第11期ナノテクノロジー・材料科学技術委員会(第1回)議事録

1.日時

令和3年5月25日(火曜日)13時00分~15時00分

2.場所

Web開催

3.議題

  1. 第11期ナノテクノロジー・材料科学技術委員会の議事運営等について【非公開】
  2. 第11期ナノテクノロジー・材料科学技術の現状について
  3. 第11期ナノテクノロジー・材料科学技術委員会における当面の審議事項について
  4. CRDSより俯瞰報告書2021の御説明
  5. その他

4.議事録

【事務局】 会議開催前に事務局からお知らせいたします。本日は、新型コロナウイルス感染症対策の観点から、オンラインでの開催とさせていただいております。資料につきましては、欠落等ございましたら、議事の途中でも結構ですので、事務局までお知らせください。
また、本日は議事1から4を予定しております。議事1におきましては、主査代理の指名等、人事に係る案件がございますので、非公開とさせていただきます。傍聴の皆様方は、一度御退席いただき、再度御入室いただく形を取らせていただきますことを御了承願います。
なお、本日はオンラインでの開催としておりますため、回線負担の軽減や雑音防止の観点から、御自身の御発言時以外はマイクをミュートにしていただくとともに、ビデオもオフにしていただくようお願いいたします。
また、御発言を希望される際は、挙手ボタンにて御発言の意思を御表明ください。御発言の際は、議事録作成の関係上、お名前をおっしゃってから御発言いただきますようお願いいたします。
現在3名ほど、まだお見えになられていない委員がございますが、こちらから個別に御連絡を取らせていただきますので、これより、第1回ナノテクノロジー・材料科学技術委員会を始めさせていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。

【小川補佐】 委員の皆様におかれましては、御多忙のところ御出席いただきまして、誠にありがとうございます。文部科学省の研究振興局ナノテクノロジー・物質・材料担当参事官付の小川でございます。よろしくお願いいたします。
本日は第11期のナノテクノロジー・材料科学技術委員会として初めての会となりますので、主査に進行をお願いするまでの間、私のほうで進行役を務めさせていただきます。
本日は当省より研究振興局長の杉野、また、ナノテク・材料担当参事官の江頭が出席しております。まず挨拶させていただければと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。

【杉野局長】 研究振興局長の杉野でございます。前期からの継続の先生も含めまして、委員の皆様方におかれましては、本委員会の委員をお引き受けいただきまして、誠にありがとうございました。この委員会が担当するナノテクノロジー・材料科学技術は、2001年から2010年にわたる第2期及び第3期の科学技術基本計画におきまして、重点分野として位置づけられ、2011年からの第4期及び第5期の科学技術基本計画におきましては、基盤技術として、その重要性がうたわれてまいりました。
また、前期のこの委員会では、マテリアルテクノロジーの今後の研究開発の推進の方向性と、必要となる取組を提言におまとめいただきまして、昨年度末に閣議決定されました第6期の科学技術・イノベーション基本計画において、マテリアルは、府省横断的に推進すべき重要分野として位置づけられてきたところでございます。さらには、今年4月には、「マテリアル革新力強化戦略」が、AI、バイオ、量子技術、環境に続く政府全体の重要戦略の一つとして決定されるなど、政府全体として、SDGs達成やカーボンニュートラル実現への取組を進める中で、その基盤となる本分野の重要性がますます高まっているところでございます。
こうしたことを踏まえまして、文部科学省では、科研費あるいはJSTの戦略的創造研究推進事業などにおけます取組に加えまして、希少元素の革新的な代替材料開発を目指す元素戦略プロジェクト、マテリアルを社会実装につなげるプロセスサイエンスの構築を目指すマテリアライズ事業、大学等が有する先端研究設備の共用を支援するナノテクノロジープラットフォームなどを通じて、この分野の支援を行ってきておりますし、本年度からはさらにデータ駆動型研究開発の推進に向けまして、大学などの先端的な共用設備から創出されたデータを各機関の枠組みを超えて共用、活用する仕組みづくりや、データを活用して、革新的な材料開発を目指す研究開発プロジェクトを開始しているところでございます。
今期の委員会におきましては、本分野のさらなる発展に向けまして、第6期の科学技術・イノベーション基本計画や、「マテリアル革新力強化戦略」などを踏まえ、本分野の研究開発の進め方などにつきまして、様々な御意見、御助言をいただきたいと考えております。どうか活発な御審議をいただきますようによろしくお願いいたします。

【小川補佐】 では、参事官の江頭からも御挨拶させていただきたいと思います。

【江頭参事官】 画面をもし見ておられる方は、青いシャツを着ておるのが江頭でございます。4月からナノ材担当の参事官に着任いたしました。先ほど局長からもお話のありましたとおり、マテリアル分野の政府戦略が先月策定され、今まさに私ども文部科学省、それから、タッグを組んで一緒に政策を進めております経済産業省のほうでも、戦略の中身の具体の取組に向けて走り出しているところでございます。
マテリアル戦略自体は、物としては取りまとめて、また、我々の取組も始まっているところでございますけれども、例えば半導体ですとか、それから、経済安全保障、いろんなことが全てマテリアルの革新につながる、マテリアルの革新がこれらの解決につながるというようなことがまだ政府の中でも様々に議論されている状況でございます。何とかこのマテリアル分野の革新力強化、それから、実際の革新的なマテリアルの材料の創出というところに少しでも努力ができればと考えておりますので、今後よろしくお願いいたします。

【小川補佐】 それでは、傍聴の皆様におかれましては、一度御退席いただき、13時20分以降に再度入室をお願いできればと思います。非公開議題をこれから進めますけれども、予定より延びる場合もございますので、もし入室できないような場合につきましては、少しお時間を空けて何度か入室を試みていただくようにお願いいたします。
それでは、傍聴の皆様におかれましては、まず一旦御退席お願いできればと思います。
(傍聴者退室)

(傍聴者入室)
【高梨主査】 では、御挨拶をさせていただきます。第11期ナノテクノロジー・材料科学技術委員会の主査を仰せつかりました、東北大学金属材料研究所の高梨でございます。よろしくお願いいたします。
私の専門分野は、磁性材料、それから、スピントロニクスでございます。私は、2015年から、このナノテク・材料の委員を務めておりますが、第8期のときからになります。ちょうど6年になりますけれども、私が委員のときには主査が三島先生、それからあと、栗原先生に引き継がれて、私が主査を努めることになるとは思ってはいなかったんですが、このような御指名をいただきまして、大役を仰せつかることになりまして、身が引き締まる思いでございます。
ナノテクノロジー・材料科学分野、一言で言えばマテリアルということになるんでしょうけれども、この分野というのは日本の最も重要な分野の一つであると思っております。これまでは委員として意見を言うだけだったわけですけども、これからは取りまとめ役もさせていただくことになるわけでございまして、委員会では、委員の皆さんに活発な御議論をいただいて、よい提案、提言をこの委員会から発信していければと考えております。皆様の御協力、御支援の下で頑張りたいと思いますので、何とぞよろしくお願い申し上げます。

【小川補佐】 高梨先生、ありがとうございました。また、御出席いただいている各委員の皆様からも、五十嵐主査代理から順番に、簡単に自己紹介を兼ねて御挨拶をいただければと存じます。委員の名簿につきまして、今、画面に出ています資料1-1のとおりでございます。また、本日は、湯浅委員は御欠席されておりますので、その部分につきましては、挨拶は飛ばさせていただきます。
それでは、もしよろしければ、五十嵐委員からどうぞよろしくお願いいたします。

【五十嵐主査代理】 日鉄ケミカル&マテリアル、五十嵐でございます。この4月から顧問となりました。引き続き、会社では研究開発部門、さらには新規事業開拓のサポートを担当してまいります。本委員会は長くなり、古株の部類に入りましたが、引き続き貢献したいと思いますので、皆様、どうぞよろしくお願いいたします。
以上です。

【小川補佐】 ありがとうございます。
それでは、上から順番に、上杉委員、どうぞよろしくお願いいたします。

【上杉委員】 京都大学の上杉です。2017年から委員をさせていただいております。専門はケミカルバイオロジーです。特に最近、自己集合して、生理活性を発揮するような化合物というものに興味を持っています。この委員も含めて、いろいろな用事で、コロナ前は東京に行くことが多くて、新幹線ばかり乗っていたんですけども、もう1年以上、新幹線も乗っていないし、東京にも行っていません。でも、不思議なもので、そろそろ新幹線に乗ってみたくなってきました。よろしくお願いします。 以上です。

【小川補佐】 ありがとうございます。
それでは、次に、大久保委員、どうぞよろしくお願いいたします。

【大久保委員】 接続に手間取りまして、先ほど入りました。今期から参加させていただきます東京大学の大久保でございます。工学系研究科の教授をしております。また、昨年より本学で理事・副学長を務めております。研究の専門は、ナノ多孔性材料、ゼオライト、合成とその応用に関する研究でございます。何とぞよろしくお願いいたします。

【小川補佐】 大久保委員、ありがとうございます。
それでは、尾崎委員、どうぞよろしくお願いいたします。

【尾崎委員】 東京大学物性研究所の尾崎と申します。計算物質科学が専門となります。特に第一原理電子状態計算というものを専門としています。計算物質科学協議会、昨年の5月に設立されたんですけれども、そこで運営委員も務めております。この委員は、今回から初めて委員を務めさせていただくこととなりました。どうぞよろしくお願いいたします。

【小川補佐】 尾崎委員、ありがとうございます。
それでは、加藤委員、どうぞよろしくお願いいたします。

【加藤委員】 東京大学の加藤です。本委員会は第9期から務めさせていただいており、今期もよろしくお願いいたします。専門は、広い意味での有機化学、それから、高分子化学、分子集合体化学などです。この材料・ナノテクノロジーの分野は、先ほどからもお話ありますが、世界的に見ても日本が独特のやり方でリードできると思います。そういった議論もこれまでやってまいりましたが、今期も精いっぱい務めさせていただきますので、よろしくお願いいたします。 以上です。

【小川補佐】 加藤委員、ありがとうございます。
それでは、菅野委員、どうぞよろしくお願いいたします。

【菅野委員】 東京工業大学、菅野です。前期に引き続いて、今期も委員を引き続き務めさせていただきます。何とぞよろしくお願いいたします。専門は、無機の材料開発、特に蓄電池の材料開発を行っております。よろしくお願いいたします。

【小川補佐】 菅野委員、ありがとうございます。
それでは、関谷委員、よろしくお願いいたします。

【関谷委員】 大阪大学産業科学研究所の関谷と申します。私は、2019年、2年前に、まさに第10期のこの委員会にて、様々にスピーカーとしていろいろと御紹介させていただく機会をいただきました。その節はいろいろと御教示いただきまして、誠にありがとうございます。本日からは委員として参加させていただきます。精いっぱい取り組みますので、どうぞよろしくお願いいたします。
私は、ナノテクノロジーを活用した電子デバイス、エレクトロニクスの研究開発を進めております。どうぞよろしくお願いいたします。

【小川補佐】 関谷委員、ありがとうございます。よろしくお願いいたします。
それでは、瀬戸山委員、どうぞよろしくお願いいたします。

【瀬戸山委員】 瀬戸山です。このプログラムに相当長く参加して、いつかは、はっきり覚えていないんですが、長いです。会社では、21世紀に入って、環境エネルギー問題にずっと取り組んできました。最近、この領域で、会社の中で見ると強い追い風が吹いています。これまで結構アゲインストだったんですけど。そういう意味で、やってきたこと、国としてやっていることも相当いろいろなことが反映できると思っていますので、このプログラムを支援していきたいと思います。よろしくお願いします。

【小川補佐】 瀬戸山委員、ありがとうございます。
それでは、高橋委員、どうぞよろしくお願いいたします。

【高橋委員】 こんにちは。朝日新聞の高橋です。今回初めて参加いたしました。3月までは、脳科学委員会という委員会のメンバーだったんですが、脳科学委員会が廃止になって、やれやれと思っていたら、また今度はこちらにというお声がかかりまして、参加いたしました。名簿を拝見すると、研究者や技術者じゃない人は私だけのようでして、責任の重さに身が引き締まる思いでございます。よろしくお願いします。

【小川補佐】 高橋委員、ありがとうございます。
それでは、高村委員、どうぞよろしくお願いいたします。

【高村委員】 今期から参加することになりました北陸先端大の高村由起子と申します。よろしくお願いいたします。私の専門は、材料科学、マテリアルサイエンスということが多いんですけれども、より具体的には、薄膜や、原子層物質と呼ばれる2次元のナノマテリアルの研究をしております。
こちらの委員会と関係が深いところでは、今年始まりましたマテリアル先端リサーチインフラの次世代バイオマテリアルのスポーク機関の代表者を務めております。現場の声を皆様にお届けしたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。

【小川補佐】 高村委員、ありがとうございます。
それでは、武田委員、どうぞよろしくお願いいたします。

【武田委員】 日立製作所専門理事の武田志津と申します。第11期も引き続き委員を務めさせていただきます。私の専門は、生化学・分子生物学でございます。現在、再生医療や細胞治療、遺伝子治療などを支援する事業の創生に向けた研究開発を担当しております。
特にナノテクノロジー分野におきましては、異分野の融合や、産学官の連携というような体制が重要と考えております。この委員会を通じて、ナノテク分野のさらなる発展に少しでも貢献できればと望んでおります。どうぞよろしくお願いいたします。

【小川補佐】 武田委員、ありがとうございます。
それでは、常行委員、どうぞよろしくお願いいたします。

【常行委員】 東京大学の常行と申します。前期から引き続いて委員を仰せつかりました。専門分野は、計算物質科学、シミュレーションですね。それで、ちょっと今回は、文科省の仕事がいろいろ長く続いているために、任期の途中で私が任期切れと。この期間の途中で失礼することになります。短期間ですが、どうぞよろしくお願いいたします。

【小川補佐】 常行委員、ありがとうございます。
それでは、中山委員、どうぞよろしくお願いいたします。

【中山委員】 大変お世話になります。中山でございます。JSTの研究開発戦略センターというところにいます。JSTの中のシンクタンクセクションで、全体の取りまとめのようなことをしています。
このナノ材委員会は、引き続き務めさせていただきます。ちょうど今は、ナノテクノロジープラットフォームという施策も次の準備が進み、また、元素戦略もランディングのところで、次をどうしようかと考えているようなところで、節目である非常に大事な局面ではないかなと思います。そういう中で、政府戦略もしっかりしたものができ、ここから始まっていくようなところで、非常に大事なところを担っていけるということであり、大変ありがたく思っています。
今後ともいろいろよろしくお願いします。以上でございます。

【小川補佐】 中山委員、ありがとうございます。
それでは、納富委員、どうぞよろしくお願いいたします。

【納富委員】 東京工業大学の納富です。前期からこの委員を務めさせていただいております。あと、NTT研究所のナノフォトニクスセンタというところのセンタ長も務めております。専門分野はナノフォトニクスでして、マテリアルサイエンスというよりも、ナノ構造をつくったり、そういうものを使って、新しい光工学や光科学を研究する、そういう研究をやっております。よろしくお願いいたします。 以上です。

【小川補佐】 納富委員、ありがとうございます。
それでは、長谷川委員、どうぞよろしくお願いいたします。

【長谷川委員】 青山学院大学の長谷川と申します。第10期から引き続きお世話になります。どうぞよろしくお願い申し上げます。私の専門は、光科学で、分子に特化した光科学を専門としております。材料にはレアアースを使っておりまして、一般的に希少金属と言われていますけれども、その希少金属と言われるものを分子の中でごく微量に利用することで最大限の力を発揮させようというようなことに取り組んでおります。どうぞよろしくお願い申し上げます。

【小川補佐】 長谷川委員、ありがとうございます。
それでは、平田委員、どうぞよろしくお願いいたします。

【平田委員】 トヨタ自動車、平田と申します。私自身は触媒屋ですが、現在、私の部署に、自動車の動力性能に関わるような材料に関わる研究者、電池でありますとか、磁石、半導体、触媒、その他、機能性材料と分析・解析部隊がおりますので、この委員会、非常に関連性が深いかと思います。どうぞよろしくお願い申し上げます。

【小川補佐】 平田委員、ありがとうございます。
それでは、宝野委員、どうぞよろしくお願いいたします。

【宝野委員】 物質・材料研究機構で研究担当理事をやっております宝野といいます。よろしくお願いします。前期から、この委員会を務めさせていただいております。専門は、金属材料一般なんですが、10年前から元素戦略プロジェクトの磁性材料研究、特に永久磁石の研究にどっぷり浸かっておりまして、そういうことで、この委員会とは非常に関係を持っております。どうぞよろしくお願いします。

【小川補佐】 宝野委員、ありがとうございます。
それでは、馬場委員、どうぞよろしくお願いいたします。

【馬場委員】 御紹介いただきました名古屋大学の馬場でございます。本委員会では、2017年から委員を仰せつかっております。名古屋大学におきましては、ナノテクノロジーとバイオテクノロジーの融合領域の研究開発と、そういった分野へのAIやDXの応用展開を進めております。また、クロスアポイントメントで、量子科学技術研究開発機構の量子生命科学研究所の所長も仰せつかっておりまして、量子科学技術と医学、生命科学の融合領域の研究も進めております。
先生方、御承知のように、マテリアル革新力強化戦略も政府で認められまして、本委員会は、今後ますます当該分野の発展にとって重要であろうかと考えております。今後ともよろしくお願いいたします。

【小川補佐】 馬場委員、ありがとうございます。
それでは、前田委員、どうぞよろしくお願いいたします。

【前田委員】 前田裕子です。よろしくお願いします。昨年10月から九州大学の理事、あと、国研の海洋研究開発機構の監事を8年務めさせていただいています。もともとは、大学を卒業した後、ブリヂストンでリチウム電池の研究開発に携わっておりまして、市場に出して、8年、ブリヂストンもリチウム電池を売っていたんですけれど、そういう関係で、ナノテク材料は非常に重要だなと思っております。
ただ、2016年にブリヂストンを退職した後、今は再生医療の会社の取締役や、幾つかの企業の社外役員をさせていただいています。6月から旭化成の社外取締役もやる予定にしておりますので、ぜひナノテクノロジー・材料が重要な位置づけのところに入れるように、少しでも御協力できればなと思っております。どうぞよろしくお願いします。

【小川補佐】 前田委員、ありがとうございます。
それでは、吉江委員、どうぞよろしくお願いいたします。

【吉江委員】 東京大学生産技術研究所の吉江でございます。比較的長くこの委員会を務めさせていただいております。その中で、だんだん日々、この材料分野だけにとどまらずに、幅広く俯瞰的に眺める視点と、それから、すごくニッチなところを狭く見る視点とを行き来することが大事だなということをどんどん実感を強めてきているところです。特に、先ほどどなたかもおっしゃっていましたけれども、分野を考えていく上で、分野間の連携というようなことも非常に重要なポイントだと考えております。引き続きどうぞよろしくお願いいたします。

【小川補佐】 吉江委員、ありがとうございます。
それでは、最後に、萬委員、お願いいたします。

【萬委員】 理化学研究所の萬と申します。私も引き続きです。もともとはNECで、電子デバイス及びナノテクノロジー・材料関係の研究開発及び研究開発マネジメントをずっと続けてきました。この委員会はNEC時代からやらせていただいていて、非常にいいインプットをいただいていると思っています。2019年に理化学研究所に転じまして、現在は、4月1日に発足しました量子コンピュータ研究センターで、主に量子コンピュータの研究開発及びそのマネジメントに従事しているところです。いわゆる量子技術に携わっておりますが、ナノテクノロジーと量子技術は非常に関連性が深く今後も非常に重要な関係となるだろうと考えております。少しでも本領域への貢献ができればと思います。どうぞよろしくお願いいたします。

【小川補佐】 萬委員、ありがとうございます。皆様におかれましてもありがとうございます。

【高梨主査】 どうもありがとうございました。
それでは、議題2に入る前にもう一言私のほうから。本日は議題4に関しまして、科学技術振興機構研究開発戦略センターの永野様と眞子様にも御出席をいただいておりますので、御承知おきいただければと思います。
それでは、議題2に入りたいと思いますが、「ナノテクノロジー・材料科学技術分野の現状について」ということで、文部科学省から御説明をお願いいたします。

【小川補佐】 本日は、ナノテクノロジー・材料科学技術分野の政府での検討の中身ですとか、また、実際にそういった検討を受けて、事業にどう反映しているかというところを簡単に御紹介させていただければと思います。
資料2-1と2-2でございます。まず2-1でございます。「マテリアル革新力強化戦略」の内容につきまして、まず御説明いたします。
第10期のナノテクノロジー委員会から参加していただいている方につきましては、前期の第9回のナノテクノロジー・材料科学技術委員会におきまして、戦略の中間論点整理を御説明いたしました。その後、こちらが取りまとまりましたので、その内容ということになります。
資料2-1-1につきましては量が大分多いところもございますので、資料2-1-2で御説明させていただきたいと思います。横になっている資料でございます。今、画面に出ているものでございます。
マテリアル戦略の策定につきましては、これまでも随時御紹介させていただいたところでございますが、資料に記載のある「統合イノベーション戦略2020」、こちらは令和2年7月に閣議決定されたものですけれども、この前に、文科省と経産省の設置した有識者会議におきまして、こちらは東北大学の大野総長に座長になっていただきまして「マテリアル革新力強化のための政府戦略に向けて 戦略準備会合取りまとめ」というものを令和2年6月にまとめていたところ、それを受けて、次は、内閣府を中心として、文科省、経産省と一体となって、政府戦略をつくろうということになったのが経緯でございます。そうした経緯も踏まえ、AI、バイオ、量子、環境といった政府の重要戦略に続くものとして、新たに策定したものでございます。
また、「統合イノベーション戦略」の推進に係る専門の事項を調査することを目的として、官房長官が議長である「統合イノベーション戦略推進会議」の下に有識者会議を設置しました。産学の幅広い材料関係の分野の専門家で構成された有識者会議で、2020年の10月に第1回を開催し、また、2021年の3月には、戦略の有識者会議案を策定。先月の4月には、官房長官が議長である「統合イノベーション戦略推進会議」におきまして、本戦略を決定したという運びになります。
構成員でございますが、座長には、花王株式会社の、発足当時は取締役社長でしたけれども、4月時点では取締役会長の澤田座長。また、アカデミアとしましては、NIMSの橋本理事長、産総研の副理事長である村山副理事長、また、本日御出席いただいております阪大の関谷先生、また、東工大の一杉先生。さらに、産業界は、鉄、非鉄、化学と、各業界から、副社長、執行役員レベルの方々に御参画いただいたところでございます。
取りまとめた内容につきまして、まず戦略策定の意義からでございますけれども、言わずもがなというところもありますが、カーボンニュートラルに代表されるようなSDGsの意識の高まりがあり、マテリアルは非常に、このカーボンニュートラルを含め、SDGsに貢献する部分が大きいということで、マテリアルの位置づけの高まり。また、一方で、社会実装が遅いということ、そういった指摘もございますので、早く世に出して、走りながら変えていく必要性があるのではないか。また、米中の技術覇権争いですとかサプライチェーンの脆弱化、こういったものを背景として、国際状況の変化にどう対応していくか。
こういった戦略策定の意義を受けまして、我が国の強み、例えば技術力、人材、良質なデータですとか、ナノテクノロジープラットフォームに代表されるような高度な研究施設・設備、また、産学官の比較的近い関係性、こうしたところに立脚した差別化戦略を策定するということで検討を進めてまいりました。
また、アクションプランについてでございます。大きく分けて3つの柱で成り立ってございます。1つ目の柱としまして、革新的マテリアルの開発と迅速な社会実装ということで、社会実装が遅いというところもありますので、ここは澤田座長が特に強く問題意識を持っていた部分でございまして、技術開発で金を取る部分も大事なんだけれども、銀メダルでもいいから、早く社会に出していく姿勢も大事だということで、バリューチェーンの上・下流、あとは業種横断的、産学官からなる社会課題解決型のプラットフォームで、どんどん社会に実装していくことが大事なんじゃないかと。
一つのロールモデルとしましては、こちらも花王が中心となって進めている取組ですけれども、クリーン・オーシャン・マテリアル・アライアンスと、400社程度が参加している海洋プラスチック問題に対応するためのプラットフォームでございます。こういったものがどんどん出てくるような社会、また、その後押しができないかということが1点目でございます。
また、社会実装が遅いというところ、なかなかスタートアップ等、研究開発の期間がマテリアルは長いので、うまく社会に出ていくのが大変だというところがございますけれども、未活用・埋没技術の活用促進ということで、大学等が所有する未活用の技術を世の中に出していこうというベンチャーも実際に存在しますので、こういったところをしっかりやっていく。また、一方で、重要なマテリアル技術・実装領域につきましては、戦略的に研究開発を推進していく必要があると。こういった取組が1つ目の柱でございます。
また、先ほど申し上げた、昨年6月に提言を取りまとめた準備会合でも同様の指摘がございましたけれども、やはりマテリアルの分野では、データ駆動型研究開発を促進して、革新的かつ高効率な研究開発を進めていく必要があるということで、2つ目の柱でございます。
こちらは、NIMS・大学を中心としたデータプラットフォーム、また、産総研を中心としたプロセス・イノベーション・プラットフォームについて、それぞれうまくデータを収集・蓄積し、利活用を促進していく取組を進めていこうということでございます。
また、3番目でございますけれども、国際競争力の持続的強化ということで、こちらも言わずもがなではございますけれども、希少金属等の戦略的なサプライチェーンの強靱化、また、サーキュラーエコノミーの実現に向けた制度整備、さらに人材育成ですとか国際協力といった持続性の観点からの柱。こういった柱で構成された戦略を取りまとめたところでございますし、こちらに基づきまして、実際に文部科学省、経済産業省、内閣府、また、環境省など他省庁とともに推進していくということを今後進めていかなければいけないということでございます。
また、本戦略につきましては、これで終わりということではなくて、右側、黄色い四角囲みで記載してございますけれども、有識者会議におきまして、さらにフォローアップを実施していくということで、例えばデータですとか、あと、社会実装、こういった重要なテーマにつきましては、しっかりと今後、フォローアップしていくということで、会議体もなくなるわけではなく、フォローアップしていくということを考えているところでございます。
マテリアル革新力強化戦略関係は以上でございます。
続きまして、この戦略も受けた、文部科学省における事業の中身でございます。こちらは先般、2月に実施しました第10期の最後の委員会におきまして、御説明差し上げた資料がかなり含まれてございますので、少し飛ばしながら説明させていただきたいと思います。
令和3年度から、マテリアルDXプラットフォーム構想実現のための取組ということで、新しいフェーズに入った事業が多くございますので、その辺りの御説明でございます。
マテリアルDXプラットフォーム構想でございますけれども、大きく分けて3つの柱で成り立っております。
一つは、データ中核拠点。こちらはNIMSが全国のデータを共有するシステムをつくると。そのデータというのはどこから来るかというと、現在、ナノテクノロジープラットフォーム事業が今年度で最終年度でございますけれども、新たにマテリアル先端リサーチインフラ事業を開始いたしましたので、そうした事業の中でサポートしていく全国の大学等の先端共用設備、こういったところで研究開発は行われるわけですけれども、そこで出てくるデータにつきまして、NIMSのシステムを介して、共有していくと。こういった取組が一つでございます。
もう一つは、そうしたデータサイエンス的な手法、また、計算科学的な手法ですとか評価、こういったものを融合して、材料開発をしていくというコンセプトのデータ創出・活用型プロジェクトでございます。こちらにつきまして、本年度、特にマテリアル研究開発プロジェクトにつきましては、フィージビリティースタディーを現在公募中でございまして、来年度以降、本格実施していくということを考えているところでございます。
データ中核拠点、NIMSがこれから構築していくシステムでございますけれども、全国の先端共用設備から出てくるデータを登録・認証していく機能。また、そういったデータを統合的に検索できるような機能、また、機械学習用のデータセットにした上で、AI解析もできるような機能、こういった機能を持つシステムをつくっていくということで、2023年度の試験運用、また、2025年度の本格運用ということを考えているところでございます。
また、こちらはデータを作る部分でございます。全国の先端共用設備の整備と、そこで出てくるデータを構造化して、皆さんで、後で参照できるような形に整備していくということでございます。
ナノテクノロジープラットフォーム事業も本年度で終了いたしますが、この部分は、マテリアル先端リサーチインフラということで、新たに、1年早く既に事業を開始しているものがございますので、これまでの取組ですとか、これまで人材を雇用していた部分というのは、新しい事業のほうに随時移行していくという形を考えてございます。
新事業でございますけれども、こちらは昨年度末の公募、審査の結果、25法人参画の体制が確定したということでございまして、今、非常に精力的に25法人の方々と、共用というこれまで実施してきた活動をどうさらに発展させるか、また、データの取扱いの部分をどうするか、ということをひざ詰めで議論しているところでございます。
体制でございますけれども、物質・材料研究機構が全体の取りまとめを行うセンターハブとして採択されてございまして、東北大学が高度デバイス機能のハブ。また、京都大学がマルチマテリアル化のハブと、あと、高分子のハブ。九州大学がナノスケールマテリアルのハブでございまして、東京大学がエネルギー変換のハブ、名古屋大学がバイオマテリアルのハブということで、それに連なるスポークもこの図にあるように決定されたところでございます。
もう一つの取組でございますけれども、先ほどの三角形の図でいうと右側にあったもので、こちらは研究開発型のプロジェクトでございます。元素戦略が本年度で終了いたしますところ、次の絵を描くに当たって、まず私ども今後10年間を見据えて、データサイエンス的な観点を加えて、どういう材料課題に取り組めばいいのか、また、どのような体制で研究開発を進めればいいのかというところを1年かけて考えていこうということで、本年度をフィージビリティー期間として設定し、来年度以降、元素戦略プロジェクトが終わった後に研究開発をフィージビリティースタディーの内容を基にして進めていくということを考えてございます。
マテリアル戦略の検討の中で出てきました重要技術領域、8つございますけれども、どの分野におきましても、かなり広い領域ですので、ここをさらに深掘りして、何を攻めればいいのかというところを検討していくということを考えてございます。
こちらにつきましては、現在公募中でございます。今月の末に公募の締切り、その後、6月に審査して、できれば7月には事業を開始していくということを考えてございます。4課題程度を採択するということを現在想定しているところでございまして、審査委員会の中で今後議論いただくという運びを考えております。
その他でございますけども、こちらは既存の事業でございますので、簡単に御説明いたします。ナノテクノロジープラットフォーム事業、こちらは10年目になる事業でございまして、最終年度になります。加工、解析、分子合成という3つのグループにおきまして、先端共用設備、例えば、加工であれば電子線描画装置ですとか、解析であれば、電子顕微鏡に代表されるような解析装置、そういったものの設備の共用、また、大学のノウハウを外部の方に伝えるということを行う事業を実施してきたところでございます。
また、もう一つ、プロセスサイエンス構築事業ということで、本年度、3年目になる事業でございます。こちらは後ほど御説明いたしますが、3年目ということで、本年度、中間評価を実施する予定の事業でもございます。こちらは特にプロセスサイエンスということで、プロセスの部分の学理を構築するということを実施しているところでございます。
あと、元素戦略プロジェクト、こちらも10年目の事業になります。電子論と材料創製と解析評価のシナジー効果を狙った3グループ体制によりまして、元素の代替というところにフォーカスを置きまして、材料種別としては、磁石、触媒、電子、構造というところで、それぞれの拠点を置いて、これまで研究開発を進めてきたということになります。
また、戦略目標につきましても、マテリアル革新力強化戦略も受けまして、新たに大きなものを2つ立ててございます。グリーン社会の実現という意味では、「資源循環の実現に向けた結合・分解の精密制御」というもの、また、デジタル社会の形成という意味では、「元素戦略を基軸とした未踏の多元素・複合・準安定物質探査空間の開拓」という戦略目標を立てているところでございます。
それぞれにつきまして、JSTのほうで、6月の上旬の締切だったと思いますけれども、現在公募を進めていると認識しており、また、こちら、8月以降のスタートということで進んでいくものと認識しております。
こうしたメニューをうまく活用しながら、また、来年度、どういったことをしていくかというところ、文部科学省の中でも今、精力的に検討しているところでございますので、また随時、そういった中身についても御報告させていただければと思います。
私からは以上でございます。

【高梨主査】 ありがとうございました。
それでは、ただいまの説明内容に関しまして、御意見あるいは御質問等ございましたらお願いしたいと思いますが、挙手ボタンをクリックしていただければと思いますけれども、いかがでしょうか。
馬場委員、よろしくお願いいたします。

【馬場委員】 馬場でございます。詳細な御説明ありがとうございます。また、マテリアル革新力強化戦略の策定、それから、その実現に向けて、ナノテクノロジー・物質・材料担当の参事官はじめ、皆様には御尽力いただきまして、誠にありがとうございます。今回、特にカーボンニュートラルとかサーキュラーエコノミーがこの分野でも非常に重視された戦略になっているかと思いますけれども、そういった分野も含めて、マテリアルの領域は、文科省のみならず、経産省や他省庁の連携も非常に重要になってくるんじゃないかと思うんですけれども、そういった点については、今、何か具体的な検討予定とかそういうものはございますでしょうか。よろしくお願いいたします。

【小川補佐】 ありがとうございます。おっしゃるとおりでございまして、マテリアルの戦略を立てる中でも、カーボンニュートラルですとか、あとは資源循環、資源確保、この辺りは出口として、やはりマテリアルが支えていくべき、また、貢献していくべき部分だという議論が多かったと認識しています。
カーボンニュートラルという観点であれば、文部科学省で、現在、フィージビリティースタディーを実施してございますけれども、こちらでも、公募の中で、出口としまして、やはりカーボンニュートラルというところを強く押し出しているところもあり、そういった課題が出てくるのを、期待しているところでございます。
一方で、経済産業省との関係でいえば、彼らもマテリアル分野で先導プロジェクト、こちらはNEDOの事業でございますけれども、こういったものを立てて、もう既にこちらの採択が進んでいるような状況でございます。先導事業自体は、何年間か新規公募するものだと認識しておりますし、私ども、例えばフィージビリティースタディーで出てきた課題と、あと、彼らの先導プロジェクトのほうで出てきた課題をうまくリンクできるところはないかという話を2週間に一度くらいで話をしながら、今、進めているところでございまして、その意味で、出てくるものがまだ見えてはこないところではあるんですけれども、これまでも磁石も電池もそうですし、ガバニングボードを、内閣府、文科省、経産省、一体となってやってまいりましたので、そういった枠組みに入れていけるものが新しい公募でどんどん出てくるといいのかなという期待を込めて、今、経産省とも連携してやっているところでございます。

【馬場委員】 ありがとうございます。経産省との連携が非常に重要だと思いますので、今後ともよろしくお願いいたします。

【高梨主査】 重要な御質問ありがとうございました。
それでは、五十嵐委員、よろしくお願いします。

【五十嵐主査代理】 非常に興味深い提案がされていると思うんですが、データ創出・活用型プロジェクトに関してお願いがございます。この取組は、産業界も非常に大きな期待を持って見ていると思うんですね。それで、FSをまずやろうという。これはもう非常にすばらしいと思います。まずは本当にこういう形で、材料開発につながるかと。そういう味見をしたいという、そういう位置づけで、ぜひ採択件数を、この重要技術領域において、できるだけ多くの提案をしてもらって、その採択もハードルを下げて、たくさんやっていただけないかなと思います。
その上で、本当に技術が使える領域、材料というのが特定されてくれば、来年度以降、次年度以降、本格的に優秀な、希望の持てるテーマを採択していくと。まずはFSの段階ですから、産業界あるいは大学の先生方にもトライアルのチャンスを与えるという、そういう発想があってもいいのかなと思います。そういう検討の余地があれば、ぜひお考えいただきたいと思います。
以上です。

【高梨主査】 いかがでしょうか。文科省、よろしくお願いします。

【小川補佐】 ありがとうございます。おっしゃるとおり、多くの課題の提案があって、なるべく多く採択して、その中でいいものが本格研究に進んでいくというのが理想だと考えてございまして、その意味で、私ども、本年の3月を中心に、各学会、化学会ですとか化学工学会ですとか、金属学会ですとか、高分子学会とか、本当にいろんな学会にお邪魔させていただいて、こういった取組について御説明を地道にさせていただいていたところですので、今月末、そういう意味では締切になりますけれども、多くの課題がまずは出てきていただくというところを期待しております。
その上で採択を今後していくんですけれども、本年度の採択課題数自体は、予算当局との関係もありまして、FS4つ程度ということにはなっているところですけれども、来年度以降、また、本格実施に進むものがFSをやったものだけでいいのかという議論も私どもは中でしておりまして、この辺はまた財務当局とも相談しながら、なるべく枠を広げていくような形で、また、1拠点当たりの金額ももちろんですけれども、こうしたところを獲得するように、地道にといいますか、粘り強く必要性を説明していこうと考えているところでございます。
以上でございます。

【五十嵐主査代理】 ぜひよろしくお願いします。

【高梨主査】 どうもありがとうございます。これは4課題と、1領域で4課題ということですね。

【小川補佐】 提案していただく際には、最大2領域までを上げていただくことを可能としています。例えばですけれども、エネルギー変換と高度循環とか、デバイスと量子などは比較的毛色が近い部分もあるのかなと思っておりまして、こういったものを例えば、「私は、デバイスと量子、両方の技術領域を対象とした提案をします」という形で、手を挙げていただくことは可能としております。その上で、4課題が採択されていくと。

【高梨主査】 全部で4課題ですね。

【小川補佐】 はい。おっしゃるとおりでございます。

【高梨主査】 少しフレキシブルに、予算の関係もありますけれど、今、五十嵐委員がおっしゃったように、FSとしては少し多めに考えてもいいのかなと確かに思います。

【小川補佐】 その意味で、FSの中は、例えばデバイスの領域で提案される場合は、その中に課題が何本も何本も走ると。拠点長みたいな方は1人ですけど、その下に何本かが走るという形は可能な、予算の制約上もありますけれども、比較的フレキシブルな形を取らせていただいているところでございます。

【高梨主査】 ありがとうございます。
ほかに何か。御質問、御意見。

【瀬戸山委員】 瀬戸山ですけど、聞いていいですか。

【高梨主査】 どうぞ。

【瀬戸山委員】 こうやって、FS的な取り進めも良いんですけども、例えば、アメリカはこういう環境問題に200兆円かけると言っていますよね。EUのほうも相当なお金をかけて取り組もうとしていて、そういう場合、資金力と、厚い研究人材層があるわけで、相当なイノベーションが起こると思っています。日本の場合に、いろんなことやるのはいいんだけども、ここの領域だったら、将来新産業が生まれるとか、強さを維持できるか等、やっていけば勝てるよねというようなところを重点化していくようなことも必要じゃないのかなと思っています。こういう全体、先のことを議論するのも、どこでしゃべるかというのが今日ははっきり言えないので、今ここでしゃべるんですけど、そういうふうな見方というのはあんまりしていないんでしょうか。どうなんでしょうかね。要するに、重点化という部分についてどう考えるのかということなんですけど。

【小川補佐】 おっしゃるとおり、そこの部分、マテリアル戦略の議論の中でも、結局、最後まとまらなかったというか、そこまでは深掘りができなかったところでございます。それで、ここに重要なマテリアル技術実装領域というものがございまして、ここが、先ほどFSの公募の説明資料の中にあった8領域になりまして、そこの中でどこに張っていくかというところまでの議論は、ある意味できなかった部分でもありますので、今後、有識者会議のフォローアップの中で、そういった問題意識を持っている先生方がいらっしゃいますので、詰めていかないとねという話はしております。
ただ、一方で、この分野に張ってこうという議論までできたかというと、そういったものはまだできていないという認識でございます。

【瀬戸山委員】 経産省のほうを見てみても、張っていく領域が本当に妥当かなというのは、相当議論しないと分からない部分が結構一杯あると思っています。本当にこの領域をこういう技術戦略・課題設定でやってよいのか等々、深く議論して、もう少しクリアにすべきじゃないのかなと思います。

【高梨主査】 重要な御指摘ありがとうございました。
時間がそろそろ押しているんですが、何かぜひというのがございましたら。加藤委員、よろしくお願いします。

【加藤委員】 ありがとうございます。加藤です。先ほどもお話がありましたけど、8つの領域に対して、やはりそれぞれが融合しながらより幅広く展開することも重要かと思います。また、提案している方々が疲れないように、すなわち、激しい競争になるというよりも、よりポジティブにいろんなアイデアが出て、協調していくような形、提案して獲得するとことのみに疲れが出ないような形、瀬戸山委員も発言されましたが、積極的に研究や開発を進めていけるような形というのをお願いしたいと思います。
以上です。

【高梨主査】 ありがとうございます。
文科省のほうはいかがでしょう。よろしいでしょうか。

【小川補佐】 はい。本格実施に来年度以降進んでいくわけですが、基本的にはFS期間中の検討というのを参考にしながら本格実施に進んでいくんですけれども、そこの部分、今後どうしていくかというのは、まさに中でも議論していますし、財務当局とも今後やっていかなきゃいけないところですので、今いただいた御指摘も含めて検討させていただきたいと思います。ありがとうございます。

【高梨主査】 ありがとうございました。
それでは、まだ御意見もあるかもしれませんが、時間が押していますので、次の議題の3番に移らせていただきたいと存じます。議題の3番目が「第11期ナノテクノロジー・材料科学技術委員会における当面の審議事項」ということでございます。こちらもまた文科省から説明をよろしくお願いいたします。

【小川補佐】 引き続きまして、小川から御説明させていただきます。資料で言いますと、右肩に3-1と記載のある資料でございます。ナノテクノロジー・材料科学技術委員会、今期、第11期の審議事項でございます。またアップデートがある予定のものではございますけれども、当面のものとしてでございます。
今期ですけれども、1ポツ、2ポツ、3ポツとありますけど、1ポツがまず前期にも実施いただいている研究開発評価に関するものでございます。2ポツが、こちらは先ほど少し述べさせていただきましたけれども、平成30年にナノテクノロジー・材料委員会におきまして、ナノテクノロジー・材料科学技術研究開発戦略というものをまとめたことがございます。こうした研究開発推進方策についてでございます。
また、3ポツにつきましては留意事項ということになります。
1ポツの研究開発評価の部分からまず御説明させていただければと思います。分かりやすい資料が、後ろになってしまって恐縮なんですけれども、資料の3-3でございます。こちらは事業評価のスケジュールについてということでございます。文科省のほうで実施しているプロジェクトでございますけども、元素戦略プロジェクト自体は本年度終了ということで、来年度事後評価、また、データ創出・活用型マテリアル研究開発プロジェクトにつきましては、中間評価を随時実施していくということになります。
本年度の対象としましては、通称マテリアライズ、材料の社会実装に向けたプロセスサイエンスの構築という、緑色の枠囲いがしてある事業でございます。こちらはマテリアルの社会実装に向けて、プロセスの部分の学理の構築を目指す事業でございますけれども、こちらは本年度が3年目ということで、中間評価年度になってございますので、7月か8月ぐらいに次回のナノ材委員会開催を予定してございますけれども、そういったところで中間評価案というものを皆様に審議いただくということが今年度の評価の関係でございます。
また、ナノテクノロジープラットフォームにつきましては、本年度で最終年度でございますので、来年度事後評価、また、その後継のマテリアル先端リサーチインフラ、こちらは今年度始まるところでございますが、中間評価がまず3年目に行われると。こういった評価の流れになるところでございます。
3-1の資料に戻らせていただきます。1ポツにございますけれども、研究開発評価につきましては、本年度、プロセスサイエンス構築事業の中間評価がございます。また、新規ですとか拡充といった大型の事業をまた新たに始めるということになれば、計評分科会の整理の下、事前評価ということで、夏の段階でまた先生方に見ていただくということを考えております。
事後評価につきましては、先ほど申し上げた元素戦略、ナノテクノロジープラットフォームといったところを来年度実施していくということを考えてございます。
2ポツでございますけれども、先ほども少し申し上げましたが、ナノテクノロジー・材料科学技術の研究開発、こういったところの計画の検討というところを、2年間の期間で実施していくということを考えてございます。
この部分につきましては、また、具体の進め方については文科省のほうで検討して、また、先生方に御提示させていただくということを考えてございます。
その下の部分、当面の審議スケジュールでございますけれども、第1回、本日でございます、5月25日につきましては、運営関係の規則、また、現状ということで、先ほどマテリアル戦略と各事業について御報告させていただいたところでございますし、この後、CRDSの眞子様から、俯瞰報告書の御説明をいただきます。さらに次回の会議につきましては、できれば7月から8月ということで、プロセスサイエンス構築事業の中間評価、また、研究開発計画につきましては今後どうしていくのかというところは、皆様の御意見も伺いながら少し進めていけたらなと考えてございます。
さらに、新規・拡充事業、こちらはまだ具体的な中身は省内で検討中ではございますけれども、大型の新規・拡充事業があれば、皆様にまた事前評価をいただくということをお願いするかと存じます。
資料3-1は以上でございます。
資料3-2は、こちらの評価の観点で、もう少しブレークダウンしたものになります。必要性、有効性、効率性といった評価の観点ですとか、かなり一般的な記載もございますので、簡単に御説明いたします。ポイントだけ御説明いたしますと、先ほど事前評価を、新規ですとか大型の拡充があった場合は実施すると申し上げましたけれども、新たに、例えば総額が10億円以上要することが見込まれる新規・拡充課題、また、本委員会において評価することが適当だと判断された課題につきまして、これは、あればという話ではございますけれども、事前評価を概算要求前ですので、7月か8月に実施していただくということになります。中間評価についてはプロセスサイエンス構築事業、先ほど申し上げたとおりでございます。
事前評価の観点につきましては、必要性、有効性、効率性といったところに照らしまして、実施の時期につきましては、概算要求前ということ。中間評価につきましても、繰り返しになりますけれども、プロセスサイエンス構築事業につきまして、こういった観点で評価をしていくということを考えているというところでございます。
当面の進め方につきまして、私のほうからは以上でございます。
高梨先生、どうぞよろしくお願いいたします。

【高梨主査】 ありがとうございます。それでは、今の御説明に関しまして、何か御意見、御質問等ございましたら、よろしくお願いいたします。
では、中山委員、よろしくお願いします。

【中山委員】 評価の視点についてです。評価というと、ともすると評価だけが切り離されて行われたりしますが、この評価の目的というのは、次に活かすことです。特に中間評価とか最後の評価というのは、それを強く意識すべきです。施策全体のポートフォリオに対して評価をどう使うかということをしっかりと考えることが大事だと思っています。
ということで、この内局予算の評価はもちろんするのですが、例えば、JSTにお願いしてやってもらっているCRESTやさきがけ等の他の施策とか、ほかのいろんな施策の評価、もしくはその推進の状況を、このナノ材委員会に持ち寄って、全体として見て、ここでしっかりと議論することが大事なのではないかなと思います。
多くの場合は評価を目的化してしまうのですが、新しいことや大事なことをやるための手段として捉えて、総合的な議論がこのナノ材委員会でできるように、ぜひともよろしくお願いいたします。
以上です。

【小川補佐】 ありがとうございます。おっしゃるとおりで、事業そのものの評価というのは、決め事というか、やらなければいけないところですので、例えばプロセスサイエンス構築事業につきまして、3年間実施してきて、次から4年間進めていく中で、体制はこれでよかったのかとか、事業の中で次につなげていくという話はあるんですけれども、一方で、中山委員がおっしゃったような、もっと広い視点でどうしていくかという話はもちろんしていく必要がありますし、その意味で、この研究開発計画の検討というのが、ちょうどマテリアル戦略と、第6期基本計画を受けて、今期に本委員会でできればいいなと思っていますので、そういった、少し広い視点で、次、どうしていくかという話もぜひしていければと考えておりますので、また御相談させていただきたいと思います。

【中山委員】 ナノ材分野のポートフォリオとして、JSTでやっている部分が非常に大事なのですが、その結果のフィードバックがあまりないんですよね。やって終わっちゃっている感じです。そういうものもしっかりとナノ材委員会で取り組んでいけると、より有意義な議論になるかなと思いますので、どうぞよろしくお願いします。
以上です。

【高梨主査】 ありがとうございます。重要な御指摘だと思います。
ほかに御意見あるいは御質問等ございますでしょうか。よろしいでしょうか。
それでは、特にございませんようでしたら、議題3についてはこれで終了ということでよろしいですか。では、どうもありがとうございました。
それでは、議題の4番目で、CRDSからの俯瞰報告書の御説明ということでございます。それでは、眞子様から御説明いただきたいと思いますが、よろしいでしょうか。

【眞子フェロー】 御紹介ありがとうございます。JST-CRDSの眞子です。研究開発の俯瞰報告書、ナノテクノロジー・材料分野の内容の紹介をさせていただきます。
次のスライドをお願いします。この4月に、私どもはナノテクノロジー・材料分野(2021年)を発表いたしました。総ページ数が500ページ弱で、120名の先生方に御協力をいただいております。
これがこの俯瞰報告書の構造を示す目次になります。社会の動向とか、日本の位置づけ、あるいは目指すべき方向性について論じる第1章と、個別の技術群に関する情報を集めた第2章から構成されております。
次のスライドをお願いします。これが、私たちがこの分野の全体像を考える俯瞰図というものになります。この俯瞰において、我々は科学技術を幾つかの区分に分けて捉えております。一番上にあります社会の要請に直接関係するのが、環境エネルギーやライフヘルスケア、ICT、エレクトロニクス、社会インフラといった応用向けの区分。さらに、その応用向けの区分で利用できるような物質と機能の設計・制御という区分がありまして、その中に幾つかの研究開発課題を見ております。また、それらに共通して使われるこうした計測・分析、理論・計算、データ科学、DXといったような技術区分を共通基盤科学技術区分として捉えております。それらに関しても注視しております。
さらに、以上の6区分に加えまして、ELSI/RRI、人材育成、各種研究インフラなどの共通支援策も一つの区分として、合計7つの区分で、ナノテクノロジー・材料分野を俯瞰しています。
次のページをお願いします。この俯瞰図の中で、我々が特に注目したい技術領域として、各区分からここに示すような合計31の領域を取り上げています。これが先ほどお見せしました目次の中の第2章に挙げられた技術区分ということになります。
これらの領域の選定基準というのは、下に書いておりますけど、エマージング性、あと、社会・経済インパクト、継続性ということになります。
では、次に、本報告書の概要を述べさせていただきます。まずは、これが私たちが捉えた、この分野を取り巻く状況です。米中の覇権争いや、あるいはCOVID-19が可視化したグローバルサプライチェーンの変化などがこの分野の研究開発政策に大きな影響を及ぼしています。また、これは各国の戦略的科学技術投資の内容にも反映されておりまして、それぞれの国でイノベーションの核となるようなナノテクノロジー・材料分野の積極的な投資が行われています。
研究開発のトレンドとしましては、多くの領域において、情報技術によるパラダイム転換が起こり始めていて、技術革新のスピードを飛躍的に向上する兆しがあることや、カーボンニュートラルに向けた動きが加速して、その目標の高さから、根本的なイノベーションが必要になってくるということなどが挙げられております。
次、お願いします。これがナノテクノロジー・材料分野の全体的な潮流ということになります。まずは、この分野はSociety 5.0の実現に貢献する、いわゆる境界領域を支えるコア技術として貢献しています。
内容としましては、ここに挙げられたようなIoTデバイスから量子デバイスに至るようなこういうもので領域を支えている。さらに、グローバルな環境・エネルギーの問題の解決に関しても、その根本の部分として、材料・デバイス技術が期待されているとともに、循環型社会のためにはこれらの研究開発が必須であると考えられております。
また、今回のパンデミックでも大きな問題になりましたけれども、ポストコロナ社会への適応ということで、感染症対策といったようなものに加えまして、健康寿命延伸、あるいは疾患治癒といったようなところへの貢献も期待されております。
次に挙げますのが日本の科学技術の現状と課題になります。日本にとっての部素材・製造業というのは、相変わらず非常に重要なんですけれども、力を入れてきたことによって、過去からの技術蓄積というのはかなりある。それによって現在も競争力がかなり保有されている。ここに挙げておりますような技術群に関しまして、相変わらずの競争力を持っている。しかし、一部の、特に成長領域での競争の激化により、部素材産業でのシェア低下製品も散見されます。さらに、多くの分野で、基礎研究での強みが応用や産業競争力の強みにつながらないという傾向が見られています。
また、研究開発の手法に関しまして、標準化、規制戦略、産学連携、ナノ物質・新物質のELSI/EHS、人材育成などに課題があります。また、先ほども申し上げましたデータ科学と材料科学の融合によるマテリアル開発加速の方向性、これが今、非常に大きな競争になっております。
続きまして、概要となりますので、この内容の詳細について述べていきたいと思います。時間もありませんので、全部を紹介することはできませんが、ここに上げたようなものが現在の世界的な研究開発トレンドです。環境エネルギー分野での蓄電デバイスやICT、エレクトロニクス分野での脳型AIや量子コンピューティング、あるいは基盤技術としてのデータ駆動型設計、3次元微細加工と、現在、顕在化しつつある様々な課題に対して、ブレークスルーをもたらすような技術力への注力が世界中で行われております。
こうした研究開発というのは各国の科学技術に関する国家戦略に支えられています。米国は、国家のNanotechnology Initiative以来にこの分野の投資を継続しておりまして、また、EUもHorizon 2020で、この知見はそのままHorizon Europeに引き継がれると思われます。つまり、引き続きこの分野の発展は継続するということになります。
また、国家の重点に科学技術を置く中国は、中国製造2025に代表される技術の内製化に非常に力を入れております。その旺盛な研究開発投資は今後も注視に値します。
また、韓国に関しましても、ナノテクノロジー技術の向上、様々な研究開発が国家的に支援されています。
こうした中で、日本は多くの産業分野で、世界的に今まで存在感を示してきました。ただ、ここに示しますように、幾つかの重要な部素材でシェアが徐々に低下していくという傾向が見られています。
また、次のページのスライドで、学会やコミュニティの状況でも、国内では会員数の減少などの傾向があらわになっています。研究開発力の基盤を不安視する声もこういうところからも聞こえております。
次、お願いします。論文数でも同様な傾向、論文数での傾向もそれを裏づけておりまして、論文数や研究者数が、日本は決して減っているわけではないんですけれども、欧米や中国の伸びに比べると、その増加の度合いが少ないために、徐々に存在感が薄れている傾向にあります。
また、必ずしも被引用数というのが研究力を表しているわけではないかもしれませんけれども、この傾向によって、被引用トップ10%論文数というのは徐々に割合が減ってくるということが見られております。
次、お願いします。これは特許の動向です。これは丸の大きさが特許の総資産価値というものでして、幾つかの丸がこの10年間の変化を表しています。ご覧になって分かりますように、特許に関しては、依然として丸が大きいということは、伝統的に強みを維持されているということ。ただし、すごい勢いで丸が大きくなりながら特許の件数を増やしている中国がいろんな分野に見られています。この10年間で中国が産業的に特許に関しても非常に力を入れているということが分かります。
あと、これは全部読みますと非常に煩雑になりますので、日本の研究開発の現状と課題を先ほどの俯瞰区分ごとに記述したものです。特に注目すべきは、ほとんどの区分において、基礎研究においては強いけれども、応用研究につなげる際に問題があるということが記述されております。
次、お願いします。また、これが各俯瞰区分ごとの研究の展望と方向性ですが、共通している動きとしましては、分野間の融合というのが相変わらず顕著であるということと、さらに、データ科学との融合というのは、この全ての分野で重要になってきていることが分かります。
次、お願いします。これが非常に小さな図で申し訳ありませんけれども、全ての区分に関して、日本あるいは主要国の技術の現状とトレンドを表した部分です。今まで述べたようなことが31分野ごとに書かれております。
今回の俯瞰報告書をまとめるに当たりまして、我々がしたワークショップの一覧と戦略プロポーザルの一覧をこの2ページで載せています。俯瞰ワークショップといたしまして、光技術、ポストコロナのための感染症対策の持続的強化、あるいはプロセス・インフォマティクスというものを行いました。
また、ナノテクノロジー・材料分野の全体会議としましては、研究開発・人材育成の変革というものを行いました。
これらが俯瞰ワークショップの概略になりますけれども、時間の関係上、内容の詳細は省略させていただきます。
あと、これが、この俯瞰の区間におきまして行いました、私たちが発行しましたプロポーザルになります。「物質循環を目指した複合構造の生成・分解制御~サステイナブル元素戦略~」というものを昨年度末に発行しております。
また、「機能解明を目指すオペランド計測の革新~次世代オペランド計測~」というものをこの4月に発行しております。
「脳型AIアクセラレータ~柔軟な高度情報処理と超低消費電力化の両立~」という戦略プロポーザルを3月に発行しております。
さらに、プロセス・インフォマティクスに関する戦略プロポーザルを来月頭に発行予定になっております。
次、お願いします。これは昨年度以前ですけれども、「未来材料開拓イニシアチブ~多様な安定相のエンジニアリング~」、あるいは、「量子2.0~量子科学技術が切り拓く新たな地平~」、「センサ融合基盤技術の構築~センシング情報の高付加価値化に向けた多様なデータの取得と統合的処理~」といった戦略プロポーザルをこの期間内に作成しました。これらのプロポーザル、あるいは俯瞰ワークショップなどの結果を踏まえまして、これから大事になる13のグランドチャレンジ(挑戦課題)というものを私たちはこのように選定いたしました。左側にありますのが目指す社会像、そこから必要になる技術。グランドチャレンジとして、右側に挙げました13のものを挙げております。これを既に国家戦略あるいは研究開発戦略として実行しているものもありますけれども、これから重要になってくるものを私たちがこれでまず捉えているということになります。
雑駁ですけど、以上になります。あと、後ろのほうには参考資料をつけております。

【高梨主査】 ありがとうございました。
それでは、今の御説明に対しまして、これはもういろいろ皆さん思われるところがあるのではないかと思いますが、御質問あるいは御意見等ございましたら何でもおっしゃっていただければと思いますが、いかがでしょうか。挙手いただければ。馬場委員、どうぞよろしくお願いします。

【馬場委員】 馬場でございます。ナノテクノロジーの俯瞰のことにつきまして、毎回、大変ボリュームの多い、非常に重要なレポート、御説明いただきまして、ありがとうございます。今ちょうどここに社会ニーズとグランドチャレンジを出していただいておりますが、御承知のように、マテリアル革新力強化戦略でも重点技術領域を8つほど、例でございますけれども、記載されていますが、多分JSTのCRDSの俯瞰レポートですと、さらにそれよりも広い領域をカバーされているのではないかと思うんですけども、今回のCRDSの俯瞰レポート、実際のCRDSのレポートの中で重要な技術領域というのと、マテリアル戦略の重要な技術領域との関係といいますか、そういうものはどういうふうに見たらいいんでしょうか。必ずしも、同じ文言では書いていないので、いつも両方眺めながら、どういう関係にあるのか、すぐになかなか理解できないんですけど、もしそういう御検討をされていたら教えていただければと思います。

【眞子フェロー】 御質問ありがとうございます。私たちはそれほど違ったことを言っているとか、あるいは内容が違うというふうにあんまり考えたことはなかったんです。私たちが捉える区分だとか、あるいはそれを切り取るときの分野・領域みたいな切り方によって、少し文言が変わっているのかもしれませんが、基本的にはマテリアル革新力に出てくるものというのは、私たちも納得が行くものですし、大小はあるにせよ、それほど違ったものを書いているというような認識はなかったんですけれども。逆に、どういう点が大きく違っていたと。

【馬場委員】 いや、違っているとは思っていないんですけども、CRDSで俯瞰レポートをされたのがより広い領域で、それを戦略の中でさらに取り組んで、先ほど瀬戸山委員も言われていましたけども、どこに今後注力していくかというのを考える上で、その観点が非常に重要なのかなと思って、CRDSなのでぜひ俯瞰的な形で、今後重要になる技術も含めた形でのレポートをまとめていただいていると思うので、その中のどこに今回のマテリアル革新力強化戦略では、特に重点化していくかというのが見えるような形のほうがより分かりやすくていいのかなと思った次第でございます。

【眞子フェロー】 ありがとうございます。私たち、もちろん俯瞰報告書、まず俯瞰ですので、できるだけ広い範囲を捉えるということが、この俯瞰では必要と思っております。この俯瞰の中から、私たちはスコープというものを切り出しまして、そこから特に重要なところみたいなものは、戦略プロポーザル、最後のほうに幾つか例を示しましたけど、そういう形で、特出しをして、切り出していくというような活動を行っております。
なので、そういう意味では、まず俯瞰はできるだけ広く、ただ、先ほども瀬戸山委員からも言われましたように、やはり必要な部分を厚くするというのは今後も必要なのかなというのは確かにありますので、少し次回での参考にさせていただきたいと思います。ありがとうございます。

【馬場委員】 ありがとうございました。

【高梨主査】 ありがとうございます。それでは、次、加藤委員、お願いします。

【加藤委員】 加藤です。俯瞰報告書、大変な御努力でおまとめいただきまして、ありがとうございます。冊子体を拝見したのですが、450ページ超の非常に力作でありまして、非常によくまとまっていると思います。
それで、今日のお話の中で、例えば基礎が強いけれども、なかなか応用にいかないという話がありました。いろいろな問題点があると思うのですが、こういう材料だと、一つはやはりコストというのがもちろん大事でよく言われますね。それで、先ほど企業の瀬戸山委員からもご意見ありましたが、今、少し追い風であるということですね。要するに、コストだけでなく、それよりもまず解決しなければいけない問題があると。例えば環境ですとかカーボンニュートラルとか、ライフですと、ウイルスとか、そういうやらねばならないことがあるということで、今、とても積極的に取り組むのにいい時期ではないかと思うんですね。
主要な研究開発領域の表が示されていますが、右の真ん中から下に基盤技術と設計・制御技術、すなわち、オペランド、先端計測とかシミュレーションというのがあります。この主要な31領域で、例えば分子技術とか元素戦略とか、この10年以上やってきたこの表の上のほうにある分野との融合・連携が大事と考えます。融合の重要性は、皆さんお分かりですけど、例えば環境分野、ライフヘルスケア分野、ICT分野に、分子技術・元素戦略の成果を導入していく必要性がはっきりしているからこそ、今こういった内容を融合して進めていくというのは、非常に重要であると思います。これまでの継続性という言葉もありましたが、これまでやってきたことが問われる、本当にここで一体となってやる非常に重要な時期であり、そういったことここで示されていると思います。また議論して頑張っていきたいと思います。よろしくお願いします。

【眞子フェロー】 どうもありがとうございます。まさしくそのとおりだと思います。我々もそういう考えでやっていきたいと思います。

【加藤委員】 ありがとうございました。

【高梨主査】 ありがとうございます。それでは、宝野委員、よろしくお願いします。

【宝野委員】 どうも。非常に幅広くまとめていただいて大変な作業だったと推察いたしますが、この報告書というのは今後の国の施策とかに影響を与えていくわけでしょうか。

【小川補佐】 文科省のほうからお答え差し上げたほうがよろしいのかなと思いますが、私のほうから。いろんな形で俯瞰報告書は私どもも参照させていただいておりますし、例えばですけれども、平成30年にまとめられたナノテクノロジー・材料科学技術研究開発戦略ですけれども、こういったところも、ベースの考え方というのは俯瞰報告書を取り入れつつ、作っていたのだと認識しております。その意味で、また、今期新たに研究開発戦略を本委員会で今後検討していくということだと思いますので、そういった中で俯瞰報告書の中身につきましても参考にして、それに基づいて、また文科省のほうでも具体的な施策を打っていくと、そういう流れになるのかなと考えてございます。

【宝野委員】 なるほど。分かりました。それで、これは非常に広くカバーしていただいているんですけど、私から見ると、あれっ、こういう重要な領域が抜けていると思うような部分があったんですね。それが抜けている場合に、例えば、これはできたところで、一旦パプリックコメントを求められるとかそういったことはされないんでしょうか。それで、重要領域が抜けることによって、どれだけ今後の施策に影響を与えるかという点を若干心配しているんですけど、いかがでしょうか。

【小川補佐】 もしよろしければ、私、小川のほうから。政策的な観点からでございますけど、先ほど申し上げたとおり、ナノ材委員会で、方向性ですとか研究開発戦略を考える際には、もちろん一つの大きな参考としては俯瞰報告書がございますけれども、もちろん宝野先生もこの場にまさにいらっしゃるわけでございますので、そうした議論の中で、さらに抜けている部分があれば包含されていくと存じます。パブコメするかどうかというのは、CRDS側で、この報告書どう位置づけるかということだと思いますので、その辺は、もしよろしければ、眞子さんのほうから補足いただければと思います。

【眞子フェロー】 確かにパブリックコメントというのも一つの有用なやり方だとは思います。今までのやり方からしますと、私たちの、あるいはいろんな協力を願う先生方の意見を集めまして、今、大きな変化をしているようなところ、あるいは非常に産業的に重要なところ、先ほど一番最初に挙げましたけど、そういう点から領域を選んでいるわけですが、必ずしも全領域、材料の領域は非常に広いですから、全てを網羅しているわけではないというのは確かに認識はしております。
ですので、そういう御意見を、また次の、次回作るときにそこを参考にさせていただきたいなというふうには考えております。
パブリックコメントをやるかどうかというのは、私たちの部門だけではなくて、もっと全体として考えなきゃいけないことになりますので、それもやり方として検討させていただきたいと思います。

【宝野委員】 分かりました。日本でしっかりした産業があるのに、抜けているなと思えるようなことがありましたので、聞かせていただきました。どうもありがとうございました。

【高梨主査】 宝野委員、もしよろしければ、それはどういう分野か、ちょっとここでお話しいただけますか。

【宝野委員】 永久磁石が抜けているなというふうに。
しっかりした産業があって、日本の総力はそれなりにあるんですけど、それで、今後、非常に重要な分野だと思いましたが、ほとんど記載がなかったので。

【高梨主査】 なるほど。この議事録にはしっかり残させていただきます。あと、パブコメについては、ぜひCRDSのほうで御検討いただければと思います。ありがとうございます。
ほかにいかがでしょうか。まだ御発言のない委員の方々もぜひ。ただ、全員にもう話していただく、御意見を聞く時間はさすがにないんですけども、いかがでしょうか。何でも思われることがあれば。じゃあ、長谷川委員。どうもありがとうございます。どうぞ。

【長谷川委員】 長谷川でございます。たくさんのデータを長い時間をかけてまとめてくださり、大変分かりやすく拝聴いたしておりました。ありがとうございます。2点ございまして、今、宝野委員からのお話も、私も永久磁石に関しては気になるところでしたので、似たような分野について、私からもちょっとリクエストをさせていただければと思いました。日本がかなりのシェアを持っている材料としまして、蓄光材料があるのではないかなと思います。これはセラミックスでできておりますけれども、例えば身近なものですと、非常口の指標ですね。電気系が使えなくても、夜でも光る。非常灯と言われているものですけれども、そういったもののシェアが世界で一番ではなかったかとちょっと思い出したところでございます。
その素材はいろいろな事態や場面で必要でして、例えば飛行機の機内の非常灯として、足元に使われていたり、あるいは地下鉄の全ての階段に使われていたりということがあるかと思いますが、そちらに関してはまだ課題もあるかなと思いつつ、今のところ、例えば分かりやすいところで言うと、色が青緑のみが主に用いられていることかと思います。実際に青緑だけではなくていろんな色もあるのですが、割と緑であるという理由には多分科学的な根拠があって、ここを打破することによって、より日本がイニシアチブを持って安心安全を支える材料の一つになっていくのではないかというふうにちょっと思った次第です。
それから2つ目ですけれども、眞子様の資料の一番最後のところで質問がありますが、111ページでした。「健康で幸せな生活が可能な社会」というキーワードが、これは本当に、今まさにコロナの時代であるということと、それから、コロナで、家にいることによって気持ちがふさぎ込むとかそういった、いわゆるフィジカルなことだけではない中で非常に大事なキーワードで、これでナノテクノロジーあるいは材料科学が寄与していくというのは非常に心強いなという発想を大変心に留めて拝聴しておりました。
ここで思ったのは、材料を作るということに限らず、それを評価するというような企業も、あるいはそういった分野も巻き込んでいけるのではないかというような印象があります。今はここはナノテクノロジー・材料科学技術に関する会議ですけれども、今後、いわゆる、例えば光産業であれば、そういった企業様でしたり、そういったビジョンを共に共有していくということもあったらいいかと思います。その辺りの、物自体ではなく評価する方法、あるいは評価する技術といったものも、マテリアル開発そのものではなく、それを支える評価の方向の技術との連携というものは今後どのような展開になっていくのか。もし指針がございましたら教えてください。よろしくお願いいたします。

【眞子フェロー】 ありがとうございます。まず最初の蓄光材料のところ、確かにそういうところ、私たちの今回のものには入っておりませんので、それを次回に向けて課題にさせていただきたいと思います。ありがとうございます。
評価のほうですけれども、例えば今回のコロナの問題がありました。例えばそういうものの検出ですとか、そういうものは、ある意味、環境評価なのではないかと思うんですけれども、そういうことに関しましては、ちょっと触れていこうかと思っていましたし、確かに、この「健康で幸せな生活が可能な社会」という中に、人が住みやすい環境を調べるというのも確かに一つの視点だなと思っていましたので、もし本当に一つの区分を領域として立てるかどうかは参考にさせていただいて、そういうのが入るような枠組みをしたいと思います。あと、評価自体、材料の評価みたいなものというのは、共通基盤技術みたいなものを一番下のところで見ておりますし、それ以外の7番目の項目の共通の使われる技術にも書いてあるんですけども、確かにそういう環境評価みたいなところも重要かなと思いましたので、参考にさせていただきたいと思います。ありがとうございます。

【長谷川委員】 ありがとうございました。

【高梨主査】 よろしいでしょうか。ありがとうございます。
大分時間も来ましたけども、ほかにいかがでしょう。まだございましたら。菅野委員、どうぞよろしくお願いします。

【菅野委員】 ありがとうございます。菅野です。大変な労力の冊子で、どうもありがとうございます。1点、基礎研究と開発研究、それから、開発応用研究、それから、産業化に向けての、そこを少しコメントさせていただきたいと思います。
先ほどの長谷川委員の2番目の質問とも対応するんですけれども、このナノ材の場合は材料というところで、特に基礎研究の材料というところでの視点でいいと思うんですけれども、この基礎の材料から応用に持っていくところ、応用から開発、それから、デバイス化、産業化にしているところ、それぞれに大きなギャップがあります。そのギャップが何かというところが少し見えづらいのかなという気がします。
先ほど産業化というところは、最初にもありましたけれども、そこに至るに当たって、そこのギャップが、どのレベルの問題なのかというのが少し見えにくいのかなということを感じました。
以上です。

【眞子フェロー】 ありがとうございます。たくさんの分野を扱っていますので、多分いろいろなギャップの原因があるんだと思っています。それはもう少しそれが可視化できるようにやっていきたいと思います。ありがとうございます。

【高梨主査】 ありがとうございます。
それでは、大久保委員、よろしくお願いします。

【大久保委員】 どうもありがとうございました。論文ですとか、特許ですとか、いろいろ出版物の分析等あるんですけれども、人に関して、日本では博士人材が薄くなっているということが大きな問題になっております。今、国としてもいろいろな施策でこれに取り組もうということになっておりますけれども、ナノテク・材料分野においても、私は共通のことが起きていると思います。今回はあまり人に関することが触れられていなかったような気がするんですけれども、これは立てつけの問題でしょうか。

【眞子フェロー】 教育、確かに博士人材という章立てはなかったと思いますけれども、研究開発を行う、あるいは海外からの研究者の話というのは、少しは入れていったつもりなんですけれども、今後の参考にさせていただきたいと思います。

【小川補佐】 大久保先生、事務局から少し補足というか、情報ですけれども、今回、CRDSのほうで、研究の分野ですとかそういったところを中心におまとめいただいていますけど、マテリアル戦略の議論の中で、マテリアルはすごく産学強みがあるのに、若干地味に見える部分もあるので、どうしても博士のところ、人がいないんじゃないかというところは、数値的にも少し追っかけたりしたことがあったので、ちょっと御紹介といいますか、御説明させていただきます。すぐにこの場に数値はないんですけれども、やはりほかの分野に比べると、どうしても修士が終わった段階で、有力な企業さんがいるということもあるんだと思うんですけれども、企業に行かれる方が非常に多いというところ。一方で、JACI、新化学技術推進協会などのデータを見ますと、化学系の企業は博士の人材をどんどん採用していったりしていて、人材ギャップができているねという話は議論の中でもありましたので、少し御紹介まで、あと、ホームページには一応この辺りの資料も参考資料として、マテリアル戦略の有識者会議のページに上げているところでございます。すぐに出せなくて申し訳ございません。

【大久保委員】 どうもありがとうございます。JACIの案件、実は私がそれは関わった案件でございます。

【小川補佐】 なるほど。まさに使わせていただいてありがとうございました。あまりああいうデータがなくて、非常に助かりました。

【大久保委員】 化学産業で博士の採用に関しては、非常に広がっていますが、むしろ大学で博士に進学者が減っています。そういったところにジョブ型のインターンシップの適用が検討されています。私も少しお手伝いさせていただいておりますが。このようなところは、どの分野でも、共通している大きな課題だと思っております。
以上です。

【高梨主査】 どうもありがとうございます。これは重要な問題だと思いますが、関連して、簡単にコメントさせていただくと、今日、学会の人数がどんどん減っているというのがデータとして出ていたと思いますけれど、学会員の年齢分布を見るともっと深刻で、若い人の会員数が非常に少ない。ピークのところが年配のほうにかなりシフトしているという傾向があるんじゃないかと思うんですね。そこは非常に大きな、深刻な問題かなと。
やっぱり若い人が増えていかないと、これからはもうどうしようもないので、そこは非常に深刻で重要な問題だと思います。

【大久保委員】 同感です。ありがとうございます。

【高梨主査】 そろそろ時間でございますが、ぜひということ、何かございますでしょうか。よろしいでしょうか。
それでは、これで、今日は、議題は終了ということにさせていただきたいと存じます。どうもありがとうございました。
では、最後に、その他の事務連絡を事務局よりお願いいたします。

【小川補佐】 事務連絡でございます。次回のナノテクノロジー・材料科学技術委員会につきましては、先ほど7月から8月にも評価という話はさせていただきましたけれども、また、調整の上、追って事務局より御連絡させていただきたいと思います。
また、本日の議事録につきましては、事務局にて案を作成いたしまして、委員の皆様にお諮りした上で、主査に御確認いただいた後に、ホームページにて公開する予定でございます。ありがとうございます。

【高梨主査】 どうもありがとうございます。それでは、本日のナノテクノロジー・材料科学技術委員会はこれで閉会とさせていただきたいと思いますが、ここで最後にもう一言。コロナということで、オンラインでやっていますけれども、コロナが終わっても、オンラインの良さというのはいろいろあると思いますが、やっぱり対面は、代え難い対面の良さというのもありますので、やっぱりコロナが終了したら、少なくとも時々というか、定期的にはぜひ皆さんで会って、対面でこういう議論をさせていただきたいと思っています。そういう意味では、コロナの早い収束を祈るばかりですけども、よろしくお願いいたします。
今日は本当にどうもありがとうございました。

―― 了 ――
 

(研究振興局参事官(ナノテクノロジー・物質・材料担当)付)