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原子力分野の研究開発に関する委員会 核融合研究作業部会(第23回) 議事録

1.日時

平成22年6月1日(火曜日) 14時~17時

2.場所

文部科学省18階 研究開発局会議室1

3.出席者

委員

本島主査、疇地委員、大島委員、香山委員、笹尾委員、常松委員、東嶋委員、堀池委員、松田委員、吉田委員

文部科学省

西山核融合科学専門官、河原補佐、山田科学官、門学術調査官

4.議事録

 【本島主査】  どうもお忙しいところを第23回の核融合研究作業部会にお集まりいただきまして、ありがとうございました。早速ですが、今日の作業部会は、議事次第のとおりですけれども、やはりこの部会が今期議論を進めてまいりました核融合研究のあり方について、資料2として審議経過を整理したものが今日お手元にございます。その内容を中心としてご議論と審議をお願いしたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。

 それでは、今日は、石塚委員、小森委員、髙村委員、平山委員がご欠席ということでございます。常松委員はもういらっしゃっていますので、どうもありがとうございました。少しおくれられるということも、私、伺っていましたが、よかったです。

 そういたしますと、4月1日付で重要な異動がございましたので、お知らせしたいと思います。科学官として核融合科学研究所教授の山田弘司先生、新たに着任されています。そして、学術調査官として東京大学大学院工学系研究科准教授の門信一郎先生が就任されております。また、事務局におきましても、西山和徳核融合科学専門官が山本専門官の後任として就任されております。どうぞよろしくお願いいたします。

 早速ですが、科学官、学術調査官、ごあいさつと抱負をお願いしたいと思います。それから、事務局からも一言お願いできますでしょうか。

 山田科学官からお願いします。

【山田科学官】  甚だ微力ではございますが、力を尽くしたいと思いますので、先生方にはぜひともご指導賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。

【本島主査】  自分の専門とか少しは言わなくてもいいんでしょうか。

【山田科学官】  いや、皆さんよく……。

【本島主査】  セールスポイントとか、新たに……。じゃあ、山田先生は今まで学術調査官としてこの会議でもリーダーシップを発揮していただいておりますので、よろしくお願いします。

 では、続いて、若手代表もずっと務めておられて、今度、晴れて学術調査官と、大役を引き受けられたわけでございます。どうぞ一言ごあいさつをお願いします。

【門学術調査官】  東京大学の門と申します。経験もありませんので、これから頑張って早く仕事を覚えて尽力したいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。

【本島主査】  じゃあ、一言、ご専門を。コミュニティー以外の先生方もいらっしゃるので、簡単でいいですから。

【門学術調査官】  専門は核融合を目指したプラズマの診断法ですね、いかにはかるかということで、主に光を専門に扱っております。それ以外に物理教育の分野にも力を入れて行っております。よろしくお願いします。

【本島主査】  どうもありがとうございました。

 では、西山専門官、一言お願いいたします。

【西山核融合科学専門官】  4月1日付で山本の後任で参りました西山と申します。既に4月以降、多くの先生方にお世話になっておりますけれども、この部会もぜひよろしくお願いを申し上げます。今後ともよろしくお願いいたします。

【本島主査】  どうぞよろしくお願いします。

 そういたしますと、先ほど申しましたように、核融合研究の今後のあり方について集中的にご審議いただこうということが今日の議事の内容でございます。そのように進めさせていただいてよろしいでしょうか。

(「異議なし」の声あり)

【本島主査】  どうもありがとうございます。

 では、早速、配付資料の確認を専門官からお願いします。

【西山核融合科学専門官】  はい。本日、お手元の資料でございますけれども、まず資料1が「核融合ネットワークからの情報提供について」、A4、3枚物でございます。続いて、資料2が「核融合研究推進のためのロードマップについての審議経過の整理(案)」、A4、6枚物でございます。それから、参考資料といたしまして、A3判カラーの表1枚でございますが、「核融合分野における国際プロジェクト及び国内政策等の主な今後のスケジュール(案)」でございます。あと、資料の番号を付しておりませんけれども、先生方のところには机上配付資料といたしましてA4、2枚物でございますが、「核融合研究開発のロードマップに対する検討結果」というものを置かせていただいております。

 何か漏れ等ございましたら、お申し出をいただきたいと思いますが。

【本島主査】  よろしいでしょうか。

 では、早速ですが、議事に入らせていただきます。

 議事の最初のもの、今日の中心ですが、核融合研究のあり方についてご議論をお願いいたします。今日は、先ほども申しましたように、ロードマップ作成に向けた議論を、時間をかけて行う予定にしておりますが、その前に、コミュニティーを中心としての検討につきまして核融合ネットワークと核融合エネルギーフォーラムの状況について、山田科学官と、それから核融合エネルギーフォーラムITER・BA技術推進委員会委員長の吉田先生から説明をお願いしたいと思います。

 まずは、科学官より、核融合ネットワークに対して情報提供と議論を依頼しました件についてのアウトプットをお願いしたいと思います。資料1のとおり、山田科学官名の「核融合ネットワークからの情報提供について」が出ておりますので、この説明をお願いしたいと思います。皆さんご承知のとおりですけれども、最初に核融合ネットワークとは何かということも改めてちょっと一言だけ紹介してもらって、この情報提供の意味づけをはっきりしていただこうかと、こういうふうに思います。よろしく頼みます。

【山田科学官】  はい。では、資料1に沿ってでございますが、主査よりネットワークのご説明をということですので、そちらを先にということで、核融合ネットワークです。学会というのは学会を運営するとか、論文集を発行するとか、ある意味ルーティンな作業をしているわけですけれども、研究者コミュニティーが持っているさまざまな問題に機動的にいつでも随時対応できるためにということで、そういった意味での連絡網といいますか、コミュニティーとしての活動を組織化したものが核融合ネットワークーです。具体的には、核融合科学研究所が事務局をお世話するという形で、この分野にかかわる方々、今、登録人数として650名程度の方々がこのコミュニティーのところに登録をしていて、いろいろな情報を周知したりとか、今回のような要求に対してコミュニティーで議論・検討する場をすぐ提供できると。そういった形で、ある意味、学会ほどはフォーマルなものではありませんけれども、現場に近いところですぐ議論ができるような組織です。そういったものを核融合科学ネットワークという形で組織しています。

 いつからだったか、本島先生、ちょっと失念しましたけど、20年近くたっているんですかね。

【本島主査】  そうですね、それぐらいにはなりますね。

【山田科学官】  はい。では、資料1に沿ってです。

 これにつきましては、「はじめに」にありますように、この作業部会でロードマップを検討しているということで、昨年の12月23日に先の科学官の吉田先生と私から核融合ネットワークにお願いしたものです。このネットワークの中の構成が2つになっておりまして、1つは核融合科学ネットワーク、これは主にプラズマ科学にかかわることなんですけど、これは代表が東京大学の小川雄一先生が務めておられます。炉工学のほうのネットワークの代表は日野友明先生、北海道大学の先生でありますけれども、このお二人に意見の収集と議論をここでの議論のためお願いしました。

 作業内容といたしましては、この作業部会でも先生方にワークシートという形でいろいろ作業していただいたわけでございますが、その作業をもかんがみて、少し足らない点があるのではないかというところを吉田先生と相談をいたしまして、また、核融合ネットワークで議論していただきたいというようなことをピックアップした形で依頼をしました。そこでは、まず、ITER・BAをオールジャパンで推進し、その成果を将来の核融合研究につなげるために必要な取り組み。特に項目を挙げるだけではなくて、ロードマップ上での位置づけ・関係づけに留意してくださいというお願いをしました。

 そして、そのITER・BAと相補的な研究プロジェクトの具体的プランを出していただきたいと。

 そのほか、研究体制について具体的な要望やビジョンを出してくださいということをお願いしたわけです。

 これに対して、ネットワークで検討をされまして、小川先生と日野先生からご回答を3月25日である意味、暫定的なな形で私と吉田善章先生のところにいただいたわけです。その後、公開に向けてネットワークのほうで検討を継続されまして、この資料1の後ろについております5月31日(きのう)付の「核融合研究開発のロードマップに対する検討結果」、小川雄一先生名と日野先生名になっていますけれども、こういった2枚物のかがみがついた形で、今日は時間の関係もありますし、議論の対象ということで、かなり詳細に入りますので、具体的には申し上げませんけど、この後に、65ページぐらいの資料がついています。これについてはWebで公開する手続を今進められているということなので、Webで見られるようになった時点で先生方にも事務局からご連絡を申し上げたいと思います。今日は、その骨子についてご紹介を簡単にさせていただく次第です。

 資料1に戻っていただきまして、2の回答にありますように、私どもからのお願いに対して、まずはアンケート調査、先ほど申し上げましたけれども、650名程度会員がいるということで、そういった方々にアンケート調査を実施され、そこで出てきたものに対して代表者の方あるいは幹事の先生方でご相談をされまして、幾つかの項目をリストアップされました。

 これらの項目についてキーパーソンを決め――というのは、このネットワークもサブグループ的な各分野の担当というのがある程度決まっていますので、そういった代表の先生方にキーパーソンに当たっていただいて、各項目の詳細検討をお願いされた形です。

 この3)にありますように、特に国内で解決すべき研究課題として、ここにあります1のブランケット以下、14のメンテナンスまで、こういった項目について詳細な検討をされました。おのおのこういった項目について、4)にありますように、ロードマップの議論をされておりますので、タイムラインという意味では1のITER建設中、運転開始、DT運転、あるいはオーバーラップするところがありますけれども、原型炉に関しては設計、建設、運転開始と、こういったところをマイルストーンとして、それとのかかわりについて課題、設備、規模というものを整理された形です。

 1つだけ例示という意味で、次の3ページ目にブランケットの例を、これにはもちろん説明文がついています。今申し上げましたロードマップ的な整理という形では、上にITERの流れがありまして、下に原型炉の流れがありますけれども、こういったものに対して課題、例えばテストブランケットの許認可だとかITERへの取りつけというようなところの課題から、いろいろな連携、前後関係を整理されて項目が洗い出されています。こういったものが、今申し上げました14の項目についてなされています。

 このほか、各項目以外に重要な指摘事項が幾つかありましたので、今日の議論のためにもここで3ページ目の5)につけ加えさせていただきました。

 1つ目は、BAによる国際チームによる原型炉設計とは別に相補的な原型炉設計を我が国として実施し、人材育成を図る産官学による組織の必要性がある。これはもう、いろんな先生方からもこの部会でもご指摘されているところです。

 それと、2つ目の丸は、第4段階への準備を開始したことを見せる必要性。具体的に第4段階に至るという具体的な活動は早急には難しいかもしれませんけれども、準備を開始したということを示す必要が社会的にあるのではないかというご指摘。

 3つ目が極めて具体的なご提案でございますけれども、核融合原型炉シミュレーションセンターの設置の提案と。これは、BA-IFERCの終了後、こういったセンターに対する手当てが今のところありません。特にBA-IFERCでは計算機センターについてはハードウェアの整備が中心になりまして、人の手当てというのが必ずしも十分ではないので、コード開発を初め、今のところ、JAEA、NIFS、大学で自己努力している部分を集約した形でセンターができないかというご提案です。

 4つ目が、原型炉設計には現在の知識基盤では不十分なので、学理に基づく理解が必要であり、そのための基礎研究が極めて重要。学術的な研究を引き続き重要視して進めていく必要性を残していくこと。

 その次が、ロードマップに沿った定期的な評価・総括が必要であると。常に見直しとインテグレーションが必要だというご指摘です。

 それで、ここでいろいろご検討いただいた今後の進め方としましては、一番最初に申し上げましたように、資料の公開を今されている最中でして、一両日中にはWebで公開を予定されているところですそれと、11月にプラズマ・核融合学会というのがございまして、そこでこの活動からシンポジウムセッションを提案され、それが認められていましす。、「原型炉開発と主要課題」というシンポジウムを、特にここに書いてある代表的な開発課題について5つ取り上げて議論をされる予定です。そういった形でコミュニティーの間でもこのことについては引き続き検討を重ねていきたいというご意見でした。

 以上です。

【本島主査】  どうもありがとうございました。このネットワークでの検討をどのようにこの作業部会で扱っていくかについては、この後のロードマップに向けた議論でも取り上げたいと思っておりますけれども、今の山田科学官からの報告について何かご意見、ご質問等ありますでしょうか。

【香山委員】  1つよろしいでしょうか。

【本島主査】  はい、香山委員、どうぞ。

【香山委員】  核融合ネットワークって、今、現状はあれでしょうか、実はスタートのときというのはこれが中心なんですけれど、もう一つネットワークのグループがあって、実はプラズマ物理のほうが、緩やかだけれども、やはり重要な位置づけであったんですね。それは、今は消失したという意味?

【山田科学官】  いや、申しわけございません。プラズマ科学ネットワークというのがございます。それは活動は続けています。

【香山委員】  ですよね。

【山田科学官】  核融合ネットワークの中に核融合科学ネットワークと核融合炉工学ネットワークがございます。この核融合ネットワークとルーズカップリングというような形でプラズマ科学ネットワークというのがあります。

【香山委員】  いや、もともとはそうでなかったんですね。核融合ネットワークの中に3つがあって、1つは非常にルーズな存在で、例えば宇宙プラズマなんかも含めた存在だったんですね。それは形がどこかで変わったんですか。私、認識が間違っていればあれなんですが、そういったのはもともとその形であると思っていて、そうすると、多分そちらのほうも、結局やはり特に基礎からこういう活動を支えるという意味では重要な要素だなと思っていたもので、お聞きしたんですけど。

【山田科学官】  変わっていません。おっしゃるとおり、香山先生のご理解で変わっていません。ただし、今回につきましてはプラズマ科学に声をかけていないというのは確かですね、直接的には。もちろん、オーバーラップされているメンバーはいらっしゃいますので、その方を通じて伝わるということはあると思いますけれども。

【香山委員】  わかりました。結構なんですけど、ただ、多分どこかではそういう存在というのが貢献してくれるということはぜひ言っていただければと。

【山田科学官】  はい。

【本島主査】  そうですね。学会でもシンポジウムが開かれますから、学会自身がプラズマ科学応用のアクティビティを上げるかというのも大きなテーマでした。学会といいますのはプラズマ・核融合学会のことですけど。ですから、今のようなご指摘は、そういったところでも大いに発信していただくといいんじゃないでしょうか。ありがとうございました。

 ほかにいかがでしょうか。それでは、先に進ませていただきたいと思います。

 次が、先ほども申しましたように、ITER・BA技術推進委員会での検討状況についての報告をお願いするわけです。この技術推進委員会の委員長でもいらっしゃる吉田委員よりご説明をお願いしたいと思います。

【吉田委員】  それでは、現状をご説明させていただきたいと思います。

 核融合エネルギーフォーラムITER・BA技術推進委員会では2年ほど前に「核融合エネルギー実用化に向けたロードマップと技術戦略」及び「トカマク型原型炉に向けた開発実施のための人材計画に関する検討報告書」という2件の報告書を文科省の依頼で作成し提出しております。前者の報告書の中で、ITER計画とBA活動と同時に進める必要がある研究課題として9項目を挙げております。吉田善章前科学官から、本年1月に開催した核融合エネルギーフォーラムITER・BA技術推進委員会において、核融合研究作業部会で検討を進める核融合研究推進のためのロードマップに向けた必要な研究基盤についての検討をしてほしいという依頼が直接口頭でございました。どのような対応をしたらいいかということを検討いたしました結果、今までの議論や検討の蓄積がございますので、それらを踏まえ、核融合研究作業部会の委員の立場で簡略ではございますけれども、報告させていただきたいと思います。

 まず、課題でございますが、原型炉概念設計及び工学設計活動とさせていただいております。目的としましては、核融合原型炉の建設に至る過程で、ITERの建設とBA活動に並行する時期においては、核融合エネルギー利用の基盤・基礎学理となる科学的・工学的な基礎研究を拡充しつつ、原型炉概念設計を固めるために必要な技術基盤の整備と要素研究を進めるということが大事であると、そういう認識のもとでの提案でございます。

 その主な担い手としましては、JAEAやNIFSなどの既存の研究機関を拠点とし、その周りに大学や産業界を広く取り込みながら、全日本的な体制を組織して連携・協力のもとに進めるということでございます。

 次に、規模、人員、予算でございますけど、これは結論的なことになってしまいますが、順番に申し上げますと、コアとなる人員数というのは、これは2つの段階に分けて考えております。まず最初の概念設計段階、それから工学設計段階と2段階に分けるんですが、概念設計段階では10名程度、それから工学設計段階では工学設計統合あるいは工学開発の活動、移行調整というようなところに20名程度、それから厳選されました工学課題のR&D課題、これ、幾つか後で紹介いたしますけれど、に各5名で、計30名程度、そのくらいの人員配置が必要であろうというふうに試算いたしております。予算でございますが、人件費を除きましてBA期間中には5億円程度、その後では20億円程度を10年間という形で活動を続けていけたらというふうに今考えているところであります。

 それで、前提となる必要条件あるいは制約条件ですが、これは活動としましてはどちらかといえばBA活動との連携が強いものでございますので、そういうところに留意しながら進めていくということが大事でございますし、また予算的な制約条件も大事なことであります。その中で国際協力をどうしていくか、ということも大きな検討事項であります。

 次に、いつまでに、どこまでやることが必要か。ITER計画で目標としますのは燃焼プラズマの長時間生成や将来の核融合炉で必要なブランケットなどの機器試験などですが、炉心からエネルギーを取り出すための工学的な基礎・基盤構築のための作業が実際なければ、その後の原型炉建設へ移行することは難しいと思われますので、ITER計画と並行してできれば2010年度中葉から原型炉工学設計・R&D活動を開始することを提案したいと考えております。終了時期としては、TBM試験を補完する意味も含めますと、ITERでの核燃焼プラズマの長時間生成達成を想定して2020年代中葉以降ということになろうかと考えております。

 この間の必要な研究課題は、先ほど申し上げました9項目で、そういうものを少しまとめた形で5項目の重要な課題を提案しております。1つ目は装置工学、2つ目はブランケット工学、3つ目がダイバータ工学、それから燃料工学、材料工学です。

 そして、それぞれのところで少し詳細な説明をさせていただきますが、進め方としましては、全体としてそれをリードするのは、最初にも申し上げましたように、トカマク原型炉の全体の設計ということをまず基盤にして議論を進めていくということになりますので、その活動が必要になります。原型炉の設計活動としては、概念設計と工学設計という2つに分かれますが、概念設計活動では、今、日本で検討されています幾つかの概念設計というものを一つの方向に定めて、そしてそういう方向に沿って必要なR&Dを進めるということを調整するというような、そういう仕事が最初に出てまいります。それを行う組織としましては何か1カ所に集中するという必要はないと考えておりまして、どちらかというとバーチャルな組織ということも可能であるかと思います。ただ、これは将来の工学設計を担う中心組織のベースになるということもあらかじめ踏まえた形で立ち上げる必要があろうかと思われます。

 次に、工学設計段階になりますと、これはもう大きく変わるものになろうかと思います。指揮権限が明確で、統一性のとれた組織体というものが必要になってまいりまして、例えば研究組合というような組織をつくって取り組むということが必要になろうかと思います。

 次に、具体的な研究項目を幾つか紹介いたしますが、まず、原型炉・実用炉に向けたR&Dということで、非常に重要な工学R&D項目の一つは、超伝導コイルの新線材の開発でございます。これは現在はニオブ3すずを使った形で進んでおりますけど、これをさらに高度化したような方向性、例えばニオブ3アルミとか、あるいは高温超電導体というものの研究開発を進めるとともに、こういう成果を踏まえて2015年の時点で原型炉でニオブ3すずを使うのか、あるいは新しい先進的な線材を使うのかということの判断を含めて計画を進めていくということが肝要であろうと考えております。

 2番目としましては、ダイバータ工学。これは、ITER用のタングステンダイバータの開発が今行われておりまして、それと並行してJAEAとかNIFSにあります既存装置でのダイバータシステム試験とシミュレーション解析による設計開発が進められています。ダイバータ機器とその要素については既存の研究設備を活用した研究で開発を進めるということになろうかと思います。ただ、ダイバータ要素については、将来的には原型炉ということになりますと、あるいはその先になりますと、プラズマ粒子、特にヘリウムとか、あるいは中性子の照射に強い材料の開発、あるいは、そのダイバータをどういう形で冷却するかという、どういう材料選択するか、あるいは冷却剤をどういうものを選択するかということで、その概念の設計は随分変わったものになりますので、そういうことを進めていくということになります。そのためには、ダイバータカセットとしての中性子照射試験、熱負荷照射試験を実施することが非常に重要でございまして、このための新しい炉工学試験装置というものを我が国としては設置する必要があろうかというふうに考えております。

 それと同時に、要素レベルでの高密度プラズマとのプラズマ・壁相互作用ということについては、LHDを中心に開発研究を進めるということでありますし、それから、ダイバータの全システム試験というのは、JT-60SAを中心に進めていくということが合理的であろうと考えております。

 さらに、こういうものを進めるためには、学理としての理論研究、そして工学的な発展のための基礎研究、シミュレーション研究というのも同時に必要でございまして、そういうものも広く取り込みながら進めていくということが必要かと思います。

 順序が逆になってすみませんが、3番として、ブランケット工学。このブランケットに関しては、ITER計画のTBMの開発と試験を強力に進めていくということが非常に重要でございます。日本の主概念であります、固体増殖・水冷却方式のブランケットモジュールの開発を早急に予算化して実行に移し、ITERへの装着とそれに必要な設備の整備をタイムリーに進めていくことが肝要であると考えております。

 それから次に、原型炉のブランケットモジュールの開発でございますが、これは先ほども申し上げましたように、こういう中性子が出てきますし、それからプラズマもやってくる、熱も来るというような、そういうところでの試験ということになりますので、これは先ほど申し上げた炉工学試験装置というものを整備して強力に進めていくということになります。材料工学とも密接に関連するこの炉工学試験装置について、もう少し具体的なイメージを申し上げますと、これは現在、BA活動でIFMIF-EVEDA事業が進んでおりますが、その加速器関連施設を最大限活用する方向で、液体リチウムターゲット、それから中性子照射室というものを整備し、高速中性子あるいは熱中性子科学に資する装置、それからイオンビーム及び電子ビーム、高強度のレーザーを備えた材料照射高熱負荷試験装置というものから成る非常に総合的な材料試験装置ということになろうかと思います。この装置というのは非常に規模も大きいものになりますが、BA活動後、我が国の工学試験の中核的な存在と位置づけられる、そのような装置と考えております。

 このほか、燃料工学におけるトリチウム関連と周辺機器開発、遠隔保守技術と原型炉概念構築へのフィードバック、炉工学試験による規格・基準策定のためのデータベース構築、あるいは環境安全評価等に関することについて、一層検討を進める必要があります。

 それから、分析に必要な指摘のうち、依存関係については、ITER計画に関しましては、先ほど申し上げましたように並行して行うということでございますけれど、BA活動に関しては補完する、それから後継活動としてつなげていくという視点が非常に重要でございまして、非常に高い依存性があると考えております。また、原型炉建設に向けて必要となる工学技術のR&D実施体制についての議論もこれから大事なことになろうか考えております。

 大雑把で申しわけございませんが、大体このような検討を重ねたところでございます。

【本島主査】  どうも詳細な報告をありがとうございました。今日は口頭でのご説明ですが、検討はかなり進んでいるというご報告だったと思いますので、次回にはペーパーでインプットしていただけると。ここでのまとめの議論にも間に合うようにしていただく必要もありますので、よろしくお願いいたします。

【吉田委員】  はい。

【本島主査】  どうもいろいろ検討いただきまして、ありがとうございます。

 それでは、ご質問等ございますでしょうか。今の吉田委員のご説明ですと、要素技術等を中心としての検討というふうに受け取ったんですが、それでよろしいんでしょうか。なぜかと申しますと、例えば、全体としてはシステムエンジニアリングについてとか、それからプロジェクトマネジメントの必要性、それからセーフティとセキュリティのことですね。結局、エネルギー分野でいくと、求められるものは全体としてもコストリダクションとかリスクリダクションといったことが求められていきますね。

【吉田委員】  はい。

【本島主査】  そこは今の要素的な検討とはどういうふうに組み合わせればいいんでしょうか。

【吉田委員】  ちょっと説明が不十分だったんですけど、もちろんそういうことも含まれています。これ、実は設計活動というものを通してそれぞれの要素研究をどうするかということをしっかり見ながら、それをまとめる形で進めると。ですから、その設計活動の中に、今、先生がおっしゃったような要素もきちっと入りながら、そこで全体、抜けるところがないように、いわゆる工学技術的なものだけではなくて、さまざまな視点で抜けることがないような、そういうようなものもそこで検討するということになろうかと思います。ですから、個々のものが独立にあるのではなくて、それを設計活動というものの中でまとめていくという中で今おっしゃったようなことが議論されて、うまく全体としては補完されるということになろうかと思います。

【松田委員】  吉田先生のことは、先ほど装置工学とおっしゃっておられたのがそれに当たるんですか。5つの分野の中に装置工学という言葉をお使いになったと思うんですが。

【吉田委員】  はい。装置工学だけではなくて、いろいろ……。

【松田委員】  それを含めて。

【吉田委員】  はい、含めての話です。

【松田委員】  設計がリードすると。

【吉田委員】  はい。

【松田委員】  はい、わかりました。

【吉田委員】  ブランケット工学にしても、ダイバータ工学にしても、みんなそういうことが関連する話でございます。

【山田科学官】  1つよろしいでしょうか。

【本島主査】  はい、山田科学官、どうぞ。

【山田科学官】  今日、石塚委員がご欠席ということもあってお伺いするんですけれども、核融合ネットワークのほうの検討というのは、これはあくまで学術的なコミュニティーでやっているんですけれども、吉田先生のほうに産業界の方も入っておられるので、産業界の方々のご意見がどういうふうに反映されるかということを全体的にお話しいただければと思います。

【吉田委員】  産業界というのは、ほんとうにこれを進めていく上でもいかに産業界がこれにかかわるかということは非常に大事でありまして、産業界からの非常に強い要望としてはその他のところに実は記載するつもりで、今日、ちょっと紹介申し上げていなかったんですが、ITERの結果が出るまで何もせずに待って次のステップに進むというような、そういうことではなくて、概念設計を前倒しで実施することが非常に大事で、そのための新段階に入るということを産業界としては早く宣言して政策に意思表明をすべきであるというような強い意見も出ております。

【堀池委員】  ちょっと補足で。

【本島主査】  はい、堀池委員、どうぞ。

【堀池委員】  すみません、原子力産業協会からの委員が2人入っておられまして、一応、その方を通じて産業界の意見が上がってきている。原産協会では、核融合関連のメーカーが集まった検討会がございまして、多分そこで議論されて、こちらに要望というか、提案が上がってきている、多分そんな形になっております。

【本島主査】  そうですね、設計研究と要素研究から、あと実際のものをつくる段階、スイッチオンする時期がもちろん来るわけですよね。そこまで見通して検討はしていただくというのは非常に大事なんだと思いますけれども。

【吉田委員】  設計も、いわゆる概念設計から工学設計、さらに先生がおっしゃるのは実際につくるというところまでということですね。一応、今回の検討は、概念設計、それから工学設計というところを少し重点的に考えておりまして、その後、どういう形で実施するかということに関しては、今後の検討が必要です。その検討範囲というか、その辺について、堀池先生、何か。

【堀池委員】  そうですね、今おっしゃったとおりです。

【吉田委員】  結構ですか。

【堀池委員】  はい。

【本島主査】  香山委員、どうぞ。

【香山委員】  まず、産業界の意見を入れるというのは実は大変に難しいところがあって、例えば原産協会の意見を聞いて、じゃ、産業界の意見が入るんだろうかというと、必ずしもそうはならなんですね。原産協会って、やっぱりあくまでも今の原子力産業の会社に関連する人たちの意見。やはり彼らの活動を維持するためには何が必要かということ。これはもちろん大事な要素なんですけれども、多分、核融合では、今、ITERについてもそうですけれども、原産協会のメンバーが担える部分以外にも、例えば素材産業がどれだけ素材を供給できるかとか、そういうところなんかは実際には吸い上げるチャンネルが今のところないんですよね。そういうところもぜひ入れてつくっていただければというふうに思いますけれどね。

 それからあとは、そのときによく使われる言葉の単位が非常に大きく違っているということがあって、前回の岡野先生のロードマップをつくられたときには、やはりある程度現実的なコストの範囲で考えるということで、あまり正確に記憶してないんですけど、例えば150億ぐらいの予算で何をやるべきか――500? 120とか130とかでしたっけ。

【堀池委員】  いや、百七十何億。

【香山委員】  170ですか。200億以下ですよね。で何ができるかということで、優先度をつけて選んだ。多分、今回の議論は、それとは別に、やはりどうしても必要なものをまずはきちんとリストアップしようということでされていると思うんですけど、それを単純に挙げるとものすごい額になるんですよね。ですから、どの辺のところを目指したまとめにするのかというのもぜひ議論していただく必要があるかなと思いますね。

【本島主査】  どうもありがとうございました。今おっしゃった大変な額になるというのは、核融合単発ですと大変な額になるけれども、ほかの分野等とあわせていくといろいろ共同できる要素もあると、そういう意味も含まれているんでしょうか。

【香山委員】  はい、そういう要素もあると思いますし、それ以上になると思います。

【本島主査】  むしろ積極的に取り入れるべきだというご意見なんですね。

【香山委員】  そうです、はい。それは必要だと思います。

【本島主査】  ええ。どうもありがとうございます。

 それでは、今のご議論を拝聴しておりまして、概念、それから工学設計で、いわゆるフィージビリティスタディに相当しているところをしっかりしているということだと思いますし、ですから、素材についてもまさしくフィージビリティスタディについての可能性がある、なしの検討が必要であると。それを非常に重要な具体例として挙げてくださったというふうに理解してよろしいでしょうか。

【香山委員】  はい。

【本島主査】  どうもありがとうございました。

【堀池委員】  ちょっとそれで補足を。

【本島主査】  はい、どうぞ。いや、補足でなくてご意見をどうぞ。

【堀池委員】  はい。今、香山先生のご意見に対してなんですが、そういう意味で、産業界のほうからは、現在の工業世界、日本だけじゃなくて世界の工業力とか工場設備をある程度そういうのに立脚した設計にするべきであると。できる装置のコンポーネントの、工場でつくるコンポーネントの大きさとか精度とかいうものをそういう工場設備に立脚した設計にすることによって、何と比べてとは言いませんけど、かなりのコストダウンが図れるはずであると。だから、そういうふうな方針で最初から設計を進めるべきであるという話がありまして、多分その中に材料調達とか人材の育成とかいうのも広い意味でいうと含まれているのかなというふうに考えています。

【常松委員】  よろしゅうございますか。

【本島主査】  はい、常松委員、どうぞ。

【常松委員】  結局、研究者側というか、ブレークスルーとるほうは、できるだけ最先端を使いたい。そのほうが魅力的な装置になるし、ほんとうに既存のものと先進のものの単価が同じだったら、そっちのほうが安くなると、そういう論理になるわけです。研究者はそっちのほうがおもしろい。一方で、今、堀池先生がおっしゃったように、既存のものをつくると。そうすると、構造材料と生産設備を既存のものにしちゃうと、今のとあんまり変わらない、非常にシャビーで、逆に相当巨大なシステムになってくると。ここのところをどうするかというのは最大の問題。それで、吉田委員がおっしゃった工学設計の中である程度まとまった団体をつくって、そこでいろいろなところがあるんですが、プラズマとブランケットが代表例で、あるいはブランケット、ダイバータですか、いわゆる熱工学と熱をトランスミットするこの2つのシステムが代表になっているんですが、まさにそこだと思うので、そこをどの規模でやるというのが一番いいのかと。ITERの場合はそこのところに約1,000億。だから、ITERの建設費が幾らか知りませんが、当時のフィギュア・オブ・メリットで5,000億という数字が出ていました。その中で1,000億ぐらいそういうものに投入して、約20%を投入して、どの産業界のどの設備を使うとどこまで見えるのかというのをやったのが、真空容器であり、マグネットであり、ブランケットであり、そういうことをやったわけで、おそらくそこから答えが出てくるんだろうと。したがって、EDAのところで一体何をやるのかというのを研究者と設計者のほうの意思疎通をきちっと行うというのが、今考えられる答えの出し方、プロセスだろうと思います。どこに答えが行くかはわかりません。ですから、製造設備だけを考えてもだめだし、夢を考えただけでもだめ。そこのコンプロマイズをどうするのかというのがまさに工学設計活動で、産業界・研究者、それからプロジェクトマネジャーですか、その実施部隊を含め、これらの連携をいかにとるかというのが大事です。今は、ITERでの例が唯一あるにのみですけど、そういう形になるのだろうと思います。

【吉田委員】  極めて身近にそういう先駆者がいるわけでありますから、そういうものをきちっと踏まえながらというんですか、見習いながら、効率的な、きちっと議論する、そういうものにしていくと。そのための設計書づくりというのが大事なのではないかなと思います。

【本島主査】  どうもありがとうございました。常松委員のおっしゃっていたことを聞いておりまして、最先端と既存とおっしゃって話を始められたわけですけど、やっぱり判断が重要になるというご指摘だったと思うんですね。ですから、そこがやはり、ITERが、これから建設が進んでいって、次のステップをさらに始めるときに非常に重要な役割を果たすということは間違いないと言えると思うんです。

 それから、産業界については、これはもう先生方もいろいろご尽力されているとおりで、一国で閉じませんよね。だから、日本の技術を海外に出して、材料で足りなくなったものを調達するようなことも実際にはなされているわけですから、そういう観点も非常に重要になってくるでありましょうし、結局、戦略的に物事を考えていく必要があるということは最後の結論のところに書かれるんでしょうかね。そういうふうに今のご議論を聞いていて思いました。

 ほかに何か。大島委員、どうぞ。

【大島委員】  先ほどの吉田委員のお話の中で、人的配置もお考えになっているということで、具体的に例えば概念設計に10名というふうな形で配置を大体の形で決められているということなんですけど、この方々はマネジャーとしてなのか、研究者としてグループを率いるトップの方なのか、ちょっとその人的配置の……。

【吉田委員】  10人の意味というか、中身ですね。

【大島委員】  はい、そうです。10名及びほかにも数字を、漏らしちゃったんですけど、30名ほどおっしゃっていましたよね。

【吉田委員】  はい。その方たちはほんとうにその仕事に専念、1人が1年間専念するというのを1人としております。ですから、マネジメントもいれば、研究者もいるということになりますけれど、例えばそれをいろんなところで分担するとなると、例えばエフォートは10%の人が来るならば、それは0.1人分にしか。だから、そういう意味で10人というか、例えば10人で言えば十人力がいるというふうにご理解いただきたいと思うんですが、もう少し詳しい説明は堀池先生のほうから。

【堀池委員】  いや、10人というのはFTEという意味です。

【大島委員】  すみません、FTEというのは。

【堀池委員】  フル・タイム・エフォートで10人。

【大島委員】  ああ、はい、そういう意味なんですね。

【吉田委員】  ですから、例えばだれかが中心になってどこかの方たちに何%かのエフォートをしていただきたいというときには、1人の人がフルだし、あと10人の方に0.1ずつ持ってもらうとか、そういうふうな形でやっていきます。それは必ずしもマネジャーだけのものではございません。

【大島委員】  R&Dの方もいらっしゃいましたよね。

【吉田委員】  R&D、はい。

【大島委員】  その方ですと、まずフルにこちらにコミットメントしていただくのはいいんですけど、やはりその人1人じゃ研究はできないですよね。

【吉田委員】  はい。

【大島委員】  そうすると、例えば研究員とか学生とかも必要になってきますよね。その方はまた全然別な形で、いわゆるR&Dの例えばグループの10名の1人か何かの方がそれで組織されるという、そんな形になるわけですか。

【吉田委員】  実働部隊としての数を書いているんですけれど、そういう試算をされているんですね。

【堀池委員】  はい。よくわからないので、大体の人数をはじいて、その組織体が1カ所に集まって一年中働くのか、それともバーチャルというご紹介が吉田先生からありましたけど、ある程度分散してやるのかによって、人的負荷のかけ方が変わりますし、研究所の方ですと例えばエフォートを50%というのも可能なんでしょうけど、民間会社にお願いした場合は1人当たりのエフォートが10%とか5%とかいうのも十分あるので、ちょっとその辺は組織のつくり方によって変わるので、よくわからないと思います。

【大島委員】  ああ、なるほど。

【吉田委員】  おそらく、例えば技術的なサポートをする人とか何かは入っているのか、入っていないのかというようなことですよね。

【大島委員】  そういうことです。

【吉田委員】  とてもそんな人まで全部、例えば事務とか、そういうのを入れたらそんな数じゃなくて、そういう意味では研究者という意味での……。

【松田委員】  プロフェッショナル。

【吉田委員】  プロフェッショナルな研究者という意味。

【大島委員】  ええ、そういう意味だとは思っているんですけど、何回かここで研究推進に必要な人材育成確保という形で議論されていたので、その意味で具体的に数字を挙げられていたので、どういう方々を意味しているのかなという質問だったんですけどね。

【吉田委員】  今回の我々のだけじゃなくて、そのほかの今までの人材育成とか人材確保というときでも、おそらく研究担当する本人だけしか考えていないと思いますね。あとその周りにいる例えば技術の人とか、それから、ほんとうは大学でやるならば学生さんたちの寄与も大きいわけですよね。そういうことまで入れたらちょっと違う数にはなると思いますけれど。

【松田】  よろしいでしょうか。今の点、関連。

【本島主査】  関連ですか。じゃあ、先に挙がっていましたので。

【松田委員】  大島委員のご指摘のこの点というのは、いつもこれまであいまいになっていたと思うんですよ。というのは、人件費というのと事業費というのをいろんな計画は別々にやっていたんですが、正確に人件費だけなのか、例えば今、設計で10名と言ったときに、そのほかに設計費というのは確保しているの、していないので随分違うんですよね。だから、人数と言った場合、丸投げに近い形でやるんだったら非常に少ない人数でもやれる。だけど、一方、全部抱え込んでドローイングまでやるんだったら相当人数要りますし、そうするとやっぱり大事なのは何かというと、単に人数じゃなくて、プラス事業費で何がしか確保しているのか、総予算で言わないとあんまり意味がないんだというふうに思うんですよね。だから、人件費も含めて総予算で全部言うか、人件費と事業費というのに分けて、それぞれどれだけかってやらないと、ほんとうのプロジェクトどれぐらいかかっているかというのはよくわからない。

【香山委員】  いいですか、今のあれだけでいいから。

【本島主査】  じゃあ、香山委員から。

【香山委員】  実は今の人数の問題は前の岡野さんのロードマップのときも出て、少し議論されたと思いますけれども、岡野さんの算出は、結局、どれだけのワークがある、特に研究、R&D、今、松田さんがおっしゃったみたいなドローイングベース、例えば出せるような仕事じゃなくて、やはりR&Dで研究者がきちっとやるような仕事でどれだけあるかというのを積算していって、それを人に割ると。ですから、実際の人はフルタイム総量掛けて働いているわけないので、現実の人に割り振ったらもっと多くなるはずだけど、そういうちっちゃい数になって、ですから、むしろ数を出したときには気をつけないと、かえって少ない数でできるような印象を与えるという議論が前もあったと思うんですね。

【大島委員】  そうですね、10名で概念設計って言われると。

【香山委員】  ええ。ですから、そういう意味ではちょっと注釈をつけた数字できちっと書いていかないと心配な気がしますよね、ひとり歩きするとまた。

【吉田委員】  わかりました。

【香山委員】  ということですね、常松さん。

【吉田委員】  最終的にはそういう形にしましょう。

【常松委員】  両先生おっしゃるとおりで、もともと10人とか30人って最初出したのは私だったと思うんですけど、それはいわゆる全体のプランをつくるような、いわゆるヘッドクォーターの人ですよね。その人が一つ一つの図面をかくということは考えていませんから、ですから、キーになる人材の規模とクォリティーの話と事業費の話というのは分けて考えないといけなくて、それをごっちゃにしちゃいますと、何人いるかというのは、いわゆる守衛さんも含めての人数とかそんなふうになっちゃうわけですね、事業費になっちゃうと。なので、もともとここでは研究開発という意味ですから、ほんとうにその中核になってフルタイムに近くという方を挙げていますし、核融合エネルギーフォーラムITER・BA技術推進委員会「トカマク型原型炉に向けた開発実施のための人材計画に関する検討報告書」報告書(平成20年6月)でもそれに非常に近い形で人数を集約されていると。それにプラス研究開発が入ると、多分、通常3倍から5倍に人数としては膨れ上がると思うんです。なおかつ、契約をする事務の方だとかいろんな方も含まれますから、ですから、中核になる人数、これはどちらかというと、どういう職種でどういうクォリティーの方はという、いわゆるクォリティーの定義なんですけど、それと人数と言った場合には、すそ野を含めた研究開発というのを含めた人数というのをやらないと多分いけないんだと思うし、それに対して今度、既存の産業界をどう入れるのかというのは事業費に入るので、これは多分分けて整理されるべきだと思うんですが、まず必要なのは、10人とか30人とかって申し上げたのは、これから若い人のコアになる人を育成していくというのに、どういう人をどのぐらいの数で育成していくかというのを中心に書いたので、まさにほんとうのコアの部分。そこに附帯経費あるいはサポートあるいは関連の学会の方というのは、今のところは入っていないと思えばいいんじゃないかと思うんですが。

【吉田委員】  そういう考え方に近いです。

【本島主査】  はい。どうも熱心な議論をありがとうございました。先ほどの出ていた数字を見ましても非常に小さい数字でしたが、金額もですね。ですから、やはり要素研究の最初の段階を想定されているということと理解してよろしいんじゃないかと思います、今日の時点では。

 それで、大島先生、組織等について先の話をご意見いただくのは今は難しいと思うんですが、こういう形が一番適切だというふうな観点で、人を育てるということも含めて何かご意見いただけませんでしょうか。いや、大学にくっつけるような形がいいのか、原子力機構にくっつけるような形がいいのかとか、もし何かありましたら。また将来ぜひご意見いただきたいと思いますが。

【大島委員】  今、少しおっしゃられていた方がフルタイムのいわゆる中核の方だということなので、多分、その方を中心に、例えばR&Dですと研究グループが構成されると思うんですね。若手の育成の問題って非常に問題になっているので、そういうところで、やはりある程度中核になる方はもちろん経験なども――マネジャー的なところもありますので、プロジェクトを運営し、マネジメントしていかないといけないというところもありますので、やはり経験豊かな方が必要だと思うんですけれども、そういう方に関しては幅広く公募の形か何かにもなるとは思うんですけれども、やはり実際にこういう国際的な観点も含まれますので、若い人ですね。やはり核融合はある程度長期的なビジョンでの研究になるので、今、どうしても若い人は二、三年の任期つきになってしまうので、ある程度長期的な観点で、ほんとうにその研究を通して次のマネジャーになるような方を育てられるような長期的なビジョンでぜひ育成していただけたらなと思っています。ちょっと抽象的なんですけれども、大学ではそこら辺のところが非常に問題になっているので、ぜひこういう研究を通してなるべく長期的に若い人を育てていけるような、育成していけるようなプログラムをつくっていただきたいなと思っています。

【本島主査】  どうもありがとうございました。

 それでは、ほかに。まだこの後の十分時間をとった議論、ロードマップの議論にフィードバックできると思いますので、吉田先生、どうもありがとうございました。

 それでは続きまして、今、2つの報告をいただきまして、これらを受けまして今までの議論、資料2についてですが、「核融合研究推進のためのロードマップについての審議経過の整理(案)」として、今日出していただいております。この資料はロードマップそのものではありませんで、ロードマップを作成する上でのポイント、それから留意点についての位置づけと、こういうふうに私も理解しておりまして、この後、この資料の進め方については1つずつパラグラフごとに議論していってもらうのが適当ではないかとは思っておりますが、その進め方も含めて、もちろん抜けがないかといったこともあります。この資料に基づいて、ポイントに基づきまして今後の具体的なロードマップを作成していきたいと考えておりますので、よろしくお願いします。

 それでは、まず資料2につきまして山田科学官から説明をお願いいたします。必要に応じて今までの経緯も入れていただければと思います。

【山田科学官】  はい。昨年、先生方にワークシートで作業いただきまして、また、前回は方向感という形で項目の洗い出しをお願いした議論をしていただきました。それをもとに、吉田善章前科学官と私と事務局のほうで審議経過の整理という形で、中間まとめ的なものになるようにという意図を込めて項目を並べたものです。それで、いかがいたしましょうか。全部一通りというわけではなくて?

【本島主査】  そうですね、後で逐一やらせてもらうということを考えておりましたけれども、今日は最長で5時まで時間がありますから、議論のメモはもちろん筆記の方がとってくださっていますけど、ポイントは門先生も直接ワーディングをしていただく必要があるから、発言のポイントのメモはよろしくお願いしたいと思いますが、どうしましょうか。まず、ざっと説明していただくということでどうでしょうか。それから、特に主張されたいところのポイントをですね。

【山田科学官】  それは全体を、では、目安として二、三分で……。

【本島主査】  もうちょっとかけてもいいと思いますけれど。

【山田科学官】  もちろん、限られた人数でやったものですから、踏み込み過ぎな表現であるとか、当然書くべきことが全然書いてない、不足であるというようなこともございましょうが、そういった点でたたき台としてご理解いただきたいと思います。

 まず、「はじめに」というところで、この作業のもともとのそもそもの意義づけから、前回、前々回のこの作業部会での報告書を振り返り、なおかつ、今、別の部会でありますけれども、研究環境基盤部会のところで大型プロジェクトに関する作業部会というところでロードマップの議論をしている、あるいは学術会議でマスタープランの議論をしていると、そういった背景があります。そういった中で、核融合についてもいよいよ原型炉を目標と定めたロードマップを書く必要性があると。これまでも書いてきたわけですけど、さらに精査する必要があるという位置づけです。

 1番目が「核融合研究推進のためのロードマップ」というところで、ここでまず「原型炉とは」という定義を、この間も議論いただきましたけれども、文章に書ける形で、ここにおられる先生方の合意のもとに文章化していきたいと考えています。2ページ目の2つ目の丸には、例えば原子力委員会に既に出されている報告書を用いるとすると、こういった文章があるという例示でございます。

 (2)が「ITER計画及びBA活動の位置づけと役割」ということで、これについては既に国際的合意のもとに定義されているところでありますけれども、核融合原型炉に向けて進めるに当たってはITER・BAというのは、これは申し述べることもありませんけれども、最も重要な要素でありますので、もう一度その位置づけをここで述べるというところです。

 3番目が、さりとてITER・BAだけで原型炉に進めるということではありませんので、「国内で解決すべき研究課題」があろうということで、ここが今回の核融合科学ネットワークあるいはフォーラムのITER・BA技術推進委員会で議論されてきた根っこの部分の骨子が十分反映されるべきところです。核融合原型炉へ進めていくためには、1つ目の丸は、ITER・BAからの成果を――「前線と後方の関係」と書いてありますけれども、ITER・BAからの成果を十分反映させる体制でないといけないということ。そういう仕組みがないといけないということ。2つ目の丸は、また逆に、ITER・BAでは不十分でありますので、完全なものにするためにはどういったことを我が国の独自の研究開発として進めていかないといけないかということを述べると。3つ目の丸、4つ目の丸は、その具体的な中身ということで、1つ目がITER・BA技術推進委員会、今日吉田先生がご報告された内容に当たるところです。2つ目の丸が核融合ネットワークでの議論、私から説明したところでありますが、これについては別々に書く必要は全くなくて、これをいかにまとめていくかという作業が必要です。

 4ページ目に行っていただきまして、「(4)研究推進の整合性と合理性の検証」ということで、現在、非常に重要な現在の分析をまとめるというところです。3つ目の丸まではそういったことが必要だということなんですけれども、4つ目の丸にありますように、重点化。平成15年に行った計画について、ここに3つ、トカマク、ヘリカル、レーザーと書いてありますけれども、これらの重点化された計画の役割を再確認する必要があると思います。この作業部会の重要な観点である原型炉方式決定のための検討体制の確立であるとか、核融合研究整合性、合理性、完備性などに関する検証が常に必要だと。こういったところを施策としてどういうふうに実現していくかということを記述できればと思います。

 今申し上げました(3)の部分、(4)の部分をわかりやすい形で図にするという形の作業が(5)です。これをもって、研究目標、研究開発を一つの目標に向けて収斂させていく方向づけをどういうふうに行っていくのか、あるいは、どういう手順で判断をするのかということの重要な材料として位置づけていきたいというところです。

 2以降は、「残された課題と必要な施策」というところで5ページ目からになりますけれども、今申し上げましたように、ロードマップというのは最初の原型炉に向かっていろんな研究開発課題を収斂させていくわけですけれども、そういうことがまず必要だというところが3つ目の丸までです。4つ目の丸として、具体的には、それぞれ収斂に向かってどういった判断をいつしないといけないかというようなことで、1)、2)、3)、4)というのはあくまで例示をしたものでありますので、特に特出しというわけではありません。こういったことで、4)にありますように、「この他の強調すべき項目は?」というふうに書いてあります。一方で、収斂に向かって、収斂に直接コミットしなかったものについてはそこで終わるということではなくて、核融合は長期的な取り組みが必要な研究ですので、さらに展開させていく研究というのが必要であるというようなところが「展開させるべき研究」ということで、5ページ目の下から3つ目の丸からに書いてあります。ここでは特に学術の役割というのは非常に重要であるということと、あと、技術基盤ということで、産業界との連携についても非常に重要であるということです。

 (2)は、同じくこの報告に当たってのコンセプトとして、その体制をどういうふうにつくっていくかというところで、ここでは特に東嶋委員からよくご指摘されているように、幅広い社会からの理解と賛同が絶対必要だというようなところですね。ですから、いわゆるコミュニティーの協力と支持、さらにはこの分野の研究開発に対する幅広い社会からの理解が必要と。こういったことを長期的ビジョンに基づいて進めていくにはどうすればよろしいでしょうかというようなことで、2つ目はチェック体制の考え方です。

 3番目につきましては、この報告書をまとめるに当たって喫緊の課題として、緊急性の高いものとして提言できるものがあれば記述していきたいと。すなわち、すぐに始めないと大きな損失にかかわるようなことについては特出しとして示して提言していきたいということで、ここも具体例のたたき台として議論のために4つ挙げてありますけれども、例えばこういった項目について具体的な記述ができればと思っております。

 以上です。

【本島主査】  どうもありがとうございました。先ほども申しましたように、この審議経過の整理(案)ですが、今、科学官からも説明があったとおりでありまして、ロードマップそのものではなくて、ロードマップを作成するためのポイントや留意点についてを記載したものであります。やはり原型炉の定義にかかわるところとか、総合的な検討の進め方等、非常に重要な主張が既に入っているわけでありますが、それでは、まず全体的なところで、個別の議論に入る前に何か特別ご指摘とか進め方でご意見ありますでしょうか。はい、松田委員。

【松田委員】  結局、目的とする報告書といいますか、それのタイトルは例えばどんなふうになるんでしょうか。「核融合推進のためのロードマップについて」というような、そういうタイトルを想定すればいいのか、何かもっと別のものを……。報告書のイメージなんですね。

【本島主査】  やはり科学官からお答えいただきたいと思いますが。

【山田科学官】  「核融合研究推進のためのロードマップ」という報告書を書きたいとは思います。ただし、その作業の日程等を考えると、実際、ある時点で作業をまとめないといけないですから、その時点としては、この作業部会の期の終わりである来年の1月程度がめどになりますので、逆に言えば、そこまででできることで、できる限り大きなインパクトのあるものを書きたいと。後で使えるものを書きたいというところですので、タイトルにつきましては、ロードマップというところが言い切れるかどうかというのは、この部会でぜひその中身に沿ってご議論いただければと思います。

【本島主査】  文科省から何かリクエストはありますか。例えば「今後の核融合研究の推進のために」と。それでもう見通したというふうな表現の仕方ももちろんあるわけですけど、ロードマップはそれについてきた非常に重要な資料という位置づけになりますよね。

【西山核融合科学専門官】  はい。

【本島主査】  いかがでしょうか。文科省のリクエストも重要ですから、この作業部会においては。

【西山核融合科学専門官】  核融合の研究のみならず、前回のロードマップの動きを見ていかなければなりませんけれども、今、本島先生がおっしゃいましたように、「今後の核融合研究の推進に当たって」というふうなことで、ロードマップまでうまくつくれればよろしいかなという感じではおりますけれども。

【本島主査】  松田委員も今のご質問については賛同はしていただけますか。

【松田委員】  はい。

【本島主査】  ありがとうございます。香山委員、何か提案がありますか。

【香山委員】  いや、この質問なんですけどね。ただ、前回の岡野さんのときには、さっきも言いましたけれども、一応、現状で現実的な数値とか活動の規模というのを想定してつくったんですが、今度はどういうふうなお考えでしょうか。例えば、当然これだけのことはぜひやりたいということを言われるのか、それとも最低限これがなければだめだという形なのか、その辺の考えるときのバウンダリーコンディションみたいなのはどういうふうにお考えですか。

【山田科学官】  ある程度時系列で分けて考えていただいて、タイムラインで分けて考えていただければいいと思うんですけれども、原型炉という20年、30年ということを考えれば、なかなか今おっしゃったような踏み込んだことは書けないですよね。なかなか。いついつまでに何人で、どれだけの予算をかけてやるかという……。

【香山委員】  いやいや、数ということじゃなくて、考えるときに、例えばある炉工のある部分のR&Dのために最低これはなければだめだというものと、やっぱりこれがあるとはるかに効率よく物事が進むとかって幾つかありますね。

【山田科学官】  ええ。

【香山委員】  その辺は、要するに分けて書くことで一応全部何でも入れるということが前提だと理解していいんですか。

【山田科学官】  ええ。一番最後に、私、申し上げましたように、これがないと後で大きな損失あるいは大きなおくれにつながるというようなものは、欠くべからずものは必ず書かないといけないと思います。

【香山委員】  ええ、それはそうだと思います。

【本島主査】  次のステップに移るためには、やはりこれもイノベーションを主張していくわけですよね。そうすると、プライオリタリゼーションがどうしても入ってくるわけで、そうしますと、スクラップ・アンド・ビルドということが避けられないんじゃないかというふうにも思いますが、そこはやはり必要なレベルの議論はしていただければと私としては希望しております。もちろん、完了した研究というのはもうそれで終わりにしなければいけませんし、要素研究等につきましても大きな研究を例にとりましてもそう思うんですが、ぜひ、ロードマップというのが今、社会的にどういうふうに受け取られるべきかというふうなことについて、東嶋委員、何かご意見ございませんでしょうか。ほかのことでも結構なんですけど。

【東嶋委員】  すみません、今の主査のご質問に対する答えはありませんが、最初の、今、資料2のご説明をいただきまして、このワーキングで何を議論するというか、何を求められているのか、ちょっと私、タイトルのことをさっき松田委員からおっしゃられましたが、タイトルというのは多分ミッションをどうするかという話だと思うんですね。それがちょっとわからないので、もう一回、具体的にミッションを教えていただければと思います。すみません。

【本島主査】  いや、それは大事な点ですから、ぜひ。繰り返し議論をしていく必要があるだろうと思いますけど。

【山田科学官】  私の言葉が足らなかったら先生からぜひフォローしていただきたいと思いますが、原型炉の第1号機をつくるに当たって、いろんな研究を組み合わせて収束させていかないといけないというところが一番です。ですから、ロードマップといったときに、いろんな研究が並行して走っていますよね。このスケジュール表に、ありますね。核融合の研究の中でいろんな研究が走っていますけれども、これが、1つは、作戦書として原型炉の右上に向かって組み合わさって合わさっていくということの作戦書を書きたいというのがミッションです。

【東嶋委員】  今までこの部会を通じて議論してきて、このスケジュール(案)というのがある程度できてきたと思いますが、これと今おっしゃったロードマップと何か違うのですか。もっと具体的に詳細化したいという意味ですか。

【山田科学官】  これですと関係がわからないというのが1つ。

【東嶋委員】  関係を書きたい?

【山田科学官】  はい。それによってある判断が、ちょうど主査がおっしゃいましたけど、スクラップ・アンド・ビルドのような形でおっしゃいましたけれども、いろいろな判断をしておかないといけない。判断がありますね。やめる、やめない、もっと大きくするというような。そういうことがわかるような関係図にしていきたいと思います。

【東嶋委員】  はい。

【本島主査】  ぜひ議論を通じて何を主張するかというのが最初に出てこないと、作成するのが報告書になりませんので、非常に重要なご指摘だと思いますね。

【東嶋委員】  いや、重要かどうかわかりません。つまり、文部科学省さんは、この部会で参考資料のこのスケジュールを関係性を示すようなロードマップにつくり上げて、それを予算獲得のためと国民への理解のために示したいということなんでしょうか。そのためにこの部会でその関係性についてこれから議論するという理解でよろしかったんですか。

【本島主査】  それでは、文科省を代表して、ちょっと今日は戦略官が後から来られるようですが、西山専門官、ぜひお願いします。

【西山核融合科学専門官】  参考資料にもありますけど、当面は、ITERあるいは原型炉をつくっていく、開発をしていくという上でオールジャパンの体制を構築して、非常に財政状況厳しい中で、どういう形で効率的に日本として原型炉をつくっていくかというものをお互いの連関を示しながら、いつの時点でどういうものをどういう形でやるかというのを見やすく、国民の皆様にも理解を得られるような形で示していこうということがそもそものロードマップなりをまとめるときの考え方だったかというふうに理解をしております。簡単ですが。

【本島主査】  どうもありがとうございました。

 松田委員、どうぞ。

【松田委員】  もうちょっと具体的なあれで言うと、核融合エネルギーフォーラムITER・BA技術推進委員会ロードマップ等検討ワーキンググループでは、トカマク型原型炉を想定してロードマップというのを一応つくって、それで議論したんですね。ところが、今回はトカマクと限定するんじゃなくて、それも含めて広くヘリカル、レーザーなんかも入っているので、そういうものを全体を含めて、ともかく原型炉というのはつくらないといけないんだ、だとしたら、それに向かってどうやって取捨選択しながら原型炉を実現していくかという、そういう全体のロードマップをつくるというふうに理解していいんでしょうかと。

【本島主査】  もちろん、そういう方向性は必要だと私も考えております。

 大島委員、どうぞ。

【大島委員】  先ほどちょっとバウンダリーコンディションということが出てきたんですけれども、ロードマップを作成する際に、やはり時系列の時間軸も必要だと思うんですね。今の議論だと、この参考資料があるので、それで、こちらで大体見ていますと二、三十年代に原型炉ということがあるので、この二、三十年の中で原型炉を一つの一番のターゲットとして、それを実現に向けてということなんですよね。もし一般の方にもこれを公表するということになると、原型炉がどういう全体的な核融合研究推進のための位置づけかというのが多分わかりにくいと思うんですね。やはりそれが非常に大事なステップになって、最終的にコマーシャル的なものに進むということですよね。なので、こちらで先ほどタイトルの話も出たんですけど、核融合研究推進のためのロードマップといったときに、ここ二、三十年で原型炉というものが何で必要で、それをどうしてやっていくかというのがやはりちょっと初めにないと、多分、原型炉の必要性自体がなかなかわからないんじゃないのかなというふうにちょっと感じました。

【本島主査】  ありがとうございます。

【香山委員】  よろしいですか。

【本島主査】  はい。じゃあ、香山先生。そしてあと、笹尾先生と疇地先生も最初に発言をお願いします。じゃあ、香山先生、どうぞ。

【香山委員】  岡野プロジェクトが始まって、皆さん多分覚えておられると思うんですけれども、これは少なくともどの時期に原型炉をつくって、どの時期に実用に入るということで、それは例えば、結局、エネルギー源として考えるときの最低限の要求であるということで、これはあくまでもケーススタディーでやるんだということと、それから、そのときの前提は、ITERのスタートのときの条件をベースにして、それからそのときにやられているいろいろな技術ベースをもとにつくったと。ところが、その後でいろいろITERの状況も変化したりだとか、ITERだけじゃなくてBAのほうもいろいろ変わったところがあって、それを反映させてもう一回やり直さなきゃいけないといったのが一番大きなモチベーションだったというふうに私は理解しているんですが、ということで、しかも、そのときにほかのいろんな周辺の核融合研究からもより多くの知識だとか情報を持ってきて、この実現をより具体化するということで、多分ほかの路線を選ぶという話にはなかったというふうに私は理解したんですけどね。

【大島委員】  すみません、ちょっと話があれなのかもしれないんですけど、そうすると、これはもうある程度バウンダリーコンディションを理解している人がこのいわゆる報告書を読むという前提になっているわけですか。

【香山委員】  いやいや、それは違う。つくる人はそういうつもりで議論しているんだというふうに思いますけど、報告書は当然皆さんがわかるように書かないといけない。

【大島委員】  もちろん、ターゲットとしてこの原型炉というのが非常に重要なターゲットだというのは、ここにも最初、「『ロードマップ』には、『原型炉』を目標と定めた場合に」って書いてあるので、ここできちんと述べられると思うんですけれども、だから、ここは来る背景が、多分これだけを読んでいるためなんでしょうけど、ちょっと原型炉の位置づけ自体が、核融合研究推進における全体のロードマップの中で原型炉がどういう位置づけになるのかというのがちょっとわかりにくいなということですね。

【本島主査】  疇地先生、今のことに対するお答えも含めての発言ですね。それじゃ、お願いします。

【疇地委員】  この1ページに書かれている「原型炉とは」ということの内容を見ていると、これは、原型炉のコアの部分でなくて、その周りの部分について書かれているように思います。そうではなく、核融合開発の戦略上、原型炉の役割は何であるか、発電実証をすることや、それから、以前、少し議論になったと思いますけれど、原型炉と実証炉をあわせて経済性もこの中に入れて実証するのであるとか、要するに原型炉で何をゴールにして、どこまで行ったら成功であるという文言がまずここの中で書かれてしかるべきだと思うんですね。そうすれば、大島委員が言われたように核融合のデベロップメントのどういう段階であるのかということは、自然にそこに書かれるものと思います。

【松田委員】  同じ意見です。

【常松委員】  すみません、よろしいですか。

【本島主査】  はい、どうぞ。

【常松委員】  若干今までのご議論に水を差すようなあれですけど、2ページ目に原子力委員会の戦略検討分科会からの引き抜きが入っていまして、ここに、今まで議論されたように、「核融合エネルギーによる発電を実用化に繋がり得る技術において実証すること」。これは当たり前なんですけど、これ、原型炉の定義ですから。問題は2番目、「実用化に繋がり得る経済性についての見通しが盛り込まれていること」という、これが加わっているんですね。これをベースにするのか、あるいは1)だけでやるのかでまた大分変わってくると思うので、問題はそうしますと、原子力委員会・戦略検討分科会の資料というのは我々のベースになるのか、あるいは1)と2)を我々のところでもう一回定義し直すのか、そこによって違うんですけど、多分これ、1)、2)が入った形でスタートするんでしょうね。それがまず原点なのではないんでしょうか。

【本島主査】  すみません、ちょっと今おっしゃった1、2というのは?

【常松委員】  資料2の2ページ目の上から2つ目です。

【本島主査】  ああ、その片括弧の1)、2)ですね。

【常松委員】  核融合エネルギーフォーラムITER・BA技術推進委員会「核融合エネルギー実用化に向けたロードマップと技術戦略」報告書(平成20年6月)では、これの最短のもの、イコールウエートで並べたロードマップ案と思います。

【本島主査】  どうぞ、笹尾先生。

【笹尾委員】  皆さん活発に議論をしていらっしゃるので、発言の機会を失っておりました。2点あります。1つはロードマップに関してなんですが、最初にこの議論がスタートしたときに提示された岡野委員のロードマップは、あくまでもトカマクを炉心としたものであって、一つのケーススタディーであるという前提で話しておられまして、そういう意味で一つの作業を進めていく上の指針として使っていたとは思うんのですが、現在、今ここで議論している核融合推進のためのロードマップというのは、それにあまり縛られる必要はないと私は考えています。

 それからもう一つは、今、原型炉の定義の問題ですが、原子力委員会の核融合会議で出したこの文章は10年前のものですし、現在の核融合研究を取り巻く状況というのは大きく変化しておりますので、これにもがっちり縛られる必要はないかと。ロードマップというのは、あくまでも核融合研究を推進するために、今後、我々が何をすべきかということを考えるときに横に置いておく資料のひとつと思います。今回出されるものはその点では非常によくできていて、山田先生が最後にまとめられているところですがた、収斂させるほうがいいということと、新しく展開させるほうがいいということ、そういう施策について何らかの提言をして、それで近々の課題としてぜひ今スタートさせなければいけない施策というのを明確に書くというところが重要だと私は思っています。そういう立場で、やらなければいけない作業は山ほどあるので、できるだけそういう作業を早急に進めたほうがよろしいのではないかと思います。

 大島委員が言われたように、やっぱり「はじめに」のところに重要な項目が抜けていますので、それは入れる必要があるかと思います。

 私はロードマップはあくまでも横に置くテーブルであって、内容が重要と考えています。その点で、時系列の矛盾をこれからいろいろ洗い出していくという作業がとても重要だと思います。だから、そのあたりにできるだけたくさんの議論ができればと思います。

【本島主査】  どうもありがとうございました。

 それじゃ、吉田委員、お願いします。

【吉田委員】  今回のロードマップというか、どういうことをやりたいかということを考えるときに、やはり一番問われていたことの一つが、だれが責任を持ってこれをやるのかという点です。どれくらいの予算、規模で、どの期間に、どこがやるのかということですが、それを考えれば考えるほど、今の核融合研究の組織体制ってありますよね、核融合科学研究所があり、それから原子力機構があり、大学からのコントリビューションがあり、産業界からのコントリビューションがある、そういう体制の延長として考えてできるのかどうかというのが非常に疑問になってきます。ですから、それはどこかでやはりもう少し真剣にというか、考えないと、例えば先ほど申し上げましたけど、ああいう大きな装置をつくるとか、あるいは設計にしても非常に数が要るというときには、ほんとうにもう少し新しい組織というんですか、体制を考える時期がそんなに遠くないところに来ているんじゃないかなと。それに対して今からしっかり準備しておくということも大事ではないかなと思うんです。ですから、何かそういう議論もここでほんとうはできたらいいなと。よそではやるところないんですね。個人的な意見交換はあったとしても、やはり表立った議論ができるところはないので、ぜひそういう議論も踏まえながらロードマップをちゃんと実施できるという見通しを持って書くということが大事なんじゃないでしょうか。

【本島主査】  今の先生のご意見の中には、原型炉というのはやはり国の費用でということがあるんでしょう。

【吉田委員】  はい、原型炉をつくるのは国の費用なのか、あるいは商業ベースになるのか、それは……。

【本島主査】  ええ。実用炉は間違いなく商業ベースですね。

【吉田委員】  はい。国の税金だけでつくるのか、あるいはもっと違う形のコントリビューションがあるのか、その辺も含めて考えなきゃいかんと思いますけれど、それを設定する段階はやはり、今の国絡みのものでないととても無理なんじゃないでしょうか。

【本島主査】  今のことは大島先生がおっしゃっていたバウンダリーコンディションの一つと考えてよろしいんでしょうかね。

【大島委員】  そうですね、私自身は、原型炉はどういう位置づけかというのはわかるんですけど、すみません、お答えになっているかどうかわからないですが、ぱっとこれを見たときに、原型炉がやはりどういう位置づけになっているのかというのがあまり明確に示されていないと。この研究中間報告書は、それが前提条件になって、今後、ロードマップをつくられるということだったので、やはり原型炉は全体の核融合の中でどういう社会的な意義と、あとやっぱりいわゆるサイエンスというんですかね、科学技術的な位置づけでどういう位置づけにあるかというのを明確にするという、そういう意味でのバウンダリーコンディションをはっきりしたほうがいいのではないかということです。

【本島主査】  それは次回にはもちろん、今日の議論も踏まえて、今までの議論等を踏まえて原案をお出しできると思います。

 それから、堀池先生はさっき手を挙げようとされていたような気がしますけど、大丈夫ですか。

【堀池委員】  いや、ないです。

【本島主査】  今の原型炉については、松田委員がもう何度かおっしゃっていたことをこれからまたおっしゃると思うので、原型炉も一つではないよということでしょうか。

【松田委員】  ちょっと笹尾先生のご意見のところに戻るんですけれども、結局、こういう計画というのは、ITERとBAの今ついている予算だけでは核融合はちゃんとやっていけないよと。そのほかに必要な研究開発はこれこれこういうものがあってということを社会に理解してもらってということだと思うんですね。そのときにやっぱり原型炉という非常に大きなマイルストーン、これをはっきりさせないと、どんな予算も多分つくのは非常に難しいと思うんですよ。原型炉をはっきりさせるということは、大島先生おっしゃったように、もっと先のこととの位置づけで原型炉はどういう役割をするかということを当然書かないといけないし、その原型炉に向かってコミュニティーとしてはどういう方向で研究を進めていこうとしているのかというのを書くのがこのレポートの役割じゃないかなというふうに思うんですね。だから、それが非常にいろんな予算、研究開発を進めていく上のベースになるものだというふうに思います。

 それで、ちょっとやっぱりはっきりさせておいたほうがいいというのは、常松委員が指摘した、単に発電を実証するだけなのか、一定の経済性の見通しを得るということも含むのかというのは、そこはいろんな展開をするときに非常にききますので、それははっきりさせておいたほうがいいように思います。この原子力委員会のベースを踏まえて進めるのか、それを取り外ししまうのかというのは、国際的な検討の場でも影響しますし、そこはスタートポイントとしてははっきりさせていったほうがいいように思います。

【本島主査】  盛り込むことを目的にしてスタートするということでよろしいですか。

【松田委員】  私は、一定の経済性というのを盛り込みながらのほうがいいと思うんですが、皆さんのご意見というか……。

【本島主査】  今の電気代と比較する必要はありませんからね。

 どうぞ、笹尾委員。

【笹尾委員】  まさに今、私が言いたいことを本島先生が言ってくださった。経済性という議論をするときに、50年代に実用炉へという矢印を今かいておりますので、その時点の経済性というのを今の経済性で議論するのはなかなか難しい。読めるだけは読みますけれども。ですから、経済性をあまり表に出すと、何と比較してとか、そういう議論が非常に重要になってきます。それで、ここまでCO2の問題が我々人類にかかわっているかということを、例えば30年前、40年前に認識していたかというと、そうではないわけで、これからの40年後の経済性と言うときには、やはり今の経済性で読めるだけ読んだけどもという、そういう条件のもとでということを明記して経済性を議論することとなるかと思います。

【本島主査】  はい、香山委員。香山委員の発言を最後にして、1つずつの議論に入ろうと思いますが、どうぞ。

【香山委員】  今の件ですけれども、私の認識は、先ほどから議論になっていますが、2ページ目の12年の抜粋の部分ですね。これは10年も昔だから、これにとらわれる必要はないというふうに先ほど笹尾先生はおっしゃったんですが、多分我々の議論のスタートはこれだったと私は認識していまして、少なくともこれはスタートだけれども、当然、時間の経過とともにアップデートしなきゃいけない部分があるでしょうと。直すべきところは直すというのはあるけど、少なくともこれは前提であるということは共通の出発点だったというふうに認識していますので、ちょっとそれだけは確認していただきたい。

 それからあと、経済性というのは、この経済性の議論というのは常に今おっしゃったような議論が出てくるので、経済性の定義というのはそう簡単じゃないんですけれども、少なくとも経済性ということは重要な要素として考えるかどうかということが大事なのであって、それをどう取り上げるかは中で議論すればいいんですけれども、私は当然、この議論の中には1)、2)というのはあるんだというふうには思って、ぜひこれをベースに進めるということは明言していただければと思うんですが、主査の口からですね。

【本島主査】  はい、それでいかがでしょうか。もちろん、今、香山委員がおっしゃられたように……。

【堀池委員】  ちょっとすみません、全体の話でちょっともう1個だけ。

【本島主査】  もちろん、この後、発言していただきますので。当然、その後の検討、それから研究の進展結果、社会の変化で必要なモディフィケーションはするということ、それは私としてもベストを尽くさせていただきたいと思います。

 それでは、すみません、堀池先生、お願いします。

【堀池委員】  この戦略検討分科会の経済性についての見通しということなので、もう少し幅広にとらえていていいんじゃないかと思うんですけど、もう少し議論に加えていかないといけないというのが地球環境問題の取り組みです。先ほど吉田直亮先生のほうから報告していただきました核融合エネルギーフォーラムITER・BA技術推進委員会での議論の中で、低炭素化との関連ということが非常に大きなキーになるという議論がかなりございまして、今、鳩山首相が言う二酸化炭素の25%カットがもし原子力や核融合なしで2040年ぐらいまでにできたら、核融合の環境問題に対するコントリビューションという意味での技術開発は非常に難しいものになるし、将来、10年、15年の間にもしそれが非常に難しいというような展開になってきたときは、高速炉も含めて核融合というのは推進しなくちゃいけないということになると思う。その辺のコントリビューションをどういうふうに国民に説明していくのかが非常に大事だとかいう議論がございまして、ぜひその辺も加えておかないとまずいと思います。

【本島主査】  ありがとうございます。

 それで、確かに日本の炭酸ガスの排出量は世界全体でたしか4%ぐらいにしかならないので、日本だけで解決するかどうかというのと、世界的に、例えば今、中国が石炭を、たしか僕、最近、資料を見ましたので覚えていますが、77%ぐらい使っているんですね、発電に。アメリカでも50%ぐらい石炭使っているわけで、日本はそれに対して優等生国で、たしか30%前後で非常に少ないんですよね。ですから、やはり日本の技術を他の――「GDPが間もなく中国が第2位になって日本を抜くけれども、1人当たりではまだまだ少ないんだ」という温家宝首相のきのうの発言なんかにも象徴されているとおりですから、技術を外へ出していくことによって日本の利益を確保するというふうな観点も必要ですから、それはぜひ入れさせていただきたいと思うんですけれども。だから、日本は別に風力発電で全部カバーできるんなら、それはそれでいいかもしれないんですが、それでは世界貢献ができないわけですし、そこに核融合のエネルギー開発の日本が行う意義が十分存在していると思います。

 先生がおっしゃったことで矛盾していないと言ってよろしいですね。

【堀池委員】  ええ。

【本島主査】  それでは、すみません、もう必要な個別の、特に山田先生がご指摘になったところの議論はかなりしましたので、そういう意味では、「はじめに」は、もちろん核融合の目的、それから世界全体を見たときの関係も含めてのバウンダリーコンディション等を当然書く必要があるということから、そこを承認いただきまして、山田先生、どういうふうにしていきましょうか。あと1時間ぐらいになってしまったので。

【山田科学官】  はい。

【本島主査】  それでは、ざっと、第1パラグラフ、第2パラグラフというふうに見ながら議論をしていただこうと思いますが、そういう進め方でいいですか。全体で6ページもありますから、1ページ大体10分ぐらいずつという感じになっていきますので。

 それでは、「はじめに」については、最初のところは、もう申しわけないけど、先生やってくれませんか。

【山田科学官】  はい。

【本島主査】  ええ。読み上げるわけにはいかんと思いますので、第1、第2、第3と、こういうふうな形で進めていってくれませんか。

【山田科学官】  はい。では、「はじめに」のところでは、大島委員からご指摘の原型炉の位置づけというものを社会的・科学的にどういった位置づけかということを明記して、わかりやすいというふうにするというところですね。「はじめに」の部分については。それと、原型炉については、ここでは、定義は1のほうでよろしいですかね。いろいろ活発な議論がありましたけれども。ということで、「はじめに」の部分については、大島委員がご指摘の点を中心に修文させていただきたいと思います。

 1の「核融合研究推進のためのロードマップ」、これもタイトルはまた再考させていただきますけれども、原型炉の定義については、今、議論がありましたように、2ページ目の2つ目の丸にあります平成12年の原子力委員会・核融合会議開発戦略検討分科会の文章を基本に、その後10年たって、社会的背景とか研究の進展を踏まえて必要な修正を加えるというところですね。

【松田委員】  いいですか。

【本島主査】  はい、どうぞ。

【松田委員】  初めの云々のところで少し注意しないといけないのは、高速炉の開発というのは実用化が同じく2050年代、ほとんど同じなんですよね。原型炉は既に「もんじゅ」が動いていると。それだけ同じ用語を使っているわけなんですけれども、「もんじゅ」と、核融合はまだ実験炉、ITERも建設が始まったばかりで、それが何で実用炉の段階が同じなんだというのは一般の質問としてしょっちゅう出てくるんですね。非常にリジッドでなくてもいいんだけど、それに対することを少し書いておかないと、計画そのものが、「何だ、いいかげんだ」というふうになっちゃうので、堀池先生、その辺、何か書きぶりありませんか。両方にかかわっておられるので。

【堀池委員】  何か考えましょう。

【香山委員】  堀池先生の報告書にも書いてありましたよね、きちんとね。FBRとか次世代炉との関係がどうかという文言がありました、ちゃんと。

【堀池委員】  いや、それはですね、最後にちょっと書いただけで、注意喚起みたいな感じなので、今の松田委員のご指摘とは少し違うと思うんですけれども。まあ、でも、技術違いますし。

【東嶋委員】  よろしいですか。

【本島主査】  はい、東嶋委員、お願いします。

【東嶋委員】  先ほど来の環境エネルギーの視点からの必要性というのを書くのはもちろんそのとおりだと思うんですが、今、松田委員からお話があったように、私自身よくわからないのは、「もんじゅ」が動き出しているのに、核融合というのは核分裂に比べて、同じ原型炉をつくって実用炉をつくっていく、大規模な予算をつけてつくっていくその意義、核分裂に比べてどのところに意義があり、それが日本の国にとってどんなところがよいのかということを入れない限り、今までの議論は風力とか太陽光とかそういったものに対してという話でありましたが、核分裂に対してという議論というか、こういうところがよいというところも必要なんじゃないかと思うんですが。

【常松委員】  その辺、かなり分析したような気がするんですけどね。というのは、2100年の全世界のエネルギー利用を考えたときに、核分裂でも化石エネルギーでもない、何らかの革新的な基幹エネルギーが占める部分のパーセンテージが約20%必要になっていて、そこを埋める手だてが今のところ考えられない。だから、核融合がそこに乗ればかなりのコントリビューションができるだろうというような分析が、この資料のどこかに入っていたと思います。

【松田委員】  そっちはいいんですけどね、何で核融合はそんな短期間に実用炉まで行くのと。原型炉の後に。だから、そこを技術的……。

【常松委員】  いや、それはむしろそこを今回見せるんじゃないですか。

【松田委員】  そうそう。

【常松委員】  こうやればできるでしょうと。だから、2050年を超えちゃって投入しても、あんまり歓迎されないだろうというトーンがこの中に入っていたと思います。

【松田委員】  それは入っていた。

【常松委員】   したがって、2050年に間に合わすにはどうすりゃいいかというのは、我々の研究者はどうそれを証明するか、でしょう。何で片方が原型炉まで行っていて、片方が実験炉もまだできていないのにできるんですかというよりも、そのニーズに合わせるように開発を加速するとここまで行くというのを見せないといけないと思います。したがって、かなりアグレッシブに原型炉の経済性の見通しだとか、むしろ、技術からすると2ページの下のパラグラフ、技術に落とし込んでいるところ、これは多分、研究者としてみると気の狂うような努力が要るところです。にもかかわらず、やらざるを得なかったというのは、そちらがあったような気がするんですけど。

【松田委員】  そうなんですけど、2050年までに核融合も実用化に入るというのを言うためには、原型炉の後に非常に大きな技術開発は必要なくて、わりあい技術としては簡単にと言うとあれだけど、実用炉に入っていきますよということを書かないと、なかなか外から見たら「もんじゅ」も同じ言葉を使っているものだから、「もんじゅ」はさらに15年もかかるのに、なぜ核融合はそんなに実験炉から早く行っちゃえるのという話になりますのでということです。

【本島主査】  はい、おっしゃるとおりです。

 それでは、堀池委員。

【堀池委員】  今の話は、先ほどの松田委員のご質問は、多分、核融合のほうが1世代おくれているのです。これは、2050年になると高速炉で言う今ぐらいになりますと。そこから実証炉の建設が開始できますという、ロードマップです。FBRよりは1世代おくれて2050年に行けるという、そういうロードマップになっていると思います。

 さっきの技術の話は、吉田直亮先生の説明の中でちょっと常松さんからコメントのあったところで、結局、既存の技術体系でできるような陳腐な核融合でないと実証炉に進めないのだと思うんですよ。だから、研究者にとっておもしろくないような炉でないといけないと。技術的なギャップの少ない方向に向かって、技術体系として成熟したほうに持っていくような全体としての持っていき方が必要というのがあると思います。

【疇地委員】  大島委員のご質問のもう一つの点ですね、なぜ早くできるのかというご質問に対しては、今、お答えがありましたが、原子力に比べて何がいいのかという点は皆さんご存じなので、特に議論になっていないんですけど、核廃棄物が非常に少ない、ほとんど出さないというのがポイントなんですね。ただ、東嶋委員が、はっきりとはお聞きにならなかったんですけれど、2050年に核融合が実用化できるまでに地球環境問題にこの研究がどう役に立つのかということをここの中にもし入れられたら、つまり、2050年まで待つのではなくて、2020年ぐらい、あるいは30年ぐらいにエネルギー問題にメジャーでなくてもコミットできるんだということを書けないんでしょうかね。話が拡散するのを恐れずに申し上げれば、例えばITERを中性子源として核廃棄物を処理できないかとか、レーザーについてはそういう検討をしていますけれど、そういう形でエネルギー問題に早期にコミットしていくということをもし書けたら、一般へのアピール度というのは随分上げられるのかなというふうに思います。

【本島主査】  ありがとうございます。もうここから先は文章を出してくださいという形で次々に先に進ませてもらおうと思うんですが、出していただければ、それをここで検討できますので。

 1つは、フィッションとフュージョンの比較については、我々、過去、あまりサクセスフルじゃなくて、フュージョンの中でもあまりサクセスフルでなかった点があるんですけれども、フィッションを、いわゆる競争相手はいいんですけど、敵に回した議論というのは避けたいと思いますね。どちらもともに発展していかないとエネルギー問題の解決はあり得ないと思いますので。これは最近、世界的にも認識されている点だと思います。

 それでは、そうしますと……。

【香山委員】  すみません、1点いいですか。

【本島主査】  ああ、そうか、手を挙げておられたんです。すみません、香山先生。

【香山委員】  忘れておられるので。実は、なぜあの時期に要るかというのは、この前の委員会でも出てきたと思いますけど、エネ総研と、それから経済研究所でしたっけ、どこかがいろんな電力需要の解析をしてモデルを幾つか出されて、結局、この時期を失するとほかのいろんなエネルギーが進んできて、要求がなくなるというような解析結果を出されたんですよね。やはりある時期があって、それ以上後ろで電力に投入しちゃいけないというのがあったと思いますから、見直していただくなり、多分忘れておられるんですけど、そういうことも議論を踏まえてあれが出てきたというのが1点です。

 それからあとは、後でいいと思います、この初めの3つのところの科学技術・学術審議会で学術研究の大型プロジェクトを出しているって、これ、きのうもちょっと議論されたんですけど、これ、ものすごく大事な提案で、こういう大型プロジェクトで学理と基礎をきちっと押さえるという提案が一方で出ているんですね。これとやっぱりある明確な役割分担をしているということをぜひ書いていただく、そういうつもりで多分ここに出ていたと思うんですが、そういう認識でよろしいんでしょうか。

【本島主査】  はい。

 それでは、先に進んでください。

【山田科学官】  2ページ目の「(1)原型炉とは」が終わったと理解しております。

 2ページ目の下の案も、「(2)ITER計画及びBA活動の位置づけと役割」につきましては、これまで出されているITERの位置づけと、ITERにつきましてもスケジュールの見直しというのがございますので、それに合わせてITER等でロードマップ上の重大なチェックポイントを幾つも与えることになりますので、それを記述するということになるかと思います。よろしいでしょうか。

【本島主査】  すみません、どのパラグラフとか言いながらやっていってもらったほうが話が早いと思うので。

【山田科学官】  はい。2ページ目の「(2)ITER計画及びBA活動の位置づけと役割」のところで、丸の1つ目に、平成4年ですけれども、第三段階の提起があります。

 それで、平成8年にITERを実験炉と位置づけるということがされています。

 3つ目の丸として、「ITER計画を具体的なテーマに文節化」というのは、ITERの新しいスケジュール、課題をチェックポイントとして定義して、それをロードマップ上に位置づけるという作業を進めたいと思います。

【本島主査】  これはギブンコンディションですね。

【山田科学官】  そうです。

【本島主査】  我々の主張ではないということですね。

【山田科学官】  はい。これは国際的にも定義されているという理解で整理をさせていただいています。

【本島主査】  よろしいでしょうか。先ほどの疇地先生の議論には今のところは関係しません? 意見には。

【疇地委員】  どうでしょうね。とりあえず進めていただいて。

【本島主査】  それ、いいですか。

【疇地委員】  はい。

【堀池委員】  ちょっといいですか。

【本島主査】  どうぞ。

【堀池委員】  多分この3番目の丸が、ITERを原型炉に至るロードマップ上に位置づけたというのが、多分、核融合エネルギーフォーラムITER・BA技術推進委員会「核融合エネルギー実用化に向けたロードマップと技術戦略」報告書(平成20年6月)で示された原型炉へのロードマップになって、BA活動とITER計画が定義づけられているという、そういう解釈もあるのかなと思います。

【山田科学官】  はい。

【本島主査】  では、3ページ、(3)ですね。

【山田科学官】  はい。3ページ目、「(3)国内で解決すべき研究課題」です。

 丸の1つ目は、核融合の原型炉をつくるためにITER・BAとの成果のやりとりがあるということで、今、前の文節で整理したITERのチェックポイントにつきまして、ITER以外の研究との位置的な関係をここで記述すると。ロードマップ上の関係づけとして非常に骨子になると。この辺については岡野さんのロードマップのほうでかなり作業としては進んでいると考えています。

 丸の2番目が、ITER・BAでは逆にできない、国内で解決しないといけないという問題につきましてなんですけれども、これについてはフォーラムとネットワークで非常に詳細な作業報告がなされていますので、これをどこまで――要するに同じものをここで記述するということは必ずしも適切ではありませんので、主要課題についての関係を整理して、次回までに笹尾先生がおっしゃいましたように時系列の矛盾であるとか、あと吉田先生からご指摘があった新しい組織が必要、担い手がいないというようなところもわかるような形で整理をまずはさせていただきたいと思います。項目の整理ですね。よろしいでしょうか。

 4ページ目に行きまして「(4)研究推進の整合性と合理性の検証」についてというところで、これは、今、整理しましたロードマップに至るような連携図の合理性をいかに検証するかという考え方になります。丸の1つ目としまして、国際的にトップの水準であるためには、広範な学術・技術の重厚な知的ストック及び諸分野との有機的な融合を維持・発展させることが必要。

 丸の2では、長期的展望に基づいて未発の可能性にチャレンジする独創的な研究や、他分野へ転換する学際的研究が構想されることが必要。

 丸の3つ目、さまざまな学術研究や技術開発を「束ねること」の成功こそが、核融合炉という巨大な複雑系を可能ならしめる必要条件であると。こういったことを検討するための具体的なスケジュールと体制を明確にしておくことが必要ということで、この辺、少し羅列的になっていますので、少しここでご議論いただければと思います。

 丸の4つ目、5つ目、6つ目については、それらの具体的な中身ということなんですけれども、大型装置研究の合理的な展開という意味では、現在、重点化されたトカマク、ヘリカル、レーザーというのが大規模に大型装置等を中心として研究が進められていますので、それの今回のロードマップ上での役割を再確認するべきだということです。人材育成という観点からも非常に重要だと思います。

 それと、これは各委員からご意見が出ている原型炉方式決定のための検討体制の確立。これは、ここに書くかどうかというのは少し議論をいただきたいと思います。

 それと、スケジュールと合わせる形で全体的な工学研究の整合性、合理性、完備性などに関する検証が常にというのは、あるタイミングで、あるインターバルでやる必要があるという指摘。この辺、まだ整理がついておりませんけれども、少しご議論いただきたいと思います。

【笹尾委員】  よろしいですか。

【本島主査】  はい、どうぞ。

【笹尾委員】  その点に関しては、核融合ネットワークがまとめているこの絵が大変役に立つと思います。

【本島主査】  ほかにいかがでしょうか。

【吉田委員】  ここは非常に重要ですけど、大変な項目だと思うんですね。その後にも、先生、失うべきもの、それから収斂すべきもの、上げるもの、そういう点でやはりここはきちっと議論して書く必要があると思うんですが、特に今まで日本がやってきている――ちょっと私、組織等で言いましたけど、いろんな研究体制、このトカマク型、ヘリカル型、レーザー型、そういうものをどうするんですかという問いかけというのは、もうこれはどんどん出てきている話ですよね。だから、この辺に真摯に取り組むということをやるタイミングになっている。そうしないと次の展望がないというふうな気がしますので、ここはしっかりやる必要があるかと思います。

 それからあと、原型炉の方式決定のための検討体制の確立だとか、いろいろ検証しながらやっていくという、あるいはチェックしながらやっていくという体制をどういうふうな体制にするのか、これもほんとうに将来どういう形でリードしていくかということと直結しますので、この辺の議論はやはり今、さらっと書くというよりかは、もう少し突っ込んだことが必要ではないかなという気がいたします。ぜひよろしくお願いします。

【香山委員】  すみません、よろしいでしょうか。

【本島主査】  はい、どうぞ。  

【香山委員】  今のに関連するんですが、このまとめ方のところで、最初、松田委員がおっしゃったことも関連するんですが、結局、何を求めてつくるものかというのに関連するんですけれども、例えば一例として、大型装置研究の合理的な展開というので、トカマク、ヘリカル、レーザーって並列して出しますね。これはもちろん研究者としてはそれぞれ必要だというのは十分認識しているし、出したいのは自明なんですが、ただ、今までのいろんな議論の進め方から来て、ITERに行くときにはある程度絞り込みの考え方とかというのがあったりとか、技術をずっと集約するというのがありましたよね。それから学理からとして支えながらどこかで比較をしてキャッチアップしたものとしてはまたもとに戻すとかって、そういう戦略が書かれていた。それに対して、多分大事な提案としては、先ほど最初に申し上げましたけれども、科学技術・学術審議会のほうで学術研究の大型プロジェクトというところで、例えばヘリカルのようなものを使った学術研究の重要性というのをうたっていますよね。そういうものが一方にあって、違いはもちろん専門家はわかるんですけど、はたから見たら同じ、ある意味似たような装置で、片方は大型の技術研究で予算を要求して、片方はエネルギー研究で要求するって、これはものすごくわかりにくくて、しかも、1回閉じかけた核融合研究がまた広がったような印象を与えて、やっぱり戦略的には正しくないと思うんですよね。やはり理解してもらうことが大事だとするならば、ここは、その割り切り方と、あとはやり方はもちろんその施策の方がお考えになると思いますけど、トカマクでずっと絞り込んできて原型炉まで行く路線でずっと来ているとするならば、やはりここの部分はトカマクをどうやってまとめ上げていち早くエネルギーを取り出すためのところまで持っていくかということで議論を集中する。あと、学理に関しては、やはり一方の学術会議のほうで出しているような学術研究をきちんと整理するというような格好で、少しメリハリをつけることをぜひお考えいただいたほうがいいんじゃないかと。皆さん、いろんな要素を入れると、ここにも出てくるね、ここにも出てくるねって、それこそ今の事業仕分けじゃないですけれども、重複しているという印象があるので、これはぜひ避けていただきたいと思うんですけど、その辺のお考えはいかがでしょうか。これは最後までこういう格好で3つ並べるというつもりか、単純に途中でこういうのが出ていると読んでいいんでしょうか。

【山田科学官】   2年ほど前から、大型プロジェクトに関連した作業部会に、私、ずっと傍聴させていただいていろいろ聞いているんですけれども、核融合に関しては、学術研究の場においてまだまだ、例えばトカマク、ヘリカルを一緒にするとか、そういうことは考えていません。そ我々の分野じゃない先生方がちゃんとそういういったことをおっしゃっらてています。ですから、このしばらくの原型炉の炉形式を決める段階に至るまでは多様性を保持して研究していくべきであると。だから、行政的な形で、ある意味、香山先生のやり方では、少し懸念するところがあるんですけど、ちょっと申しわけないですけど、そういった行政的な形で整理をされるのがわかりやすいとか、そういったことで一本化するというのは、私は少しいかがなものかなと思います。

【本島主査】  では、続いて。

【疇地委員】  比較的少数の、絞り込んだ方式をパラレルで進めるというのは非常に重要なことだと思うんですね。今、ヘリカルの話が出ましたので、レーザーのお話を少しだけさせてもらうと、ご存じのように、ナショナル・イグニッション・ファシリティー、米国の装置ですが、早ければ来年、遅くとも再来年に、投入したエネルギーの10倍以上の核融合エネルギーを出すということが予測されています。それは事実ですね、予測としては。日本から見た問題は、今までそのNIFというのは、ディフェンスプログラムとしてやられてきたことで、それがエネルギーへ行く道を閉ざしていたわけですよ。だけれども、もう冷戦終わって何十年もたっているので、ナショナル・アカデミー・オブ・サイエンス(全米科学アカデミー)で、来月からですが、NIFの結果をもとにして次のエネルギー開発へどのようにつなげるのかということを、NIFの所掌を変える議論まで含めてなされようとしています。そういう核融合のメジャーなプログラムの動向を少なくともイントロダクションかどこかに書くべきだと思います。そういう世界の情勢の中でトカマクを第1のプログラムに選ぶ理屈をしっかり述べるべきだと思うんですね。その中で申し上げたかったことは最初の話で、核融合エネルギー開発として少数の可能性のあるものは残してやっていくというのは必要なことであるというふうに思います。

【本島主査】  明快に意見をいただきまして、ありがとうございます。大きな研究の展開については、やはり量的な展開と質的な展開が2つありますから、これもそれぞれのプロジェクトによって特徴的に進められるはずのことですよね。それでは、今のところの議論は今後の文章化のところでまたブラッシュアップして、しかも内容を充実してまいりたいと思います。

 それでは、先に進んでいただいていいでしょうか。

【山田科学官】  はい。4ページ目の「(5)ロードマップとチェックポイント」という形で、ここのロードマップというのは極めて具体的にこの図のことです。今まで議論していただいた(3)、(4)の項目を線引きして、それぞれの関係を示すと。そこで多様に展開する研究開発を一つの目標に向けて収斂させるための方向づけを行うと。また、未決定の事項については、どの時期にどのような基準で判断を行うかという手順にもなるというようなことで、これについては、ネットワーク、あとITER・BA技術推進委員会から出された資料と、これまで委員の先生方にご議論いただいた課題について、これは繰り返しになりますけれども、時系列の矛盾あるいは担当・担い手となるような者はどういった者がふさわしいかというようなことを考えるために整理させていただきたいと。これについては門先生と私のほうで主として、あと事務局、本島主査ともご相談して、作業を次回までに進めさせていただきたいと思います。

【本島主査】  よろしいでしょうか。

 それでは、5ページ以降ですね。「残された課題と必要な施策」、なかなか難しいところですけれども、内容の議論をお願いします。笹尾先生、どうぞ。

【笹尾委員】  ここの「残された課題と必要な施策」が一番重要だと思います。特に前の章のチェックポイントの関係ですね、それは丸で言うと4番目に書いておられるところが幾つかあると思うんですが、特に4番目の1)の炉心プラズマ閉じ込め方式のところで、「現状においてはトカマク型を想定して概念設計を進め」というのはいいんですが、「ITERのプラズマ閉じ込め性能を見極める時期をもって、原型炉における炉心プラズマの基本的諸元を決定する」というのは、これは少し危ない。閉じ込め性能以外に重要な要素が幾つもあるので、それをやはり列挙しておいていただきたいと思います。

 それからその次も、ブランケットのところは、ここも少し具体的に書き過ぎではないかと。「水冷却固体ブランケット方式を想定し」ということ、それから、「ITER/BAを通じて基盤技術の確立をめざす」という、この確立を目指すだけでいいのか。実はこの矛盾というのは、ITERのTBMの結果が見えてくるより先に工学設計が終了することになっているんですね。その辺の問題を少し考えなければいけないかなというふうに思ってはいるんですけれども。

 ここの書きぶりが矛盾がないように書くことと、それから、閉じ込め方式を決定する時期に関してはもう少し詳細に書いたほうがよろしいのではないかと。

【本島主査】  どうもありがとうございました。じゃ、よろしいでしょうか。今の点は取り入れて検討を進めるということで。

 はい、どうぞ。

【堀池委員】  今、笹尾先生のコメントなんですけど、ITERで原型炉を設計するために必要な技術は、ITERで新しい閉じ込めスケーリング・ローが出てくるというのは多分ないんだと思うんですよ。そういう意味でいうと、ITERのプラズマ性能を見きわめる時期というのは、多分、Dプラズマぐらいつけば、大体スケーリング乗っているかどうかというのが見えて、大体わかると。ほんとうにバーニングが安定にできるかどうか、例えば電流分布(q分布)の制御がちゃんと長時間にわたってできるかというのは、また制御の技術として別途あると思うんですけど、原型炉の基本的な諸元を決定するという意味では、このITERのプラズマ性能を実際にどの程度見きわめなくちゃいけないかという意味では、かなり前の段階でできるんじゃないかというふうに思うんです。どっちかというと、それよりも、先ほど言いましたような大規模な装置のインテグレーションの技術をどうやって原型炉に反映していくかというふうな、多分工学開発のほうが大きいのかなという、そういう印象を持っているというのが1つと、それから、ブランケットにつきましては、ちょっと難しいんですけど、トカマクであれ、ヘリカルであれ、レーザーであれ、多分、原型炉と同じフルエンスのフルの試験というのはどこでも絶対できないということで、今のままでいくと、多分、ブランケットは原型炉ではフルスペックの試験はできないで原型炉を設計するということになります。そういう意味でいうと、ブランケットはある程度消耗品という考えですので、今、原子炉で炉内構造物は定期点検のときに交換しているような考え方で、ある程度リプレースしていくんだろうと。そうすると、やっぱり1期目のブランケット、2期目のブランケット、3期目のブランケットというのは、多分、社会にちゃんと説明しなくちゃいけないんですけど、きちんと説明した上で、そこで違うブランケットを入れさせてもらうというふうな路線で行くしかないんじゃないかと。そういう意味でいうと、ちょっとブランケットの方式というのは、とりあえずは、今、水冷却固体ブランケットというのが日本の主案として決まっていますので、とりあえずそれをITER-TBMで開発するんですけれども、その後にちゃんと先進方式のブランケットもやって、合理的なものに発展させていくというふうな手順になると考えられております。

【笹尾委員】  よろしいですか。

【本島主査】  はい、どうぞ。

【笹尾委員】  若干説明で。閉じ込め性能を見きわめるという点では堀池先生がおっしゃったとおりなんですが、トカマク型をここで原型炉の炉心として設計のスタートをするときに、やはり電流制御、ディスラプション制御というのは避けて通れない問題で、バーニングと、あるいは粒子制御も含めて、ITERの目的は自律性の高いプラズマを小さい制御ノブでどうコントロールするかというところにあるわけですから、そこが見きわめられない状態であまり早急に技術的選択を行わないほうがいいのではないかと思っています。ディスラプションの問題は、「もんじゅ」が熱電対の問題で何年もおくれたように、あるいはチェルノブイリが社会的に原子力発電に及ぼした影響がいかに大きいかということを考えると、やはりディスラプションの完全な制御というのは不可欠な要素だと思いますので、そういうこともここには書いたほうがいいのではないかと思います。

【本島主査】  はい、どうぞ。

【常松委員】  ディスラプションがセーフティとかエンバイロンメントに影響を及ぼすって、これは全くの誤解です。あれは自動車のノッキングと同じように正常運転の範囲であって、それに対応する装置設計の基準がないといけない、これが最初です。ただし、原型炉あるいは発電になって問題は、それによって放電がとまることによって電力供給がストップするところをどうコンペンセートするかって、そこは大事です。だから、そのときにどれだけ短い期間で回復するかというのは要ると思いますし、多分、ディスラプションがほとんど起きない運転で原型炉は設計せざるを得ない、これは事実です。ただ、それがセーフティにかかわるというのは全くの誤解であり、そういう設計をしちゃいけないんです。そこだけは申し上げておきます。

【笹尾委員】  すみません、誤解を招くような発言で。失礼しました。

【本島主査】  よろしいですか。

【笹尾委員】  しかし……。

【堀池委員】  ちょっといいですか。

【笹尾委員】  ええ。

【堀池委員】  やっぱり僕もそう思うんですけれども、原型炉で多分ディスラプションするようなところで運転しないんだと思うんですよ。原型炉でITERみたいに観測ポートをきっとつけたらいけないんだと思うのです。ほんとうのドーナツみたいな真空容器で、電流駆動系は要るから加熱用のポートはあるとしても、もうあと電磁気計測だけで、というふうなトカマクが多分原型炉、そのエネルギー資源としての核融合炉のあるべき姿じゃないかと思うんです。だからそういう意味でいうと危ない運転はしないから、ディスラプションは多分しないんだというふうに期待できるんじゃないかと思います。

【本島主査】  それはやっぱりITERとかSAで証明していかなきゃいけませんよね。だから、今はあくまでも期待ですよね。

 はい、どうぞ。

【松田委員】  それと、この1)の「原型炉における炉心プラズマの基本的諸元を決定する必要」というのは、何のデザインに対する諸元の決定ですかというのはあるんですね。多分これ、建設開始という意味で書かれているんじゃないかと思うんだけど、概念設計の諸元をここまで待ってしか始められないんだったら、今、我々が議論しているような建設スケジュールというのはほとんど不可能です。概念設計とか準備段階の設計というのは、あるプラズマ諸元というのは仮定して進めておいて、それで実験によってそういうものは確立された、だからこれはいいからそのまま進めるとか、あるいは、ある部分修正をして設計を進めるとか、そういう考え方が必要で、したがって、ここの1)の概念設計の諸元をITERのプラズマの性能を見きわめてなんていうタイムスケールで考えていたら、これまでの議論というのはほとんど成り立たないと思います。

【本島主査】  そうしますと、これは幾つか進めておく必要があるということですかね、主張としてはね。

【松田委員】  そうですね。

【本島主査】  概念設計の段階では。

【松田委員】  ええ。ステージドアプローチといっても、ちゃんと事前の活動と、だから、チェックポイントを置いて、そこで確認されたというのをやるのは大切なんですが。

【本島主査】  具体的なご指摘ですが。

【常松委員】  私も全く同じことなんですが、並行して進めないと加速できない、直列では絶対間に合わない、これは事実です。並行して進めて、チェックポイントを置いて選択があるんですが、そのチェックポイントが、今の技術とか研究からして単にコンファメーションで多分こうなるだろうという場合もありますが、全くわからない場合はやっぱり直列接続せざるを得なくなる。そこを相当絞り込んで考えないと、複数の先生がいるから複数進めるんだというだけでは多分チェックポイントになりません。そこの区別をやっぱりきちっとすべきなんだろうなと思うんですけど。

【香山委員】  そこ、同じ意味でいくと、2番目のブランケットの方式のところも、これ、記述は、ITER・BAを通じて水冷却固体ブランケット方式を想定して進めるというふうに読めるんですけど、これはそうではなくて、これ、やろうとしているのはむしろITERのTBMはこれで行きますけれども、ITER・BAのほうでは先進的な概念も入れた研究がありますから、そういう意味では、ITER・BAと書くと高性能ブランケットの可能性を模索しているというアクティビティが既に含まれていて、ただ、それでは十分じゃないから、もっと広げるよということは書く必要があるかもしれませんけれども、この文章だけでは「ちょっと違う」って来る感じだと思うんですね。

【本島主査】  ありがとうございます。ほかにいかがでしょうか。

 それでは、先に進んでもらえますか。

【山田科学官】  はい。5ページ目で収斂すべき研究については随分ご議論いただきましたが、5つ目の丸から、展開させるべき研究についてはいかがでしょうか。

 1つ目としましては、展開させるべき研究ですね。核融合研究から生まれる学術知や技術知が広範な外延を持つことで共鳴し合い、知の流通や人材の交流を生み出しながら、学術・技術の多様性の中で最適な進化を模索するものであると。単に役立つものを選択し吸収するというだけの活動はやがて孤立して枯渇してしまうと。

 その次の丸が、分野内に活動が留まってしまうと、硬直化や惰性化あるいは階層化といった最も忌避すべき事態に至りますと。核融合研究は大型研究プロジェクトのほかに、大規模研究ネットワークあるいは地道な基礎研究や先駆的・萌芽的なチャレンジに至るまで、さまざまな知的活動の参加によって初めて持続可能になると。固定観念に縛られない知の多様化は、何世代もの研究者を巻き込む知の活動に極めて重要であると。

 以下の事項については、他分野との結節点を強く意識した積極的な展開が必要であるということで、1)で基盤学術について、例えば非線形、非平衡性、自律性といった現代科学の諸分野を横断するキーワードについて、例えば「炉心予測科学」という目標を掲げて、他分野を巻き込むような学術研究を企画することなどが有効と。2)基幹技術、これについては国際的産業力にもつながる工学基盤における展開が必要であると。例えば超伝導や高熱負荷材料は基幹技術であるからこそ汎用がきくと同時に先鋭的な開発が可能であると。

【本島主査】  ちょっと文章が難しいんじゃないですか。

【山田科学官】  この辺は、吉田善章前科学官が作文をされましたので。

【本島主査】  はい、どうぞ。

【松田委員】  哲学的にはいいんですけど、ここ、「残された課題と必要な施策」というのでまとめるんですよね。そうすると、聞いている人がどんなことを提案しているかというのがわからないと多分いけないんだと思うんですよ。だからもう少し、やるんだったら、どういう制度とかそういう具体的なことを書かないで一般論で言うと、「ああ、結構ですね」って言われるだけで、予算当局ではつかみどころがないというような気がいたします。

【本島主査】  これはそうしますと、4つぐらいの提言にまとめることは可能ですか。やはり1、2、3、4の順番をどうつけるかというのは非常に重要ですから。

【吉田委員】  これと、さっきの(3)の「国内で解決すべき研究課題」、この辺との関係はどうなんですか。ここにやはり膨らませていくべきもの、もしくは新たにとかいう観点に近いようなものもありますよね。

【山田科学官】  ええ。

【吉田委員】  だから、そういうものと、ここでおっしゃっている展開させるべき研究というのは、ちょっと何か立場が違うような形で書いておられるような気もするんですが。

【山田科学官】  「国内で解決すべき研究課題」という形で、ロードマップ、図の上でいろいろ並べられた中で、それで例えば選択を行ったら落ちるものがありますよね。選択されなかったものが、例えばそこでおしまいというわけではなくて、それは学術的には展開、また産業技術としては別の展開があるという形であると思うんですね。そういったことを書き込んでいきたいというのがもともとのアイデアです。ですから、繰り返しになりますけど、ロードマップ上で選ばれなかったものが、そこで研究としてなくなるわけでは決してないということなんですね。

【吉田委員】  逆に、ロードマップという形ではできにくいけど、もっと基礎のところで支える研究の重要性を主張するということですか。

【山田科学官】  ええ。それは疇地委員からもご指摘ありましたけど、サイズダウンしたような形で継続的に研究すべき価値あるものもあるわけですから、それはロードマップ上には乗ってこないわけですね。しかしながら、非常に意義深いものだと。

【常松委員】  すみません。

【本島主査】  はい、どうぞ。

【常松委員】  この5ページの下から2つ目ですか、上も関係するのかもしれないですが、大型プロジェクト、大型のネットワークとそのほかの基礎的なものの関係とありますが、大型というのは大抵お金がかかるわけで、基礎的なものは、非常に失礼な言い方だと、どこにそれが関係するのかわからない場合でもその分野の学術的な意義があると進めるという、この2つをどうするかというのは、もともとITERという大型プロジェクトを立ち上げるときからの大きな課題で、当時ITER計画懇談会から出された6件の宿題を3つ分科会に分かれて検討し、技術的実現性、エネルギー需給、それから研究資源配分など3件の分科会報告書をつくったと思います。あの辺、もう一回見直す必要があります。

【松田委員】  そう思います。

【常松委員】  3番目の研究資源配分については、当時村上陽一郎先生を座長としてまとめられ、大型プロジェクトでかなり大きなお金がかかるのは、ある意味で国家か何かがやらないといけない。そのためには広く国民の共感を得なければならない。おもしろい研究で小規模なというのは、要は競争的資金を取りなさいって、そんな言い方になっています。当時、かなり分析していただき、原子力委員会の資料にもなっています。ここ20年ぐらいずっとこの議論があるような気がします。

【松田委員】  何か施策として出すんだったら、プロジェクトの費用の何%ぐらいは基礎的なところに与えるべきだとか、そういうふうにしないと、なかなか具体性がないと理解しにくいですよね。具体的にアイデンティファイしようとすると、何か特定の項目じゃなくて非常に薄く広くなっているからあげにくいというのもあると思うから、そこは村上先生のあれも結局パーセントでやっちゃったんですよ。

【常松委員】  だけど、考え方の整理というのは何か参考になるかもしれないし。もうちょっと時代が違っちゃった――よく覚えてないんですけど。

【松田委員】  確かにプロジェクトだけではだめですよというのがベースにあって、それで資源配分の仕方という、それの考えを示されたんですね。だから、同じ局面……。

【常松委員】  公開されているのかどうか知りませんが、科学官がまとめられるときの一つの参考資料と思います。

【松田委員】  ええ。

【常松委員】  勝手に使っていいんですね、あれは。

【松田委員】  公開されていますから大丈夫です。

【常松委員】  公開されているのですね。

【本島主査】  その件についてはロジックが今でもしっかりしているかどうかということで使わないといけないと思うんですね。村上さんがおっしゃっているからということでは社会に通じないと思いますので。

 はい、どうぞ。

【香山委員】  結局、今と同じなんです。具体的なことがないので、抽象的に書いちゃうと、これ、実は書き方の違いで、極端に言うと、丸3、収斂させるべき研究というのと、展開させるべき研究、その下に分野内に活動が留まってしまうというところ、これ、実は同じことを書いていることになっているんですよね、書き方を変えただけで。やはり具体的に収斂させるという格好で書くべき活動としてわかりやすいものがあって、例として具体的に示されるとか、それから、多様性の中で最適化を目指すべきところが何か、それにふさわしいところっていっぱいあると思いますよね。ブランケットの概念なんかも多様性の中からどうやって1つを選ぶかなんていうのは一つの最適化の方向だと思いますけど、何かそういう具体性が欲しいなと思うので。5番目の丸の最後の部分で、これ、哲学だからいいんですけど、「単に役立つものを選択し吸収するというだけの活動はやがて孤立し枯渇」するなんていう、こんな文章は何かみずからの活動を否定しているみたいで、むしろここでみんなが聞きたいのは、多様性の中に十分解が存在しているのかと。多様性の中から最適な進化を模索できる状態かどうかということを言えるのか、言えないかだと思うんですよね。私は、今の核融合の研究というのは、特に工学に関しては、多様性の中に必要なものがあって、その中でよりいいものを伸ばすとか収斂させるという形で解があるので、それを目指すべきだということを具体的に示すことが大事なので、このちょっと誤解を招くわけのわからない文章はぜひ削っていただきたいというふうに思いますね。

【本島主査】  はい、よろしいでしょうか。私もここは書き直しということで、すみませんが。

【吉田委員】  山田先生の文章で書いて。

【本島主査】  例えば、下から2番目の丸のところに階層化を否定していますけど、僕はこれ、間違いだと思いますので。階層化を否定したらリノーマリゼーションが起こらないので、朝永振一郎さんはノーベル賞をもらわなかったと思いますが。

【山田科学官】  ここの階層化はヘゲモニーのことですね。

【本島主査】  だから、それは階級化のことでしょう。

【山田科学官】  はい。

【本島主査】  じゃあ、中身を変えなくて尊重できるところは尊重しますというのが委員の発言と思いますが、わかりやすくしてくださいと。

【山田科学官】  はい。

【本島主査】  それから、具体的な部分を入れてくださいと、こういうことですね。

 そうしますと、最後のページに行ってもよろしいでしょうか。

【山田科学官】  「(2)進路決定の仕組みづくり(そのポート体制)」ということで、核融合研究開発は国の長期的なビジョンに基づいて推進される必要があるとともに、核融合研究開発に携わるコミュニティーの協力と支持、さらには、幅広い社会からの理解と賛同を得ることが必要であると。長期計画が固定化・硬直化しないためには、全体計画の方針づくりと研究開発最前線の状況が常に綿密なコミュニケーションによって整合化されるための体制が必要。また、判断のプロセスは、コミュニティーの協力と支持を受けるものであると。長期的ビジョンに基づいて研究開発を円滑に進めるためには、幅広い社会からの理解や継続的な支持がその基盤となると。

 丸の2つ目、チェック体制のあり方をこの報告書で提示するのはいかがでしょうかということです。具体例のたたき台として、技術的事項の選択・判断は、いろいろ提案されていますので、ここは言葉としては仮のものでありますけれども、例えば「原型炉開発機構」のようなところで諸課題ごとの専門委員会を設置して実施し、核融合作業部会へ報告して承認を得ることはどうか。2)大局的な開発戦略に係る選択・判断は、核融合作業部会の承認を得ることはどうか。3)専門委員会の活動は、ネットワーク、フォーラム、関連学会から適宜委員を選任し、コミュニティーの意見聴取・集約に努めることはどうか。これ、幾つかもちろんあると思いますので。

【本島主査】  いかがでしょうか。もう既にかなりの議論がされた部分だと理解いたしますが。ここはもう少し委員の皆様から具体的なご意見をいただくということにしたいんですが、どうでしょうか。それと、2050年を見通してですから、各ディケードでやり方が変わる部分も織り込まにゃいかんですね。だから、大原則と中原則、小原則といったものが必要になってくるでしょうから、そこをクリティカルパスに合わせて仕組みをつくっていくということを提言できていくと、大変サクセスフルになると思います。

 はい、松田委員、どうぞ。

【松田委員】  このチェック体制というのは、別にここ5年程度の話じゃないんでしょう。ずっといろんなチェックポイントがあるときの……。

【本島主査】  そうですよね。

【松田委員】  そうすると、だんだんとちゃんとレベルを上げておかないと。

【本島主査】  ほかにいかがでしょうか。この委員の中にも、チェックする側と、される側と、両方立場が分かれると思いますが、ここ10年以内を考えましても。または、お互いに役回りが変わる場合もあり得ると思いますが。

【吉田委員】  これはあれですか、いわゆる研究者というか、この関連研究者、あるいは、こういうものを実際行っている、ああいう中でのチェックを想定される?ほんとうは施策としてのもっと広い国民的な視点からのチェックというか、そういうのもどんどん入ってくるんじゃないかと思うんですけど、そういうものも想定をきちっとしておいて……。

【本島主査】  いろいろ段階のがありますね。

【吉田委員】  だから、それは想定しておくべきだし、むしろ積極的な、今の仕分けではないですけど、ああいうようなたぐいのものが必ず途中から入ってくるわけですよね。今からの違いはおそらくそうだと思います、特に。

【本島主査】  したがって、一言でチェックということですが、ディシジョンメーキング、政府としてのディシジョンメーキングが一番上に来るわけですね。

【山田科学官】  一番大きいと言っていいかどうかわかりませんけど、例えば第4段階へ進むというような判断ですよね。

【本島主査】  そうでしょうね。

【山田科学官】  はい。

【本島主査】  では、ご意見をさらに書いたものでいただくということにしたいと思いますので、今後の予定にもかかわってまいりますので、そちらに移ってよろしいでしょうか。

 それでは、長時間にわたりまして、1時間延ばして今日の作業部会をセッティングしたんですけれども、大変有意義なご意見を各委員からいただきまして、感謝しております。そういたしますと、今日いただいたご議論を取り込むという作業を、科学官、それから調査官及び事務局で鋭意していただくということになりますが、それをさらに紙に書いたものでとお願いした部分が結構ありましたので、それも含めて一度束ねるということですね。それで、その後、ある程度文章を多目にしておいてから削っていくというやり方がおそらく一番効率的になると思いますので、あと、提言といったものがまとめとして書けるときは、ぜひそれをイクスプリシットにしたいと、こういうふうに思います。

 それでは、その他もありますけれども、次回の予定等を含めて事務局のほうからお願いいたします。

【西山核融合科学専門官】  次回のこの作業部会でございますけれども、ただいま主査からもお話しございました。取りまとめの時間をいただくということもございまして、次回は秋口、9月に開催をいたしたいと思います。

 それから、連絡事項でございますが、先生方のお手元に赤いフラットファイルのとじた資料がございますが、次回以降も使用させていただきますので、お持ち帰りにならないようにお願いいたします。

 それからもう1点、事務的には、委員の先生方に旅費をお支払いする関係で、本来、書類を用意すべきところを、ちょっと手違いがございまして、今、お手元にございませんが、後日、郵送させていただきますので、お手数ですけれども、お書きいただいてご返送いただくということでお許しをいただきたいと思います。

 以上でございます。

【本島主査】  ほかに特に発言の残されているところがありましたらお受けしたいと思いますが、疇地先生、何かありますか。おっしゃりたいような顔をされていましたが。

【疇地委員】  いやいや、先ほど申し上げたように、全体を見てイントロダクションなりを書いて、その中でこういうふうにしたと、そのようにしていただきたいなと思います。

【本島主査】  要するに、報告書の階層化ですね。

【疇地委員】  はい。

【本島主査】  どうもありがとうございました。

 それからあと、理論の役割は特に書かなくてもいいんですか。技術とかそういうことですけど。

【山田科学官】  ネットワークのほうから理論についてはかなりきちっとした報告が出ていますので。

【本島主査】  そうですか。理論家にも頑張ってもらわないと、核融合は実現が早まりませんので、これはぜひと思います。

【山田科学官】  私から先生方にお願いなんですけれども、ロードマップ、狭い意味のロードマップですね、要するに、この絵を整理していく作業をするに当たってITER・BA技術推進委員会とネットワークから膨大な、大変ありがたいことで、たくさんの資料をいただいています。これを整理するのに少し門さんと私だけでは手に余るところがありますので、本来でしたらこの作業部会の下にタスクフォース的なものをつくっていただければ一番ありがたいんですけど、行政上できないというところがありますので、私のほうで、申しわけありませんけど、一応預からせていただく形で主査と相談しながら、先生方であるとか、あるいは少し若手の方にも手伝っていただくような形で作業を9月までに進めたいと思いますので、その辺、ご理解とご協力をお願いしたいと思います。

【本島主査】  それはむしろぜひ積極的にやっていただいたらいいんじゃないでしょうか。

【山田科学官】  はい。

【本島主査】  若い人なんかも取り込んでもらって。

 じゃあ、どうも、ほんとうに3時間ありがとうございました。議事録をまとめるに当たってはなるべく簡単にというふうには思いますが、よろしくお願いいたします。どうもありがとうございました。

 

 

 

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-- 登録:平成22年08月 --