令和3年11月1日(月曜日) 13時30分~15時30分
オンラインにて開催
科学技術・学術審議会臨時委員 李家 賢一【主査】
科学技術・学術審議会専門委員 浦松 香津子
科学技術・学術審議会専門委員 太田 惠子
科学技術・学術審議会専門委員 河合 宗司
科学技術・学術審議会専門委員 佐藤 哲也
科学技術・学術審議会専門委員 武市 昇
科学技術・学術審議会専門委員 土屋 武司
科学技術・学術審議会専門委員 戸井 康弘
科学技術・学術審議会専門委員 冨井 哲雄
科学技術・学術審議会専門委員 山岡 建夫
科学技術・学術審議会専門委員 和田 雅子
大臣官房審議官(研究開発局担当) 原 克彦
研究開発局宇宙開発利用課宇宙連携協力推進室長 須藤 正幸
研究開発局宇宙開発利用課課長補佐 先光 吉宗
(説明者)
国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)
航空技術部門長 張替 正敏
航空技術部門 事業推進部長 渡辺 重哉
航空技術部門 航空プログラムディレクタ 渡辺 安
経済産業省
国土交通省
【先光課長補佐】 それでは、定刻となりましたので、ただいまから科学技術・学術審議会研究計画・評価分科会 航空科学技術委員会(第71回)を開会させていただきます。 本日はオンラインにより御出席いただきまして、ありがとうございます。改めまして、事務局を務めさせていただきます宇宙開発利用課の先光でございます。どうぞよろしくお願いいたします。本日の委員会の開始に当たりまして、航空科学技術委員会委員12名のうち、本日二村委員が御欠席されておりますけれども、11名の委員に御出席いただいておりますので、定足数である過半数を満たしていることを御報告させていただきます。このほか説明者としてJAXA、オブザーバーとして、関係省庁からも御出席をいただいております。個別の紹介はお手元の出席者一覧に代えさせていただきます。
また、資料の確認でございますけれども、本日の配付資料につきましては、議事次第に記載をさせていただいておりまして、あらかじめ電子メールで送付をしております。もし過不足等お気づきの点がありましたら、チャット機能などを使って、事務局に御連絡をいただければと思います。では、以後の議事につきましては、李家主査にお願いしたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
【李家主査】 李家でございます。第71回もよろしくお願いいたします。 早速、議題に入らせていただきます。
(1) 航空科学技術分野に関する研究開発ビジョン最終とりまとめ(案)について
【李家主査】 議題の1番目、航空科学技術分野に関する研究開発ビジョン最終とりまとめ(案)についてということで、まずは事務局のほうから御説明をお願いいたします。
【先光課長補佐】 事務局のほうから説明をさせていただきます。前回、委員会で提示させていただいた骨子案につきまして、御意見等いただいて、それを踏まえまして、研究開発ビジョンの最終とりまとめの案を作成しております。資料71-1-1、こちらを御覧いただきたいのですけれども、左の欄に中間とりまとめの本文、右側に最終とりまとめの案という形で記載をしております。前回の骨子案で示した新しい記載内容について、赤字に下線を引いて示しております。
ここで資料71-1-3を御覧ください。前回の第70回の委員会で骨子案を御確認いただきましたが、その中でいただいた御意見についてまとめております。それぞれ番号をつけ、本文に反映したところに対応する番号を付しまして、黄色マーカーで引いておりますので、御確認をいただければと思います。
資料71-1-1に戻りまして、順番に御説明をさせていただきます。まず、「1.はじめに」ですが、こちらは背景として、第6期科学技術・イノベーション基本計画が策定されたことを踏まえて、持続可能性、強靱な社会への変革等を推し進めるということが示されており、その内容について中間とりまとめの内容からアップデートをしているものになります。
2ページ目からが、「2.我が国の航空分野の現状」になりますけれども、骨子案に挙げていた、コロナ禍を踏まえて世界的な航空需要が減少し、国際的な有事の際に落ち込むということを再認識するとともに、回復には5年程度要するけれども、長期的に回復をしていくという内容を記載しております。
さらに4ページの後段では、コロナ禍を踏まえて、研究開発においては相対的に国の役割が大きくなること、あと裾野が広い航空産業が牽引をして、新しい場を創出することで、技術や人材を維持することが必要であるということ。カーボンニュートラルに対する動きが加速しており、欧州では水素航空機、米国では代替燃料ですとか、あとは超音速機といった高付加価値を目指す動きが出ているということ。政府の動きとして、骨太の方針において経済安全保障の観点が記載されていること、などを記載しております。
次の6ページになりますが、資料71-1-3の意見(1)に対応して、航空業界が求めるニーズに応える研究開発課題に対して、特にその成果を還元することが期待されているという趣旨を明記しております。
同様に、意見の(2)から(5)、ここでは人材育成の観点について、御意見をいただいておりました。成果を還元するまでの視野と実行力を持った人材、出口志向を持った人材、短期的・長期的視点、システムと基礎の両方の視点を持つという観点について、まとめております。
7ページ目からが、「未来社会デザイン・シナリオ」についての記述となりますけれども、黄色マーカー(9)になりますが、こちらはもともと中間とりまとめで記載されていた内容ですが、次世代モビリティについて、過疎地物流の視点も必要だという御意見に対応している記述がございましたので、ここで示しております。
9ページの後半になりますが、骨子案で示したコロナ禍による変化について追記しており、後半の黄色マーカーの部分については、意見(6)、カーボンニュートラルやCO2削減といった社会の大きな流れと、高速性という高付加価値な技術は、同列に扱わないほうがいいという御意見がございましたので、その点を反映しているところです。
10ページから「次世代モビリティ・システムによるさらなる空の利用」の項目になります。ここでは、先ほどの御意見(9)、ドローンの活用事例として過疎地物流ですとか、インフラ維持管理という点を追記しています。
11ページの最後のところでは、御意見(7)ですが、次世代モビリティの項目に宇宙輸送機の話があるのは少し唐突ではないかという御意見がございまして、「空飛ぶクルマ」のさらに将来の話として、将来航空技術が宇宙分野でも貢献できる可能性があるということを、ここで記載をしております。
11ページの途中から、「デザイン・シナリオを実現する研究開発・基盤技術整備の方向性」の項目になります。こちらでは、骨子案で記載したコロナ禍の状況の変化を追記しております。
14ページには、(10)中間とりまとめの記述として、防衛産業とデュアルユースやほかの産業分野への技術移転、経済安全保障等の国の施策への貢献ということで、特にデュアルユースというのが、防衛産業とのデュアルユースという趣旨かという御質問がありましたので、その点を黄色マーカーで明記しているところです。
次の15ページに行きまして、こちら骨子案のほうで御確認いただいた主にエコシステム、成果を社会実装する仕組みに関する記述になります。御意見の(11)から(15)として、出口、社会実装先である産業界のニーズを取り入れる必要があるということで、具体的には、期限を明確にした上でエコシステムという成果を社会実装する枠組みを活用して、JAXAが行う一定規模以上の課題については、開始時点から、企業等との関係を構築しながら共同で開発評価を行っていくということを記載しております。さらに国際標準化活動や産学官のコンソーシアム、ここでニーズをくみ上げて評価をしながら進めるといった観点を記載しております。
ここで、これらの記述について、JAXAとして具体的に検討している内容がございますので、JAXAから簡単に補足と御紹介をいただきたいと思います。委員の皆様には、資料として机上配布用の資料という形で1枚の資料をお送りしていますので、そちらを御覧いただければと思います。では、JAXAのほうから補足の説明をいただけますでしょうか。
【渡辺部長】 JAXAの航空技術部門の渡辺です。机上配布資料に基づきまして、御説明させていただきます。着実な成果創出に向けて、さらにその成果の社会実装を促進するという取組について御説明させていただきます。これまで取り組んできてこれからも継続するものが一つと、今後強化していくという部分を一つずつ、丸1、丸2、それぞれに書かせていただいております。
まず、丸1、これまでも取り組んできて今後も強化するところにつきましては、研究成果を社会実装する仕組み、エコシステムの構築・適用ということになりますが、研究開発の特性に合わせて、共同研究、協定、コンソーシアム等の枠組みを構築して、研究成果の受け手を含むステークホルダーが、研究の当初から参加していただくことによって、シーズを取り込みつつ、なおかつ、ニーズに対する研究成果を取り込んでいただくという枠組みをつくっております。
その中では、目標の共有や、役割分担による着実な研究開発、成果活用の観点でのフィードバックをいただくということを行っております。
具体例ですが、3点挙げております。まず、災害・危機管理対応統合運用システム、D-NETにつきましては、成果の受け取り手であるユーザーの消防庁のほか警察庁と連携協定を結び、その中で実際に使っていただきながら、ユーザーニーズを取り込んで、システム仕様に反映することによって、その成果が直接的に受け取っていただける取組をしております。
コアエンジン技術の研究開発につきましては、この成果の受け取り手になる国内エンジンメーカー2社と共同研究を進め、その中で役割分担をし、研究終了時にメーカーへ成果をそのまま移転して、メーカーを通じて海外OEMへ提案していただくという枠組みをつくることによって、社会実装が確実にされる取組を行っております。
気象影響防御技術の研究開発につきましては、コンソーシアムをつくっており、その中に産学官、様々な分野の方も含めて、ワーキングメンバーとして入っていただき、そこで議論していくことによって、メーカー・大学等と共同研究により成果を出しつつ、エアラインや空港等の成果の受取り手の方々にも協力していただいて、技術成果の実証を行うという取組を行っております。
また、2番目の部門内の研究制度及び研究組織の見直しですが、研究制度につきましては今年度から、研究組織は11月1日からということで、まさに今日から新たに取り組んでいるものになります。
まず、研究制度ですが、一定規模以上のリソースを使う研究開発につきましては、研究開発の開始時に審査を行いますが、そこで成果の受け取り手との関係構築ができているかどうかを確認し、成果が確実に社会実装される取組を進めるというのが1点目です。それから並行して基盤的な研究については、しっかり力を入れるべきだという委員からの御意見もありましたが、研究の芽出しを促進する制度を拡充していくということを行っています。
研究組織につきましては、外部連携を推進してきました次世代航空イノベーションハブという組織がありますが、その活動を部門全体に広げて成果の受取り手に合わせた四つのハブを組織しております。これまで研究開発ビジョンの中でも御説明してきましたが、適用領域というのが成果の受取り手にほぼ対応するようになっておりまして、四つのハブを、この成果の受取り手である適用領域にほぼ合わせる形でつくっております。それによりまして、出口を共通とする複数分野の技術を基盤から事業レベルまで一気通貫で研究開発ができるようになりますので、それによって迅速かつ効果的な成果の創出、社会実装を目指すという組織に改編しております。私からの説明は以上になります。
【先光課長補佐】 ありがとうございます。では、先ほどの資料71-1-1に戻りますが、16ページになります。ここからが「研究人材の改革」の項目になりますが、JAXAでも相互出向や外部との交流を進める中で、御意見(16)ですが、若いうちにプロジェクトなどで社会実装までつなげる経験をすることが有効であるという旨を記載しております。
17ページからの「研究資金の改革」ですけれども、意見(19)、需要の高いテーマについて、ハイリスクであっても取り組むという趣旨を明確にしながら、御意見(17)、(18)のところで、資金の獲得については、民間の資金に限らず国の競争的資金といった、公的な外部資金の獲得も必要だということで、その点を明記しております。
19ページ「研究開発実施組織の改革」の項目ですけれども、御意見(15)を踏まえて、コンソーシアム等を活用する点に加えて、きちんと継続的に評価をしながら進めるということを明記しております。
20ページからが、「第5章、未来社会デザイン・シナリオを実現する個別具体の研究開発の取組」になります。こちらも、基本的に骨子案でお示ししている構成に沿って、それを文章にしているものです。
「既存形態での航空輸送・航空機利用の発展に必要な研究開発」では、ここでも意見(6)を踏まえて、社会の流れを踏まえたものと高付加価値を目指すものを、それぞれあるということに触れております。それに続き、アの脱炭素社会に向けた航空機のCO2排出低減技術の研究開発で、2020年代後半の技術移転を狙うコアエンジン技術、電動ハイブリッド推進システム技術、革新低抵抗・軽量化機体技術の研究開発、次に、2030年代に技術移転を目指すものとして、エンジンロバスト運用技術と水素電動エンジン技術、これを記載しています。
次に、イの安全性・静粛性向上技術の研究開発を記載しています。ここでは気象影響防御技術ですとか運航制約緩和技術といった安全性向上に関わる技術と、静粛性向上のための低騒音化技術を記載しています。こちらは骨子案の時点では、環境・安全性向上技術というタイトルで記載しておりましたけれども、環境に関しましては、アのCO2低減技術のところで、主に記載しておりますので、ここでは低騒音化技術が含まれていることを加味して、安全性・静粛性向上技術とタイトルを修正しております。
続きまして、ウの超音速機の新市場を拓く静粛超音速機技術の研究開発について、全機ロバスト低ブーム設計技術の飛行実証と統合設計技術の研究開発を記載しております。こちらは骨子案の時点では、CO2排出低減技術、超音速機技術、安全性向上技術という順番で記載をしていたんですけれども、(6)の御意見、社会的な要請を踏まえた研究と、あと高付加価値に対応した研究開発、そこを分けて書いたほうがいいのではないかということで、前半のアとイが社会的要求に沿って対応したもの、ウの超音速が高付加価値のものとして、順番を入れ替えてございます。
一方で、もともとJAXAの最終報告の中では、重要課題としてA、B、C、Dと四つ提示されており、その中にCO2排出低減技術と超音速技術が含まれており、現在のイの安全性・静粛性向上技術は、その他の技術という形で挙げられておりました。
もともと骨子案では、それを踏まえて、CO2排出低減、超音速、それに加えて安全性というところで、そのような順番で記載をしておりましたので、順番ですとか書きぶりについて、どのように記載するのがいいのかというところについても、御意見をいただけると幸いです。
続きまして、「5.2次世代モビリティ・システムによるさらなる空の利用に必要な研究開発」、22ページになりますが、まず前段で、御意見(8)無人航空機に関する基礎的な研究や運航管理技術などの記述があったほうがいいということで、そういった側面からも取り組むということを明記しております。
アの国土強靱化等を実現する多種・多様運航統合、自律化技術の研究開発、こちらでは2020年代半ばを目指した有人・無人混在運航管理技術、2030年代の「空飛ぶクルマ」の実用化というのを念頭に置いた高密度運航管理技術、自律化要素技術について記載しております。
イ宇宙輸送にも適用可能な水素燃料適用技術の研究開発で、航空機のみならず宇宙輸送での活用も想定した水素燃料適用技術を書いています。
その次が「5.3 デザイン・シナリオ実現するための基盤技術」ですけれども、ここでは数値シミュレーションを中心とする解析技術ですとか、大型試験設備を活用した試験・計測技術等の基盤的な技術を着実に取り組んでいくということと、新たな取組として航空機ライフサイクルDX、デジタルトランスフォーメーションの技術に取り組むということを書いています。
以上が本文になりまして、次に、資料の71-1-1の参考として、工程表をつけています。こちらは5章で書かれていた研究開発の課題について、それぞれのタイムスパンと目指すべき技術移転の時期を整理して記載したものです。こういったスケジュール感で、JAXAを中心に今後の研究開発を進めていくということを示しているものになります。
次に、資料の71-1-2、こちらが最終とりまとめの本文の内容を1枚の紙にまとめたものになります。第5章の内容をピラミッドの1番下の段に追加しています。上3分の2については、中間とりまとめのときと、基本的には同じ内容になっております。
事務局からの説明は以上になります。
冒頭にも申し上げましたとおり、骨子案で記載した内容を、前回の委員会での御意見を踏まえて、文章にしたものです。改めて御確認をいただき、御意見を賜れればと考えております。どうぞよろしくお願いいたします。
【李家主査】 どうもありがとうございました。
それでは、ただいまの御説明を踏まえて、この研究開発ビジョンの最終とりまとめ案について御確認をいただき、御意見、御質問等があれば、発言していただきたいと思います。しばらく時間をとりますので、御意見ある方は手を挙げていただければと思います。よろしくお願いします。
では、武市先生からお願いいたします。
【武市委員】 委員からの指摘の項目(1)と(19)に関わるところで、71-1-1の資料6ページの(1)とか17ページの(19)のところです。(1)の指摘は、私がお伝えしたものですが、もともとは「ハイリスクな先進的技術や短期間で成果も出にくい」研究をやりますと書いてあったことですが、本来はそうではなくて、ニーズがあることを研究して、その成果を還元することが目的であるという趣旨です。この真ん中の、「民間企業のみでは~成果の出にくい基盤技術」というところは無いほうがいいと思います。この文書の役割に対しては、書かないほうが、趣旨が明確に伝わると思います。それが17ページの(19)でも同じです。「需要が見込まれるテーマに重点的に取り組み~」というところが必要なのであって、不確実性が高くとかハイリスクであるとか、そういったところは書かないほうが誤解はないと思います。
こういったことが書いてあると、難しかったから成果が出なくても問題ないです、という様に後から言えてしまい、予防線のような書き方と読めてしまうので、この文書の役割には、相応しくないでしょう。このページで言えば、「技術的実現性の観点で長期性・不確実性・予見不可能性が高く」て「ハイリスク」であるというところは書かないほうがいいと、それが最初の指摘の趣旨です。よろしくお願いします。
【先光課長補佐】 ありがとうございます。
今、御指摘いただいたところ、研究資金の改革のところについては、中間とりまとめを作成したときの趣旨としては、おそらく、航空科学技術の研究開発として進めていく上で、重要なテーマはいろいろある中で、特に国の研究開発として進めていくべき課題というのは、なかなか民間企業が取り組みづらい、リスクの高いものについて、特に国が主導して重点的に取り組んでいく必要があるのではないかという観点で、この文章が書かれていたかと思いますので、「民間企業が取り組むことが困難であるハイリスクなテーマに重点的に取り組む」という部分は、残しておいたほうがいいのではないかと思うのですけども、その点はいかがでしょうか。
【武市委員】 ハイリスクなことをやっているから、後から、できなかったけど問題ない、ということでなければいいと思います。民間企業にとってハイリスクであることが明確に書いてあれば、それは、6ページの(1)も、そういう意味では同様です。
【先光課長補佐】 御趣旨は分かりました。ありがとうございます。御指摘を踏まえて、書き方については、また検討させていただきます。
【李家主査】 では、ほかの委員の先生方いかがでしょうか。
【山岡委員】 山岡です。4ページ目のところですが、今回、記載していただいた赤字の部分になりますけれども、「さらに、コロナ禍の影響を受け経営状態が厳しくなった」というところは、これはかかっている部分が、そのあと、「航空業界、メーカー、研究機関」と読めばよろしいのでしょうか。この三者が出てくるのですけれども、そうすると需要が蒸発することによって、航空業界やメーカーが厳しくなっているのですが、研究機関(大学)というのは、別に財政的負担を求めることが難しくなってくるかというと、ここに入れるのは難しいのかなという感じがするんですけれども、いかがでしょうか。
【先光課長補佐】 コロナ禍の影響を受けて経営状態が厳しくなったというところは、その後の「航空業界、メーカー、研究機関」に対してかかっているものでございます。御指摘のとおり、研究機関、特に大学にそこまでの影響があったかというのは、なかなか明確には言いづらいところがあるかと思いますので、御指摘を踏まえまして、書きぶりは検討させていただきます。
【山岡委員】 よろしくお願いいたします。
【李家主査】 ほかにいかがでしょうか。
【和田委員】 和田です。16ページの、今、コロナ禍のお話があったように、こちらの16ページの「さらに、コロナ禍を踏まえて」という赤字の部分ですが、ここの前後の文章を見ますと、ちょっとここだけが、コロナ禍だけなのか、現状ではそうなのですが、将来的な観点も含め、コロナ禍だけにとどまらない感染症対策という話につながっていくことが、文章の文脈の中で必要なのではないかと思ったのですが、いかがでしょうか。
【先光課長補佐】 御指摘ありがとうございます。コロナ禍の教訓を踏まえて、今後こういった取組をしていくということを、一般論として書いているものでございますので、御指摘踏まえまして、こちらも書きぶりについて工夫をさせていただきます。
【和田委員】 よろしくお願いいたします。
【李家主査】 ほかに御意見はございますでしょうか。
【佐藤委員】 佐藤です。非常にまとまっていて、良いと思ったのですけど。20ページの5.1のところで、既存形態での航空輸送・航空機利用の発展に必要な研究開発を三つ挙げられているのですが、それぞれの文章量がかなり違っていて、読んだ感じでは下のほうの項目は重点的でないという印象を受けました。また、ウを見ると静粛の技術をやるように書いてあるので、以前にやろうとしていた統合設計の技術が薄く見えてしまったのですが、この文章の量はあまり気にしなくていいのでしょうか。5.2のところでも、やっぱりアとイで文章量が違うのですが、いかがでしょうか。
【先光課長補佐】 ありがとうございます。御指摘のとおり、アのCO2排出低減のところは、個別の課題、コアエンジン技術や電動ハイブリッド、水素ですとかが、いろいろ含まれているので、どうしても文章量が大きくなってしまっています。一方で、静粛超音速のところは、御指摘のとおり、全機ロバスト低ブーム設計の飛行実証と統合設計技術だけですので、文章量が少なくなってしまっています。文章量で重要度を示しているというわけではございませんが、御指摘のとおり、ウの超音速の部分でもう少し実施する内容について具体的な記述を追記さして、文章量を増やして詳細に記述をしたいと思います。
【佐藤委員】 よろしくお願いいたします。
【李家主査】 ほかにいかがでしょうか。
【戸井委員】 戸井です。前回指摘の(6)とか、きちんと対応して見直していただきまして、非常に、私としては、分かりやすくなったかなと思っております。
それで、改めて見直してみまして、DXに関する取上げ方、23ページのデザイン・シナリオを実現するための基盤技術の研究開発です。そこを改めて見ましても、基本的には開発、それから設計開発でのシミュレーションのところに絞った取上げ方になっているのですが、世の中でいわゆるデジタル改革の、プロダクションシステムをオンタイムでリンクさせて、見える化させてという改革には、あまり触れられていないような感じがしまして、ここでどう取り上げればいいか。最後に製造という言葉が入っていて、これ以上補足する必要がないかもしれませんけど、例えば、資料の71-1-2の右下にDX技術というのが入っており、デジタルの生産技術とかデジタルスレッドという言葉が一番近いんですが、そういう生産技術あるいはプロダクションシステムに関するキーワードも、捉えておいたほうがいいのかなという感じを受けました。
【先光課長補佐】 ありがとうございます。基本的にJAXAの最終報告書の内容を踏まえて、記載をしております。御指摘のあった製造のところでのデジタル化という部分についても、今、お話しいただいたとおり、本文の最後の「製造においては~デジタルプロトタイピングの研究開発に取り組む」ということで、ここではデジタルプロトタイプングという言葉で記載をしていますが、そのプロダクションシステムの部分、もう少し別の書き方ができるのかどうか検討させていただければと思います。
【李家主査】 では、ほかにございますでしょうか。
私から一つよろしいですか。先ほどの20ページ、21ページにかけて、5.1の項目の、ア、イ、ウというところのタイトルを直したというお話を事務局からいただきましたけども、イのところで、環境関係といった単語を除いたとおっしゃられましたか。
【先光課長補佐】 そのとおりです。もともと、順番は入れ替えましたけれども、このイのところ、環境・安全性向上技術と骨子案では記載していたんですが、環境の要素は含まれておらず、環境関係はその前のCO2排出低減技術のところでまとめており、ここでは、気象影響防御技術ですとか、低騒音化技術が挙げられておりますので、環境という部分は削除して、安全性・静粛性向上技術というタイトルに変更をさせていただきました。
【李家主査】 趣旨は分かるのですが、改めて、この安全性・静粛性向上技術という、この単語を見ると何かピンときません。環境・安全と言うと、環境と安全とはきちんと一対一で使われています。しかし、安全性と静粛性というのが対等に上がってくるという点が気になりました。何か他に良い言い方はありませんか。同じく、ウにも静粛というのが入っていて、これはまた別のものというのは分かりますが、イの項目が小さくなり過ぎたように感じます。中身を並べ直す必要はないと思いますが、何か良い言葉はありませんか。
【先光課長補佐】 事務局の案としては、含まれている課題を踏まえて、御提案をさせていただいたところです。先ほど説明の中でも申し上げたとおり、JAXAの最終報告書の中では重要技術ではなく、その他技術として挙げられていたものを中心に書かれております。そういった優先順位が、ほかの重要課題に比べて低いとまでは言いませんけれども、そういった趣旨も踏まえて、検討させていただきたいと思っています。
【李家主査】 よろしくお願いします。
ほかにいかがでしょうか。
【浦松委員】 浦松です。今、主査のお話にあった、イの安全性・静粛性向上技術の研究開発のところで、ここで言う安全性というのは、最初に航空機の安全性と書いてありますが、航空機の運航に関する安全性というイメージでよろしいでしょうか。一般的に航空機の安全性というと機体の設計とか強度といったイメージがあるのですけど、ここでは、特殊気象とかヒューマンエラーとか、そういう運航に影響を及ぼすものに対する対策の研究開発というイメージでよろしいのですよね。
【先光課長補佐】 御指摘のとおり、ここでいう安全性は、機体の安全性ではなく、運航の安全性ということになります。本文の冒頭のところ、航空機の安全性と書いてありますが、ここでは航空機の運航の安全性や定時性に影響を与えるという趣旨になりますので、そのように書かせていただきたいと思います。
【浦松委員】 分かりました。
【李家主査】 ほかはいかがでしょうか。
【太田委員】 太田です。御説明ありがとうございました。とてもまとまっていて、分かりやすくなっていると思ったのですが、今の安全性と静粛性のお話を伺っていて、やっぱり全く違うもののような気がするので、まとめて書くにはちょっと無理があるのかなと感じましたので、分けて書くということを提案させていただきたいと思います。以上です。
【先光課長補佐】 ありがとうございます。書き方は検討させていただきます。
【李家主査】 ほかにございますでしょうか。
【佐藤委員】 佐藤です。読んだ印象として、基盤技術のところの書き方で、23ページなのですが、「こういう基盤技術に取り組む」という書き方をしていますが、新しい発想を取り入れるというのが、何かないのかなと思いました。そういう主旨を、どこかに入れておく必要があると思ったのですが、いかがでしょうか。含まれていると言えば含まれているのですが、「基盤技術といえども新しい発想を取り入れます」という書き方にしてはどうでしょうか。
【先光課長補佐】 5.3で、前半は従前のとおり基盤技術、着実に取り組むということを、新しい取組として、デジタル技術というものにも取り組んでいくという趣旨で書いておりますので、後半のところ、そういった新しい発想を取り入れながら、こういったデジタル技術にも取り組んでいくという形で、ご指摘の趣旨をできる限り反映できるような表現にさせていただきたいと思います。
【佐藤委員】 ありがとうございます。何となく、デジタル化だけが新しいのかと読めてしまいまして。お願いいたします。
【先光課長補佐】 承知いたしました。
【李家主査】 ほかに御意見ございますでしょうか。
【武市委員】 武市です。資料71-1-1で、エコシステムの適用例というところで出てきたのは、おそらくはこれまでの実績で、これらの実績というのは、前回もちょっとお伺いしたのですけど、研究者の個人ベースの活動がそのまま実を結んだような事例だと思います。おそらく今後は、そういった活動がベースになっていくのだと思うのですけど、この新しい取組がうまくいくかどうかっていうのが、机上配布資料の丸2の研究制度のところの、研究の芽出しを促進する制度、これがうまく機能するかどうかが、今後の取組の成功のキーになると思うのですけど、具体的にどういう制度なのでしょうか。
【李家主査】 これはJAXAのほうからお願いします。
【渡辺部長】 JAXAの渡辺です。御質問ありがとうございます。
研究の芽出しを促進する制度は、これまでも二つありました。競争的萌芽研究と言われる、今までやっている分野であるけれども、そこに新しい技術があって、それを取り組むことによって将来、強い技術になりそうなものに集中的に、小規模ですけれども、投資するというものが一つです。もう一つが新分野開拓研究と言われるもので、航空分野だけではなく、他の分野とも連携して、新たな今までにないような研究分野を創っていくという、それをまだ芽出しのレベルで取り組むという研究制度があり、この二つを、これまでも進めてきておりまして、それは今後もさらに促進していきたいと思っています。それから、さらに芽出しに近いものですが、基盤技術探索研究という制度を新たにつくっておりまして、これについては、より小規模で調査的なものや、ステークホルダーとの対話など、そういうことに対して、研究資金を出すという制度をつくっておりまして、この三つをうまく活用することによって、研究の芽出しを促進していきたいと考えています。
【武市委員】 そうすると、いずれも研究資金の提供制度ですね。基盤技術探索研究というのが、おそらく、これまでいわゆる手持ち弁当という言葉で表現しているような活動を、JAXAの制度として予算を出していこうという趣旨でしょうか。
【渡辺部長】 そうです。
【武市委員】 予算を出す制度を拡充していくということですね。分かりました。ありがとうございます。
【李家主査】 ほかにいかがでしょうか。
よろしいでしょうか。もしないようであれば、あと一つだけ私から質問があるのですが、資料71-1-1の22ページで、5.2で次世代モビリティ・システムというものを挙げて、それに必要な研究開発ということで、詳しく説明いただいています。先ほどの机上配布資料の右下で新しい四つのイノベーションハブをつくられたということですが、資料71-1-1では、次世代モビリティという言葉がはっきり出ているのですが、机上配布資料を拝見すると、おそらく航空利用拡大イノベーションハブの左側の多種・多様な運航統合技術が当てはまるのかと思われます。そういう理解でよろしいでしょうか。ほかに、次世代モビリティを担当するところはないということですか。
【渡辺部長】 こちらもJAXAの渡辺から回答させていただきます。今おっしゃっていただいたとおりで、多種・多様運航のところの多種というのは、これまであるような有人の航空機と無人機、それから「空飛ぶクルマ」、そういう次世代モビリティも含めたものを指しております。ここの部分で、次世代モビリティ、「空飛ぶクルマ」に取り組むという体制になっています。
【李家主査】 分かりました。少し心配になったのは、資料71-1-1のほうで、次世代モビリティとはっきりと出しているし、資料71-1-2のピラミッド型のところでも大きく出しているのですが、それがこちらの資料で目立たないのかなと思ったためですが、そういうことでしたら結構です。ありがとうございました。
もし、ほかに御意見がなければ、大体御意見が出尽くされたと思いますので、本日いただいた御意見や御質問を踏まえて、事務局のほうで、最終とりまとめ案に反映して、次回のこの委員会で御提示いただくということでお願いいたします。
どうもありがとうございました。
(2) 研究開発課題の評価について
【李家主査】 では、次が議題の2番目、研究開発課題の評価についてになります。前回の委員会で議論があり、また、委員会後にも事務局に御意見が寄せられていました。それに関する評価票の修正案の確認となりますので、事務局から御説明をお願いいたします。
【先光課長補佐】 事務局から説明をさせていただきます。議題2の研究開発課題の評価につきましては、今、主査から御説明ありましたとおり、前回の委員会で御議論をいただきました環境適合性・経済性向上の研究開発のうち低騒音化技術、こちらについて御確認をいただくというものになります。
事後評価票について、主には御意見いただきまして、修正を加えております。
資料71-2-1の概要の紙ですが、こちらは特に変更はしておりません。
資料71-2-2になりますが、前回お示しした事後評価結果を左側に書き、右側に対応する部分についての御意見、コメント等を記載しております。左側の事後評価結果の赤字になっている部分が、ご意見等を踏まえて修正をした部分になります。
まず全体として、三菱スペースジェットを用いた飛行実証に係る記述の中でMRJという旧名称を使っていたところについて、評価票の中では三菱スペースジェット、MSJに表記を統一しております。また、海外OEMと書いてあったところにつきましては、可能ならボーイングといった社名を書いたほうがよいのではないかという御意見をいただいておりましたので、海外OEM(ボーイング社)という形で記載をしております。
2ページ目の(1)課題の達成状況につきまして、成果の書き方として、低騒音化デバイスの設計手法を確立して、その一例としてMSJデバイスを設計したのか。そうであれば、そのような書き方がよいのではないかという御指摘をいただきましたので、その趣旨に沿って追記をしております。
3ページ目になりますが、設定した目標値を大きく上回る騒音低減量というところについて、特に目標値について、具体的な記述があったほうがいいというご指摘を踏まえて追記をしております。さらに、MSJを用いた飛行実証(飛行実証(2))というところの記述につきましては、計画変更があったことから、当初計画で想定していなかった内容というものを整理した上で、代替措置によって「予定どおり達成できた点」、「予定どおり達成できなかった点」、「予定を上回る成果が上げられた点」と、最後に「予定どおり達成できなかった点があるけれども、それが本研究開発の有効性、妥当性を損なうものではないということ」、をもう少し整理をして明確にすべきではないかという御指摘をいただいております。それを踏まえまして、主に左の記述の中になりますけれども、MSJを用いた飛行実証により国産旅客機での低騒音性能を検証して、実装につなげる予定であったけれども、MSJへの開発メーカーによる計画変更に伴い、MSJを用いた飛行実証は中断したということ。計画変更に対しては代替措置としてMSJの高揚力装置と降着装置、それぞれについて実用化を考慮した低騒音化デバイスを設計して、ステークホルダーとともに設計した騒音低減量の目標値が達成できることを風洞試験によって確認したということ。次に、MSJの計画変更に伴って、当初の計画にはなかった中型旅客機を対象とした脚騒音に関わる現象理解と、低騒音化に向けた議論を行う共同研究をボーイング社と行って、中型旅客機での4輪主脚を対象にした非定常CFD解析等を進めたということ。さらに、これらによってボーイング社とJAXAの共同研究を通じて、飛行実証をする枠組み、これが新たに構築されて、この枠組みによって開発した低騒音化技術というものが、海外OEM(ボーイング社)が採用する形での研究開発成果の社会実装が加速するということが期待されるということ、その4点を明確にさせていただきました。
次に、5ページ目の必要性のところになりますが、科学的・技術的意義につきましては、今後の検討課題でもあるため、「実用可能性のある」という表現にしております。また、文章が少し長くて分かりづらいということでしたので、途中で文章を区切るようにしております。
次の6ページに行きまして、社会的・経済的意義です。こちらの項目につきましては、騒音被害地域について定義を明確にして分かりやすくした上で、装備品市場に対するインパクトとして、市場創出への期待について追記をしたほうがいいということで、修正を加えております。
7ページ目になりますが、新しい知の創出への貢献、こちらで前回、査読論文数について、成果として十分か否かというところについて、いろいろ御意見をいただきまして、委員会の後も幾つかコメントをいただいております。事務局で検討いたしまして、もともと、この成果については、本資料の1ページ、2ページ目のところに、アウトプット指標として共同研究数ですとか、あとアウトカム指標として連携数や成果の利用数というものが指標として設定されて記載されております。こういった経緯もございますので、論文数ですとか特許の出願数につきましては、前回のJAXAから説明のあった参考資料の中での情報として活用させていただき、この事後評価票の中の記述としては、こういったアウトプット指標、アウトカム指標、これらを踏まえた記述とさせていただければと考えております。
続きまして、8ページ目に戻りますが、研究開発の質の向上への貢献、こちらで国際競争力の内容について客観的、具体的な補足があるとよいという御意見をいただきました。海外で飛行実証された技術の中には、適用に際して機体の構造設計の変更が必要になるものですとか、課題があるものがある中で、今回のJAXAの成果としては、既存機にも適用可能な低騒音デバイスという実用性の高い手段による目標達成をしたということを踏まえまして、当該分野での他国の技術に比べて騒音削減値や既存機への適用といった面で、世界をリードする国際競争力がある成果が得られたということで、少し内容を補足させていただいております。
9ページの実用化・事業化や社会実装に至る前段階を通じた取組につきましては、当初から国内メーカーと共同研究体制を構築して進めてきたという点が重要であるということで、その点を明記させていただいております。また、次の行政施策への貢献の項目ですけれども、出口志向という文言を入れてはどうかという御指摘を踏まえまして、第4期科学技術基本計画における成果の社会への還元を一層促進するという出口志向に沿って、研究開発の当初から国内メーカー3社と共同研究体制の下で進めたということを追記しております。
人材の養成への貢献の項目ですけれども、次の10ページになりますが、飛行実証の経験とノウハウを有する人材の養成にもなったという点と、共同研究の具体的な度合いが分かるとよいという点を踏まえまして、その部分を追記しております。
次の知的基盤の整備への貢献の項目ですけれども、こちらでは飛翔による飛行実証のノウハウを確立したことがJAXAの研究開発、研究活動に貢献したということと、海外OEMとの共同研究体制の構築をしたというところを追記させていただいております。
11ページの見込まれる直接・間接の成果・効果やその他波及効果の内容という項目ですが、CFDと風洞試験の関係性について明記をする必要があるのではないかということ、開発したソフトウエアの重要性が分かるように追記したほうがよいということ、それらの御意見を踏まえまして、実機の複雑な形状を設計変更する際に、計算格子の変更を局所的な変更にとどめるCFD解析格子生成ソフトウエアを開発したということによって、詳細な物理現象を短期間で把握、設計に反映することが可能になったということと、さらに最適設計において予測した低騒音化デバイスの効果を、風洞試験において確認してフィードバックするというアジャイル開発の可能性を示すなど基盤技術の強化につながったという点を補足しております。
また、技術の波及効果が何なのかと、研究初期と状況の変化を考慮しても、有効性があるという観点について、記載をしたほうがよいという御指摘を踏まえまして、航空機の騒音低減という普遍的な課題に取り組んだということと、計画変更があったけれども、別の形で社会実装につなげる体制ができたということについて追記をしております。
12ページ目からの効率性になりますが、計画・実施体制の妥当性、こちらの項目では、研究の当初からメーカーと共同研究体制を構築したということで、そういった計画変更を機とした社会実装を意図した体制の強化というのが、大変優れた取組なので、単に妥当だというよりももっとよい表現のほうがいいのではないかという御意見をいただきましたので、その点について補足をしつつ、研究開発から社会実装まで他機関との連携等によって適切な実施体制がとられていたと書かせていただいております。
13ページの目標・達成管理向上方策の妥当性ですが、単に柔軟性を持って対応したというだけではなくて、それ以上の成果が得られているのではないかという御意見を頂戴しましたので、計画変更への内容を追記しつつ、計画等に関して柔軟性を持って対応し、研究成果をより広く社会実装につなげる取組であったということで文章を記載させていただいております。
次の費用構造や費用対効果の向上方策の妥当性の項目ですけれども、こちらにつきましては、どのような取り組み方をした結果、こういった体制を研究開発の当初から構築できたのか、その要因を分析して今後の研究開発やエコシステムに反映することが重要ではないかということで、そういった趣旨を追記できないかという御意見を頂戴いたしました。それを踏まえまして、研究開発の当初から国内メーカーとの共同研究体制下で、騒音低減量等の技術開発目標を共有して研究開発が進められたことを記載しつつ、文末のところに、どのような取組をした結果、このような研究体制が当初から構築できたのかというところについて、特に、その要因分析して今後の研究開発に生かすことが重要であるということを、改めて明記をさせていただきました。
14ページ、研究開発の手段やアプローチの妥当性の項目ですが、日本産業の問題点に関する記述について、少しネガティブな表現になっていました。もう少しポジティブな表現がよいという御意見をいただきましたので、各要素技術をインテグレートして実証する機会が少ないことなど、日本の航空産業の問題点を意識して、出口志向の強い研究開発を実施することで、今後、我が国航空産業においてイニシアチブを取るための方策が取られていたという形で、修正をさせていただいております。
16ページですが、(3)の総合評価では、カーボンニュートラルが注目される中で、こういった低騒音化技術の重要性を整理する必要があるという御指摘をいただいておりましたので、冒頭に、昨今、地球温暖化対策やカーボンニュートラルといった問題への対応の重要性が増し、それに対する研究開発が増えている中で、騒音の低減という航空機が抱える普遍的かつ重要な課題に取り組んだ意義は大きいということを記載させていただきました。さらに研究開発の過程で得られた旅客機の騒音源モデル、こちらは航空施策に貢献しているということを明記させていただきました。
17ページの評価の概要のところですが、こちらは実用化に必要な設計技術を獲得するという目的は達成されたという表現から、想定された以上の成果が得られたというふうな記述にさせていただいています。さらに、(4)の今後の展望の項目ですけれども、低騒音化技術の社会実装に向けた活動として、本研究開発成果に基づいて、国内メーカーを中心とする連携体制に新たにボーイング社を加えた体制の下で、中型旅客機を対象とする機体騒音低減技術の飛行実施に向けた検討と、あとは、その成果を国内産業としての強みとして、社会実装につなげるための継続的な取組を進めるということを明記しております。また、騒音源モデルの社会実装に向けた活動については、社会実装とともに、航空行政の諸施策に貢献するというところにも言及をしております。
全体的な意見として、本課題については、今後のJAXAの研究開発のお手本としていただきたいという御意見もありましたので、本研究開発課題での経験について、議題1の研究開発ビジョンの最終とりまとめ案の中でも、エコシステムの考え方の中に取り入れながら、今後に生かしたいと考えております。
少し長くなりましたけれども、事後評価票の案につきまして、事務局からの説明は以上となります。
【李家主査】 どうもありがとうございました。
では、ただいまの御説明を踏まえて、御質問等ございますでしょうか。
委員の先生方からの御指摘を全て対応していただいたと感じましたが、それぞれの御意見をいただいた先生方で、何かお気づきの点があったらお願いいたします。
【武市委員】 武市です。7ページの特許の件数というところがあったと思いますが、数字自体は確かに細かくて出す必要ないと思いますが、特許の内容について、JAXAが単独で出した特許なのか、企業と共同で出した特許なのか、その二つは質として違いがあると思いますので、企業と共同で出した特許であるというところを、定性的な内容として書くべきかと思います。それから、特許は出願してから1年半たったら公開されるので、あまり隠す必要もないのかなとも思います。
それから9ページのところですが、研究の当初からという表現を反映していただいたのはありがたいのですが、当初と言ってしまうと、人それぞれ、何をもって当初とするのか異なると思うので、大事なのは、今回の研究課題は先ほどのエコシステムのお話の言葉を借りれば、研究課題を探索する段階から、個人ベースで探索する段階からメーカーの人と、調整とか計画とかをされていたのだと思います。なので、その研究課題を探索して設定して研究計画を立てる段階から一緒に取り組んでいたからうまくいったという書き方が、この当初からと書いてあるところの随所に必要かなと思います。
以上です。よろしくお願いします。
【先光課長補佐】 ありがとうございます。特許のところにつきましては、検討させていただきます。研究開発の当初からというところにつきましては、当初というところが、具体的にどの時点からなのかというところも、少し具体的に分かりやすくなるような表現とさせていただきたいと思います。
【李家主査】 ほかにいかがでしょうか。
よろしいですね。かなり多くの御意見を、前回以降いただいたと思いますが、それらを明確にしていただけたと思っております。もしないようでしたら、この件は、先ほどの追加の御指摘を踏まえた修正をお願いすることになりますけれども、その修正された案について、私のほう、つまり主査一任とさせていただいた上で、研究計画・評価分科会に、この件を図っていきたいと思っておりますが、それでよろしいでしょうか。
(「異議なし」の声あり)
【李家主査】 ありがとうございます。では、そのように、本件は対応させていただきます。どうもありがとうございました。
(3) 分野別研究開発プラン(仮称)等について
【李家主査】 では、続いて議題の3、「分野別研究開発プラン(仮称)などについて」になります。私のほうで復習してみましたところ、前々回の第69回の最後の議題で出てきた件で、そのときに添付された参考資料では、研究開発プログラム評価の試行的実施というお話だったかと思いますが、それについて、さらに追加の情報等が入ってきておりますので、事務局から御説明をお願いいたします。
【先光課長補佐】 事務局から説明させていただきます。
こちらの議題につきましては、8月に開催されました研究計画・評価分科会で説明された内容になります。それらについて各分野別委員会でも紹介をして、意見等があれば分科会にフィードバックをするということになっております。
まず、資料71-3-1ですが、第10期のときに、各分野別に課題を束ねた研究開発プログラム評価というものの試行的な実施がなされておりました。先ほどの低騒音化技術のように、個別の研究開発課題の評価とは別に、こういった個別の課題を束ねて、分野全体を俯瞰したものが研究開発プログラム評価になりましたけれども、その試行的な実施ということで、第10期のときに一度やらせていただきましたが、各分野別委員会から、非常に困難を伴うという意見が多く出ていたことから、分科会において第11期に向けて、どのように進めていくかということが検討されていました。
次の2ページ目になりますが、今回示された基本的な考え方としまして、これまで文部科学省の方針として、文章でまとめられていた研究開発計画というものがございます。この研究開発計画について、政府全体の戦略や計画といったものがある中で、それらを生かして、文部科学省のこの研究開発計画に代わる分野別研究開発プラン(仮称)と書いてありますけれども、この研究開発プランとしてとりまとめて、現行の研究開発計画は廃止するということが示されております。また、この分野別研究開発プランは、文科省の政策評価体系に沿って策定するものとして、この研究開発プランにおいては、政策評価体系における達成目標の任意の単位を研究開発プログラムとして評価を行うとされました。
まとめますと、現行の文部科学省の研究開発計画は廃止をいたしまして、これに代わるものとして分野別研究開発プランを策定する。この研究開発プランについては、政府全体の戦略ですとか計画を踏まえた内容として、この研究開発プランの中で、分野別委員会において評価を行う単位を、研究開発プログラムとして位置づけるということになります。
具体的には4ページにありますけれども、毎年度、分野別委員会で研究開発プランを策定いたしまして、8月に開催される分科会で、それを決定するということになっております。さらに、研究開発プログラムごとに測定指標を設定して、測定指標ですとか、あとアウトカム指標、アウトプット指標、これらを毎年モニタリングをして、冬の分科会で報告をするということになっております。
具体的には資料71-3-2を御覧いただきたいのですが、こちらが研究開発プランのフォーマット案として示されているものになります。ここに、まず、1.のプランを推進するに当たっての大目標というものがございまして、ここには、先ほど事後評価票にも書かれておりましたけれども、今の大目標に相当する内容を書きまして、次に、2.のプログラム名、ここに航空科学技術分野の研究開発プログラムということで、中目標に相当する航空科学技術分野全体を俯瞰した目標を書くということになります。さらにその下に上位施策として、政府決定文書を引用する形で、ここに書くということになります。ここでは、従前は研究開発計画という、別に文章をつくって、その中で改めて、航空科学技術分野で取り組むべき課題などを記載しておりましたけれども、今後は、この研究開発プランの中では、既にある政策文章を引用する形で、それを計画といいますか、プランとして採用するということになります。
次の2枚目になりますけれども、こちらが今の施策マップに相当するもので、研究開発課題ごとに、概要ですとか目標を記載しまして、評価を実施する時期を記載したものになります。
3ページ目に分科会事務局が作成したナノテクノロジー分野の例になりますが、このような大目標、あとは、研究開発プログラムとして分野全体の概要を書いて、上位施策として、政府決定文書を引用するというような内容になります。
次に、資料71-3-3になりますが、こちらが各分野別委員会から計評分科会に対して、その進捗を報告するフォーマットになります。研究開発課題ごとに各指標の推移を記載して、進捗に関する特記事項などを記載いたしまして、その推移を毎年、計評分科会に報告をしていくということになります。
最後に資料71-3-4になりますが、こちらは今後のスケジュールとなります。冬の分科会で、この進め方について決定をいたしまして、改めて各分野別委員会、航空科学技術委員会の中で、この研究開発プランと研究開発プログラムというのを策定しまして、その上で来年8月の分科会で、それを正式に文部科学省として決定するということになります。
さらに、その後になりますが、冬の分科会で、その研究開発プランや研究開発プログラムの評価について報告をして、さらにまた翌年に、それを反映して研究開発プランを改定して、また8月に決定するという、毎年度そういった方法で進捗を見ていくという予定になっています。
事務局からの説明は以上になります。
分科会のほうで、こういった議論が進んでいるということですので、もし何か航空科学技術委員会の中で、お気づきの点や御意見等ございましたら、いただければと思います。
【李家主査】 どうもありがとうございました。
では、ただいまの御説明を踏まえて、御質問等ありましたらお願いいたします。
【土屋委員】 土屋です。先ほど、ナノテクノロジーの例があったと思いますが、この例で、測定指標、成果指標、活動指標、それぞれ、相談件数とか、論文数とか、こういったものが、指標という点で挙げられていますけど、こういった具体的な指標で評価していくのが統一的な考え方でしょうか。
【先光課長補佐】 御意見いただいたのは、資料71-3-3の様式でよろしいでしょうか。
【土屋委員】 はい。
【先光課長補佐】 こちら活動指標、成果指標などが記載されておりますけれども、ナノテクノロジーの例として挙げられているのは、拠点・プラットフォーム数、報告書の数、論文の数とか、あとワークショップの参画機関の数などが書かれていますけれども、航空科学技術分野の場合につきましては、先ほどの事後評価票の1ページ目、2ページ目にもありましたような、例えばJAXAの共同研究数とか、企業との連携数ですとか、そういったものが想定されるかなと考えておりますが、どういった指標を用いるかについては、また、今後、委員会の中で議論をさせていただきたいと考えています。こういう指標でなければいけないというものではなく、ナノテクノロジーについては、例として、こういったものが今挙げられているというものになります。
【李家主査】 多分、今の御質問に関しては、現在の研究開発計画の中に、どんなふうに書かれているかという、そこを見ていただくと雰囲気が分かるのかなと思います。過去の研究開発計画を立案したときも、この航空委でいろいろと議論させていただいて、その結果として、挙がってきたものなので、今後それをどう変えていくのかとか、そういった議論がこれから始まるのかなと思っております。
ありがとうございます。
ほかはいかがでしょうか。
【武市委員】 武市です。スケジュールをお伺いしたいのですが、今の指標とかを決める段階というのが、評価において結構大事なところだと思うんですが、それを決めるのは来年度ということになるのですか。
【先光課長補佐】 来年の8月の分科会に向けて、それを決めていくということになります。タイミングとしては、現時点で明確に決まっているわけではございませんが、年度末から年度明けの期間において、御検討いただこうと思っております。
【武市委員】 分かりました。ありがとうございます。
【李家主査】 ほかはいかがでしょうか。
では、私から幾つかよろしいでしょうか。本件には過去の経緯を引きずっているようなものがあるかと思います。資料71-3-2のフォーマット案ということで、今出していただいた1枚があって、その次に、施策マップに相当するものがあって、その2枚で、航空科学技術委員会関係を全てまとめるということになっているかと思います。現行の研究開発計画を見ると、数ページにわたって文章がたくさん書いてあり、今後はそれに代わって活用されるということになるかと思います。そうすると、この研究開発計画に書かれているようなことが、この2枚に集約して書かれていくということになるのでしょうか。詳しいことはさきほど御説明があったかと思いますが、このページの上位施策のところに、今日議論させていただいた研究開発ビジョンが入って、細かいことはそれを参照するということになるのだと理解しています。そうすると、この紙の意義については、1番で大目標を書いて、これは研究開発計画のものを、そのまま記載するのかなという感じですね。それで、2番目がプログラム名ということで、ここに、研究開発計画でいうと、今までの中目標が入ってくるということでしょうか。ただし、中目標というのは、簡単に3行ぐらいしか書いておらず、それだけではよく分からなくなるので、重要なのは、その下の上位施策のところに、どんな項目があるかということだと思います。過去の研究開発計画で幾つか項目を挙げてあったものを、資料には赤字で内容を抜粋すると書いてありますので、そこに書いていくと考えればよろしいのでしょうか。1枚にまとめる必要があるということ自体は、資料に書いてあるので了解しているのですが。
【先光課長補佐】 この研究開発プランのフォーマットをどのように書いていくかというのは、これから議論を進めさせていただければと思っておりますが、イメージするところとしては、今、李家主査からお話があったような内容になろうかと思っています。具体的に航空科学技術分野として、こういうことに取り組んでいくという内容については、議題1で確認いただいた研究開発ビジョンの内容を、そのまま引用するような形で、それを進めていくということになると考えているところです。
【李家主査】 分かりました。そうすると、この1枚にまとめるというところで苦労しそうな印象を受けるのですけども、ナノテクノロジーの例を見ると本当に数行しか書いてないので、これでは内容がよく分からなくなってしまうのではないかと、そのように感じました。
【先光課長補佐】 研究開発ビジョンと書いた上で、具体的には、おそらく第5章の個別具体の研究開発課題の辺りを少し要約して、項目をここに書いていくというイメージは持っておりますが、実際にどのように書いていくかは分科会の最終的な決定も踏まえて、御提案、御相談させていただければと思っております。
【李家主査】 分かりました。今の研究開発計画に比べて今回こちらのほうが良いと思ったのは、研究開発計画には、文章だけでいろいろ書いてあるのですが、全体がどうなっているのかが一目で分からないのに対して、こちらのほうは2ページ目のいわゆる施策マップがある点です。この施策マップに研究開発計画で細かく書いてあったことを凝縮して、項目的にも幾つもあると思いますが、それを書いていくということになるのでしょうか。
【先光課長補佐】 そのようなイメージでおります。
【李家主査】 今までの施策マップだと、2016年度から2019年度の4年間で行う課題を具体的に書いていましたけれども、従来の研究開発計画では、もう少し大きい括りで、中目標達成のために重点的に行うべき内容ということでいくつかの研究開発課題が書かれており、例えば安全性向上技術の研究開発などがありました。その下に、ある特定の安全関係の課題が4年間続いて、その後に新たに4年間別の後継の課題が続くという体系になっていました。少し心配しているのは、研究課題の細かい課題名までこの施策マップに書くと、結局、航空の全体として何がやりたいかというのが、分からなくなるのかという気がします。研究開発計画に書いてあるタイトルというのが、過去にあったのですけども、それが、こちらの今出ている図の中に一つ大きな項目として示され、そして、その中に細かい研究開発課題があるというように差別化して書いていかないと、全体が見えなくなるのかなという気がしているのですが、その辺りはどうでしょうか。
【先光課長補佐】 こちらもまた、今後の分科会の決定を踏まえて、検討していくということにはなりますけれども、現時点で出ている内容を踏まえますと、おっしゃられたとおり、これまでは個別の研究開発課題としてコアエンジンの研究開発ですとか、静粛超音速の統合設計技術の研究開発ですとか、主だったものだけ記載をしておりました。今般新しくつくるこちらの内容につきましては、重点的に推進すべき取組を記載するという注釈は書かれておりますけれども、もう少し、航空科学技術全体を俯瞰して、研究開発ビジョンに書かれているような、CO2排出低減技術ですとか、安全性・静粛性向上技術ですとか、そういった少し大きな項目で、全体を俯瞰できるような形で記載するのが良いのではないかと考えているところです。いずれにしましても、まだ具体的に決まったものがないところですので、どういった形で書くかというのは、今後、議論させていただければと考えております。
【李家主査】 ありがとうございます。ついでに申し上げると、先ほどの土屋先生の御質問と関連しますが、今出ているフォーマット案だと、研究課題ごとに、成果指標、測定指標、活動指標というのを書くようになっていますけども、これは、航空科学技術分野では、最初にアウトプットとアウトカムを統一的に出して、それを全ての研究課題で対応するとなっていたと思うので、その辺りのところも、書き方が変わってもいいのかなという気がしますが、どうでしょうか。
【先光課長補佐】 今後議論の中で、御意見を頂戴できればと考えております。
【李家主査】 お願いいたします。
私ばかり質問してしまいましたが、委員の先生方いかがでしょうか。
よろしいでしょうか。これに関しては、また、今後、計評分科会のほうから情報が入って、それに応じて、我々も対応していくということになるかと思いますので、次回の委員会でも、この議題が出てくるのではないかと思います。そのときは、また、よろしくお願いいたします。では、よろしいでしょうか。今のような話を踏まえて、事務局のほうで御対応いただいて、また、次回の航空委のほうで議論していくということかなと思います。今の段階では、特に計評分科会から事務局に対して、何か回答を求められているというわけではないですか。
【先光課長補佐】 航空科学技術委員会から、このフォーマット案ですとか、進め方について、特に意見等があればフィードバックすることができます。
【李家主査】 では、少し私が気になった点を書いて出しておいていただければと思います。次回の計評分科会で、私から申し上げることもできると思いますが、事前に意見をまとめておいていただけると説明しやすいので、そのあたりは事務局で御検討ください。
【先光課長補佐】 事務局のほうで改めて委員会の後に、主査に御相談させていただきたいと思います。
【李家主査】 お願いいたします。どうもありがとうございました。
(4) その他
【李家主査】 4番目のその他の議題に移りますが、何かありますでしょうか。
【先光課長補佐】 事務局からは、特にございません。
【李家主査】 皆様もよろしいでしょうか。
(「なし」の声あり)
【李家主査】 では、以上で、本日の議事は全て終了いたしましたので、進行を事務局にお返しいたします。本日はどうもありがとうございました。
【先光課長補佐】 それでは、最後に事務連絡をさせていただきます。
本日の委員会の議事録につきましては、事務局のほうで案を作成させていただきまして、委員の皆様に御確認をいただいた上で、文部科学省のホームページに掲載をさせていただきます。次回の航空科学技術委員会の開催日時につきましては、今のところ1月の下旬から2月の中旬ごろを想定しておりますので、また、改めて調整させていただきます。
それでは、これで科学技術・学術審議会研究計画・評価分科会 第71回航空科学技術委員会を閉会とさせていただきたいと思います。本日は、お忙しい中御出席いただきまして、ありがとうございました。
(了)
研究開発局宇宙開発利用課