資料3-3 平成25年研究成果展開事業「先端計測分析技術・機器開発プログラム」推進方策について

1.平成25年度の運営基本方針について

[概要]
 文部科学省より提示された「基本方針」に従い、平成25年度の重点開発領域として、新たに 「ライフイノベーション」領域を設定。また、平成24年度に設定した「グリーンイノベーション」 及び「放射線計測」領域を着実に推進する。
 本プログラムから、多数の開発成果が製品化し、成果の社会還元が進みつつあることから、 平成25年度も引き続き、展示会出展、講演会の開催等の普及活動を実施する。 また、平成26年度に向け、重点的に開発を進めるべき領域の設定等について、 機構内に設置されている「先端計測分析技術・機器開発 推進委員会」で検討を進める。

2.具体的措置

(1)公募・採択について

(i)ライフイノベーション領域について

 同領域において、公募を行うに当たり対象とする技術内容、公募要件等を絞り込んでいくため、有識者を集めたワークショップを平成24年度内に開催。 (第1回:1月15日、第2回:2月26日、第3回:3月15日) 
 この結果を踏まえ、公募要領を策定。 他領域とあわせ、3月末から公募を開始(~5月末)。8月に面接選考。10月開発開始予定。

(ii)他の重点開発領域について

 グリーンイノベーション領域、放射線計測領域についても、公募内容については、それぞれの分科会で内容を審議。 放射線計測領域については、復興庁との協議を経て公募要領を策定。 公募開始は3月末(~5月末)。8月に面接選考。10月開発開始予定。

(iii)一般領域について 

 「要素技術タイプ」の公募要件のうち、「非常に革新的な技術シーズであるが、企業がパートナーとして参加できない」ような開発課題を拾い上げるため、企業の技術者等の推薦書をもつ大学等が単独に申請する場合であっても、産学連携の要件を満たすこととする(推薦者も面接選考には同席し、見解を述べる)。 

(iv)開発成果の活用・普及促進について

 本プログラムにおいて開発されたプロトタイプ機のうち、極めて高性能であるが、 実用機開発までには時間を要するもの、あるいは実用化するパートナー企業が見つかっていないチームについて、

  • 有力ユーザーにプロトタイプ機を試用してもらい、データを取得してもらう。
  • 試用の結果を論文等を通じて公開し、プロトタイプ機の有用性をアピール

することを通じて、プロトタイプ機の実用化、普及促進を行う。
 現在の「開発成果の活用・普及促進」では、予算規模を小規模に限定(800万円以下/年)、 していたため、プロトタイプ機の共用に留まっているが、平成25年度は、

  • 1課題あたりの予算規模に柔軟性を持たせ、(例えば800~2,000万円/年など)プロトタイプ機の複製(共用するため)を可能とする
  • 本取組は一般領域に限定しているが、放射線計測領域についても導入を図る。
  • 国産機器の普及のためには、多くのユーザーを獲得し、事実上の標準機(デファクトスタンダード化)を目指すことが有用なことから、標準化を後押ししていくため、26年度概算要求に向けて制度の改良(大幅な予算の拡充)を図る

こと等を検討していく。 
 なお、同制度は、本プログラムの終了課題を対象に、7~8月に公募予定。
 公募開始は重点開発領域と同様とする。  

(2)開発成果の社会還元について

 本プログラムにおいて、開発成果の社会実装を進める上で以下のような方策を講じる。

(i)開発成果の展示について

  国産機器の普及を進めていく上で、プロトタイプ機(あるいは要素技術の試作評価機)の実物を「見せる」ことが最も効果的。
  そのため、平成25年度も継続して以下の展示会に出展予定。

  • JASIS (幕張メッセ:9月4日 ~ 9月6日)
  • BioJapan(パシフィコ横浜:10月9日 ~ 10月11日)

  これらに加え、平成25年度は新たに以下の展示会に出展を予定。

  • 真空展(東京ビッグサイト:11月6日 ~ 11月8日)

(ii)講演会・シンポジウムについて

 平成24年度に学術会議と協力して実施した「放射線計測の理解と実際の計測」は多数の来場者があり、本分野へ関心が高いことが伺えた。   

 本領域については、東日本大震災からの復興を主眼としていることを踏まえ、福島県等被災地において、同趣旨の講演会・シンポジウムを実施することを検討中。 なお、機構は岩手県、宮城県、福島県に「復興促進センター」事務所を設けており、当該センターとの連携も視野に入れた上で検討していく。 (開催時期は平成26年2月を予定)

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研究振興局基盤研究課