情報分野と他分野との連携に関する記載
(研究開発計画(案)より抜粋)
【ナノテクノロジー・材料科学技術分野】
P. 8
○ 新たなデータ駆動型の材料設計技術「マテリアルズ・インフォマティクス」は、物質・材料分野における膨大なデータ群に、最先端のデータ科学・情報科学の手法を組み合わせることにより物質・材料の研究開発を飛躍的に加速させ、材料の開発手法にパラダイムシフトをもたらす可能性を持つ。
(中略)
様々な研究を通じて蓄積された膨大・高品質なデータを産学官で共有・利活用を行うためのデータプラットフォームを構築し、最先端のデータ科学、情報科学等の多様な手法やツールを駆使した情報統合型の材料開発システムの整備を行い、物質探索・設計の成功事例の創出等に取り組む。本研究の知的基盤となるデータベースの整備を進め、材料研究のニーズに合った形で提供するためのデータ収集・管理・提供技術の開発を継続的に行い、材料データプラットフォームの効率化も推進する。データプラットフォームの構築にあたっては、様々な研究機関からデータを集めるための制度設計や体制整備等に取り組む。
P. 9
○ 計算科学・データ科学との融合によるプロセス・インフォマティクスにも取り組む。
○ 最先端の材料計測解析技術を包括的かつ相補的に開発する
(中略)
計算科学との融合による計測インフォマティクス等に取り組む。また、新規計測手法のシーズとなる独創的な計測解析手法の開拓を推進し、得られたシーズを基盤技術化することで、革新的な計測技術の実現を目指す。
P. 11
○ センサ・ロボット・非破壊検査技術や計測データを収集・伝送する通信技術等の点検技術、点検結果に基づき補修・更新の必要性を判断する評価技術
○ IoTやビッグデータ、AI等のICTとを融合させることにより、新たなものづくりシステムの開発する
(中略)
材料データベースの整備、データ解析ツールの開発、物質探索の成功事例の創出に向けた体制を整備する。さらに、理論・実験・解析・シミュレーション・データベースなどを融合
【環境・エネルギー分野】
P. 17
○ スーパーコンピュータ等を用いたモデル技術やシミュレーション技術の高度化を行い、時間・空間分解能を高めるとともに発生確率を含む気候変動予測情報を創出する。また、気候予測の高解像度化を検討する。
P.18
○ 地球環境情報プラットフォームを構築する。
(中略)
地球観測データ等を集約する。また、多分野・多種類のデータをリアルタイムで統合・解析するための情報基盤を構築する
P. 19
○ 地球環境の情報をビッグデータとして捉え、気候変動に起因する経済・社会的課題の解決のために地球環境情報プラットフォームを構築する。
○ 我が国の政府等が収集した地球観測データ等をビッグデータとして捉え、人工知能も活用しながら各種の大容量データを組み合わせて解析し、環境エネルギーをはじめとする様々な社会・経済的な課題の解決等を図るプラットフォームの構築を図る。
【安全・安心の確保に関する分野】
P. 23
○ IoT、ビッグデータ、AI等の先端科学技術を活かした研究開発を推進し、レジリエントな社会を構築する。
P. 26
○ リモートセンシングデータやIoT等を用いたモニタリング及びデータ同化・予測の手法の確立や高度化に資する研究開発に取り組む。
P. 27
○ リアルタイム被害推定・予測、構造物の即時被害判定、被害状況等の災害情報の共有、対応状況や復旧・復興状況の把握・分析、防災業務手順の標準化・適正化、防災力向上等に資する研究開発に取り組む。
○ 災害が生じた際にその後の復旧に向けた対応を迅速に行うために、リアルタイム被害推定は有効である。地震災害の被害把握にあたっては、建物に設置したセンサーや監視カメラの映像等からの地震波波形の推定、被害状況の抽出等の技術や、遠隔操作型ロボットによる臨場性の高い災害現場の高精度で可視化する技術等の確立が重要となる。また、各種センサーからのリアルタイム情報を一元的に集約・管理する統合データベースの開発が必要となる。
発災後の支援対応を適切かつ迅速に行うためには、各種センサーからの情報を含む災害現場からの入力情報をその種類に関わらず、インタラクティブに入力・共有ができ、さらに様々な情報を適切かつ優先順位をつけて提供できることや、出力対象に応じた情報を整理・分析するための情報トリアージ機能の確立、立場や状況に応じた意思決定を支援するためのパーソナルアシスタント機能の確立、必要な情報や利用者の要望等に迅速かつ効率的な対応ができるためのコンシェルジュ機能の確立等が重要となる。
研究振興局参事官(情報担当)付
-- 登録:平成28年12月 --