平成21年8月21日
文部科学省研究開発局
高速増殖原型炉「もんじゅ」は、平成7年のナトリウム漏えい事故以降、約13年間運転を停止している。
平成20年度には、ナトリウム漏えい検出器及び屋外排気ダクトの不具合が発生し、日本原子力研究開発機構においては、2月に予定していた「もんじゅ」の運転再開を延期するとともに、不具合発生の要因の一つであった組織運営の改善や、中越沖地震の知見を踏まえた耐震安全性の確認に取り組んできたところ。
(1)耐震安全性
原子力安全・保安院における、想定すべき地震についての専門家の議論が7月末に収束し、運転再開時期に影響を与える可能性のある耐震補強工事等について見通せるようになった。
(2)組織運営の改善
ナトリウム漏えい検出器や屋外排気ダクトの不具合発生の要因の一つであった組織運営の改善について、2月に大幅な組織改正を行うなどの取組を行い、7月末に原子力安全・保安院から組織運営の改善について一定の成果が確認された旨の評価があった。
(3)設備・機器等の健全性
屋外排気ダクトの補修は本年5月に、プラント全体の健全性の確認試験は8月に終了した。性能試験前準備・点検についても来年1月中に終了する見込み。
以上の状況を踏まえ、平成21年度内に「もんじゅ」の運転再開を目指すこととし、文部科学省及び日本原子力研究開発機構は、8月12日に運転再開時期について福井県、敦賀市に報告を行い公表した。
研究開発局原子力計画課