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原子力分野の研究開発に関する委員会 核融合研究作業部会(第16回) 議事録

1.日時

平成21年1月8日(木曜日) 13時~16時

2.場所

文部科学省 5階 第1会議室

3.議題

  1. 報告書「核融合研究の推進に必要な人材の育成・確保について」(平成20年7月)のフォローアップについて
  2. その他

4.出席者

委員

飯吉主査、石塚委員、大島委員、小森委員、香山委員、笹尾委員、髙村委員、常松委員、東嶋委員、平山委員、松田委員、三間委員、本島委員、吉田委員

文部科学省

千原研究開発戦略官、山本核融合科学専門官、有林原子力国際協力官、吉田科学官、山田学術調査官

オブザーバー

二宮博正 日本原子力研究開発機構核融合研究開発部門副部門長
岡村昇一 核融合科学研究所研究主幹
近藤光昇 日本原子力産業協会ITER・BA対応検討会主査
    (株式会社東芝新技術応用システム技術部担当部長)

5.議事録

(1)報告書「核融合研究の推進に必要な人材の育成・確保について」(平成20年7月)

  のフォローアップについて、

(ア)二宮日本原子力研究開発機構核融合研究開発部門副部門長より、資料1-2-1,1-2-2に基づき、日本原子力研究開発機構の取組等について説明があった。

主な審議は以下のとおり

【髙村委員】  客員研究員は、ITER側から見てどのように位置づけられているのか。何か取り決めとか、そういうのが具体的にあるのかどうかどうでしょうか。

【二宮副部門長】  お手持ちの3ページ目にも示しておりますように、ITER機構と国内機関、あるいは場合によっては派遣元と人員派遣に関する協定が必要になります。

【髙村委員】  今はまだないわけですね。

【二宮副部門長】  いえ、あります。今、原子力機構から2名ほど客員研究員で派遣しておりますけれども、それはそういう協定を結んで、ITER機構に派遣しています。

【髙村委員】  そうですか。それは、他の職員と同じような立場で仕事ができるわけですか。

【二宮副部門長】  ITER機構が客員研究員に何を期待するかということと絡むと思いますけれども、今派遣しております2名は、もうほとんど職員と同じように仕事をしています。

【常松委員】  少し補足いたしますと、何でそういうことになったかですが、2名とも向こうからの要請で、1名は大学の方なのですが、大学からこちらに移籍されていかれたんですよね。もう1名はもともと原子力機構の職員なのですが、向こうから仕事が来まして、こういう仕事を引き受けないかということで、向こうに人を送るという、仕事がきたケースです。ですから、こちらから興味があるからというケースは今のところありません。

 原子力機構の方は、無給だったかな。大学から行かれた方は、その方の給料分だけITER機構からお金が出ております。

【飯吉主査】  客員と出向とどう違うんですか。その場合は給料が出ているのですか。

【常松委員】  給料が出ているというのは、日本の国内機関がそのお金を受け取って、本来だったら日本で仕事をしてもいいのですが、向こうで仕事をさせているというやり方で、ITER機構から見ると直接命令権はございません。出向の場合は、直接命令権が出てまいります。

【飯吉主査】  タイムスケジュールのようなものは全然出てないのですけれども、例えば直接雇用職員というような場合に、当然何年までに何人というのは決まっている、少なくともそういう計画は出ているはずですね。それときちんと充足されているんですか。それとも、日本は遅れているんですか。例えば外国人の雇用数と日本人の直接雇用のケースですけれども、ある程度の枠組みは国によって多分決まっていますよね。それに対して今どういうふうに対応しているのですか。

【二宮副部門長】  現在の直接雇用職員は、内定者を含みまして21名です。日本は、9%プラスEUからの割譲分の9%が一応枠としてはあると。ただ、それに対しては現在少ない状況になっております。

【飯吉主査】大学からはどうですか。

【二宮副部門長】  その中で、大学は1名内定者がおります。

【飯吉主査】  応募者があまりいないということですか。

【二宮副部門長】  そうですね。大学からは応募者が非常に少ない状況になっております。

【飯吉主査】  出向の場合はどうですか。

【二宮副部門長】  出向職員は、現在おりません。

【常松委員】  出向職員の場合、まだ全世界ないです。何が問題になっているかというと、向こうの職員になった場合、免税処置がとられますが、それの一部を内部税としてITER機構に戻すという制度があります。これが結構多くて、25%から、多い人は40%近くの給料になるのですが、そこの部分を送る方から納めてくださいと。向こうの管理経費といいますか、間接経費も一緒に払ってくださいという要求が来ていて、そこをどうしようかというのがまだ決まっていない部分があります。したがって、これは全世界なかったと思います。

【飯吉主査】  そうすると、今、直接雇用職員として、21名の内訳は企業から行っている方が多いんですか。

【常松委員】  21名のうち、原子力機構からが7名です。ですから、3分の1ですね。残りは若干、原研のOBで60歳を超した人が2人いるのですが、それを含めますと9名です。残りは企業です。必ずしも製造業だけではなくて、エンジニアリング会社だとか銀行、そういうところも含めて外の方です。中では1名だけ大学からの方がおられます。

【飯吉主査】  だから、そういう意味ではあまり大学には役に立ってないのですよね。これからも難しい状況なのでしょう。

【常松委員】  ご本人が飛び出したいというのだったら、意欲さえあれば通ると思いますけど、なかなかそこのところが。

 1つ問題なのは、企業からの人は、ある意味で辞めていく覚悟で出ています。原子力機構の人間は休職にして身分を保持したまま出ているんですけれども、企業の方でそれをやっている方というのは多分1名か2名で、あとは辞めて行かれるのだと思います。そうすると、大学のところでその身分の保障ができるかどうか。辞めていく人はあまりいないから、身分を保持して休職にして出してやるということができるかどうかが第1点です。

 その時に、向こうの給料が多いと、国内の年金が払えないというルールがあるらしくて、そうすると国内の年金がストップすることになります。そういうことなどいろいろありまして、なかなか人が集まらないようでございます。

【吉田委員】  人材の育成とか確保、非常に難しい問題で、それの問題点とか、今どういうことをやっているということをおまとめいただいたのですが、お聞きしたらそれぞれについてはなるほどと思うんですけれども、じゃあ、それぞれの項目について一体どういうタイムスケジュールで、どれくらいの人を確保するような計画で進められているのか。あるいは、それを実施していくための問題点がいろいろ書いてあるのですが、その辺の解決の見通しだとか、あるいはこういうことが必要であるかという、もう少し表みたいなものにまとめた形で、全体の構想がわかるようなものにはなりませんでしょうか。そして、こういうことを通して、今から300人、400人の人がいるというものに対して、こういう戦略で臨むんだというような、少しそういう見えるものが欲しいような気がするんです。難しいことは非常によくわかるんですけれども。

【常松委員】  完璧に実施できるかどうか、コミットメントは別として、ここの主体というのは、まずITER機構に対する派遣といいますか、日本人の職員を増やすということに関しましては、今21名ですけど、多分当初より分母が増えていますから、19%というと多分50名近くになるんだろうと思います。これを何年で埋めるかという考え方が2つありまして、今すぐ、できるだけ早い時期に埋めるという、ほとんど建設プロパーの人間だけを送り込むというのが1つの考え方。それから、これは5年任期で、1回は更新できるのですが、更新する時に新しい人との競争が入ります。ですから、5年目に人が入れ替わりますし、まだ試用期間が終わっていない人は、首を切られる方も若干というかかなり出てくると思います。だから、そういう入れ替えのタイミングをねらう。

 入れ替えのタイミングをねらう時に、次の研究につながるような入れ替えをしようかなと。いわゆる計測系、制御系、加熱系、こういうものが本格的に動き始めると、いわゆる研究者の出番になるわけです。それまではコイルを作ったり真空容器を作ったりするところは産業界の出番ですから、後半に充足させるという考え方。5年のスケールで考えると、今すぐというのは、あと2年間ぐらいで、それで前半の人は多分打ち切りになります。

 前半であっても、多分あと90名ぐらいはストックがいますから、出してはみます。受かるかどうかはわかりません。今までの感じからすると、今21名ですから、ここ3年ぐらいの間に30名を超えるということは予測されますが、30から40のどの間に落ちつくかというのはなかなか難しいところでございます。むしろ、後半のCODAC系、計測系、加熱系、こういうところで今度人の入れ替えが始まった時にできるように今から準備しておく方が、次の研究に入った時の連続性が確保できるのではないかと思います。

 BAに関しましては、JT-60の改修、六ヶ所村の施設の立ち上げ、予算がこれに尽きています。当然そこに若干の研究の要素は入っていますが、研究は非常に小さな10年間で数字を置くレベルのもの以外は、自分で取ってこないといけないという原則がございます。いわゆる最初の施設を整備するところの人員は、BAで政府が約束された中でやります。今のところ任期つきとか何かで、若干職員を増やすという程度です。

 研究は、やはり研究費を持ってきて人を割り当てないといけないというので、これは当方だけでできる問題じゃなくて、まさにオールジャパンでどういう配置にするかというのが問題だと思います。

 それが2点目で、3点目の岡野先生の次のデモというのは、今私のところではイメージがわかないというのが人員計画の充足になります。

【吉田委員】  まとめまして、少し具体的なものが見えてくる……。

【常松委員】  という線でまとめさせていただきます。

【吉田委員】  はい。という形でまとめていただければ我々としても理解しやすいし。

【飯吉主査】  いずれにしても、あまり人材育成にはつながらないみたいですね。要するに、マチュアな人が送られていくという形だから、ITERの場合はあまり大学院を出たとか、若い教員が行くとか、そういう可能性は非常に少ないみたいですね。そうすると、大学が貢献できて、メリット、自分たちにも非常に役に立つ場というのはどこになるんですか。BAも、今の話を聞くと縛りがあるみたいですから。

【香山委員】  今の話の中で、やはり若手を教育するという意味でいくと、実はBAというのは非常にいい機会なのです。ところが、実際に今少しお話が出ましたけれども、そういうところで例えば任期つきの若手研究員を雇うというようにしても、ものすごく限界があって、多分その辺の枠を少し広げていただけると、非常にいい研究者育成の場ができる。

 それから、今まで機構の中でやっていたような、例えば博士課程の学生の指導委託みたいなところでも、やはりいろいろな意味で限界があるわけですけれども、そういうことを少し強化することを考えていただくことで非常に人材育成には有効になると思っているのですが、その辺のところ、非常に狭いところの話にはなっていますけれども、どういう格好でその辺を強化しようと考えておられるか。多分BAの予算の中ではもう限界があるのは見えているんです。何か機構のほうとしてはお考えがあるんでしょうかというのをお聞きしたいと思います。

【常松委員】  本当はそうしたいのですが、機構全体の予算というのはシーリングがかかっていますので、ITER・BAが国がコミットされた予算ということで肥大化していくと、一般の研究予算は当然減るという傾向にございまして、なかなか難しい。多分ITER・BAでそういう任期付きとか、研究者だと2、30人かな。

【二宮副部門長】  最大でそんなところですね。

【常松委員】  ええ。それは毎年2、30人じゃなくて、一担20人雇ったらそれを10年間キープするという形になります。それは施設整備だとか、物理学でも工学の人でも、物に密着している人はあれで、いわゆる研究職ではない。研究職の方を、何らかの意味で今後の布石のために協力するというと、原子力研究機構の予算、あるいは人件費ではどうにもならない。ですから、今おられる学生さんとか何かをどう動かしていくか、我々がそれをいかに受け入れられるかということしかなくて、では、その人の研究費と旅費はどうするんだという問題が常について回るんだと思います。

(イ)岡村核融合科学研究所研究主幹より、資料1-3-1,1-3-2に基づき、核融合科学研究所の取組等について説明があった。

【三間委員】  核融合研というか、人材養成ということになると、やっぱりもちはもち屋で、大学共同利用機関、大学の役割はものすごく大きいと思います。この質問なのですが、それを果たすべき中心的な役割を核融合研が担っていると思っていて、しかもその中心は、今、岡村先生からご説明のあった資料3ページ目でございますが、総研大の大学院生は、今現在、在籍している学生の数が20名でして、年度に直しますと7名ほど。それで、担当教員数が63名というのはいかにももったいない組織であるというように思っていまして、これをITERもしくはそれ以降の実証炉設計へ向けた人材確保にどう活用していくかというのが相当重要で、いろいろな制度があって、いろいろなことを今説明を受けたと思うのですが、やはりどこかに集中をして、全体の人材養成の関係がどういうふうになっているかというのを1つは知りたいのと、これは総研大の話と別途なのか、どういうふうな関係があるのか、それも質問なのです。連携大学院が動いている、しかも双方向型で人材養成もやる、それ以外のものもあるといろいろなことをおっしゃいました。それは結局、集約すると、この管理だと、これはコメントみたいな話なのですが、総研大の大学院をどう活性化していくかというのに尽きるような気もするんですが、その辺のシステム、考え方というか哲学というか、核融合研の人材養成に対するフィロソフィーを、もう少し方向性を持って話をしていただけないかなという気がしたんですが。

【岡村教授】  活性化と言われるのは、つまり、教育のある意味の資源といいますか、リソースとして核融合研は非常に豊かなものを持っているんだけれども、そのリソースがフルに活用し切れていないのをどう改善すべきかという質問と思ってよろしいんですか。

【三間委員】  はい。

【本島委員】  今のご質問は、総研大の創設の趣旨のところで、ちょっと誤解があるようなので、まずそこをリセットしておきたいと思うのですが、まさしく担当教員数を多くして教育に当たるということが総研大の創設の趣旨でありますので、これが他の大学と比べて多過ぎるからもったいないというふうな議論というのは、少し違った議論になるんですが。我々はこういう形で教育をしていくと。他の大学共同利用機関も同じようにしておりますので。

【三間委員】  もう少し学生の数が多くても、例えばこれの3倍ぐらいいても十分対応できるキャパシティーがあるような気がしていて、核融合分野としてもっと人材が必要であるということからすれば、やっぱりここが、教員の数が十分多いというのは非常に結構なのですが、これが充実していくことはものすごく大事かなと思いまして、それでコメントさせてもらったんですけれども。

【本島委員】  今の点は大変微妙なご指摘でありまして、創設においては、大学から全く逆の意見をいただいて今の定数ができているというところがあります。ですから、単純に増やすということについては、我々は慎重にせざるを得ないと思います。

 ですから、大学との連携で責任を果たしていくというやり方のほうが正しいやり方だと思います。

【三間委員】  総研大の学生の定員は何人なんですか。20とか21とか25とか動いてございますが。

【岡村教授】  延べといいますか、学年を全部足し算して、現在19です。

【三間委員】  これは足りているわけですか。

【岡村教授】  実は総研大の中でもいろいろな専攻なり研究科がありまして、定員の1.5倍、2倍、3倍という学生を抱えているところも実はあります。現在、ご存じと思いますけれども、大学が定員超過というのに対しては、よくやっているという評価ではなくて、定員超過はよろしくないという流れがありまして、総研大自体も、実は定員を、つまり、学生さんが来るんだから定員を増やしたいというのは、議論が前からかなり継続してあります。そういうふうな形で文科省に要請すべきというような議論もたくさんありまして、ただ、それは、そう簡単ではないというのがどこでも聞く話です。

 だから、実際には、総研大の定員を増やす形で必要な人材育成をやるというのは、あまり現実論ではなくて、どちらかというと、連携大学院なり、特別共同利用研究員、つまり、そういう総研大の別の制度で、我々として非常に豊かな教育のリソースがあるという部分を生かすというのが現実的かなと思います。

【三間委員】  すいません、どうも僕は誤解をしているのかもしれませんね。これは要するに、核融合研の担当分の学生定員というのは十分……。僕はこれは足りていないのかと思って質問したわけで。定員はオーバーしているわけですか。

【岡村教授】  少しオーバーですから、ほとんど理想的に近い形というか。

【三間委員】  もともと定員に踏み込んだ話になるわけですね。

【岡村教授】  だから、今この場でそういう話はふさわしくないかなという気もしますけれども。

【三間委員】  せっかくある制度ですから、今人材養成を一層やらないといけないということになった時には、しかも核融合研の役割というか、大学の役割がものすごく大きいので、それのコアになるのが総研大だと私自身そう思っていますので、ここをどう充実させていくか。連携大学院は独立の話のようでございますが、その辺をまとめた教育システムとしてできるのかなというように思って今のような質問をしたのですけれども。

【岡村教授】  まさにそういう観点から、先ほど少しお話ししましたように、9ページのちょうど真ん中に核融合科学人材養成プログラムという名前がありまして、総研大というのは、これまで核融合研のある意味では中心的な教育システムということで三間先生も言われたんだと思いますが、総研大に限らずに、連携大学院なり大学との共同利用を何とかうまく活用した枠組みというか、そういうのを有機的に作っていきたいというのが、ここに1行の言葉である気持ちなんですけれども。

【吉田委員】  大学、学部も含めて、おそらく核融合の関連のところで、教育している学生の数は、需要に対して決して足りていないわけではないんですよ。むしろ過剰ぎみというか。だから、教育の質を高めるということと、さらに出口の問題、そこのところにむしろすべてあるのではないかと思います。定員を増やせばよくなるとかいうような問題では、おそらく今我々が抱えている問題はそういうところではなくて、いかに学生にいい教育をするか、質を高めるか。そして、それらの学生たちが出ていった後に、やはり核融合で活動できるような、そういう希望をきちっと学生が感じるようなシステムというか、需要というか、そういうものを作り出せるかというところが問題ではないかという気がします。

 例えば我々のところで、来た学生に、学業に進みたいと思っても、自分の将来の展望を考えた場合に、なかなか今の状況ではドクターに行っても難しいかもしれないというところで、見直しをするような学生はたくさんいます。ですから、数を増やすということだけではないなという気がいたしました。

【香山委員】  今、吉田先生のご指摘は、結局、我々が議論を始めたときの共通認識の出発点の話なのですよ。本来、ここで聞きたいのは、その出発点をもとにどういういい案を作るかということだったはずですから……。

【吉田委員】  何か話がそこで分散していますから。

【香山委員】  はい。だから、そういう意味では、やはりまだきちんとしたそういう意味の具体的な提案が少し欠けているということだろうと思います。

【吉田委員】  質を高めるという点での核融合研のご提案。やはり協力して、教育の多様性を持たせるというご提案ではないかなと私は思っております。

【大島委員】  先ほど、学生の数が総勢19名で、あと4ページで、今までの修了年度別の学位取得状況という表を見せていただいて。総研大の修了生が、課程博士が89名、論文博士が16名いらっしゃいます。現状として、この方たちがどういう分野に進まれているかということが質問なんです。実際に、核融合研いわゆる総研大を修了された方は非常に高いポテンシャルを持っていると思うのですけれども、実際に核融合関係の研究もしくは技術関連に従事した方がどれぐらいの割合でいらっしゃって、例えばITER計画・BA活動に将来従事するようなポテンシャルを持っている方というのは、大体どれぐらいの割合でいらっしゃるんでしょうか。

【岡村教授】  表を作っていなかったので、大体のイメージといいますか、私の記憶の範囲ですけれども、核融合分野に行く、行かないという言い方をしますと、ほぼ半々に近いと思います。逆に言うと、核融合しか行けないという形になってしまう、それは学生にとっては不利になりますので、一応これまでのところでは、核融合にも行ける、あるいは核融合以外の分野、例えば、外資系のコンサルタント会社みたいなところにも実は行ったりしています。

 議論として、この中で何回も出てきますITER、BAに対する若手研究者の育成という観点ですと、実は非常に難しいのが、大学院卒業してすぐにITERに就職というのは、現実にはできないです。実は、核融合研でも、卒業してITERに行くべくいろいろ努力した方がいるのですが、現在のITERの職員の採用というのは、若手を採用して育てるという発想ではなくて、すぐに役立つ、言ってみれば経験者を採用するという形です。だから、もしそういう議論をしようとすると、我々日本というのは、若い人から上手に将来を見越して育てるという発想をしますよね。その時に、ヨーロッパは、育てるのは自分の国で行い、育った人間をもらうんだというようなに見えるんです。

 だから、議論としては、ITERに送るべく育て上げる若手を日本のポジションでどう育てるかということを議論しないと、なかなか現実論としては厳しい。ただ、日本でITERに送るべく、5年、10年。その時には学生ではないですから、給料を払って育てないといけないわけで、給料を払って育てる人をどうするか。

 一方では、それじゃ、ポスドクがあるじゃないかという議論があるのですけれども、ポスドクは基本的に2年ですので、それじゃ、ポスドクを5回、10回やらせて、そのあげく、ITERに送るのかというのはまた問題かなというように思います。

【飯吉主査】  特に今のITERの仕事というのは、装置を作る建設段階なんです。大学の卒業生はもちろん役に立つと思うのですけれども、それは例えばプラズマの計測だとか、プラズマの加熱だとか、そういう物理的な、いわゆる実験が始まったときには非常に役に立つ人材を送り込めるだろうと思うのだけれども、大分先の話になりますよね。

 今の問題は、とにかく建設というと、つまり、我々も日本で大きなプロジェクトで建設しようと思ったら、それは危なくて若い人はとれませんよ。やっぱりマチュアルな人をとって作るから。だから、そういうミスマッチというのも若干ありますよね。

 それじゃ、そういう中で、大学院を出た人というのは、やっぱりBAとかそういうところです。コンピューターとか。そういうのには役に立つ人材を送れると思うけれども、そういう窓口があまりないみたいですから、そこら辺はぜひこれから広げていただいた方がいいんじゃないですかね。そうすると、連携が少しずつできると思う。

【小森委員】  少し補足いたします。私は、岡村先生の前に、平成15、6年ごろまで総研大の大学院担当をしていました。その時、修了生の進路調査を行いました。当時、3分の1ぐらいが外国からの人で、特にアジアの人はほとんど核融合関係に就職していました。もともと職を持っていた人たちもいましたので、そういう結果になったと思います。あと残りは、岡村先生がおっしゃったように、半分超えるぐらいが研究生とかCOEも含めるとプラズマ核融合関係に勤めていたと思います。プラズマといっても、エッチングとか応用も含めてですが、プラズマ核融合につながっていました。ごく最近はわかりません。

【飯吉主査】  それはいいことなんですよね。広い分野に散らばっていくのは多いに結構で、それぞれ散らばったところで活躍してもらえる。けれども、今問題にしているのは、今のITERとかBAとかそういうところにどうやって。せっかく新しい事業が始まっているのに、人材を送り込めないのかという、そこら辺が一番の問題です。

【髙村委員】  確かに実験期と建設期とは違うということもあるのですけれども、ただ、実験期もすぐに来ますので、それに対して我々が十分な制度的なものを構築していかなければいけないのではないかと思います。

 この問題は、第3章で言うと、ITER機構への派遣者数の増というところに核融合研も書いてありまして、それで、前から私が提案していたのは、核融合研の役割は非常に大きいと思うんです。大学連合という意味で、核融合研はその代表ですので、大学連合としてITERにいかに人材を送っていくかということで、現在、双方向とか研究面ではあるわけですけれども、それを何らかの形で人事交流的な協定にまでレベルアップする。別に双方向だけではなくて、それ以外にも連携大学院とか、先ほど学生と研究者という話もありましたけれども、何とか人事交流的な、例えば大学からITERに行きたいといった場合に、大学としては5年間ほどいなくなるわけですから、非常に大変なのですけれども、そこで、核融合研と何らかの形で人事的なサポートをすることはあり得ないんだろうかということをずっと考えています。

 これは非現実的な話ではなくて、実際に名古屋大学の例ですけれども、東工大と名大と阪大の間で、若手の研究者ですが、4、5年の間、お互いにローテーションをする。これは法人になってそういうことができ始めたと思うんです。そういうようなシステムが、現在では不可能ではないわけです。ですから、そういうようなものを使えば、核融合研から例えば行く場合も、直接の研究者がローテーションをするだけじゃなくて、特別研究員的なものでサポートするとか、いろいろなやり方があるのではないかと思うんです。ですから、もうちょっと中身の問題という具体的なところに踏み込んで、そういう案が何かできないかなというふうに常々考えております。それが1点です。

 2点目は、これも第3章で言うと、国際的な視点に立った人材の育成というところで、総研大の話で、核融合専攻はアジアの人が多くなってきていると。これもさらにもう一歩踏み込んで、青森に例えば実験場とか拠点を、ある意味ではもうできているのかもしれませんけれども、それが将来的な国際大学院になるべく、そのベースになるようなものを何か作っていけないんだろうかと。そこでアジアの学生を主にとっていけば、先ほど定員の問題で、日本の国内では大学とのいろいろな問題があります。そういう問題はクリアできるのではないだろうかと。

 ですから、今2つ申し上げたんですけれども、そういう具体的な案を何らかの形で作らないと、前には進んでいかないのではないかと思ってお話ししました。

【石塚委員】  先ほどミスマッチという言葉が出てきましたけれども、ミスマッチの問題というのは、核融合にかかわらず結構いろいろあることでして、特に原子力の分野でも国際機関、国際分野で働く人のことを考えると、大学生あるいは大学院生、研究生だけではなくて、必ずマチュアルした人たちが要請されてくる。我々は国際人養成というところを一生懸命取り組んでいるんですけれども、他の国から比べると、日本の若手というのは、大学の学生さんか産業界の人間かと2つに分かれてしまっています。本当に学術的なバックグラウンドを持ちながら実業にも通じているような人というのはなかなかいないという状況で、難しい状況なんです。したがって、まさにこういうふうな人材の流動化ということがすごく重要で、今大学間あるいは研究所とのこともありましたけれども、産業界も含めて、大学から実業に向けての人材の養成をどうするのかということをきちんと考えていく必要があるのではないかと思ったところです。

【本島委員】  髙村先生の最初のご指摘は、大学と大学共同利用機関の間の併任のシステムを使うことによって今でも可能です。ですから、大学から行きたいという方が現れた時は、個別の協議に即入ることになります。

【髙村委員】  それは、研究者と核融合研という立場ではなくて、大学法人と核融合研という関係ですか。

【本島委員】  そうです。だから、普通の併任というのは法人と法人の間でやることですから。大学の教官の方が長期に休職されたりして出て、大学が困られるのは授業のこと、それから実験の指導、そういった学生の指導です。これは条件が合うところを探さないといけませんが、併任という仕組みで十分対応できます。

 併任というのは、ある意味共同研究と一緒ですから。共同研究というのは、給料はどちらかが持っているわけです。その倍に近いことをやろうというのが共同研究のメリットですから、既にできているし、共同利用研としてはやってこれていることですから、できる、できないという意味では、もうできる範囲のことです。

【髙村委員】  具体的な例や実績が欲しい……。

【本島委員】  そうです。具体的には大学から出してほしい、そういうことなんです。

 それから、2つ目の、大学を創設するのはかなり難しいということは先生ご存じですから、バーチャルにしても、今、京大でもいろいろやっておられます。そういう努力を積み重ねていくことによって結果が出てくるんじゃないかと思います。

【香山委員】  今の件は、青森も実際、具体的に県が動いて、文科省とやっていますから、そういう意味では動きはあります。

【松田委員】  髙村先生の第1点に関して、今本島先生から具体的に可能であるとのお話を伺ったので安心したのですけれども、次の12ページの提案の下の方を見ますと、結論的には、ポストをあけておくのは難しいというような趣旨で書かれているんですが、大学のキャパシティーと、核融合研のキャパシティーと桁が違うわけです。だから、別にずっとあけておく必要があるというよりは、ある期間、大学から抜けた分を補うという形。その時1人減るかもしれないけれども、核融合研のキャパシティーからいったら、十分できる範囲だと思うのです。そういう意味で、核融合研はバッファになっていただきたいと。ぜひそういう機能を通じて大学を含めた連合体のマネージメントを期待したいと思います。

 というのは、建設期間、確かに大学からの先生方は少ないかもしれないけれども、そういうシステムがあるというのとないというのとでは全然印象が違いますし、開かれているということを示すことが大事だと思いますので、そういう中でぜひ具体例が出てくることを期待します。

(ウ)近藤日本原子力産業協会ITER・BA対応検討会主査より、資料1-4-1,1-4-2に基づき、産業界の考えと要望について説明があった。

【香山委員】  特に今非常に重要だと言っている原型炉の開発のところで、やはり強調されましたけれども、実施機関を早く決めないといけないという問題とか、R&Dを、きちんとしたR&D機関ないしメーカーが参加してやらないと、とてもこの間のロードマップで議論したようなことは実施できないだろうと思います。

 ロードマップでかなりブレークダウンした技術のことを書いてあって、しかもこれを実施するために一刻の猶予もないというところまで共通認識で出ているんですね。ところが、これを動かすためには、多分、第1ステップとしては実施機関を決めるということも含めて、今どういう動きができて、今どういうことをするべきかという観点から、産業界はどういうふうにお考えになっているかというのをもしお話しいただければと思うのですが。

 やはりこれをオールジャパンで実現するためには、産業界は何をできるか、何をやるべきかとか、大学は何をやるべきか、そういう意味での質問なのですが。

【近藤部長】  産業界としては、基本的には機器製作が中心ですので、それに対する設計へのかかわりがまず必要だと思っています。特にコスト削減、政策、制度を勘案しても、十分発電できるシステム、そういったものに対しての関与。それに対して、産業界だけではなかなかできない部分については、やはり大学に研究委託する。特に、それで若手研究者を育成することにも寄与する。そのためには、国に予算化をきちんとしていただかないといけない。あと、大学においては、岡村先生の資料を見ても、どちらかというと物理系で連携というのはかなり多いんですが、やはりその中に工学系の分野も巻き込んでいただいて、先ほど吉田先生が出口と言われたんですが、産業界からすると、そういった工学技術者であれば、受け入れはいつでもできると思っていますし、逆にそういった技術者というのは、核融合以外でも十分使えますので、場合によって、会社に入って核融合をやっていて給料が安いんだなと思って他の分野へ移るという、そういった社内公募制度もありますので、ぜひそういった観点で大学には少し講座の見直しをお願いできればと思います。

【飯吉主査】  ほかにいかがでしょうか。どうぞ。

【松田委員】  最初の2ページのところに、機械工学系の技術者確保の話を書かれているんですが、これは機械工学系の技術者の人数が少ないのか、あるいは最近、機械工学系も産業界が期待するような機械工学じゃなくて、ナノとかそっちのほうに興味があって、産業界が必要とする技術者がなかなか見つからないという、そっちなのか、どっちなんでしょう。

【近藤部長】  なかなか入ってこないんです。例えば東芝に機械工学系の技術者が何人入るかというと、そんなに入ってこないです。

【松田委員】  絶対数が少ないのですか。機械工学を出る学生の。

【大島委員】  機械工学科全体としては、人数はそんなに減ってはないんですね。人気が少し電気、電子及び機械、少し陰りはあるんですけれども、全体としての人数は横ばいという感じですね。

 ただ、ご指摘があったように、最近の学生は非常に就職に対してセンシティブなんです。なので、卒業する段階で、自動車産業は非常によかったので、自動車が今年までは非常に多かったんですね。来年どうなるかよくわからないんですけれども。

 実際に、修士までは最近はやはり就職がいいので行くんですけれども、博士課程の進学が、東大だけではなくて、全体的に落ちているんですね。どうしても経済とのリンクがかかってくるというか、学生が非常に敏感なので、就職が今まで非常によかったので、就職をしていて、博士課程はポスドク難民とかいう問題も出てきたので、ここ二、三年で博士課程の進学が非常に落ちて、ほとんど外国人になっているというのが状況です。

 あと、機械工学の研究分野として、やはりナノとかバイオという関連が新しい分野として研究分野として多角化しているというのは実情なんですけれども、でも、かといっていわゆる4力と言われている材料、熱、流体、機械関係の研究がおろそかになっているというわけではなくて、やはり研究と教育というのはわりと分かれていて、教育としてはやはり機械の分野として必要になっている。私たちはよく4力と言うんですけれども、4力に関してはきちんと教育していこうということは、多分、それはおそらく全国の機械工学科としては、同じスタンスになっているのではないかなと思っています。

【飯吉主査】  今の近藤さんのお話で、私も非常に共感するというか、ぜひやる必要があると思っているのは、やっぱり将来の原型炉へのキーパーソンですか、リーダーシップをとれるような、そういうものを戦略的に進めていく。この核融合に対して国が本当にどこまで国益としてやろうとしているのかという、まずその辺の基本的な姿勢のところがあって、原型炉は必ず日本でやるんだという、そういう強い意思があるのであれば、当然、そういう人材育成は必要で、このITERの場というのは非常にいいチャンスの場ですから、そんな大勢の人数は要らないんですから、どの分野をしっかりリーダーシップを持たせるかというのはぜひ考えていただいて、それはこのグループでも僕はできるだろうと思っていますけれども。それで、そういう人たちを、特に若い人を送り込むと。そのときに、国がお金をサポートしてでも送り込むという、そういう姿勢が必要ではないでしょうか。

 そういう意味では、ヨーロッパというのは戦略性があるんですね。例えば今度ITERの話にしても、超伝導の技術というのは、最初、カダラッシュのTore Supraというトカマクでやっていて、ある程度の技術陣を作った。それを今度はCERNのLHCにその分も送り組んで、そしてLHCで、おそらく相当の超伝導技術者と技術が蓄積されたものを、ちょうどLHCは今年で完成ですから、そのまま人材をITERに送り込もうという。そのために所長まで、エマーというトカマクの超伝導のカダラッシュのリーダーをCERNのリーダーにしたわけです。そういう戦略がしっかりしているんです。

 だから、なぜヨーロッパがあんなにITERをカデラッシュに引っ張ってきたかというのは、要するに、LHCで大勢の超伝導技術者を次どこかへ持っていかなきゃいけないわけですよね、優秀な人たち。それをITERで受け入れようという、こういうことがあるんだと僕はそう思っています。

 ですから、それと同じような意味で、日本も戦略的、ある意味ではLHD、LHCじゃなくてLHDの中に超伝導の技術集団というのは、物をつくった集団が10人ぐらいいたんです。ある意味では、そういう人たちはすぐに使えるんですよ。だから、ITERに送り込もうと思えば送り込めるんですね。

 ただ、今、そういう戦略性がないから、それぞれ囲い込みをやっぱりしてしまうんです。だから、非常にもったいないと思うんです。むしろ、原子力機構は超伝導の試作はやっていますけれども、装置は作ってないんですよ。そこのところから送り込むのではなくて、核融合研の超伝導グループは、もう実際作っているわけです、あの難しいヘリカルシステムを。だから、そういう人たちを送ってはどうか。

 だから、近藤さんが言われた戦略性というのは、本当に大事なことだと思います。そうしないとまた原型炉も、原型炉は日本で作るんですか、日本だけで。その辺は決まってないんでしょうけれども、また国際競争でやるかもしれないです。そういう時には、また主導権を取られてしまう、そういう事態が来ると思うんですね。

 だから、今日いろいろお話を伺って、喫緊のすぐやらなきゃいけないことと、できることとできないこと、その辺の仕分けが出てきたようなところもありますので、その辺、整理していただいて、ぜひ、今やらなきゃいけないことを、人材の育成ということに絞って考えた時に、やっぱり優先順位をつけて、そして順番に片づけていくというか、こなしていくということをしないと、この作業部会で何をやったのかなということになりますので、まとめをひとつよろしくお願いいたします。

【松田委員】  近藤さんのペーパーの5ページに、ITERへの派遣というのが、戦略を持って派遣しているとは思えないという、2の記述があるのですが、どうあるべきかという理念はみんな大体共通認識で持っていると思うんですね。だけど、それが実現できてないというのが問題であって、それはいろいろな原因があるんだと思うんですが、それを具体的に克服するというか、解決する施策としてどういうことが必要かということを提案していただいた方が前向きな議論ができると思うんですね。そうしないと、いつまでたっても現状の困難性だけを皆が共通認識していても、解決につながらないので、では、何をすればいいかという面でのご提案があれば非常にありがたいと思うんです。

【近藤部長】  それは事務局のほうに別途送付させていただくということで。

【東嶋委員】  近藤先生のご発表は私も非常に、本当に全部共感いたします。そのとおりだと思いました。それで、やはりITERへの人材派遣と、そして原型炉でキーパーソンとなる人という戦略的な位置づけ、大変大切だと思うんですが、それが例えば国のエネルギー政策だとか、あるいはスペシフィックに言ってしまうと原子力政策大綱とか、そういうところに着実に反映されて、きちんと核融合の原型炉というのが明記されるためには、近藤先生のご発表の6ページの1番にありますように、核融合のコミュニティーの先生たちの中から、もう少し詳細なコストの考慮だとか、メリットだとか社会的重要性ということを書いていただいていますけれども、やはり原型炉概念をしっかり出していただいて、私のような素人から見ますと、高速増殖炉とどのように違うのかとか、前の先生のご発表、どの先生でしたでしょうか、自然エネルギーと同程度の発電能力があるということもありましたけれども、何年にはどの程度の発電容量が期待されるのか、条件ごとの詳細なロードマップ、コスト比較だとかメリット比較をしっかり出していただいて、国の政策に反映されるような基礎データを作っていただければと思います。

 多分、およそのものは私も拝見したことがありますけれども、ここのところは本当に来年、実施機関を決めるという近藤先生のご意見を伺うと、なるほど、そのとおりだと思います。そのためにもう少し緊急性というか具体的なことに向かってやっていかなくてはいけないので、このところを詰めていくということがコミュニティーでできないんでしょうか、いかがでしょうか。

【飯吉主査】  多分、この作業部会でできることとできないことがありますね。今、前半のほうに一定おっしゃったようなことだと、何かありましたね。

【髙村委員】  原子力委員会ですか。

【飯吉主査】  原子力委員会もそうだし、そこへ上げるための資料を作るのは髙村さんがやってるやつですよね。

【髙村委員】  核融合専門部会?

【飯吉主査】  核融合専門部会じゃなくて、フォーラムの……。

【髙村委員】  エネルギーフォーラムですね。

【飯吉主査】  吉田さんか。

【吉田委員】  ITER・BA推進委員会ですか。

【飯吉主査】  ええ、そういうところで特定のグループを作ってやっていただく必要があるんでしょうか。ここでやるのはやはり人材育成、戦略性を入れた、原型炉へつなげていくためにはどういう人材を、リーダーシップをとるようなリーダーを育てなきゃいけないかというのは、ここでぜひ、それはできると思うんですよ。それぐらいは出して、具体的な。それで、それをもってぶつけていかないと、ただ一般論をやっていても、確かに上の委員会とか、例えば国の政策委員会の方に持っていく時に、それはあまり説得力がないですよね。

 ですから、それはおっしゃるとおり、そのぐらいはぜひここの作業部会、次期の作業部会のテーマにしていただいて、早急に出していただく。そうすれば、どういうところに人を送るかとか、どういう関連のところに送り出していけばいいかとか、どういう共同研究をやる。大学の中の共同研究とか、岡村先生が炉工学の1つのグループをネットワークとして作ろうとしているんですね。今まであまり、どちらかというと、炉心プラズマ寄りが多かったから、今度は炉工学のほうのグループを作ろうとする時に、どういうグループを作ったらいいのか、今のどういう課題が重要なのかということで、イメージができてきますよね。

 だから、それが一番この作業部会の次期、申し送りの1つの大事なところじゃないかと感じました。

【香山委員】  ネットワークに関しては炉工はあるけれども、実際の研究活動が不足している。それから一方、実際の研究活動というのは、双方向研究で、プラズマの方は非常にいい成果が出ていると。それを介して人材もどんどん育成しているということで、やはり双方向研究の中で工学を取り上げたいというお話をされた、それは非常に重要なところだと思うし、前々から工学としてはお願いしているところなんですが、ただ、そのお話で気になったのは、今あるプラズマの関連の双方向研究というのとは全く別に新しく立ち上げる必要があるとおっしゃったように聞こえたのですけれども。炉工としては別の新しいもの。その時に申し上げたかったのは、今の双方向研究の中でも、実はプラズマだけではなくて、NIFSにおいても九大においても大阪大学においても、工学というのはかなり芽が育ってるんですね。そういうものをぜひコアにして、新しい炉工の双方向研究みたいなものをお考えいただけるとありがたいなと思うのですけれども、その辺、ちょっとお考えが違うように受け取ったものですから、ご質問しようと思ったんです。

【飯吉主査】  要するに、確かにネットワークでそれぞれの大学に分散してあるのはわかっているのですけれども、おそらく必要なことは、どこか炉工学の拠点を作らなければいけないのではないですか、ということだと思いますよ。ですから、それは今のネットワークの委員会などで議論していただいて、どこにどういう拠点を作ればいいのかということを少し具体的にお考えになった方がよろしいのではないですか、NIFSを中心に。

【小森委員】  少しだけ補足させていただきますと、ネットワークという言葉が出ていますが、核融合ネットワークではなくて、ネットワーク型の共同研究ということです。双方向もネットワーク型の共同研究ですので、そういう意味でネットワークを使っています。

 ですから、双方向という名称がいいのかという議論もあるぐらいですので、ネットワークという言葉を使ったわけです。今の核融合ネットワークではない共同研究のネットワーク、強固なネットワークを構築して、飯吉先生がおっしゃったように、どこかに拠点を作ってもいいですけれども、研究を進めるということです。情報を交換するための核融合ネットワークとは違うということです。

【本島委員】  炉工学分野で双方向、またはそれに準じる研究体制を作り上げるというのは、今の重要な課題だと思います。そして、炉工の分野にもそうそうたる先生がいらっしゃいますし、アクティビティーがあると。したがって、プラズマ物理分野と全く同じ形でやる、双方向をアプライするわけにはいかんだろうというところの検討がもう少し必要だと思うんですね。

 それからもう1つは、やはり原資が要りますから、企画を伴ってどうやって作り出していくか、この両方を同時に解決しないといけないというブレークスルーがもう少し必要だという段階ではないかと思います。

【飯吉主査】  今回の作業部会の報告書の中の1つのポイントは、炉工学をしっかりやりなさいということなんですよね。もう次の実験炉に移っていくから、これから大事なのは、炉技術、材料とか安全性の問題とか、そういった原型炉に向けた炉工学分野の何か拠点みたいなものを、拠点とは書いてないけれども、そういうようなものが重要ですよというのが何カ所かに出ていますから、それを受けての話で、それは非常に大事な指摘だと思います。

【松田委員】  今のご議論は、NIFSを中心とした大学サイドの連携の話だと思うんですが、原型炉に必要なR&Dというのは、やっぱりデザインドリブンでないといけないんだと思うんですよ。それとのリンクが非常に強くしながら持っていくんだけれども、一方、原型炉に向けてのR&Dというのは非常に基礎的なものがありますね。だから、その点で、先ほど近藤さんの資料で言うと、R&D実施機関、あるいは原型炉の実施機関、そこが多分設計をやると思うんですが、そこがリーダーシップを発揮する関連の体系的なものと、大学の個々の活力を利用してやっていくという、今、議論に出ている双方向、そういう仕分け、役割を考えながら議論する必要があるんだと思いますね。

 だから、私の理解では、ネットワークでやっていく、あるいは双方向型でやっていくというフィナンシャルサポートをそういうシステムに求めると私は理解したいと思います。

【飯吉主査】  もちろん大学でやる仕事と、今のITER絡みで次の原型炉に向けてというのとは当然違うわけですよね。それで、大学の中で基礎研究としてボトムアップの研究として炉工学が大事ではないかという、そういう視点が大事だと思います。ですから、すぐ原型炉につながるというのではなくて、イノベーティブな、むしろチャレンジングなことをどんどんやっていくという、それが実際に原型炉につながるかどうかわからないけれども、チャレンジはしていくという意味で大事。

【香山委員】  そういう意味では、炉工学のことで、最近、フォーラムの議論でも非常に大きく懸念されているのは、皆さん、多分認識としてはITERのTBMの活動は、JAEAが責任を持ってやるということになっていて、問題なく進むだろうとお考えかもしれないのですが、話を聞くと、きちんと予算化がなされていないように見受けられて、そうすると、本当にできるんだろうかと。これは本来、待ったなしの仕事なんですね。そういう時に、もし足りないなら、場合によったら、部分的にはNIFSの双方向型研究なんかででもできるところはやって、やっぱりTBMの活動をもっと強化するとか、もちろん、そういう一部の動きはあるんですけれども、そういうことも必要なだと思います。

【飯吉主査】  IFMIFみたいな話ですか。

【香山委員】  ITERのほうの話ですね。テストブランケット・モジュールの活動なんかにしても、多分、担当者でも危惧しておられる点があると思うんですけれども、意外と認識されていないのではないかなと心配していまして、非常に卑近なところでもそういう問題があるということだけお話ししたいと思います。

【本島委員】  ブローダーアプローチというのは、もともとITER/DEMO orientedですから、DEMOがかなり入ってきているわけですね。ですから、炉工学の今の双方向等の新しい企画を立ち上げるという時に、BAを、そういう観点でJAEAと大学、NIFSで1つ新しい仕組みを作り上げていくというのは、かなり重要な企画になると思います。今年の予算の内示を見ましても、来年以降はゼロベースからの再積み上げだという方向が非常に強く出てきていますから、高エネ研もいろいろ苦労されているはずなんですね。そういう点で、ゼロベースからの積み上げでこういう新しいことをやるんだという、予算を右から左に移してやるんだという時代ではもうなくなっているように思います。

【飯吉主査】  大変いい話だと思いますよ。BAに関連づけて、大学の炉工のある意味の拠点的なところを、あそこの六ヶ所でも何でもいいんですけれども、あそこでなくてもいいんですけれども、作るというのがシンボリックな意味でも僕は非常に大事だと思いますね。大学の次のステップに少しずつシフトしているんだということは、外に見えてきて大変いいのではないかと思っていますね。どうぞ。

【平山委員】  少し話が変わるのですが、先ほどからいろいろお聞きしていて、やはりITER機構にどういう人を派遣するかというのが多分キーポイントだと思うのですけれども、今日お話をお聞きしても、それぞれの立場での分析なり提案はあるのですけれども、本当にこれで具体的に数が増える、あるいは必要な人を送れる状況になっているかというと、どうもそういう気はしないんですね。幾つか形態がありますけれども、日本としてどれを進めていくのか、そのために何が障害になっていて、今のやりくりでできるのか。

 例えば核融合研と大学との関係でやりくりできるといったって、それは多分、少人数ならできるでしょうけれども、かなりの人数になったら、多分、核融合研は当然、そういうことはできないですし、新たな役割がないとこれはできないのであれば、それをどうするかということを考えないと、それぞれの立場は非常によくわかるんですけれども、全部つき合わせたときに、それでうまく進むという印象がないんですよね。どこの組織も今人は増える方向になってない状況の中で、2000何年か先には倍のポストを確保しようという話も含めて考えていくようになったときに、本当にどこに問題があるのか、どういう形で、どれを本当に進めていくのか、あるいはすべてを並行してやっていくのか、そのために何が必要かということまでやらないと、問題点は指摘されたけれども、現実には進まないということになって、何年かたって、結局は次、大変になるよという話だけが事実として当てはまるようなことになってしまうのではないかと思うので、やはり関係のところで、どれが突破口で、どういう形でやる。そのために何が必要なのかというのをもう少し、それぞれじゃなくて、詰める必要があるのではないかなという印象があります。

【吉田委員】  私も平山先生と全く同じ印象を受けたんですが、例えばITERとかその後の絵も考えた、ITERへの人材の派遣、特に技術者を戦略的に派遣するということ、それはおっしゃったことが国として派遣する、そういう政策の中できちっとこういうものを裏づけるような、そういうものがないとなかなか難しいという状況も見えてきているんですね。その辺についてはどのように文科省としてはお考えなんでしょうかということをちょっとお聞きしたかったんですが、いかがでしょうか。

【千原研究開発戦略官】  私も一個人として本当にそのとおりだなと思いながら、では、国として一体何ができるのか、目標として9%を18%に持っていくために、やはり正直言って特効薬はないんです。大変恐縮ながら、当然、何か国として派遣をする時に、予算の手当ができるかという問題が一方であって、この後に今回の概算要求から予算案ができた経緯などもご紹介いたしますが、非常に厳しい状況があります。

 ですので、いろいろいただいたご指摘を踏まえて、先ほど飯吉主査が次の期に、人材育成という観点でどうつなげていくかということをきちんとまとめるべきだということもご指摘をいただいておりますので、よくよく踏まえて、国としてもどういうことができるのかということを考えていく必要があるんだろうと思っております。ただ、今すぐ、これが国としてできますということを、ここで何かご紹介できる状況にはないというのが正直なところでございます。

【飯吉主査】  吉田先生、今、国にこういうことをやってくださいというものを出さないと、さっき言った戦略性は、人材養成に対して、特に次につなげるという、そういう限定した人材養成という点では、こういうことをやらないと原型炉にはつながりませんよということを作って、それを総合科学技術会議でも何でもいいですけれども、原子力委員会でもいいんですけれども、そういうところへ持っていかないといけない。千原戦略官からは、抽象的なことでは、具体性のある、説得力のあるお話ができないと思うのですよね。それぐらいはぜひやってほしいなと思っています。そうすれば、いかに真剣に核融合コミュニティーが次のステップまで考えながら、今の研究をやっているんだろうなということがわかってもらえるのではないですか。

【吉田委員】  全く先生がおっしゃるとおりなんですけれども、では、それで具体的に何をするのかということが、やはり説得力のある話として出てきてないですよね、今日の話では。だから、そこをもう一歩突っ込むためにはどうしたらいいのかというのは、非常に……。

【飯吉主査】  それは皆さんが考えなければだめなのではないですか。

【吉田委員】  議論しなければいけない話で……。

【飯吉主査】  それは核融合コミュニティーが考えななければだめです。

【吉田委員】  ですから、今の核融合の研究体制、組織も含めて、そういうもので対応できるのかというところまで議論する必要があるのではないかなという気がいたします。今までやってきた流れの中でそれぞれの役割というのがあるわけですけれども、やっぱりこれからはもう少し違う形の役割にそれぞれ切りかえる、あるいは分担をそれぞれ違う形に少し変えていくということも議論しなければいけないという気がします。

【髙村委員】  我々はできるだけ具体的な知恵を出してやっていくということなのですけれども、飯吉先生が言われた原型炉へ向けての戦略という意味で、近藤先生の原型炉に関する実施機関という話があり、また本島先生はBAの重要性を指摘されています。私は常々IFERCが非常に重要なものであると認識しています。現状では非常に限られているんだということを常松さんからいつもコメントをもらうのですけれども、IFERCというのは、原型炉に向けての戦略を練るところですね。

【髙村委員】  そこを何とか強化して……。

【飯吉主査】  それは国内のやつですか。

【髙村委員】  EUとの合弁と言ったら変ですけれども。

【飯吉主査】  そうすると、また話がいろいろ難しくなる。

【髙村委員】  そこは知恵を絞らないといけないんですけれども、例えば60の場合も、SAというのはEUとのあれですけれども、国内的な位置づけももちろんあるわけですね。ですから、IFERCを何らかの形で今言われたような戦略的な面を議論する場とか、そういうように格上げするような、例えばそういうものをぶつけるとか、可能かどうかわかりませんけれども、やはり何か案を出していかないと思います。

(2)その他

  事務局より、資料2-1、2-2に基づき、核融合研究開発に関する平成21年度予算案の概要及び、第3回ITER理事会、第4回BA運営委員会の開催結果について説明があった。

【本島委員】  予算的なことなんですが、トータルで920億円あるわけですけれども、これは運営費交付金には入らないわけですね。使い勝手というのは決まっていて大変難しいとは思うのですが、いわゆるJAEAの年度計画の中で目的積立金のような形で繰り越すとか、そういうことによって先ほど足りないと言われていた部分に使うということは考えられるんでしょうか。できる、できないの話なんですが。

【有林国際原子力協力官】  目的積立金の件に関しましては、運営費交付金ですと、毎年、余った額を次に繰り越す制度として目的積立金という制度がございますけれども、補助金の場合は使途を限定している関係で、その年にでき上がらなければ、次の年にまた繰り越して使えるという、それは自動的に補助金の目的にかなっていることを行いさえすれば、例えば5年間であれば5年間は、1年目に使い終わらなくても、手続をとれば2年目に自動的に使えるようにはなりますので、そこは柔軟な執行ができていると思っております。

―― 了 ――

 

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