1.平成21年度予算
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平成20年度予算 |
平成21年度予算 |
対増△減 |
全体 |
13,351 |
13,064 |
△287 |
うち防災科学技術研究所 |
8,469 |
8,351 |
△119 |
(単位:百万円)
【主要項目(文部科学省)】
○活断層調査の総合的推進:660(478)
「活断層基本図(仮称)」の作成や「全国を概観した地震動予測地図」の高度化等を目的として、地震が発生した場合に社会的影響が大きい地域に存在する活断層や、これまで調査観測されてこなかった沿岸海域の活断層等を対象とした調査研究を総合的に推進する。
○地震・津波観測監視システム:1,274(1,406)
東南海地震の高精度な地震発生予測を実現するとともに、緊急地震速報及び津波予測技術の高度化に資するため、地震計、水圧計等を組み込んだマルチセンサー20基を備えたリアルタイム観測可能な海底ネットワークシステムの開発を実施し、東南海地震の想定震源域である紀伊半島熊野灘沖に敷設する。
○東海・東南海・南海地震の連動性評価研究:501(495)
東海・東南海・南海地震についての時空間的な連動発生可能性を評価するため、3つの地震の想定震源域における稠密広域な海底地震・津波・地殻変動観測や、シミュレーション研究、強震動予測、津波予測、被害想定研究等を総合的に行う。
○ひずみ集中帯の重点的調査観測・研究:596(401)
東北日本の日本海側の地域及び日本海東縁部に存在する「ひずみ集中帯」において、自然地震観測や海陸統合地殻構造調査等を行うことにより、当該地域の活構造を明らかにし、震源断層モデルを構築する。また、ひずみ速度の速い火山周辺地域における調査観測を強化し、ひずみ集中メカニズムを解明する。
○首都直下地震防災・減災特別プロジェクト:809(934)
複雑なプレート構造の下で発生しうる首都直下地震の姿(震源域、発生可能性、揺れの強さ)の詳細を明らかにするため、首都圏でのプレート構造調査等による震源断層モデル構築を行うとともに、耐震技術の向上や地震発生直後の迅速な震災把握等のため、E-ディフェンスを活用した震動破壊実験等を行う。
【主要項目(防災科学技術研究所)】
○リアルタイム地震情報システムの高度化に関する研究開発
運営費交付金の内数:(新規)
これまで防災科学技術研究所にて研究開発を進め、緊急地震速報システムにも採用されているリアルタイム地震情報システムについて、活断層で発生する地震に対応するため、システムを高度化するための研究開発を実施する。
○地震観測施設の整備(中深層地震観測施設の更新):0(新規)
首都圏を中心に整備されている中深層地震観測施設について、地震調査研究推進本部が策定した地震調査研究に関する総合基本施策及び調査観測計画等に従って、大深度・高温環境下で長期間安定した地震観測を継続するため、地震観測装置の更新を行う。
○地震観測施設の整備(広帯域・高感度地震観測施設の整備):0(新規)
地震調査研究推進本部が策定した地震調査研究に関する総合基本施策及び調査観測計画等に沿って、観測網の空白域等に広帯域地震観測施設、高感度地震観測施設を整備する。
○災害リスク情報プラットフォーム:運営費交付金の内数
関係機関に散在する地震などの災害情報や、経済的・人的被害予測などのリスク情報といった各種災害関係情報を集約し、分析・統合した上で、高精度なリスクマップ等の災害リスク情報を受け手にとってわかりやすい形で提供するためのシステムを構築する。
○E-ディフェンスを利用した耐震実験研究等:運営費交付金の内数
建築物・構造物等の地震時挙動を解明し、より高度な耐震技術の開発等を促進するため、実大三次元震動破壊実験施設(E-ディフェンス)を用いた震動破壊実験、数値シミュレーション技術に関する研究開発等を実施する。
2.平成20年度補正予算
【主要項目(文部科学省)】
○地震・津波観測監視システム:1,557
紀伊半島熊野灘沖に敷設するための海底ネットワークシステムの開発を加速し、一部の観測機器を除く、ほぼ全てのパーツの製作を完了する。
【主要項目(防災科学技術研究所)】
○地震観測施設の整備(中深層地震観測施設の更新):49
中深層地震観測施設(富津観測点)について、地震観測装置の更新を行う。
○地震観測施設の整備(活断層地震観測施設の整備):105
「リアルタイム地震情報システムの高度化に関する研究開発」において利活用するため、高感度地震計と強震計からなる活断層地震観測施設を整備する。
※括弧内は平成20年度予算額
研究開発局地震・防災研究課防災科学技術推進室