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資料44－1

防災分野の研究開発に関する委員会（第43回）要旨（主な意見）

1．検討の前提・防災の位置付けについて

　防災は公を中心に推進すべき研究領域であるというコンセンサスはあり、それを具現化（整理統合・民間委譲論への具体的な対抗）する際の議論が必要。
　防災は民間には担えないということは、関係者の認識であり、社会全体の認識ではない。
　防災が民間に委譲されることはあり得ず、他の分野との相違点は強く主張すべき。
　美術館や博物館等、諸外国では公営が一般的な分野と協力して対抗することも考えられる。

2．在り方の検討方法について

　推本の組織体制を参考に検討の場をつくり、マスタープランを策定してはどうか。
　現行の推進方策は総花的であり、より選択と集中を図った方策が必要。
　委員会がリーダーシップを発揮し、中期的なロードマップを策定することが必要。

3．研究成果の社会還元について

　災害リスク情報PFを防災教育とリンクさせ、地図力の向上を図ることが重要。
　国民は、災害リスク情報PFを自分の防災力向上に活かす術を知らない。
　緊急地震速報のように、背景に最先端の研究開発があることは広く理解してもらうべき。研究水準と同レベルでの国民の認知が重要。
　他省庁の研究開発は実務的であり、「理解する」に関する科学的な研究はない。
　今の世の中では、経済効果をどう見せるのか、そのための理論武装が重要。

4．関係省庁との連携について

　研究予算だけでは削減されがち。実践に近い中央防災会議や消防庁からも研究の重要性を主張してもらうことが必要。
　政府の役割は基盤整備。各省庁が連携しながら、得意分野でデータ等を提供しあうことが重要（災害リスク情報PF）。教育も文科省が貢献すべき基盤。
　推本的な組織や連絡会議、あるいは防災委員会への各省庁・CSTP等のオブザーバー出席により、防災研究と防災施策の連携を図ることが重要。

5．法人の統合、大学との連携について

　国土交通省をはじめとする関係省庁との連携が重要。複数の省庁が支える防災の研究機関も検討に値する。
　防災科研、東大地震研、京大防災研、国交省所管法人の関係部局を統合させることはひとつの大きな理想。
　大学を巻き込んだ統合は困難。基礎研究や応用研究、社会科学研究を含めた学術的な観点からも、大学の研究組織は維持されるべき。