資料45-1-1

文部科学省の地震・防災分野の研究開発に係る予算案の概要

1.平成20年度予算

(単位:百万円)
  平成19年度予算額 平成20年度予算案 対増△減
全体 13,427 13,651 225
うち防災科学技術研究所 8,519 8,469 マイナス50
  • 対増△減欄の数字は四捨五入の関係で一致しないことがある。

【主要項目(文部科学省)】

○ひずみ集中帯の重点的調査観測・研究

401かっこ新規)

 近年、地震が頻発している「ひずみ集中帯」について、自然震源と制御震源とを組み合わせた海陸統合地殻構造調査等を行うことにより、活断層・活褶曲等の活構造を解明するとともに、震源断層モデルを構築する。

○東海・東南海・南海地震の連動性評価研究

495かっこ新規)

 東海・東南海・南海地震は将来連動して発生する可能性が高いことから、これらの地震の連動性を評価するための物理モデルの構築やシミュレーション研究、海底稠密地震・津波・地殻変動観測等を行う。

○防災教育支援推進プログラム

30かっこ新規)

 学校や社会教育施設等における防災教育の充実のため、防災科学技術の知見を活かした防災教育の優れた取組を選定・支援するモデル事業等を行う。

○首都直下地震防災・減災特別プロジェクト

1,102かっこ1,450)

 複雑なプレート構造の下で発生しうる首都直下地震の姿の詳細を明らかにするため、首都圏周辺での自然地震及び制御地震を用いたプレート構造調査、地殻構造調査等を行うとともに、高層建築物の耐震技術の向上のための調査研究等を行う。

○地震・津波観測監視システム

1,406かっこ1,558)

 地震計・津波計等の各種観測機器を備えた稠密な海底ネットワークシステム構築に向けた技術開発を行い、東南海地震の想定震源域に敷設する。

○地震調査研究推進

609かっこ624)

 糸魚川−静岡構造線断層帯や宮城県沖地震等を対象とした重点的調査観測を行うほか、基盤的調査観測の基準を満たす活断層を対象とした追加調査や評価の信頼度を向上させるための補完調査を行う。

  • 括弧内は平成19年度予算額

【主要項目(防災科学技術研究所)】

○災害リスク情報プラットフォーム

運営費交付金の内数かっこ新規)

 多数の機関に散在する各種災害情報を収集するとともに、高精度なハザード・リスクマップを作成・統合・提供するシステムを開発する。

○中深層地震観測施設の更新

0かっこなし

 地震調査研究推進本部が策定した地震調査研究に関する総合基本施策及び調査観測計画等に沿って、我が国の地震調査観測の一翼を担うとともに、首都圏をはじめとする都市域直下地震に対する地震防災対策の強化、地震被害軽減への貢献を目的とし、大深度・高温環境下での長期間の安定した地震観測を継続するため、地震観測装置の更新を行う。

○広帯域地震観測施設の整備

0かっこなし

 地震調査研究推進本部が策定した地震調査研究に関する総合基本施策及び調査観測計画等に沿って、我が国の地震調査観測の一翼を担うとともに、観測点密度の低い北海道・東北地域を中心に8箇所の新規観測施設を整備し、震源解析制度が地域によって偏らないよう、適切に地殻活動の現状把握・評価等を行う。

○E−ディフェンスを用いた耐震実験研究

運営費交付金の内数

 既存構造物の耐震性能を評価し、より高度な耐震技術開発を促進するため、鉄骨構造物や橋梁構造物等を対象とした実大モデルによる震動破壊実験を、実大三次元震動破壊実験施設(E-ディフェンス)を活用して行う。

○地震観測データを利用した地殻活動の評価及び予測に関する研究

運営費交付金の内数

 高感度地震観測網(Hi-net)、広帯域地震観測網(F-net)、強震ネットワーク(K-NET)及び基盤的強震観測網(KiK-net)の維持管理及びこれを用いた観測等を行う。

2.平成19年度補正予算

【主要項目(文部科学省)】

○ひずみ集中帯の重点的調査観測・研究

814

 平成19年新潟県中越沖地震等、近年頻繁に地震が発生している「ひずみ集中帯」について、活断層・活褶曲等の活構造の解明や震源断層モデルの構築に資する研究を行うため、自然地震観測等に必要な観測装置・機器等を整備する。

【主要項目(防災科学技術研究所)】

○中深層地震観測施設の更新

216

 地震調査研究推進本部が策定した地震調査研究に関する総合基本施策及び調査観測計画等に沿って、我が国の地震調査観測の一翼を担うとともに、首都圏をはじめとする都市域直下地震に対する地震防災対策の強化、地震被害軽減への貢献を目的とし、大深度・高温環境下での長期間の安定した地震観測を継続するため、地震観測装置の更新を行う。