共通問題があるし、リージョナルで解決しないとなかなか解決できない問題もありますから、気候帯とか文化とかもありますし、それから……。

【二宮委員】  そうすることによってほかのグループとの連携というのも具体的に議論がしやすいような気がしますし、ぜひそのようなのを主張したほうがよろしいんじゃないですかね。

【小池主査】  はい、わかりました。

【渡辺委員】  私のほうなんかの健康なんていう問題は完全にリージョナルでしていくほうが有効性が圧倒的に違うと思いますので、グローバルで見てもいろいろ見えることはあるんですけど、実際の問題解決になるとやっぱりリージョナルにならざるを得ないので、そこは非常に重要なところです。

【小池主査】  じゃあ、そのようなものをぜひ入れていくということにして、ほかにいかがでしょうか。よろしいですか。

 最後が、External engagementです。四つほど書いてあって、国連及びそのほかの国際組織との関係、それから、2番目が私企業(プライベートセクター)、3番目が科学とR&D、4番目がインターリンキングですね。ここにリージョナルが初めて出てくるんですが、national, regional and global levelsということで、external engagementなのか、いやmanagementなのかという違いなわけです。いかがでしょうか。

 どうぞ。

【二宮委員】  実は3月に、この会合のすぐ後に、世界気象機構(WMO)のCAgM(農業気象グループ)の会合が日本であったのですね。私、一応、アドバイザーとかになっていて、それに出たのですが、ちょうどよかったので、GEO GLAMとどこが違うのかということをはっきり伺ったのですよ。実は、いい質問だと言われたのですけど、きちんとした答えはなくてね。(笑)要するに、世界気象機構(WMO)も完全に、ある意味、はっきり言えばモニタリングなわけで、実はあまり違わないのですよね。最後、何をターゲットにしているかがちょっと違うんだとか何とか言っていましたが、私はよく理解できませんでしたけれども、なかなかその辺は難しいと思いますし、モニタリングのキーワードを例えばGEO GLAMからとってしまえば、特に、GEO GLAMは実際の実現物としてマーケット・情報システムとか挙げているのですけど、あれは何といってもFAOが圧倒的に情報を持っていますし、本来、食べ物の生産性の問題というより、むしろディストリビューションの問題なのですけれども、それは完全にFAOのタスクのような気がするんですね。

【小池主査】  本来の像は、モニタリングのところと社会経済的なところがリンクすることを進めるという趣旨だと思うのですね。FAOがもともと持っておられるものと世界気象機構(WMO)関連で持っているものがリンクするようなイニシアチブというので、GEOのイニシアチブとしてこのようなのができていくのだと思うのですね。

【二宮委員】  多分そのようなことだと思う。本来はFAOと世界気象機構(WMO)のそれぞれがうまくリンクして何かやらなきゃいけないところ、なかなかうまくいかないので、業を煮やしたという言い方がいいかどうかわかりませんが……。

【小池主査】  実をいうとナショナルでもそのようなところがあって、ナショナルだと問題が結構難しいので、グローバルでまず合意はされて、やっぱり実現していくとすると、リージョナルあたりが動いていかないとうまく効率的にできないんではないかと思います。どうなのでしょうね。

【二宮委員】  そこの連携って、別に反目する必要は全然ないのですけど、きちんと連携できる体制というのはきわめて重要で、同じことを二重にやるほどむだなことはないと思いますので。

【小池主査】  おっしゃるとおりです。先生は出ておられますけど、GEO GLAMの中にFAO側の貢献はしっかりあるんですか。

【二宮委員】  私が集めた限りの資料には、あまりはっきりと出ておりませんね。まだ十分ではないですけれどね。

【小池主査】  わかりました。

 ほかに、このExternal engagementではいかがでしょうか。これは別に修正するわけじゃないですけど、私、この3番目が文科省にとっては非常に大事かなまた、思っていまして、今、ベルモントフォーラムとICSU (International Council for Science)等でやっておられる中で、ステークホルダーを入れた地球環境の研究なりプロジェクトの推進というのが議論されていますよね。あれがまさにこれだと思うのですね。external engagement、要するに、ICSUを取り込んで、取り込んでって、どっちが取り込むかわかりませんが、ICSUと協力してこのような地球観測の枠組みが連携をとって、そして研究と実社会の効率的なマネジメントする力をつけていくというのはまさに典型的なところではないかなと思うのですけれども、推進官はこれを引っ張っておられるのですが、いかがですか。

【福井推進官】  ベルモントフォーラムとかICSUの話は、ユーザーとか、政策決定者を引き入れるというのと、もう一つ大きいのは社会科学者を引き入れてやっていくということかと思いまして、確かにその重要性は痛感していますし、そういったことをやってきていますが、特に社会科学者を引き入れるというのは非常に……。

【小池主査】  難しいですね。学問上……。

【福井推進官】  そういったことに汗をかいていただける社会科学者の方はどのくらいいらっしゃるのかというのは、すごく苦労しているところではあります。これ、そのような意味なのですかね。

【小池主査】  そうじゃなくて、これはGEO側から見た。今おっしゃったのは、ICSU側というか、ベルモントフォーラム側から見たコメントですよね。

【福井推進官】  そうですね。

【小池主査】  ICSU側から見たものと、ベルモントフォーラム側から見たものと、GEO側から見たものは、今、同じように見ているんではないかと思うのですけれども、なかなか今までICSUの中でああいう議論は出てこなかったので、どちらかというとピュア科学一辺倒の、それは大事であることは間違いないのですが、今、それだけではだめだという方向にかじが切られているので、私は、連携をしていくいい機会ではないかなまた、。

【深澤委員】  今の話とも少し関係するんですけど、イクスターナルというのはGEOのメンバーではないという意味なのですかね。

【小池主査】  そうなのです。

【深澤委員】  じゃあ、ベルモントフォーラムなんかはGEOのメンバーになったらいいんじゃないのかな。それはあり得ないだろうけど、少なくともICSUはインプリメンテーションの中ではリードをとっていますよね、もう既に。

【小池主査】  ICSUはパーティシペイト・オーガニゼーションです。

【深澤委員】  パーティシペイティングになっていますよね。難しいのかな。

【福井推進官】  ICSUはイクスターナルじゃないというのか。

【深澤委員】  そのあたりがあるでしょう。WCIPは、イクスターナルか、インターナルか。

【福井推進官】  でも、ICSUというのと、アカデミアの方というのと一緒かどうかという……。

【深澤委員】  そうなると、ICSUの存在そのものを否定してしまう。

【福井推進官】  そうなのですよ。

【深澤委員】  苦しい。

【小池主査】  これ、学術会議の中でも議論をしているのですけれども、どういうふうに連携していったらいいのかと。特に今まで、杉本委員が出ておられますけど、地球環境学の中ではあまり社会との接点というのを考えてこなかったのですね。ステークホルダーをどういうふうに入れて計画を立てていくのかということはある意味でチャレンジなので、それをどうしていこうかという。そのようなふうにICSU側の目が向いてきたということは、GEO側からは一緒にやれる土俵が広がったというふうに、私は思っています。

【大竹審議官】  further engageですから、いいんじゃないのですか。今あっても、もっとコミットしてくださいと言っているんだから、ICSUを言っていると見ていいんだと思います。

【深澤委員】  ISSUES FOR CONTINUED DISCUSSIONの部分だから、国際的に如何、というのは、これから先、何を入れるかによって変わるから。

【小池主査】  ほかにいかがでしょうか。よろしいですか。

 そうしますと、2章で4点ほど、3章の最初のScopeのところで一つ、それから、Managementのところで一つ、reginoal (地域的)という言葉を入れようかと、そのようなぐらいのコメントの原稿をつくって、皆さんにご覧いただいた上で、11日に出すということにしたいと思います。

【深澤委員】  reginoal (地域的)な活動のところは結構強く書いたほうがいいと思うのですね。今、GEOの本会合しかないでしょう。リージョナルGEOというのがあってもいいような気がするんですよ。

【小池主査】  ええ。ただ、組織にすると大変なので、アジア太平洋地域シンポジウムを日本がやっているのは、すごく発展してきて、いいものになっていると思うのです。

【深澤委員】  そうなのですね。

議題2 第24回GEO執行委員会の報告

【小池主査】  じゃあ、どうもありがとうございました。

  それでは、2番目の議題で、GEOの第24回執行委員会の結果について、まず事務局のほうからお願いいたします。

【福井推進官】 資料のほうは資料2でして、また、参考資料2が議題一覧でです。

 最初のGeneral Businessのところでは、今の事務局長のJose Achache氏から、7月からということですけれども、現在、世界気象機構(WMO)にいらっしゃいますBarbara Ryan氏に事務局長がかわるということが紹介されました。ですから、現在のJoseはリオ+20を最後の仕事として、以降は、新しい事務局長に代わることが報告されました。

 2番のSecretariat Operations and Trust Fundのところでは、事務局の体制について、全体としてはスタッフ数の減少が報告されました。参加国については、コートジボワールが加わって89か国になることが紹介され、さらにアルメニア、グルジア、も今後の参加にむけ、協議中という話がございました。

 また、、3ページの2.2の財政レポートは、財政状況は良好であるということでした。 また、現在、新しいGEOの実行計画への移行というのが進んでいますが、新たな三つの計画管理運営委員会ができたわけですけど、GEO事務局とこれらの委員会の関係が不明瞭ということもありまして、3の委員会の共同議長と事務局が次回の執行委員会に向け、その機能を明確にしていく話をしていくということがございました。

 また、GFOIの進捗状況やGEO GLAMの進捗状況がありまして、GEO GLAMは、この取り組みの進捗をG20に報告する予定等々、報告されています。

 ほか、アフリカにおけるGEOSSの強化ということでAfriGEOSSの報告がありました。  ままた、リオ+20へのGEOの参加も議題にあがり、日本から、次の議題で説明説明申し上げますが、リオ+20の成果文書の交渉状況や展示・サイドイベントの計画を紹介しました。現在、国際間でリオ+20の成果文書の取りまとめの議論をしているところですが、GEOの話は宇宙観測とか災害のところでインプットできないか努力しており、このGEO執行委員会のメンバーの協力を得ながら進めているという状況で、今、交渉大詰めのところですが、まだ何とか成果文書の中にGEOSSの記述というのは2カ所程度で頑張っているところです。事務局長より、日本が頑張ってくれているのだから、他の国も、との話があり、イギリスやEUからはぜひサポートしますというような話もありました。

  次回のGEOの本会合はブラジルのイグアスで開催予定との報告もありました。さらに来年の閣僚会合につきましては、カナダで検討しているという話がありましたけど、まだ最終決定ではないとのことです。

 次回のGEO執行委員会は、7月12日~13日、ジュネーブで開催、ということです。

 簡単ですが、以上です。

【小池主査】  どうもありがとうございました。

 私も出席しましたので3点ほど補足しますが、1ページ目を見ていただくと、執行委員国にモロッコとニュージーランドとイギリスが入っていて、イギリスは環境省なのですね。それで、先ほど推進官がおっしゃいましたが、リオ+20の成果文書の話をしたら、その日、国連で交渉だったのです。すぐ国連に電話をかけて、今、この文書はまだ審議中というようなことで、すぐ応援をするようにというようなことをやってくれていました。そのような方がいらっしゃると、なかなか心強いなと思いました。

 それから、議題6で、AfriGEOSSという、地球観測でアフリカのいろいろな側面を支援しようという議論が起こりました。色々なところでアフリカ水循環共同イニシアチブの話も出ておりました。それと、先ほどお話のあったリオ+20に関しては、各国、できるだけ力を入れてということで、4月下旬に開かれた交渉会議のときに、幾つかの国から、ECとイギリス、イタリア、アメリカから、サポートしていただいたと聞いています。 それから、タイミングが悪かったなと思うのですが、元JAXAの理事をしておられた堀川さんが議長をされているUNOOSA(国連宇中部)のCOPUOS(国連宇宙空間平和利用委員会)主催のリオ+20でのサイドイベントGEOのサイドイベント時間と重複しています。重複がないよううまく調整しようということで議論はしていたのですが、国連のほうで勝手に決まってしまうということで、なかなか調整できないということは聞いていましたけれども、そのようなタイミングになってしまったということです。

 第24回の執行委員会につきましては、いかがでしょうか。

 GEO事務局と計画管理運営委員会の関係については、5月の2012-2015GEO実行計画前後で議論されたようですが。本日、柴崎委員がいらっしゃらないのですね。柴崎委員はいないのですけれども、本日、傍聴に来ていただいてるAISTの岩男さん、その辺は何か議論されたんでしょうかね。

【傍聴者(岩男)】  はい。最終日の共同議長会議のときに、誰が何の役割を示すのかということをそれぞれ話し合って、まとめてあります。次の執行委員会に向けてまとめる予定となっています。

【小池主査】  準備するということですね。どうもありがとうございます。失礼しました。

 よろしいでしょうか。

議題3 リオ+20におけるGEOのとりくみ

それでは、3番目の議題に移りたいと思いますが、事務局のほうからお願いいたします。

【福井推進官】  資料3です。本件は、リオ+20において、日本からのGEOへの拠出金の一部を使ってもらって、GEOの取り組みを紹介しようものです。展示とサイドイベントがございまして、展示は6月13日~24日に行う予定にて、現在、準備を進めています。サイドイベントのほうは、政策に関するパネルディスカッションと、技術に関するパネルディスカッションがあります。技術のほうは、6月18日の12時から14時です。こちらはECパビリオンのほうで開催します。政策のほうは、19日の13時10分からです。これは日本パビリオンの中で開催します。なるべく政府ハイレベルの方に参加していただくよう、主査ともども努力をしているところということです。

 以上です。

【小池主査】  後ろの別紙のほうを、私のほうから簡単にご紹介しましょう。

 別紙で「GEO Side Events at Rio+20(draft plan)」をご覧下さい。一番下に今、推進官から紹介のありました内容が書いてあります。最初にハイレベルパネルディスカッションの話があって、政府関係者にパネルディスカッションをやっていただき、そのような議論も踏まえて出来れば政府ハイレベルの方に読んでいただき、ステートメントをまとめようというもので、次のページにそのステイトメントのドラフトがあります。

 さらに1ページめくっていただくと技術に関するパネルの議題案があります。最後のページですけれども、日本パビリオンの18平米をGEOの展示スペースとして、四つのことをやる予定です。ひとつは、GEOの五つの社会利益分野のポスター作成、今のところA1サイズのポスターで、展示の参加機関にご協力いただいてデザイン中であります。それと、CEOS(地球観測衛星委員会)は、JAXAがCEOSの中をコーディネートしていただいて、各社会利益分野に対応する衛星のポスターをおつくりいただくことになっています。ほか、ビデオを上映、色々なブローシャ配布、また、ショートレクチャータイムというのをつくりまして、16日から22日に、一日に二つのセッション、今、国内・国外といいますか、色々なところから、このような方が、GEOSSに関するこんな話をこの日にできるよという情報を私どものところで集めておりまして、プログラムをつくって講演をする予定です。展示ブース内に椅子を並べて10名ぐらい座れるようにして、ショートレクチャーがあるというような活動が今計画されています。

 以上ですが、いかがでしょうか。どうぞ。

【瀧澤委員】  小さいことなのですけど、セミナーのほうの最初に“Voyage into the blue”というビデオが上映されるのと、ブースのほうでDVDプレーヤーで流す予定のものは、これは同じ内容なのですか。

【小池主査】  同じのも多分流れると思いますけど、この二番目は、今、CEOSの各衛星機関とか、GEO執行委員会のメンバーとか、いろいろなところに、あるいは、日本の国内もいろいろありますから、こんなビデオがあるのでぜひ出したいというのを今出してもらっていまして、プログラムを作りそれをずっと流していくと。だから、いろいろなのが観れると思います。

【瀧澤委員】  “Voyage into the blue”というのは、今回初めて作られたのですか。

【小池主査】  いや、初めてではないと思います。これはECが作成したもので、はっきりとはわかりませんが。 いかがでしょうか。各機関の方で、リオの会合に行かれる方がおられたら、このようなショートレクチャータイムがあるので、しゃべりたいという方がいらっしゃったら、連絡いただければ、プログラムに盛り込みます。今、大分集まってきています。

【瀧澤委員】  大体どれぐらいの来場者が見込まれるんですか。

【小池主査】  そのような情報を僕は持ってないのですけれども。

【事務局(平川)】  来場者のほうは、登録が進行中なので、想定の数というのはまだ出ていないようです。

【福井推進官】  会議の会場は、入場が厳しく制限されていますが、展示会場は、制限が低いので、たくさん来ていただける。このパビリオンは展示会場のほうにありますので。

【瀧澤委員】  日本パビリオンの出展ブースに空きがが一つできちゃっているのですね。

【小池主査】  デザインもちょっと変更があったのかもしれませんが、これは全部埋まっているはずです。この平面図のほうの右側にいすみたいのが並んでいるけど、250でしたかね。さきほどご紹介したパネルディスカッションは個々でやる予定です。

 先週の月曜日、現事務局長と次の事務局長とテレコンをやって、現事務局長はGEOSSの活動報告をやって、次の事務局長は三番目のパネルディスカッションのモデレーターをやるということで、できれば世界気象機構(WMO)の上の方もお呼びしてパネルに加わっていただくというようなことを話し合いました。

【大竹審議官】  政策ハイレベルからの参加者に関しては、日本プリンシパルから各執行委員に、本日、協力依頼のレターを出すことにしていますので、少し効果があればいいなと思っているところです。

【小池主査】  どうもありがとうございます。

 よろしいでしょうか。

 そのほかは何かありますか。GEOSSアジア太平洋シンポジウムの結果は、何か報告したんでしたっけ。

【福井推進官】  次回に行わせていただきます。

【小池主査】  お願いします。作業部会の中でも、皆さん、ご協力いただいたので、次には報告資料をつくっていただいて、よろしくお願い致します。よろしければ、まだ5分ほどありますが、最後に、事務局のほうから何かございましたら、お願いいたします。

【福井推進官】  最初の議題のコメントにつきましては、主査とご相談いたしまして、委員の皆様にも展開して、11日に間に合うような形で御意見いただいて、コメントしていきたいと思います。

 また、、本日の議事録は、事務局よりメールで委員各位に送りますので、修正があれば、ご指摘ください。最終的には文部科学省のウエブページにて掲載いたしていますので、よろしくお願いいたします。

 最後に、毎度のことですが、委員の皆様におかれましては、旅費、委員手当の確認の紙をお手元にお配りしておりますので、必要事項を記載していただき、お帰りの際に事務局まで提出していただければと思います。

 以上です。

【小池主査】  この部会は皆さんに働いていただく作業部会でございまして、あした原稿をつくって皆さんにお配りしますので、ぜひ目を通していただいて、チェックをお願いいたします。

 それから、先ほどの議論では6月15日の前に次を開くという予定でいますので、ちょっと詰まっていますけれども、日程調整をできる限りお願いして、お集まりいただければと思います。

 それでは、第13回の全球地球観測システム作業部会を閉会させていただきます。どうもありがとうございました。

お問合せ先

研究開発局環境エネルギー課

電話番号:03-6734-4143
ファクシミリ番号:03-6734-4162
メールアドレス:kankyou@mext.go.jp

(研究開発局環境エネルギー課)